講義等の概要 · 2010-08-04 · 4週目 . ディスクロージャー制度1 ....

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講義等の概要 2010年度版

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講義等の概要

2010年度版

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講義科目一覧

分野 科目

番号 講義科目名

単位

数 担当教員

開講

学期

1 経営戦略Ⅰ 2 石谷康人 春

2 経営戦略Ⅱ (※H22 年度は非開講) 1

3 コーポレートガバナンス 2 鈴木広樹 春 経営戦略・組織人事分野

4 人材マネジメント 2 丸山一芳 秋

5 マーケティング 2 信田和宏 春 マーケティング分野

6 データ解析 1 馬場康雄 秋

7 会計Ⅰ 2 津村怜花 春

8 会計Ⅱ 1 津村怜花 秋 会計・財務分野

9 コーポレートファイナンス 2 湯川真人 春

10 IT と経営 2 藤岡宥三 春

11 技術経営の基礎 2 郷道博宣 春 情報・技術分野

12 オペレーションズリサーチ 1 羽田隆男 秋

13 ビジネスプラン作成法 2 安斉誠一 春

14 ベンチャー起業論 2 田中延弘 春 アントレプレナーシップ分野

15 ベンチャーファイナンス 1 矢口哲成 秋

16 経済特論 1 湯川真人 秋 事業環境分野

17 地域経済産業論 2 原敏明 春

思考・表現分野 18 ビジネスプレゼンテーション 1 清水康雄 春

19 中小企業成長戦略 2 上村孝樹 春

20 中小企業の海外戦略 1 駒田和民 秋

21 企業研究 1 田村真理子 春

22 リーダーシップ 1 丸山一芳 春

23 経営戦略特論Ⅰ 1 阿部新生 春

経営戦略分野

24 経営戦略特論Ⅱ 1 早野利人 春

25 ブランドコミュニケーション 2 信田和宏 秋

26 新興市場マーケティング戦略 2 富山栄子 春 マーケティング分野

27 サービスマネジメント 2 赤堀浩一郎 春

28 経営戦略とファイナンス 2 松田千恵子 秋

29 中小企業金融 1 山田俊郎 秋

30 環境金融 1 澤山弘 秋 会計・財務分野

31 金融リスク管理論 2 高橋一 秋

32 IT 基盤技術 1 藤岡宥三 秋

33 生産管理 1 羽田隆男 春 情報・技術分野

34 生産流通システム 1 橋本雅隆 春

35 中小企業のイノベーション 1 佐藤一也 秋

36 ベンチャー企業の成長マネジメント 1 田中延弘 秋 アントレプレナーシップ分野

37 健康産業創造論 2 河合雅樹 秋

38 地域活性化論 1 塩谷壽雄 秋

39 海外マーケット個別事情 1 桑原小百合 春

40 北東アジア経済論 1 中村俊彦 春

41 アグリビジネス 1 川辺紘一 秋

42 ツーリズムマネジメント 1 高井典子 秋

43 福祉サービスビジネス 1 丸田秋男 秋

44 スポーツビジネス 1 赤木弘喜 秋

事業環境分野

45 環境ビジネス 1 澤山弘 秋

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科 目 名 必修・選択 単位数 学期 曜日・時限

経営戦略Ⅰ 必修 2 春学期 月曜・6 限

担当教員名 石谷 康人 <授業の概要と目的>

本講義では、受講生が将来、自分で創造しようとする事業の戦略の良さを論理的に考え、検証できる

ようになるために、経営戦略の理論を体系的に学ぶとともに、それを応用した分析方法を習得することを

目指す。

よい経営戦略を形成するためには、戦略の内容が、それを取り巻くさまざまな要因にうまく適合するよ

うに工夫されていることが肝要である。そのため本講義では、戦略が、①市場における顧客や競争に適

合しているかどうか(市場適合)、②市場へのインターフェースとなっているビジネスシステムや技術に適

合しているかどうか(インターフェース適合)、③企業内部の資源や組織に適合しているかどうか(内部適

合)、という観点でその良さを考える。

<授業計画>

1週目 オリエンテーション(本科目の目的、全体構成、授業の進め方などを説明)

2週目 教科書1の第 1 章「戦略の顧客適合(1)」のレクチャーと事前課題のディスカッション

3週目 教科書1の第 2 章「戦略の顧客適合(2)」のレクチャーと事前課題のディスカッション

4週目 教科書2のケース「花王」についてディスカッション

5週目 教科書1の第 3 章「戦略の競争適合(1)」のレクチャーと事前課題のディスカッション

6週目 教科書1の第 4 章「戦略の競争適合(2)」のレクチャーと事前課題のディスカッション

7週目 教科書2のケース「松下電器産業」についてディスカッション

8週目 教科書1の第 5 章「戦略のビジネスシステム適合」のレクチャーと事前課題のディスカッ

ション

9週目 教科書2のケース「HOYA」についてディスカッション

10週目 教科書1の第 7 章「見えざる資産―情報の流れのフレームワーク」のレクチャーと事前

課題のディスカッション

11週目 教科書2のケース「アスクル」についてのディスカッション

12週目 教科書1の第 8 章「戦略の資源適合」のレクチャーと事前課題のディスカッション

13週目 教科書2のケース「ファンケル」についてのディスカッション

14週目 教科書1の第 9 章「戦略の組織適合」のレクチャーと事前課題のディスカッション

15週目 教科書2のケース「トヨタ自動車」についてのディスカッション

<授業の進め方>

• 教科書 1 をレクチャーする週は、各自が該当するチャプターを事前に必ず読み込んでおき、授業

のレクチャーと質疑応答により理解を深める

• 教科書 1 をレクチャーする週には事前課題があるので、各自がそれを小レポートとして必ず実施す

るとともに、講義前日の 13 時までに Microsoft WORD フォーマットか PDF フォーマットで講師のメ

ールアドレスまで提出し、授業中のディスカッションにより理解を深める

• 教科書2のケースをディスカッションする週は、各自が事前に該当するケースの設問に解答するとと

もに、講義前日の 13 時までに Microsoft WORD フォーマットか PDF フォーマットで講師のメールア

ドレスまで提出し、授業中のケースディスカッションにより理解を深める

※ この講義は、第 1 回(4 月 19 日)~第 7 回(6 月 7 日)までは毎週月曜 6 限に行います。 ※ 8 回から 15 回は以下のように行います。

第 8 回~第 11 回 : 6 月 26 日(土)、1 限~4 限 第 12 回~第 13 回 : 8 月 10 日(火)、5 限、6 限 第 14 回~第 15 回 : 8 月 11 日(水)、5 限、6 限

