鋼床版上のコンクリート製壁高欄のひび割れ抑制に 関する実 …...1....

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1. はじめに 従来の研究 1)~5) から、橋梁ではコンクリート床版上の 壁高欄に比べ、鋼床版上の壁高欄の方がひび割れの多い ことが知られている。本誌前号に掲載した第1報 6) は、鋼床版上のコンクリート製壁高欄のひび割れ発生を 抑制する対策に関して実施した実物大供試体による実験 結果について報告した。この報告で、コンクリートと鋼 床版の温度差により生じる変形量の差により、ひび割れ が発生することを知見の一つとして述べた。 鋼床版とコンクリート製壁高欄の温度差は、初期コン クリートの発熱、アスファルト敷設、日照などの影響に 起因する。温度差により生じる変形とそれに伴う応力の 発生位置、発生レベルを詳細に把握することにより、ひ び割れの発生原因を推定し、ひび割れ抑制対策を検討す ることが可能となる。 本報告では、前述の実験のうち鋼床版とコンクリート 製壁高欄の温度差から生じる変形ならびに応力に着目 し、それらを3次元 FEM 温度応力解析で再現すること により実験結果との照合を行うと共に、これらの要因に より発生するひび割れについて、発生原因の詳細な検証 とひび割れ抑制方法の検証を行うことを目的とする。 2. 解析条件 2.1 解析方法と解析モデル 本解析では、熱特性を考慮した温度解析と力学的特性 を考慮した応力解析を行う。 石本圭一 * 辻野洋慶 * 津田久嗣 * 野村浩史 ** Keiichi Ishimoto, Hiroyoshi Tsujino, HisatsuguTsuda, Hiroshi Nomura 橋梁における課題のひとつに、コンクリート製壁高欄のひび割れ発生がある。特に、鋼床版上の壁高欄では、 鋼床版との温度差の影響によりひび割れが発生しやすい傾向がある。さらにグースアスファルト施工時には、そ の傾向はより顕著となる。 本誌前号に掲載した第1報では、鋼床版上のコンクリート製壁高欄のひび割れ発生を抑制する対策に関する実 験について報告した。本報では、この実験を3次元 FEM 温度応力解析にて再現し、実験結果との照合を行うと 共に、ひび割れ発生の原因の検証とひび割れ抑制対策について報告する。 Cracking in concrete barrier curbs is one of problems in bridge construction. Especially, in the concrete barrier curbs on the steel plate deck, the cracking tends to occur easily because of temperature uctuation of the deck and concrete. In the case of mastic asphalt pavement, the cracking tendency is more remarkable. In the rst report in Kurimoto Technical Report No.52), experimental results on cracking control of concrete barrier curbs on the steel plate deck has been reported. In this paper, three-dimension FEM analyzing results of temperature and stress were described and compared to the experimental results. Causes of crack initiation and methods to control cracking are discussed as follows. * 鉄構事業部 橋梁エンジニアリング部 ** 技術開発本部 研究開発部 本解析で用いるソフトは、「コンクリートの非線形温 度応力解析プログラム ASTEA-MACS Ver.3」(株式会社 計算力学研究センター)とした。このソフトは、コンク リートの水和発熱特性、熱伝導および熱拡散を考慮した 非定常熱伝導解析と、時系列的な力学的特性を考慮した 非線形応力解析を組み合わせたものであり、これらの計 算によってコンクリート内の温度分布、ひずみ・応力の 履歴などを求めることができる。 本解析と比較する実験供試体の形状、寸法を図1に示す。 この供試体を3次元 FEM 解析モデルに変換した。変 換したモデルを図2に示す。 図2において、鋼床版部の色分けは、後述するグース アスファルト舗装の解析上の打設ブロックを示す。 解析モデルの各部材に熱特性や発熱特性を与えて温度 解析を行い、部材内の温度履歴や温度分布を算出した。 これにより算出された温度履歴を実験で得られた温度履 歴と一致させるよう条件の検討を行っている。 得られた温度分布や履歴に各部材の拘束条件や力学的 特性を与えて応力解析を行い、応力やひずみの履歴と分 布を算出する。 解析モデルについては、供試体による実験と下記の項 目が異なっている。 a)供試体の鋼床版の縦リブは8本であるが、解析モデ ルでは合計の断面積が等しくなるように、これを3本に 簡略化したモデルとした。なお、事前解析により、解析 結果に悪影響がないことを確認している。 b)コンクリートの自己収縮ひずみ、乾燥収縮ひずみ、 および膨張材による乾燥収縮低減は考慮していない。 c)解析モデルの簡略化と、コンクリートの発生応力の 傾向を見ることを目的としているため、鉄筋については 25 クリモト技報 No.53 鋼床版上のコンクリート製壁高欄のひび割れ抑制に 関する実験的研究(第2報) Experimental Study on Cracking Control of Concrete Barrier Curb on Steel Plate Deck (Report

