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キャリアガイダンスブック

2021 - 2024

LINDEN HALL HIGH SCHOOL

2020.7.1 発行

転載禁止 Internal Use Only

1

CONTENTS

目次

Ⅰ キャリアガイダンスブック発刊によせて

教頭からのメッセージ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3

IB教育主任からののメッセージ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3

Ⅱ コースの概要

IBコース（International Baccalaureate Diploma Programme Course）・・・・・ 4

IVコース(Individual Course) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4

IBコース・IVコースの進路・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 5

Ⅲ IBコースの概要

IBコースとは・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 6

IBの使命 (IB Mission Statement) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 6

IBの学習者像・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 7-8

IBディプロマプログラムの紹介・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 9

IBディプロマプログラム・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 10

2021年度IBディプロマカリキュラム・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 11

IBディプロマ成績評価・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 12

IBディプロマ最終評価・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 13

IBディプロマ取得条件・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 14-15

IBディプロマに関する諸注意・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 16

IBディプロマカリキュラム概要・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 17

グループ1 言語A: 日本語A 文学HL/SL ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 18

グループ1 言語A: 英語A 言語と文学HL/SL ・・・・・・・・・・・・・・・・ 19

グループ2 言語B: 英語B HL/SL ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 20

グループ2 言語B: 日本語B HL/SL ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 21

グループ3 個人と社会: 歴史 HL/SL ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 22

グループ3 個人と社会: ビジネスと経営HL/SL ・・・・・・・・・・・・・・ 23

2

グループ4 理科: 化学 HL/SL ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 24

グループ4 理科: 生物 HL/SL ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 25

グループ4 理科: 物理 HL/SL ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 26

グループ5 数学: 解析とアプローチ HL/SL ・・・・・・・・・・・・・・・・ 27

グループ5 数学: 応用と解釈 HL/SL ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 28

グループ6 芸術: 美術HL/SL ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 29

知の理論 (Theory of Knowledge:TOK) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 30

課題論文 (Extended Essay:EE) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 31-32

創造性・活動・奉仕 (Creativity, Activity and Service:CAS) ・・・・・・・・・ 32

IBディプロマと大学進学・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 33-34

IBディプロマと世界名門大学の合格目標スコア目安・・・・・・・・・・・・・ 35

IBコースのスケジュール・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 36-38

SAT合格目標スコア・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 38

IBディプロマを活用した大学入試例（日本）・・・・・・・・・・・・・・・・ 39

Ⅳ IVコースの概要

IVコースとは・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 40

選択科目・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 40

日本の大学の受験パターン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 41

国内大学入試の種類・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 42-43

大学入学共通テストの概要・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 44

国内大学試験のスケジュール・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 44-46

IVコースの海外大学受験・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 47

Ⅴ 参考

卒業生の声・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 48

受験体験記・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 49

用語集・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 50

Q&A ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 51-53

3

Ⅰ キャリアガイダンスブック発刊によせて

■教頭からのメッセージ

2019 年春、4 期生 10 名がそれぞれの道を立派に切り拓きリンデンホールスクール中高学部を旅

立ちました。卒業生数はすでに 30 名を超え、彼らはそれぞれの未来を切り拓いています。また、

新設校であるリンデンホールスクール中高学部の歴史をも切り拓いてくれています。

アットホームな学校文化を形成している本校ですから、卒業した生徒は中高学部のすべての生徒

にとって身近な存在でした。ですから、現在在籍している生徒たちの心には「彼らを見習おう」と

いう思い、そして中には「彼らに負けない」という思いが存在しているように思います。

ノブレス・オブリージュ（noblesse oblige）という言葉があります。社会的地位の保持には責任

が伴うことを意味する言葉です。自分だけの成功を望むのではなく、自分の成功を他の人々の幸福、

社会の幸福につなげる行動を取らなくてはいけない。本校の生徒たちが本校での学びの中で、ノブ

レス・オブリージュをしっかりと果たせる人になって未来の道を歩んでくださることを期待してい

ます。

まずは卒業後のことをしっかり考えましょう。この『リンデンホールスクール中高学部キャリア

ガイダンスブック』は本校生徒の確かな未来のために作成されています。

リンデンホールスクール中高学部

教頭近藤好子

■IB教育主任からのメッセージ

The Diploma Programme (DP) is a two-year international education programme offered by the

International Baccalaureate (IB) that prepares students for university and higher education. The DP

provides students with opportunities to develop skills necessary to live, learn and work in a rapidly

globalizing world. Many universities, including both national and private universities in Japan,

welcome the DP students who are well-equipped and possess the necessary knowledge and skills to

be successful at their chosen university. DP graduates are well known to excel at universities all

around the world.

