提案!!超高齢化社会への対応策 - 小島忠義 糸島市議会議員 ... ·...

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No.25 平成25年4月 (1) No.25 元気な 糸島を つくる! 10人中4人が65歳以上の高齢者になります。 こんな驚く推計値が公表されています。社会保障・人口問題研究所の発表によると、47年後の 2060年には日本の総人口が8,674万人、 65歳以上の高齢者が占める割合は39.9%、又75歳 以上の高齢者の数はなんと26.9%を占めるようになると予測しています。 47年先と言えば随分先のことのように思えま すが、今年生まれた赤ちゃんが働き盛りを迎え る頃といえば、そんな先のこととも思えません。 そのような時代になって考えられる問題は 1.一人暮らしや高齢者だけの世帯が増える 2.買物弱者や災害発生時での救助・避難方 法の対策 3.若者が減り高齢者が孤立化し、コミュニ ティの維持が 難しくなる等。 支える人の数に対して支えられる人の数の割合がより深刻な情況になり、医療・介護などの社 会保障費が増大し、ますます行政の財政を圧迫するようになります。 高齢化社会対策を税金を使った公的手段だけで対応しようとするやり方では限界があり 解決にならない事は明白になっています。 従来通り65歳以上を高齢者として年齢で区切り、一律に支援 が必要であるという固定観念が彼らの意欲や能力を活かそうと する行動に対して阻害要因になっているのではないでしょう か。高齢者の満たされない活動意欲や今までに培われた技術 と経 験そしてパワーを、社会を支える現役シニアとしての活躍 の場を創出することが必要だと考えます。 65 歳は高齢者か? 提案!!超高齢化社会への対応策 国立社会保障・人口問題研究所 2015 120,000 100,000 80,000 60,000 40,000 20,000 総人口 (千人) 2030 2060 126,597 26.9% 60.6% 12.5% 116,618 31.6% 58.1% 10.3% 86,737 39.9% 50.9% 9.2% 65歳以上 15~64歳 0~14歳

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Page 1: 提案!!超高齢化社会への対応策 - 小島忠義 糸島市議会議員 ... · 2013-08-09 · No.25 平成25年4月 (1) No.25 元気な 糸島を つくる! 10人中4人が65歳以上の高齢者になります。

No.25 平成25年4月 (1)

No.25

元気な糸島をつくる!

 10人中4人が65歳以上の高齢者になります。

 こんな驚く推計値が公表されています。社会保障・人口問題研究所の発表によると、47年後の

2060年には日本の総人口が8,674万人、65歳以上の高齢者が占める割合は39.9%、又75歳

以上の高齢者の数はなんと26.9%を占めるようになると予測しています。

 47年先と言えば随分先のことのように思えま

すが、今年生まれた赤ちゃんが働き盛りを迎え

る頃といえば、そんな先のこととも思えません。

 そのような時代になって考えられる問題は

1.一人暮らしや高齢者だけの世帯が増える

2.買物弱者や災害発生時での救助・避難方

 法の対策

3.若者が減り高齢者が孤立化し、コミュニ

 ティの維持が 難しくなる等。

 支える人の数に対して支えられる人の数の割合がより深刻な情況になり、医療・介護などの社

会保障費が増大し、ますます行政の財政を圧迫するようになります。

 高齢化社会対策を税金を使った公的手段だけで対応しようとするやり方では限界があり

解決にならない事は明白になっています。

 従来通り65歳以上を高齢者として年齢で区切り、一律に支援

が必要であるという固定観念が彼らの意欲や能力を活かそうと

する行動に対して阻害要因になっているのではないでしょう

か。高齢者の満たされない活動意欲や今までに培われた技術

と経験そしてパワーを、社会を支える現役シニアとしての活躍

の場を創出することが必要だと考えます。

65歳は高齢者か?

提案!!超高齢化社会への対応策

国立社会保障・人口問題研究所

2015

120,000

100,000

80,000

60,000

40,000

20,000

総人口(千人)

2030 2060 年

126,597

26.9%

60.6%

12.5%

116,618

31.6%

58.1%

10.3%

86,737

39.9%

50.9%

9.2%

65歳以上

15~64歳

0~14歳

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No.25 平成25年4月 (2)

高齢者は地域の財産 第一線を退いたとはいえ最近の高齢者は元気でまだまだ活躍出来る方は大勢いらっしゃいます。

 超高齢化社会の到来を目前にして重要な事はこれら経験豊富な高齢者の満たされない活動意欲が

十分発揮出来る受け皿作りを整備してゆくことが大事だと思っています。

 就業場所の確保もその一つではありますが、就労以外にも生きがいや社会参加を重視して活動の場

を求めている人に対する環境整備が不可欠になってきます。

 高齢者自身が社会参加活動を続ける事によりいつまでも元気で自立した生活が送れるようにとH.19

年9月より運用が開始された介護支援ボランティア制度があります。

 この制度は厚生労働省の認可を受けた有償ボランティア制度で65歳

以上の高齢者が、市が指定した介護施設等で趣味の踊りや楽器演奏を

披露したり、散歩等の外出の手伝いをしたりして代償として換金可能な

ポイントをもらう仕組みです。

 行政にとっては増加し続ける医療介護保険料の抑制につながり、参加

した高齢者にとっては人に感謝され生きがいを持てたとかやり甲斐があ

り健康になったとかこの制度を取り入れている自治体の評判もいいよう

です。

 糸島市も是非取り組みを開始するよう3月議会の一般質問で提案しました。

老人医療費が全国のトップレベルで低く、同時に平均寿命も日本一になった長野県、何故でしょう。

調査してきました。

1.高齢者の就業率が高く、生きがいを

持って生活している。

2.野菜の摂取量が多く、食生活改善推進

員や保健補導員などによる健康づくり

が活発である。

3.医師や保健婦、管理栄養士などによる

地域保健医療活動が活発である。

  以上が主な要因として考えられますが、

個人の健康への意識の高さが根底にあるのも事実です。

 目指そう「ピンピンころり!」

長野県はどうして健康長寿日本一なのか?

