大規模災害時における 九州地方整備局の防災対応について ·...

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大規模災害時における 九州地方整備局の防災対応について 九州地方整備局の責務 「東日本大震災」の対応について 東日本大震災における九州地方整備局の対応について 平成23年台風12号による紀伊半島における被害状況 及び地方整備局等の対応 平成23年10月25日

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Page 1: 大規模災害時における 九州地方整備局の防災対応について · 事業の申請に必要な被災調査や資料 の作成支援の為の隊員を対象とした講

大規模災害時における 九州地方整備局の防災対応について

九州地方整備局の責務

「東日本大震災」の対応について

東日本大震災における九州地方整備局の対応について

平成23年台風12号による紀伊半島における被害状況及び地方整備局等の対応

平成23年10月25日

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九州地方は、地形、地質、気象などの自然的条件から、台風、豪雨、豪雪、洪水、土砂災害、地震、津波・高潮、火山噴火などによる災害が発生しやすい国土となっており、毎年、これらの災害により多くの尊い人命が失われています。

「国は、国土並びに国民の生命、身体及び財産を災害から保護する使命を有することにかんがみ、組織及び機能のすべてをあげて防災に関し万全の措置を講ずる責務を有する」(災対法第三条第1項、国の責務)とあり、関係機関等と連携して、災害対応に万全を期すことが国の役割として求められています。

その際、「地方公共団体の対応能力を超えるような大規模災害の場合には、国が積極的に応急対策を支援するものとする」とあり、災害時に地方公共団体との連携・支援を行うことは九州地方整備局の重要な役割と考えています。

九州地方整備局

九州地方整備局の責務

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●技術支援

九州地方整備局の自治体との災害時の連携・支援体制の充実、強化を図り九州全体の総合的な防災対応能力の向上を図る。

TEC-DOCTOR

・高度な技術力や専門的な知識を有する学識経験者と国土交通省九州地方整備局職員から構成され、災害等により被災した施設等の調査・復旧方法、適切な災害復旧工法の選定、災害復旧に関する行政手続き等について指導、助言を行う。

・避難勧告等の発令にあたり緊急時に市町村長が行う状況判断に役立つよう、事務所長等がCCTVカメラの映像と電話による防災情報を自治体にリアルタイムで提供する連絡体制(ホットライン)を確立し、連携・支援を行う。

ホットライン

・より迅速で適切な情報共有や支援調整を行うため、リエゾン派遣職員を予め選定。リエゾン要員に対しては、リエゾン行動簡易マニュアル(役割、心構え、活動内容等)を準備しておくことで、より迅速で適切な情報提供や支援調整を行う。

リエゾン

TEC-FORCE

被災箇所の点検 仮排水路掘削

・被災状況調査や応急対策等に加え、地方自治体が行う被害報告や災害復旧事業の申請に必要な被災調査や資料の作成支援の為の隊員を対象とした講習会・訓練を行い、早期の応急復旧が可能となるよう自治体との連携・支援の充実を図る。

・地域防災訓練への積極的な参加により、災害対応の連携強化を図る。

・映像共有システムを災害時に活用することで、関係機関及び多くの経験を積み高度な技術を有する関係者が、現地の映像をリアルタイムに共有し、双方向でのやり取りを通じて適切な防災対応を行う。

映像共有遠隔防災会議

●災害対策用機械の派遣

・九州管内の自治体に対して、整備局が所有する災害対策用機械の機能、活用事例や要請手順等の説明会を実施する。また、災害時においては、リエゾン等を通じて災害の場所や規模を把握することでより迅速で適切な災害対策機械の派遣を目指す。

・災害対策用機械

防災へり 照明車 バックホウ用

簡易遠隔操縦装置

排水ポンプ車 対策本部車

●情報共有・提供

・九州地方整備局の光回線等を用いて、各機関の施設管理情報や被災地からの情報を集約し、自治体、防災機関と情報共有を行うことで地域防災力強化を図る。

・光ネットワーク、Ku-sat、衛星通信車

自治体の首長を対象とした防災セミナー

・九州地方整備局の「防災時の連携・支援体制」の取り組みを紹介し、理解して頂き、九州全体の総合的な防災対応能力の向上を図るため防災セミナーを開催する。

①連携・支援(TEC-FORCE,リエゾン派遣、自治体と整備局との遠隔防災会議など)

