複雑な意匠を持った事務所ビル工事の施工合理化

株式会社フジタ

２.工事概要

（仮称）第2プラザビル新築工事

用 途 ： 事務所

建築面積 ： 1,232㎡ 延床面積 ： 8,578㎡

構 造 ： SRC + RC + S造（基礎免震）地上8階地下2階

軒 高 ： SGL+ 38.85ｍ

基礎概要 ： 直接基礎（最深基礎深さSGL – 13.77m）

工事名称 ： （仮称）第二プラザビル新築工事

工事場所 ： 東京都渋谷区千駄ヶ谷4-1-3

発 注 者 ： 日本生活協同組合連合会

設計・監理 ： 株式会社 日建設計

工 期 ： 2013.01 ～ 2015.04（地下鉄接続工事は2016.05）

施 工 ： 株式会社フジタ 東京支店

第二プラザビル

北参道駅入口

２.工事概要

葉面灌水

季節感のあるつる植物

花の香り

涼やかな風

十分な客土

騒音の軽減

粉塵の軽減

Low-E ガラス

グリーンブラインド＆バルコニー

リバーススラブ建物概要断面図

（仮称）第2プラザビル新築工事

３.既存躯体と新築躯体、および地下鉄近接について

既存本館

既存増築棟

A A’

境界線：新築躯体

：既存躯体

新築躯体

▽SGL±0

5,5

00

9,0

00

5,8

00

8,2

00

13

,77

0

既存躯体

内部コンクリートガラ充填

（仮称）第2プラザビル新築工事

３.既存躯体と新築躯体、および地下鉄近接について

AA’

新宿三丁目駅方面

渋谷（明治神宮駅）方面

A‐A’断面図

路線平面図

東京メトロ副都心線

（仮称）第2プラザビル新築工事

４.工程

26.0ヶ月

24.5ヶ月

適 正

実施時

-1.5ヶ月

（仮称）第2プラザビル新築工事

0 6030

５.1 地盤と地下水概要

ＧＬ-1.97ｍ

-10ｍ

-20ｍ

-25ｍ

-15ｍ

-5ｍ

-10ｍ

-20ｍ

-25ｍ

-15ｍ

-5ｍ

ＧＬ-2.66ｍＧＬ-3.3ｍ

B

Aｐ

Tog

Tos

Kas

As

Tog

▼設計ＧＬ±0

東京礫層

東京礫層

▼GL-13.8ｍ（支持層レベル）

▼GL-18ｍ（地下鉄構造物支持層）

①地層と被圧の関係

②建物と地下鉄の位置関係

③支持層について

（仮称）第2プラザビル新築工事

５.２ 山留め・構台・DW計画

SMW H488×300×11×18 ＠450

山留め計画

SM

WH

45

0×

200×

9×

14＠

450

SMW H488×300×11×18 ＠900S

MW

H450×

200×

9×

14＠

900

親杭横矢板

①地下鉄構造物の変位を3mm以下に抑えるため、山留め変位を10mm以下

3段切梁

②3段切梁

（仮称）第2プラザビル新築工事

５.２ 山留め・構台・DW計画

AA’

