近畿大学 · web...
TRANSCRIPT
ラ ク ロ ス リ ー グ 戦 に お け る 集 客 数 増 加
に 繋 が る
広 告 の 宣 伝 媒 体 の 研 究
13-1-016-0363 金子美穂
目 次
第一章 はじめに .................................................................................................. 1
1 . 目的 .......................................................................................................... 1
2 . 結論 .......................................................................................................... 1
3 . 方法 .......................................................................................................... 1
4. 意義 .......................................................................................................... 2
第二章 SNS について ........................................................................................... 3
SNS とは .............................................................................................................. 3
2 . SNS の種類 ............................................................................................... 4
3 . SNS と企業広告の関係性 ........................................................................... 4
第三章 第一回アンケート調査 ........................................................................... 4
1 .アンケート方法 ........................................................................................... 4
2 .アンケート結果 ........................................................................................... 5
3 .考察 .............................................................................................................. 7
第四章 広告の作成 ........................................................................................... 8
第五章 第二回アンケート調査 ....................................................................... 12
1 . アンケート方法 ................................................................................... 12
2 .アンケート結果 ....................................................................................... 13
3 . 考察 ...................................................................................................... 16
第六章 まとめ .................................................................................................. 17
第七章 参考文献 ............................................................................................... 19
1.参考サイト .................................................................................................. 19
2.参考資料 .................................................................................................. 20
第 一 章 は じ め に
1 . 目的マイナースポーツであるラクロスが、まず競技がどんなものか直接見て知っ
てもらうことがスポーツとしてのラクロスの魅力を伝えるきっかけになると考
え、所属する自チームでは SNS(エスエヌエス、ソーシャル・ネットワーキング・サービス ) 媒体による宣伝を今年度から積極的に取り組み始めた。「知ってはいるけど、どんなスポーツであるのかあんまり…」というのがラ
クロスの強み。その強みを生かし、ラクロス部を題材とした広告映像を作成し、
