140

四五七

　河州機物神社宛禁制写　『交野町史』

　　　　　　　　河州

　　　制禁

　　　　　機物神社

一陣取寄宿矢銭兵粮米之事、

一社木剪採短髪族住社之事、

一成社来参籠之輩戯之事、

右条々総（織田信長）

見院殿仕（任）先

判例、堅令停止訖、若違犯之族於有之者、

可処厳科条、下知如件、

　　天正十

　　　七月九日

　　　　　　　　　　秀吉印

　　〇この文書は検討を要する。

四五八

　長岡兵部大輔他宛起請文　『細川家文書』

　　　敬白起請文前書之事

一今度信（織田）長御不慮ニ付而、無比類御覚悟持頼敷存候条、別而

入魂申上者、表裏無抜公事、御身上見放申間敷事、

一存寄儀、不残心底、御為能様ニ異見可申事、

一自然中意之族在之者、互以直談可相済事、

右条々若偽於在之者、

梵天・帝釈・四大天王、惣日本国中大小神祇、八幡大菩薩・

天満大自在天神、殊愛宕・白山・氏神御罰深重可罷蒙者也、

仍起請文如件、

　　　　　　　　　　　　　　羽柴筑前守

　　天正拾年七月十一日

　　　　　　秀吉（花押）（血判）

　　　　長（細

川藤孝）

岡兵部大輔殿

　　　　長（細

川忠興）

岡与一郎殿

　　〇神文には牛玉宝印を用いる。

四五九

　長岡与一郎宛書状　『細川家文書』

丹後国任

　御朱印旨、一円可有御知行処、明（光秀）智申掠、丹波手

寄ニ二ケ所城をいたし、所々知行雖仕候、今度被対

　公儀無

比類御覚悟持候条、彼押領分、同家来当知行并矢野分共、我

等聞分申候条、為新知一職ニ可有御知行候、但松（康之）井

弥人数持

候様、右之内三分一可被遣事尤候、為其一紙如此候、恐々謹

言、　

　　　　　　　　　　　　　羽柴筑前守

　　　七（天

正十年）

月十一日

　　　　　　　　　秀吉（花押）

　　　長（細

川忠興）

岡与一郎殿

　　　　　　　　御宿所

巻数 和暦 西暦 事　項第 1巻 永禄８年 1565 将軍足利義輝、三好三人衆と松永久秀によって暗殺される。

秀吉の名が信長の添え状に見える初見。永禄 10 年 1567 織田信長、美濃斎藤氏を滅ぼし、本拠を岐阜に移す。永禄 11 年 1568 信長、足利義昭を奉じて入京。

義昭、征夷大将軍になる。秀吉、在京。

永禄 12 年 1569 秀吉、生野銀山城を攻める。元亀元年 1570 信長、越前へ攻め込むが浅井氏の裏切りにあい退却。

秀吉が殿を務める。（金ヶ崎の退き口）姉川の合戦で信長勢、浅井・朝倉軍を破る。

元亀２年 1571 信長、延暦寺を焼き討ち。天正元年 1573 室町幕府滅亡。

信長、朝倉義景・浅井長政を滅ぼす。信長、浅井氏分国を秀吉に与える。

天正２年 1574 石山本願寺挙兵。信長、伊勢長島一向一揆を殲滅。

天正３年 1575 長篠の戦い。天正５年 1577 秀吉、中国攻めのため、京都を出発し播磨へ向かう。天正６年 1578 毛利勢と上月城下で戦い、秀吉軍が敗れる。天 正 8 年 1580 本願寺顕如、石山退去。