※ ただし、8 回から 15 回は月曜 6 限で行う可能性があります。 ※ 授業日程は 2010 年 5 月中旬までに確定の予定です。

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科 目 名 必修・選択 単位数 学期 曜日・時限

経営戦略Ⅱ 選択 1

担当教員名

<授業の概要と目的>

※本講義は 2010 年度非開講です。

科 目 名 必修・選択 単位数 学期 曜日・時限

コーポレートガバナンス 選択 2 春学期 金曜・6 限

担当教員名 鈴木 広樹

<授業の概要と目的>

株式会社を経営していくうえで必要となるコーポレートガバナンス(企業統治)についての知

識と考え方を学ぶ。実践的な内容にして、会社法や金融商品取引法の基礎知識も身に付けるこ

とができるようにする。

コーポレートガバナンスとは、企業がその利害関係者との関係を調整しながら、適切な経営(不

正を防止し、更に効率を高める)を行っていくための仕組みであると言える。そして、コーポ

レートガバナンスについて考える場合、企業の組織のあり方と、利害関係者との関係調整の前

提となるディスクロージャー(企業情報の開示)のあり方との2つが中心になると思われる。

<授業計画>

1週目 コーポレートガバナンスの目的

初めに講義の進め方などについて説明した後、コーポレートガバナンスの目的と

して、コーポレートガバナンスの意味や必要性、また、企業の利害関係者の範囲

などについて説明する。

2週目 コーポレートガバナンスの方法

会社法が定める株式会社におけるコーポレートガバナンスのあり方を中心にし

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て、コーポレートガバナンスの方法について説明する。

3週目 日本企業のコーポレートガバナンスの特徴

日本企業のコーポレートガバナンスの特徴について、他国との比較や歴史的経緯

などを踏まえて説明する。

4週目 ディスクロージャー制度1

会社法、金融商品取引法、金融商品取引所規則によって企業に対して求められる

ディスクロージャー制度の概要について説明する。

5週目 ディスクロージャー制度2

前回に引き続きディスクロージャー制度の概要について説明するとともに、イン

サイダー取引規制など、ディスクロージャー制度に関連する制度についても説明

する。

6週目 決算情報の開示1

企業に対して求められるディスクロージャーのうち中心となる決算情報の開示

のあり方について説明する。

7週目 決算情報の開示2

前回に引き続き決算情報の開示のあり方について説明するとともに、監査制度な

ど、決算情報の開示に関連する制度についても説明する。

8週目 未公開企業のコーポレートガバナンス

コーポレートガバナンスについては、公開企業を前提に論じられることが多い

が、起業してから株式公開するまでの間は未公開企業である。ここでは、未公開

企業におけるコーポレートガバナンスのあり方や留意すべき点などについて説

明する。

9週目 公開企業のコーポレートガバナンス1

公開企業のコーポレートガバナンスについて説明するに当たって、まず日本の株

式市場の概要や株式公開までの手続などについて説明する。

10週目 公開企業のコーポレートガバナンス2

前回の内容を踏まえたうえで、公開企業におけるコーポレートガバナンスのあり

方や留意すべき点などについて説明する。

11週目 主な企業活動への規制1

企業活動のうち主なものに対して課される規制のあり方について説明する。ここ

では、資金調達を行う際に課される規制のあり方について説明する。

12週目 主な企業活動への規制2

前回に引き続き企業活動のうち主なものに対して課される規制のあり方につい

て説明する。ここでは、配当や自社株取得、そして、減資や準備金減少などを行

う際に課される規制のあり方について説明する。

13週目 主な企業活動への規制3

前回に引き続き企業活動のうち主なものに対して課される規制のあり方につい

て説明する。ここでは、企業再編、いわゆるM&Aを行う際に課される規制のあ

り方について説明する。

14週目 コーポレートガバナンスと経営効率の向上

これまでの講義内容を復習したうえで、コーポレートガバナンスがどのように企

業の経営効率の向上につながるのかについて説明する。

15週目 期末テスト

講義した内容についてのテストを行う。

<授業の進め方>

講義を中心とする。学期末に期末テスト及び期末レポート提出を課すが、期末テストは基礎的な

知識を問う内容、期末レポートは自己の意見を問う内容とする。

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科 目 名 必修・選択 単位数 学期 曜日・時限

人材マネジメント 選択 2 秋学期 火曜・6 限

担当教員名 丸山 一芳 <授業の概要と目的>

「知識創造の源泉は人である」。このことを前提に本講義では,人事や組織変革に関する理論

と企業における実態を学ぶことを目的とする。具体的には,人材マネジメント論を中心に組織

行動論や組織文化論の概観を習得しつつ,人材の外部化,モチベーションなどのトピックを取

り上げながら,企業人事における諸問題についてケース・スタディを用いながら実務経験をも

とに多面的に検討していく。実際の実務現場・理論・事業計画がリンクするように,出席者全

員でディスカッションして経営における「人」に関する課題と対策を浮き彫りにする。

<授業計画>

1週目 オリエンテーション:講義方針(概要・評価方法・教科書)説明とアンケート

2週目 人材マネジメントの理論的変遷:労務管理から戦略人材マネジメントへ

3週目 ケース・ディスカッション:ベネッセコーポレーションもしくはリクルート

4週目 日本的雇用慣行と目標管理,成果主義:モチベーション理論

5週目 競争優位の源泉としての人材

6週目 ケース・ディスカッション:ヤマト運輸

7週目 企業文化と経営理念

8週目 課題中間発表:課題選択と問題意識

9週目 個人課題発表:事業計画における人に関する発表

10週目 ケース・ディスカッション:パナソニックもしくは小林製薬

11週目 人材開発とキャリア:OJT と企業内研修,サクセッション

12週目 人材ビジネス(人材派遣や転職支援,人事コンサルティング)

13週目 人材ポートフォリオと知識創造

14週目 ゲストスピーカーおよびグループ課題進捗報告

15週目 グループ課題発表会

<授業の進め方> 講義の中で受講生とのインタラクションを重視し,随時討議をおこなう。

講義・発表・ゲスト講演・ミニテスト・課題・グループワーク・ディベートを受講生の人数や

プロフィールにあわせておこなう。

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科 目 名 必修・選択 単位数 学期 曜日・時限

マーケティング 選択 2 春学期 火曜・6 限

担当教員名 信田 和宏 <授業の概要と目的>

不況、デフレ経済、国際的な競争激化、BRICsの台頭、そして、今日の個性化した市場環境

のもとでマーケティングは決定的なビジネスの要素である。その重要性をまず認識、理解し、そ

の根幹である顧客主義とは何かを考え、マーケティングのフレームワークや戦略を体得する。そ

して、院生の実践的なセンスを養成する。 授業では、1.マーケティングの基本的な知識を身につける。2.ケースを学び知識の理解を深

める。3.課題を設定しそれを論議し応用度を高める。4.マーケティング戦略立案能力を養う。

<授業計画>

1週目 マーケティングとは何か、事例をもってディスカッションする 2週目 マーケティングの歴史的背景と変遷。近代工業化時代から個性化時代へ 3週目 プロダクトアウトからマーケットイン(顧客主義)へ。統合マーケティングとは

4週目 企業の成長戦略とマーケティング 5週目 競争戦略と事例 6週目 マーケティング戦略の条件―コンセプトとポジショニング① 7週目 マーケティング戦略の条件―ポジショニング②とターゲティング 8週目 事例研究:トップ企業のマーケティング戦略(ゲスト講師) 9週目 マーケティング戦略の要素―商品計画、価格戦略

10週目 マーケティング戦略の要素―流通戦略と事例(ゲスト講師) 11週目 マーケティング戦略の要素―コミュニケーション戦略① 12週目 マーケティング戦略の要素―コミュニケーション戦略②と顧客管理策 13週目 マーケティング計画の実際 14週目 これから考えたいマーケティング戦略(ゲストとディスカッション) 15週目 試験

<授業の進め方>

担当教員が基本的な講義を行う。テーマに従って院生間の討議を行う。ゲストの実践的な講義で

理解を深める。

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科 目 名 必修・選択 単位数 学期 曜日・時限

データ解析 選択 1 秋学期 集中講義

担当教員名 馬場 康維 <授業の概要と目的>

起業、事業の展開、維持、発展という様々な場面で、データを活用した客観的でクールな推論、

判断が必要である。この授業では、データに基づく推論、意思決定に必要なデータ解析の手法を

学習し、ビジネスモデルの構築にデータの活用ができる力を養うことを目的とする。

授業は、実際のデータの読み解きの能力を身に付けることを主眼とし、そのために、統計各手

法を用いたデータの記述、それに基づく推論、意思決定の方法等について解説する。

<授業計画>

1週目

データ解析に必要な統計学の基礎知識

エクセルによるデータの整理、グラフ化/顧客数の算出における統計データ

の利用法/インターネットによる情報収集

2週目 分布の推測と分布の比較

平均値、標準偏差から分かること

3週目 二つの変数間の関係の分析

相関と回帰

総合演習(1)

起業を想定したテーマの検討とグループの形成

4週目 多数の変数の分析法

需要予測、顧客の分析、企業診断などに用いられる手法の解説

評価のための総合量の構成(主成分分析)/多変量による予測(重回帰モデ

ル)/多変量による判別(判別分析)

総合演習(2)

起業を想定したテーマの検討

5週目 質的データの分析

調査データの分析、開発製品の評価、クライアントの分析などに用いられる

手法の解説

数量化法/因子分析

総合演習(3)

起業を想定したテーマの検討

6週目 総合演習(4)

7週目 確率モデルの応用

リスク分析などに応用できる方法の解説と演習

ロジスティック回帰分析/自己回帰モデル

総合演習(5)

<授業の進め方>

講義の後演習を行う。3週目から始まる総合演習では、起業を想定したテーマを作りグループ

討論を行う。

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科 目 名 必修・選択 単位数 学期 曜日・時限 会計Ⅰ 選択 2 春学期・前期 木曜日・6 時限

担当教員名 津村 怜花 <授業の概要と目的>

本大学院では、事業計画書の作成が修了要件に含められている。この計画書において、財務

計画は重要な部分である。本授業では、これまでに財務諸表を作成したことのない学生のため

に、これを作成するために必要な会計学の知識を解説する。本授業を通して、財務諸表にただ

単に数値を埋めていくだけではなく、その数値が生み出されていく過程やその会計処理方法を

理解していくことを目的としている。

<授業計画> 1 週目 会計の種類と役割 2 週目 財務会計のシステム 3 週目 財務会計の基本原則① 4 週目 財務会計の基本原則② 5 週目 企業の設立と資金調達 6 週目 仕入・生産活動と売上原価の測定 7 週目 販売活動と売上高の測定 8 週目 設備投資と減価償却 9 週目 資金の管理と運用

10 週目 キャッシュ・フロー計算書 11 週目 税金と配当 12 週目 財務諸表の体系と公開 13 週目 財務諸表の作成(損益計算書) 14 週目 財務諸表の作成(貸借対照表) 15 週目 まとめ

<授業の進め方> 講義を中心とする。会計学の基礎知識の理解を深めて欲しいので、オフィスアワーの活用や

SNS メッセージへの授業に対する質問や要望などの投稿も歓迎する。

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科 目 名 必修・選択 単位数 学期 曜日・時限 会計Ⅱ 必修 1 秋学期・前期 水曜日・5 時限

担当教員名 津村 怜花 <授業の概要と目的>

会計Ⅰでは財務諸表の作成に関して学んだが、これに記された会計数値が企業をとりまく利

害関係者との間でどのような役割を果たすのか、また、利害関係者はこの財務諸表の情報をど

のように利用するのかということも、会計学を学び、財務諸表を作成するうえでは必要な知識

である。本授業では、この財務諸表の果たす役割や、その必要性を正しく理解することを目的

としている。 <授業計画>

1 週目 2 週目 3 週目 4 週目 5 週目 6 週目 7 週目

ビジネス言語としての会計数値 会計責任と業績評価 会計数値と経営者のコントロール 会計数値と債権者保護 事業活動とキャッシュフロー 利益の測定方法とクリーンサープラスの原則 投資のリスクと利益の帰属

<授業の進め方> 講義を中心とする。会計学の基礎知識の理解を深めて欲しいので、オフィスアワーの活用や

SNS メッセージへの授業に対する質問や要望などの投稿も歓迎する。

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科 目 名 必修・選択 単位数 学期 曜日・時限 コーポレートファイナンス 選択 2 春学期 水曜・5 限 担当教員名 湯川 真人