各 SNS で発信を行うことで広告映像への反応・集客数への影響を調べる。さらに、広告映像により興味を持ち集客数 UP に繋がる SNS 宣伝媒体は何かということも明らかにしていく。
2 . 結論 ラクロス自体を知らない人がラクロスの試合に足を運んでみようと思う広告
は、躍動感・一体感が伝わるものであった。また、その広告の宣伝媒体におい
て、特定個人でメッセージのやり取りができる「 LINE( ライン ) 」と友達同士のユーザー相互リンクより不特定多数にやりとりができる「 Twitter( ツイッ
ター ) 」が有効的であった。年代問わず SNS による広告映像宣伝の閲覧数が60 %を超え、タイムライン上で不特定多数に発信することができ、「いいね、
RT( リツイート ) 」で拡散されていく「 Twitter 」が最も閲覧数が多いという結果がでた。学生である若年層は、部員と友達同士で相互フォローしているため
広告映像の閲覧がしやすく、普段からの SNS の利用度や動画広告の閲覧頻度も高いため、アンケート調査での結果が顕著にあらわれた。一方、保護者である
40 代からの中年層世代は、 SNS の利用度は比較的に高いものの、対象とした公式 SNS の認知やアカウント知る機会がない、機能を知らないといった側面的要因が閲覧度の低さにつながった。このことで、コンテンツの質やメデ ィアの
選 択よりも拡散の方法が最も重要になると感じた。まず、宣伝媒体となる公式
SNS を知ってもらうアプローチをとるために手 紙やチラシ、メールでの媒体の
使用も必要がある。広告宣伝媒体を利用していく際に、広告映像の主な閲覧世
代となるターゲットを絞り、ターゲットが最も利用する時 間 帯・利用頻度、求
1
めているものを調査し広告映像の作成や投 稿に反映していくことが大 切である
と思った。
3 . 方法① インターネット・文献による調査
近年、色 々な分 野の広告宣伝で利用数が増えてきている SNS による調査を行う。
→SNS の利用者の比較、各 SNS による広告の特徴や広告媒体の傾 向を探る。
② アンケート調査1 、 学生を対象に各 SNS の利用率と普段の広告映像の閲覧度をアン
ケート調査した上で、今回広告映像に使用する宣伝媒体となる SNS を選
定する。
2 、 使用する SNS : Twitter 、 LINE1 分 1 パターンの広告映像を作成し、 2 週 間の短 期 間で各 SNS を通じて
発信する。拡散した上で各 SNS でのRT( リツイート ) やお気に入りをし
てくれた人のカウント、集客数への影響を調べる。
当 日、試合会場で来 場した観客に紙媒体によるアンケート調査する。
※ すべて選 択 肢、Q6 は自由 記 入 欄あり
Q1 、年代
Q2 、集客試合の情 報は誰から知ったか
Q3 、どのように知ったか
Q4 、部の公式 SNS の認知 ( ブログ、 Twitter)Q5 、広告映像をどの SNS でみたかQ6 、見る前と見た後でのラクロスへの印象の変 化
Q7 、普段 SNS に掲 載される動画広告の閲覧頻度(どの SNS を見るか)
③ 分析方法 1 、年齢を分類し、① の SNS の利用者の傾 向とアンケート調査から得た傾
向を照らし合わせる。
2 、情 報の入 手 経 路を集計する。 ( 全体と年代ごとに集計 ) 3 、どの SNS で広告映像見たかを集計する。 ( 全体と年代ごとに集計 ) 4 、見る前と見た後の印象の変 化を集計する。
5 、普段 SNS に掲 載される動画広告の閲覧頻度を集計する。 ( 全体と年代ご
とに集計 )
以上をふまえて、研究結果を明らかにする。
2
4. 意義 この研究によってそれぞれの SNS による広告の可能性を見出し、広告映像を
発信する SNS による影響はどこまであるのか、どういった宣伝方法が効果的かを考察することで、 SNS による広告マーケテ ィングを活用した前と後での集客
数への影響の変 化を期 待している。自チームである近 大ラクロス部を活性化さ
せることを目標に、自チームを題材にとり、文面での宣伝と広告映像での宣伝
の時 期をずらすことで、短 期 間による広告映像での集客数 UP の効果を明確に
することにこだわり、アンケート調査においては会場 現 地での実 施により、試
合観戦への印象の変 化の生の声を聴くことにこだわり、また年代別での意見を
忠 実に分類することに重 点をおいた。
第 二 章 SNS に つ い て
SNSとはSNS とは、人と人とのつながりを促 進・支 援する、コ ミ ュ ニ テ ィ 型のWebサ
イトおよびネットサービスである。友人・知人間のコ ミ ュ ニケーションを円 滑
にする手段や場を提 供し、趣味や嗜 好、居 住 地 域、出 身 校、あるいは「友人の
友人」といったつながりを通じて新たな人間関係を構 築する場を提 供する会員
制のサービスで、Webサイトや専用のスマートフォンアプリなどで閲覧・利用
することができる。
多くのサービスではサイト内に広告を掲 載するなどして、登 録や基 本的な
サービスの利用を無料としており、一部の機能を有料で提 供しているサービス
もある。 SNS は 2003 年頃アメリカを中心に相次いで誕生し、国 内 事業者によ
るサービスも 2004 年頃から普及し始めた。世界的には、初 期に登 録資格を有
名 大 の 学 生 に 絞 っ て 人 気 を 博 し 、 そ の 後 世 界 最 大 の SNS に 成 長 し た
「 Facebook( フェイスブック ) 」や、短いつぶやきを投 稿・共有するマイクロ
ブ ロ グ 型 の 「 Twitter( ツ イ ッ タ ー ) 」 、 写 真 の 投 稿 ・ 共 有 を 中 心 と す る
「 Instagram( イ ン ス タ グ ラ ム ) 」 、 ビ ジ ネ ス ・ 職 業 上 の 繋 が り に 絞 っ た
「 LinkedIn( リンクトイン ) 」などが有名である。日 本 独自のサービスとしては
一時会員数 1000 万人を超え社会現象ともなった「mixi( ミクシィ ) 」などが有名 だが、近年では Facebookなど海 外 事業者に押され利用が低 迷しており、オ
ンラインゲーム運営・提 供に業態 転 換するなどしている。
また、 Twitter に関しては、緩い「繋がり ( 人間関係 ) 」が発生し、広い意味での SNS の 1 つといわれることもあるが、 Twitter 社自身は、「社会的な要素を
