静岡県...平成18年4月 静岡県 補強前 toukai 0東海 ・ 倒壊 プロジェクト 完 成...
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平成18年4月
静岡県
補強前▼ TOUKAI 0東海 ・ 倒壊 プロジェクト
完 成▲ 外装塗装
すじかい設置
▲
補強工事中
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この事例集に記載されている費用は、標準的な工法で補強をした場合の目安であり、家の状態等により異なることがあります。 伝統的な構法の建物の場合は、個別に専門家に相談してください。
使用上の注意
プロジェクト「TOUKAI-0」により、ひとりでも多くの方が耐震補強工事をして頂けるように、実際の施工事例の中から代表的なものを事例集としてまとめました。 「耐震補強工事ってどんな工事をするんだろう?」「工事費はいくらかかるんだろう?」「お願いした工事が高くないだろうか?」「他にもっと良い補強方法がないだろうか?」という疑問のある方は、この事例集を参考にして、ぜひご自宅の耐震化を検討して頂きたいと思います。
この事例集について
目 次
安心の住宅直し隊
便利な耐震ナビ
契約は慎重に(リフォーム詐欺に対して)
耐震診断報告書の見方
基本となる耐震補強の方法
「耐震補強ってどんな工事をするの?」
壁/基礎/屋根/老朽
床下/屋根裏/金物
補強計画の進め方
リフォームと耐震補強
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補強事例
基礎の補修と壁の補強をした事例
基礎の補強をしている事例
壁の補強により偏心の改善をしている事例
壁を補強している事例
壁を増強している事例
壁を補強している事例
屋根を葺き替えている事例
壁を補強、基礎クラックの補修をした事例
新しい工法を用いた耐震補強工事
診断から補強工事までのながれ
耐震改修による税金の優遇制度
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TOUKAI 0東海 ・ 倒壊 プロジェクト
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耐震補強助成制度の円滑な推進を目的に、県内の建築関係団体が講習会を主催し、約3,300 名の技術者を登録しています。 設計や工事の依頼先がわからない方に対して、安心して依頼できる良心的な業者を紹介するために、市町等の建築相談窓口で登録名簿により公開しています。
住宅直し隊
インターネットを通して耐震補強に必要な情報を提供しています。想定される東海地震や補助制度について、設計者・施工者だけでなく一般の皆様にもわかりやすく説明しています。またホームページ上で簡易な耐震診断もできます。
耐震ナビ
飛び込み訪問等による耐震補強工事は、内容をよく理解してから契約してください。 訪問販売で耐震補強工事や商品購入の契約を結んだ場合、契約書を受け取った日から8 日間以内に書面で契約の解除を相手側に通告すれば、その契約は無条件で解除できます。(クーリングオフ)この場合、解除の理由を告げる必要はなく、支払済みの代金は返還され、施行済みの工事代金を請求されることもありません。また、原状回復を無償で行うよう請求することもできます。
契約や金銭上のトラブルになったら、すぐに最寄りの市町消費生活相談窓口 または県行政センターに相談しましょう。
(リフォーム詐欺に対して)
執ような訪問営業 モニター大幅値引き中 不必要なサービス 不安をあおる 強引な契約
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県内の建築関係団体
約
3,300名の技術者を登録!安心
の
便利な
契約は慎重に
http://www.taishinnavi.pref.shizuoka.jp
悪 質 な 訪 問 販 売 に は 気 を つ け !! て お か し い な と 思 っ た ら 遠 慮 せ ず に ハ ッ キ リ と 断 る 。
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耐震診断報告書の見方 「静岡県耐震診断補強相談士」から受け取る「TOUKAI-0耐震診断報告書」には、あなたの家の状態と、補強の情報が書かれています。現状をよく理解し、どう耐震補強をしたらよいか考えてみましょう。