平均寿命ランキング (2013年公表)

男(全国平均79.59) 女(全国平均86.35)都道府県

長野

滋賀

福井

福岡

青森

平均寿命

80.88

80.58

80.47

79.3

77.28

順位

1

2

3

31

47

都道府県

長野

島根

沖縄

福岡

青森

平均寿命

87.18

87.07

87.02

86.48

85.34

順位

1

2

3

20

47

…… … …… …

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糸島市立図書館糸島市立図書館

No.25 平成25年4月 (3)

図書館が新しく生まれ変わります

 市民要望の高かった図書館が移転し広くそしてより大きな図書館に生まれ変わることになりました。 九州電力旧前原営業所の跡地と建物を購入して新しい図書館にするものです。 1,000坪の土地と2棟の建物(2階建と3階建)を2年間に約4億2,800万円かけて(用地購入費も含む)整備します。 図書館の他に学校関連施設(教育センター、教育相談室、適応指導教室)も同時に開設します。図書館の面積は1,600㎡で現在のパピルス館(730㎡)の約2.2倍の広さとなり学習室は約3倍の広さが確保され、大人と子どものスペースも区割けされます。 本の収蔵能力も現在の14万冊から30万冊に大幅にアップします。駐車場も50台分が準備される新しい図書館はH.26年度中に開館予定です。楽しみですね。

住みたい街No.1に糸島が選ばれる 民間調査会社の4ヶ月にわたる「住みたい街」アンケート調査で糸島が見事県内No.1になりました。 自然が豊かで食べ物がおいしくスローライフな生活が送れそう等がその理由ですが、一方「住んでよかった街」ランキングは12位でした。 その差が何なのか分析調査も含めて定住促進のため移住体験宿泊事業を実施します。

 子ども達に宇宙への夢を創造させる機会をつくるために自走式天体望遠鏡を車載した移動天文台を整備することになりました。 口径35cm(700倍)の反射式望遠鏡は九州大学にあるものより倍率が高い高性能な望遠鏡で車に積んで移動するため、小中学校の校庭や公民館などに来てもらうことが出来ます。 運搬や操作は専門の業者が行ってくれますので最適の状態で、天体を観察出来ます。 子ども会や学校行事に糸島の空の観望会を開く事で子ども達の宇宙への夢は広がるはずです。

NEW

福岡県内

移動天文台が整備されます移動天文台が整備されます

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No.25 平成25年4月 (4)

誇れる古里・糸島に

新しい風を!

皆様のご意見、ご要望を

お聞かせ下さい。

念願の洪水調整池の建設が決定しました

 H.25年度の一般会計予算は326億1,256万円と過去最

も多い予算額となっています。

 合併効果と行財政健全化の推進により借金である地

方債残高は306.2億円の見込みで合併時(H.21年度)より

71億円減少し、貯金である基金合計も55.5億円の見込み

で同じく合併時に比べると16.9億円増加しています。

 一見順調に見えますが、歳入に占める市税などの自主財

源の割合は34.2%と低く逆に高齢者医療や生活保護、障害

者福祉等の民生費が歳出の40.6%を占め年々増加傾向に

あります。このことが財政の硬直化に大きく起因しています。

 「人口の確保」を最重要課題とし、そのための取組みに

対して予算配分もされました。

主な新規事業では

(1)子育て支援プロジェクトとして

妊婦の歯科検診無料事業、英語力向上事業

特色ある小中学校づくり事業、図書館等整備事業等

(2)定住促進事業として

新婚生活応援祝い金事業、移住体験事業等

今後も言うべきは言い、行政のチェックを怠らず行って参ります。

 大雨の際、浸水被害が多発していた徳水団地や前原小学校東側区域の浸水防除を目的として降雨の際、一時的に水をため、下流の雷山川の水位が下がった時にポンプで排水する調整池の整備が決定しました。この調整池については長年に渡り行政側にその整備の必要性を訴え続けていたものが実現の運びとなりました。 工事完了までは2~3年かかる見通しです。

 これにより地域住民にとっては大雨の際の心配事がかなり緩和される事になるはずです。

歳 入326億1,256万円( )は構成比

歳 出326億1,256万円( )は構成比

市 税87億

5,479万円( )は構成比

市税87.5億円

繰入金他7.2億円

分担金及び負担金6.1億円

その他10.7億円

地方交付税95.3億円

国庫支出金48.7億円

県支出金26.8億円

民生費132.4億円

個人市民税37.7億円固定資産税

38.7億円

軽自動車税1.9億円

市町村たばこ税5.6億円

入湯税他0.1億円

法人市民税3.5億円

公債費43.9億円

総務費28.3億円

衛生費27.8億円

教育費27.5億円

消防費16.1億円

農林水産業費13.5億円

諸支出金13.1億円 その他

8.5億円

土木費14.9億円

市債29.6億円

地方消費税交付金7.4億円

その他7.0億円

依存財源214.8億円

H.25年度 予算の特長自主財源111.5億円自主財源111.5億円

調整池