ウイルス性発疹症の鑑別 及び 風疹の流行の現状 -...
TRANSCRIPT
ウイルス性発疹症の鑑別及び
風疹の流行の現状
成育医療センター小児科
西崎真理
急性発疹症の原因と疾患A ウイルスが原因
麻疹
風疹
水痘・帯状疱疹
単純ヘルペス
伝染性紅斑
突発性発疹
手足口病
伝染性単核症
Gianotti病とGianotti – Crosty syn
エコーウイルス感染症
その他のウイルス感染症
B その他の原因1 細菌感染症
溶血性連鎖球菌感染症
(猩紅熱)
ブドウ球菌感染症(SSSS)2 その他の感染症
マイコプラズマ
リケッチア
スピロヘーター
3川崎病
4 薬疹
5 全身疾患の皮膚病変
急性熱性発疹性疾患の見方
年齢病歴 ・発熱と発疹出現のタイミング
・疫学(流行状況、ワクチン歴)と潜伏期間
現症 ・発疹の形態 紅斑・丘疹水疱紫斑多型滲出性紅斑蕁麻疹その他
・発疹の部位・口腔所見・その他 リンパ節腫大 肝脾腫
紫斑は圧迫しても消えない
アレルギー性紫斑病(ヘノッホ・シェーンライン紫斑病)
麻疹(はしか)
風疹(三日ばしか)
突発性発疹
伝染性紅斑(りんご病)
四肢伸側のレース編み様発疹
伝染性単核症(EBウイルス感染症)
溶レン菌感染症
川崎病(MCLS)
小児の急性脳炎脳症の原因1020例
インフルエンザ25%
HHV6.HHV711%
ロタウイルス4%
ムンプスウイルス3%
マイコプラズマ3%その他の病原体
ADEM
原因不明
風疹届け出基準 2008年より全数報告(発症7日以内)
臨床症状
全身性の小紅斑や紅色丘疹
発熱
リンパ節腫脹
病原体診断
分離・同定による病原体の検出 (咽頭拭い液、血液、髄液)
検体から直接のPCR法による病原体の遺伝子の検出(咽頭拭い液、血液、髄液)
抗体の検出(IgM抗体の検出、ペア血清での抗体陽転又は抗体価の有意の上昇) (血清)
風疹で気をつけるべきこと 臨床診断
発熱は50% 発熱が無いものは臨床診断は難しい
鑑別診断猩紅熱伝染性単核症修飾麻疹エンテロウイルス伝染性紅斑(リンゴ病)薬疹
検査室診断IgMは発疹出現後4日目以降に陽性PCR陽性率 血液<咽頭
院内感染の予防隔離スタッフの抗体価
妊婦への感染不顕性感染 15%あるため 先天性風疹症候群の危険性
先天性風疹症候群
先天性風疹症候群全数報告(発症7日以内)
• 症状難聴 白内障 先天性心疾患 など
• 検査咽頭拭い液、唾液、尿からの
分離・同定による病原体の検出
PCR法による病原体の遺伝子の検出血清抗体の検出
(IgM抗体の検出、HI抗体の高値)
HI:16倍以下(EIA8倍未満)はワクチン接種を勧める
妊娠時はだめ接種後2カ月避妊
男性も積極的に(避妊の必要はない)
ワクチンMR(麻疹+風疹) 約9000円風疹 約6000円
ワクチンを受けよう!