②情報共有・提供(被災状況映像など)③災害対策用機械の派遣(貸出)

Ku-sat、衛星通信車を用いた通信回線 光回線ネットワーク 自治体

整備局

九州地方整備局

自治体との災害時の連携・支援体制の充実、強化

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「東日本大震災」の対応について

-スピード感をもった対応-

東北地方整備局

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○通常の災害においては、応急復旧→本復旧の流れとなるが、大震災の場合は、

応急復旧の前の救援ルートを確保する「啓開」と、事後の「復興」が追加。

○また今回は、津波により沿岸自治体が大被害を受けたことに対応して、異例な

がら「自治体・被災者支援」も本格的に実施。

発災

(3/11) 啓 開

応急復旧

緊急復旧 本復旧 復 興

自治体・被災者支援

地震発生からの流れ

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防災ヘリ「みちのく号」発進

○発災から37分後に、防災ヘリ「みちのく号」発進

(その直後に仙台空港が津波により被災)

○仙台市街地及び沿岸部の情報収集を実施

みちのく号(東北地方整備局所属)

3月11日 「みちのく号」からの映像

15:58 七北田川 津波遡上

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「くしの歯」作戦

第1ステップ 東北道、国道4号の縦軸ライン確保

第2ステップ 東北道、国道4号からの横軸ラインを確保 3/12: 16本のうち、11ルート啓開 3/15: 15ルート啓開

第3ステップ 3/18: 国道45号、6号の97%啓開(作戦終了)

○ 「くしの歯型」の救援ルートを確保(『くしの歯』作戦 ) 県・自衛隊と連携し、東北道・国道4号から津波で被害が甚大な沿岸部進出へのアクセス確保。 ○震災直後より、災害協定に基づく地元建設業等(全52チーム)の協力が得られ1週間で作戦終了。

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道路啓開

津波により災害を受けた岩手県陸前高田市内 りくぜんたかた

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道路啓開

津波により災害を受けた岩手県陸前高田市内の道路啓開状況 3月16日 りくぜんたかた

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○仙台空港など、海岸周辺の広いエリアで浸水。

○3/17より排水開始 ○排水ポンプ車を集中投入。総排水量 約500万m3、25mプール14,000杯分。

○仙台空港復旧・再開(4/13)に寄与。

仙台空港“再生”

H23.3.13撮影 H23.3.24撮影

3/17より排水開始

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航路啓開

▲仙台港 海翔丸(入港状況)

宮古港 白山(重油積み出し

状況 ) ▲大船渡港 清龍丸(荷役状況)

○3/14から3港(宮古港、釜石港、仙台塩釜港(仙台港区))の航路啓開を開始。

○3/23までに、太平洋側の10港全てで、航路啓開及び一部の係留施設の復旧により

緊急支援物資受入れが可能。

(八戸港、久慈港、宮古港、釜石港、大船渡港、石巻港、仙台塩釜港(塩釜港区)、仙台塩

釜港 (仙台港区)、相馬港、小名浜港)

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北海道, 3人沖縄, 5人

九州, 31人

四国, 24人

中国, 22人

近畿, 53人

中部, 43人

北陸, 67人

国土技術政策総合研究所,

(独)土木研究所,

(独)港湾空港技術研究所,

(独)建築研究所, 7人

合計 255人

TEC-FORCE

○発災翌日には、他地整から8名の先遣隊が到着。

○3日目からは、本省の指揮の下、200名レベルの東北地整以外の職員が被災状況を調査。

▲TEC-FORCE出陣式(3/13)

▲各地方整備局等のTEC-FORCE派遣状況

(3/16時点)

ピーク時63班255人は全て東北以外から集結

▲国道45号の被災状況調査(近畿地整TEC-FORCE)

▲先遣隊への東北地整による状況説明(3/12)

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リエゾン

○発災当日より、4県(青森、岩手、宮城、福島)へリエゾン10名を派遣。 ○発災翌日より、被災が比較的尐なかった日本海側と内陸の事務所から派遣を開始。 ○3/23までに、4県、31市町村へ派遣。 ○ピーク時(3/23)、リエゾン96名の約6割が東北地整以外 。