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  • 1. はじめに

     従来の研究1)~5)から、橋梁ではコンクリート床版上の壁高欄に比べ、鋼床版上の壁高欄の方がひび割れの多いことが知られている。本誌前号に掲載した第1報6)では、鋼床版上のコンクリート製壁高欄のひび割れ発生を抑制する対策に関して実施した実物大供試体による実験結果について報告した。この報告で、コンクリートと鋼床版の温度差により生じる変形量の差により、ひび割れが発生することを知見の一つとして述べた。 鋼床版とコンクリート製壁高欄の温度差は、初期コンクリートの発熱、アスファルト敷設、日照などの影響に起因する。温度差により生じる変形とそれに伴う応力の発生位置、発生レベルを詳細に把握することにより、ひび割れの発生原因を推定し、ひび割れ抑制対策を検討することが可能となる。 本報告では、前述の実験のうち鋼床版とコンクリート製壁高欄の温度差から生じる変形ならびに応力に着目し、それらを3次元FEM温度応力解析で再現することにより実験結果との照合を行うと共に、これらの要因により発生するひび割れについて、発生原因の詳細な検証とひび割れ抑制方法の検証を行うことを目的とする。

    2. 解析条件

    2.1 解析方法と解析モデル 本解析では、熱特性を考慮した温度解析と力学的特性を考慮した応力解析を行う。

    石本圭一 * 辻野洋慶 * 津田久嗣 * 野村浩史 **Keiichi Ishimoto, Hiroyoshi Tsujino, HisatsuguTsuda, Hiroshi Nomura

     橋梁における課題のひとつに、コンクリート製壁高欄のひび割れ発生がある。特に、鋼床版上の壁高欄では、鋼床版との温度差の影響によりひび割れが発生しやすい傾向がある。さらにグースアスファルト施工時には、その傾向はより顕著となる。 本誌前号に掲載した第1報では、鋼床版上のコンクリート製壁高欄のひび割れ発生を抑制する対策に関する実験について報告した。本報では、この実験を3次元FEM温度応力解析にて再現し、実験結果との照合を行うと共に、ひび割れ発生の原因の検証とひび割れ抑制対策について報告する。

    Cracking in concrete barrier curbs is one of problems in bridge construction. Especially, in the concrete barrier curbs on the steel

    plate deck, the cracking tends to occur easily because of temperature fl uctuation of the deck and concrete. In the case of mastic

    asphalt pavement, the cracking tendency is more remarkable.

    In the fi rst report (in Kurimoto Technical Report No.52), experimental results on cracking control of concrete barrier curbs on the steel plate deck has been reported. In this paper, three-dimension FEM analyzing results of temperature and stress were described

    and compared to the experimental results. Causes of crack initiation and methods to control cracking are discussed as follows.

    * 鉄構事業部 橋梁エンジニアリング部

    ** 技術開発本部 研究開発部

     本解析で用いるソフトは、「コンクリートの非線形温度応力解析プログラムASTEA-MACS Ver.3」(株式会社計算力学研究センター)とした。このソフトは、コンクリートの水和発熱特性、熱伝導および熱拡散を考慮した非定常熱伝導解析と、時系列的な力学的特性を考慮した非線形応力解析を組み合わせたものであり、これらの計算によってコンクリート内の温度分布、ひずみ・応力の履歴などを求めることができる。 本解析と比較する実験供試体の形状、寸法を図1に示す。 この供試体を3次元FEM解析モデルに変換した。変換したモデルを図2に示す。 図2において、鋼床版部の色分けは、後述するグースアスファルト舗装の解析上の打設ブロックを示す。 解析モデルの各部材に熱特性や発熱特性を与えて温度解析を行い、部材内の温度履歴や温度分布を算出した。これにより算出された温度履歴を実験で得られた温度履歴と一致させるよう条件の検討を行っている。 得られた温度分布や履歴に各部材の拘束条件や力学的特性を与えて応力解析を行い、応力やひずみの履歴と分布を算出する。 解析モデルについては、供試体による実験と下記の項目が異なっている。a)供試体の鋼床版の縦リブは8本であるが、解析モデルでは合計の断面積が等しくなるように、これを3本に簡略化したモデルとした。なお、事前解析により、解析結果に悪影響がないことを確認している。b)コンクリートの自己収縮ひずみ、乾燥収縮ひずみ、および膨張材による乾燥収縮低減は考慮していない。c)解析モデルの簡略化と、コンクリートの発生応力の傾向を見ることを目的としているため、鉄筋については

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    クリモト技報No.53

    鋼床版上のコンクリート製壁高欄のひび割れ抑制に関する実験的研究(第2報)Experimental Study on Cracking Control of Concrete Barrier Curb on Steel Plate Deck (ReportⅡ)

  • 設計材齢(日)

    設計基準強度

    (N/mm2)

