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りそなアジアFXフラッシュ

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（2019年6月号）2019/5/15

りそなホールディングス市場企画部りそな銀行国際事業部

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○相場見通し（サマリー）〇国別注目ポイント！

6月末までの見通し

人民元

【対ドル】下落を予想。米中貿易摩擦の激化に伴い人民元相場は軟調に推移。G20での米中首脳会談を控え、貿易交渉の長期化も懸念される中、人民元は徐々に下値を切り下げると予想。但し、1ドル7元の水準は節目として意識されやすく、下値も限定的であろう。【対円】下落を予想。ドル円は円高となる中、対円で下落を予想。

タイバーツ

【対ドル】上昇を予想。米中通商摩擦の激化が警戒される中で、経済情勢が安定し利下げの可能性も低いタイバーツは買いが入りやすい地合いとみる。5/9に総選挙の結果が発表され、今後も政治混乱リスクは残るものの不透明感が後退したことも好材料だろう。【対円】上昇を予想。ドル円は緩やかな下落で、バーツ円は上昇を予想。

インドネシア

ルピア

【対ドル】下落を予想。米中通商摩擦により中国経済との結びつきが強いインドネシアルピアは軟調な推移を予想。4月後半からの原油高により経常収支の悪化が懸念されることも押下げ材料。【対円】下落を予想。ドル円が緩やかに下落する中、対円で下落。

※各マーケットコメントは5月15日（水）9：00現在

米中通商交渉、6/28-29のG20が日程上のポイント

国 6月末までの注目ポイント

中国

【米中貿易問題】・5/10に対中関税2,000億㌦相当の税率10％→25％の引き上げが実施され、5/13には追加の約3000億㌦分についても6月末以降に関税を課す計画を発表。6/28-29に開催されるG20で予定される米中首脳会談での交渉材料にするものとみられるが、携帯電話、パソコン、衣類や玩具などの消費財が多く含まれ、米消費者への悪影響が懸念される。両国ともに国家の威信にかけて妥協をすることは難しく、問題は長期化も懸念される。【景気動向】・中国の1-3月期GDPは前年同期比+6.4％となり、市場予想の+6.3％を上回った。4月製造業PMIは50.1と2カ月連続で節目の50を上回った。政府当局の景気下支え姿勢が鮮明となる中、経済指標は改善傾向となっているが、米中貿易戦争が激化による今後の実体経済への波及に注意。

タイ

【政治動向】・5/9に3月に行われた下院総選挙の最終結果が発表された。タクシン派のタイ貢献党が第1党も136議席(定数500)に留まり、連立でも過半数に届かず。上院議席も考慮すると国民国家の力党を中心とした軍事政権継続の可能性が高いものの、今後も政治混乱のリスクが残る。

インド

ネシア

【政治動向】・4/17に大統領選が実施された。公式結果は5/22発表も現職ジョコ氏が再選の見込。議会選挙でも与党連合が勝利し政権基盤は盤石。

No.19

〇重要日程

16日 (木) インドネシア金融政策決定会合 10日 (月) 中国貿易収支

20日 (月) 日本 GDP 14日 (金) 中国小売・生産・投資

21日 (火) タイ GDP 15日 (水) インドネシア金融政策決定会合

24日 (金) 日本 CPI 17日 (月) インドネシア貿易収支

31日 (金) 中国 PMI 26日 (水) タイ金融政策決定会合

31日 (金) タイ貿易・経常収支 31日 (金) タイ貿易・経常収支

5月 6月

通貨強弱：タイバーツ

円＞ドル＞

人民元

インドネシアルピア

人民元・円 (円) 15.95 下落 15.50 ～ 16.50

ドル・人民元 (元) 6.8753 上昇（人民元は下落） 6.7000 ～ 7.0000

バーツ・円 (円) 3.48 上昇 3.40 ～ 3.57

ドル・バーツ (バーツ) 31.507 下落（バーツは上昇） 30.900 ～ 31.800

100ルピア・円 (円) 0.761 下落 0.720 ～ 0.780

ドル・ルピア (ルピア) 14,438 上昇（ルピアは下落） 14,200 ～ 15,000

円ドル円 (円) 109.66 下落 107.00 ～ 112.00

インドネシア

ルピア

5月15日現在予想（5月15日～6月30日）(矢印は3月末比)

