製造業xmlシンポジウム2006（3 of 5） · 製造業xmlシンポジウム2006 2006/02/07 (c)...

2－1

製造業XMLシンポジウム2006 2006/02/07

(c) MfgX 2006

文書連携プロジェクト活動報告と今後の展開

MfgX 運営委員会広報ＷＧ主査

MfgX 文書連携プロジェクト委員会

(株)デジタル村上正志

製造業ＸＭＬシンポジウム2006

図１工場全体の情報の流れ

販売計画

販売活動受注

受注ＤＢ

営業サポート開発

品質保証管理

品質基準情報管理

製品開発履歴ＤＢ

納品／請求／売掛管理

ｻｰﾋﾞｽﾘﾍﾟｱﾌｨｰﾙﾄﾞｻﾎﾟｰﾄ

製造指示資材

払い出し

製造・検査工程進捗管理

品質情報管理

製造完了

製品在庫・出荷（工場在庫）

生産履歴管理

ＰＩＭＳＬＩＭＳ

大日程計画

基準生産計画

資源計画資材発注外注発注外注

工程管理外注品納品

資材支給

入出庫管理

資材受入れ

資材所要量計画（ＭＲＰ）

支払い／買掛管理

ＭＲＰＤＢ

製品在庫・出荷・物流（流通在庫）

原価管理

設備保全管理

ＣＭＭＳ

その他文書管理

ＥＤＭＳ顧客対応製品開発・設計

関係省庁報告管理

製造工程管理

生産計画

購買管理

設備管理

生産技術

販売管理

ＥＲＰ資源管理

在庫管理

情報システム

経理

事業計画

経営管理

実需要・実在庫対応調整

実際は各企業の経営方針によって変わる。

2－2


(c) MfgX 2006

図２製造活動の構造

DCS PLC 装置ｺﾝﾄﾛｰﾗ計量器など

受入／検査調合／生成充填検査／出荷

生産工程

ｽｹｼﾞｭｰﾗ

MES

ERPCRM

ﾊﾞｯﾁ制御

プロセス加工ライン検査出荷

生産管理

PIMS品質管理

生産技術

設備保全

工場管理労務管理

情報ｼｽﾃﾑ

連続制御離散制御

生産管理

輸送

作業報告書

トラブル報告書

作業日報

カイゼン提案書

法務報告書

分析報告書製品開発

R&D

製造制御

企業経営・事業戦略経営管理

ﾌｨｰﾙﾄﾞ・ｻﾎﾟｰﾄ

購買

営業・業務

顧客管理

SCM品質保証

購買管理ﾉｰﾂ

LIMSCMMS

SCM

EDMS

2－3


(c) MfgX 2006

表１生産方式の分類

連続生産方式

バッチ生産方式バッチ制御をベースにした生産

セル生産方式

異なる製品を扱えるセル生産ハイブリッド・セル生産方式

屋台方式、一人や少人数単位で組み立てを行う生産セル生産方式

加工機能ごとに集められて製造する機械配置の生産ジョブショップ型生産方式

製品の加工順に装置を並べた製造現場配置の生産フロアーショップ型生産方式機械・装置の配置による区分け

受注してから、材料の仕込から始める生産プロジェクト型生産方式

材料は予め集めて、受注してから製造を開始する生産受注生産方式

途中まで製造して受注してから仕上げる生産半見込み生産方式

販売見込で、先に製造していく生産見込み生産方式在庫方法による区分け

生産工程の途中に流れのプールがあり、単位ごとの扱いができる生産ロット生産・バッチ生産方式

入り口から出口まで途中止められない生産フロー生産・連続生産方式生産指示単位による区分け

後工程が引き取った分だけを生産プル型生産方式

生産を効率よくするために計画を立てて生産プッシュ型生産方式生産指示方式による区分け

作業者とロボットの組合せセル生産ロボット・セル生産方式

セルが繋がっている生産ラインセル組合せ生産方式

作業者が工程順に並んで作業する生産ライン生産方式組み立て方式による区分け

多様なユーザーニーズに合わせ、ジャストイン実現の生産多品種少量生産方式

大量に材料を仕入れ、大量に生産してコストを下げる生産小品種多量生産方式製品の種類と生産量による区分け