四国, 8人

九州, 8人

中部, 6人

近畿, 12人

中国, 8人

北陸, 12人

東北, 42人

合計 96人

▲各地方整備局のリエゾン派遣状況 (3/23時点)

ピーク時、約6割(54人)が東北地方以外より集結

▲釜石市クリーンセンターの電源確保に向けた調査結果を釜石市長へ報告(九州地方整備局リエゾン)

▲タンク撤去のために現地で調整する国交省リエゾン 12

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災害対策機械

○3/13から排水ポンプ車を名取市、石巻市に派遣。

○3/14までに16自治体と通信機器(衛星通信車、Ku-satなど)によるホットラインを設立。

○ピーク時、派遣した災害対策機械192台の約7割(130台)は東北以外の整備局より集結。

▲各地方整備局の災害対策機械の派遣状況(4月15日)

▲衛星電話によって通信手段を確保(田野畑村)(3/21)

※約7割(130台)は東北以外の整備局より集結

東北, 62台

関東, 9台

北陸, 36台

中部, 25台

近畿, 20台

中国, 15台

四国, 15台

九州, 9台北海道, 1台

合計

192台

東北

▲排水ポンプ車の稼働状況(石巻市)(3/14)

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支援物資調達

○3/14より支援物資調達を開始。

○3/31までに、市町村から要望があった支援物資218件のうち、約9割を平均約3日で対応。

品    目要望件数

調達済件数

仮設ハウス 300 棟 12 8カーペット 1,951 m2 2 0断熱材 6,990 m2 2 0仮設トイレ 1,039 基 11 11テント 576 張 7 4埋葬箱 100 本 1 1収納袋 883 袋 2 2ガソリン 11,000 L 4 4軽油 36,740 L 17 17灯油 56,400 L 8 8発動発電機 95 基 9 9バックホウ 6 台 2 2水・茶 31,900 本 8 8日用品・食料品等 1 式 22 22生理用ナプキン 300 個 1 1おむつ(子供用、大人用) 500 個 1 1ふとん 300 組 1 1洗濯機 30 台 2 2

218 198合計                                     

総数量

▲仮設ハウス

▲仮設トイレ 14

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東日本大震災における 九州地方整備局の対応について

国土交通省九州地方整備局

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九州地方整備局

東日本大震災【九州地方整備局の取り組み】

平成23年3月11日国交省緊急災害対策本部長の派遣指揮に基づき、翌12日から応援を実施。

【九州地方整備局の具体的な支援内容等】

○緊急災害対策派遣隊(TEC-FORCE)による応援

・TEC-FORCEが現地で活動(3/12~5/23現在 延べ839人・日)

・東北地方整備局災害対策本部長の指揮の下、大規模な被災を受けている

道路・河川・港湾等を重点的に調査や湛水箇所の排水作業を実施

《代表的な応援内容》 現地支援班(東北地整 統合司令部)

・本省、東北地方整備局、TEC-FORCE各班、自治体派遣のリエゾンとの連絡調整

情報通信班

・一級河川北上川復旧工事における通信回線の確保

・大船渡市役所及び陸前高田市、大船渡地域振興局に対する、通信回線の確保や技術的支援等

被災状況調査班(河川):

・一級河川名取川において調査を実施

被災状況調査班(道路):

・国道45号 南三陸地区において調査を実施

被災状況調査班(港湾):

・仙台塩釜港及び宮古港において調査を実施

応急対策班(排水ポンプグループ)

・東北地整からの要請により、軽油10,000Lを九州からタンクローリーで運搬

・3/13より東北地方へ10台派遣し、岩沼市、石巻市、東松島市、陸前高田市で、排水作業を実施

応急対策班(ポンプ排水計画マネージメント)

・東松島市大曲地区の排水計画立案及びポンプ車の配置行程の作成

浚渫兼油回収船「海翔丸」

・仙台港、小名浜港、相馬港の啓開し、緊急輸送支援物資(A重油、食料品、飲料水等)陸揚げ

○現地情報連絡担当官(リエゾン)の派遣

・岩手県釜石市及び大船渡市へ職員を派遣(3/23~4/26 延べ212人・日)

