輸入者のための 品目分類セミナー - 税関輸入者のための...

33
輸入者のための 品目分類セミナー 平成24年9月27日 業務部 首席関税鑑査官

Upload: others

Post on 15-Jul-2020

0 views

Category:

Documents


0 download

TRANSCRIPT

Page 1: 輸入者のための 品目分類セミナー - 税関輸入者のための 品目分類セミナー 平成24年9月27日 業務部 首席関税鑑査官 1.品目分類の基本的な知識

輸入者のための品目分類セミナー

平成24年9月27日

業務部

首席関税鑑査官

Page 2: 輸入者のための 品目分類セミナー - 税関輸入者のための 品目分類セミナー 平成24年9月27日 業務部 首席関税鑑査官 1.品目分類の基本的な知識

1.品目分類の基本的な知識

(1)法的根拠

商品の名称及び分類についての統一システム

(HS=Harmonized Commodity Description and Coding System)条約

発効:1988年

締約国:143カ国及びEU(2012年9月現在)

構成:前文、条約本文20条及び附属書(品目表)

各国がそれぞれ別々の品目表を用いていたら、関税交渉、貿易統計等で不便であるため、国際条約で世界的に品目表は統一されている 1

Page 3: 輸入者のための 品目分類セミナー - 税関輸入者のための 品目分類セミナー 平成24年9月27日 業務部 首席関税鑑査官 1.品目分類の基本的な知識

(2)附属書(品目表)の構成商取引の実態に合わせ、産業形態を柱とした構成原料から製品まで加工の度合に応じて系統的に分類(加工度の低→高)

品目数(2012年1月1日現在)

21 の部(Section) (第1部~第21部)96 の類(Chapter: 2桁) (第1類~第97類)

1,223 の項(Heading: 4桁) (第01.01項~第97.06項)5,204 の号(Subheading: 6桁)(第0101.10号~第9706.00号)

号の下にさらに細かい分類を設けることは各国の任意である。日本は、さらに号の下に3桁の統計細分を設けて、9桁で分類している。

Page 4: 輸入者のための 品目分類セミナー - 税関輸入者のための 品目分類セミナー 平成24年9月27日 業務部 首席関税鑑査官 1.品目分類の基本的な知識

関税率表

項(4桁)

号(6桁)

統計細分(国内細分)

Page 5: 輸入者のための 品目分類セミナー - 税関輸入者のための 品目分類セミナー 平成24年9月27日 業務部 首席関税鑑査官 1.品目分類の基本的な知識

(3)各種の税率について実行関税率表をみればわかるように、税率には各種ある。整理すると次のようになる。

税率名 根拠 対象国 対象税番

基本税率 関税定率法 全ての国 全て

暫定税率 関税暫定措置法 全ての国 一部

協定税率 WTO協定 WTO締約国 一部

便益税率 二国間協定 二国間協定締結国 一部

特恵税率 関税暫定措置法 途上国 一部

特別特恵税率 関税暫定措置法 後発開発途上国 一部

EPA税率 経済連携協定 経済連携協定締結国 一部

Page 6: 輸入者のための 品目分類セミナー - 税関輸入者のための 品目分類セミナー 平成24年9月27日 業務部 首席関税鑑査官 1.品目分類の基本的な知識

ロ.税率の適用優先順位

各種の税率の適用優先順位は次の通りとなる(原則)。

EPA税率≧(特別)特恵税率>協定税率(便益税率)

>暫定税率>基本税率

Page 7: 輸入者のための 品目分類セミナー - 税関輸入者のための 品目分類セミナー 平成24年9月27日 業務部 首席関税鑑査官 1.品目分類の基本的な知識

(4)価格調整金制度(協定税率欄の* ( )及び** ( ))

下記のように実行関税率表の協定税率欄に*( )又は ** ( )の付いた税率がある。

これは関税の他に政府又は代行機関に予め納める価格調整金の存在を示すもので、( )内の率、金額が税金と価格調整金の合計額で、実際に納付する金額となる。

Page 8: 輸入者のための 品目分類セミナー - 税関輸入者のための 品目分類セミナー 平成24年9月27日 業務部 首席関税鑑査官 1.品目分類の基本的な知識

<説明>イ.1001.11-090関税(暫定税率) :9.80円/KG実際の納付金額 :55円/KG価格調整金(納付金-関税):45.20円/KG

Page 9: 輸入者のための 品目分類セミナー - 税関輸入者のための 品目分類セミナー 平成24年9月27日 業務部 首席関税鑑査官 1.品目分類の基本的な知識

