花王のesgへの取り組みと 投資家との対話 -...
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花王のESGへの取り組みと
投資家との対話
2018年3月9日
花王株式会社
常務執行役員 上山 茂
統合報告・ESG対話フォーラム資料9
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目次
花王の概要
中長期戦略とEVA経営
ガバナンス体制
今後の強化事項
1
2
3
4
・・・・ 3P~11P
・・・・ 12P~17P
・・・・ 18P~19P
・・・・ 20P~21P
2
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2017年12月31日現在
商号 花王株式会社(Kao Corporation)
本店所在地 東京都中央区日本橋茅場町一丁目14番10号
創業 1887年6月(明治20年)
設立 1940年5月(昭和15年)
売上高 1兆4,894億円(連結)
営業利益 2,048億円(連結)
資本金 854億円
従業員数 33,560人(連結対象会社合計)
研究開発費 567億円(対売上構成3.8%)
花王グループの概要会社概要
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グローバル展開
世界約100の国や地域へ展開
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会社概要
42017年12月31日現在
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コンシューマープロダクツ事業
※1 日本のコンシューマープロダクツ事業販売制度改定とIFRS第15号早期適用、および為替変動の影響を除く実質増減率。※2 ケミカル事業の売上高はセグメント間取引を含んでいます。※3 売上高構成比は外部顧客に対する売上高で算出。
売上高: 3,103億円※2
対前年実質増減率※1 : +10.8%売上高構成比※3: 18.4%
営業利益率: 9.8%
油脂製品/機能材料製品スペシャルティケミカルズ製品
事業セグメントと主な製品カテゴリー (2017年度)
売上高: 5,860億円
対前年実質増減率※1 : +2.1%売上高構成比※3 :39.3%
営業利益率: 9.8%
化粧品/スキンケア製品/ヘアケア製品美容サロン向け製品
売上高: 3,357億円
対前年実質増減率※1 : +1.5%売上高構成比※3 :22.5%
営業利益率: 22.7%
衣料用洗剤・洗濯仕上げ剤キッチン・バス・トイレ・リビングケア製品
売上高: 2,943億円
対前年実質増減率※1 : +13.0%売上高構成比※3 :19.8%
営業利益率: 13.1%
飲料/サニタリー製品/オーラルケア製品/入浴剤・温熱シート
ケミカル事業
シナジーによる
花王独自の
価値創造
会社概要
5
ビューティケア事業
ファブリック&ホームケア事業
ヒューマンヘルスケア事業
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0
500
1,000
1,500
2,000
2,500
0
5,000
10,000
15,000
利益(億円)売上高(億円)
1999年EVA導入情報関連事業撤退
2006年カネボウ化粧品が花王グループに
IFRS
売上高
営業利益
当期純利益[日本基準]/親会社の所有者に帰属する当期利益[IFRS]
花王グループの成長推移会社概要
6
売上高
当期利益*
営業利益14,894億円2,048億円
1,470億円
2017年12月期
*親会社の所有者に帰属する当期利益[IFRS]
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当社グループは、消費者・顧客の立場にたって、心をこめた“よきモノづくり”を行ない、世界
の人々の喜びと満足のある、豊かな生活文化を実現するとともに、社会のサステナビリ
ティ(持続可能性)に貢献することを使命としています。
この使命のもと、持続的な社会の形成に寄与するための3つの要素であるESG、環境
(Environment)、社会(Society)、ガバナンス(Governance)への対応を将来への「投資」と位
置づけ、これまで以上に重視しながら“利益ある成長”を実現していきます。
花王ウェイ コーポレートメッセージ
経営方針
企業理念と経営ビジョン価値観
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競争優位を実現するビジネスモデル価値観
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利益ある成長
社会のサステナビリティへの貢献
両立
よきモノづくり
研究開発多様性の融合で革新的な商品の創造をめざす
マーケティング消費者の視点から感動を生み出す
商品づくり
生産高品質と低コストを追求した独自の
運営体制
ESG活動(Kirei Action)
小売業と共に真の消費者サービスを
考える
販売販売先約100カ国・地域Eコマース対応
売上高の約4%を研究開発に投資
高速生産ラインと継続的に行なわれるコストダウン
自社物流網*日本
サプライチェーンマネジメント
物流変化の激しい市場環境に
スピーディに対応
膨大な調査実施回数と22万件/年の相談データの活用
エコロジー
コミュニティ
カルチャー
寄与するSDGs目標
花王サステナビリティステートメント
3つの重点領域
花王が注力すべき4つの社会的課題