人民元

タイバーツ




（2019年6月号）2019/5/15


量的緩和の縮小に向けてユーロは堅調推移継続を予想

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USD/CNY

○相場見通し ①人民元 ②タイバーツ

THB

出所：Bloomberg

出所：Bloomberg

①人民元

②タイバーツ

15

16

17

18

2/16 4/27 7/6 9/14 11/23 2/1 4/12 6/21

人民元/円（週足）

3.0

3.1

3.2

3.3

3.4

3.5

3.6

2/16 4/27 7/6 9/14 11/23 2/1 4/12 6/21

タイバーツ/円（週足）

人民元・円人民元は下落 15.50 – 16.50円

G20での米中首脳会談を控え、貿易交渉の長期化も懸念される中、人民元は下落とみるが、1ドル7元は節目として意識されやすく下値も限定的と予想。また、リスク回避的にドル円が円高となる中で、人民元・円は下落を予想。5/10に米国は対中関税2,000億㌦相当の税率10％→25％の引き上げを実施。

5/13には追加の約3000億ドル分についても6月末以降に引き上げる計画が発表され、G20での米中首脳会談を控えて上値が重く推移するとみる。政府当局による景気下支え姿勢が鮮明となる中、1-3月期のGDPは前年同期比+6.4％（市場予想同+6.3％）、 4月製造業PMIは50.1と2カ月連続で節目の50を上回るなど、経済指標は改善傾向となっているが、米中貿易戦争が激化による今後の実体経済への波及が懸念され、上値の重さが継続するとみる。

ドル・人民元人民元は下落 6.7000 – 7.0000元

バーツ・円バーツは上昇 3.40 – 3.57円

ドル・バーツバーツは上昇 30.900 – 31.800バーツ

米中通商摩擦の激化が警戒される中で、ドル・バーツは下落、バーツ・円は上昇を予想。米中摩擦の悪影響が懸念される中で、経済情勢（堅調な経済成長と安定的な

経常収支）を背景にタイバーツは他新興国通貨に比べ買われやすい地合い。中国からタイに生産拠点シフトが起こるとの観測もタイバーツの上昇要因となろう。5/8の金融政策決定会合では2・3月に続き政策金利は据え置かれた。堅調な経

済情勢を背景に今後も利下げの可能性は低い。最終結果が出た総選挙で親軍派・国民国家の力党は第2党に留まったものの、上

院議席も考慮すると軍事政権が継続する可能性が高い。今後も政治混乱リスクは残るが、選挙結果の不透明感が解消されたことはタイバーツに一定のポジティブ材料。




（2019年6月号）2019/5/15


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○相場見通し ③インドネシアルピア④ドル円

米中通商摩擦への警戒から、ドル・ルピアは上昇を予想。ルピア・円は下落を見込む。4/17の大統領選は公式結果は5/22発表も現職ジョコ氏が再選の見込。大統領

選後は政治安定が好感され一旦ルピア高で反応したものの、その後はルピア安が進行する展開が続いている。背景は4月後半からの原油安と5/5のトランプ米大統領ツイートをきっかけとした米中通商摩擦の激化懸念。インドネシアは原油輸入が多く原油高は経常収支の悪化につながりルピア安となり

やすい。また米中通商摩擦により中国経済とのつながりの深いインドネシアをはじめアジア経済への影響が懸念される。米国の更なる対中制裁関税賦課も検討される中でインドネシアルピアの上値が重い展開が続くだろう。

IDR

出所：Bloomberg

③インドネシアルピア


ドル・円ドル円は横ばい 108.50 – 113.00円

ドル円は、GW前後や日米貿易協議で一時的な円高リスクはあるものの、総じて横ばい圏の動きを予想米マクロ経済は総じて底堅さをみせるとともに、懸案となっている中国経済の持ち直