A
地盤・基礎
評点内容 あなたのお宅の弱いところがわかります。
基礎にひび割れがある時 などは補強をしましょう。
(1.0が最大です)
水平抵抗力
バランスに注意しながら壁を 増やしたり強くしましょう。
(1.0未満は壁が 不足しています)
F
老朽度
(地盤・基礎の評価) (壁の量の評価)
(建物のいたみ具合)
いたんだ土台、柱などを 取り替えましょう。
(1.0が最大です)
偏心
壁の配置を見直し、バランスを 良くしましょう。
(1.0が最大です)
(壁の配置のバランス)
B C×
D E×
総合評点 あなたのお宅の安全度がわかります。
0.7未満 倒壊または大破壊の 危険があります
0.7以上~1.0未満 やや危険です
1.0以上~1.5未満 一応安全です
1.5以上 安全です
「安全」ですが、必ずしも無被害ではありません。瓦の落下、壁のひび割れ程度の被害は生じるものの、地震後も住むことが可能でしょう。
より安全とするために「部分点検」で問題のある箇所を補修しましょう。
補強工事を行い、1.0以上としましょう。または建替えを しましょう。
補強工事を行い、 1.0以上としましょう。
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基本となる耐震補強の方法 耐震補強は、家全体を考えて総合評点が上がるように行いましょう。
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地盤・基礎 A の評点を上げるには… 【基礎を補強します】(地盤を良くすることは難しいため)
偏心 B C の評点を上げるには… 【耐力壁(すじかいの入った壁や合板を貼った壁など)を バランス良く配置します】
老朽度 F の評点を上げるには…
鉄筋コンクリートベタ基礎を室内側に施工 鉄筋コンクリート基礎の打増し
基礎を補強する
たとえば基礎を このように強くします
地面
内部 内部 外部
外部
地面 新設基礎
既存基礎
鉄筋 ケミカル アンカー
コンクリート 基礎 打ち増し
×
水平抵抗力 D E の評点を上げるには… ×
耐力壁が少なく ゆれが大きい
耐力壁が多く ゆれが小さい
耐力壁を設けることによってバランスが良くなり 左側が右側と同じようにゆれが小さくなる
●すじかいを設ける
●構造用合板を貼る
●細いすじかいを太くする
●すじかいをタスキ掛けにする
※壁を増やす場合も、家全体で バランス良く配置します。
耐力壁を設ける
【耐力壁の数を増やします】 【弱い耐力壁を強くします】
取り替えた部分
アンカーボルト
柱
根継ぎ アンカーボルト
土台
ボルトM12
防腐(防蟻)処理した土台
金物による接合部の補強について
評点を上げることにはなりませんが、 土台、柱、梁、すじかいがはずれたり
抜け落ちたりしないように、金物等で補強します。
筋かいプレート
山形プレート
アンカーボルト
【腐朽や蟻害(シロアリの被害)のある土台、 柱などを改善します】
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壁 壁の補強 ●すじかいによる補強
●すじかいと構造用合板による補強
●構造用合板による補強
すじかい
すじかい(斜めに設置した木材)により、横揺れに強い壁に補強します。各部材の接合部は専用の金物で補強します。
壁にすじかいを入れ、さらに構造用合板を貼り、横揺れに強い壁に補強します。 すじかいだけの壁や構造用合板だけの壁よりも強い壁になります。
壁に厚さ7.5mm以上の構造用合板(強度の強い板材)を貼り、横揺れに強い壁に補強します。 長さ50mmの釘を150mm間隔に土台、柱、間柱、梁(胴差)に打ち付けます。
構造用合板
通常、補強箇所が多くなると1ヵ所当りの単価は、安くなります。
(通常の仕上げ材料を含みます)
参考価格
室 内 押入内 外 部
8~15万円/ヶ所
6~ 9万円/ヶ所
10~20万円/ヶ所
すじかい、構造用合板とも
構造用合板 すじかいを追加
※シックハウス対策として構造用合板にはF☆☆☆☆(相当)のものを使いましょう。
ポイント
「耐震補強ってどんな工事をするの?」
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基礎 基礎の補修
屋根の軽量化
既存の基礎にひび割れがある場合に、エポキシ樹脂を注入して補修します。 この場合、基礎は元の強度以上に強くなることはありません。
※地盤ごと基礎が沈下して、ひび割れが生じている場合は基礎を打ち増すほうが適切です。