環境
健康 高齢化 衛生
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特保飲料
清潔をあたりまえに
1987年 アタック
1992年 テスティモ 口紅
1994年 クイックルワイパー
1996年 ビオレ毛穴すっきりパック
2003年 ヘルシア
2005年 めぐりズム:温熱蒸気シート
2009年 アタックNeo
2011年 フレアフレグランス
2016年 つめかえ用ラクラクecoパック
環境負荷低減と家事負担軽減
生活習慣病予防
すすぎ1回環境負荷低減と家事負担軽減
ユニバーサルデザインとゴミ削減
半歩先のイノベーションにより社会的課題を解決
「よきモノづくり」と「社会に提供する価値」価値観
9
1890年 花王石鹸
1932年 花王シャンプー
1951年 ワンダフル
1970年 メリット:ふけ取りシャンプー
1978年 ロリエ:世界初吸水ポリマー使用
1980年 ビオレ洗顔フォーム
1982年 ソフィーナ
1983年 バブ
1984年 メリーズ
何度も洗える安心感
血行促進によるQOL向上
本格的国産石鹸
MAP技術で脱石鹸
炭酸ガス発泡・錠剤
世界初コンパクト洗剤
世界初超濃縮液体洗剤
ストレスなくつめかえられる構造
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花王グループのESG活動持続可能性
成長性
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花王のESG活動
企業理念花王ウェイ
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豊かな泡 優しい泡
さっと消える泡
洗顔用全身用毛髪用歯みがき衣料用住居用
1890年「花王石鹸」発売
思いを込めたモノづくりが「コト」を創造し、「ココロ」に届く
高洗浄力すすぎ1回
油を吸う泡
泡の形を自由に制御
Kireiになる
楽しみ・喜び
節水によるKireiな地球のため、手早くKireiに
家族団らんの時間を創出
汚れに浸透
持続可能性成長性
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Kireiな地球のため、手軽にKireiに
家事を楽しく
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グローバルで存在感のある会社
特長ある企業イメージの醸成1
2
3
中長期戦略戦略
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非財務的な戦略・取り組みの強化
進化系「脱デフレ型成長モデル」の構築
1
2土台
自ら変わり、そして変化を先導する企業へ
K30
K20
K20
K30
K15
2020年までにつくりあげておきたい土台
利益ある成長(売上高2.5兆円、営業利益率17%、ROE20%)
ステークホルダーへの高レベル還元
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「利益ある成長」2020戦略 「K20」推進プロジェクト
・「正道を歩む」を貫く
・花王グループの資産の最大活用 StageⅡ
・資産の最大化
・新しい資産の構築
・これまでのやり方、あり方、考え方改革
・特長ある企業イメージ醸成
・花王グループの未来創造
・社員・家族の健康維持
・最新技術、最新インフラの活用
戦略
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中長期戦略の推進
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時間
成長
財務的な戦略・取り組み
非財務的な戦略・取り組み
ESGに対する見方・考え方が大きく変化しているこれまでの意識ではダメ
コスト
コスト 投資
現在 今後これまで
財務/非財務的な戦略・取り組み戦略
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企業の持続的成長のための考え方を変える
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EVA = 税引後営業利益(NOPAT) - 資本コスト
税引後営業利益
投下資本(ROIC) - 資本コスト率 × 投下資本
「資本の効率的活用」と「株主視点」の両立
グループの資産の最大活用を踏まえた進化系「脱デフレ型成長モデル」を構築し、
利益ある成長を達成させると共に株主等のステークホルダーにしっかり還元
投下資本のコストを考慮した「真の利益」を表すEVA
(Economic Value Added: 経済的付加価値)を主な経営指標として、
EVAを継続的に増加させていくことが企業価値の増大につながり、
株主だけでなく全てのステークホルダーの長期的な利益とも合致。
EVA (経済的付加価値)成果指標
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NOPAT=Net Operating Profit After Tax
企業活動に使った資本コストを差し引いた残余利益=企業価値に直結する利益
=
NO
PAT 資
本コ
スト
EVA
投下資本×
資本コスト(%)
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積極的な「稼ぐ力」の創出
より次元の高い花王グループの資産の最大活用
高いレベルの利益ある成長、新しい資産の創造
進化系「脱デフレ型成長モデル」の構築