・ 自治体の要望内容の聞き取り及び支援物資の調達などの支援活動を実施。 16

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九州地方整備局 東日本大震災【地方整備局の取り組み】

被災した市町村を衛星回線で結び、電話・FAXを確保するため、全国の地方整備局が保有する通信機材と職員を東北地方に投入

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2.岩手県防災回線の被災状況調査

振興センター防災回線の被災状況調査

振興センター防災無線アンテナ

衛星回線設営状況

出張所経由の回線構築調査

防災無線・電話回線・インターネット等全ての通信が不通となった岩手県の出先機関である大船渡地域振興センターで通信回線に関する調査を行った結果、

①被災している岩手県の防災無線回線復旧に必要な技術的助言を行うとともに

②振興センターの電話・FAX回線の仮復旧手法について、直轄の大船渡維持出張所を介したマイクロ回線接続及び衛星通信回線接続について検討を行い、衛星通信回線によって仮復旧を行い通信を迅速に確保した。

その結果、振興センターの電話・FAXが復旧し、対県庁、対隣接自治体との情報交換が円滑に行えるようになった。

衛星通信車設営状況

九州地方整備局

東日本大震災【九州地方整備局の取り組み】

TEC-FORCE 情報通信班 平成23年3月19日~4月22日

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5.津波監視カメラの設置(大船渡市役所要望)

中部地整衛星通信車

(大船渡市役所) 市役所での試験映像確認状況

リエゾンを通じて大船渡市役所より津波監視カメラ設置の要望が寄せられたため、カメラ設置候補地の調査及び映像伝送手段の検討を行った。また、正式な派遣部隊が決定するまでの間、中部地方整備局情報通信班と協力して

①九州TEC班保有のKu-SATで試験映像の配信を大船渡市役所および大船渡地域振興局へ行った。

②衛星回線を用いない映像配信の手法(FPU等)の調査および検討を行った。

その結果、余震で発生する恐れのある津波対策として市役所の防災対策に役立てることが出来た。

九州地整Ku-SAT試験設営状況

九州地方整備局

東日本大震災【九州地方整備局の取り組み】

TEC-FORCE 情報通信班

カメラ設置場所調査状況

平成23年4月15日~22日

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九州地方整備局

東北地方太平洋沖地震【九州地方整備局の取り組み】

陸前高田市排水状況 石巻市真野川支川への排水状況

真野川支川 内水側

内水側:ポンプ車設置状況

内水側

排水ポンプ車イメージ図

3/21軽油10,000Lを支援

(大江川排水機場)

災対車派遣状況

待機支援車3台

3/13~

(仙台市他)

②排水ポンプ車4台

3/20~3/31

(岩沼市仙台空港周辺)

④排水ポンプ車4台

4/16~4/29 2台

4/17~4/29 2台

(石巻市東名)

①排水ポンプ車2台

3/18~3/24

(石巻市真野五の坪)

⑤排水ポンプ車3台

4/18~

(陸前髙田市小友)

③排水ポンプ車6台

4/7~4/15

(石巻市釜谷)

軽油1万㍑の運搬及び排水ポンプ車を派遣し、被災箇所を支援

・東北地方整備局からの要請により、軽油10,000Lを九州からタンクローリーで運搬。(大崎市大江川排水機場地下タンク)

・これまでに、九州地整から派遣した排水ポンプ車10台により、岩沼市、石巻市、東松島市、陸前高田市において排水作業を実施。

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九州地方整備局

東日本大震災【九州地方整備局の取り組み】

整備局排水ポンプ車による排水状況

夜間の排水作業状況

排水中の状況

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Page 23: 大規模災害時における 九州地方整備局の防災対応について · 事業の申請に必要な被災調査や資料 の作成支援の為の隊員を対象とした講

九州地方整備局

東日本大震災【九州地方整備局の取り組み】

浚渫兼油回収船「海翔丸」

緊急輸送物資搬送、油・飲料水の供出

3月12日 北九州港出港

3月17日 仙台塩釜港啓開後第1船として入港、物資陸揚げ

~21日 ・ 発動機付き投光器21セット(15t)