<授業の概要と目的> コーポレートファイナンスとは、企業が資本市場から資金を調達し、投資した資金により商品

の製造・販売を通してリターンを生み出し、リターンの一部を利息や配当の形で資本市場に還元

し、また内部留保の形により企業内で再投資するという一連の流れの中で、企業が行う財務的な

意思決定の方法を学ぶことである。ここでいう財務意思決定は、大きく次の三つに分けられる。

すなわち、①投資に関する意思決定(調達した資金を何に、いくら投資すべきか)、②資金調達

に関する意思決定(投資のための資金をどこから、どのように調達するのか)、③配当に関する

意思決定(株主に対して、資金をどのような形で、いくら還元すべきか)という三点であるが、

これらの意思決定の先にあるものは企業価値の最大化である。 本講義では、①投資判断の基準となる指標(正味現在価値やその他の指標)、②コーポレート

ファイナンス最も重要な概念である資本コスト、③最適資本構成と配当政策などについて学ぶ。

加えて、資本市場における投資家の視点に立った投資理論、すなわちリスクの定量化、リスク分

散によるポートフォリオ理論などについても触れたい。 以上に加えて、現在世界経済が直面している大きな構造変化とその中で日本経済・企業が対応

すべき課題について授業の中で取り上げ、院生と共に考え議論していきたい。 <授業計画>

【1】 コーポレート・ファイナンスとは (1)3つの財務的意志決定 (2)企業の目的関数 (3)コーポレート・ファイナンス、資本市場、インベストメントの関係

【2】 企業価値の算定-1 (1)キャッシュフローと現在価値 (2)企業のキャッシュフロー (3)キャッシュフローの現在価値、その他

【3】 企業価値の算定-2 (1)資本コスト (2)株主資本コスト (3)負債コスト、その他

【4】 投資に関する意志決定 (1)正味現在価値(NPV) (2)内部収益率(IRR)、その他 (3)資本支出予算(Capital Budgeting)、その他

【5】 EVA(経済的付加価値)からみた企業評価 【6】 企業の最適資本構成

(1)財務レバレッジ (2)MM理論、その他 (3)株主・債権者間の利害対立、その他

【7】 配当政策 (1)配当政策の決定 (2)配当政策の分析

【8】 資金調達の方法 (1)資金調達の多様化 (2)社債ファイナンス、エクイティファイナンス

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科 目 名 必修・選択 単位数 学期 曜日・時限 IT と経営 選択 2 春学期 火曜・5 限

担当教員名 藤岡 宥三 <授業の概要と目的>

各種事業を起こすにあたって、そのインフラのひとつとなる IT(情報技術)の、企業におけ

る活用を目的として、IT利用技術の変遷、利用分野、企業での情報システムの導入手順と運用・

保守およびシステムの投資・効果に対する評価方法などについての習得を目的とする。また、近

年ビジネスに大きな変化をもたらした、インターネットの事業への影響と活用、インターネット

を利用した新しいビジネスの可能性につき、知識を得る。

<授業計画>

1週目 IT マネージメントとは

2週目 企業における IT 利用技術の変遷

3週目 企業内の IT 活用事例

4週目 環境変化と IT 活用戦略

5週目 情報の価値

6週目 情報システム導入―情報システム投資

7週目 情報システム導入―投資評価

8週目 CIO の役割

9週目 情報システム導入-実現方式の検討評価

10週目 情報セキュリティー

11週目 インターネット-パラダイム・シフト

12週目 インターネット-e-コマース①

13週目 インターネット-e-コマース②

14週目 IT の未来

15週目 予備

<授業の進め方>

講義と毎回の授業内での試験ないしはレポート記述を行い、次週にその討議・解説を行う。従っ

て、期末試験、期末レポートの提出はない。

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科 目 名 必修・選択 単位数 学期 曜日・時限

技術経営の基礎 選択 2 春学期 水曜・6 限

担当教員名 郷道 博宣 <授業の概要と目的>

どの業種の企業においても“技術”は顕在的、潜在的に関係し、技術の変革による競争環境の

変化は企業経営に大きな影響をもたらしており、技術に焦点をあてて経営を考えることは、

益々重要になってきている。

この授業では主に“ものづくり”産業における技術開発、新製品導入、事業システムの構築な

どの具体的事例を検討することにより、企業における競争戦略など、技術経営に必要な基礎的

な理論や諸概念を修得すると共にその考え方を学び、技術の企業経営に及ぼす影響、重要性に

ついて理解を深める。

<授業計画>

1週目 技術経営とは

2週目 技術と競争

3週目 顧客適合

4週目 ビジネスシステム

5週目 イノベーション

6週目 技術戦略

7週目 新事業戦略

8週目 知的財産戦略

9週目 製品戦略

10週目 新製品開発事例

11週目 競争戦略1(製品差別化)

12週目 競争戦略2(市場創造)

13週目 競争戦略3(デファクトスタンダード)

14週目 事業システムの統合・分業

15週目 組織能力の構築

<授業の進め方>

具体的事例の資料を前の週に配布し、その事例を読んでくる前提で、授業のなかで討議及び講義

を行い、技術経営について考える力を養い、理解を深める。

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科 目 名 必修・選択 単位数 学期 曜日・時限

オペレーションズリサーチ 選択 1 秋学期・前期 水曜・6 限

担当教員名 羽田 隆男 <授業の概要と目的>

経営システムに関する諸問題を発見し分析し解決するための数理的な理論・技術、およびそれ

らの活用方法について講述する。本講義の目的は以下の通りである。

1.経営システムに関する諸問題を数理的に定式化する方法を理解する。

2.定式化した問題を解くための基礎的な理論を理解する。

3.定式化した問題のソリューションを効率的に求めるための各種アルゴリズムを理解する。

4.オペレーションズ・リサーチの応用事例を通してその有効性・実用性を理解する。

5.数理的な理論・技術を問題に即して応用できる統合力を養成する。

<授業計画>

1週目 オペレーションズ・リサーチの概要:

ORの歴史的背景、ORの手順、モデル化、ORの手法

2週目 線形計画問題とその応用:

定式化、生産計画問題、輸送問題、割当問題

3週目 線形計画問題の解法:

幾何学的解法、シンプレックス法、ソルバーの使用と演習

4週目 ゲームの理論:

ゲーム理論の基礎概念、純粋戦略、混合戦略、各種意思決定法

5週目 ネットワーク計画法:

経路問題、最小費用流問題、ネットワーク理論の応用

6週目 階層化意思決定法(1):

階層図、一対比較、ウエイトの決定、整合性の判定

7週目 階層化意思決定法(2)::

AHPの応用事例、課題に対するプレゼンテーション

<授業の進め方>

講義への積極的な参加を促すために、できるだけ双方向の講義を行う。また、理解を深めるた

めに演習をできるだけ多く実施する。

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科 目 名 必修・選択 単位数 学期 曜日・時限

ビジネスプラン作成法 必修 2 春学期 月曜・5 限

担当教員名 安斉 誠一 <授業の概要と目的>

ビジネスプランニングに必要な以下の「2 つの力」の修得を目指す。 【2 つの力】

①ビジネスプラン作成に必要な知識・技能(一般的な手順・方法、ツールの使い方など) ②ビジネスプラン作成に必要なスキル(仮説構築力、論理的思考力、直観力など)

授業は「講義」と「実習」で構成される。「講義」では、主に必要な知識や方法論を説明する。

「実習」ではビジネスプラン作成プロセスを模擬体験しながら、方法論の体得(スキルの基礎作

り)を目指す。

<授業計画>

1週目■「ビジネスプラン作成法」の授業で学んでいただきたいこと ○ビジネスプランニングの基本

○ビジネスプラン作成に必要な「2つの力」 ○ビジネスプラン作成に必要なスキルについて 2週目■起業に向けたビジネスネスプランとは

○ビジネスプランの基本3要素 ○ビジネスプランの作成手順 ○ビジネスプランの構成

3週目■テーマ選定① ○テーマ探索の方法

○ワークシートによるテーマ探索(※テーマ探索のミニ演習) 4週目■テーマ選定② ○ワークシートによるテーマ探索結果について(ミニ演習結果の発表) 5週目■事業企画①

○事業の全体構想の設計 ○情報の収集と分析の方法

6週目■事業企画② ○ビジネスモデルの構築

○事業の成立可能性の一次評価 7週目■フィージビリティスタディ(F/S)

○F/Sとは ○市場調査の役割と方法

8週目■ビジネスプラン作成実習① 9週目■ビジネスプラン作成実習②

10週目■ビジネスプラン作成実習③ 11週目■ビジネスプラン作成実習④ 12週目■ビジネスプラン作成実習⑤ 13週目■ビジネスプラン作成実習⑥ 14週目■ビジネスプラン作成実習⑦ 15週目■ビジネスプラン作成実習⑧ ○実習での成果物の発表

<授業の進め方>

「講義」と「実習(グループまたは個人)」を組み合わせて進める。前半は講義のウェイトが大きいが、後半は「実習」が大きな割合を占める。 「実習」部分は、ビジネスプラン作成手順・方法の中から、毎週何らかの課題を選び、ガイダンスを行った上で、次週までの宿題方式で進められる。 ◆課題の例;「テーマ(候補事業)の選定」、「市場調査の調査計画の策定」、「統計情報の活用方

法」、「アンケート調査、インタビュー調査の方法」、「競合分析・業界動向調査」、「収支シミュレーションモデルの構築」、「事業戦略の立案」

※「実習」の具体的な進め方は、受講者の構成などを踏まえ、授業開始後に決める。

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科 目 名 必修・選択 単位数 学期 曜日・時限

ベンチャー起業論 選択 2 春学期 水曜・6 限

担当教員名 田中 延弘 <授業の概要と目的>

1. Entrepreneurial Studies(起業家と起業活動に関する研究)の諸理論と研究動向を理解する。

2. 経済社会におけるベンチャー企業の役割、キャリア選択における起業の意義を理解する。

3. 起業活動の実践に応用可能な基本知識を修得する。

4. 起業の実例に触れ、起業過程のダイナミズムと応用可能な成功要因を抽出、理解する。

以上を通じてアントレプレナーシップへの理解を深め、起業実践能力を高めることを目的とする。

<授業計画>

1週目 講義の概要と目的、経済社会と起業活動

履修内容、授業の進め方と目的について説明する。次いで多様な起業活動の現

状を紹介し、変わりゆく経済環境の下でのベンチャー企業の国民経済的意義を

講義する。これらを通じて、起業というキャリア選択を考えるヒントを与える。

2週目 起業の場としての eビジネス

e ビジネスというプラットフォームを起業に有効活用した事例を紹介する。

3週目 起業家と起業能力開発

起業家の持つ成功の因子(個性、教育、家庭環境、動機付け等)についての諸

説を紹介し、続いて、成功したベンチャー企業の事例にそれらがどう現れてい

るかについて考察する。さらに、起業成功のために必要な適性と能力について、

主要な要素を取り上げ、その開発方法について検討する。

4週目 起業ステップの進め方

アイディア段階から会社設立まで、起業活動の全体的な流れを理解し、次いで

各段階について、具体的な必要事項を系統的に学習する。

5週目 事業選択と参入戦略

事業内容の選択、参入に関しての戦略について講義を行う。

6週目 起業の現場から(ベンチャー企業経営者による講演:その1)