1期構台

2期構台

基礎スラブ上設置

： 構台杭 基礎スラブ上設置

構台計画

A－A′断面図（仮称）第2プラザビル新築工事

N５.２ 山留め・構台・DW計画 DW計画

先行DW1 先行DW2

DW3 DW4

観測井戸地下水の流れ

揚水試験実施！

DW1 DW2

当初配置計画

①文献等を基に、当初DWを5本配置。②現場透水試験実施、先行DWで揚水試験実施。

③試験結果を基にFEM解析実施して、4本に変更。

新宿

渋谷方面

調査地付近

調査地

地下水流れ

（仮称）第2プラザビル新築工事

５.３ 掘削・解体計画

5,0005

,00

0

5,0

00

SGL-3.5ｍ

SGL-8.9ｍ

SGL-3.5ｍ

既存杭

①切梁なしで大型重機の解体が必要！

1次掘削 先行掘り計画

（仮称）第2プラザビル新築工事

５.３ 掘削・解体計画

5,0005

,00

0

5,0

00

SGL-3.5ｍ

SGL-8.9ｍ

SGL-3.5ｍ

既存杭

①切梁なしで大型重機の解体が必要！

1次掘削 先行掘り計画1次掘削先行掘り状況

（仮称）第2プラザビル新築工事

５.３ 掘削・解体計画

6,000

6,0

00

3,0

00

SGL-9.0ｍ

床付けレベル

SGL-9.0ｍ

2次掘削 先行掘り計画

①切梁下での作業性確保が必要！

（仮称）第2プラザビル新築工事

５.３ 掘削・解体計画

▼SGL-9.0ｍ

最深部 SGL-13.88ｍ

▼当初の2次掘削レベル（SGL-9.0ｍ）

犬走り

6ｍ

2次掘削先行掘り計画

（仮称）第2プラザビル新築工事

５.３ 掘削・解体計画

▼SGL-9.0ｍ

▼床付けレベルまで掘削

最深部 SGL-13.88ｍ

犬走り

6ｍ

2次掘削先行掘り計画

（仮称）第2プラザビル新築工事

2次掘削先行掘り状況

５.３ 掘削・解体計画

（仮称）第2プラザビル新築工事

５.４ 切梁支保工計画

測点２

SGL-13.23m

測点1

測点３

SGL-10.22m

SGL-12.73m

SGL-10.18m

SGL-12.23m

SGL-13.73m

SGL-3.01m

SGL-13.88m

SGL-7.11m

②地下鉄側（明治通り）を重点管理

３段切梁部分①複雑な床付けレベル

（仮称）第2プラザビル新築工事

▼明治通り

５.４ 切梁支保工計画

▼SGL-13.73ｍ

測点２におけるシミュレーション結果

①3段切梁は、施工能率が非常に低い

②本当に変形が10mmを超えると問題あるか？

③実測値を基に逆解析を実施し、現状に合わせた最終変形を予測

地下鉄構造物

測点２

３段切梁

（仮称）第2プラザビル新築工事

５.４ 切梁支保工計画 測点２におけるシミュレーション結果

④FEM解析実施、3mm以内の変形を確認！

地下鉄構造物

３段切梁なし！

測点２

３段切梁

第2プラザビル　強制変位解析

山留め最大変位時(case2)

建築技術部

株式会社フジタ　首都圏支社

X

Y

CASE 10

MAX OF DISP 1.004E-2

水平方向最大変位2.7mm

山留め最大変位17.3mm

FEM解析結果

（仮称）第2プラザビル新築工事

６.１ 基礎スラブのマスコン計画

第1リフト第２リフト

第３リフト

第４リフト

基礎スラブ工区分け

AA’

A - A′断面図

（仮称）第2プラザビル新築工事

６.１ 基礎スラブのマスコン計画

FEM解析結果による発生温度の最大値分布図

（仮称）第2プラザビル新築工事

６.３ 0節鉄骨建方

θ＝7°

①垂直・平衡でない鉄骨の建方状況

②場内地組で先行配筋

③構台下は、特に作業が難航

（仮称）第2プラザビル新築工事

６.４ B1F水槽等の後施工

▼B2FL

▼B1FL

▼1FL

B1F平面図 A-A’断面図AA’