し期待もある中で、市場で利下げ期待が急速に高まる展開は考えづらくドル円は底堅く推移するだろう。一方、3月FOMCで2019年の利上げ見通しを2回→0回に引き下げており、当局が金融緩和的なスタンスを取る中で上値余地も限定的だろう。スケジュール上、GW前後では長期連休への警戒から国内投資家を中心にリスクを

落とす動きも考えられ、一時的にドル円に低下圧力がかかる可能性がある。また、4月半ばから日米貿易協議が本格的に開始する見通し。米国が為替条項

について強硬なメッセージを発信した場合、警戒から一時的に円高方向に反応するリスクがある。ただし、通常の為替条項が導入されても日本の金融政策に対する影響はなく、実際の影響は限定的と考えられ、継続的な動きとはならないだろう。

USD

出所：Bloomberg

④ドル円

100

105

110

115

120

2/16 4/27 7/6 9/14 11/23 2/1 4/12 6/21

ドル/円（週足）

0.70

0.75

0.80

0.85

0.90

2/16 4/27 7/6 9/14 11/23 2/1 4/12 6/21

インドネシアルピア/円（週足）


ドル・円ドル円は下落 107.00 – 112.00円

ドル円は、弱めの経済指標や米中貿易摩擦の激化への懸念から、総じて弱含みの動きを予想ここもと米マクロ経済は総じて弱い数字となっているほか、米中貿易摩擦の激化が

懸念される中、ドル円は上昇しづらく、弱含み推移するとみる。また、FRBが金融緩和的なスタンスを維持していることもドル上値を重くしよう。スケジュール上では、5/25-28にトランプ大統領が来日する。米中貿易摩擦が激

化する中、日米貿易交渉においても圧力を強める可能性もある。また6/4-5にシカゴにてFRBが金融政策運営に関する会議を開催する。一時的にインフレ率が2％を超えることを許容するかなども検討するとみられ、FRBの利上げに対して消極的なスタンスが鮮明となろう。G20での米中首脳会談までは貿易問題のヘッドラインに一喜一憂しやすく、上下に振れやすい展開が継続するものとみるが、状況が悪化した場合には利下げ期待も高まりやすく、より円高バイアスがかかりやすくなろう。