自動車製造、工作機械製造など組み立て工程がベースの生産アセンブリ生産方式

連続したプロセス制御をベースにした生産：ノンストップとも言われる

プロセス生産方式

加工プロセスの違いによる区分け

内容方式分類大分類

MESA International によるMESの定義11の機能①生産資源の配分と監視

生産装置、工具、技能、資材、その他設備や文書など、作業を始めるのに必要な生産資源を管理する機能。生産資源の履歴データをきめ細かに提供し、装置が正しくセットアップされているか確認し、その状態をリアルタイムに表示する。これら生産資源の管理には、資源の予約と、作業日程を満たすための資源の割り振りも含まれる。

②作業のスケジューリング

製品の優先順位、属性、特徴、特定の生産単位に関連するレシピなどにもとづいて作業順序を決定する機能。色、外形など、ただしく順序立てされれば段取り時間を短にできるような特徴をふくむ。生産能力が有限だということを前提にして、代替作業工程や作業の輻そう・並行も考えた上で、正確な時間や装置の負荷を細かく計算する。交代勤務にも対応する。

③差立て（さしたて）・製造指示

生産単位の流れを、ジョブ、受注オーダー、バッチ、ロット、作業オーダーなどの形で管理する機能。差立情報は作業順序にしたがって表示され、工場の状況によってリアルタイムに変化する。予定のスケジュールを変更する機能も持つ。手直しや救済のための工程手順を管理する機能だけでなく、工程の任意の地点でバッファー管理もふくめた工程内仕掛量の調整をする機能ももつ。

④仕様・文書管理

生産単位ごとに保守する必要のある記録・書式を管理する機能。作業指示書、レシピ、図面、標準作業手順書（SOP）、部品プログラム、バッチ記録、設計変更（ECN）、作業シフトどうしでの情報交換の他、計画された情報や製造途中の情報を編集する機能も持つ。作業者にデータを供給し、制御機器にレシピを送信することにより、工程レベルにまで作業指示を落とし込む。環境・健康・安全に関する規制を遵守するように統制する機能や、是正処置の手順など ISO関連の情報もふくむ。履歴データの蓄積も行う。

2－4


(c) MfgX 2006

MESA International によるMESの定義11の機能

⑤データ収集

この機能は生産単位ごとの書式・記録を作成するのに必要な、各工程内での生産

データ、生産パラメータ情報を得るためのインターフェース・リンクを提供する。データは工場内の製造装置から手作業や自動で、分単位のリアルタイム性をもって収集される

⑥作業者管理

作業者の新状況を監視する機能。作業時間や場所に関する報告や、認可履歴の

他、活動基準原価計算の基礎データとなる材料の払出しや工具室作業などの間接作業を追跡する機能ももつ。生産資源配分の機能とともに、適な作業割り当てを決めるためにも利用できる。

⑦製品品質管理

製造現場から収集された測定データをリアルタイムで分析し、適正な製品の品質管理

を行い、注意を払うべき問題を特定する機能。問題を是正する対策を講じるように促し、原因を特定するために症状と対策、その結果を関連づける。SPC/SQCの追跡機能や、オフライン検査管理、LIMSにおける解析機能などもふくむ。

⑧プロセス管理

生産状況を監視し、自動的に修正したり、作業者が実施中の活動を修正・改善するた

めの意思決定を支援する機能。これらの活動は各作業で個別に行われる場合もあるし、機械や装置に特化したものの場合もある。また、作業から作業へと複数の工程をまたがって追跡することで監視・制御される場合もある。許容範囲を超える工程変更を工場の作業者に知らせるための警告管理も含む場合がある。MES自体のデータ収集機能を通じて、インテリジェントな装置とMESの間のインターフェースを提供する。

