運動データベースのための 力学モデルに基づく 時空間データ...

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運動データベースのための 力学モデルに基づく 時空間データ解析技術 俊明(埼玉大学)

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  • 運動データベースのための 力学モデルに基づく 時空間データ解析技術

    辻 俊明(埼玉大学)

  • 1

    Locomat(Hokoma) HAL(Cyberdyne) デジタルミラー(Panasonic)

    ・ロボットで歩行を支援しながら訓練する装置が増加 ・直接歩行を支援しない訓練機器も登場 → 依然事業化された例は多くない

    1. 背景

  • 2

    訓練機器にセンサとディスプレイを搭載し、 訓練に役立つ様々な情報を提示 →データの見える化で効果を高める機器の開発

    ディスプレイ

    距離画像 センサ

    力覚センサつき平行棒

    1. 背景

    運動データベースの解析技術が基盤

  • Web Browser

    訓練データサーバ 制御PC

    センサ データ

    リハビリロボット Shiny Server

    訓練データ、 解析結果等 を表示

    データストア

    1. 背景

    訓練データ収集型システム “R-Cloud”

  • 4

    例えば筋力を推定する信号処理との組み合わせ → 筋力分布の「見える化」

    1. 背景

  • ・ 運動療法のための上肢リハビリ支援ロボットの開発

    Specification of devices

    Actuator McKibben artificial muscle

    Pressure controller Electromagnetic valve

    Air compressor JUN AIR 0F302-4M

    Angle sensor SIKO MSK5000

    0.005[mm] resolution

    Force sensor Wakoh Tech

    WDF-6A100-2-A

    コンプレッサ 電磁弁装置 人工筋 アクチュ エータ

    (McKibben)

    制御演算 装置

    センサ (光学エンコーダ、力センサ、EMGセンサ、etc)

    2.上肢の筋力計測と可視化技術

  • Subject

    Robot Display

    Target Tip position

    患者の運動能力に合わせて異なる制御則をロボットに実装

    目標と手先の位置がCGで可視化されたトレーニング

    2.上肢の筋力計測と可視化技術

  • 片麻痺者の体性感覚 の学習を促す訓練

    2.上肢の筋力計測と可視化技術

  • 2.上肢の筋力計測と可視化技術

  • 9

    出力分布の計算

    出力比

    入力

    出力 筋力分布の導出

    MAPの導出

    姿勢 (関節角度) 先端の力

    方向毎の筋の収縮力分布パターン Muscle activation patterns (MAP)

    最大力

    φ

    2.上肢の筋力計測と可視化技術

    筋骨格モデルに基づく筋力分布の推定アルゴリズム

  • 10

    2.上肢の筋力計測と可視化技術

    筋電位センサなどを使用せずに トレーニング時の下肢の筋力分布を「見える化」

  • 11

    -0.6

    -0.4

    -0.2

    0

    0.2

    0.4

    0 0.2 0.4 0.6

    -0.6

    -0.4

    -0.2

    0

    0.2

    0.4

    0 0.2 0.4 0.6

    x[m

    ]

    x[m

    ] y[m] y[m]

    Tilii )](),([)( φ=P

    ))()((tan)( 1 iyixi −=φ22 )()()( iyixil +=

    1,,2,1,0,)](),([)(

    −==

    Tiiyixi T

    ただし

    X

    基準点からの変位を極座標系で 導出し、5°ごとの最大変位を記録

    :)(),( iyix i 番目のサンプルに おける手先位置

    関節可動域の空間分布 を定量的に評価

    T: サンプル数

    • ロボットアームを被験者の腕に装着 • 被験者が可動域限界の1点まで手先を移動 • 可動域の境界線上を辿るように手先を数周移 動し、その位置情報を記録 • 位置情報から可動域を計算しデータベース化

    関節可動域測定の手順

    3.可動域測定

  • 多次元関節可動域試験システムの開発

    -0.1

    0

    0.1

    0.2

    0.3

    0.4

    0.5

    0.6

    -0.5 -0.4 -0.3 -0.2 -0.1 0 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5 0.6

    -0.1

    0

    0.1

    0.2

    0.3

    0.4

    0.5

    0.6

    -0.5 -0.4 -0.3 -0.2 -0.1 0 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5 0.6

    0

    0.1

    0.2

    0.3

    0.4

    0.5

    0.6

    -0.5 -0.4 -0.3 -0.2 -0.1 0 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5 0.6

    (a) a male in thirties

    (b) a male in twenties

    (c) a female in twenties

    O O x

    y

    x

    y

    (c) (d)

    C

    O O x

    y

    x

    y

    )(min nl)(max nl

    (a) (b)