参考価格 1~2万円/ヶ所
ポイント
※一般的には屋根の軽量化をするよりも壁の補強をする方が耐震補強のコストは安く済むので、屋根が傷んでいたり、雨漏りがある場合に屋根の軽量化工事をすると良いでしょう。
ポイント 屋根 瓦などの重い屋根の場合、軽い屋根材料に葺き替えることで建物にかかる水平力を減らすことが出来ます。 ただし、瓦屋根には遮音性、耐熱性、耐久性など他の屋根材料よりも優れた点があり葺き替えによって居住性を損なうことがあります。
参考価格 (屋根勾配を考慮した実面積あたり)
1.2~2万円/m2
在来工法による、部位ごとの補強事例写真を掲載しています。
基礎の補強 既存の基礎の外側または内側に鉄筋コンクリート基礎を打ち増します。
参考価格 2.5~3万円/m
老朽度の改善例 シロアリなどの蟻害や腐朽により使えなくなった部分を交換します。
●土台、柱の取替え
シロアリに喰われて ドライバーが簡単にささる
防蟻材を塗布した 柱材に交換
老朽
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床下
屋根裏
金物
根がらみにより床下の束(床を支えている部材)が動かないように連結します。
※通常、束と束石を固定する必要はありません。
小屋すじかいにより小屋組みの部材が動かないように連結します。
束 石
根がらみ
束
小屋すじかい
●根がらみ(床下) ●小屋すじかい(屋根裏)
地震時に、揺れで部材が分解しないように、すじかいの両端を接合金物で固定します。
小屋組みや梁の部分を斜めに連結し、変形を抑えます。
●すじかい接合金物 ●火打ち金物
地震時に、すじかいや構造用合板などにより壁を強くした部分に対して、柱が土台から抜けようとする力が大きく働きます。ホールダウン金物は、そのような場所に取り付けます。
施工上ホールダウン金物を取付けるのが困難なところに代替として鋼板を加工したものを取付けた例(認定金物ではありません)
●ホールダウン金物 ●柱引抜き防止金物
接合金物(Zマーク表示金物・同等認定金物で接合します) ※壁の補強とセットで補強することで、より効果が上がります。
ホールダウン金物
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補強計画の進め方 地震に強い家にするには、まず壁の補強が基本です。 あわせてそれ以外の評点の低いところの改善を検討しましょう。
できるだけコストをかけないで評点を上げるためには下記の順に検討すると良いでしょう。
基礎のひび割れ補修 1基礎に地盤沈下を伴わない小規模のひび割れがある場合
専用の接着剤などでひび割れを補修します。
壁の補強 2 壁にすじかいを入
れたり構造用合板を貼って、建物が地震に抵抗する力を増やします。
壁のバランスが良くなるように補強すると、より効果的です。
基礎を改善 3基礎・地盤の評点が低く、壁の補強では、補強箇所が多くなりすぎてしまう場合
地盤が悪いところでは、地盤を良くするのは難しいため、建物の基礎を鉄筋コンクリートで補強して対応します。
老朽度の改善 補強工事とあわせて、雨漏りや土台の腐食など、家の耐久性に関係する部分は、専門家と良く相談して、優先的に補修しましょう。
屋根の軽量化 4瓦などの重い屋根の場合は、軽い屋根に葺き替え軽量化を図ります。
老朽度 の評点が上がります。
F
水平抵抗力 の評点が上がります。
D E×
地盤・基礎 の評点が上がります。
A
水平抵抗力 の評点が上がります。
D E× 偏 心
の評点が上がります。
B C×
地盤・基礎 の評点が上がります。
A
①と②のみの工事で十分な耐震性が確保できない場合には、 次の③や④の工事を検討しましょう。
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リフォームと耐震補強 リフォームと同時に耐震補強することには、解体・仕上工事の共通化により工事費を抑える、工事の煩わしさが一度で済むなど、便利と安全を効率よく得られる大きなメリットがあります。
8
①屋根の葺き替え
②外観デザインの
リフォーム
③省エネルギー
リフォーム
④インテリアの
リフォーム
⑤間取りの変更
⑥水廻りの変更
耐震補強の ポイント
リフォーム の種類
リフォームの種類によって、補強を行いやすい各耐震要素 出典:(財)日本建築防災協会:木造住宅の耐震補強マニュアル
①屋根の葺き替え
基礎の 補修・補強