・ 飲料水、非常食、日用品等(330箱)

・A重油(約30KL)、飲料水(約40m3)

3月21日 仙台塩釜港出港

3月23日 横須賀港入港、支援物資積み込み出港

3月24日 小名浜港で物資陸揚げ(飲料水、非常食、日用品等300箱)

3月25日 相馬港で物資陸揚げ(飲料水、非常食、日用品等300箱)

3月28日 北九州港に帰港

クレーンによる支援物資荷卸し状況 飲料水の提供状況

仙台塩釜港入港状況

船体諸元

全 長 103.02m

幅 17.4m

深 さ 7.2m

喫水(空) 3.98m

喫水(満) 5.7m

速 力 13.6ノット

最大旅客定員 12名

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釜石港 白山

清龍丸

海翔丸

仙台港

宮古港

3/12 北九州港出港 3/28 北九州港帰港

3/12 新潟港出港 3/28 新潟港帰港

3/13 名古屋港出港 3/26 名古屋港帰港

3/17 宮古港入港 3/25 石巻港入港 3/26 久慈港入港

3/17 釜石港入港 3/23 大船渡港入港

3/17 仙台港入港

九州地方整備局

東日本大震災【地方整備局の取り組み】

大型浚渫兼油回収船( 「海翔丸」 、「清龍丸」、「白山」 )出動状況

3/24 小名浜港入港

3/25 相馬港入港

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平成23年台風12号による紀伊半島における被害状況及び地方整備局等の対応

国土交通省九州地方整備局

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平成23年台風12号による紀伊半島における被害状況等(8月30日~9月6日)

・大型の台風第12号は動きが遅く勢力を保っていたため、長時間台風周辺に湿った空気が流れ込み、西日本 から北日本にかけて、広い範囲で記録的な大雨となった。 ・特に紀伊半島では降り始めの8月30日17時からの総降水量が、多い所で1,800ミリを超えた。 ・主な期間降水量(8月30日17時から9月6日までの各観測所の総降水量) 奈良県上北山 1808.5mm 三重県宮川 1620.5mm 和歌山県西川 1152.5mm

五條市大塔町赤谷

【台風12号による被害状況】 ○一般被害の状況(消防庁情報 9月30日15:00時点)

(1)人的被害

死者73名、行方不明者20名、重傷27名、軽傷77名

(2)住宅被害

全壊178棟、半壊120棟、一部破損206棟

床上浸水9,138棟、床下浸水19,213棟

○土砂災害(9月14日7:00時点)

土石流等 87件、地滑り25件、がけ崩れ189件

○河道閉塞17カ所

上北山(カミキタヤマ:奈良県)1808.5ミリ

上北山(カミキタヤマ:奈良県)1808.5ミリ

宮川(ミヤガワ:三重県)1620.5ミリ

宮川(ミヤガワ:三重県)1620.5ミリ

井川(イカワ:静岡県)1018.5ミリ

井川(イカワ:静岡県)1018.5ミリ

西川(ニシカワ:和歌山県)1152.5ミリ

西川(ニシカワ:和歌山県)1152.5ミリ

相野谷川

相野谷川(紀宝町) 堤防崩壊 紀勢線

那智川橋りょう流出 な ち

十津川村長殿

十津川村栗平 田辺市熊野

おおとう

たなべし いや

き ほ おのだに

とつかわむら ながとの

とつかわむら

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Page 27: 大規模災害時における 九州地方整備局の防災対応について · 事業の申請に必要な被災調査や資料 の作成支援の為の隊員を対象とした講

九州地方整備局

台風12号による紀伊半島における災害応援【国土交通省による現地緊急調査等への応援】

道路法面崩壊(大島郡龍郷町)

《応援内容》

●奈良県、和歌山県、三重県からの要請を受けて、9月4日より、国土交通本省、近畿地方整備局、国土技術政策総合

研究所の総勢14名を派遣し被災状況調査、復旧方針等の技術的支援、助言を実施。

●地方整備局(東北、関東、北陸、中部、近畿、中国、四国、九州)より、国道42号、熊野川等における被災状況等調

査のため、延べ4,465名を派遣(9/3~10/3 14:00時点)。

<代表的な応援内容>

○近畿TEC-FORCE総合司令部の設置(近畿地整)