事業を立ち上げ中の起業家に、起業過程の実際を聞く。その後、学ぶべき点に

ついて討議する。

7週目 事業計画とビジネスモデル:その1

起業に際し事業計画書が持つ意義を確認する。次いで、事業計画におけるビジ

ネスモデル確立の重要性を学ぶ。

8週目 参入戦略の事例研究

Ansoff マトリックスの動態的適用により参入戦略モデルを学習し、その実際へ

の適用例をケーススタディで学ぶ。

9週目 ケースに学ぶビジネスモデル

複数の短いケースを読み、起業の実例にどんなビジネスモデルが用いられてい

るか、どんな参入戦略を採用しているかを学習する。

10週目 事業計画とビジネスモデル:その2

前週までに学んだビジネスモデル、参入戦略等の知識を活用し、グループ作業

を行うにことにより、事業計画策定の要点を確認する。

11週目 ベンチャーファイナンスとベンチャーキャピタル

ベンチャーキャピタル事業の概要、ベンチャーキャピタルの課題、ベンチャー

キャピタルの活用法を学ぶ。

12週目 ビジネスインキュベーションの実際

インキュベーション・マネジャーによる講演から、創業初期段階の起業プロジ

ェクトの活動状況、それへの支援等を学ぶ。

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13週目 成長企業の現場から(ベンチャー企業経営者による講演:その2)

成長企業を率いるベンチャー経営者に、起業から事業拡大への道程と今後の経

営ビジョンを聞く。その後、学ぶべき点について討議する。

14週目 ビジネスアイディア検討会:その1

受講生がビジネスアイディアを発表し、内容について相互に検討する。

15週目 ビジネスアイディア検討会:その2

同上

(注)都合により若干の変更がありうる

<授業の進め方>

講義を中心とする。ただし、映像や外部講師の講演によって起業の実例に触れる機会をできるだ

け取り入れる。毎週レポート提出を課す。学期末には期末レポート提出を課す。

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科 目 名 必修・選択 単位数 学期 曜日・時限 ベンチャーファイナンス 選択 1 秋学期 集中講義

担当教員名 矢口 哲成 <授業の概要と目的> ベンチャー企業は、創業前の段階から、事業を行っていくための資金調達が重要な課題となりま

す。そこで、株式上場を目指すベンチャー企業において、資金調達の考え方、資本政策とは何か、

株式公開した会社の資本政策の実例を見ていきます。その一方で、資金を提供するベンチャーキ

ャピタルを理解することにより、資金調達の留意点等を考えていきます。更には、証券市場から

資金調達する場合に知っておくべき基礎的事項、株式公開準備の概要等に関する知識の習得を目

指します。また、ベンチャー企業における M&A の意義、手法について考えていきたいと思います。

<授業計画> ・ベンチャービジネス

- 事業計画、資金計画、資本政策 - 資本政策の実例

・ベンチャーキャピタル - ベンチャーキャピタルのビジネスモデル ・事業構造 - 投資プロセス

・株式公開 - 証券市場と株式公開制度 - 公開準備の進め方

・M&A - M&A プロセス - M&A の事例分析

<授業の進め方> 講義と事例分析への討議で進めます。

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科 目 名 必修・選択 単位数 学期 曜日・時限

経済特論 選択 1 秋学期・後期 水曜・5 限

担当教員名 湯川 真人 <授業の概要と目的>

(概要)

近年、世界経済には大きな潮流の変化が見られる。それは、新興国経済の急速な発展と、曲が

り角の直面している日・米・欧など経済先進国という構図であるが、それぞれが構造的問題を内

包している。この構造的問題は、実体経済、金融資本市場という経済の場だけではなく、社会に

おける格差や環境問題など広範囲に及び、それぞれが複雑に絡み合っている。今後のわが国経済、

および企業社会の進む方向を考える時、こうした大きな潮流変化に対する十分な認識と、その意

味するところを深く洞察することは不可欠である。

本授業においては、まず現在の世界経済が内包する構造的問題のフレームワークを認識し、そ

の中での日本経済の位置づけを確認する。その枠組みの中で、日々現実に起きている経済事象が

どのように関連付けられるのか、またそれらの事象は日本の経済や企業社会の将来を考察する上

でどのような意味を持つのか、を考えていきたい。

(目的)

この授業の目的は、<授業の進め方>に示すような作業を通じて、今、世界経済、日本経済が

直面している歴史的な構造変化の実態に院生が迫り、理解を深めることにあるが、と同時に、さ

まざまな経済事象や社会的事象に関する情報に対し、その意味するところを深く洞察するとい

う、「情報に対する感性」と「主体的に考える力」を養ってもらうことも含まれている。

<授業の進め方>

受講者が確定した段階で院生をいくつかのグループに分ける。

①現在見られる経済事象や社会的事象をとりあげ(新聞・雑誌・論文その他)、グループによる

ディスカッションのテーマを与える。②翌週それぞれのグループ内のディスカッションを通して

前段で述べた諸点についての考えをまとめる。③各グループは翌週そのまとめを授業において発

表し、私や他グループからの論評を仰ぐ。①→②→③→①→②・・・の繰り返しにより講義を展開

する。

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科 目 名 必修・選択 単位数 学期 曜日・時限

地域経済産業論 選択 2 春学期 金曜・6 限

担当教員名 原 敏明(ハラトシアキ) <授業の概要と目的>

今日の起業環境においては、地域経済産業情報をいかに有効に活用するかが、幅広い事業分野

にわたって共通する、極めて重要な課題のひとつとなっている。とりわけ、経済圏という問題

意識と、その中での経済主体についての高度な知識は、この分野の学習、分析に不可欠である。

この授業では地域経済産業動向に主眼におき、関係経済係数などについて習得することを目的

とする。あわせて地域経済産業情報の新事業への応用可能性につき、知識を得る。

<授業計画>

1週目 地域経済の魅力と産業の将来性

2週目 地域を時間距離で理解する

3週目 地域は交通手段の高速化と交通インフラ整備で拡大することを理解する

4週目 戦略産業の盛衰と非戦略産業を含む地域経済の関係で理解する

5週目 新興工業国の戦略を理解する

6週目 先進工業国の経営戦略を理解する

7週目 1から6までのまとめ

8週目 新潟県の強い産業を理解する

9週目 新潟県の弱い産業を理解する

10週目 現在の戦略産業を理解する

11週目 戦略産業発展の傷害と育成策を理解する

12週目 第3次産業の商圏を時間距離で理解する

13週目 新潟県内市町村の例で商圏を理解する

14週目 8から13までのまとめ

15週目 最終レポート提出

<授業の進め方>

講義を 60 分行なった後、関連した事例についてディスカッションを行なう。

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科 目 名 必修・選択 単位数 学期 曜日・時限

ビジネスプレゼンテーション 選択 1 春学期・後期 木曜・5 限

担当教員名 清水 康雄

<授業の概要と目的>

プレゼンテーション能力は、起業成功の鍵を握る、重要な要素のひとつである。この授業では、

単なる技法ではなく、人間の行動特性を理解した上で、相手を説得し行動につながるプレゼンテ

ーション能力を身につけることを目的としている。自分を知り、相手や状況を考え、どのような

場面で、何をどう説明し説得するかを、実践の中で学んでいく。

<授業計画>

1週目 プレゼンテーションとは 実習:自己紹介

2週目 プレゼンテーションの目的(自分を考える) 実習:自己アピール 3週目 プレゼンテーションの対象(相手を考える) 実習:他者紹介

4週目 プレゼンテーションの場面(状況認知) 実習:グループワーク

5週目 プレゼンテーション内容の明確化と資料整理 実習:グループワーク

6週目 プレゼンテーションにおける伝え方 実習:グループワーク

7週目 プレゼンテーション実習

<授業の進め方>

講義と共に、実習を中心に進める。

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科 目 名 必修・選択 単位数 学期 曜日・時限

中小企業成長戦略 選択 2 春学期 金曜・5 限

担当教員名 上村 孝樹 <授業の概要と目的>

21世紀市場を勝ち抜くには、20世紀とは発想を違えた経営戦略によってビジネスモデル革

新、マネジメント改革を継続して行い IT 活用をそれに連動させて経営を常に進化させていくこ

とが求められる。現在の日本市場のような非成長型の経済下では、ブロードバンドのインフラを

活用し、人が育ち、やる気創造が生まれ、ビジネスを継続させていく戦略が重要である。この授

業では、事例研究とディスカッションを中心にして21世紀型の成長戦略とそれを実現するビジ

ネスモデル/マネジメント革新を学ぶ。

成長するにふさわしい良い企業とは何か、を知るためにビジネス戦略診断、IT 経営診断、ホー

ムページ診断、新規ビジネス創造演習、21世紀型経営指標などの演習も行う。

<授業計画>

1週目 良い企業とは何か、成長とは何か、を考えよう

2週目 21 世紀市場攻略戦略①(21 世紀市場の特質、勝ち抜くキーワード、4要素)

3週目 21 世紀市場攻略戦略②(21 世紀型経営指標、亀の歩み戦略)

4週目 21 世紀経営を評価する(評価 10 項目の解説)

5週目 経営診断演習①(ビジネスの視点×IT 活用の視点)

6週目 経営診断演習②(上記演習結果のチーム発表)

7週目 インターネット時代のビジネスモデルを考えよう

8週目 経営診断演習③(ビジネス戦略×ビジネスモデル×マネジメント)経営診断演習

9週目 経営診断演習④(上記演習結果のチーム発表)

10週目 優秀中小企業の事例研究①(経営自立化の成功事例)

11週目 優秀中小企業の事例研究①(経営オープン化の成功事例)

12週目 インターネット時代の情報発信戦略

13週目 ホームページ診断演習①(A社と B社の比較診断)

14週目 ホームページ診断演習②(上記演習結果のチーム発表)

15週目 総合質疑応答、レポート課題の説明

<授業の進め方>

講義時間を半分程度にしてワークショップ(分析やディスカッション)を中心にする

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科 目 名 必修・選択 単位数 学期 曜日・時限 中小企業の海外戦略 選択 1 秋学期・前期 金曜・6 限