ルピア・円ルピアは下落 100ルピア 0.720～0.780円

ドル・ルピアルピアは下落 14,200～15,000ルピア




（2019年6月号）2019/5/15


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○今後の政治・経済指標等日程

出所：Bloomberg

【5月下旬】【6月上旬】【6月下旬】日本中国タイインドネシア日本中国タイインドネシア日本中国タイインドネシア

5月16日木金融政策

決定会合6月1日土 6月16日日

5月17日金外貨準備 6月2日日 6月17日月貿易収支

5月18日土 6月3日月製造業PMICPI

PMI 6月18日火

5月19日日 6月4日火 6月19日水貿易収支

5月20日月 GDP 6月5日水 6月20日木金融政策決

定会合

金融政策

決定会合

5月21日火 GDP 6月6日木 6月21日金 CPI 外貨準備

5月22日水貿易収支

機械受注6月7日金外貨準備外貨準備 6月22日土

5月23日木 6月8日土 6月23日日

5月24日金 CPI 外貨準備 6月9日日 6月24日月

5月25日土 6月10日月貿易収支 CPI 6月25日火

5月26日日 6月11日火 6月26日水金融政策

決定会合

5月27日月 6月12日水機械受注 CPI 6月27日木

5月28日火 6月13日木

小売売上高

固定資産投資

鉱工業生産

外貨準備 6月28日金

求人倍率

失業率

鉱工業生産

貿易収支

経常収支

外貨準備

5月29日水 6月14日金外貨準備 6月29日土

5月30日木 6月15日土 6月30日日 PMI

5月31日金

求人倍率

失業率

鉱工業生産

PMI

貿易収支

経常収支

外貨準備




（2019年6月号）2019/5/15


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中国の動向-主要トピックス①

【4/12～18】

◎第1Qの経済成長率6.4％前年同期比横ばい

中国国家統計局は17日、今年1-3月期のGDPが前期と同じ6.4％増加し

たと発表した。１年ぶりに減速に歯止めがかかった。国家統計局の毛盛

勇報道官は同日に開いた説明会見で、第1四半期の経済成長率について

、「市場の事前予測を上回った」と統括した。また主要経済指標が上向

いたことについて、政府による一連の政策の効果が出始めたと説明した

。先行きについては、増値税率や社会保険料率の引き下げにより企業負

担が軽減され、投資や生産の拡大に向かう見通しとした。

【4/19～4/25】

◎コレラで養豚産業に深刻な打撃下半期供給不足で価格上昇

中国農業農村省は23日、定例説明会議で、アフリカ豚コレラが養豚産

業全体に深刻な打撃を与えていると発表した。3月の豚の飼育数は前年

同月比で18.8％、繁殖用のメス豚数は前年同月比で21％減少しており

、直近10年で最大の減少幅となった。小規模養豚業者は感染リスク増

大の懸念から出荷を急ぐようになっており、大規模養豚業者は飼育数の

補充に慎重になっている状況から、下半期には供給不足により価格が上

昇すると予測している。肉は中国人の基本食材であり、豚肉の価格変動

はCPIにも波及するとみている。

りそな銀行上海駐在員事務所




（2019年6月号）2019/5/15


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中国の動向-主要トピックス② りそな銀行上海駐在員事務所

主要経済指標

【4/26～5/9】

◎省境料金所を廃止渋滞緩和と物流の効率化狙う

中国政府は、5日の常務会議で高速道路の省境料金所を年内に廃止する方針を決定した。当初の計画より1年以上前倒しで対応することになる。省単位で建設、管理されてきた全国の料金所は3月28日時点で229カ所に上る。交通運輸省の呉氏は4月末の会見で「自動料金収受システム（ＥＴＣ）の全面的な導入が料金所廃止を実現できるかどうかの鍵である」と強調した。また、5日の常務会議では、廃止される料金所の収受係の雇用維持を確認し、配置換えなどで対応していくことが予想される。

＜月次データ＞

項目単位 2014/12 2015/12 2016/12 2017/12 2018/12 2018/11 2018/12 2019/1 2019/2 2019/3 2019/4

実質GDP成長率％ 7.2 6.8 6.8 6.7 6.4 - 6.4 - - 6.4 -

消費者物価上昇率％ 1.5 1.6 2.1 1.8 1.9 2.2 1.9 1.7 1.5 2.3 2.5

失業率％ 4.1 4.1 4.0 3.9 3.8 - 3.8 - - - -

輸出額 10億ドル 227.4 223.7 209.3 231.5 220.9 224.3 220.9 218.0 135.2 197.9 193.5

輸入額 10億ドル 177.5 164.3 168.6 177.7 164.1 . 182.4 164.1 178.7 131.4 165.5 179.7

経常収支 100万ドル 236,047 304,164 202,203 195,117 49,092 - 49,092 - - 58,600 -

外貨準備高 10億ドル 3,843.0 3,330.4 3,010.5 3,140.0 3,072.7 3,061.7 3,072.7 3,087.9 3,090.2 3,098.8 3,095.0

主要政策金利％ 5.60 4.35 4.35 4.35 4.35 4.35 4.35 4.35 4.35 4.35 4.35

対ドル為替レート人民元 6.16 6.29 6.65 6.75 6.62 6.94 6.89 6.79 6.74 6.71 6.72

※ 対ドル為替レート：期末又は月末値　　主要政策金利：1年物貸出基準金利出所：Bloomberg

◎中古車輸出解禁新車への買い換えと自動車産業の拡大へ

中国商務省と公安省、税関総署が5日に中古車輸出をテーマにした会議を開催した。「中古車輸出作業」を始動させ、「一帯一路」沿線の新興国を中心に中古車輸出産業を拡大し、国内市場の新車への買い換え促進につなげる狙い。3部門は会議前の4月29日、共同で条件が成熟した地区である北京と天津、上海などの10省・市を第1弾の輸出業務地区に指定し、実質的に解禁する政策も打ち出した。2018年の中国における中古車取引は1,382万台で、新車市場の半分以下となっているが、先進国では一般的に中古車取引は新車の2倍程度の規模があることから、今後中古車輸出業務の伸びしろはかなり大きなものと予測されている。




