心理学実験実習 追加配付資料 - kansai ushimizu/spssacro/2004spssv12s... · web...
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心理学実験実習Ⅱ(課題実習)SPSS資料 Ver.12用 第4部 2004年9月
第4部 SPSSによる解析結果の印刷
プリンターから出力されたものが、誰の解析結果であるかを特定することが難しいことがある。ここでは、まず、「出力ビューア」の機能を簡単に解説し、次に、SPSSの印刷で、出力者(学生番号・氏名)を出力結果に挿入する方法について説明する。さらに、計算結果の特定箇所の表や図を ExcelやWordに切り張りして印刷する方法についてふれる。
12. SPSSの「出力ビューア」について SPSSでは、指定した計算が終了すると、その結果は「SPSS for Windowsビューア」に表示される。下の図は、このビューア画面であり、出力をここで管理することができる。この「ビューア」の左側のWindow枠内には、出力内容のアウトラインが表示される。
図 36 「出力ビューア」で因子パターン行列を選択した画面
右側のWindow枠内には、「統計」計算として指定した計算結果の表あるいは図などが表示される。左側のアウトラインにおいて、赤く太い横矢印の横の記述が、現時点で右側に表示される内容の表題というように、この2つのWindow枠は連携しているわけである。出力内容を、上から順に見る場合には、右枠のスクロールバーを下へと動かせばよいが、たとえば、因子パターンの出力へジャンプするには、左枠内の「パターン行列」をクリックすればよい。
左の枠内で「出力」をクリックし、出力のすべてを Excelにはき出すことも可能である。その場合には、出力先のセルでの書式の形式は、SPSSのほうで、自動に設定する。
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以下では、SPSSから Excelへのコピー・ペーストと、Excelでの体裁を整えるやり方を説明してみることにする。13. SPSSの印刷に学生番号と名前を付与する方法
まず、左側のアウトラインにおいて「表題」を選択する。すると下の図のように右Windowに、黒枠が表示される。
図 37 「出力ビューア」で「表題」を選択した画面
次のこの右側の黒枠をダブルクリックする。すると、枠の外観が変わり、テキスト入力が可能となる。(学籍番号と氏名を仮名漢字変で入力し、因子分析の前で enterを押し改行した。)
図 38 「出力ビューア」の「表題」に学籍番号と氏名を記入した画面
「出力ビューア」での印刷では、「ファイル(F)」から「印刷(P)」を選択すればよいが、どのような内容が印刷されるか、プリントを指示する前に確認することを勧める。印刷の内容は、「印刷プレビュー(V)」で確認することができる。
この SPSSでは、左画面の出力内容のアウトラインに表示されている個々の表や図を個別に印刷することもできる。ただし、この場合には、「ログ」で記入した学生番号・氏名は、印刷されない。「ログ」も含めた計算結果のすべてを印刷すれば、学籍番号・氏名は、印刷されるが、不必要なものも印刷され、紙の無駄となるかもしれない。なお、全部を印刷する場合には、左の出力内容のアウトラインで、「出力」をクリックしてから印刷の指示をおこなう。
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不必要な表や図を、「出力ビューア」から削除することもできる。左画面のアウトラインにおいて、出力したくない表や図の表題の上にマウスポインターを置き、右クリックすると編集画面が現れる。ここで、「切り取り(T)」を指示すると、この内容は、削除されることになる。資源の節約のためにも、必要としない表を削除することを勧める。
図 39 「出力ビューア」で印刷内容の削除した後の画面
14. SPSSから ExcelあるいはWordへの切り張り
レポート作成をOSがWindowsであるパソコンでおこなう場合には、SPSSの計算結果をWordへ切り張りすると作業時間を短縮できる。ただし、SPSSの表をそのままWordへ持ち込んだのでは、表としての体裁はよくない。数値からなる表の場合には、Excelをこの作業で介在させると、表の体裁を整えることができる。
SPSSから Excelへの切り張り:SPSSの「出力ビューア」において、追加図1で説明したように、複写したい表を右側の枠内で1回だけ左クリックし、次の右クリックをす
る。この操作で表示されるファイル操作メニューの「コピー(C)」を選ぶ。これでコピー作業の準備が完了する。(同じことは、「出力ビューア」の左画面でも可能である。左画面のアウトラインで、コピーしたい表を選び、右クリックすると、同様のファイル操作メニューが現れる。)この操作で、パソコン内では、一時的にメモ
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リー内に、このコピー対象の表が保存される。図 40 Excelへ SPSSから「パターン行列」と「因子間行列」を複写した画面
次に、Excel・Wordで、表(図 41)を完成するための作業手順を説明する。
(1)SPSSで因子分析をおこなう(第3部参照)。(2) SPSSの「出力ビューア」において、「パターン行列」を選ぶ。(3)この行列の表について、マウスの右クリックで、「コピー(C)」の指示を与える。(4)Excelを起動する。(5)Excelの「編集(E)」の「張り付け(P)」で、この表を張り付ける。 (6)SPSS の「出力ビューア」へ戻って(Windows のタスクバーで、「SPSSのビューア」をアクティブにする。)、「因子相関行列」を選ぶ。 (7)この表について、同様に、複写の指示をおこなう。(8)Excelをアクティブにする。(9)Excelの「編集(E)」で「張り付け(P)」をおこなう。(10)SPSSを終了する。(11)この Excelに切り張りした内容について、表としての体裁(小数点の桁揃え、罫線の挿入など)を整える。(12)なお、Wordに表を切り貼り切りする際には、Excelを終了せずにおこなう方がよい。
次の図が、体裁を整えた結果である。これを印刷する。あるいは、この表をさらに Wordに張り付けて、レポートを作成することもできる。SPSSの図を張り付ける場合には、Excel
よりは、Wordへ直接おこな
う方が、よい。
この Excel では、表示する
数値の桁数、
罫線などの変
更が簡便にお
こなえる。こ
こでは、Excelでの行の削除
や罫線の弾き
方などの詳細
は省 略した。
(各ソフトのヘ
ルプ参照。)
図 41 Excelで「パターン行列」と「因子間行列」を整理した画面
15. 参考文献 石村貞夫 (1998) SPSSによる統計処理の手順(第2版) 東京図書
石村貞夫 (1997) SPSSによるアンケートの調査・集計・解析 東京図書
石村貞夫 (1998) SPSSによる多変量データ解析の手順 東京図書
石村貞夫 (2003) SPSS 11.0J for Windows Student Version 東京図書
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心理学実験実習Ⅱ(課題実習)SPSS資料 Ver.12用 第4部 2004年9月
(この本には SPSSのBaseが付いています。制限:期間1年、50変数内、1500 ケース内)
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