    最大粗骨材寸法(mm)

    スランプ(cm)

    空気量(%)

    セメントの種類

    水セメント比W/C(%)

    細骨材率s/a(%)

    単位量(kg/m3)

    水W

    セメントC

    細骨材S 粗骨材

    GAE減水剤

    砂 砕砂

    28 30 20 8 4.5 N 49 43.7 167 341 528 228 1003 3.41

    モデル化していない。

    2.2 コンクリートの配合 解析に使用するコンクリートの配合は、実験供試体に用いたコンクリートと同一のものを用いることとした。解析で用いたコンクリートの配合を表1に示す。

    2.3 コンクリートの断熱温度上昇特性値の決定 コンクリートの断熱温度上昇特性は、コンクリート標準示方書7)に断熱温度上昇式として規定されている。これを用いて温度解析を行った結果、実験値に比べて温度上昇量が少なく、温度上昇時の履歴曲線の形状も異なる結果となった。そこで、実測値の温度履歴曲線は下記の断熱温度上昇式8)を用いることにした。

    Q(t)=Q∞(1-e-γ tδ

    )・・・・(1)

    ここで、 Q(t) :材齢 t日における断熱温度上昇量(℃) Q∞ :終局断熱温度上昇量(実験による定数)γ ,δ :温度上昇速度に関する定数(実験による定数)  t :材齢(日) その結果、温度上昇値と履歴曲線の立ち上がりが実測値に近づいたが、温度上昇量がやや大きい結果となった。原因としては、下記の2点が考えられた。a)断熱温度上昇推定式に用いた定数が適切でないb)コンクリート自体の熱特性(熱伝導率および比熱)が適当でない そこで、本解析ではb)の原因に着目してコンクリー

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    論文・報告 鋼床版上のコンクリート製壁高欄のひび割れ抑制に関する実験的研究(第2報)

    図1 比較する実験に使用した供試体の概要

    図2 3次元FEM解析モデル

    表1 コンクリートの配合

    グースアスファルト舗装 コンクリート製壁高欄

    支点 S2

    横リブ

    横リブ

    支点 S1

    鋼床版

    外側 内側 内側 外側

  • 粗骨材の種類 比 熱注1)

    (× 103J/kg・℃)熱伝導率注1)

    (× 104J/m・h・℃)熱拡散率注1)(× 10-3m2/h)

    熱膨張係数(× 10-6/℃)

    玄武岩 0.96 0.67 2.7 7.6 ~10.4石灰岩 1.01 0.92 3.8 5.5 ~ 9.0砂岩 0.96 1.06 4.6 8.3 ~10.0安山岩 0.96 0.82 3.3 7.0~ 8.0

    注1) 値は 20℃近辺の測定値

    トの熱特性値を見直した。 コンクリートの熱特性値は、コンクリート容積の多くを占める粗骨材の影響を受けやすいとされ、粗骨材の種類ごとに表2のように示されている9)。 実験供試体の壁高欄コンクリートでは、安山岩質の砕石を用いたことから、表2のうち安山岩を用いた場合の熱特性値を用いて解析を行った結果、温度履歴は実験値とほぼ等しくなった。 代表的な結果として、支間中央部の壁高欄コンクリート中心部の温度履歴を図3に示す。

    2.4 熱伝達境界特性の決定 熱伝達境界とは、部材表面部と外気との間の熱の出入りのある境界のことであり、その特性は熱伝達率で示される。解析上は熱伝達率と外気温を用いてその特性を示すことになる。本解析では、各部材の熱伝達率を終始一定値と仮定して特性値を決定した。 コンクリート、鋼材およびグースアスファルト舗装の熱伝達率について、外気温の設定値と併せて以下に示す。a)コンクリート 外気温については、事前解析で日陰の外気温実測データを用いても実験値と解析値に大きな違いが出なかったため、日陰の実測データをそのまま用いることとした。 コンクリートの熱伝達率は、コンクリート標準示方書7)

    に示された参考値を基に、事前解析により検証を行っ

    た。その結果、露出面、木製型枠箇所、湛水養生箇所のケースで伝達率を変化させた。b)鋼床版、グースアスファルト 日陰の外気温実測データを用いて事前解析を行った結果、鋼床版(中央部裏面)の解析値が、実測値より昼間の温度上昇量で約10℃小さくなる結果となった。これは実験時に鋼床版上面に作用する日射の影響が考慮されていないためと想定される。そこで、日射の影響を等価の外気温に換算する「相当外気温」の考え方を用いて考慮することにした。 相当外気温式に与える日射量は、大阪地区の気象庁観測データを用いることにした。また、部材に与えられる日射量(熱量)は、被日射面が太陽に対して垂直方向か水平方向かで大きく異なるため、被日射面が水平である鋼床版上面とグース舗装面に対して気象観測データの全日射量が与えられるものと仮定して、式(2)に示す等価外気温式10)を用いることにした。

      te= t0+Asu・J/α0・・・・・(2)