（2019年6月号）2019/5/15


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中国の景気動向

GDP 前年比％

上海総合指数

鉱工業生産前年比％

CPI 前年比％外貨準備高 10億ドル

貿易収支 10億ドル

都市部失業率％

人民元ドル/元政策金利（1年物貸出基準金利）％

出所：Bloomberg




（2019年6月号）2019/5/15


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”上海下午茶”（上海からティータイム）りそな銀行上海駐在員事務所

○空港の自動歩道のガラス割れ事故について

4月に空港で発生した事故です。この日は、人気歌手とアイドル20人ほどが空港に現れたことで大勢のファンたちが到着ロビーに集まりました。

ファンは自動歩道に集まり、良い位置を確保しようと必至になった結果、自動歩道のガラスが割れてしまったのです。

エスカレーターの技術者に聞いたところによると、自動歩道には破損防止の専用ガラスが使用されているため、金槌でたたかない限り簡単に割れないそうです。

今回の事故では歌手とアイドルの姿が現れた時に、ファンたちが一気に自動歩道の一カ所に集まり、強い力で押したため、ガラスが割れてしまったとの分析です。

今回の事故では怪我人はありませんでしたが、ファンたちの行為はとても危険で、空港の秩序を乱す結果となってしまいました。

ファンたちが空港で起こした事故は少なくありません。好きな歌手やアイドルのためにも、空港の秩序の維持や人身安全確保を考えての行動は大切だということですね。

最近、中国では「996」という数字が話題になっています。「996」というのは、毎日の労働時間が午前9時から午後9時で、一週間6日勤務することです。

中国の有名企業であるアリババ、デンセント、華為、京東などは「996」制を採用しているようです。今回の議論の焦点は996という勤務形態は正しいのか？ということで、意見は完全に2極化しています。

賛同者たちは、個人の努力度合いは労働時間数に反映されると主張しています。つまり、長い労働時間＝努力している＝良い実績というのです。一部の若者達は「996」の環境下で、個人の夢が実現できていると強調しています。

反論者たちは、「996」制は主にIT関連企業で採用されているので、業務内容に必要性があると理解しています。一般企業にとっては、「996」労働時間制の導入が、労働者の労働意欲や作業効率、忠誠心の低下を招く可能性があると主張し、また、個人の生活面にも影響がでると強調しています。

当然、この議論の正否はありませんが、企業が長期的な視野に立ち、労働者の利益が守られることが望ましいですね。

○「996」について




（2019年6月号）2019/5/15


9

タイの景気動向

◆タイ中央銀行が発表した2019年3月の主要経済指標（速報値）によれば、タイ経済は拡大ペースが緩やかになった。民間消費は非耐久財が減少し前年同月比2.6％上昇。民間投資は同2.1％下落した。建設投資は減少。国内機械販売も下落した一方、機械・設備を中心とした資本財の輸入は8.4％上昇した。工業生産は不振だった。外国人観光客は同0.7％減少。

◆タイ商業省によると、米中貿易摩擦や為替相場の変動等が影響し、2019年3月の輸出額は前年同月比4.9％減の214億4,020万米ドルと、前月の同5.9％増からマイナスに転じた。農産物・同加工品が同3.2％増加したが、主要工業製品が同6.0％下落した。自動車・同部品、ゴム製品、ラジオ・テレビ受像機等は伸びた一方、コンピューター・同部品、ＨＤＤ、ＩＣ（集積回路）、石油関連製品等は不振だった。市場別では、日本向けは7.4％増加したが、米国、中国、欧州連合向けはそれぞれ減少した。輸入額は同7.6％減の194億3,550万米ドル。この結果、貿易収支は20億470万米ドルの黒字となった。今年1～3月の輸出額は前年同期比1.6％減の619億8,800万米ドルだった。