②外観デザインの リフォーム ③省エネルギー リフォーム ④インテリアの リフォーム ⑤間取りの変更
⑥水廻りの変更
ひび割れの補修、無筋コンクリートの補強等
壁の補強
耐力壁面材・ 筋かいの設置等
接合部 の補強
筋かい端部・柱頭柱脚接合部の補強
水平構面 等の補強
床・屋根面に構造用合板設置、火打ち梁設置等
腐朽・蟻害 への対応
腐食した柱・土台の補強・交換、腐食防止対策等
住宅の 軽量化等
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①屋根の葺き替え
②外観デザインのリフォーム
③省エネルギーリフォーム
④インテリアのリフォーム
⑤間取りの変更
⑥水廻りの変更
・建物の軽量化は耐震性の向上につながるため、屋根を瓦等の重い材料から金属板等の軽い材料に変更することは有効な手段です。 ・屋根材の葺き替えと同時に屋根下地の補強、火打ち梁の追加による耐震補強や雨漏りによる腐食部材の交換等による耐震性能の回復、維持が可能です。
・外壁リフォーム時には屋外から合板、筋かい、金物等の設置や追加により効果的な耐震補強ができるとともに、室内への影響が比較的少なく工事中の煩わしさも軽減されます。 ・木材に腐食被害等があった場合には、部材の交換や防腐、防蟻処理等を行うことが耐震性能の回復、維持につながります。
・断熱材の付加等による省エネリフォームで、既存の壁を工事する場合は外壁リフォームと同様に効果的な耐震補強が可能です。 ・結露等による腐食被害があった場合には、部材の交換や結露防止措置等を行うことが耐震性能の回復、維持につながります。
・壁材や床材の交換、床段差解消のために既存部材の下地等をはがす場合には既存筋かい接合部の補強、筋かい新設、床や壁の面材補強、基礎補強等による耐震補強が行いやすくなります。 ・家具の配置換えや新設をする場合には、転倒防止とともに就寝時の安全確保や避難ルートも考えてください。
・間取り変更にあわせた耐力壁の新設やバランスを考慮した配置により効果的な耐震補強が可能になりますが、リフォームにより壁が減る場合には住宅全体の強さやバランス等への注意が必要です。 ・増築が伴う場合には、住宅全体の形状が整形になるように考慮すると、耐震性の向上につながります。
・器具の変更や配置の変更により、既存部材の下地等をはがす場合には既存筋かい接合部の補強、筋かい新設、床や壁の面材補強、基礎補強等による耐震補強が行いやすくなります。 ・木材に腐食被害等があった場合には、部材の交換や防腐、防蟻処理等を行うことが耐震性能の回復、維持につながります。
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基礎の補修と 壁の補強をした事例
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〈補強事例 ①〉
基礎の補修と 壁の補強をした事例
0.26総合 評点
1.08改修後… after
改修前… befor
建物全体の窓の割合が高く、そのなかでも特に横方向の壁強度が不足している状態でしたので、地震時の揺れに抵抗できるよう、主に建物角部の既存壁に筋かいや面材を追加して強度向上を図りました。また、基礎の一部には軽微な割れがあったので、割れ補修のためにエポキシ樹脂を注入して補修しました。
階 数 1 階 2 階 建築年
2階建 約50g約35g昭和50年(1975)
基礎のひび割れを補修しています。
建物概要 工 事 費 耐震補強概要 内 容 金 額
仮 設 工 事 基 礎 の 補 修 壁 の 補 強 諸 経 費 消 費 税 工 事 費 計
備 考
壁解体復旧含 基礎3ヵ所 壁10ヵ所
360,000 60,000 350,000 70,000 42,000
882,000
※この費用は目安であり、家の状態等により異なります。
(設計費別途) 0.52→1.55
1.00→1.00
0.50→0.70
1.00→1.00
評 点 項 目 評 点 項 目 評 点
A 地盤・基礎
B C× 偏心
D E× 水平抵抗力
F 老朽度
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基礎の補強をしている事例
〈補強事例 ②〉
基礎の補強をしている事例 0.20総合 評点
1.47改修後… after
改修前… befor
階 数 1 階 建築年
1.11→2.22
0.85→0.95
0.40→0.70
0.54→1.00
評 点 項 目 評 点 項 目 評 点