これまでのやり方・あり方・考え方を抜本的に変える
進化系 「脱デフレ型成長モデル」成果指標
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積極的投資
シェア・売上拡大
利益拡大
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花王 EVA トレンド成果指標
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※1 2012年度より決算期変更。2012年度の実績は1月1日から12月31日までの期間に調整。※2 2016年12月期よりIFRSを適用。2015年度をIFRSに基づき算定。
496 508533 551 548 564
591
324
398
476
706
586
734
904
0
500
1000
1500
2012 2013 2014 2015 2015 2016 2017
(億円)
(年度)※1 ※2 ※2
資本コスト
EVANOPAT
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コーポレートガバナンス体制ガバナンス
〈コーポレート・ガバナンス体制
模式図〉
花王は、環境(E)と社会(S)に関してはサステナビリティステートメントで指針を示し、それを強力なガバナンス(G)
体制の下、推進。内部統制委員会(ガバナンス)とサステナビリティ委員会(E:環境とS:社会)を設置し、
両委員会の活動がしっかり行なえているかを取締役会が監督。これらを精緻に運用し、目標に近づける。
18*2018年3月現在
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コーポレートガバナンス強化の取組みガバナンス
19
1999 2000 2001 2002 2003 2004 2006 2007 2010 2012 2013 2014 2015 2016 2017
■社外の視点
会長・社長選任審査委員会
取締役選任審査委員会
監査役と代表取締役意見交換
独立性基準制定
取締役会議長の独立社外取締役選定
● 取締役 社内 23 18 18 11 11 13 13 13 13 7 7 3 3 4 4
(人数) 社外 (独立) - - - 2 2 2 2 2 2 (2) 3 (3) 3 (3) 3 (2) 3 (2) 3 (3) 3 (3) ↑社外取締役1名増員
● 監査役 社内 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2
(人数) 社外 (独立) 1 1 2 2 2 2 2 2 2 (2) 2 (2) 3 (3) 3 (3) 3 (3) 3 (3) 3 (3)
↑社外監査役1名増員
■役員報酬
● 報酬諮問体制 社外監査役参加
● 短期インセンティブ報酬
● 中長期インセンティブ報酬 業績連動型
● 年俸水準見直し 全員 会長
● 社外取締役報酬
● 退職慰労金 廃止
■監督と執行の分離
社長以下役位の執行役員化
会長の非代表取締役・非執行役員化
執行役員制度導入
● 監督と執行の分離
ストックオプション導入 「株式報酬型」変更
会長・社長・副社長・常務・執行役員
● 役員選任審査体制
● 独立性確保
取締役・執行役員
EVA業績連動賞与 EVA/売上・経常利益指標導入
取締役・執行役員選任審査委員会
報酬諮問委員会
社外取締役固定化
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■ トップマネジメントによるIRへの積極的関与
約400件(約2割が経営陣の関与) / 延べ人数
投資家様との対話 現状
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対象 実施中のIRイベント
機関投資家
決算説明会(四半期毎、第1、3四半期は電話会議)
海外IRロードショー
社長スモールミーティング
国内機関投資家とのOne-on-One
海外IRロードショー(ガバナンス)
国内カンファレンス
海外カンファレンス
コラボレーションフェア/新製品発表会
自社説明会・見学会
ESG対話(投資家訪問)
個人投資家
株主
個人株主説明会
工場/ミュージアム見学会(個人株主)
共通 WEB、統合レポート、サステナビリティ データブック
個人株主説明会
■ コーポレートガバナンス/スチュワードシップ・コードに即したIR活動
■ 中期経営計画 「K20」 に対応した情報開示
■ 情報開示の公平性に資するIR活動
■ 事業環境の急激な変化に対応できるIR活動
■ 2017年始めた取り組み
・統合レポート発行
・個人株主説明会
・電話会議による決算説明会
約1,400人と対話 (期間:2016/7/1~2017/6/30)
投資家様との対話
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■ 統合報告・ESG対話を通じた企業価値向上経営の強化
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〇より一貫した統合的な開示にするため、投資家との円滑なコミュニケーションツールとして
〇作成にかかわる部門のみならず、全社で活動を理解してもらい、統合報告活動が
■ 価値協創ガイダンスをベースにしたFit & Gap分析と
■ 統合報告活動の社内浸透、活動促進とその定着
PDCAサイクル構築を通じた統合レポートの改善
統合レポートを位置づけ、開示情報を見直す。
行われる推進体制を確立する。
強化すべき事項 今後の強化すべき事項