    ここで、  te :相当外気温(℃)  t0 :外気温(℃) Asu :表面の日射吸収率  (鋼床版と舗装は1.00と仮定した)  J :日射量(W/m2h) α0 :熱伝達率(W/m2℃)

     相当外気温と外気温の関係を図4に示す。両者は、日没後から日の出直後までについては、一致した値を示している。日中についても、曇りの日については一致した値を示している。 鋼床版上面およびグースアスファルト舗装には、相当外気温を用い、その他の面は日陰の実測外気温を用いることとした。ただし、コンクリート材齢3日まではコンクリート養生のため鋼床版上面にブルーシートを置いていたので、その期間は日陰での実測外気温を与えることにした。 熱伝達率については、相当外気温を用いることによる

    27

    クリモト技報No.53

    図3 壁高欄コンクリート中心部温度の実測値と解析値(支間中央)

    表2 代表的な粗骨材を用いたコンクリートの熱特性値8)

    コンクリート中心部(実測値)

    コンクリート中心部(解析値)

    0 1 2 3 4 5 6 7

    60

    55

    50

    45

    40

    35

    30

    25

    20

    コンクリート材齢(日)

    温度(℃)

  • 工 程 解析での材齢(時刻) 実験での材齢(時刻)

    壁高欄コンクリート

    打設完了 0日 (2004/8/24 12:15) 0日 (2004/8/24 11:57)

    脱  型 7日 (2004/8/31 12:15) 7.030 日(2004/8/31 12:40)

    グースアスファルト舗装

    第1ブロック打設 36.875 日(2004/9/30 9:15)

    (1ステップに3m打設)

    36.890 日(2004/9/30 9:18)36.897 日(2004/9/30 9:28)36.901 日(2004/9/30 9:35)(1ステップに1m打設)

    第2ブロック打設 36.894 日(2004/9/30 9:42)

    (1ステップに3m打設)

    36.906 日(2004/9/30 9:42)36.915 日(2004/9/30 9:55)36.922 日(2004/9/30 10:04)(1ステップに1m打設)

    第3ブロック打設36.913 日(2004/9/30 10:09)(1ステップに3m打設)36.931 日(10:36 打設終了)

    36.928 日(2004/9/30 10:14)36.934 日(2004/9/30 10:22)36.939 日(2004/9/30 10:29)(1ステップに1m打設)36.951 日 (10:46 打設終了)

    解析終了 37.875 日(2004/10/1 9:15)

    見直しを行い、a)鋼床版上面とグースアスファルト面、b)その他の鋼材面、それぞれの値に分けて設定した。

    2.5 グースアスファルト舗装の温度条件 グースアスファルト舗装の温度条件については、実験での打設ステップに合わせて、下記の条件で事前解析を実施した。分割数:9ブロック分割(1mブロック×9)打設方向:S2→S1方向打継間隔:9分間温度:25℃~240℃(4.5分間で直線的に温度上昇し、その後の4.5分間は240℃一定) 事前解析の結果、下記の問題点が発生した。a)実測値と比べて鋼床版下面の温度上昇量が約50℃低い。実験時に鋼床版に作用した熱量と同じ熱量(ΔT≒200℃)を作用させるように、最高温度を変更する必要がある。

    b)温度上昇した先行舗装ブロックに次ブロックを打ち重ねるようなサイクルとなり、解析結果に悪影響を及ぼした。 そこで、温度上昇量を見直し、以下に示す3分割施工モデルに変更した。

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    論文・報告 鋼床版上のコンクリート製壁高欄のひび割れ抑制に関する実験的研究(第2報)

    図4 相当外気温と外気温

    表3 解析と実験の工程比較

    図5 鋼床版下面における舗装打設モデルによる実測値と解析値の比較(支間中央部)

    相当外気温    

    日陰での外気温

    8/24 8/26 8/28 8/30 9/1 9/3 9/5 9/7 9/9 9/11 9/13 9/15 9/17 9/19 9/21 9/23 9/25 9/27 9/29 10/1

    80.0

    70.0

    60.0

    50.0

    40.0

    30.0

    20.0

    10.0

    西暦(月/日)

    温度(℃)

    鋼床版下面中央(実測値)

    鋼床版下面中央(解析値)

    36.75 37 37.25 37.5

    130

    110

    90

    70

    50

    30

    10

    コンクリート材齢(日)

    温度(℃)

  • 区分 項目 鋼床版 壁高欄コンクリート グースアスファルト

    温度解析

    解析モデル 3次元 FEM解析モデル(舗装3分割施工)