3月の対米ドル・バーツ相場は平均で1米ドル＝31.74バーツで、前月の31.51バーツ比バーツ安となった。

◆タイ商業省が発表した4月の一般消費者物価指数（ＣＰＩ）は、前年同月比1.23％と22カ月連続で上昇した。食品・飲料は同2.20％、非食品は同0.67％とそれぞれ上昇した。また、今年1～4月のＣＰＩは前年同期比0.86％上昇となった。

◆タイ工業連盟（ＦＴＩ）によると、2019年1～3月の自動車生産台数は56万1,487台で、前年同期比4.0％増。内訳は乗用車が22万5,517台(同1.8％増）、1トンピックアップが32万8,338台（同5.8％増）。国内販売台数は前年同期比11.2％増の26万3,549台、完成車輸出台数は同1.6％増の29万9,841台。輸出額は同2.3％減の1,496億5,546万バーツだった。

主要経済指標

りそな銀行バンコック駐在員事務所


項目単位 2014/12 2015/12 2016/12 2017/12 2018/12 2018/11 2018/12 2019/1 2019/2 2019/3 2019/4

実質GDP成長率％ 2.4 3.1 3.1 3.9 3.7 - 3.7 - - - -

消費者物価上昇率％ 0.6 -0.9 1.1 0.8 0.4 0.9 0.4 0.3 0.7 1.2 1.2

失業率％ 0.8 0.9 1.0 1.2 1.1 1.2 1.1 1.1 1.1 1.1 1.1

輸出額 100万ドル 18,732 17,088 18,172 19,721 19,381 21,237 19,381 18,994 21,554 21,440 -

輸入額 100万ドル 17,201 15,613 17,169 19,941 18,316 . 22,415 18,316 23,026 17,519 19,436 -

経常収支 100万ドル 5,164 4,236 4,123 3,983 4,506 1,141 4,506 2,012 6,505 6,080 -

外貨準備高 10億ドル 157.1 156.5 171.9 202.6 205.6 203.2 205.6 209.9 212.5 212.2 210.5

主要政策金利％ 2.00 1.50 1.50 1.50 1.75 1.50 1.75 1.75 1.75 1.75 1.75

対ドル為替レートバーツ 32.5 34.3 35.3 33.9 32.3 33.0 32.7 31.8 31.3 31.7 31.8

※ 対ドル為替レート：期末又は月末値　　主要政策金利：タイ翌日物レポ金利出所：Bloomberg




（2019年6月号）2019/5/15


10

タイの景気動向

実質GDP 前年比％

タイSET

鉱工業生産前年比％



消費者信頼感指数

タイバーツドル/バーツ政策金利％

出所：Bloomberg




（2019年6月号）2019/5/15


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タイにおける自動車産業の動向りそな銀行バンコック駐在員事務所




（2019年6月号）2019/5/15


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インドネシアの景気動向

主要経済指標


項目単位 2014/12 2015/12 2016/12 2017/12 2018/12 2018/11 2018/12 2019/1 2019/2 2019/3 2019/4

実質GDP成長率％ 5.1 5.2 4.9 5.2 5.2 - 5.2 - - 5.1 -

消費者物価上昇率％ 8.36 3.35 3.02 3.61 3.13 3.23 3.13 2.82 2.57 2.48 2.83

失業率％ 5.9 6.2 5.6 5.5 5.3 5.3 5.3 5.3 5.3 5.3 5.3

輸出額 100万ドル 14,436 11,917 13,832 14,865 14,333 14,906 14,333 13,928 12,556 14,026 -

輸入額 100万ドル 14,435 12,077 12,783 15,105 15,365 . 16,902 15,365 14,991 12,226 13,486 -