Linden Hall High School became the first article one IB World School in Kyusyu and our graduates

have had remarkable results. Almost all of our Diploma students have received a bilingual diploma.

This confirmed the great success of the immersion programme at Linden Hall, which was started in

2004.

I would like to encourage all of our students to be a part of this exciting journey so that they each

could become a person who can help to create a better and more peaceful world through intercultural

understanding and respect, as is expressed in the IB mission statement.


Head of IB Education Fumiko Nelson

4

Ⅱ コースの概要

■IBコース (International Baccalaureate Diploma Programme Course)

「IBコース」は、国際バカロレアのディプロマ (DP) カリキュラムを2年間履修し、DP資格取得

のための統一試験に合格することで、国際バカロレア資格取得を目指すコースです。

この国際バカロレア(International Baccalaureate: IB)のDP資格は、国際的に認められている大学入

学資格の1つであり、日本のみならず世界の名門大学への進学を目指します。

■IVコース (Individual Course) *2021年度より名称変更予定

全国の国公立大学、難関私立大学への現役合格を目指す「IV コース」は、国内の国公立、

MARCH(明治大学、青山学院大学など)以上の難関大学進学や海外進学を目指します。

理系に重点をおきたい生徒は理系コースの選択、文系に重点をおきたい生徒は文系コースの選択

ができます。それぞれの基礎をさらに強化しながら、一人ひとりに合わせたカリキュラムを展開し

ます。また、志望校に合わせた対策と指導を行います。選択制の科目もあるので、生徒が自分に必

要なものを選ぶことができます。

5

■IBコース・IVコース（名称変更予定）の進路

「IBコース」にてIBディプロマを取得した生徒は、イギリス・オーストラリア・ヨーロッパの大

学への進学を希望する場合、その成績に応じ大学への入学資格を得ることができます。また、国内

の大学についても、国際バカロレア入試など、その成績を利用した大学入試もあります。最大の特

徴は、国内外への複数出願が容易で、国内大学のAO入試にも大いにいかすことができます。

「IVコース」は、一般の中等教育学校（高等学校）の生徒と変わらないカリキュラムですすみま

す。多くの生徒は、大学入学共通テストや国内大学の入学試験を受験しており、本学の英語イマー

ジョン教育をいかしたAO入試などにも出願が可能です。なお高い英語力を生かした海外進学も可

能です。

（参考）英語力をいかした国内入試について

現在の大学受験を考えるうえで、重要度が増してきた入試制度に推薦入試があります。昨今私

立大学に入学する受験生の約50％がAO入試、公募制推薦入試、指定校推薦入試など推薦系入試経

由であると言われ、年々この制度を導入する大学は国立大学を含め上昇の一途をたどっています。

この制度は英語力を活用した大学ルートとして大きなウエートを占める入試方法となっています。

文部科学省の大学入試英語ポータルサイトでは、

2020年度から始まる大学入学共通テストで活用される英語の民間試験について、「来年度から

の導入を見送る」と正式な表明がありましたが、2021年度大学入学者選抜では、各大学が独自に

活用することは可能としています。なかでも私立大学を中心に、*英語外部検定利用入試を採用す

る大学は増え続けています。

特に、４技能のなかでも日本の英語教育で遅れていた「Speaking(話す)」「Writing(書く)」と

いう２技能を合わせて練習し、アウトプットできる力が求められています。リンデンの特長を活

かし、ご自身の志望校がどの英語外部検定を採用しているかをチェックするようにしてください。

IB コース IV コース（名称変更予定）

・バカロレア資格をいかした海外入試

・バカロレア資格をいかした国内入試

・IELTS など英語力をいかした海外入試

・SAT を利用した入試（アメリカ）

・英語力をいかした国内入試*

・一般入試（国内）

・IELTS など英語力をいかした海外入試

・SAT を利用した入試（アメリカ）

・英語力をいかした国内入試*

・一般入試（国内）

6

Ⅲ IBコースの概要

■IBコースとは

IBのプログラムは、Primary Years Programme (PYP)、Middle Years Programme (MYP)、

Diploma Programme (DP)、IB Career-related Certificate Programme(IBCP)からなる幅広く、バラ

ンスの取れたカリキュラムです。

リンデンホールスクール中高学部では、12年間の英語イマージョン教育の一環として、11年生と

12年生の生徒を対象に、国際的に認知された大学への入学資格が与えられる国際バカロレア機構の

英語によるディプロマカリキュラム(DP)に沿った授業を提供しています。

■IBの使命 (IB Mission Statement)