MESA International によるMESの定義11の機能

⑨設備の保守・保全管理

装置や工具の可用性・利用性を確保し、定期保全・予防保全のスケジュールを確定し、

緊急の問題に対し警告をも発するために、それらに関する諸活動を追跡し、支持する機能。過去の出来事や問題の履歴を保管し、問題解決を支援する。

⑩製品の追跡と製品体系管理

仕掛品の位置とそれに対する次の作業をつねに目に見えるようにしておく機能。製品

の状態に関する情報には、誰が作業しているのか、業者ごとの部品・資材、ロット、通し番号、現在の生産状況、警告の有無、手直しその他、製品にまつわる例外事項などがふくまれる。オンライン追跡の機能によって履歴データも生成される。この履歴データによって部品や終製品の用途を追跡することができる。

⑪実績分析

実際の生産実績について、過去の履歴や期待される業績との比較をしながら新状

況を報告する機能。生産実績には、生産資源の利用率と可用度、生産単位のサイクルタイム、スケジュールに対する進捗度、標準に対する作業効率などが含まれる。SPC/SQCデータがふくまれる場合もある。各種指標を測定するさまざまな機能から収

集されたデータをグラフ表示する機能もふくむ。これらの実績は報告書として出力されたり、現状の実績評価としてオンラインで表示されたりする。

2－5


(c) MfgX 2006

2－6


(c) MfgX 2006

2－7


(c) MfgX 2006

現在のMESの課題

① 各システム間でのデータ交換やフォーマット変換の為のアダプタソフトを開発する必要がある。

② これは、接続するアプリケーションごとに、違ったものを用意する必要があるため、この仕様決めやソフトウェア開発に時間がかかったりして、その費用は膨大なものとなっている（２～３年かかって、やっとシステムが完成した例もある）。

③ また、システムの機能が追加になったり、仕様が変更になったりしたときの改造やバージョンアップ費も相当な投資となる。

④ ＥＲＰなどを導入した企業へ、問題や不安点を聞いたアンケートでは、「ＥＲＰやアダプタ（アドインソフト）の年間保守料を含む運用費用」がトップとなっているとのこと。

⑤ 初期投資は許されるが、その後のバージョンアップや保守費用を払うのは大変（上司の許可がおりない）

⑥ ＭＥＳの中には、この例に挙げたＰＩＭＳやＣＭMＳの他に、数多くのパッケージが存在する→アダプタの数も多くなる

2－8


(c) MfgX 2006

図９ドキュメントの構成部品（指示書版）

ドキュメント分類

装置名／設備名

生産製品No.

指示内容

プラント名／生産ライン名

生産ロットNo.