担当教員名 駒田 和民 ほか <授業の概要と目的>

世界経済のグローバル化の進展と急速な技術革新は大競争時代をもたらした。発展途上国は その中にあって急速な経済発展を遂げて存在感を増している。一方、世界第二位のGDPを誇

る日本は少子高齢化社会による内需縮小によって海外市場に益々依存をしなければならなく

なってきている。本講座では、先ず、日本企業を取り巻くビジネス環境がどのように変化して

いるかの全体像を掴んだ上で、日本企業の経営者がその変化に対応するため経営戦略をどう変

化させてきたかを学ぶ。さらに海外進出のケーススタデイを通し、現地法人設立や市場開拓の

過程で立ちはだかる文化、言語、習慣、宗教の違いによる壁をどのように乗り越えるかについ

て考える。 講座は、実際に海外市場開拓に大きな足跡を残したビジネスマンであった講師達の経験にもと

づいておこなわれる。

<授業計画> 1週目 総論 駒田 和民 2週目 海外進出のFSから開業まで、事例紹介 駒田 和民 3週目 中国市場進出の諸問題をどう克服していくべきか 久佐賀 義光 4週目 調達、ロジステイックス面から見た海外進出のポイント 滝沢 昭 5週目 東南アジア市場の市場進出のマーケ戦略について 戸谷 憲一 6週目 製造・技術面から見た海外進出の要諦 森本 五百樹 7週目 海外進出のファイナンス 野村 洋一郎

<授業の進め方> 受講生と一緒に議論しながら、出来る限り双方向で行っていきたい。

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科 目 名 必修・選択 単位数 学期 曜日・時限 企業研究 選択 1 春学期 集中講義

担当教員名 田村 真理子(タムラ マリコ) <授業の概要と目的> 新事業に取り組もうとする企業家などにとって先行事例は貴重な情報源である。それを有効に

活用するためには、ケース分析手順の知識や学習能力が必要であり、これらの習得を目的とする。

ケーススタディから企業戦略の問題点や、起業家の成功、失敗要因などを把握する。グループに

分かれて事業計画作成に必要な要素を学ぶ。 <授業計画>

1週目 ケーススタディから起業や新事業立ち上げの動機などを分析し、グループで発表

2週目 ケーススタディから事業コンセプトの構築などを分析し、グループで発表 3週目 ケーススタディから競争戦略・販売戦略などを分析し、グループで発表 4週目 ケーススタディから新事業などの今後の展望などを予想し、グループで発表 5週目 ケーススタディから創業から事業展開などを分析し、グループで発表 6週目 ケーススタディから事業支援者など外的要因などを分析し、グループで発表 7週目 ケーススタディの方法論のまとめ、試験

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科 目 名 必修・選択 単位数 学期 曜日・時限

リーダーシップ 選択 1 春学期・前期 水曜・5 限

担当教員名 丸山 一芳 <授業の概要と目的>

「知識創造を導くリーダーシップ」をテーマに,本講義では,リーダーシップにまつわる諸課

題について議論する。そもそも,リーダーシップとは,後天的に身につけることのできるもの

であるのか?トップマネジメントにだけ必要な能力であるのか?この分野は,人材マネジメン

トが組織の論理であるのに対して,よりミクロの,チーム単位などにおけるリーダーの行動や

資質・上下関係・リーダーシップの身につけ方など,個人の視点から考察するものである。

<授業計画>

1週目 オリエンテーション:講義方針(概要・評価方法・教科書)説明とアンケート

2週目 リーダーシップの理論的変遷

3週目 組織的知識創造とリーダーシップ

4週目 企業家精神とリーダーシップ

5週目 ケース・スタディ

6週目 サーバントリーダーシップと新しいリーダーシップ

7週目 まとめと課題発表会

<授業の進め方> 講義の中で受講生とのインタラクションを重視し,随時討議をおこなう。

講義とグループワーク(もしくは個人課題)を中心に創造的会議法などを用いて受講生の人数や

プロフィールにあわせておこなう。

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科 目 名 必修・選択 単位数 学期 曜日・時限

経営戦略特論Ⅰ 選択 1 春学期・前期 木曜・6限

担当教員名 阿部 新生 <授業の概要と目的>

事業を成功に導くには、企画段階での戦略的妥当性の解析、実行段階での正しい戦略、戦術の採

用、さらには組織をまとめて結果を出すためのリーダーによる指導力の発揮、が求められる。

これらの課題に対し、こうすればよいという絶対的な正解はないが、経済活動における成功例、

失敗例の積み上げとともに、その理論的な分析と整理が進められてきた。しかし、その理論的成

果を日常の仕事へ応用するには、理論と現実にかかる理解を深める必要がある。

本講義では、まず理論的な分析の成果を学び、その日常の経済活動への応用につき実際のケース

スタディ(講師の経験した事業の失敗例)の手法を用いながら学んでいく。

最後に、日常的に成果を上げ、将来指導力を発揮できる経営管理者となるためには、常日頃から

どのように自らを律すべきか、というテーマについても議論する。

理論を学び、討議を踏まえて、その妥当性を検証する、というプロセスを採用したい。

<授業計画>

1週目 講義の流れ、事業経験からどう学ぶ、

2週目 事業戦略の理論的検討

3週目 新規事業戦略の立て方

4週目 失敗にかかる戦略的考察

5週目 ケーススタディ(失敗例)

6週目 ケーススタディ(成功例)

7週目 成果を上げる経営管理者とは

<授業の進め方>

基本的にその日のテーマを約60分程度講義し、残りの30分で双方向の議論を展開することに

より理解を深めることを目指したい。

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科 目 名 必修・選択 単位数 学期 曜日・時限

経営戦略特論Ⅱ 選択 1 春学期・後期 木曜・5 限

担当教員名 早野 利人

<授業の概要と目的>

市場経済における産業社会の変貌を踏まえ、経済価値の創造主体である“企業のダイナミズム”

を理解する。併せて、ベンチャーキャピタル業務の実態、特に、「投資決定のプロセス」を理

解し、アントレプレナーや企業家に求められる資質と能力を学び、『成功する起業家』を考察

する。

<授業計画>

1週目 本講義の全体構成および“株価形成のメカニズム”

2週目 変貌する産業社会(有望成長分野を探る)

3週目 企業のダイナミズム(イノベーションとモチベーション)

4週目 ベンチャーキャピタル業務の実態(VC投資と株式公開)

5週目 起業家に求められる資質と能力(優れた起業家とは)

6週目 VCにおける投資決定のプロセス

7週目 まとめ(IPOの成功企業に学ぶ)

<授業の進め方>

講師の実務経験を踏まえ、ケース・スタディーを活用した「相互啓発」

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科 目 名 必修・選択 単位数 学期 曜日・時限

ブランドコミュニケーション 選択 2 秋学期 火曜・5 限

担当教員名 信田 和宏 <授業の概要と目的>

ブランドの確立はこれまでマーケティング活動の目標であった。しかし、今日、ブランド(戦略)

は企業戦略の一環として位置づけられている。そのような背景のもと、授業では以下の目的を持

って進行する。

1.なぜ、ブランドがクローズアップされてきたかの背景とブランドの意味を考える。

2.ブランド化する(ブランディング)ための戦略作成手順を習得する。

3.成功している企業の実例をゲスト講師(企業の幹部)から学ぶ。

4.特定の商品やサービスをとりあげてブランド戦略を作成する演習(グループ作業)を行う。

<授業計画>

1週目 ブランドとは何か。ブランド体験とは。ブランド展開の事例

2週目 ブランドが叫ばれた背景と歴史。B2Bビジネスと B2C ビジネスのブランド観 3週目 ブランドの評価軸。ブランドの3つのカテゴリー 4週目 ブランドを構成する要素。インターナルブランド 5週目 パワーブランドとそのコアバリュー(事例から) 6週目 トップ企業の商品ブランド戦略事例(ゲスト講師) 7週目 企業ブランドと商品ブランドについて~ブランド形成プロセス事例 8週目 ブランド力を高めるブランド拡張 9週目 トップ企業の企業ブランド戦略事例(ゲスト講師)

10週目 ブランド戦略作成の手順と基本メッセージの作成法 11週目 偽ブランド対策について~ブランド企業の対応 (ゲスト講師) 12週目 ブランド戦略作成作業1(グループ作業) 13週目 ブランド戦略作成作業2(グループ作業) 14週目 グループ作業のプレゼンテーション 15週目 試験

<授業の進め方>

基本は担当教員が論じていくが、テーマによっては各自院生からの発表機会をもつ。 また、ゲストによる実践的な講義やグループディスカッションを行う。

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科 目 名 必修・選択 単位数 学期 曜日・時限

新興市場マーケティング戦略 選択 2 春学期 火曜・5 限

担当教員名 富山 栄子 <授業の概要と目的>

今日の経営環境においては、日本の経営やマーケティングのノウハウを新興国や先進国市場で

うまく活用することが、極めて重要な課題である。海外とのビジネス構築・発展という問題意

識と、グローバル・マーケティング活動についての高度な知識は、21 世紀を見据えたビジネス

の戦略構築と展開に不可欠である。

本授業では海外市場への展開におけるマーケティング戦略に主眼におき、理論をケースを用い

て習得することを目的とする。とりわけ、中国やロシア、インド、ベトナム等の新興国と先進

国におけるマーケティング戦略の同質性と異質性について理解を深める。

<授業計画>

1週目 新興国ビジネスとブルー・オーシャン戦略

2週目 グローバル・マーケティングの進化と海外市場参入の諸段階

3週目 グローバル・マーケティング戦略のフレームワーク

4週目 コニカミノルタの新興国展開のマーケティング戦略 5週目 商社によるロシアにおける木材加工合弁企業経営のビジネスモデル

6週目 商社の海外でのカーディーラー経営のビジネスモデル

7週目 INAXの流通チャネル戦略を中心としたベトナム市場参入戦略

8週目 スズキのインドを中心とした新興国マーケティング戦略

9週目 開発輸入、SPA:ユニクロの海外展開ビジネスモデル

10週目 フードサービス(吉野家)のアジア市場ビジネス展開モデル

11週目 教育産業(公文教育研究会)の海外展開ビジネスモデル

12週目 味の素の海外展開ビジネスモデル

13週目 キッコーマンの海外展開ビジネスモデル

14週目 BOP(bottom of pyramid)ビジネス

15週目 AVEDAの環境経営とフェアトレード

<授業の進め方>

院生はテキスト内容について順番にプレゼンテーションを行う。その後、理論面での補足講義

を行い、関連内容についてディスカッションを行い、理解を深める。

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科 目 名 必修・選択 単位数 学期 曜日・時限

サービスマネジメント 選択 2 春学期 金曜・5 限

担当教員名 赤堀 浩一郎 <授業の概要と目的>

現在、日本では新たな成長のシナリオとして様々な構造改革が求められている。中でも、サービ

ス産業への産業構造の転換は極めて重要である。しかしながら、日本のサービス業は欧米先進国

と比較しても生産性が低い等の理由からいまだ競争力があるとは言えない。

この授業では、サービスマネジメントの枠組みや、現在の日本におけるサービス業の課題や傾向

を体系的に理解した上で、自らが新たなサービス事業を創りだし、最適なマネジメントを実践す

る力を養うことを目指す。

<授業計画>

1週目 イントロダクション

2週目 サービスマネジメント概要①(サービス業の現状と課題)