備えたコ ミ ュ ニケーションネットワーク」( 通信網 )であると規定し、 SNS ではないとしている。
( ソーシャル・ネットワーキング・サービス -Wikipedia より引用 )3
(SNS ソー シャル・ ネットワー キング・ サー ビス – IT 用 語 辞 典 e-Words より引用 )
(1)SNSの基本的な機能 SNS の機能としては次のようなものがある。・自分のプロフィールや写 真を会員に公開する「プロフィール」機能
・互いにメールアド レスなどを知られること無く別の会員にメッセージを送る
「メッセージ送 受信 ( 私 書 箱 ) 」機能、・新しくできた「友人」を登 録するアド レス帳、
・友人に別の友人を紹 介する「ユーザー相互リンク」機能、
・会員や友人のみに公開 範 囲を制 限できる「日 記 帳 ( ブログ ) 」機能、・趣味や地 域などテーマを決めて掲 示 板などで交 流できる「コ ミ ュ ニ テ ィ」機
能、
・予定や友人の誕生日などを書き込める「カレンダー・スケジュール」機能、
が基 本的な機能であり、ほかにも「タイムライン ( ウォール ) 」機能、「ユーザー検 索」機能、「アンケート」機能がある。
( ソーシャル・ネットワーキング・サービス -Wikipedia より引用 )2 . SNSの種類 SNS には、「交 流 系」、「メッセージ型」、「写 真 型」、「動画型」の 4 つの種類がある。
「交 流 型」 SNS とは、 Facebookや Twitter といった会員同士で情 報 交 換や意見
交 換ができる SNS である。「メッセージ型」 SNS とは、 LINEに代表されるよう
な、会員同士がメッセージ(チャット)をやり取りできる SNS である。「写 真
型」 SNS とは、 Instagram などの写 真を投 稿 ( 共有)して、会員同士がコ ミ ュ
ニケーションを行なう SNS である。「動画型」 SNS とは、 YouTube などの動画
を投 稿 ( 共有)して、会員やユーザーがコ ミ ュ ニケーションを行なう SNS である。
今回の研究では「交 流 型」である Twitter と、「メッセージ型」である LINEを対象においている。
(SNSの種類| ・ より引用ホ ー ム メ イ ト リ サ ー チ )
3 .SNSと企業広告の関係性企業の SNS の活用における背 景に、スマートフォンの普及 等に伴い、ソー
シャルメデ ィアの利用者が急増し、消 費行動においても、ソーシャルメデ ィア
から得られる情 報が影響を持つようになってきていることが考えられる。企業
にとってもソーシャルメデ ィアは、低 コストで消 費者に情 報 提 供をしたり、消
費者ニーズを把 握したマーケテ ィングや商 品 開発を行ったりすることが可能と
なる。特に中堅・中小 規 模の企業にとっては、従 来では考えられないほど広い
4
市 場を相手にビジネスを展 開できるようになる可能性がある。
しかしながら、企業において活用が十 分なされているとは言えず、総 務 省の
「平成 26 年通信利用動向調査」によると、ソーシャルメデ ィアを活用してい
る企業の割合は、平成 26 年度末で回答企業の 18 %に留まっている。この背
景として、活用できる人材の不足、適 切な手法が分からない、ソーシャルメ
デ ィアに対する心 理的なハードルの高さなどがあると思われる。
近年では、企業が一般ユーザーに商 品 モ ニターを実 施したり、#(ハッシュタ
グ ) をつけての投 稿を促 進したりすることで、クチコ ミや体験を拡散していく
方法をとっている効果向上の工 夫をとる企業も増えている。
( ソーシャルメデ ィア情 報の利活用を通じた - 経 済 産業省より引用 )
第 三 章 第 一 回 ア ン ケ ー ト 調 査
1 .アンケート方法 大学生 50 人を対象に SNS の利用、ラクロスへの印象についてアンケートを
とった。
(1) 実 施対象: 大学生 50 人 ( 男 15 名、女 35 名 )(2) 実 施 時 期 : 2016 年 7 月 1 日 ~ 16 日
(3) 実 施 場所:学校、家など
(4) アンケート内 容 :
Q1. あなたが現 在利用している SNS を選んでください。 ( 複数選 択 )Q2. SNS による企業などの広告映像を見たことがありますか?
Q3. (Q2 であると答えた人 ) 見たことがある広告を教えてください。
Q4. (Q2 でないと答えた人 ) 見ない理 由を教えてください。
Q5. ラクロスに対する印象を 1 つ選んでください。また、画像と映像では
どちらが部の雰 囲 気が伝わりますか?
※ 画像は部の全体の雰 囲 気が伝わるもの、スポーツの雰 囲 気が伝わるも
の各 3 種類動画は画像と同じように部の雰 囲 気とスポーツの雰 囲 気が伝わる部分を
載 せた新 歓 PV の一部を抜 粋したものを見せた。
2 .アンケート結果Q1. あなたが現 在利用している SNS を選んでください。 ( 複数選 択 )
5
男 女0
5
10
15
20
25
30
35
Twitter Facebook LINE Instagram 全利用【 図 1 】
Q2. SNS による企業などの広告映像を見たことがありますか?
40%
42%
18%
最後まで見る 見たことはあるがじっくり見ない見ない
【 図 2 】 総合
6
男 女0
2
4
6
8
10
12
14
16
最後まで見る 見たことはあるがじっくり見ない見ない
【 図 3 】 男 女 別
Q3. (Q2 であると答えた人 ) 見たことがある広告を教えてください。
・食 品企業の新 商 品 PR( プロモーション ) 広告など (8人 )・アーテ ィストの新作 PR 予告 (7人 )・ドラマ・映画の新作予告広告 (13 人 )・イベント広告 (4人 )・企業のイメージ広告 (20 人 )・ゲーム広告・アプリ広告 (12 人 )
Q4. (Q2 でないと答えた人 ) 見ない理 由を教えてください。
・鬱陶しい (9人 )・通信料がかかるから (4人 )・広告をみたことがない (1人 )・広告が長いから (4人 )
7
Q5. ラクロスに対する印象を 1 つ選んでください。また、画像と映像ではどち
らが部の雰 囲 気が伝わりますか?