2.分類の解釈の基本

(1)「関税率表の解釈に関する通則」について

品目表(関税率表)上における物品の所属の解釈は、HS条約附属書品目表の冒頭にある、「関税率表の解釈に関する通則」に従って決定する。

通則は1から6まである。

Page 10: 輸入者のための 品目分類セミナー - 税関輸入者のための 品目分類セミナー 平成24年9月27日 業務部 首席関税鑑査官 1.品目分類の基本的な知識

(2)通則1-6の概要

イ.通則1

分類は項と注の規定で決定し、部、類及び節の表題は、単なる見出しである

ロ.通則2 (a)

各項には、提示の際の未組立のもの及び分解してあるものを含む。また、未完成の物品で、完成した物品として重要な特性を提示の際に有するものを含む

ハ.通則2(b)

各項には混合物、結合物を含む。それらの分類は通則3に従って決定する

Page 11: 輸入者のための 品目分類セミナー - 税関輸入者のための 品目分類セミナー 平成24年9月27日 業務部 首席関税鑑査官 1.品目分類の基本的な知識

ニ.通則32(b)の規定他により二以上の項に属するとみられる物品は、通則3(a)以下により分類を決定するホ.通則3(a)分類は最も特殊な限定をしている項が優先する。但し、混合物やセット等については適用しないヘ.通則3(b)混合物やセット等については、重要な特性を与えている材料又は構成要素から成るものとしてその所属を決定するト.通則3(c)通則3(a)、(b)で分類決定できない場合には、最後の項に分類する

10

Page 12: 輸入者のための 品目分類セミナー - 税関輸入者のための 品目分類セミナー 平成24年9月27日 業務部 首席関税鑑査官 1.品目分類の基本的な知識

チ.通則4

通則1-3(c)で分類決定できない場合には、最も類似する項に分類する

リ.通則5(a)

例外はあるが、専用ケースは基本的にその物品に含まれる

ヌ.通則5(b)

反復使用するものは別として、通常の包装は物品に含まれる

ル.通則6

号の決定は、通則1~5までを準用する。

但し、段落ちの水準の比較に注意する。11

Page 13: 輸入者のための 品目分類セミナー - 税関輸入者のための 品目分類セミナー 平成24年9月27日 業務部 首席関税鑑査官 1.品目分類の基本的な知識

3.1-24類に分類されるもの

(1)総論

1-24類までに分類されるものを、俗に「食品」として取り扱っている。もちろん、一般的には食品でないものも含まれている。

また、先ほど言及したように、類の表題は単なる見出しに過ぎないので、各類に分類されるものが、必ずしも完全に類の表題と一致しているわけではない。

さらに、HS分類(品目分類)の概念と一般常識の分類や生物学的分類の概念とも、必ずしも一致しているものではない。 12

Page 14: 輸入者のための 品目分類セミナー - 税関輸入者のための 品目分類セミナー 平成24年9月27日 業務部 首席関税鑑査官 1.品目分類の基本的な知識

(1)各類に分類されるものイ.第1類 動物(生きているものに限る。)

全ての生きている動物が分類される。但し、生きている魚介類(3類)、乳酸菌、かび等の培養微生物(30.02項)、サーカスの象、虎等(95.08項)、酵母(21.02項)は除かれる。

ロ.第2類 肉及び食用のくず肉

生鮮、冷凍、冷蔵、乾燥、塩漬け、塩水漬け、くん製までの状態の各種の食用の肉(内臓を含む)が分類される。

但し、腸、胃及びぼうこう(05.04項)、不可食なもの(05.11項)は除かれる。

13

Page 15: 輸入者のための 品目分類セミナー - 税関輸入者のための 品目分類セミナー 平成24年9月27日 業務部 首席関税鑑査官 1.品目分類の基本的な知識

ハ.第3類 魚並びに甲殻類、軟体動物及びその他の水棲(せい)無脊椎(せきつい)動物

生きている、生鮮、冷凍、冷蔵、乾燥、塩漬け、塩水漬け、くん製までの状態の各種の魚介類が分類される。

ニ.第4類 酪農品、鳥卵、天然はちみつ及び他の類に該当しない食用の動物性生産品

乳、クリーム、ヨーグルト、バター、チーズ、鳥卵、はちみつ等。

ホ.第5類 動物性生産品(他の類に該当するものを除く。)