    設計基準強度 :N/mm2 - 30.0(設計材齢 28 日) -

    セメントの種類 - 普通ポルトランドセメント -

    単位セメント量 :kg/m3 - 341 -

    断熱温度上昇式 :℃ - Q(t)=Q∞(1- e-γ tδ) -

    熱伝導率 :W/m℃ 83.5 2.28 0.157

    密度 :kg/m3 7,700 2,300 1025

    比熱 :kJ/kg℃ 0.435 0.96 2.09

    熱伝達率 :W/m2℃ 鋼床版上面:30その他の面:10

    側面

    上面

    8(材齢0~7d)13(材齢7d~)13(材齢0~1、7d~)8(材齢1d~7d)

    30

    初期温度 :℃ 30.0 32.0 25 → 460℃(0~ 27min)

    外気温 :℃ 鋼床版上面:相当外気温その他の面:実測 data(日陰) 実測データ(日陰) 相当外気温

    応力解析

    解析モデル 3次元 FEM解析モデル(舗装3分割施工)

    圧縮強度 :N/mm2 140f 'c(t)= t/(4.5+0.95t)× f 'ck(91)7)

    f 'ck(91)= f 'ck(28)× 1.117)

    f 'ck(28)= 30.08.34

    引張強度 :N/mm2 400 ft(t)= 0.44 √ f 'c(t)7) 1(仮定)注1)

    ヤング係数 :N/mm2 200,000Ec(t)=φ(t)× 4700 √ f 'c(t)7)

    φ(0~3):0.73、φ(5以降):1.0φ(3~5):線形補間

    10(仮定)注1)

    ポアソン比 0.3 0.2 0.3(仮定)注1)

    線膨張係数 :× 10-6/℃ 12 10 590

    自己収縮ひずみ 考慮しない

    乾燥収縮ひずみ 考慮しない

    膨張ひずみ 考慮しない

    内部鉄筋 考慮しない

    注1) 不明な物性値は、解析結果に影響のない範囲の値を設定した。

    分割数:3ブロック分割(3mブロック×3)打設方向:S2→S1方向打継間隔:27分間温度:25℃~460℃(27分間で直線的に温度上昇) 実験での舗装打設と解析で使用した舗装工程の比較表を表3に示す。また、実験値と比較検討を行った解析値の結果を図5に示す。 これらの対策により、鋼床版下面の温度上昇量が実測値とほぼ同じになる結果が得られた。

    2.6 解析に用いた特性値のまとめ 温度解析および応力解析に用いる材料特性値を表4にまとめた。

    3. 解析結果

     前章で決定したモデルを使用して解析を行った。

    3.1 温度解析 支間中央についての結果を中心に記述する。温度履歴については、コンクリート打設直後~材齢10日までとグースアスファルト打設時に分けて示す。3.1.1 コンクリートの温度履歴 図6に、支間中央位置の壁高欄コンクリートの温度履歴を示す。 実験値と相当外気温を用いた解析値の温度履歴は、ピーク値・履歴形状とも概ね一致している。差異が発生した箇所について下記に考察を加える。a)コンクリート打設直後から10日目まで 4日目以降の結果については、9日目を除いてピーク値に多少の差が発生している。実験において、材齢0日から3日目までは、ブルーシートにより供試体を養生していたため供試体は日陰になっていた。9日目は天候が曇りであった。このことから、温度履歴値のずれは日射の影響により発生していると思われる。b)グースアスファルト敷設時 グースアスファルト打設開始時(コンクリート材齢が

    29

    クリモト技報No.53

    表4 温度応力解析に用いた特性値

  • 36.875日)からコンクリート材齢が37.3日前後までは、実験値のピーク値が少し高い温度を示している。37.3日以降については、実験値と解析値が非常に近い値を示している。37.3日は日没時刻であることから、実験値と解析値の違いは日射による影響と考えられる。3.1.2 鋼床版の温度履歴 図7に、支間中央位置の鋼床版の温度履歴を示す。 実験値と解析値は、よく似た傾向を示している。差異が発生した箇所は下記のとおりである。a)コンクリート打設直後から20日目まで 日射による影響と思われるピーク値のずれが発生している。ピーク値は、実験値と比較して最大約8℃の差が生じている。b)グースアスファルト敷設時 アスファルト打設終了以降の温度履歴について、実験値の方が解析値と比べ急激に温度が低下している。これは、実験での鋼床版下面からの放熱量が、解析値よりも

    大きくなっていたためと考えられる。3.1.3 最高温度時の横断面の温度分布 横桁位置および支間中央位置について、コンクリート中心部、鋼床版下面、または、横桁の温度測定位置が最高温度を示すときの温度分布図を図8、図9に示す。 図8は支間中央位置、図9は横桁位置での分布を示す。 いずれの結果も、実験値と解析値は非常によく一致している。 各部の分布傾向について下記に述べる。a)支間中央位置(コンクリート打設直後) コンクリートに発生する内部温度は、壁高欄の中心位置で最大温度を示している。また、コンクリートで発生した温度が、鋼床版にも分布し放熱されている。 しかし、伝わる温度はかなり低く、壁高欄コンクリート打設時における鋼床版への温度の影響は小さいと考えられる。