大学生っぽくて楽しそう やってみたい かっこいい きつそう やりたくない0
5
10
15
20
25
46
3 1 1
1712
49
3
男 女
【 図 4 】 総合
・画像の方が伝わる(14 人:男3 人 女11 人 )・画像でも楽しそうな雰 囲 気がわかるから。
・動画よりもすぐ見られるから。
・端的で伝わりやすいから。
・動画の方が伝わる(36 人:男12 人 女24 人 )・躍動感があるから。・内容がおもしろいから。・部のいろんな雰囲気が伝わるから。・はじめて見たけどどんなスポーツであるかもわかったから。・画像では分かりづらい。・楽しそうでやってみたくなったから。
3 .考察 アンケート結果から、男 女ともに特定個人の友達とチャット形式でやりとり
ができる「 LINE」と、芸能人の利用度も高く不特定多数の人とのやり取りが可
能な「 Twitter 」の利用度が高いことが分かった。 (* 表 1)ヒアリングで調査を行ったところ、タイムラインの閲覧・書き込みは LINEよりも Twitter の方が高く、
8
次いで Facebook、 Instagram での写 真・動画の投 稿・閲覧が挙がった。これは
自分が繋がりたい人のみフォローを許可できる非公開 ( プライバシー ) 機能の普及や、近年の若者が趣味を通じてネット内で友達を作るというような、知り
合い以 外の不特定多数と繋がることができることに寛大になっているからでは
ないかと考えている。一方で LINEでは、連絡手段としてチャット機能を使う人
が全員であり、普段タイムライン機能を使う人は 2 人であったことから、自身
の発信よりメール代わりの連絡手段としての SNS として普及していると考えら
れる。
また、Q2 、Q3 で答えていただいた動画広告の閲覧度と内 容の記憶には男
女で差が見られた。 (* 表 3) 男子では、「時 々見るが気になるものだけ見るため
じっくり見ない」、「音楽や雰 囲 気はわかるが、見た内 容はあまり覚えていな
い」という意見が多く見られた。女子では、「じっくり見る」、「とりえず最
後まで見る」、「内 容まで覚えている」という意見が多く、実 際何を見たかを
聞いた際にも詳しく商 品 名・企業名を話してくれる人が大半であった。個人差
はあるもののこのことから、とりあえず気になったから見たものの、男子は音
楽や映像のイメージなどの感覚的先入 観で広告を読み取り記憶している傾 向が
あると考え、女子は映像の流れの中や断片の写 真の物質的なものをしっかり読
み取り情 報を得て記憶している傾 向があると考える。このことから広告作成の
際に、男性には音楽や映像のイメージを印象づけやすい広告に、女性には映像
の中でも言葉を盛り込んだ 情 報が読み取れるものが効果的であるのではないか
と考え、男 女 共 通として映像の中に端的に伝わる一言を盛り込み、映像にマッ
チした音楽を付加することで記憶に残る広告として効果的なのではないかと考
えた。
さらに、Q5 で答えていただいた動画・画像の違いには、画像では端的でわ
かるという意見があるものの、写 真を繋げたものでも流れがあるものや実 際に
動きがあり躍動感が伝わるものの方が記憶しやすく好 印象を得られやすいとい
う結果が出た。以上の意見を踏まえて広告の作成につなげた。
第 四 章 広 告 の 作 成
広告を作成する前に学生 46 人を対象にした第一回アンケート調査を基に
SNS を選定した結果、利用度が高い Twitter と LINEの二つに絞った。また、動画
広告を見ないと回答した人に、どれくらいの時 間なら最適かという質問に対し
て 「 30 秒~ 1 分 以 内 という意見が多く、見る人の意見も同じ時 間が過半数」を占めた。アンケート結果では個人的価値観を含む意見が多くあったため、
「躍動感」と「心に響くこと」をテーマに 1 分 ほどの広告映像を作成すること
にした。
広告映像は 13 コマ、いずれも 3~5 秒程度の間隔で画像と一言を組み合わせ
9
たものを繋ぎ合わせた広告映像になっている。作成はすべて PC で行った。尚、
テーマ曲としてRADWIMPS の「会心の一撃」を使用し、イントロで部全体の雰
囲 気が伝わるもの、サビで試合風景、躍動感を駆り立てるものを使用し、終盤