国際バカロレア(IB)は、多様な文化の理解と尊重の精神を通じて、より良い、より平和な世界を

築くことに貢献する、探究心、知識、思いやりに富んだ若者の育成を目的としています。

この目的のため、IBは、学校や政府、国際機関と協力しながら、チャレンジに満ちた国際教育プ

ログラムと厳格な評価の仕組みの開発に取り組んでいます。

IBのプログラムは、世界各地で学ぶ児童生徒に、人がもつ違いを違いとして理解し、自分と異な

る考えの人々にもそれぞれの正しさがあり得ると認めることのできる人として、積極的に、そして

共感する心をもって生涯わたって学び続けるよう働きかけています。

参照 http://www.ibo.org/en/about-the-ib/mission/

The International Baccalaureate aims to develop inquiring,

knowledgeable and caring young people who help to create a better and

more peaceful world through intercultural understanding and respect.

To this end the organization works with schools, governments and

international organizations to develop challenging programmes of

international education and rigorous assessment.

These programmes encourage students across the world to become

active, compassionate and lifelong learners who understand that other

people, with their differences, can also be right.

http://www.ibo.org/en/about-the-ib/mission/

7

■IBの学習者像(IB Learner Profile)

すべてのIBプログラムは、国際的な視野をもつ人間の育成を目指しています。人類に共通する人

間らしさと地球を共に守る責任を認識し、より良い、より平和な世界を築くことに貢献する人間を

育てます。

IB Learner Profile IBの学習者像

Inquirers

We nurture our curiosity, developing skills for

inquiry and research. We know how to learn

independently and with others. We learn with

enthusiasm and sustain our love of learning

throughout life.

探究する人

私たちは、好奇心を育み、探究し研究するスキ

ルを身につけます。ひとりで学んだり、他の

人々と共に学んだりします。熱意をもって学

び、学ぶ喜びを生涯を通じてもち続けます。

Knowledgeable

We develop and use conceptual understanding,

exploring knowledge across a range of

disciplines. We engage with issues and ideas

that have local and global significance.

知識のある人

私たちは、概念的な理解を深めて活用し、幅広

い分野の知識を探究します。地域社会やグロー

バル社会における重要な課題や考えに取り組み

ます。

Thinkers

We use critical and creative thinking skills to

analyse and take responsible action on complex

problems. We exercise initiative in making

reasoned, ethical decisions.

考える人

私たちは、複雑な問題を分析し、責任ある行動

をとるために、批判的かつ創造的に考えるスキ

ルを活用します。率先して理性的で倫理的な判

断を下します。

Communicators

We express ourselves confidently and creatively

in more than one language and in many ways.

We collaborate effectively, listening carefully to

the perspectives of other individuals and groups.

コミュニケーションができる人

私たちは、複数の言語やさまざまな方法を用い

て、自信をもって創造的に自分自身を表現しま

す。他の人々や他の集団のものの見方に注意深

く耳を傾け、効果的に協力し合います。

The aim of all IB programmes is to develop internationally minded people

who, recognizing their common humanity and shared guardianship of the

planet, help to create a better and more peaceful world.

8

Principled

We act with integrity and honesty, with a strong

sense of fairness and justice, and with respect

for the dignity and rights of people everywhere.

We take responsibility for our actions and their

consequences.

信念を持つ人

私たちは、誠実かつ正直に、公正な考えと強い

正義感をもって行動します。そして、あらゆる

人々がもつ尊厳と権利を尊重して行動します。

私たちは、自分自身の行動とそれに伴う結果に

責任をもちます。

Open-minded

We critically appreciate our own cultures and

personal histories, as well as the values and

traditions of others. We seek and evaluate a

range of points of view, and we are willing to

grow from the experience.

心を開く人

私たちは、自己の文化と個人的な経験の真価を

正しく受け止めると同時に、他の人々の価値観

や伝統の真価もまた正しく受け止めます。多様

な視点を求め、価値を見いだし、その経験を糧

に成長しようと努めます。

Caring

We show empathy, compassion and respect. We

have a commitment to service, and we act to

make a positive difference in the lives of others

and in the world around us.

思いやりのある人

私たちは、思いやりと共感、そして尊重の精神

を示します。人の役に立ち、他の人々の生活や

私たちを取り巻く世界を良くするために行動し

ます。

Risk-takers

We approach uncertainty with forethought and

determination; we work independently and

cooperatively to explore new ideas and

innovative strategies. We are resourceful and

resilient in the face of challenges and change.