3週目 サービスマネジメント概要②(サービスマネジメントのフレームワーク)

4週目 サービスマネジメント概要③(経営理念・文化・戦略的ポジショニング)

5週目 サービスマネジメント概要④(人材・組織マネジメント①)

6週目 サービスマネジメント概要⑤(人材・組織マネジメント②)

7週目 サービスマネジメント概要⑥(オペレーションマネジメント)

8週目 サービスマネジメント概要⑦(マーケティング)

9週目 サービスマネジメント概要⑧(クオリティマネジメント)

10週目 サービスマネジメント概要⑨(まとめ)

11週目 学生プレゼンテーション(新サービス事業企画)

12週目 学生プレゼンテーション(新サービス事業企画)

13週目 学生プレゼンテーション(新サービス事業企画)

14週目 学生プレゼンテーション(新サービス事業企画)

15週目 まとめ

<授業の進め方>

サービスマネジメント概要は講義形式で行い、随時、質疑やディスカッションを取り入れて行く。

学生プレゼンテーションは、講義で学んだ知識や情報をベースに各人が独自のサービス事業企画

案をプレゼンテーションする。

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科 目 名 必修・選択 単位数 学期 曜日・時限

経営戦略とファイナンス 選択 2 秋学期 月曜・5 限

担当教員名 松田 千恵子 <授業の概要と目的>

今日の経営環境においては、事業の意思決定はファイナンスを無視して行い得るものではなく、

また財務的な意思決定には事業状況への深い洞察が益々必要とされるようになっている。従っ

て、経営戦略及びコーポレートファイナンス双方の理論を有機的に結びつけ、統合された知識に

基づき、実践的な経営判断を行っていくことは、これからの経営者にとって必須の能力である。

この授業では、かかる問題意識に基づき、企業経営や資本市場の動向などの具体的な動きと背景

にある考え方の理解に主眼におき、実践的なコーポレートファイナンスの活用と、その経営戦略

との関係性について習得することを目的とする。

<授業計画>

1週目 企業を巡る環境変化-経営戦略とファイナンスの概要

2週目 コーポレートファイナンスの要諦(1)-企業に対する期待収益率とその実現

3週目 コーポレートファイナンスの要諦(2)-最適資本構成と信用リスク

4週目 企業価値の評価と向上(1)-企業価値評価手法の実践

5週目 企業価値の評価と向上(2)-キャッシュフロー生成能力の向上

6週目 経営戦略の位置づけと戦略立案のプロセス

7週目 外部環境分析と内部資源分析

8週目 財務分析とファイナンシャルプロジェクション

9週目 全社戦略とポートフォリオマネジメント

10週目 新規事業領域の確立-新規事業戦略、R&D 戦略、M&A 戦略の基礎

11週目 投資と財務の意思決定

12週目 企業経営と資本市場(1)-買収・防衛・情報開示

13週目 企業経営と資本市場(2)-金融機関・社債と格付

14週目 ファイナンスとガバナンス

15週目 総合演習

<授業の進め方>

講義を約 60~70 分行った後、関連した事例について意見交換・質疑応答を行う。

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科 目 名 必修・選択 単位数 学期 曜日・時限 中小企業金融 選択 1 秋学期・前期 月曜・5 限

担当教員名 山田 俊郎 <授業の概要と目的> 中堅・中小企業特有の経営課題と財務・金融、そして地域経済と金融の役割、地域間・地域内

の資金循環について、それら事例に触れる機会をもちながら、実践的知識の取得と提案力の醸成

を本授業の目的とする。

<授業計画> 1週目:中堅・中小企業における資金調達の状況と課題 2週目:金融機関の選択と活用 3週目:信用格付と債務者区分の向上 4週目:新しい銀行サービスの活用 5週目:地域という視点 6週目:公的制度の活用 7週目:リレーションシップバンキング

<授業の進め方> 講義が中心。講義中のパワーポイントとエクセルの画面は細かい、板書もあるのでとくに東

京の受講生は前に座ってもらいたい。理解度をみるため質問を用意する。 お互いに限りある講義時間を効率よく使いたいので、SNS で講義内容の資料添付や補足な

いし訂正をする、また、受講生の質問やコメントなどの投稿も歓迎する。 レポート提出では、金融機関との交渉点に絡んだホームワークがある。このときに B/S・

P/L・C/F の3表分析の知識が必要となる。

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科 目 名 必修・選択 単位数 学期 曜日・時限 環境金融 選択 1 秋学期・前期 月曜・6 限

担当教員名 澤山 弘 <授業の概要と目的> わが国は 90 年比 25%削減という突出した温室効果ガス排出量削減目標を掲げたが、昨年末のコ

ペンハーゲン会議は当初の目的を達成できなかった。「ポスト京都議定書」合意に向けた動きが

再開される中、この授業では、地球温暖化防止に向けた内外の取組み状況に関するマクロ的な理

解を得ることを第 1 の目的とする。ついで、今後活発化が予想される国内排出量取引、特に国内

クレジットやオフセットクレジットの創出といった最先端の動きや、環境格付など環境金融の実

際を学び、知識を習得していく。 <授業計画>

1週目:地球環境問題と 50 年「長期半減目標」 地球温暖化の現状と気温上昇予測、被害推計、長期半減目標の実現可能性

2週目:20 年「中期目標」はどう決着するか 国際的公平性と意欲的目標、COP16 に向けた中印等、米、及びEUの動き

3週目:わが国の 25%削減目標は実現できるのか 麻生内閣の 15%目標との比較、限界削減費用、技術革新の可能性、国民負担

4週目:改正「京都議定書目標達成計画」に基づく取組みの現状 京都議定書と「京都メカニズム」、温暖化対策法と省エネ法における規制強化

5週目:「排出量取引の国内統合市場の試行的実施」と「国内クレジット制度」の創設 自主参加型国内排出量取引制度の実績、国内クレジット取引の実際

6週目:カーボンオフセット事業とオフセットクレジット(JVER) カーボンフットプリント、カーボンオフセット商品、JVER取引の実際

7週目:環境配慮型融資の実際 金融機関の環境配慮行動、UNEP-FI、金利優遇の経済合理性、環境格付

<授業の進め方> 毎回、図表・写真を中心とした資料を配布する。

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科 目 名 必修・選択 単位数 学期 曜日・時限

金融リスク管理論 選択 2 秋学期 木曜・6 限

担当教員名 高橋 一

<授業の概要と目的>

資産運用には常にリスクが伴う。リスクを軽減するための方策としての先物取引は江戸時代、

大阪堂島から始まる。一方、過去 50 年間リスク管理のための技術・方策は格段の進歩を遂げて

きている。本講義では主に現代ファイナンス理論と、そのリスク管理への応用を解説していく。

ファイナンスの最先端では確率論・統計学が駆使されているが、本講義ではそれらに触れること

なく理論・応用を概観・説明していく。講義は、派生証券論、リスクマネージメント、ポートフ

ォリオ分析、コーポレートファインス等を中心に進めていく。同時に、あらゆる場面に現れるで

あろう“誤差”を如何に管理するかをも考えて行く。そして、ポートフォリオやデリバティブの

歴史も出来る限り見ていく。

<授業計画>

第1週

~第 2週

第 3 週

第 4 週

~第 5週

第 6 週

~第 7週

第 8 週

~第 9週

概論 a. 金融工学・モダンファイナンスとは? b. 空売り c. 裁定理論 d. 金利計算 e. ポートフォリオとは? f. リスク管理とは?