    30

    論文・報告 鋼床版上のコンクリート製壁高欄のひび割れ抑制に関する実験的研究(第2報)

    図6 支間中央部壁高欄コンクリートの温度履歴

    実測値(コンクリート中心)

    実測値(コンクリート下部中央)

    解析値(コンクリート上部中央)

    実測外気温

    0 2 4 6 8 10

    55.0

    50.0

    45.0

    40.0

    35.0

    30.0

    25.0

    20.0

    15.0

    コンクリート材齢(日)

    温度(℃)

    実測値(コンクリート上部中央)

    解析値(コンクリート中心)

    解析値(コンクリート下部中央)

    (a)コンクリート打設完了〜材齢 10日まで

    実測値(コンクリート中心)

    実測値(コンクリート下部中央)

    解析値(コンクリート上部中央)

    実測外気温

    55.0

    50.0

    45.0

    40.0

    35.0

    30.0

    25.0

    20.0

    15.0

    温度(℃)

    実測値(コンクリート上部中央)

    解析値(コンクリート中心)

    解析値(コンクリート下部中央)

    (b)グース舗装打設開始〜舗装材齢1日まで

    36.875 37.000 37.125 37.250 37.375 37.500 37.625 37.750 37.875

    コンクリート材齢(日)

  • 50.2

    (121.8

    40.0

    17110

    17111

    31

    クリモト技報No.53

    図7 支間中央部鋼床版の温度履歴

    図8 支間中央部において測定位置が最高温度を示すときの温度分布図       

    図9 横桁位置において測定位置が最高温度を示すときの温度分布図      

    実測値(鋼床版下面中心)

    実測値(鋼床版上面)

    解析値(鋼床版下面コンクリート下部)

    65.0

    60.0

    55.0

    50.0

    45.0

    40.0

    35.0

    30.0

    25.0

    20.0

    15.0

    温度(℃)

    実測値(鋼床版下面コンクリート下部)

    解析値(鋼床版下面中央)

    解析値(鋼床版上面)

    (a)コンクリート打設完了〜材齢 20日まで

    0 2 4 6 8 10 12 14 16 18 20

    コンクリート材齢(日)

    125.0

    115.0

    105.0

    95.0

    85.0

    75.0

    65.0

    55.0

    45.0

    35.0

    25.0

    15.0

    温度(℃)

    実測値(鋼床版下面中央)

    実測値(鋼床版下面コンクリート下部)

    実測値(鋼床版上面)

    解析値(鋼床版下面中央)

    解析値(鋼床版下面コンクリート下部)

    解析値(鋼床版上面)

    36.875 37.000 37.125 37.250 37.375 37.500 37.625 37.750 37.875

    (b)グース舗装打設開始〜舗装材齢1日まで

    (a)コンクリート中心部最高温度時(材齢 0.583 日)

    (b)鉱床版下面中央最高温度時

    (材齢 36.920 日 = アスファルト2ブロック目打設開始 37.8 分後)

    (a)コンクリート中心部最高温度時(材齢 0.583 日)

    (b)D1横桁測定位置の最高温度時

    (材齢 36.951 日 = アスファルト3ブロック目打設開始 55.44 分後)

    コンクリート材齢(日)

  • b)支間中央位置(アスファルト打設時) グースアスファルト舗装による熱が、鋼床版、縦リブに伝搬している。特に縦リブに高い温度が伝わっていることがわかる。また、壁高欄下部のコンクリートにも熱が伝わっていることがわかる。c)横桁位置 供試体中間位置の傾向と同じく、コンクリートの発熱温度、舗装温度が鋼床版や縦リブに伝搬している。特に縦リブに高い温度が伝わっている。横桁にもコンクリートの発熱温度、舗装温度が伝わっていることが確認できる。横桁上部では、伝搬温度は比較的高い値を示しているが、横桁下部では、ほとんど伝わっていない。

    3.2 応力解析 モデルの各部位における応力解析について報告する。解析結果は、代表として支間中央位置における結果について記述し、履歴は温度解析と同じくコンクリート打設直後からと、グースアスファルト打設時に分けて示している。

    3.2.1 コンクリートの主応力履歴 支間中央部壁高欄における主応力の応力履歴を図10に示す。 いずれの結果も、実験での現象や傾向をよく再現できている。各部の主応力履歴について考察する。a)コンクリート打設直後から10日目までについて 主応力は引張応力であるが、いずれもコンクリートの引張強度より小さな値を示している。特にコンクリート上部では引張応力はほとんど発生していない。 コンクリート下部では材齢5、7、10日目に発生する主応力が、コンクリートの引張強度に近い値を示している。実験結果では材齢10日目に壁高欄の下部からひび割れ発生が観測されている。 ひび割れはその発生日と前日の相対外気温の差が大きい時に発生していることがわかった。b)グースアスファルト敷設時について 舗装時には、壁高欄コンクリートの中央部、下部にコンクリートの引張強度よりも大きな引張主応力が発生しており、ひび割れの原因となっていることが推定され