挑戦する人

私たちは、不確実な事態に対し、熟慮と決断力

をもって向き合います。ひとりで、または協力

して新しい考えや方法を探究します。挑戦と変

化に機知に富んだ方法で快活に取り組みます。

Balanced

We understand the importance of balancing

different aspects of our lives—intellectual,

physical, and emotional — to achieve well-being

for ourselves and others. We recognize our

interdependence with other people and with the

world in which we live.

バランスのとれた人

私たちは、自分自身や他の人々の幸福にとっ

て、私たちの生を構成する知性、身体、心のバ

ランスをとることが大切だと理解しています。

また、私たちが他の人々や、私たちが住むこの

世界と相互に依存していることを認識していま

す。

Reflective

We thoughtfully consider the world and our own

ideas and experience. We work to understand

our strengths and weaknesses in order to

support our learning and personal development.

振り返りができる人

私たちは、世界について、そして自分の考えや

経験について、深く考察します。自分自身の学

びと成長を促すため、自分の長所と短所を理解

するよう努めます。

参照 http://www.ibo.org/en/benefits/learner-profile/

http://www.ibo.org/en/benefits/learner-profile/

9

■IB ディプロマプログラム(DP)の紹介(Introduction of IB Diploma Programme)

国際バカロレア(IB:International Baccalaureate)は、国際バカロレア機構が実施する国際的な教育

プログラムを提供する非営利教育財団です。同機構は、世界の平和に寄与する人材育成の教育を行

うとともに、各国ごとに異なる大学入学資格や成績証明書を世界共通に統一したものにするため、

1968 年にスイスで設立されました。認定校に対する共通カリキュラムの作成や、世界統一の国際バ

カロレア試験の実施、国際バカロレア資格の授与等を行っています。

IB は、国際バカロレア機構が提供するする国際的な教育プログラムであり、全人教育を通して、

主体性を持ちバランス感覚に優れた、国際社会に貢献できる若者の育成を目的としています。この

ため、IB のプログラムは、自国の文化を深く理解することにも焦点が置かれており、その上で世界

の文化や多様性を認識し、国際理解を深めるものとなっています。

このうち、DP では、2 年間のカリキュラムを履修し、学習成果等に関する内部評価と、世界共通

の最終試験の成績を加味して、所定の基準を満たした合格者に対し国際バカロレア資格が授与され

ます。IB 資格は、国際的に通用する大学入学資格として認められており、それを取得した生徒が大

学レベルの学習に対応できるだけの実力を備えていることの証明となっています。現在、世界の約

20,000 の大学において、入学審査等に広く活用されています。

日本では、1979 年より、大学入学資格に関し、学校教育法に基づき、国際バカロレア資格を有す

る者で 18 歳に達した者を、高等学校を卒業した者と同等以上の学力があると認められる者として

指定しています。

IBプログラムは、国際的な視野をもつ人間の育成を目指しています。人類に共通する人間らしさ

と地球を共に守る責任を認識し、より良い、より平和な世界を築くことに貢献する人間を育成しま

す。IBの教育には、上記の価値観に即した次のような特徴があります。

学習者を中心に置きます。

「指導」と「学習」において効果的な方法を展開します。

グローバルな視野に立って取り組みます。

意味のある学習内容を探究します。

これらの 4 つの特徴が一体となって、IB の教育を形づくっています。

10

■IB ディプロマカリキュラム(Curriculum Overview)

ディプロマプログラム(DP)は、世界中の主要な大学への入学準備を進めるのに役立つだけではな

く、思いやりを持ち、分析的に考えることができる生徒、そして、生涯を通して学習に励み、責任

感ある良き社会の一員となることを促します。意欲的な生徒が、教科書に基づく学習に限定するこ

となく、実践的な応用を取り入れた質の高い、且つ、グローバルな視点に基づくプログラムに挑戦

することができるよう構成されています。

DP カリキュラムは、円形モデルによって表現されます。学習者像、つまり、プログラムが後押

ししたり、発展させたりすることを目指す生徒の特色を中心に据えています。この学習者像の周囲

を、教科間のつながりや、学校とより大きなコミュニティとのつながりを作るきっかけをカリキュ

ラムに与えるような 3 つの中心的要素：知の理論(TOK)、課題論文(EE)、創造性・活動・奉仕

(CAS)が取り囲んでいます。そして、その外側に、生徒が履修する 6 つの教科群が存在します。

参照 http://www.ibo.org/en/programmes/diploma-programme/

http://www.ibo.org/en/programmes/diploma-programme/

11

■2021 年度 IB ディプロマカリキュラム

（予定）2021 年度 IB ディプロマカリキュラム

グループ 1

(Studies in language

and literature)