リスクとリターン a. 分散投資 b. 金に関する神話 c. ケインズの運用法

先物・先渡し契約 a. 派生証券の歴史 b. 先物・先渡し、オプション、スワップ c. 先物と先渡し契約、 a. 証拠金、 b. 新聞の市況欄、 c. 先物、先渡し価格の決定 d. 種々の先物、先物を使ったヘッジ戦略

オプション a. オプションの種類 b. 基本的な性質 c. アメリカ型オプション d. エキゾチックオプション e. オプションの組み合わせ f. ブラック・ショールズの公式とその利用法 g. リスクパラメータ h. オプションを用いた投資戦略

金利市場 a.金利の種類 b. ライボー金利(LIBOR)

c. ゼロレート d. 格付け e. 金利の期間構造

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第 10 週

~第 11 週

第 12 週

第 13 週

第 14 週

~第 15 週

f. 金利スワップ ポートフォリオ分析 a. 統計学の復習、

b. 分散投資とポートフォリオ理論 c. ポートフォリオのリスクとリターン d. 効率的フロンティア- e. CAPM f. マーケットモデル

リスクマネージメント a. リスクの計測 b. リスク管理 c. VaR ALM

その他の金融派生証券 a. リアルオプション b. 天候オプション c. 土地の証券化

コーポレートファイナンス入門 a. コーポレートファイナンスとは? b. リスクとリターン c. 資本コスト d. 現在価値とキャッシュフロー e. 企業の投資行動決定

<授業の進め方>

講義と質疑応答

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科 目 名 必修・選択 単位数 学期 曜日・時限

IT 基盤技術 選択 1 秋学期・後期 火曜・5限

担当教員名 藤岡 宥三 <授業の概要と目的>

IT基盤技術分野において、起業を目指す者や企業内でのIT基盤技術を活用する者の育成を

目的として、ITインフラについて学ぶことを目的とする。

さらに、IT 基盤技術の各種事業の実態や、それぞれの事業の特色と必要とされる技術、起業

のポイントを学ぶことで、学生が目指す事業分野を明確にし、事業計画策定のための基礎知識の

習得を目的とする。

<授業計画>

1週目 IT基盤技術市場概況1

2週目 IT基盤技術市場概況2

3週目 IT基盤技術の現状-受注ソフトウェア開発

4週目 インターネット

5週目 インターネットと IT ビジネス

6週目 インターネットの今後

7週目 IT の新動向

<授業の進め方>

毎回、講義とケースについての試験を行い、次週にケースについての討議・解説を行う。

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科 目 名 必修・選択 単位数 学期 曜日・時限

生産管理 選択 1 春学期・後期 水曜・5 限

担当教員名 羽田 隆男 <授業の概要と目的>

生産システムの設計と運用に関する基礎的な理論と実践的な技術について講述する。本講義

の目的は以下の通りである。

1.生産マネジメントの目的、位置付け、およびその体系について理解する。

2.生産統制を効果的に実施するための理論および技術について理解する。

3.生産計画・スケジューリングを適切に立案するための理論および技術について理解する。

4.生産管理に関する各種演習を通して計画力、判断力、創造力を養成する。

<授業計画>

1週目 生産マネジメント:

生産マネジメントの体系、生産の形態、生産マネジメントの課題

2週目 生産管理の歴史:

科学的管理法、フォードシステム、スローンシステム

3週目 生産方式:

トヨタ生産方式、TOC、変種変量生産、セル生産方式

4週目 在庫管理:

安全在庫、ABC管理、在庫管理方式、多段階在庫管理

5週目 ワークデザイン(1):

工程システムの設計、理想システム、システム特性、機能展開

6週目 ワークデザイン(2):

WDの適用例、提出課題に対するプレゼンテーション

7週目 プロジェクトスケジューリング:

PERT の概要、日程管理、生産スケジューリング

<授業の進め方>

講義への積極的な参加を促すために、できるだけ双方向の講義を行う。また、理解を深めるた

めに演習をできるだけ多く実施する。

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科 目 名 必修・選択 単位数 学期 曜日・時限

生産流通システム 選択 1 春学期 集中講義

担当教員名 橋本 雅隆 <授業の概要と目的>

今日のビジネスにおいては、生産、流通の業種区分を問わず、事業システム(事業の仕組み)の

構築が極めて重要な課題となっている。本講義においては、事業を、①顧客価値の設定、②投資

採算性の確保、③事業システムの構築、④事業環境の変化に対応できる柔軟な組織体制と事業の

改善および再構築の 4つの視点を組み込んだものと捉える。この授業では生産・流通における事

業の事例研究に主眼におき、上記 4つの観点をいかに統合して事業化されているかについて分析

することによって、競争優位な事業の仕組みについて理解することを目的とする。

<授業計画>

1週目 イントロダクション

2週目 事業とは何か。事業を見る視点。生産・流通における事業の捉え方。

3週目 生産・流通事業における顧客価値の設定およびプロダクト開発について。

4週目 経営資源の活用と投資採算性の確保の視点。

5週目 ビジネスプロセスの設計と事業システムの構築。

6週目 事業環境の変化と事業組織および組織間関係の構築。

7週目 まとめ

<授業の進め方>

生産・流通における事業事例の分析を演習形式で行う。

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科 目 名 必修・選択 単位数 学期 曜日・時限

中小企業のイノベーション 選択 1 秋学期・後期 木曜・5 限

担当教員名 佐藤 一也 <授業の概要と目的>

企業規模に関わらず、組織の維持発展のためにはイノベーションが不可欠であるが、中小企業で

は開発力、販路開拓、人材育成など種々の課題を抱えているところが多い。製造業ではオリジナ

ル製品の開発や製造技術の革新などによって下請型企業から脱皮、非製造業では、流通やサービ

スの提供の方法を開発して新たな市場を開拓するなど改革が求められている。本講義では中小企

業のイノベーションの取り組み方について、組織のありかた、発想法、イノベーターに求められ

る資質などを、実例を交えながら学んでいく。

<授業計画>

1 週目:イノベーションとは

イノベーションの概念とアプローチ

2 週目: 技術経営とイノベーション

技術経営(MOT)がイノベーションの関係

3 週目:ナレッジマネジメントとイノベーション

知識創造、知識経営とイノベーションの関係

4 週目:事例研究 1:大企業ン

前川製作所、任天堂、スリーエムなど

5 週目:事例研究 2:中小企業

中小企業の事例から学ぶ

6 週目:中小企業のイノベーション経営

特許戦略、人材開発、官学との連携、業務改善活動

7 週目:失敗に学ぶ

失敗の本質を知り、成功への手がかりとする

<授業の進め方>

ビジュアルな資料に基き、紙の配布は僅少とレジメは自分で完成する方式

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科 目 名 必修・選択 単位数 学期 曜日・時限

ベンチャー企業の成長マネジメント 選択 1 秋学期・後期 木曜・5 限

担当教員名 田中 延弘 <授業の概要と目的>

草創期を生き抜いたベンチャー企業は、成長過程に入りいかなる経営課題に直面するのか、それ

ら課題にいかに取り組み、解決するのかを学ぶ。これにより、ベンチャービジネス持続的発展の

ための条件、戦略、方策を考える。

<授業計画>

1週目 総論(企業成長とリスクマネジメントについて講義する)

2週目 ケース分析1

3週目 ケース分析2

4週目 ケース分析3

5週目 ケース分析4

6週目 提案書グループ作業(ベンチャー企業を選び、課題解決のための提案書を作成す

る)

7週目 全体討議(上記ベンチャー企業の経営者を呼び、提案書検討会を行なう)

(注)都合により若干の変更がありうる

<授業の進め方>

上記の通り。

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科 目 名 必修・選択 単位数 学期 曜日・時限

健康産業創造論 選択 2 秋学期 月曜・6 限

担当教員名 河合 雅樹 <授業の概要と目的>

健康(含む介護、医療)ビジネスは健康産業となって今後数十年の成長産業となる。食、ものづ

くり、サービス・交流(温泉や自然資源等)とその領域は広く、企業にとっても参入チャンスは

大きい。日本にとって、新潟県にとって資源、強みを活かせる産業の新分野展開である。

また、世界で最も少子高齢化が進む日本は課題先進国であり、中国・インド等人口大国が巨大な

健康産業市場となる新たな外需も見込まれる。

しかし従来のビジネスモデルで参入しようとすると市場が小さいか未成熟、規制緩和が住んでい

ない、パートナー戦略の欠如等々の理由によって難しい場合が多い。

新潟県では 4年前から健康ビジネス戦略政策を展開し企業参入を促進。異業連携企業組織健康ビ

ジネス協議会の発足など全国に先駈けて取り組んできた実績を有す。

本講座では、同政策の推進者である教員が現在進行中の健康産業の事例を具体的に紹介、学生や

企業の健康産業参入、起業へのヒントを促す。アカデミズムにはまだ確立されていないこの分野

の事例紹介講座。教員による講義の他、実践する企業や業界メディアなど有識者をゲストとして

も呼んでいる。

<授業計画>

・ 事例紹介と事例から導かれる普遍性を浮き彫りにする。

・ 学期中数回のゲスト講師を招聘予定

<授業の進め方>

教員の説明と学生とのディスカッション

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科 目 名 必修・選択 単位数 学期 曜日・時限

地域活性化論 選択 1 秋学期・後期 月曜・5 限

担当教員名 塩谷壽雄

<授業の概要と目的>

地方が衰退する中、地域の活性化が叫ばれている。市町村合併や地方分権、道州制導入など地方

再生への動きもあるが、長引く不況下、東京への一極集中が進み、地方の疲弊は一層顕著になっ

ている。これまで各地で活性化のため、様々な取り組みが行われてきた。それらの事例を分析し、

活性化の可能性を議論しながら、実践するための方策を探る。

<授業計画>

1週目 地域の衰退要因

2週目 地域通貨で絆を

3週目 自然を活かす

4週目 スポーツで地域のアイデンティティを

5週目 地域経済を考える

6週目 地域イベントの効果

7週目 県内の活性化事例

<授業の進め方>

講義の後、成功要因、失敗要因、改善点などについて議論する。

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科 目 名 必修・選択 単位数 学期 曜日・時限

海外マーケット個別事情 選択 1 春学期・前期 木曜・5 限

担当教員名 桑原小百合

<授業の概要と目的>

本コースの狙いは、アジアをはじめとする新興経済国において事業展開する上で必要な各国経済

についての知識を深めるとともに、進出に伴うカントリーリスクを見るポイントをつかむことに

ある。

1~6 週目は、各国事情に通じたエコノミストが当該国の現状と見通しについて講義する。可能

な限り現地調査で得られた情報を盛り込み、実務に役立つ内容としたい。最終回では、カントリ

ーリスク全般について講義する。

<授業計画>

1週目 「ASEANⅠ:インドネシア」 <4 月 15 日(木)> 西沢利郎

2週目 「ASEANⅡ:メコン地域」 <4 月 22 日(木)> 西沢利郎

3週目 「中国」 <5 月 6 日 (木) > 松本龍夫

4週目 「インド」 <5 月 13 日(木)> 幸田円

5週目 「韓国」 <5 月 20 日(木)> 柏木敬子

6週目 「トルコ」 <5 月 27 日 (木) > 二宮浩

7週目 「カントリーリスク全般」 <6 月 3日 (木)> 桑原小百合

<授業の進め方>

講義、質疑応答

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科 目 名 必修・選択 単位数 学期 曜日・時限

北東アジア経済論 選択 1 春学期 集中講義

担当教員名 中村俊彦 他 <授業の概要と目的>

近年の中国の経済成長やロシアのエネルギー戦略などに伴い、北東アジアは質的な転換期にある。中国経済は世界金融危機後の世界経済を牽引し、北東アジアはその相対的地位を高め、他方、域内における日本の相対的地位は低くなってきた。このような北東アジアで今後、どのような経済交流・経済協力の機会が生まれ、これまで域内の経済交流を担ってきた地方都市や中小ビジネスはそれにどのように関わっていけるだろうか。