・全国各地整から近畿に派遣されたTEC-FORCE等の統括

○奈良・和歌山TEC-FORCE司令部の設置(奈良県庁、和歌山県庁)

・奈良県、和歌山県と連携をとりつつ、当該県内に派遣されたTEC-FORCE等の総括

○被災状況調査(河川)

・奈良県、和歌山県内の河川被災箇所の被災状況調査及び災害復旧計画の早期

作成

○被災状況調査(道路)

・和歌山県域における道路被災箇所の被災状況調査及び災害復旧計画の早期作成

○ヘリ調査

・被災箇所を全国各地整から集結した6機の災害対策用ヘリコプターにより被災状況

調査

○情報通信

・衛星通信車、Ku-SAT(衛星小型画像伝送装置)等を全国の地整から集結させ、被災

地域における通信確保等を後方支援

衛星通信車等を用いた地滑り箇所の映像配信

災害対策用ヘリコプターからの映像

被災状況調査(河川)

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0

50

100

150

200

250

300

350

9/2 9/3 9/4 9/5 9/6 9/7 9/8 9/9 9/10 9/11 9/12 9/13 9/14 9/15 9/16 9/17 9/18 9/19 9/20 9/21 9/22 9/23 9/24 9/25 9/26 9/27

台風12号災害における奈良・和歌山・三重への 国土交通省TEC-FORCE等の派遣状況(9/2~9/27 のべ4,848名)

台風12号接近・上陸 ※ 国土交通本省、国土技術政策総合研究所、(独)土木研究所、東北、関東、北陸、中部、近畿、中国、四国、九州地方整備局の派遣者数を集計した。

100 108 78

54

5 3

(金) (土) (日) (月) (火) (水)

人数 [人]

河道閉塞緊急調査

TEC-FORCE(市町村機能支援班)

TEC-FORCE (災害復旧活動班)

リエゾン

※ 河道閉塞緊急調査とは「土砂災害警戒区域等における土砂災害防止対策の推進に関する法律」第27条で規定される国道通大臣が行う特に高度な専門的知識及び技術を要する緊急調査。

② 迅速な災害復旧と被災地の支援のため、直ちに100名規模の 派遣体制を構築

④ 十津川村の公共施設の被災状況調査・復旧や建築物の危険度判定等のため、最大40名(9/12時点)を派遣

③ 河道閉塞等の対応のため、高度な技術力を有する職員 (国土技術総合研究所、近畿地方整備局等)を派遣

①国と県や市町村との情報連絡を密にし、 迅速な災害対応を図るため、リエゾンを派遣。

199

(木)

⑤ 被災状況調査結果に 鑑み、さらなる復旧の 推進に向け、大幅に増強

119

18 25 10

(金) (土) (日) (月)

269 252 257 287

○大規模自然災害における被災状況の迅速な把握や被災地の早期復旧に関し、地方公共団体等に対して技術的支援

を円滑・迅速に実施するため、国土交通省の職員からなる緊急災害対策派遣隊(TEC-FORCE)を創設(H20.5)。

○台風12号による紀伊半島の災害においては、国土交通大臣の指示の下、発災直後から全国の災害対応を通じて蓄積

した専門知識を有する人員や災害対策用資機材の広域運用を開始。

305 293

(火) (水) (木) (金) (土) (日) (月) (火)

285

244 199 201 203

222

本省,

国総研,

土研, 2 東北, 8

関東

38

北陸

25

中部

75 近畿

69

中国

27

四国

21

九州

40

機関別派遣状況(9/13日時点)

総数305名

(水) (木) (金) (土) (日) (月) (火)

234 256

168 163 135

156 172

27

Page 29: 大規模災害時における 九州地方整備局の防災対応について · 事業の申請に必要な被災調査や資料 の作成支援の為の隊員を対象とした講

0

10

20

30

40

50

60

70

80

90

9/1 9/2 9/3 9/4 9/5 9/6 9/7 9/8 9/9 9/10 9/11 9/12 9/13 9/14 9/15 9/16 9/17 9/18 9/19 9/20 9/21 9/22 9/23 9/24 9/25 9/26 9/27