英語 A 言語と文学 HL/SL

(ENGLISH A LANGUAGE & LITERATURE)

日本語 A 文学 HL/SL

学校のサポートのもとで行われる自己学習

言語 A 文学

【重要事項】

(原則)各科目グループ

から 1 つの科目を選択

します。

(原則)HL を 3 科目、

SL を 3 科目取らなけれ

ばいけません。

生徒の人数、時間割に

より選択できる科目が

変更する場合がありま

す。

実施科目が変更される

場合があります。予め

ご了承ください。

コース履修を希望する

生徒は別途ご相談くだ

さい。

これ以外の科目につい

ては別途ご相談くださ

い。

グループ 2

(Language

acquisition)

英語 B HL/SL

(ENGLISH B)

日本語 B HL/SL

グループ 3

(Individuals and

societies)

歴史 HL/SL

(WORLD HISTORY)

ビジネスと経営 HL/SL

(BUSINESS MANAGEMENT)

グループ 4

(Sciences)

化学 HL/SL

(CHEMISTRY)

生物 HL/SL

(BIOLOGY)

物理 HL/SL

(PHYSICS)

グループ 5

(Mathematics)

数学 HL/SL

(MATHEMATICS)

＜選択＞

・解析とアプローチ HL/SL

(ANALYSIS AND APPROACHES)

・応用と解釈 HL/SL

(APPLICATIONS ANDINTERPRETATIONS)

グループ 6

(The Arts)

美術 HL/SL

(VISUAL ARTS)

Theory of Knowledge 知の理論(TOK) 参照:P28

Extended Essay 課題論文(EE) 参照:P29-30

Creativity, Activity,

Service 創造性・活動・奉仕(CAS) 参照:P30

12

IBDPでは、3つの中核(TOK、CAS、EE)と6つの科目群を通して全人的な教育を実施し、知力だ

けでなく、探究心や進取の精神を育成します。全生徒はディプロマの2年間の間に、知の理論

(TOK)の授業を受け、創造性・活動・奉仕(CAS)と課題論文(EE)に取り組まなければいけません。

この3つのコア要素に、しっかり取り組むことがディプロマプログラムでは極めて重要とされていま

す。これらTOK、CAS、EEの必須条件を満たさなかった場合、6つの科目で好成績を得てもディプ

ロマを取得することはできません。TOKでは、知識の習得方法や活用方法、さらには知識の価値に

ついて学習し、知的探究への意識を高めます。CASでは、生徒自身が社会奉仕について考え、活動

を計画し、ボランティア活動などに取り組みます。また、EEでは、自分で決めたテーマで研究し、

3000～4000ワード（日本語では6000字から8000字）にも及ぶ論文を完成させます。

■IB ディプロマ成績評価

IBディプロマはチャレンジングな教育カリキュラムであるため、大学での勉強の準備として高く

評価されています。評価方針もこの高い評価に寄与しています。評価方法には基準があり、各生徒

が詳細に決められた評価基準に照らし評価され、評価基準が試験ごとに変わることはありません。

評価は知識とスキルの習得を全IB校共通の基準で公平に行われます。「正当性、信頼性、公平性が

ディプロマプログラムの評価戦略の重大項目である。」 (IB 2009)

この2 年間のプログラムの終わりに、各生徒は、IB からIB ディプロマのそれぞれの部分について

の成績を受け取ります。この最終成績は、「内部評価」と「外部評価」の評価で決定します。生徒

はこれらの評価対象の課題(または試験)を決められた日までに遂行しなければなりません。さもな

いと、IBディプロマを受け取る対象になりません。

評価方法について、学内で教員が行う評価を内部評価(インターナル・アセスメント)と呼んでい

ます。教員によって評価されたIAのサンプルはIB認定の試験官によって評価の適正化が行われます。

そして、生徒の最終得点の大部分は2年間の最後の11月に行われる最終試験によって定められます。

すべての試験はIBの定めた試験官によって採点されます。

なお、ディプロマの認定には、45点満点(7点×6科目＋「知の理論」・「課題論文」で合計3点)

