技術資料 · 2020. 10. 2. · dc100/110v 55Ω dc125v 80Ω dc200/220v 350Ω コイルの抵抗値...

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遮断および閉路電流容量試験 遮断および閉路電流容量試験は、抵抗と直列に接続したリアクトルまたはインダクタンスを、図1または図2のようにスイッチに接続して、スイッ チの定格使用電圧の1.1倍の電圧の下で、 表1に定める試験電流を10秒間隔で、ACの場合CO50回、DCの場合CO20回行い、試験に際 しては、次の事項を調べる。 (1)発生アークによる極間短絡または地絡およびスイッチの破損または焼損。 (2)その他使用上有害な故障の有無。 COとは閉路動作(C)に続いて、約50ms後に遮断動作(O)を行うことを示す。この場合、同電位に用いられるいくつかの同じ構造 をもつスイッチは、隣接する接点またはフレームにアークが最も達しやすいと思われる一つの接点を選び、図1の回路で試験する。 直流の場合は、負荷(R・L)と並列に試験電流値の1%の電流が流れるような並列抵抗を接続する。 コントロールスイッチ遮断および閉路電流容量 試験電圧(V) 試験電流(A) 負荷条件 試験電圧(V) 試験電流(A) 負荷条件 形式 B,BH,BHL形 121 165 242 110 484 33 26.4 11 52.8 6.6 121 1.65 242 0.88 力率 Pf=0.6~0.7 時定数 L/R=40±6ms ロックアウトリレーの作動速度 (注)上表に記載されている電圧は、コイルの定格値です。 DC48V 25Ω DC100/110V 55Ω DC125V 80Ω DC200/220V 350Ω コイルの抵抗値 (例:BA-6 8A8B) 10 50 DC48V DC200/220V DC100/110V DC125V 閉路時間 100 150 200 20 30 40 50 60 T1 印加電圧(DC.V) (ms) T1 コイル 接点 10 50 DC48V DC200/220V DC100/110V DC125V 開路時間 100 150 200 20 30 40 50 60 T2 印加電圧(DC.V) (ms) T2 コイル 接点 抵抗値 試験電流 1.1 Ue 1.1 Ue 1.1 Ue 1.1 Ue 1.1 Ue 1.1 Ue 1.1 Ue 試験電圧 AC11 AC12 AC13 DC11 DC12 DC13 DC14 11.0 2.2 1.1 1.1 1.1 1.1 1.1 le le le le le le le 11.0 2.2 1.1 1.1 1.1 1.1 1.1 le le le le le le le 0.6~0.7 0.6~0.7 0.9~1.0 100±15 40±6 7±1 1以下 力率(交流)または 時定数(直流L/R)ms 交流、直流の列 表1 図1 図2 電流 (交流または直流) 供試品 供試品 接地される非充電金属部お よび人が触れるおそれのある 非充電金属部 保護用 ヒューズ 検査用ヒューズ (裸銅線φ0.1長さ50㎜) 短絡時、約100Aの電流が流 れるような抵抗 電源 (交流または直流) 接地される非充電金属部お よび人が触れるおそれのある 非充電金属部 検査用ヒューズ (裸銅線φ0.1長さ50㎜) 短絡時、約100Aの電流が流 れるような抵抗 試験回数の半数は電源1残りの半数は電源2に接続する Ieは定格使用電流、 Ueは定格使用電圧を示す。 カムスイッチ B , BH ● コントロールスイッチ 技術資料 B57

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Page 1: 技術資料 · 2020. 10. 2. · dc100/110v 55Ω dc125v 80Ω dc200/220v 350Ω コイルの抵抗値 (例:ba-6 8a8b) 10 50 dc48v dc200/220v dc100/110vdc125v 閉路時間 100

遮断および閉路電流容量試験遮断および閉路電流容量試験は、抵抗と直列に接続したリアクトルまたはインダクタンスを、図1または図2のようにスイッチに接続して、スイッチの定格使用電圧の1.1倍の電圧の下で、表1に定める試験電流を10秒間隔で、ACの場合CO50回、DCの場合CO20回行い、試験に際しては、次の事項を調べる。(1)発生アークによる極間短絡または地絡およびスイッチの破損または焼損。(2)その他使用上有害な故障の有無。