A 地盤・基礎
B C× 偏心
D E× 水平抵抗力
F 老朽度
1階建 約60g昭和53年(1978)
外周を鉄筋コンクリート布基礎で補強しています。
建物概要 工 事 費 耐震補強概要 内 容 金 額
基礎補強工事 壁 の 補 強 消 費 税 工 事 費 計
備 考
鉄筋コンクリート24.6m 9ヵ所
830,000
809,000
81,950
1,720,950
※この費用は目安であり、家の状態等により異なります。
壁にはある程度の強さがあったものの、基礎にある大きな割れと縦方向にある壁の配置バランスが悪く、弱点となっていました。これらを改善するために、問題のある基礎部分には建物内側に基礎を新設し、既存の基礎と一体化させることで壁の強さを活かせる構造にしました。バランスの悪さは既存壁の補強に加えて新たに強い壁を設けることにより修正しています。
(設計費別途)
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壁の補強により偏心の 改善をしている事例
〈補強事例 ③〉
壁の補強により偏心の 改善をしている事例
0.61総合 評点
1.30改修後… after
改修前… befor
階 数 1 階 2 階 建築年
2階建 約65g約50g昭和44年(1969)
壁をバランス良く補強することで偏心の改善もしています。
建物概要 工 事 費 耐震補強概要 内 容 金 額
耐力壁の補強 諸 経 費 消 費 税 工 事 費 計
備 考
11ヵ所 1,526,400
133,000
82,970
1,742,370
※この費用は目安であり、家の状態等により異なります。
〔 〕
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南面に大きな窓が連続していて横方向のバランスが悪いことと、縦方向の壁の強さが不足していることが弱点でした。これらを改善するために既存の壁に筋かいや面材をバランスよく配置して、両方向とも壁強さと配置のバランスが取れた建物に変わりました。 バランスの取れた建物は地震で揺れても、ねじれにくく、強度が上がります。
0.70→1.30
1.00→1.00
0.40→0.70
0.54→1.00
評 点 項 目 評 点 項 目 評 点
A 地盤・基礎
B C× 偏心
D E× 水平抵抗力
F 老朽度
(設計費別途)
-
壁を補強している事例
〈補強事例 ④〉
壁を補強している事例 0.44総合 評点
1.16改修後… after
改修前… befor
階 数 1 階 2 階 建築年
2階建 約55g約30g昭和51年(1976)
火打ち金物により2階床の剛性を高めています。
建物概要 工 事 費 耐震補強概要 内 容 金 額
解 体 ・ 復 旧 耐力壁の増補強 消 費 税 工 事 費 計
備 考
15ヵ所
256,000
490,000
37,300
783,300
※この費用は目安であり、家の状態等により異なります。
〔 〕
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全体的な壁の強さ不足と、基礎の一部に軽微な割れが問題でした。バランスを考慮しつつ壁の補強を行いましたが、壁補強のために壁や天井の解体する場合には、2階床や屋根の水平剛性を高めるための火打ち梁の取り付けが容易になります。床構面の剛性が高くなると、上階で受けた地震の力を下階の壁にうまく伝達できるようになります。
▲天井裏 火打ち補強
0.58→1.99
0.95→0.95
0.80→0.80
0.77→0.77
評 点 項 目 評 点 項 目 評 点
A 地盤・基礎
B C× 偏心
D E× 水平抵抗力
F 老朽度
(設計費別途)
-
0.26→2.00
0.95→1.00
0.50→0.50
0.83→1.00
評 点 項 目 評 点 項 目 評 点
A 地盤・基礎
B C× 偏心
D E× 水平抵抗力
F 老朽度
壁を増強している事例
〈補強事例 ⑤〉
壁を増強している事例 0.12総合 評点
1.00改修後… after
改修前… befor
階 数 1 階 2 階 建築年
2階建 約55g約50g昭和44年(1959)
新たに耐力壁を設置しています。
建物概要 工 事 費 耐震補強概要 内 容 金 額
仮 設 工 事 耐力壁の補強、柱 新 設 諸 経 費 消 費 税 工 事 費 計
備 考
壁16ヵ所 柱5ヵ所
133,000 1,498,000
200,000 91,550