1-4類に分類されない動物性の生産品(調製品、製品は除く)。人髪(製品を除く)、獣毛、動物の腸・胃、羽毛、骨、牙、角、蹄、えびの殻等 14

Page 16: 輸入者のための 品目分類セミナー - 税関輸入者のための 品目分類セミナー 平成24年9月27日 業務部 首席関税鑑査官 1.品目分類の基本的な知識

ヘ.第6類 生きている樹木その他の植物及びりん茎、根その他これらに類する物品並びに切花及び装飾用の葉各種の苗木、球根、切り花、枝、葉、きのこ菌糸、苔等。

ト.第7類 食用の野菜、根及び塊茎各種の生鮮、冷蔵、冷凍、乾燥、塩蔵、塩水漬けの野菜、豆、塊茎。但し、HS上は7類ではないものがある。例えば、大豆(12.01項)、しょうが(09.10項)は7類ではない。

チ.第8類 食用の果実及びナット、かんきつ類の果皮並びにメロンの皮各種の生鮮、冷蔵、冷凍、乾燥、塩蔵、塩水漬けナッツ、果物類、一部の果物の皮。但し、HS上は8類ではないものがある。例えば、オリーブ(07.09項他)、落花生(12.02項)。

15

Page 17: 輸入者のための 品目分類セミナー - 税関輸入者のための 品目分類セミナー 平成24年9月27日 業務部 首席関税鑑査官 1.品目分類の基本的な知識

リ.第9類 コーヒー、茶、マテ及び香辛料

コーヒー豆、茶葉(ツバキ属のもの)、各種香辛料。混合香辛料も含まれる。但し、とうがらしについては、乾燥、粉砕・破砕のみである。

ヌ.第10類 穀物

穀粒の状態の各種の穀物(原則イネ科)。米(稲)(10.06項)以外は、殻の除去その他の加工をした穀物を含まない。なお、そばのようにイネ科ではない植物もある。

16

Page 18: 輸入者のための 品目分類セミナー - 税関輸入者のための 品目分類セミナー 平成24年9月27日 業務部 首席関税鑑査官 1.品目分類の基本的な知識

ル.第11類 穀粉、加工穀物、麦芽、でん粉、イヌリン及び小麦グルテン

各種穀粉、加工穀物、麦芽、でん粉、イヌリン、豆の粉(大豆粉を除く)、果物の粉、塊茎の粉。

ヲ.第12類 採油用の種及び果実、各種の種及び果実、工業用又は医薬用の植物並びにわら及び飼料用植物

大豆、落花生、菜種、ひまわりの種、胡麻、播種用の種、おたねにんじん(朝鮮人参)、ハーブ類、海草類、こんにゃく芋(粉)、わら、ルーピンの種等。

17

Page 19: 輸入者のための 品目分類セミナー - 税関輸入者のための 品目分類セミナー 平成24年9月27日 業務部 首席関税鑑査官 1.品目分類の基本的な知識

ワ.第13類 ラック並びにガム、樹脂その他の植物性の液汁及びエキス

各種の樹脂類等、各種エキス、豆乳、寒天。但し、天然ゴム、コーヒーエキス、茶エキス、精油等除外品目も少なくない。

カ.第14類 植物性の組物材料及び他の類に該当しない植物性生産品

主として組物材料として使用される加工されていないもの(竹、とう等)。植物性のもので、他の項で特掲されていないもの。とう製のリース、ココヤシの果皮を粉砕したもの等。

18

Page 20: 輸入者のための 品目分類セミナー - 税関輸入者のための 品目分類セミナー 平成24年9月27日 業務部 首席関税鑑査官 1.品目分類の基本的な知識

ヨ.第15類 動物性又は植物性の油脂及びその分解

生産物、調製食用脂並びに動物性又は植物性のろう

ラード、魚油、胡麻油、菜種油、ひまわり油等。各種油脂 調製品、ろう。但し、バター等の乳脂肪及びカカオ脂並びにこれらの調製品は除外される。

タ.第16類 肉、魚又は甲殻類、軟体動物若しくはその他の水棲(せい)無脊椎(せきつい)動物の調製品

2類、3類に定める以上の加工・調製を施した肉、魚介類。

ソーセージ、焼豚、コンビーフ、〆鯖、はんぺん、つみれ、鰹節等。但し、他のものと組み合わせた場合には、16類のものが合計20%超必要。 19

Page 21: 輸入者のための 品目分類セミナー - 税関輸入者のための 品目分類セミナー 平成24年9月27日 業務部 首席関税鑑査官 1.品目分類の基本的な知識