にて試合の予告を行った構成になっている。
( 全 52秒 13コマ ) 1 ~ 4 コマ
【 図 14】
【 図 15】
【 図 7 】
10
イントロ 0~15秒→各写真を 3秒にすることで、画像と言葉の認知と記憶を印象づけやすいものとした。ここでは部のイメージをつかんでもらいやすい写真を使用し、5 コマ目では、実際に試合でやっている円陣の動画を組み込み、サビにかかるクッションをおいている。
【 図 8 】
5 ~ 9 コマ
【 図 9 】
【 図 10】
【 図 11】
11
サビ 16~37秒→各写真を 3~4秒にし、試合の肝となる見どころシーンを抜粋して使用した。あえて言葉を繋いでいくことで次に現れる写真と言葉への期待感を持たせるようにした。
【 図 12】
【 図 13】
10~ 13コマ
【 図 14】
【 図 15】
12
サビ 38~52秒→各写真を 3~4秒にしている。 最後に試合の告知、言葉だけのコマを持ってくることでラクロス部・ラクロスの試合のイメージを印象づけた余韻を残し、記憶に残りやすいのではないかと予想している。
【 図 16】
【 図 17】
第 五 章 第 二 回 ア ン ケ ー ト 調 査
1 . アンケート方法9 月 10 日 ( 土 ) 鶴見緑地スタジアムにて開催された VS 関西大学戦の集客
試合に来 場したOGB、男子ラクロス部を除く観客 120 人にアンケートを実 施し
た。集客試合 1 か月 前から SNS 上で文面での告知を行い、 2 週 間 前から1 パ
ターンの広告映像等を各 SNS で掲 載・拡散した前と後での短 期 間での集客数の
伸びとラクロスへの印象の変 化をアンケート調査した。
(1) 実 施対象: 10 代→ 17 人 20 代→ 52 人 30 代→ 5 人 40 代
→ 21 人 50 代→ 15 人
60 代以上→ 10 人 計 120 人の学生・社会人を含んだ一般 観客
男 女
(2) サンプリング: 120 人(3) 実 施 日 時 : 2016 年 9 月 10 日 ( 土 )(4) 実 施 場所:鶴見緑地スタジアム ( 試合会場 )(5) 内 容 :
* 年代 ( 選 択 ) & 普段、どちらの SNS を使用していますか?
Q1. 本 日の集客試合の情 報は誰から知りましたか? ( 複数可 )13
Q2. その情 報をどのように教わりましたか?
Q3. 近畿大学女子ラクロス部には公式 Twitter とブログが存在しているのを
知っていますか?
Q4. 今回の集客試合について Twitter などで広告動画、画像を宣伝していたのを見ましたか?
Q5. (Q5 で見たと答えた方 ) その動画を見てどう感じましたか? ( できれば具体的な記 入 )
Q6. Twitter や LINEなどの SNS に掲 載される動画広告を拝見されたことはあ
りますか?
※Q3は、アンケート結果には反映しないものとする。
14
2 .アンケート結果質問① 普段、どちらの SNS を使用していますか?
10 代 20 代 30 代 40 代 50 代 60 代以上0
10
20
30
40
50
60
17
52
5
2115
1017
50
3
157
0
LINE Twitter
【 図 18 】
アンケート者 120 人全員が LINEを使用、 94 人が Twitter を利用していることが分かった。来 場者の年代にバラつきがあるものの、年代が上がるにつれ Twitterの利用者は減少するという結果が出た一方で、 LINEは幅広い年代が使用する
SNS と位置づけていた傾 向と一致した。
Q1.2本 日の集客試合の情 報は誰から知りましたか?その情 報をどのように教わ
りましたか?
36%(43 人 )
40%(48 人 )
24%(29 人 )
情報入手経路
部員から ( 家族 ) 部員から ( 友達 ) Twitter ・ LINE などの SNS
【 図 19 】
SNS のみから情 報を得た人は 5 人しかおらず部員からの情 報に偏ってし
まった。依然として身 内である部員から口頭で知らされる数が過半数を
15
占めている。
Q4 今回の集客試合について Twitter などで広告動画、画像を宣伝していたのを見ましたか?