    32

    論文・報告 鋼床版上のコンクリート製壁高欄のひび割れ抑制に関する実験的研究(第2報)

    図10 支間中央部における壁高欄コンクリートの主応力履歴解析

    コンクリート中心

    コンクリート下部中央

    Ft(コンクリート引張強度)

    3.0

    2.5

    2.0

    1.5

    1.0

    0.5

    0.0

    -0.5

    最大主応力σ

    1(N/mm

    2)

    コンクリート上部中央

    鉄筋(コンクリート下部中央付近)

    (a)コンクリート打設完了〜材齢 10日まで

    0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10

    コンクリート材齢(日)

    9.0

    8.0

    7.0

    6.0

    5.0

    4.0

    3.0

    2.0

    1.0

    0.0

    -1.036.875 37.000 37.125 37.250 37.375 37.500 37.625 37.750 37.875

    最大主応力σ

    1(N/mm

    2)

    コンクリート中心

    コンクリート下部中央

    Ft(コンクリート引張強度)

    コンクリート上部中央

    鉄筋(コンクリート下部中央付近)

    (b)グース舗装打設開始〜舗装材齢1日まで

    引張強度:Ft=0.44

    fc(t)

    引張強度:Ft=0.44

    fc(t)

    コンクリート材齢(日)

  • る。上部には、引張応力はほとんど発生していない。 壁高欄に作用する主応力は、中央部の応力に比べ約2倍の応力が下部に発生している。これは、鋼床版により下部のコンクリートが拘束されることにより発生していると考えられる。 また、コンクリート下部の表面のみに着目した場合、壁高欄表面外側の引張応力が、内側に比べて大きな値を示しており、外側にひび割れが発生しやすい傾向となる。3.2.2 アスファルト敷設前のひずみ履歴 図11に、支点部におけるコンクリートの橋軸方向ひずみの実測値と解析値の比較結果を示す。 実測値と解析値の橋軸方向ひずみは、コンクリート材齢8日目までは比較的よく似た形状を示している。コンクリート材齢9日目からその差が大きくなる。これは、

    解析ではひび割れの発生によるひずみの変化を再現できないことに起因すると考えられる。すなわち、実験における挙動では、外気温の上昇による鋼床版の伸びに起因するコンクリートの伸びひずみは、ひび割れの発生によって解放されるが、コンクリート自身の乾燥収縮に起因する圧縮ひずみは、ひび割れの発生前後で変化しない。従って、これらを加算した合計ひずみでは、ひび割れが発生する度に圧縮ひずみが累積される結果となる。解析においては、伸びひずみの解放を再現できていないため、実験結果との差が現れていると推測される。3.2.3 コンクリートの応力分布とひずみ形状 ひび割れ発生が予測される点と、グースアスファルト舗装敷設時の主応力分布とひずみ形状について示す。a)壁高欄コンクリートひび割れ発生時 図12に材齢10日目のコンクリートの最大主応力発生

    33

    クリモト技報No.53

    図11 支点部における橋軸方向ひずみの実測値と解析値の比較

    図12 材齢10日目のコンクリートの    最大主応力発生時の主応力分布

    図13 材齢10日目のコンクリートの最大主応力発生時の変形図

    100

    80

    60

    40

    20

    0

    -20

    -40

    -60

    -80

    -1000 2 4 6 8 10 12 14 16 18 20

    εy(

    ×10-6)

    実測値(コンクリート下部中央)       解析値(コンクリート下部中央)

    コンクリート材齢(日)

  • 時の各断面での主応力分布を示す。 支点部では、供試体内側の鋼床版近傍に引張方向の最大主応力が発生している。しかし、支間中央部では供試体断面中央で、支点部と比べて上方で引張方向の最大主応力が発生している。実験では、供試体外側の鋼床版近傍からひび割れが発生し始めており、解析結果と傾向が一致している。 図13に、材齢10日目のコンクリートの最大主応力発生時の全体変形図を示す。 図より、壁高欄が外側に平面的な変形を受けていることがわかる。これは、支点部横桁により橋軸方向変位が拘束され、鋼床版が外側にはらんだことにより生じたと考えられる。壁高欄に引張応力が作用していることからもこの傾向は推測できる。b)グースアスファルト舗装敷設時 図14に支間中央部に舗装を敷設した際の最大主応力発生時の主応力分布を示す。また、図15に、支間中央部に舗装を敷設した際の最大主応力発生時の全体変形図を示す。 壁高欄コンクリートひび割れ発生時と同様に、支間中央部において、支点部と比較して外側やや上方で引張方向の最大主応力が発生しているが、その傾向がより顕著になっている。

