高精度移動体三次元レーザー計測...
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高精度移動体三次元レーザー計測(MMSシステム)高精度移動体三次元レーザー計測(MMSシステム)高精度三次元点群の活用事例
Contents
1.土木業界の三次元化対応1-1.CIMとICT
2.車載写真レーザ測量(MMS)システムの活用2-1.MMSとは
2-2.システムの紹介
2-3.計測時のデータ取得イメージ
2-4.移動体三次元計測システムの活用例
2-5.移動体三次元計測のメリット
2-6.土工・舗装ICTにおける起工測量への活用
2-7.維持管理における活用
2-8.MMSビューワ・GISへの活用
3.最後に2
1.土木業界の三次元化対応
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1-1.CIMとICT
CIMの導入によるi‐Construction(ICTの全面的な活用)の推進
国土交通省
○国土交通省が進めているi‐Constructionのトップランナー施策である「ICTの全面的な活用」を、土工を対象に先行的に実施
○測量・施工・検査等の全プロセスにおいて、3次元データを活用する15基準を整備し、土工においてH28年度からICTを全面的に適用
⇒土工の現場で、測量・施工・検査等の段階まで3次元データを活用する環境(CIMを活用する環境)が整備
【当面の目標(成果)】○土工・舗装・浚渫において確実にCIMが活用できる環境を整備○トンネル、橋梁、ダムなどの構造物においてもCIMの活用を拡大
今年度、舗装・浚渫の現場でICTを全面的に適用(プロセス間のデータの受け渡し、管理段階で活用する属性情報等の整理)
土木業界全体の生産性向上を図る 国土交通省HPより
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国土交通省HPより
地上型レーザスキャナ
MMS(モービルマッピングシステム)
測量キーワードは3次元点群活用
国土交通省HPより
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国土交通省HPより
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360°写真画像で現地状況確認することが、打合せで標準化道路管理者の道路管理ツールとして活用説明会などの合意形成ツールとして活用標識・電柱・街灯・マンホールの維持管理
1-1.CIMとICT
●360°カメラ画像の活用
3cm解像度の点群オルソを活用し、市街地地形図をトレース従来手法の1/5の現場作業時間で現場終了
●三次元点群オルソを活用した地形図作成
今後の公共測量・工事測量の主流は、●三次元点群を活用した地形測量・路線測量
効率的で安全性が高い手法で省力化し、工期短縮(施工)
●三次元点群を活用した各種計算段彩図を活用した標高表現の活用三次元容積比較を活用した土量計算・変形解析の活用
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2.車載写真レーザ測量(MMS)システムの活用
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2-1.MMSとは
MMS(Mobile Mapping System 車載写真レーザ測量システム)
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360°カメラ
IMU
GNSSアンテナ
レーザスキャナ
2-2.システムの紹介
システム構成・レーザースキャナ:Z+F社製Profiler9012X2
計測精度:1mm以下 照射点数 200万点/秒レーザクラス Class 1
・INS(GNSS/IMU):Applanix社製 LV510 周波数 200Hz(1/200秒単位で計測)位置姿勢精度 XY:2cm Z:5cmRoll,Pitch:0.005°True Heading:0.015°
・デジタルカメラ:PointGray社製 Ladybug5画素数:500万画素×6台
連続した道路であれば、50kmを1日で走行可能。GNSS衛星コンディションが良ければ、現地整合。105mm以下の位置精度を走行のみで確保可能。高精度調整点で調整処理することで、0~15mm以下まで現地基準点と整合可能。
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360°カメラ
IMU
GNSSアンテナ
レーザスキャナ
従来MMSシステムに対し、以下の点でメリットがある。
・業界最高密度の点群・業界最高精度のスキャナ精度・高精度IMU搭載
(60秒GNSS無環境でXY:10cmZ:7cmの位置誤差)
・高精度調整点があれば、位置精度0~15mm以下
2-2.システムの紹介
車両が通行可能なルートを走行するだけで、周囲の高精度3次元データが取得可能なため、あらゆる測量・工事現場で活用可能
測量の準則に追加平成28年3月31日改正
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点群
2-3.計測時のデータ取得イメージ
データ取得の概要
360°回転スキャナ2機が側方45°の角度で360°計測する。全周計測で200万点/秒のため、実際は60万~70万点を取得する。
単路線で30km/hで走行した場合2mmの点線で作図した4cm方眼データとなる。往復走行の場合は、更に同密度の方眼線が計測位置に追加される。
高密度に照射するため、高架線などの計測も可能耕作地であれば、走行軌跡を中心に幅員30mまで計測可能市街地であれば、走行軌跡を中心に50mまで計測可能
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道路占用物
排水施設
車道舗装
歩道舗装
防護柵
照明
歩道橋
標識
引込線トンネル
橋梁
電線・電柱
マンホール
建築物
2-3.計測時のデータ取得イメージ
計測システムからの視通箇所であれば、周辺地物の高精度三次元点群の取得が可能。地形図作成から縦横断まで用途多彩なデータとなる。
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取得データの調整・点検に使う
計測車両を走らせGNSS、レーザーデータ等を取得する
取得データや調整点を用いて自車位置・姿勢を解析し、数値図化用データを作成する作業
データ処理で得られた点群・写真データをCAD等を
用いて数値化図する
調整点の設置
移動取得
データ処理
数値図化
作業計画
成果作成
現場作業 補測
2-3.計測時のデータ取得イメージ
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2-4.移動体三次元計測システムの活用例
自動車専用道路や一般国道の路線測量(今後、拡大)
道路台帳整備(自専道は主流化、県市町村でも今後は主流化する可能性大)