レ.第17類 糖類及び砂糖菓子

上白糖、黒砂糖、メープルシュガー、果糖、乳糖、ぶどう糖。ガム、キャラメル、ホワイトチョコレート、キャンディー、羊羹等の砂糖菓子。

但し、ココアを含有するものを除く。

ソ.第18類 ココア及びその調製品

カカオ豆、ココア脂、ココアペースト、ココア粉、カカオ調製品、チョコレート類。

なお、ココアを僅かでも含有するものは、原則として18類に分類される。

20

Page 22: 輸入者のための 品目分類セミナー - 税関輸入者のための 品目分類セミナー 平成24年9月27日 業務部 首席関税鑑査官 1.品目分類の基本的な知識

ツ.第19類 穀物、穀粉、でん粉又はミルクの調製品

及びベーカリー製品

主として4類、10類、11類に定める以上の加工を施したもの。ピザ生地、ケーキミックス粉、餅、うどん、そば、餃子、カップ麺、コーンフレーク、ポップコーン、炊飯米、クッキー、煎餅、たこ焼き等。

ネ.第20類 野菜、果実、ナットその他植物の部分の

調製品

主として7類、8類、9類、12類に定める以上の加工を施した植物。ピクルス、トマト水煮缶、フレンチフライ、きんぴら、マロングラッセ、ジャム、フルーツピューレ、野菜・果物のジュース。 21

Page 23: 輸入者のための 品目分類セミナー - 税関輸入者のための 品目分類セミナー 平成24年9月27日 業務部 首席関税鑑査官 1.品目分類の基本的な知識

ナ.第21類 各種の調製食料品

16類から20類までに該当しない調製食料品。

インスタントコーヒー、インスタントティー、麦茶。酵母。

ソース、混合調味料。スープ、インスタント味噌汁。

アイスクリーム。豆腐、卵焼き、味付海苔等。

ラ.第22類 飲料、アルコール及び食酢

ミネラルウォーター、清涼飲料水、酒、酢。

ム.第23類 食品工業において生ずる残留物及びくず並びに調製飼料

ふすま、ぬか、おから、調製飼料。 22

Page 24: 輸入者のための 品目分類セミナー - 税関輸入者のための 品目分類セミナー 平成24年9月27日 業務部 首席関税鑑査官 1.品目分類の基本的な知識

ウ.第24類 たばこ及び製造たばこ代用品

たばこの葉、たばこのくず、紙巻たばこ、葉巻、水たばこ、嗅ぎたばこ、噛みたばこ、各種の代用たばこ(たばこ代用物)等。

23

Page 25: 輸入者のための 品目分類セミナー - 税関輸入者のための 品目分類セミナー 平成24年9月27日 業務部 首席関税鑑査官 1.品目分類の基本的な知識

事例1:「海老肉まん」

あん:40%・ えび(Shrimp)11%、豚肩肉9%、鶏(ガルルス・ドメスティクス)肉7%、たまねぎ6%、しいたけ1%、ねぎ1%、しょう油1%、こしょう1%、塩0.5%、ごま油0.5、グルタミン酸Na1%、水1%皮:60%・ 小麦粉35%、砂糖4%、大豆油3%、ベーキングパウダー1%、塩0.5%、水16.5%

あん:40%

24

Page 26: 輸入者のための 品目分類セミナー - 税関輸入者のための 品目分類セミナー 平成24年9月27日 業務部 首席関税鑑査官 1.品目分類の基本的な知識

(2)肉、魚介類の20%基準16類注2 ソーセージ、肉、くず肉、血、魚又は甲殻類、軟体動物若しくはその他の水棲無脊椎動物の一以上を含有する調製食料品で、これらの物品の含有量の合計が全重量の20%を超えるものは、この類に属する。この場合において、これらの物品の二以上を含有する調製食料品については、最大の重量を占める成分が属する項に属する。前段及び中段のいずれの規定も、第19.02項の詰め物を した物品及び第21.03項又は第21.04項の調製品については、適用しない。

肉、魚介類の調製品は含有量が20%超であれば、それらの調製品となる。但し、詰め物をしたパスタ、調味料、スープは例外である。

25

Page 27: 輸入者のための 品目分類セミナー - 税関輸入者のための 品目分類セミナー 平成24年9月27日 業務部 首席関税鑑査官 1.品目分類の基本的な知識