1,922,550
※この費用は目安であり、家の状態等により異なります。
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市街地に建つ奥行きの長い形状の建物です。このような建物の場合は縦方向の壁が少なくなりがちで、強度、バランスに劣ることがあります。この弱点を補うために壁の新設等を行いました。この建物の場合は、筋かいを新設したい場所に、筋かいの端部を固定するための柱が無い箇所があったため、柱の追加も同時に行っています。
(設計費別途)
-
0.73→1.40
0.90→0.90
1.00→1.00
0.73→1.00
評 点 項 目 評 点 項 目 評 点
A 地盤・基礎
B C× 偏心
D E× 水平抵抗力
F 老朽度
建物全体の強度不足と建物のバランスがやや左側に偏っている壁配置の悪さが弱点でした。これらを改善するためにバランスを考慮した壁補強を行いましたが、室内の仕上げに影響しない押入れ部分を中心に作業しています。また、直接的な評点の改善にはつながりませんが、床下の根がらみ(床下の束と束を結ぶ部材)を追加することで、床組の安定を図っています。
壁を補強している事例
〈補強事例 ⑥〉
壁を補強している事例 0.48総合 評点
1.26改修後… after
改修前… befor
階 数 1 階 2 階 建築年
2階建 約50g約40g昭和48年(1973)
壁の補強と併せて、床下の改善を行っています。
建物概要 工 事 費 耐震補強概要 内 容 金 額
床下補強工事 耐力壁の補強 諸 経 費 消 費 税 工 事 費 計
備 考
3室
11ヵ所
70,000 1,281,000 199,000 77,500
1.627,500
※この費用は目安であり、家の状態等により異なります。
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(設計費別途)
-
0.63→1.49
1.00→1.00
0.70→0.70
1.00→1.00
評 点 項 目 評 点 項 目 評 点
A 地盤・基礎
B C× 偏心
D E× 水平抵抗力
F 老朽度
屋根を葺き替え ている事例
〈補強事例 ⑦〉
屋根を葺き替え ている事例
0.44総合 評点
1.04改修後… after
改修前… befor
階 数 1 階 2 階 建築年
2階建 約75g約35g昭和51年(1976)
2階の屋根を瓦から金属屋根に葺き替えています。
建物概要 工 事 費 耐震補強概要 内 容 金 額
仮 説 工 事 耐力壁の補強 屋根の葺替え 設 備 工 事 消 費 税 工 事 費 計
備 考
6ヵ所 58m2
73,000 442,000 629,000 96,000 62,000
1,302,000
※この費用は目安であり、家の状態等により異なります。
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壁の配置によるバランスは良かったものの、強さが不足していました。これを改善するための方法として、屋根を軽くすることにより、若干の壁補強のみで必要とする強さを満たすことができました。屋根材を重たい瓦から軽い金属板等に取り替えることは建物自体が軽量化され、地震時に受ける力を減らす効果があるので、必要とする壁の量(強さ)も少なくすることができます。
(設計費別途)
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0.56→1.62
0.80→0.90
0.70→1.00
1.00→1.00
評 点 項 目 評 点 項 目 評 点
A 地盤・基礎
B C× 偏心
D E× 水平抵抗力
F 老朽度
壁を補強、 基礎クラックの 補修をした事例
〈補強事例 ⑧〉
壁を補強、 基礎クラックの 補修をした事例
0.31総合 評点
1.45改修後… after
改修前… befor
階 数 1 階 2 階 建築年
2階建 約70g約60g昭和50年(1975)
蟻害のある土台や柱を取替えて老朽度を改善しています。
建物概要 工 事 費 耐震補強概要 内 容 金 額
仮 設 工 事 基礎補修工事 壁 補 強 工 事 壁 新 設 工 事 柱、土台補修工事 運搬費・諸経費 消 費 税 工 事 費 計
備 考
5ヵ所 17ヵ所 2ヵ所 3ヵ所
88,680 42,500 548,170 621,760 407,730 171,160 94,000
1,974,000