台風12号災害における奈良・和歌山・三重への 国土交通省災害対策用機械の派遣状況

台風12号上陸・接近

排水ポンプ車

照明車

衛星通信機器

台数[台]

① 台風上陸前から排水ポンプ車等の災害対策用機械を派遣

③ 9/1~9/27 のべ1,851台・日を派遣。

74 77

54 54

11

1

22

十津川村に配備したKu-SAT

ヘリコプター

19

31

26

② 衛星通信機器等を十津川村役場等に派遣し、 通信機能を確保

(金) (土) (日) (月) (火) (水) (木)

74

(木) (金) (土) (日) (月) (火) (水)

76 76 78

80 79 77 77 77 77 77 76 76

(木) (金) (土) (日) (月) (火) (水) (木) (金) (土) (日) (月) (火)

3

80 83

81 79 79 77 79

28

Page 30: 大規模災害時における 九州地方整備局の防災対応について · 事業の申請に必要な被災調査や資料 の作成支援の為の隊員を対象とした講

TEC-FORCE派遣状況

58人/日(9/15)

延べ762人(9/8~10/6)

0

10

20

30

40

50

60

70

9/1

9/3

9/5

9/7

9/9

9/11

9/13

9/15

9/17

9/19

9/21

9/23

9/25

9/27

9/29

10/1

10/3

10/5

実人

員(人

0

100

200

300

400

500

600

700

800

900

延べ

人員

(人

実人員

延べ人員

九州地方整備局

台風12号による紀伊半島における災害応援【九州地整等による現地緊急調査等への応援】

道路法面崩壊(大島郡龍郷町)

○緊急災害対策派遣隊(TEC-FORCE)による応援

(【九州】延べ 762名(9/8~10/6) 10/7時点)

(TEC-FORCE)

・現地支援 近畿地整TEC-FORCE司令部等

奈良県、和歌山県TEC-FORCE司令部

・被災状況調査(河川、道路)

・奈良県、和歌山県TEC-FORCE司令部

(災害対策用機械による応援)

・通信の確保 衛星通信車1台、Ku-SAT 2台(9/8~9/29)

・排水ポンプ車3台(9/9~ )

・防災対策用ヘリコプターはるかぜ号 (被災調査:9/4~9/13

一時帰宅者の支援のために河道閉塞箇所を上空から監視:9/28~)

大島郡龍郷町

被災状況調査班:河川(熊野川支川相野谷川)

衛星通信車・Ku-SATからの映像配信

《九州地方整備局の応援》

被災状況調査 道路班(田辺市龍神町) くまの おのたに たなべ りゅうじん

はるかぜからの映像配信 排水ポンプ車 29

Page 31: 大規模災害時における 九州地方整備局の防災対応について · 事業の申請に必要な被災調査や資料 の作成支援の為の隊員を対象とした講

東牟婁振興局 地域振興部長

成果品引渡(H23.9.27)

近畿地方整備局 河川部長

成果品引渡(H23.9.15)

近畿地方整備局 河川工事課

成果品説明(H23.9.15)

東牟婁振興局 成果説明(H23.9.27)

【成果品の例】 【成果品の引渡し】

写真帳、平面・標準横断図、考察等

奈良県 五条土木事務所成果説明(H23.10.3)

九州地方整備局

台風12号による紀伊半島における災害応援【九州地整等による現地緊急調査等への応援】

30

Page 32: 大規模災害時における 九州地方整備局の防災対応について · 事業の申請に必要な被災調査や資料 の作成支援の為の隊員を対象とした講

【成果品の例】 【成果品の引渡し】

写真帳、平面・標準横断図、考察等

田辺市長へ状況説明(H23.9.12)

田辺市への成果品説明(H23.9.21)

東牟婁振興局 成果品引渡(H23.9.16)

九州地方整備局

台風12号による紀伊半島における災害応援【九州地整等による現地緊急調査等への応援】

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Page 33: 大規模災害時における 九州地方整備局の防災対応について · 事業の申請に必要な被災調査や資料 の作成支援の為の隊員を対象とした講

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