装置Ａﾚｼﾋﾟﾃﾞｰﾀ

生産指示ﾃﾞｰﾀＡ

装置Ｂﾚｼﾋﾟﾃﾞｰﾀ

生産指示ﾃﾞｰﾀＢ

品質責任者の認証ｱｸｾｽWindow

生産責任者の認証ｱｸｾｽWindow

上司の認証ｱｸｾｽWindow

ドキュメントのﾌﾛｰとﾌﾟﾛﾃｸﾄ情報

関連資料ﾄﾞｷｭﾒﾝﾄ

高ﾚﾍﾞﾙのﾌﾟﾛﾃｸﾄがかかっている

通常のﾌﾟﾛﾃｸﾄがかかっている

ユーザーが期待するところ

業務の正確性アップとスピードアップ

暗黙知の形式知化（組織の力にしていく）

暗黙知のさらなる開拓（企業の優位性・差別化）

見える情報の共有化（関連業務のレベルアップ）

作業を進めると社内の業務の標準化も進む

2－9


(c) MfgX 2006

現状の問題

• 個別ユーザー企業の事情だけで片付かない。

• 業界別にユーザー企業のテーマを具体的に取り上げていく必要がある。

• 繋ぐリスクをベンダが抱えたくない雰囲気がある。（注文もらわないとやらない雰囲気）

• 本来の課題は「繋がるにはどうしたらできるのか」そのリスクが見えないことである。

MESの見える化カイゼンのベネフィット

• ユーザーのベネフィット– 文書を電子化してデータベースを繋げることでは終わ

らない。

– 文書連携を通して業務の見直しとカイゼン作業が連動して、育っていくものでなければならない。

• ベンダのベネフィット– ユーザーニーズの変化に対応でき、付加価値が成長

していくサービスの提供

– 今後のビジネストレンドの把握とコアコンピタンスの確認

強い生産力自ら成長できるﾕｰｻﾞｰｺﾝﾋﾟｭｰﾃｨﾝｸﾞ環境

強い差別化ユーザーにとって価値あるサービス

2－10


(c) MfgX 2006

キーとなってくるものは、何？

1. マルチベンダでのデファクトスタンダード① OPC② Webサービス

2. Microsoft製品の動向

3. モバイル・ツールの動向① PDA② 携帯電話

4. 情報検索環境の充実

I/O

I/O

I/O

Device net

I/O

I/O

I/O

I/O

I/O ASi

I/O

I/O

I/O

FieldFoundation PROFIBUS

I/O

I/O

I/O

CC-Link

I/O

I/O

I/O

FL-net

MfgxMESX

PSLX

ORiN

ORiN

Controller Controller Controller

Controller

Controller Controller

Controller

I/O

I/O

I/O

PLC-open

FDML

IAI

ASiController

ASiController

ERP MRP Mfgx文書連携ﾌﾟﾛｼﾞｪｸﾄ

FDTOPC

SCM

SCADADCS PIMS LIMS PIMS

BATCH Scheduler

CMMS

CMMS

CMMSEDMS

Application

Application ApplicationApplication

EditorApplication

EditorApplication

FDC

SFC

SFC

PDM

Application

I/O

I/O

I/O

I/O

図１０標準化連携でのCIMの構図（案）

CRM Application

建設設備CAD

RemoteMaintenance

Application

I/O

I/O

I/O

ASiController

ISO15745

制御系

情報系物流系Application

PA FA

OMG

SCADA

DCS

PDM

Editor Application

制御情報系

Ethernet Ethernet

Ethernet

2－11


(c) MfgX 2006

用語説明

リモートサーバーシステムFactory Data CenterFDC

文書管理システムElectronics Document Management System EDMS

プラント状態管理システムPlant Information Management System PIMS

品質情報管理システムLaboratory Information Management System LIMS

設備保全管理システムComputerized Maintenance Management System CMMS

コンピュータ統合生産Computer Integrated Manufacturing CIM

供給連鎖管理Supply Chain Management SCM

顧客関係管理Customer Relationship Management CRM

経営資源計画Enterprise Resource Planning ERP

工程管理Shop Floor ControlSFC

生産監視制御システムSupervisory Control and Data AcquisitionSCADA

プログラマブル・ロジック・コントローラProgrammable Logic ControllerPLC

製品情報管理Product Data ManagementPDM

製造資源計画Manufacturing Resource PlanningMRP2

資材所要量計画Material Requirement PlanningMRP

製造実行システムManufacturing Execution SystemMES

ヒューマン・マシン・インタフェースHuman Machine InterfaceHMI

分散制御システムDistributed Control SystemDCS

2－12


(c) MfgX 2006

2－13


(c) MfgX 2006

2－14


(c) MfgX 2006

2－15


(c) MfgX 2006

2－16


(c) MfgX 2006

2－17


(c) MfgX 2006

2－18


(c) MfgX 2006

DEMO

2－19


(c) MfgX 2006

2－20


(c) MfgX 2006

2－21


(c) MfgX 2006

バーチャル工場を想定して実際にテストを行う

• PCを購入してバーチャル工場の環境を作っ

て、各社のソリューションをテストできる環境をプロジェクトとして持つ。

• ねらい

– 各社のソリューション間のデータ交換が可能かをテスト。

– 繋ぐ必要のあるところをテスト。

– さらに、ベンダは差別化として、ユーザーにとって価値あるソリューションを育てる。

趣旨

製造業xmlシンポジウム2006（3 of 5） · 製造業xmlシンポジウム2006 2006/02/07 (c)...

Documents