経常収支 100万ドル -5,961 -4,703 -1,797 -5,567 -9,221 - -9,221 - - -6,966 -

外貨準備高 10億ドル 111.9 105.9 116.4 130.2 120.7 117.2 120.7 120.1 123.3 124.5 124.3

主要政策金利％ 7.75 7.50 4.75 4.25 6.00 6.00 6.00 6.00 6.00 6.00 6.00

対ドル為替レートルピア 11,875 13,394 13,305 13,384 14,247 14,661 14,496 14,158 14,035 14,210 14,144

※ 対ドル為替レート：期末又は月末値　主要政策金利：2016/8より7日物リバースレポ金利導入、それ以前は中銀参照金利出所：Bloomberg

インドネシアの2019年度1-3月期経済成長率は前年比＋5.07%となり、市場予想の+5.20％には届かなかった。インドネシア中央銀行は2019年の成長率を5.0～5.4％と予想。

〇貿易収支は2カ月連続の黒字2019年3月の貿易収支は5.4億米ドルの黒字と2カ月連続の黒字となり、市場

予想の1.77億米ドルの赤字を上回った。

〇物価2019年4月の消費者物価指数は前月比+0.44％と3月の+0.11%から上

げ幅を広げ、市場予想（+0.33％）も上回った。前年比では、+2.83%(3月：+2.48％)となった。前月比では食品が大きく上昇、前年比では加工食品、教育、交通で上昇した。中銀は4月の会合で、目標の前年比+3.5±1％と+のインフレ見通しを維持した。

〇金融政策2019年4月の会合では政策金利を6.00%に据え置き。5会合連続での据え

置きとなった。引き続き経済の対外的な安定性を強化することが狙いとされた。その他国内需要を刺激するための以下の6つの政策を挙げた。①金融調節機能

の強化による流動性の増加及び金融市場の高度化②全国決済システムの普及による小売業者の決済効率の強化③規制の簡素化による国内為替先物取引（DNDF）の拡充 ④短期金融市場及び為替市場における規制の整備⑤CP市場の整備⑥社会扶助システム、村落支援、交通、会計の電子化




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13

インドネシアの景気動向

実質GDP 前年比％

ジャカルタ総合指数

製造業PMI 前年比％



消費者信頼感指数

インドネシアルピアドル/ルピア政策金利％

出所：Bloomberg

2016/8より政策金利の指標を変更中銀参照レート「BIレート」

↓「7日物リバースレポレート」




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14

○チャート集① 1995年からの相場推移（人民元）出所：Bloomberg

リーマン・ブラザーズ破綻(08.10)

管理変動相場制に移行(05.7)

人民元ショック(15.8)




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15

○チャート集② 過去3年間の相場推移（人民元）出所：Bloomberg




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16

○チャート集③ 1995年からの相場推移（タイバーツ）出所：Bloomberg

陸軍によるクーデター発生(06.9)


陸軍によるクーデーター発生(14.5)

タイのプミポン国王陛下崩御(16.10)

タクシン愛国党、総選挙圧勝(05.2)


陸軍によるクーデター発生（14.5）

タイのプミポン国王陛下崩御（16.10）

陸軍によるクーデター発生（06.9）

タクシン愛国党総選挙圧勝（05.2）




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17

○チャート集④ 過去3年間の相場推移（タイバーツ）出所：Bloomberg




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18

○チャート集⑤ 1995年からの相場推移（インドネシアルピア）出所：Bloomberg


資本規制強化(01.1)

FRBがテーパリング示唆(13.5)




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19

○チャート集⑥ 過去3年間の相場推移（インドネシアルピア）出所：Bloomberg




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20

○チャート集⑦ 1995年からの相場推移（中国、香港、タイ、インドネシア）

タイSET指数

中国上海総合指数

出所：Bloomberg

香港ハンセン指数

ジャカルタ総合指数




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21

各国政策金利の推移

○チャート集⑧ 中国、タイ、インドネシアの政策金利推移出所：Bloomberg

中国1年物貸出基準金利

インドネシア中銀参照レート「BIレート」

インドネシア7日物リバースレポ金利

中国1年物預金基準金利

中国7日物リバースレポ金利

タイ翌日物レポ金利

スライド 1...1 相場見通し（サマリー） 〇国別注目ポイント！...

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