西日本高速道路エンジニアリング四国株式会社...west nippon expressway engineering...

導入前の課題 導入後の効果 Citrix SD-WAN WAN 回線の有効活用と WAN 最適化を実現 障害発生時にバックアップ回線 への手動切り替えが必要 ファイルサーバーの一元化による 拠点からの通信速度 保守、メーカーサポートの終了 Active-Active での冗長化された WAN 回線の活用 WAN 最適化による最大 10 倍の高 速化 最新モデルでパフォーマンスの向上 導入事例 |サービス お客様概要 西日本高速道路エンジニアリング四国株式会社 企業概要(2019 4 1 日現在) 設立:1992 10 本社:香川県高松市花園町 3-1-1 資本金:6000 万円 代表:取締役社長 矢野 連結従業員数:402 【導入製品・サービス】 Citrix SD-WAN (旧称:NetScaler SD-WANWest Nippon Expressway Engineering Shikoku Company Limited 西日本高速道路エンジニアリング 四国株式会社 2005 10 1 日に日本道路公団の民営化により発足した高速道路会社 NEXCO( ネクス コ、Nippon EXpressway COmpany Limited) は、NEXCO 東 日 本、NEXCO 中 日 本、 NEXCO 西日本のグループ 3 社から成り立っています。また、その各グループの中で担当するエ リア、事業領域に応じて会社を構成しています。 NEXCO 西日本エンジニアリング四国株式会社 ( 以下、NEXCO 西日本エンジニアリング四国 ) は、四国内の高速道路の保全管理、建設監理などを担当し、高速道路を通して地域の発展に寄 与し、社会に貢献しています。NEXCO 西日本エンジニアリング四国がそれらの事業を支えるイ ンフラとしてCitrix SD-WAN を採用し、さらなる通信の高速化、安定化を実現しています。 旧機器の製品サポート終了と バックアップ WAN 回線の効率化 現在、NEXCO 西日本エンジニアリング四国では四国 内に点在する各事業所を、NEXCO グループが所有する 広域イーサネット網「グループネットワーク」で接続。高速 道路の光ケーブルを使ったNEXCO 自営のネットワークを 使用することで二重化しています。 高速道路の保全・建設事業を手掛けるNEXCO 西日本エ ンジニアリング四国では「業務をする上で、事業所は郊外 のインターチェンジなどに併設されている場合が多いため、 通信回線の品質についても、決して快適な状況であるとは 言えないのが現況です」と経営企画本部 経営企画部 情報 システム課長 三宅 賢二 氏は説明します。 そのような決して好条件とは言えない通信環境から WAN を経由する安定したユーザーエクスペリエンス が求められました。また、2009 年に、それまで各事 業所毎に設置していたファイルサーバーを本社に集 約し、一元管理をする構成に変更したことにより、ファ イルサーバーへの通信が各事業内からWAN を経由 する本社接続になることで、WAN の最適化に関す るニーズに拍車がかかりました。そこで、回線帯域不 足を補い、WAN 通信の最適化を目的として、現在の Citrix SD-WAN の旧モデルにあたるCitrix WAN Scaler を導入していました。 しかしながら、WAN Scaler は旧モデルのため、先 西日本高速道路エンジニアリング四国株式会社 常務取締役 経営企画本部長 土木事業本部長 印南 亮一 西日本高速道路エンジニアリング四国株式会社 経営企画本部 経営企画部 情報システム課長 三宅 賢二 途切れない通信の冗長は非常に重要です 西日本高速道路エンジニアリング四国株式会社 常務取締役 印南 亮一

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Page 1: 西日本高速道路エンジニアリング四国株式会社...West Nippon Expressway Engineering Shikoku Company Limited 西日本高速道路エンジニアリング 四国株式会社