    X(i)

    可動域の詳細な分布を短時間で取得 active ROM 20N resisitive ROM

    3.可動域測定

  • 13

    迷路を辿る評価トレーニングで 上肢の運動機能を評価

    3.可動域測定

  • 14

    y

    y

    展示会で収集した87名 の運動データを解析

    3.可動域測定

  • 15

    280

    300

    320

    340

    360

    380

    400

    420

    440

    460

    170

    150

    130

    110 90 70 50 30 10 -10

    -30

    -50

    -70

    -90

    -110

    -130

    -150

    18-20

    15-18

    12-15

    9-12

    6-9

    3-6

    0-3

    87人

    0

    2

    4

    6

    8

    10

    12

    14

    位置に依存して追従精度が 大きく変化。条件を細分化し ても有意差のある比較が 可能

    3.可動域測定

  • なぜ前脛骨筋の遠心性収縮か ◎踵接地の役割 ◆立脚中期 最も重心の位置が高い

    ◆踵接地から全足底接地 最も重心の位置が低い

    高低差2cm ◇この時かかる荷重量

    体重の1.2~1.5倍

    踵接地時に遠心性収縮を 利用して衝撃を吸収

    前脛骨筋

    遠心性収縮: 主導筋を伸展しながら 力を発揮する収縮

    4.前脛骨筋遠心性収縮トレーニング装置

  • ◎前後のモータトルクが リンクを介して足部に伝達 ◎底背屈運動が可能

    計測可能な情報

    ◎力センサ フットプレートにかかる力

    Target force

    Applied force

    ロボットが軌道を与え、負荷を利用者が調整

    4.前脛骨筋遠心性収縮トレーニング装置

  • ロボットが軌道を与え、負荷を利用者が調整

    4.前脛骨筋遠心性収縮トレーニング装置

  • デイサービス施設での実験 被験者:8名 要介護度・・・要支援~要介護度1

    足関節に疾患がみられない利用者

    期間:1ヶ月

    頻度:火,金曜の週2回×4週

    回数:8回×2セット×両足

    セット間の休憩は1分とする

    負荷:40N(被験者の状態に応じて調整)

    4.前脛骨筋遠心性収縮トレーニング装置

  • 評価について:TUG

    ◆機能的移動能力の評価 ⇒下肢筋力、バランス,歩行能力,易転倒性と高い相関あり ・信頼性・妥当性が高く臨床の場面でも多く用いられる ◆内容 ・椅子に着座した状態からスタート

    ・椅子から立ち上がり,3m先のコーンに向かって歩く

    ・コーンを回って再び椅子に座るまでの時間を計測

    4.前脛骨筋遠心性収縮トレーニング装置

  • 実験結果:TUG

    ◎6人中5人で向上 最大で39.2%

    05

    101520253035

    10月30日 11月6日 11月13日 11月20日 11月27日

    TUG

    [秒]

    4.前脛骨筋遠心性収縮トレーニング装置

  • ※1名の被験者のデータを使用

    3.0%

    3.5%

    4.0%

    4.5%

    5.0%

    5.5%

    6.0%

    1st 2nd 3rd 4th

    Δt/T

    Δt/T

    0.04

    0.045

    0.05

    0.055

    0.06

    1st 2nd 3rd 4th

    Δt

    0.9

    1

    1.1

    1.2

    1st 2nd 3rd 4th

    歩行周期 T [s] [s]

    Heel switch

    Toe switch

    OFF

    ON

    時間t Δt T

    4.前脛骨筋遠心性収縮トレーニング装置

  • ・ 空気圧人工筋駆動のリハビリ支援ロボットを開発。軽 量、高バックドライバビリティ、低帯域 ・ 筋張力の推定と効果的リハビリテーションへの応用 ・ 患者の運動能力(筋力と可動範囲の多次元分布) を定量化するシステム ・「見える化」に基づくトレーニングによって効果が高めら れることを臨床試験から確認

    集められた運動療法のデータからトレーニングに資する情報 を抽出し、新たな付加価値を生み出す技術を開発

    5. まとめ

    運動データベースのための�力学モデルに基づく�時空間データ解析技術スライド番号 2スライド番号 3スライド番号 4スライド番号 5スライド番号 6スライド番号 7スライド番号 8スライド番号 9スライド番号 10スライド番号 11スライド番号 12スライド番号 13スライド番号 14スライド番号 15スライド番号 16なぜ前脛骨筋の遠心性収縮かスライド番号 18スライド番号 19デイサービス施設での実験評価について:TUG実験結果:TUGスライド番号 23スライド番号 24