河川堤防点検(H28全国直轄河川で実施済み)
土木施工管理(ICT土工・ICT舗装、活用を拡大)
トンネル・クラック計測(チョーキングを写真で保存)
標識・照明灯調査(県市町村の台帳と連動)
マンホール調査(県市町村の台帳と連動)
路面性状調査(IRIを指標とし、低予算で調査可能)
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2-4.移動体三次元計測システムの活用例
自動車専用道路や一般国道の路線測量
・岩手県 国道45号 路線測量において、国土地理院17条申請
対象技術として実施。地理院成果審査の結果、十分な精度を
有する審査結果を得ている。
・宮城県内三陸縦貫道の4車線化に伴う路線測量実施(25km)
・ネクスコ東日本 常磐自動車道4車線化路線測量(16km)
・一般国道の電線共同溝事業(青森・岩手・宮城で実施済み)
・都会部の立体交差道路などにおける地形計測や、高架橋新設
事業などで、現在、多数の依頼がある。
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2-4.移動体三次元計測システムの活用例
道路台帳整備(直轄国道は主流化、県市町村でも今後は主流化する可能性大)
・東北地方整備局管内
日本海東北自動車道(25km)
秋田自動車道(30km)
三陸縦貫道(尾肝要・普代・高田 35km)
釜石秋田道路(11km)
一般国道及びバイパス等(100km)
・宮城県
館矢間バイパス(4km)
花淵山バイパス(6.5km)(発注は仙台河川国道事務所)
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2-4.移動体三次元計測システムの活用例
河川堤防点検(H28、全国直轄河川で実施)
・北上川下流河川事務所 堤防縦断作成 340km
(県管轄河川についても、今後実施予定)
ICT土工において、起工測量で活用(施工延長 10km)
・堤防改修土工
・道路切土・盛土
管路埋設工事において、地形図作成に活用(延長 15km)
・長延長の地形図作成を効率的に実施
・基準点測量不要(大幅なコスト削減)
・縦断作成可能
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メリット
• 短時間で大量のデータが取得できる
• 現場作業が少ない
• 交通規制などかけずに作業が出来る
• 現地での作業ミスを減少できる
• 現況保存技術として活用出来る
デメリット
• 大量のデータを処理する必要がある(専用システム)
• システムが複雑
• 操作に慣れる必要がある
• 金額が高価である
• 自社で機械点検する必要がある(キャリブレーション)
2-5.移動体三次元計測のメリット
MMS計測を委託し、活用することで、デメリットを回避し、メリットのみを得ることが可能です。
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2-6.土工・舗装ICTにおける起工測量への活用
MMSシステムは、効率的に広範囲を高精度で三次元化するシステムであるため、施工環境によっては、効率的な起工測量が可能になります。
下記の現場環境では、効果が高いです。
現道改良工事(土工・舗装)
歩道改良工事(土工)
堤防改築工事(土工)
他、現場上における道路比率の高い工事
データは地上型レーザスキャナーと同種の点群データとなります。
地形図作成及び縦横断作成が出来ます。
現場状況のサーフェスデータを構築可能です。
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2-7.維持管理のおける活用
MMSシステムは、広範囲を高精度で三次元化すると共に、周辺の360°画像を取得するシステムであるため、目的によっては、効率的な調査が可能になります。
屋外広告物適正化事業の効率化
構造物点検(法面)
道路付属物点検の効率化
視距改良検討及びシミュレーション
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真上(平面上)や真横(断面)から確認出来るため現地での目視確認より正確性が保てます。(地権者事前説明前の事前調査が効率的に可能です。)
点群データ
写真データ
真上確認
真上確認
真横確認
真横確認
官民境界
官民境界官民境界
官民境界
官民境界
官民境界
問題なし
上空占用の疑い
2-7.維持管理のおける活用
屋外 告物適正化
屋外広告物適正化事業の効率化
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2-7.維持管理のおける活用
構造物点検(法面)
現地調査
手描きの図面
従来手法
前方向 正面 後方向
全方向写真
MMSによる手法
写真から種別や現状の状況を把握
付属物の現況も一括取得
従来手法では、道路内や法面の登り下りなど危険が多い作業をMMSを活用することで現地作業を減らし安全、効率的に作業を行えます。
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2-7.維持管理のおける活用
道路付属物点検の効率化道路付属物は、KPにより整理番号を付与します。3次元で計測することにより、正確なKPが判明し、整理番号付与に利用できます。
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点群上と重ねて既存図に正確な位置をマッピング
画像はそのまま点検台帳などに
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2-7.維持管理のおける活用
視距改良検討及びシミュレーション
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3.最後に
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3.最後に
弊社は、現在、国土交通省が進めているi‐Constructionのトップランナー施策の普及推進を図るため、ICT計測技術の活用を先
導する企業を目指し、東北における積極的な活動を展開しております。これからの時代は、一企業の努力だけではカバーしきれない業界の様々な流れの中で、あらゆる業種の企業が共に協力し、お互いを高めあう時代になってきています。
「社の存在意義は社会貢献」という基本に立ちかえり、あらゆる業界に対し、「共に社会貢献し、発展を支えあうパートナー企業」となれる様に、地道に、ひとつずつ、目の前のできることから取り組んでいく所存です。弊社技術が皆さまの様々な活動の助力になれば幸いです。
株式会社 ダイワ技術サービス
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以上、ご清聴ありがとうございました。
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