秀吉、三木城の別所長治を破る。天 正 9 年 1581 秀吉、鳥取城の吉川経家を破る。天正 10 年 1582 信長勢、武田氏を滅ぼす。

秀吉、高松城を攻撃。本能寺の変。秀吉、中国大返し。山崎の戦いで明智光秀を破る。清洲会議。

天正 11 年 1583 秀吉、賤ヶ岳の戦いで柴田勝家を破る。大坂城築城に着手。

第 2巻 天正 12 年 1584 秀吉勢、小牧・長久手の戦いで織田信雄・徳川家康軍に敗れる。秀吉、信雄と単独講和。

天正 13 年 1585 秀吉、関白。長宗我部氏、秀吉に降伏。秀吉、豊臣姓勅許。

第 3巻 天正 14 年 1586 秀吉、家康と和睦。聚楽第着工。秀吉、太政大臣。

天正 15 年 1587 島津氏、秀吉に降伏。伴天連追放令。北野の大茶会を開催。

天正 16 年 1588 後陽成天皇、聚楽第へ行幸。秀吉、刀狩令。

第 4巻 天正 17 年 1589 秀吉、北条氏に宣戦布告。天正 18 年 1590 小田原攻め。北条氏が秀吉に降伏。

秀吉、家康を江戸に転封。第 5巻 天正 19 年 1591 千利休、自刃。

秀吉、関白職と聚楽第を甥の秀次に譲り、太閤となる。文禄元年 1592 秀吉、諸大名に朝鮮渡海を命じる。（文禄の役）

第 6巻 文 禄 2 年 1593 小西行長、沈惟敬と講和交渉。秀吉に秀頼が誕生。

文 禄 3 年 1594 伏見城、大規模普請を開始。第 7巻 文 禄 4 年

慶長元年

慶 長 2 年慶 長 3 年

15951596

15971598

秀次、高野山にて自刃。聚楽第を破却。朝鮮への第２次侵攻を決定。26 聖人の殉教。慶長の役始まる。醍醐の花見。秀吉、没。朝鮮より日本軍の撤退完了。

第 8巻 年 未 詳 年代比定できない文書を月日順に収載する。第９巻 補遺・索引 本書刊行後の新出文書と、全巻を通覧できる索引を収録。

天正元年

21

天正元年（一五七三）　七月二十八日改元

五八

　遊佐勘解由左衛門宛書状写　「寸金雑録」東大史謄写

此方弥無異儀候間、可御心易候、

安（保田知宗）

田佐介人質之事、未被出之由、信（織田）長

承候、如何御由断ニ候

哉、早々被仰付、御進上候様ニ、私ゟ可申上旨候、可有御披

露候、恐々謹言、

　　　五（元

亀四年ヵ）

月十七日

　　　　　　　　　秀吉（花押影）

　　　　遊佐勘（信教）解由左衛門殿

五九

　大山崎惣中宛書状　「離宮八幡宮文書」東大史影写

返々明日早々奉待候、以上、

態以折紙令啓候、仍

　殿（織田信長）

様ゟ被仰出ニハあらす候、拙者への

為御合力、縄五十束か又ハ三十束か、明日食以前ニ至、御（景則）牧

持せ可給候、今日者先至真（山城国槇島）

木島迄罷帰候、明日未明ニ可越候、

少々淀（山城国）辺ニ指当入申子細候間、扨々如此候、御六かしき雖申

事候、俄之儀ニ候条如此候、恐々謹言、

　　　　　　　　　　　　　　羽柴藤吉郎

　　　七（元

亀四年）

月廿日

　　　　　　　　　　秀吉（花押）

　　　　大（山

城国）

山崎惣中

　　　　　　　　まいる

　　　　　　　　御宿所

各、早々令還住尤候、下々猥之族一切令停止候也、

　　　　　　　　　　　　　　羽柴藤吉郎

　　　八（天

正元年）

月十一日

　　　　　　　　　秀吉（花押）

　　ふ（近

江国古橋）

るはし郷

　　　　名主百姓中

六一

　矢野備後守宛書状　『舞鶴地方史研究』三〇

尚以江（近江国）北小谷之儀者存分ニ申付候条、是又可有御披露

候、

此表御出張之儀ニ付而、早々御札本望存候、今度江北浅（長政）井為

合力、義（朝倉）景出馬候処、信（織田）長懸付、悉追崩、数多討取、直ニ

天正元年

六〇

　古橋郷名主百姓中宛判物

�

「古橋村高橋家文書」長浜城歴史博物館

　　90

天正九年（一五八一）

二九〇

　杉原七郎左衛門宛自筆切手

　名古屋市博物館

こめ三百石、小（羽柴秀長）

一郎かたへ、ひ（

兵

粮

）

やうろニわたし可申候、

　　天正九

　正月十一日

　　　　　　秀吉（花押）

　　　　　　　　　七

（杉原七郎左衛門尉家次）

郎さへもん

二九一

　祐坮宛書状

　「浄信寺文書」東大史影写

当寺上人跡目之事、不可有異儀候、然上者如前々寺中有才判、

諸事可有馳走候、并本堂修造其沙汰肝要候、恐々謹言、

　　天正九

　　　　　　　　　藤吉郎

　　　正月十五日

　　　　　　　　　秀吉（花押）

　　　　祐坮

　　　　　床下

二九二

　某宛書状断簡

　「牧文書」東大史影写

　　（前欠）

三月迄可被相□旨、誠以神妙之覚悟、不及是非候、伯州面つ

なぎ、旁以肝心之城ニ候□、如此之刻、堅可申付候□めニ、

兵粮之儀も於但州千石申付、既ニ船ニつまセ置候へ共、今度

之仕合ニ付而、不相越候之処ニ、於其方兵粮以下之儀被取集、

堅固之覚悟申も愚候、来二月三月ニハ、必我等相働、先々迄

即時ニ平均ニ可申付候、然者其方之儀、是非一

　　（後欠）

○天正九年正月か。

二九三

　徳雲軒他宛書状

　馬の博物館

尚以可成程之儀ニ候ハヽ、為両三人馳走候て可給候、

以上、

今度於京都御馬めし候、見物ニ御（羽柴秀勝）

次上洛有度之由、今日申来

候間、十三ケ条書立遣之候、三（藤懸）蔵付置候間、何とも仕候而、

出来候様ニ可有馳走候、猶委細三蔵可申候条、不能巨細候、

恐々謹言、

　　　　　　　　　　　　　　藤吉郎

天正 9年