    4. 解析結果のまとめ

     鋼床版上のコンクリート製壁高欄のひび割れ抑制対策に関する実験を3次元FEM温度応力解析により再現し、実験結果と照合を行うと共に、ひび割れ発生原因を検証した結果、以下のことがわかった。a)気温に相当外気温を用いることにより、日照の影響を考慮しつつ、複雑な解析モデルを用いることなく、実験値とよく一致した解析結果を得ることができた。

    b)若材齢において前日と当日の日射量の最大と最小の差が大きくなった時、すなわち1日のひずみ量が大きくなった時にひび割れが発生しやすい状態となる。c)実験の際に得られた知見である、コンクリートの内部ひずみや壁高欄の内側と外側の変位の差から、壁高欄のコンクリートが鋼床版の温度上昇により外側に平面的な変形を受ける傾向が確認できた。この傾向は舗装敷設時に顕著となる。d)グースアスファルト舗装敷設前と敷設時の壁高欄断面に発生する最大主応力発生位置を確認することができた。

    5. 実橋におけるひび割れ抑制に対する一提案

     本解析結果と実験結果を踏まえ、以下に実橋におけるひび割れ抑制対策を提案する。a)補強鉄筋の配置 グースアスファルト施工時の熱影響により、壁高欄コンクリート下部に発生する引張力により、ひび割れが発生する。ひび割れ抑制対策として、コンクリート下部に補強鉄筋を増やすことが考えられる。さらに、解析ならびに実験の結果より、最大応力が発生する壁高欄の外側により多く配置することが効果的であると推定できる。b)膨張材の添加 乾燥収縮によるひび割れ発生の抑制対策として、収縮補償程度の膨張材を添加することが考えられる。c)ひび割れ誘発目地の配置 壁高欄の外側と内側の変位差によりひび割れが発生する。ひび割れ抑制対策として、ひび割れ誘発目地を最大主応力が発生する横桁間隔の中央付近に配置することが有効であると考えられる。

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    論文・報告 鋼床版上のコンクリート製壁高欄のひび割れ抑制に関する実験的研究(第2報)

    図14 供試体中央部(橋軸方向支間中央)に舗装を敷設した際の最大主応力発生時の主応力分布        

    図15 供試体中央部(橋軸方向支間中央)に舗装を敷設した際の最大主応力発生時の全体変形図         

  • 参考文献1)幸左賢二・児島孝之・橋場盛・鈴木宏信:温度上昇に伴う鋼床版上RC高欄の挙動に関する研究、土木学会論文集、No.544、V-32(1966)、pp.131-1402)橋場盛・高田佳彦・三矢寿:鋼床版上のRC高欄のひびわれ対策検討、コンクリート工学年次論文報告集、Vol.14、No.2(1992)、pp.753-7583)木舟三雄・米田昌弘・小枝芳樹・宮地真一:グースアスファルトの舗設熱によって発生するRC地覆部のひび割れ性状について、構造工学論文集、Vol.43(1997)、pp.967-9744)神明義・三野光明・小谷克博:膨張材を用いた壁高欄コンクリートの実物大試験‐函館江差自動車道函館市桔梗高架橋上部工事-、コンクリート工学、Vol.42、No.4(2004)、pp.47-525)橘吉宏、北川幸二、清水良平:ひび割れのないコンクリート壁高欄~膨張コンクリートと併用した遅延合成構造のひび割れ抑制効果~、川田技報Vol.23(2004)、pp.96-976)辻野洋慶、山崎章、石本圭一、山崎敏宏、津田久嗣、野村浩史:鋼床版上のコンクリート製壁高欄のひび割れ抑制に関する実験的研究(第1報)、クリモト技報No.52(2005)、pp.13-277)2002年制定コンクリート標準示方書 [施工編 ]:土木学会(2002)、pp.41-54、86-878)場所打ちPC床版における膨張材の有効性評価検討報告書:社団法人日本橋梁建設協会床版研究委員会(2004)、pp.130‐1319)コンクリート総覧:笠井茂夫編著、技術書院(1998)、pp.456-45910)マッシブなコンクリート構造物の温度ひび割れ発生に及ぼす日射の影響:坂口雄彦他、コンクリート工学年次講演会論文集、Vol.8(1986)、pp.13-16

    執筆者石本圭一Keiichi Ishimoto

    平成5年入社鋼橋の架設工事、計画に従事

    辻野洋慶Hiroyoshi Tsujino

    平成8年入社鋼橋の設計に従事

    津田久嗣Hisatsugu Tsuda

    平成4年入社鋼橋の設計に従事技術士(建設部門)

    野村浩史Hiroshi Nomura

    昭和63年入社鋼橋の計画・設計・補修補強設計を経て、研究開発に従事技術士(建設部門、総合技術監理部門)

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    クリモト技報No.53