<20%基準の注意点>

16類注2の規定により、肉や魚介類を20%超含有するものは16類の調製品に分類されるが、次の点に注意する。

イ.対象

20%基準の対象は肉、魚介類である。野菜や果物等が20%超含まれている場合の基準の規定はない。

鮭やオカカのおにぎりで、具が20%超あれば魚介類の調製品として16.04項に分類されるが、梅干しや高菜のおにぎりで、具が20%超あっても、20.04項、20.05項、20.08項の調製品に分類されるとは限らない。

26

Page 28: 輸入者のための 品目分類セミナー - 税関輸入者のための 品目分類セミナー 平成24年9月27日 業務部 首席関税鑑査官 1.品目分類の基本的な知識

ロ.含有率の判定は申告時分類の判断は税関に提示された時点、即ち、申告時の状況による。製品製造時の配合割合で20%超あったとしても、申告時に20%超なければ、規定の適用はない。

製造時の水分蒸発、冷凍時の水分蒸発もあるので、20%超で製造したとしても、申告時には数値が変わることは十分ありうる。

ハ.容易に分離できるものは分離課税扱い国内分類例規により、混合物で容易に分離できるものは分離して課税することとなっている。

27

Page 29: 輸入者のための 品目分類セミナー - 税関輸入者のための 品目分類セミナー 平成24年9月27日 業務部 首席関税鑑査官 1.品目分類の基本的な知識

ニ.20%基準の例外品目

前述の20%基準の例外品目は、詰め物をしたパスタ、調味料、スープのみである。

<肉、魚介類が20%超あると16類に分類されるものの例>

肉まん(19.01項)、ピラフ(19.04項)、

おにぎり(19.04項) 、たこ焼き(19.05項)、

ホットドッグ(19.05項)

<肉、魚介類の含有量に影響されないものの例>

餃子(1902.20号)、焼売(1902.20号)、

ミートソース(21.03項)、魚醤(21.03項)

28

Page 30: 輸入者のための 品目分類セミナー - 税関輸入者のための 品目分類セミナー 平成24年9月27日 業務部 首席関税鑑査官 1.品目分類の基本的な知識

特に食品(1~24類)の分類に関して重要なこと1 製法→製造工程(混合物:各原料の製造工程)①温度、時間

②機械加工の場合

・具体的な加工(焙煎、焼成、乾燥、煮炊、抽出他)→メッシュサイズ、搾る、濃縮率、加圧・減圧等2 性状

①粉(分離可能か)

②液体・固体(常温・冷凍・冷蔵)

→液体:流動性、粘性→固体:粒状、フレーク状 29

Page 31: 輸入者のための 品目分類セミナー - 税関輸入者のための 品目分類セミナー 平成24年9月27日 業務部 首席関税鑑査官 1.品目分類の基本的な知識

3 成分割合(混合物→各原料の成分)・100%ベース(原料割合でない)

例1:全重量の20%を超える(16類注2)例2:最大の重量を占める成分(16類、19類 他)

例3:ミルクの天然組成分の含有量の合計(18類他)-乳脂肪分が全重量の30以上(19類他)・乳たんぱく質(Milk Protein) ・乳糖(Lactose)・乳脂肪(Milk Fat) ・灰分(Ash)

例4:砂糖を加えたものーしょ糖の含有量(19類他)(国内分類例規:19.02項、20.01項~20.05項、21.06項における「砂糖を加えたもの」の解釈について)

30

Page 32: 輸入者のための 品目分類セミナー - 税関輸入者のための 品目分類セミナー 平成24年9月27日 業務部 首席関税鑑査官 1.品目分類の基本的な知識

4 用途(19類、21類)①具体的に(ベーカリー製品製造用・練り生地他)

②希釈飲用(希釈率、媒体(水・湯・ミルク)他)

5 包装(18類、19類、20類、21類)①重量(容器とも1個の重量、正味重量)

②気密容器

(国内分類例規:2005.99 1.にんにくの粉)6 サンプル(提示)

7 写真

例:詰物(塊状、板状、棒状に限る)(18類)31

Page 33: 輸入者のための 品目分類セミナー - 税関輸入者のための 品目分類セミナー 平成24年9月27日 業務部 首席関税鑑査官 1.品目分類の基本的な知識

① 実行関税率表、② 関税率表解説 及び

③ 関税分類例規

の規定を参照し、何が分かれば正しい分類ができるか以下について確認する。

1 製法(イメージ:工場見学のVTR、レシピ本)2 性状 3 成分割合(100%ベース)4 用途 5 包装

+(プラス)

6 サンプル(提示)、7 写真

※ポイント

製造元・荷主等への質問は1回で済むように!32