備 考 COとは閉路動作(C)に続いて、約50ms後に遮断動作(O)を行うことを示す。この場合、同電位に用いられるいくつかの同じ構造をもつスイッチは、隣接する接点またはフレームにアークが最も達しやすいと思われる一つの接点を選び、図1の回路で試験する。

備 考 直流の場合は、負荷(R・L)と並列に試験電流値の1%の電流が流れるような並列抵抗を接続する。

コントロールスイッチ遮断および閉路電流容量交 流

試験電圧(V) 試験電流(A) 負荷条件 試験電圧(V) 試験電流(A) 負荷条件 直 流

形式

B,BH,BHL形

121 165

242 110

484 33

- -

26.4 11

52.8 6.6

121 1.65

242 0.88

力率 Pf=0.6~0.7

時定数 L/R=40±6ms

ロックアウトリレーの作動速度

(注)上表に記載されている電圧は、コイルの定格値です。

DC48V25Ω

DC100/110V55Ω

DC125V80Ω

DC200/220V350Ω

コイルの抵抗値

(例:BA-6 8A8B)

10

50

DC48V DC200/220VDC100/110V DC125V

閉路時間

100 150 200

20

30

40

50

60

作動時間T1

印加電圧(DC.V)

(ms)

T1

コイル 接点

10

50

DC48V DC200/220VDC100/110V DC125V

開路時間

100 150 200

20

30

40

50

60

作動時間T2

印加電圧(DC.V)

(ms)

T2

コイル 接点

電 圧 抵抗値

試 験 電 流

1.1 Ue

1.1 Ue

1.1 Ue

1.1 Ue

1.1 Ue

1.1 Ue

1.1 Ue

試験電圧

AC11

AC12

AC13

DC11

DC12

DC13

DC14

級 別 閉 路

11.0

2.2

1.1

1.1

1.1

1.1

1.1

le

le

le

le

le

le

le

11.0

2.2

1.1

1.1

1.1

1.1

1.1

le

le

le

le

le

le

le

遮 断

0.6~0.7

0.6~0.7

0.9~1.0

100±15

40±6

7±1

1以下

力率(交流)または 時定数(直流L/R)ms 交流、直流の列

表1

直 流

交 流

図1 図2

電流(交流または直流)

供試品

供試品接地される非充電金属部および人が触れるおそれのある非充電金属部

保護用ヒューズ

検査用ヒューズ(裸銅線φ0.1長さ50㎜)

短絡時、約100Aの電流が流れるような抵抗

電源(交流または直流)

接地される非充電金属部および人が触れるおそれのある非充電金属部

検査用ヒューズ(裸銅線φ0.1長さ50㎜)

短絡時、約100Aの電流が流れるような抵抗

試験回数の半数は電源1に残りの半数は電源2に接続する

備 考 Ieは定格使用電流、Ueは定格使用電圧を示す。

カムスイッチ

B形,BH形●コントロールスイッチ

技術資料

■BY形はシーケンス制御回路など低電圧微少電流回路の入切を目的としたスイッチです。接点部にツイン接点を使用したコンタクトユニットで構成しています。■BY形

※一台のユニットに銀接点と金接点を一接点ずつ混合させる ことはできません。

スイッチは、BY形コンタクトユニットのみを使用した操作スイッチの製作ができますが、一台のスイッチに標準(銀接点)のコンタクトユニットとの混合させたものも製作可能です。(右図参照)

■BY形スイッチのコンタクトユニットは、標準形と区分をつけるためハウジングをブルーの半透明としています。

■BY形コンタクトユニット

上記スイッチの表示例

BY-H5-1B1A1BL1AL2BX2AX1BXL1AXL

■使用負荷領域は下のグラフの通りですので、用途に応じてご選択ください。

これはツイン接点を含む閉回路中にコンデンサが並列、あるいは直列に入っている負荷の場合で、キャパシタンスの充放電時に流れる突入電流により、著しく接点が劣化する原因となります。この突入電流を防止する方法としては上図の方法が一般に知られていますので参考にしてください。