導入前の課題 導入後の効果

Citrix SD-WANでWAN回線の有効活用とWAN最適化を実現

● 障害発生時にバックアップ回線への手動切り替えが必要

● ファイルサーバーの一元化による拠点からの通信速度

● 保守、メーカーサポートの終了

● Active-Activeでの冗長化されたWAN回線の活用

● WAN最適化による最大10倍の高速化

● 最新モデルでパフォーマンスの向上

導入事例 |サービス

お客様概要

西日本高速道路エンジニアリング四国株式会社

企業概要(2019年4月1日現在)設立: 1992年10月本社:香川県高松市花園町3-1-1

資本金:6000万円代表:取締役社長 矢野 寛連結従業員数:402名

【導入製品・サービス】Citrix SD-WAN(旧称:NetScaler SD-WAN)

West Nippon Expressway EngineeringShikoku Company Limited

西日本高速道路エンジニアリング四国株式会社

2005年10月1日に日本道路公団の民営化により発足した高速道路会社NEXCO(ネクスコ、Nippon EXpressway COmpany Limited)は、NEXCO東 日 本、NEXCO中 日 本、NEXCO西日本のグループ3社から成り立っています。また、その各グループの中で担当するエリア、事業領域に応じて会社を構成しています。NEXCO西日本エンジニアリング四国株式会社 (以下、NEXCO西日本エンジニアリング四国 )は、四国内の高速道路の保全管理、建設監理などを担当し、高速道路を通して地域の発展に寄与し、社会に貢献しています。NEXCO西日本エンジニアリング四国がそれらの事業を支えるインフラとしてCitrix SD-WANを採用し、さらなる通信の高速化、安定化を実現しています。

課 題

旧機器の製品サポート終了とバックアップWAN回線の効率化 現在、NEXCO西日本エンジニアリング四国では四国内に点在する各事業所を、NEXCOグループが所有する広域イーサネット網「グループネットワーク」で接続。高速道路の光ケーブルを使ったNEXCO自営のネットワークを使用することで二重化しています。高速道路の保全・建設事業を手掛けるNEXCO西日本エンジニアリング四国では「業務をする上で、事業所は郊外のインターチェンジなどに併設されている場合が多いため、通信回線の品質についても、決して快適な状況であるとは言えないのが現況です」と経営企画本部 経営企画部 情報

システム課長 三宅 賢二 氏は説明します。そのような決して好条件とは言えない通信環境からWANを経由する安定したユーザーエクスペリエンスが求められました。また、2009年に、それまで各事業所毎に設置していたファイルサーバーを本社に集約し、一元管理をする構成に変更したことにより、ファイルサーバーへの通信が各事業内からWANを経由する本社接続になることで、WANの最適化に関するニーズに拍車がかかりました。そこで、回線帯域不足を補い、WAN通信の最適化を目的として、現在のCitrix SD-WANの旧モデルにあたるCitrix WAN

Scalerを導入していました。しかしながら、WAN Scalerは旧モデルのため、先

西日本高速道路エンジニアリング四国株式会社常務取締役経営企画本部長土木事業本部長

印南 亮一 氏

西日本高速道路エンジニアリング四国株式会社経営企画本部経営企画部情報システム課長

三宅 賢二 氏

“ 途切れない通信の冗長は非常に重要です ”西日本高速道路エンジニアリング四国株式会社

常務取締役 印南 亮一 氏

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シトリックス・システムズ・ジャパン株式会社https://www.citrix.co.jp/

©2019 Citrix Systems, Inc. All rights reserved.Citrix®、Citrixロゴおよびその他のマークは、Citrix Systems, Inc. および/またはその一つもしくは複数の子会社の商標であり、米国の特許商標庁および他の国において登録されている場合があります。その他の社名、商品名はそれぞれの所有者の登録商標または商標です。