10 代 20 代 30 代 40 代 50 代 60 代以上05
1015202530354045
8
39
3
1411
003 1 1 2 0
9 10
16
2
10
Twitter LINE 見ていない
【 図 20 】
SNS による広告映像宣伝の閲覧数が 82 人の 68 %を超え、その中でも Twitterが最も有力である (SNS閲覧のうち 75 人の 91%が Twitter) 。同時に広告映像を
見ない人も 38 名の 32 %を占めていた。 Twitter 閲覧数は、各年代の Twitter アカウントの利用数や公式アカウントの認知度にも比例していたが、保有してい
ないが見せてもらった人もいた。
Q5.( 見たと答えた方 ) その動画を見てどう感じましたか? ( できれば具体的な記 入 )
10 代 20 代 30 代 40 代 50 代 60 代以上05
10152025303540
試合を観戦するのが楽しみになった 感動した ( 心を動かされた)ラクロスをしたくなった より他の試合も行きたくなった
16
【 図 21 】
( 内訳 総合 )・『試合を見るのが楽しみになった』 24 人
・『感動した』 7 人、・『ラクロスがしたくなった』 3 人、・『より試合に行きたくなった』 60 人
→※ 後 日 詳 しく聞 きたいため、 ヒアリング調 査 ( 対 象 : 10 代 3 名 、
20 代 10 名、 40 代 3 名、 50 代 2 名 ) をとったところ、10 代、 20 代からは、 自分と同じ世代が本 気で頑張っているのを見「て応援したくなった。 、「高校 時代を思い出して懐かしくなったから」応援したくなった。」という意見が挙がった。また 40 代、 50 代から
は、「頑張る子供たちを見て応援したくなった。」、「こんなに本 気で
やっているならもっと早くから応援していたのに。」という意見をいた
だいた。
( 見なかった人 ) なぜ見なかったのか? ( 後 日ヒアリング調査、複数回
答 可 )
10 代 20 代 30 代 40 代 50 代 60 代以上0
2
4
6
8
10
12
Twitter アカウントを知らない普段から LINE のタイムライン機能を使用・閲覧しない両タイムラインに掲載しているのを知らなかった自分が利用する時間帯に流れていなかった
【 図 22 】
( ヒアリング例 )・ Twitter を知らないから。 (60 代 男性 ) 他 13 票
・両タイムラインに載っていることを知らなかった。 (20 代 女性 ) 他 29 票
・自分が利用する時 間には流れていなかった。 (40 代 女性 ) 他 21票
17
→ 回答者全員に聞けていないためグラフ化できないが、社会人世代 ( 回答者 12 人 ) は昼間よりも出勤前 ( 朝 ) ・退社 後 ( 夜 ) での利用率が高
くなるため、お昼休みはあまり利用していないことが判明。
・もともと試合に行くことを決めていたから。 (40 代 女性 ) 他 2票
・ SNS は見ないからチラシやメールでの情 報がいい。 (60 代 女性 )
Q6 . Twitter や LINEなどの SNS に掲 載される動画広告を拝見されたことはあり
ますか?
10 代 20 代 30 代 40 代 50 代 60 代以上0
5
10
15
20
25
30
3
8
1 0 0 0
9
18
2
6 5
03
25
1
8
20
2 1 1
7 810
常に見ている 気になるものだけ見る 時々見る 全く見ない
【 図 23 】
普段、 SNS の動画広告の閲覧度は 91 人と 76 %を超えており、『常に見て
いる』が 12 人 10%、『気になるものだけ』が 40 人 33%、『時 々』 39 人
33 %、『まったく見ない』が 29 人 24 % ( うち学生が 10 % ) となった。
3 . 考察まず、年代別の集計人数にバラつきはあるものの、各 SNS の利用度や利用頻
度、普段動画広告の閲覧頻度が高い若い年代ほど、今回の研究で使用した広告
映像の閲覧に繋がるという結果がでた。また、年代で広告映像の閲覧度がはっ
きりわかれることが分かった。境界線として、 30 代より上の年代には普段の
動画広告の閲覧度の低さにも表れている。広告の閲覧度と比例し、 Twitter を普段利用しない人も年齢が上がるにつれて多い。これは、宣伝媒体となるSNSの認知やアカウント知る機会がない、機能を知らないといった側面的要因が関係
18
しているのではないかと考えられる。この要因に対して、今後この広告を展開していくに当たり宣伝媒体となるSNSを知ってもらうためにSNS だけでなく手紙やチラシ、メールでの媒体の使用からのアプローチをとる、「拡散方法の対策」をとることが最も重要であると考えた。広告映像を見なかった人に対して行ったヒアリング調査 (* 図 22) にて、明ら
かとなったことは「ユーザーの利用時 間 帯での発信」、「 LINEのタイムライン機能の使用度の低さ」、「両タイムラインの掲 載に対する認知度の低さ」であ
る。一つ目では、 20 代 ( 大学生 ) は比較的自由な時 間が多くなり、終日 SNSを利用していると考えられるのに対して、社会人となる 30 代以降 ( 後 日ヒア