長い距離にわたって負荷とツイン接点間を布線する場合、ケーブルによって生ずる静電容量が接点に影響してきます。Lsは負荷電流により異なりますが、0.5~5mH程度を回路に組み入れます。

これはインダクタンス成分をもつあらゆる電磁継電器、電磁ソレノイド、電磁カウンタなどを負荷とした場合、インダクタンスに蓄えられたエネルギーにより接点開離時に逆電圧が発生します。この値はインダクタンスの大きさにもよりますが、数百ボルトにも達し、接点を著しく劣化させる原因ともなります。保護回路として上図の方法があります。

●容量負荷(コンデンサ負荷) ●布線容量●誘導負荷

■接点保護回路ツイン接点の負荷として誘導負荷、サージ電流(突入電流)が流れる負荷(容量負荷、ランプ、長いケーブルなど)を使用する場合、接点保護回路を必要とします。

BY形微少電流スイッチ

ツイン接点

端子ねじ M4×9

接点形式 ツイン接点

接触抵抗値(mΩ) MAX50

接点間耐電圧(AC V) 2,500

絶縁抵抗(Ω) 1,000M

最大通電電流(A)

(A)※

2.0

最大開閉電圧(V)※ DC110/AC110

最大開閉電流

最小適用負荷

DC

DC5V, 1mA

0.5

耐衝撃m/s2 50

耐振動m/s2 2

使用温度範囲(℃) -20~60

●仕様および性能は下表のとおりです。

○G微少電流接点

(ツイン接点)●標準接点

※抵抗負荷

B形負荷領域

1000

100

10

1

500

50

5

(V)

0.00010.0001 0.001 0.01 0.1 1 10 100(A)

標準接点(銀接点)

微少電流接点(ツイン接点)

ブルー半透明無色透明

ユニット色

B57 B58

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遮断および閉路電流容量試験遮断および閉路電流容量試験は、抵抗と直列に接続したリアクトルまたはインダクタンスを、図1または図2のようにスイッチに接続して、スイッチの定格使用電圧の1.1倍の電圧の下で、表1に定める試験電流を10秒間隔で、ACの場合CO50回、DCの場合CO20回行い、試験に際しては、次の事項を調べる。(1)発生アークによる極間短絡または地絡およびスイッチの破損または焼損。(2)その他使用上有害な故障の有無。

備 考 COとは閉路動作(C)に続いて、約50ms後に遮断動作(O)を行うことを示す。この場合、同電位に用いられるいくつかの同じ構造をもつスイッチは、隣接する接点またはフレームにアークが最も達しやすいと思われる一つの接点を選び、図1の回路で試験する。

備 考 直流の場合は、負荷(R・L)と並列に試験電流値の1%の電流が流れるような並列抵抗を接続する。

コントロールスイッチ遮断および閉路電流容量交 流

試験電圧(V) 試験電流(A) 負荷条件 試験電圧(V) 試験電流(A) 負荷条件 直 流

形式

B,BH,BHL形

121 165

242 110

484 33

- -

26.4 11

52.8 6.6

121 1.65

242 0.88

力率 Pf=0.6~0.7

時定数 L/R=40±6ms

ロックアウトリレーの作動速度

(注)上表に記載されている電圧は、コイルの定格値です。

DC48V25Ω

DC100/110V55Ω

DC125V80Ω

DC200/220V350Ω

コイルの抵抗値

(例:BA-6 8A8B)

10

50

DC48V DC200/220VDC100/110V DC125V

閉路時間

100 150 200

20

30

40

50

60

作動時間T1

印加電圧(DC.V)

(ms)

T1

コイル 接点

10

50

DC48V DC200/220VDC100/110V DC125V

開路時間

100 150 200

20

30

40

50

60

作動時間T2

印加電圧(DC.V)

(ms)