本講では、世界的にも注目される北東アジアを概観し、ビジネスチャンスを能動的にとらえていく考え方を身につけることを目指す。

世界経済における北東アジアの位置づけ、構成国の現状と課題、協力分野の実例などの基礎知識を修得し、域内における経済交流・経済協力の機会について考える。

<授業計画>

1回目 序論-北東アジア経済 中村俊彦 7/10 10:30-12:00 2回目 ロシアとエネルギー・省エネルギー協力 伊藤庄一 7/10 13:00-14:30 3回目 中国経済を見る視点 朱永浩 7/10 14:40-16:10 4回目 韓国経済システム 中島朋義 7/24 13:00-14:30 5回目 北朝鮮と国際関係 三村光弘 7/24 14:40-16:10 6回目 事例研究-北東アジア物流と地域戦略 新井洋史 7/31 13:00-14:30 7回目 演習-経済交流・経済協力の機会 中村俊彦 7/31 14:40-16:10

※ 各講師はいずれも財団法人環日本海経済研究所(ERINA)調査研究部所属

<授業の進め方>

講義中心。最終回は提出レポートを基にディスカッションを行う。

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科 目 名 必修・選択 単位数 学期 曜日・時限

アグリビジネス 選択 1 秋学期・前期 金曜・5 限

担当教員名 川辺 紘一 <授業の概要と目的>

食と農をめぐる環境変化(食糧需給の長期的逼迫、地球環境変化、食の安全の危機など)が激化

する中で、新たなアグリビジネス事業創造の機会を捉えて行くにはどのような視点が必要なの

か、を明らかにする。その上で、いくつかの優れたアグリビジネス実践事例を分析し、厳しい事

業環境の下でのアグリビジネス事業創造の戦略的かつ実践的な方法論を検討する。また、地域に

おける複合的なアグリビジネスの可能性に着目し、多様な地域資源の有効活用による農業・農村

の 6次産業化事業創造のあり方を研究する。

<授業計画>

1週目 いま、食と農をめぐる世界に何が起きているのか

2週目 アグリビジネスの基本構造

3週目 「地域複合アグリビジネス」とは何か

4週目 アグリビジネス事例研究①:「地域農産物直売所」

5週目 アグリビジネス事例研究②:「6次産業型複合アグリビジネス拠点」

6週目 アグリビジネス事例研究③:「食と農の総合テーマパーク」

7週目 まとめ;地域複合アグリビジネス事業創造の方法について

<授業の進め方>

90 分授業のうち概ね 60 分程度オリジナル教材による講義を行い、残り 30 分程度は受講生全員

参加によるディスカッションを行うことによって授業内容の理解を深める。

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科 目 名 必修・選択 単位数 学期 曜日・時限

ツーリズムマネジメント 選択 1 秋学期 集中講義

担当教員名 髙井 典子 <授業のねらい>

本科目では観光(=ツーリズム)を「地域を舞台とする交流産業」としてとらえ、「地域づくり」

の仕組みとしての「着地型観光」に焦点を当てる。従来の観光事業の主流である発地型観光が都

会の旅行会社主導の送客型ビジネスであるのに対し、着地型観光は地域住民が主体となって観光

資源を発掘、商品化、発信を行う集客型の事業展開を目指すものである。地域づくりの一手法と

して近年注目を集める一方で、着地型のビジネスモデルはまだ完全に確立されたものではなく、

実践では様々な課題に直面している。講義ではまず交流産業としての観光の諸特徴と課題を整理

し、そのうえで日本各地の事例に基づき、着地型観光の考え方と実践手法を検討し、議論する。

<授業の目標>

受講者は本科目を履修し、必要な学習課題に取り組むことにより、下記の目標を達成すること

が期待される: 1. 旅行経験を商品とするサービス・ビジネスとしての観光の特徴と課題を理解する。 2. 経済・社会・文化現象としての観光が地域社会に及ぼす影響について理解し、負のインパ

クトを最小化しながら正のインパクトを最大化するための条件を考えることができる。 3. Stakeholders(旅行者、観光事業者、自治体、地域住民)が win-win-win となる持続的

な観光(sustainable tourism) を実現するための条件を考えることができる。 4. 地域住民主導の地域づくりとしての着地型観光の実践過程における課題を認識し、解決の

ためのアプローチを考えることができる。 <授業計画>

1. 観光現象&観光産業へのイントロダクション 2. 発地型観光と着地型観光、そして地域づくりの関係 3. 地域らしさを保全しながら活用するエコツーリズムのケースの分析 4. 地域らしさを取り戻した町あるき観光のケースの分析 5. 地域らしさを活かした農山村観光のケースの分析 6. 地域らしさをいったん捨て、新しいテーマで観光に取り組んだケースの分析

7. ケースの比較分析から理論へ

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科 目 名 必修・選択 単位数 学期 曜日・時限

福祉サービスビジネス 選択 1 秋学期・前期 木曜・6限

担当教員名 丸田 秋男

<授業の概要と目的>

介護サービスなど福祉分野におけるサービスビジネスの可能性を検討するためには、法制度

等に関する基礎的理解が必要である。

この授業では、福祉サービスをめぐる社会経済情報を分析し、株式会社等による福祉ビジネ

ス戦略の実例検証を通して事業創造あるいは雇用創立の方策等を具体的に検討できる力量形

成を図ることを目的とする。

<授業計画>

1週目 日本における福祉サービスの動向と法制度

2週目 福祉サービスをめぐる社会経済情勢の分析①

3週目 福祉サービスをめぐる社会経済情勢の分析②

4週目 福祉サービスとコミュニティビジネス

5週目 福祉ビジネス戦略の実例①

6週目 福祉ビジネス戦略の実例②

7週目 まとめ

<授業の進め方>

講義を 60 分行った後、その授業における討論のポイントについてディスカッションを行う。

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科 目 名 必修・選択 単位数 学期 曜日・時限

スポーツビジネス 選択 1 秋学期・前期 木曜・5 限

担当教員名 赤木 弘喜

<授業の概要と目的>

現代社会において、スポーツはその存在と影響力の大きさを増している。スポーツの産業として

の発展は、「グローバル化と地域密着」という、まさに日本経済の方向性と一致しているとも言

える。本講義は、スポーツのグローバル化の流れを見極めながら、地域密着および地域に貢献で

きるスポーツビジネスの構築を目指す。

<授業計画>

1週目 スポーツビジネスの可能性を探る

* スポーツ人間力

* 社会起業家(ソーシャルビジネス)

* 地域活性化とスポーツ

2週目 スポーツマーケティングを知る

* スポーツプロダクト

* スポーツ消費者

* マーケティン・グプラン

3週目 スポーツマネジメントを知る

* スポーツマネジメントの時代

* 日本のスポーツ政策

* チーム・クラブのマネジメント

4週目 スポーツで地域を創る

* スポーツによる「まちづくり」

* スポーツイベントの効果

* スポーツコミッション

5週目 健康とスポーツについて考える

* 健康ビジネス連峰

* 百歳道場

* スポーツ&ヘルス・ツーリズム

6週目 スポーツ指導について考える

* スポーツをする子供の権利章典

* 指導者資格

* サクセスフル・コーチング

7週目 スポーツビジネスの創造

* まとめ

* 課題

<授業の進め方>

配布資料に基づき講義を行う。意見交換を重視しますので、積極的に発言してください。

出席カードと NSN を使用した質疑応答やミニレポートも数回課します。

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科 目 名 必修・選択 単位数 学期 曜日・時限

環境ビジネス 選択 1 秋学期・後期 月曜・6 限

担当教員名 澤山 弘 <授業の概要と目的>

地球温暖化対策は、解決が求められる喫緊の課題であると同時に、実に多様なビジネスチャン

スを提供している。環境ビジネスの領域は幅広く、先端的な技術開発が求められている分野も

あるが、生活に密着した分野での起業機会も少なくない。この授業では、それぞれの分野につ

いて、技術的な動向や市場環境などについて概説するとともに、実際に取り組んでいる企業・

事業体の事例を、様々な企業実査をもとに具体的に紹介し、当分野に限らず起業に当たっての

事業ニーズの発見と事業化プロセスに関する知見を習得することを目的とする。

<授業計画>

1週目:バイオマス資源の利活用とバイオマスタウン構想

カーボンニュートラル、メタン発酵発電・熱利用、飼肥料化、木質バイオマス

2週目:食糧問題とバイオ燃料

バイオエタノール、セルロース系エタノールの技術開発、バイオディーゼル

3週目:自然エネルギーの利用拡大

風力発電、小水力発電、地熱発電

4週目:太陽光発電とエコ住宅

太陽光発電、太陽熱利用、エコ住宅、地中熱利用、雪氷冷熱、ヒートポンプ

5週目:エコカーと燃料電池

蓄電池、スマートグリッド、電気自動車、ハイブリッド自動車、燃料電池車

6週目:循環型社会形成とリサイクル

循環型社会形成基本計画、3R、廃棄物処理、リユース、リサイクルショップ

7週目:環境保全、水資源保全、食の安全

エコツーリズム、汚染浄化、屋上・壁面緑化、雨水利用、有機農業

<授業の進め方>

毎回、図表を中心とした資料を配布する。対象によっては、現場のスライド写真、企業パンフレ

ット、製品実物なども紹介する。

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2010 年 4 月1日作成

2010 年度 事業創造大学院大学 講義等の概要 発行者 事業創造大学院大学

〒950-0916 新潟県新潟市中央区米山 3-1-46 TEL 025-255-1250 FAX 025-255-1251 ホームページアドレス : http://www.jigyo.ac.jp/

※ この概要は 2010 年度の予定であり変更となる場合があります。 ※ この概要に記載された内容を無断で転載することを禁じます。