リング調査にて利用時 間 帯について回答していただいた 12 人 ) の意見は出勤
前や、仕事 後の夜の時 間 帯にスマートフォンや SNS を利用率が高く、年代に
よって使用時 間 帯のばらつきが広告映像の閲覧に反映したとも考えられる。し
かし、本 当に使用時 間 帯や SNS 閲覧時 間 帯が違うのかというのは確 実なデータ
を集めていない。これには、各年代のスマートフォンや SNS の利用時 間 帯につ
いて細かくアンケートをとって、発信する時 間 帯を定期的に変える必要性が
あった。二つ目に、 LINEは連絡手段として使用するため、どの世代も「タイム
ライン機能は使用しない・見ない」という意見が (* 図 22) 明らかとなり、宣伝媒体としての機能を十 分に果たせない結果となってしまった。 SNS を利用していない人に対して SNS からアプローチをかけることは難しいが、宣伝媒体とす
る SNS の特徴に合わせたユーザーへの接触、宣伝ができるのではないかと気づ
いた。三つ目に、利用時 間 帯 だけでなく、 Twitter アカウントの認知などから両タイムラインの掲 載を知らなかったという意見 (* 図 22) が明らかとなった 。40 代以降年代が上がるにつれ、 SNS を通じて情 報を得るより紙媒体やメール
からの情 報をよく見るという意見が挙がった。どんなにコンテンツの質が良く、
メデ ィアを活発に更新していても知られなければ意味がなくなってしまう 。
SNS を利用しない人に対して、 SNS のみの拡散方法だけでなく、 SNS 以 外の紙
媒体 ( チラシ ) 、メールなど拡散方法をとることが、多くの年代に SNS や広告映像であるコンテンツを広げられる最も効果的な方法だと考えられる。
以上の結果により、どんなにコンテンツの質良く、メデ ィアの選 択が上手く
いったとしても最終的な行動へ促 進するためにはその情 報を知ってもらう「拡
散方法」が最も重要となることが分かった。また、広告の宣伝媒体において、
タイムライン上で不特定多数に発信することができ、「いいね、リツイート」や友 達 同 士 の ユ ー ザ ー 相 互 リ ン ク よ り 不 特 定 多 数 に 拡 散 的 に 発 信 で き る「 Twitter 」が効果的であるとわかったが、SNS 別の宣伝方法のバリエーション、広告映像の主な閲覧世代となるターゲット別に、ターゲットが最も利用する時間帯・利用頻度、利用方法を調べ、それに合わせたSNS広告、紙媒体 ( チラシ、新聞広告 ) 、メールなどのアプローチの仕方をとり、宣伝媒体の認知の向上を変えれば、今後SNSの宣伝媒体としての可能性も広がるのではないか。
19
第 六 章 ま と め
今回の研究を通して、集客数増加に繋がる広告に限らず、人は自分の年代や
境遇に合った広告を見たり、 SNS を使用したりしている。動画広告の閲覧度は
若い世代に固まると思っていたが、中年・熟年世代も見ているという結果には
予想外であった。 ( 表 8)しかし、中年・熟年世代などを中心にあまり見ていな
い人により広告映像を見てもらい、最終的に試合に足を運んでもらえるために、
SNS だけの拡散方法に捉われないチラシやメールでの拡散方法を取っていくこ
とが最も重要であるということに気づいた。
学生や社会人、年代によって利用時 間 帯のバラつきはあると考えられるもの
の、年代別に SNS の利用頻度・時 間 帯は顕著に表れており、動画広告の閲覧度
も反映している。年代だけでなく性別によっても広告の着目点、記憶されるも
のも様々である。中でも、研究対象で使用した広告映像は学生をターゲットに
したものであるが、その感想 (* 第 2 回アンケートQ5) において後 日ヒアリング
調査に答えてくれた少数の意見で、若い世代は、「自分と同じ世代が頑張るか
ら応援したくなる」、大学を卒業して間もない 20 ~ 30 代は、「自分たちの
青春時代を思い出す」、保護者世代の中間・熟年層は、「頑張る子供たちを応
援したくなる」といった意見を聞くことができ、年代によって動画への思い入
れ、印象や捉え方も変 化してくる。例外的に、ターゲットを絞ったものであっ
ても自分の立場に重ね合わせて無意識に閲覧している人も多いことに気づいた。
なので、広告を作る際はターゲット設定が重要であり、その上でターゲット別
に心に響き行動に移したくなるものは何か、どうしたら見てもらえるかという
ことを良く考え作成することが必要であり、大 切である。
SNS を宣伝媒体とした広告は、 SNS の利用度が高い若い世代の間では、例え
ば商 品の PR 広告や芸能人が使用した投 稿を見ただけでクチコ ミや拡散機能に
より瞬間的に広がり、利用にもつながりやすいと思った。より広告を広げるた
めには、その中年層、熟年層に向けた時 間 帯での定期ポスト投 稿や宣伝媒体の
認知 UP アプローチを増やすといいのではないかと考える。
宣伝費もかからず容易に反映しやすいと考えた宣伝媒体を SNS とおいた今回は、身 内であるから見たというのが正直な感想であると考える。友達同士で繋
がっている状態である若い世代は認知してもらえる割合も高いが、親子同士で