※この費用は目安であり、家の状態等により異なります。
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全体的な壁の強さ不足、基礎の一部の軽微な割れに加えて、建物の一部がシロアリによる被害を受けていました。強度を持たせる補強とともに、蟻害を受けた土台や柱を部分的に交換し、老朽度の改善を図りました。耐震診断時だけではなく、耐震補強の工事をするために壁や床をはがした際にシロアリ被害が発見される場合もあります。
(設計費別途)
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新しい工法を用いた耐震補強工事 近年では、従来の筋かいや面材等による壁補強や基礎補強等以外にも、新しい工法が数多く開発されています。 それぞれの工法には独自の効果を持つものや室内工事が少ないもの、採用可能な住宅の種類や施工技術者を限定しているもの等、様々な特徴や条件がある場合が多いので、採用に当たっては、設計者と目標とする耐震性能、予算、暮らし方、傷み具合、リフォームの同時施工等の諸条件を相談しながら、それぞれの住宅に適した工法を採用し、適切な施工を行うことが大切になります。
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耐震ポール工法 建物の脇に強い柱を立てます 建物外側に立てた独立構造の支柱と建物構造部を緊結することで強度向上を図り、建物の変形を抑えます。 外部工事が中心であるため、屋内住環境が変わらない、室内工事が少ない等のメリットがあります。
外付け耐震枠 建物の外部に地震に強い枠を設けます 窓や車庫等の開口部のある外壁面等に門型や枠型のフレームを設置することで壁の強度向上を図ります。 窓等をつぶすことなく施工可能であるため採光、通風、通行を従来どおり確保することができるメリットがあります。
地震シェルター 室内に鉄骨等を組み、地震に強い部屋(シェルター)にします 建物内部に独立した強固なフレームを組み、建物全体の変形を抑えるとともに、万が一、建物の変形が大きくなった場合でもシェルター内は守られます。生活の中心となる部屋に設置することが望ましいです。
外部型
シェルター型
新しい工法の耐震性評価には1.0を基準とした強度による評価ではなく、建物の傾きを数値化した層間変形
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家の中の工事が煩わしい、一部屋だけしっかりと補強したい方等に対して耐震補強工法の選択肢を増やすため実施した「地震から生命を守る」2001しずおか技術コンクールにおいて入選した作品、ならびに(財)日本建築防災協会により住宅の耐震改修技術として認定された工法を掲載しています。 ※増築が伴う場合など建築確認申請が必要となる場合は、使用できない場合がありますのでご注意ください。
壁補強型 〈強度タイプ〉
構造用合板と特殊金物 床・天井を壊さないで壁の補強をします 室内の天井および床を壊すことなく、既存の壁(床面から天井面までの間)に面材等を設置することで、壁補強を行います。 天井、床を壊すことが無いのがメリットですが、取り付けた壁の柱が土台から抜け出すことを防止する金物等が必要になることがあります。
壁補強型 〈制震タイプ〉
制震金物 柱梁の接合部等に制震金物を取り付けます 柱と梁の接合部等に設置する金物内部の構造により、地震の揺れを吸収して建物の変形を抑えます。 他の補強工法等と併用すると補強効果がより高まります。また、金物は小型、軽量であるものが多く設置は比較的容易です。
制震ダンパー 内外部の壁等にダンパーを設置します 柱や梁等を利用して設置するオイルなどのダンパーで地震の揺れを吸収し、建物の変形を抑えます。 外部から設置する場合は、屋内住環境が変わらない、室内工事が少ない等のメリットがあります。
角(階の高さと傾きを比較した数値で、分母が大きくなるほど変形が少ない)により評価するものもあります。
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誰に頼んでいいかわからないときは お住まいの市町窓口か建築士会・建築設計事務所協会へ
診断結果をもとに、補強計画を行います。 効果的な補強工事をするために、どこにどのくらいの強さの壁を増やしたら良いか、基礎の補強をどうするか、老朽箇所の補修をどうするかなどを判断して補強後の総合評点を計算します。 補強計画を立てるために、屋根裏や床下から、すじかいの有無や柱・梁などの接合状態などを、原則として全数調査します。