のうち最低24点が必要です。

コース履修などの生徒については、原則内部評価に基づき成績をつけています。

■外部評価と内部評価について

ＩＢディプロマは、外部評価と内部評価から評価されます。各評価の詳細は以下の通りです。

■外部評価： 70～80%

・世界共通試験(国際バカロレア試験)を一斉に実施する

・IB Examiner(試験官)外部評価(約5000人以上)が評価を実施する

■内部評価: 20～30%

・評価の対象となる課題等は科目によって異なる

・課題とその結果を試験官に提出し、必要に応じ適正化を行うことにより、評価の客観

性・正確性が確保される

13

■IBディプロマ最終評価

生徒は6つの科目から1－7の得点の範囲で評価され、TOKとEEの合計で最高３点が付与されます。

最高得点は45点です。最終得点に関係なく、CASの必要要件を満たさなければなければディプロマ

は取得できません。

IB ディプロマ得点説明

7 Excellent Performance

6 Very Good Performance

5 Good Performance

4 Satisfactory Performance

3 Mediocre Performance

2 Poor Performance

1 Very Poor Performance

「知の理論」と「課題論文」のスコア換算表

2015年5月以降

知の理論（TOK）

評価

A

評価

B

評価

C

評価

D

評価

E

評価

N

課題

論文

（E

E）

評価

A 3 3 2 2 不合格不合格

評価

B 3 2 2 1 不合格不合格

評価

C 2 2 1 0 不合格不合格

評価

D 2 1 0 0 不合格不合格

評価

E 不合格不合格不合格不合格不合格不合格

評価

N 不合格不合格不合格不合格不合格不合格

14

■IBディプロマ取得条件

下の表はIBディプロマを取得できる条件を表しています。HL科目で合計12点、全部で24点以上

をとらなければIBディプロマは取得できません。

IBDPは、下記のすべての基準を満たす必要がありますので、資格取得を目指す場合は、必ず注意

してください（取得条件に変更があった場合は、別途通知します）。

合計24点以上

+

創造性・活動・奉仕(CAS)の修了

+

課題論文と知の理論(TOK)の両方においてD以上の評価

+

標準レベル(SL)教科の合計点が9点以上

+

高度レベル(HL)教科の合計点が12点以上

+

HL & SL 教科において、1点以下がない

+

HL & SL 教科において、3点以下が4つない

+

HL & SL 教科において、2点以下が3つない

||

IDディプロマの習得

15

＜ディプロマ取得例＞

＜ディプロマ不取得例＞

生徒 A

・HL科目 7, 6, 7 = 40 points : IB Diploma

・SL科目 6, 6, 6

・TOK/EE 2

生徒 B


・SL科目 4, 5, 4

・TOK/EE 1

生徒C


・SL科目 4, 4, 4 (※TOK/EEがD以上の場合)

・TOK/EE 0

生徒X

・HL科目 5, 1, 6 = 27 points : HL 科目に1点が1つ

・SL科目 3, 5, 6

・TOK/EE 1

生徒 Y

・HL科目 6, 5, 6 = 24 points : SL 教科の合計が9点未満

・SL科目 2, 2, 3

・TOK/EE 0

生徒 Z

・HL科目 7, 3, 6 = 26 points : 4つ以上3点

・SL科目 3, 3, 3

・TOK/EE 1

16

■IBディプロマに関する諸注意

①時間割について

生徒はDPの2年間にHLの授業を240時間、SL科目授業を150時間、TOKの授業を100時間受けな

ければなりません。CASとEE(課題論文)については、生徒は授業時間外でそれぞれ取り組み、完

成させなければいけません。

②宿題について

IBディプロマは要求の高い厳格なカリキュラムであるため、週ごとに多量の宿題が与えられ

ます。学校の方針として、ディプロマの生徒は、毎晩平均2時間から2時間半分の宿題をこなすこ

とを期待します。試験や課題提出スケジュールにより、もっと長い時間が必要になるかもしれま

せん。このほかに、生徒はCASを1週間に数時間行なう必要があります。

息抜きの時間も効率の良い勉強のためには必要があるでしょう。保護者がときどき生徒の課題

量を確認して適時に判断してください。

③資料について

DPのカリキュラムでは、学習しなければならない知識内容が、明確に規定されています。これ

は科目によっても違います。従って生徒は、IBDP開始時に、DPの教科に必要なテキストを何冊

か購入することになっています。また、各教科の教員はこのテキストの他にもさまざまな資料を

使って生徒の学習をサポートします。

④締め切りについて

締め切りや期日は次の詳細情報を念頭に置いて設定されています。すべての書類はIB提出の期

限が厳しく定められており、その期日に遅れることはできません。IBプログラムは各教科毎に多

くの要件があるため、本校ではIBDPを受講する生徒の負担を考慮し、期日の分散化に努めていま

す。

また、海外大学の願書提出準備においても事前準備を勧めています。課題の提出が遅れるとデ

ィプロマの授与が困難になる場合がありますので、各教科の期日や大学の願書提出期限等を必ず

確認して準備してください。

⑤選択教科レベルの変更について(上級から標準レベルへ、あるいはその逆に変更すること)