熟年層とわざわざフォローし合う人は少ない。しかし、熟年層も SNS の利用度が低いわけではなく、むしろ高い。クチコ ミや拡散者の火付け役となる若い世
代の交 流機会を増やし知ってもらう機会を作るのも一つの手ではあるが、年代
に合わせた宣伝媒体ツールの活用を通じて SNS を最終宣伝媒体とする工 夫をす
れば、 SNS を宣伝媒体とする利用方法が広がるのではないだろうか。
今回の反省 点として、各年代の利用時 間 帯について正確にアンケートをとる
ことができず、少数の意見やイメージでコンテンツを発信する時 間 帯、 SNS の
20
みでの拡散方法をとってしまったことや、広告映像の閲覧者・非閲覧者に対し
て細かくヒアリング調査を取りきれなかったが挙げられる。コンテンツやメ
デ ィアの選 択について事 前にアンケートをとってはいたが、拡散方法まで考え
きれていなかった。また、コンテンツを見てくれた人に対して、コンテンツが
良かったのか、メデ ィアが良かったのか、 SNS での拡散がよかったのかを細かく聞いていれば改善点をより具体的に見つけていけたのではないかと考えられ
る。どんなにコンテンツを良く作っても、メデ ィア (SNSなど ) を頻繁に更新し
ても、発信しなければ相手には伝わらない。最終的な私の目標は「 SNS アカウントを知ってもらい、コンテンツを見てもらう」ことではなく、「そのコンテ
ンツを見て試合に足を運んでもらう」ことであった。「どんな拡散方法」を
とっていくのか、どの拡散方法が効果的なのかも同時に調査していけば、今後
この研究を具体的に生かしていけることができたのではと思う。
最後に本研究がこれから成長していくであろう SNS 業界と企業の広告活動、
またまだまだマイナースポーツとして可能性を秘めたラクロスの普及にすこし
でも貢献できればと思う。
第 七 章 参 考 文 献
1.参考サイトソーシャル・ネットワーキング・サービスとは: Wikipediahttps://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BD%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%83%A3%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%83%8D%E3%83%83%E3%83%88%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%82%AD%E3%83%B3%E3%82%B0%E3%83%BB%E3%82%B5%E3%83%BC%E3%83%93%E3%82%B9
SNS ソーシャル・ネットワーキング・サービス – IT用語 辞 典 e-Words :http://e-words.jp/w/SNS.html
SNS の種類| ・ホ ー ム メ イ ト リ サ ー チhttp://facility.homemate-navi.com/topic/add/sns/
ソ ー シ ャ ル メ デ ィ ア 情 報 の 利 活 用 を 通 じ た - 経 済 産 業 省 http://www.meti.go.jp/policy/economy/consumer/consumer/pdf/sns_report.pdf
21
2.参考資料
集 客 試 合 に 関 す る ア ン ケ ー ト 調 査
*年代: [10 ・ 20・ 30・ 40・ 50・ 60~ ] 代
*普段利用する SNS はどちら?
・ LINE ・ Twitter ・どちらも利用している ・どちらも利用していない
Q1. 本 日の集客試合の情 報は誰から知りましたか? ( 複数可 )・部員 ( 家族 ) ・部員 ( 友人 ) ・ Twitter などの SNS 情 報
その他( )
※部員または Twitter も見ていれば両方○をお願い致します。
Q2. その情 報をどのように教わりましたか?
・文面で ・直接 ( 口頭で ) ・ Twitter のツイート、画像、動画でその他( )
Q3. 近畿大学女子ラクロス部には公式 Twitter とブログが存在しているのを知っ
ていますか?
・両方知っている ・ Twitter は知っている ・ブログは知っている
・知らない
Q4. 今回の集客試合について Twitter などで広告動画、画像を宣伝していたのを見ましたか?
・ Twitter で見た ・ LINE のタイムラインで見た ・その他 SNS で見た ・見ていない ・その他(
)
Q5.( 見たと答えた方 ) その動画を見てどう感じましたか? ( できれば具体的な感想を記 入してください )
Q6.Twitterや LINE などの SNS に掲 載される動画広告を拝見されたことはあります
か?
・常に見ている ・気になったものだけ見る ・時 々見る
・まったく見ない
動画を見る SNS(Twitter 、 LINE 、 Instagram、 Facebook 、その他(
22
) )
ご協力ありがとうございました!
今後とも、女子ラクロス部の応援をよろしくお願い致します。
23