費用は規模などによっても違いますが 15万円くらいです。 多くの市町では補強計画に補助金が出ます。 96,000円/棟が上限(費用の2/3以内) 一部市町では上乗せ補助があります。
補強計画の作成 補強計画は補強後の耐震性を確認するものです。
診断から補強工事までのながれ
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TOUKAI-0 わが家の専門家診断で
総合評点が1.0未満・・・やや危険です。 もしくは倒壊または大破壊の危険があります。 と、診断された場合…
専門家の 無料耐震診断
補強後に総合評点が1.0以上になるように補強工事をすると30万円の補助金が受けられます。(総合評点が0.3以上あがるものに限る) 高齢者のみの世帯等は割増しを受けられる場合があります。 工事費用は、建物の状態等によっても違いますが、平成16年度に補助金を受けて補強工事を行った方の平均は約170万円でした。その内、約半数の方が140万円未満、また、30%の方が100万円未満で耐震補強工事ができました。 さらに確実な工事を行うために 建築士事務所に設計図書の作成や工事監理をお願いできます。(別途費用が掛かります) 実際にどのような材料や金物を使用するか決定し、またデザインにも配慮して、建築士が設計図書を作成します。よりしっかりとした工事を希望する方は、建築士事務所に依頼して設計図書を作成してもらいましょう。 また、計画どおりに工事が行われているか確認することが大切です。信頼できる工事店にお願いすることとあわせて建築士事務所に工事監理を委託するなど第三者の目で確認してもらうと、より安心です。
耐震補強工事 補強計画に基づいて 補強工事を行います。
補助金の申請をする場合は工事契約前に行います。
※補助金に関する問合せ・申込みは、お住まいの市・町の担当窓口へ(裏表紙)
●見積・工事契約
●工事監理が 大切です。
完 成
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耐震改修による税金の優遇制度 耐震改修を実施すると補助金だけではなく、税金(所得税、固定資産税)の優遇を受けることもできます。
特例措置を受けるための要件
・昭和56年5月31日以前に建築されたもので自己が居住するための住宅
・耐震補強前は現行の耐震基準に適合しない住宅(耐震診断の評点が1.0未満)
・耐震補強後は現行の耐震基準に適合する住宅(耐震改修工事により評点が1.0以上で地盤及び基礎
が安全になったことを市町が証明する書類を有する住宅)
・平成18年4月1日~平成20年12月31日までの間に耐震補強工事を実施
控 除 額
・耐震補強工事に要した費用の10%を所得税額から控除(ただし、20万円が上限)
申請期限/手続き
補強工事を行った年が属する確定申告時期に市町発行の証明書を添付して確定申告を行う。
(確定申告を行わないと特例措置の対象になりません)
特例措置を受けるための要件
・昭和57年1月1日以前から存在する住宅
・耐震補強後は現行の耐震基準に適合する住宅(耐震改修工事により評点が1.0以上で地盤及び基礎
が安全になったことを市町や建築士等が証明する書類を有する住宅)
・平成18年1月1日~平成27年12月31日までの間に耐震補強工事が完了
・30万円以上の耐震補強工事
控 除 額
・工事時期により適用期間が異なります。また120m2相当部分までが対象です。
①平成18~21年に工事を完了した場合:3年の間1/2に減額
②平成22~24年に工事を完了した場合:2年の間1/2に減額
③平成25~27年に工事を完了した場合:1年の間1/2に減額
(早期に耐震補強を実施するほど期間は長くなる)
申請期限/手続き
・耐震改修工事が完了した日から3ヶ月以内に、市町税務担当課窓口に証明書を添付して申告する。
所得税
固定 資産税
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お問合せ、申込みは、お住まいの市・町担当窓口へ
市 町
お問合せ先
耐震ナビ
TEL.054-221-3320 FAX.054-221-3567http://www.taishinnavi.pref.shizuoka.jp
静岡県都市住宅部建築安全推進室
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