導入事例 |サービス

2019 年 5 月現在CSJ/NEXCO/1905/500

ソリューション

WAN最適化機能を引き継いで、更に機能強化されたCitrix SD-WANを採用

WAN最適化のためにCitrix WAN Scalerを導入してから10年近くも経過していたため、「通信環境や端末等の変化からWAN最適化自体が必要ないのではないか」と考えていたNEXCO西日本エンジニアリング四国は、後継機の導入が必要かどうかを判断するために2018年中頃からPoC(Proof of Concept:実証実験 )を開始。シトリックスののエンジニアの支援を受けながら、最新モデルCitrix SD-WANを使用した環境で検証を進めました。PoCの中では様々な通信プロトコルと、3種類のパケットサイズを用意して、実環境と近い通信を再現し、その転送速度を測定するという手法をとりましたが、その中でもっとも改善効果が高かったのは、汎用的なWindowsファイル 共 有 プ ロトコ ル で あ るCIFS(Common Internet File System)プロトコルでした。PoCの結果として、WAN最適化効果としては転送速度が最大で約10倍高速化され、回線使用帯域も約1/6にも抑えられることがわかりました。さらに、複数拠点、複数端末で実施した場合にはさらに高い効果を

導 入 効 果

パフォーマンス・コスト・省スペースに加えセキュリティ対策も可能に

Citrix SD-WANの導入は通信の最適化だけではなく、障害発生時のオペレーションにも大きな変化をもたらしました。今までは本社とデータセンター間に、インターネットVPNによるバックアップ回線を持っていましたが、通信機器としてはCold Standby機を置き、障害発生時には手動で切り替えるというアナログなオペレーションをこれまではとっていました。しかしCitrix SD-WANの導入により、冗長化されたWAN回線を常時Active-Activeの構成で使うことができるようになり、以下の2点が可能になりました。1.バックアップ回線の有効活用2.障害発生時の自動切り換えこの2点のメリットについて、常務取締役 経営企画本部長 土木事業本部長 印南 亮一氏は、次のように語っています。

今後のプラン

強固なインフラを生かしたテレワーク環境の提供Citrix SD-WANについて今のところは、まだ特定のアプリケーションでのバランシングしか利用していないため、三宅氏は「理想としては、バックアップの通信や管理用の通信を、できる限りプライマリ回線に影響を与えないようにしていきたい」と、今後の更なるWAN回線の活用方法について述べています。また印南氏は、四国の労働環境とNEXCO西日本エンジニアリング四国の通信インフラ、働き方改革について次のように述べています。「残念ながら四国の労働人口は、年々減少の一途をたどってきております。比較的、地域志向の新卒は採用しやすいのですが、中途採用での雇用確保が今後の課題です。地域の人が働きやすい、働きたいと思う環境を提供するためにも、どこからでも、どの場所からでも働けるテレワーク環境の整備を検討していきたい。今回Citrix SD-WANで構築した強靭なインフラはその環境整備に活用できると考えています」と、今後のNEXCO西日本エンジニアリング四国の通信インフラの在り方、将来の方向性について力強く語りました。

ごろ製品サポートの終了 (EOL:End of Life)を迎えてしまい、新たな機器への更改に迫られていました。また一方で災害対策、BCP、管理の一元化を目的として、各事業所にあったファイルサーバーを本社とデータセンター間で一括集中管理することになり「今までの通信速度では対応しきれないのでは、という懸念があった」と三宅氏は説明します。

「現在、通信は高速道路を利用されるお客様へのサービスに直結しています。もし、現場での不慮の事故、故障、災害が原因で通信が途絶えてしまったとすると、円滑な高速道路の維持業務を継続できなくなり、高速道路を利用しているお客様に多大なご迷惑をおかけしてしまいます。そうならないためにも、常に途切れのない通信の冗長は非常に重要です」

発揮するという結果を得られたため、NEXCO西日本エンジニアリング四国は満を持してCitrix SD-WAN

の導入へと踏み切りました。同社は主要な5つの事業所にWAN最適化機能を提供するWANOP Editionを導入し、バックアップ回線のある本社とデータセンター間には、WAN最適化だけではなく複数のWAN回線を束ねることができるSD-WAN機能も提供するPremium Editionを導入。「ただ単にハードウェアを更新するだけでなく、WAN

の冗長機能まで導入することができたというのは、とても大きい」と三宅氏は説明します。

インターネットVPN

グループネット

データセンター本社

ファイルサーバーファイルサーバーバックアップ

Citrix SD-WANWANOP Edition

Citrix SD-WANPremium Edition

Citrix SD-WANPremium Edition