：地下躯体 後施工部分

①地下に水槽関連が多数配置

②順打ちでは、地上躯体乗り込みが３週間遅れる

③地上躯体を先行、水槽は後施工！（仮称）第2プラザビル新築工事

７.１ 鉄骨建方

120tオルテレーン

３ブロック２ブロック

OTS-45N

４ブロック

１ブロック

５ブロック

（仮称）第2プラザビル新築工事

７.１ 鉄骨建方

2ブロック 2節建方状況

（仮称）第2プラザビル新築工事

車両通行

７.２ １F立上り計画

（仮称）第2プラザビル新築工事

７.２ １F立上り計画

（仮称）第2プラザビル新築工事

１F柱

２F床

２F逆梁

VH分離による打設

柱・天井のコンパネ仕上げ調の様子

７.３ 逆梁を伴う立ち上り施工計画

逆梁（2F h=1,500、それ以外h=900～1,100）

②スラブ打設

1,100①仮設通路設置

③逆梁打設

▼ FL

1,250

（仮称）第2プラザビル新築工事

７.３ 逆梁を伴う立ち上り施工計画

仮設通路先行設置

（仮称）第2プラザビル新築工事

逆梁型枠設置

７.３ 逆梁を伴う立ち上り施工計画

（仮称）第2プラザビル新築工事

配筋前状況

７.３ 逆梁を伴う立ち上り施工計画

（仮称）第2プラザビル新築工事

逆梁の出来形状況

７.３ 逆梁を伴う立ち上り施工計画

（仮称）第2プラザビル新築工事

８.１ サッシの変更について

設計条件 原設計（ＳＷ） 変更案（ＡＷ）

耐風圧性能 Ｓ-５（2,400Ｐa） 試験値なし 2,400Pa

水密性能 Ｗ-５（500Ｐa） 試験値なし

試験結果報告の試験体とのサイズの相違はあるが、過去の実績を踏まえ概ねＷ-5程度の性能を確保されている。

気密性能 Ａ-４（2等級） 試験値なし

試験結果報告の試験体とのサイズの相違はあるが、過去の実績を踏まえ概ねＡ-4程度の性能を確保されている。

遮音性能 Ｔ-２（30等級） 試験値なし

試験結果報告の試験体とのサイズの相違はあるが、過去の実績を踏まえ概ねＴ-2度の性能を確保されている。

耐火性能建築基準法第64条による（延焼の恐れのある部分に設ける防火設備）

左同じ 左同じ

（仮称）第2プラザビル新築工事

８.１ サッシの変更についてナイトパージ機能のサッシ 隠し框（スッキリとしたデザイン）

H＝

2680

W＝5007

①機能の確保と性能の保証

②SWと同等のデザイン性確保

③NET構成比率が高い

改善の余地あり！

（仮称）第2プラザビル新築工事

８.２ バルコニーの灌水用鎖について

鎖樋（φ100、φ70、φ40）

化粧連層管（筒）

人工土壌（植物プランター）

φ4ワイヤー（葉面灌水用）

葉面灌水

季節感のあるつる植物

花の香り

涼やかな風

十分な客土

騒音の軽減

粉塵の軽減

Low-E ガラス

①デザイン要素が大きい

②NET構成比率が高い

改善の余地あり！

（仮称）第2プラザビル新築工事

８.２ バルコニーの灌水用鎖について

発育状況確認

葉面灌水

季節感のあるつる植物

花の香り

涼やかな風

十分な客土

騒音の軽減

粉塵の軽減

Low-E ガラス

（仮称）第2プラザビル新築工事

８.２ バルコニーの灌水用鎖について

葉面灌水

季節感のあるつる植物

花の香り

涼やかな風

十分な客土

騒音の軽減

粉塵の軽減

Low-E ガラス

内観からのイメージ

（仮称）第2プラザビル新築工事

９ まとめ

単位 ： 千円

①受注時NET金額 ②実績金額③コスト削減（①-②）

③コスト削減率(％）（①-②）/ ①

障害撤去 60,000 59,000 1,000 1.7

山留め壁 57,000 54,000 3,000 5.3

構台・切梁支保工 38,500 36,000 2,500 6.5

土工事 42,660 40,000 2,660 6.2

既存解体・ガラ搬出 78,290 77,000 1,290 1.6

躯体工事１） 878,230 892,700 ▲ 14,470 ▲ 1.6

サッシ工事１）

（2～8Fの外装サッシ）89,600 69,000 20,600 23.0

外装鎖樋１） 122,100 80,000 42,100 34.5

１）：工事中のため、②実績金額は見込み金額として計上している。

コスト比較表

VE・CD実施表 単位 ： 千円受注前VE・CD 140件 ▲ 1,383,710

受注後VE・CD 60件 ▲ 60,000

（仮称）第2プラザビル新築工事

９ まとめ

全景（明治通りより） OAフロア設置状況 仕上げ工事開始

AW取付・柱塗装状況 ベニア木目の打ち放し逆梁出来形状況

工事中写真

（仮称）第2プラザビル新築工事

９ まとめ

全景（東面） 全景（南面） 正面ファサード

エントランスロビー 事務室事務室

竣工写真

（仮称）第2プラザビル新築工事