T2

コイル 接点

電 圧 抵抗値

試 験 電 流

1.1 Ue

1.1 Ue

1.1 Ue

1.1 Ue

1.1 Ue

1.1 Ue

1.1 Ue

試験電圧

AC11

AC12

AC13

DC11

DC12

DC13

DC14

級 別 閉 路

11.0

2.2

1.1

1.1

1.1

1.1

1.1

le

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11.0

2.2

1.1

1.1

1.1

1.1

1.1

le

le

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le

le

遮 断

0.6~0.7

0.6~0.7

0.9~1.0

100±15

40±6

7±1

1以下

力率(交流)または 時定数(直流L/R)ms 交流、直流の列

表1

直 流

交 流

図1 図2

電流(交流または直流)

供試品

供試品接地される非充電金属部および人が触れるおそれのある非充電金属部

保護用ヒューズ

検査用ヒューズ(裸銅線φ0.1長さ50㎜)

短絡時、約100Aの電流が流れるような抵抗

電源(交流または直流)

接地される非充電金属部および人が触れるおそれのある非充電金属部

検査用ヒューズ(裸銅線φ0.1長さ50㎜)

短絡時、約100Aの電流が流れるような抵抗

試験回数の半数は電源1に残りの半数は電源2に接続する

備 考 Ieは定格使用電流、Ueは定格使用電圧を示す。

カムスイッチ

B形,BH形●コントロールスイッチ

技術資料

■BY形はシーケンス制御回路など低電圧微少電流回路の入切を目的としたスイッチです。接点部にツイン接点を使用したコンタクトユニットで構成しています。■BY形

※一台のユニットに銀接点と金接点を一接点ずつ混合させる ことはできません。

スイッチは、BY形コンタクトユニットのみを使用した操作スイッチの製作ができますが、一台のスイッチに標準(銀接点)のコンタクトユニットとの混合させたものも製作可能です。(右図参照)

■BY形スイッチのコンタクトユニットは、標準形と区分をつけるためハウジングをブルーの半透明としています。

■BY形コンタクトユニット

上記スイッチの表示例

BY-H5-1B1A1BL1AL2BX2AX1BXL1AXL

■使用負荷領域は下のグラフの通りですので、用途に応じてご選択ください。

これはツイン接点を含む閉回路中にコンデンサが並列、あるいは直列に入っている負荷の場合で、キャパシタンスの充放電時に流れる突入電流により、著しく接点が劣化する原因となります。この突入電流を防止する方法としては上図の方法が一般に知られていますので参考にしてください。

長い距離にわたって負荷とツイン接点間を布線する場合、ケーブルによって生ずる静電容量が接点に影響してきます。Lsは負荷電流により異なりますが、0.5~5mH程度を回路に組み入れます。

これはインダクタンス成分をもつあらゆる電磁継電器、電磁ソレノイド、電磁カウンタなどを負荷とした場合、インダクタンスに蓄えられたエネルギーにより接点開離時に逆電圧が発生します。この値はインダクタンスの大きさにもよりますが、数百ボルトにも達し、接点を著しく劣化させる原因ともなります。保護回路として上図の方法があります。

●容量負荷(コンデンサ負荷) ●布線容量●誘導負荷

■接点保護回路ツイン接点の負荷として誘導負荷、サージ電流(突入電流)が流れる負荷(容量負荷、ランプ、長いケーブルなど)を使用する場合、接点保護回路を必要とします。

BY形微少電流スイッチ

ツイン接点

端子ねじ M4×9

接点形式 ツイン接点

接触抵抗値(mΩ) MAX50

接点間耐電圧(AC V) 2,500

絶縁抵抗(Ω) 1,000M

最大通電電流(A)

(A)※

2.0

最大開閉電圧(V)※ DC110/AC110

最大開閉電流

最小適用負荷

DC

DC5V, 1mA

0.5

耐衝撃m/s2 50

耐振動m/s2 2

使用温度範囲(℃) -20~60

●仕様および性能は下表のとおりです。

○G微少電流接点

(ツイン接点)●標準接点

※抵抗負荷

B形負荷領域

1000

100

10

1

500

50

5

(V)

0.00010.0001 0.001 0.01 0.1 1 10 100(A)

標準接点(銀接点)

微少電流接点(ツイン接点)

ブルー半透明無色透明

ユニット色

B57 B58

SWITCHA 新製品

B 制御用開閉器

C 表示灯・表示器

D 接続機器

E 電子応用機器