11年生の2月末以降の変更は原則認められません。例外として、ある生徒が、ディプロマの取得

から科目別単位取得のみのコース(course)へ変更し、その結果、プログラムの2年目の開始時に、

上級レベルの教科のひとつを標準レベルへ引き下げる場合があります。IBコーディネーター及び

担任の先生にご相談ください。

⑥受験料について

IBDPを専攻する生徒は、受験料として約7万円(為替により変動します)が必要となります。科

目別単位取得のみのコース(course)を希望する場合は、受験する科目の数によって異なります。

17

IBカリキュラム概要 (2021年度)

18

グループ１言語A

日本語 A 文学HL/SL

この科目の目的は？(IB Subject Guide より)

この科目は文学への個人的関心と文学批評に必要な技法の理解を深めることを目的としていま

す。このコースでは文学テキストを日本語で読み勉強します。幅広い時代の様々なジャンル・形式

で書かれた文学作品と取り上げます。翻訳作品も扱い、時代背景や文化の違いが作品に及ぼす影響

を考えることで、生徒の視野を広げます。場面に応じた適正な表現能力の育成を目指し、一生涯、

文字に関心を持ち続けることのできる生徒を育てます。

どういう生徒に向いているか？

本を読むことが好きで今までにすでに幅広い本を読んでいる生徒に向いています。HL/SL両方の

生徒は2年間で相当量の本を読むことになりますので、余暇時間に本を読んで過ごすことが苦になら

ないような生徒である必要があるでしょう。また大学で文学を学びたいと思っている生徒に向いて

います。

この科目でのSL とHL の違いは？

主な違いは勉強するテキストの数です(HL13冊／SL9冊)。HLでは、生徒にはより詳細で説得力の

ある分析が要求されます。HLは、文章を読むことによって世の中のアイデアを切り開いていきたい

と思っている生徒には特に興味が持てる科目でしょう。

主な科目目的: (IB Subject Guide より)

科目修了時に次の要素を生徒に持たせます。

文学作品を鑑賞し、批評する力を養い、

文学批評の技法について理解を深める

様々な文体を駆使して書く・話す訓練を

行い、表現能力を養う

異なる国の文学や言葉による作品を通じ

て、視野を広げる

文学作品を精読し分析する能力を養う

上記の項目をさまざまな常用に応用し使用で

き、生涯にわたる文学への関心を持つ。

主なユニット／トピック:

HLの生徒は最低13 冊の本を、SLの生徒は最

低9 冊の本を2 年間の間に読むことになります。

読者、作者、テキスト

時間と空間

テキスト間相互関連性：テキストをつなげる

HLの場合、上記探求領域のそれぞれで最低3

つの作品を学びます。13の作品の内、最低4つは

翻訳作品です。作品は4つの文学形式（小説、

詩、戯曲、評論随筆）3つの時代を取り扱うこと

ができるものが選択されています。

評価情報:

内部評価:HL/SL 両方の生徒は、個人口述試験から評価されます。

外部評価:2つの試験(文学批評とエッセイ)とHLの生徒はコースで学習した一つの作品についての

2400-3000字のエッセイとから総合評価される。

科目担当連絡先:

近藤好子(Yoshiko Kondo): [email protected]

mailto:[email protected]

19

グループ1 言語A

英語 A 言語と文学HL/SL

ENGLISH A LANGUAGE & LITERATURE


このコースでは、様々な媒体を通して広い範囲の文学と非文学テクストを学びます。適切な副読

教材とともに、様々な文学形式とテクストタイプがどのようなコミュニケーション上の役割を担っ

ているかを研究することで、言語そのものの特性、また言語がアイデンティティーや文化にどのよ

うに影響されるかについて学びを深めます。このコースの学習のアプローチは広い範囲におよび、

文学理論、社会言語学、メディア研究、批判的言説（クリティカルディスコース）分析などを含み

ます。


複雑でダイナミックな言語の特性を学び、その実用性と美的観点を探求します。コミュニケーシ

ョンや、経験の振り返り、そして世界の構築において言語が果たす重要な役割について探ります。

また、言語の作り手としての自分の役割について学び、産出スキルを養うので、言語と文学に興味

があり、話す、読む、書く、発表するなどができる十分な英語力を必要とします。


構成はSLとHLで共通ですが、両レベルの間にはかなりの量的かつ質的な違いがあります。SLで

は、４つの文学作品を学び、HLでは、６つの文学作品を学びます。両レベルとも授業時間に可能な

限り多くの非文学テクストについて学びます。


探求領域

読者、作者、テクストの相互作用の本質

についての探求

テクストが時間と空間にどう関わるか

テクスト間相互関連性についての探求


７つの概念は３つの探求領域にまたがってテク

ストの学習を組織的に導く。

アイデンティティ

文化

創造性

コミュニケーション

観点

変換

表現

評価情報:

SL：外部評価(３時間) 試験問題１設問つきテクスト分析（75分）35%

試験問題2比較小論文 (105分) 35%

内部評価個人口述（15分）30%

HL：外部評価(4時間) 試験問題１設問つきテクスト分析（135分）35%

試験問題2比較小論文 (105分) 25% HL 小論文 (20%)

内部評価個人口述（15分）20%


ジョセフデイビットマイオール(Joseph David Myall) [email protected]


20

グループ2 言語B

英語B HL/SL

ENGLISH B


このコースは生徒に英語の言語能力を高めるための機会を与えます。このコースでは生徒が言語

のシステムを身に付け、リスニング、スピーキング、リーディング、ライティングについてバラン

スの取れた技能を習得することができる。文字で書かれたものでなく、音声・写真・絵などを含む

さまざまな生教材をリソースとして使用して英語の言語能力をさらに高め、円滑にコミュニケーシ

ョンできるようにします。


英語B はもう1つの言語を伸ばしたいと思っている生徒向けの第2言語コースです。このコースは

学業の場で限定された中でのみこの言語を使って勉強した生徒、もしくは、最近になって定期的に

英語に触れる機会が増えた生徒向けです。


SL/HL は基本的には同じ性質のものですが、2つのレベルの違いは、生徒が書くエッセイの数・

長さで、正しい言語の使い方と深い理解力・分析能力が必要になります。HL の生徒は加えて2つの

文学作品を勉強します。



様々な場面でコミュニケーションを円滑

にまた効果的に出来るような言語能力と

知的理解を示す。

さまざまな対人関係や状況に相応しい言

葉が使える。

言葉の持つ役割に気づき、さまざまな話

題に応じて自分の考えを整理し、明確に

表現できる

読み書き聞く話すの場面で幅広い話題に

関して的確に理解・分析し対応できる

英語で書かれた文学作品を理解すること

ができる。(HL のみ)

主なテーマ／トピック: SL/HL 共通

アイデンティティ（ライフスタイル・信

念と価値観など）

経験（習慣と伝統・祝日・レジャーな

ど）

人間の創意工夫（コミュニケーションと

メディア・芸術・科学とテクノロジーな

ど）

社会組織（コミュニティー・教育など）

地球の共有（環境・人権・グローバル化

など）

HL の生徒用の2 つの文学作品は後日知らせます

評価情報:

内部評価:HL/SL 両方の生徒は、口答試験から評価されます。SLは与えられた写真や絵について、

HLは文学作品の抜粋についての発表とディスカッション。教科担当者によって採点され

るが、その評価はIBの試験官により適正化が行われる。

外部評価:筆記試験 ① 250-400語のエッセイ ➁ 読解問題と聴解問題


カレン・ハンター (Karen Hunter) [email protected]


21

グループ2 言語B

日本語 B HL/SL


このコースは生徒に日本語の言語能力を高めるための機会を与えます。このコースでは生徒が言

語のシステムを身に付け、リスニング、スピーキング、リーディング、ライティングについてバ

ランスの取れた技能を習得することができる。文字で書かれたものだけでなく、音声・写真・絵な

どを含むさまざまな生教材をリソースとして使用して日本語の言語能力をさらに高め、円滑にコミ

ュニケーションできるようにします。


日本語B はもう1つの言語を伸ばしたいと思っている生徒向けの第2言語コースです。このコース

は学業の場で限定された中でのみこの言語を使って勉強した生徒、もしくは、最近になって定期的

に日本語に触れる機会が増えた生徒向けです。


SL/HL は基本的には同じ性質のものですが、2つのレベルの違いは、生徒が書くエッセイの数・

長さで、正しい言語の使い方と深い理解力・分析能力が必要になります。HL の生徒はさらに2つの

文学作品を勉強します。



様々な場面でコミュニケーションを円滑

にまた効果的に出来るような言語能力と

知的理解を示す。

さまざまな対人関係や状況に相応しい言

葉が使える。

言葉の持つ役割に気づき、さまざまな話

題に応じて自分の考えを整理し、明確に

表現できる

読み書き聞く話すの場面で幅広い話題に

関して的確に理解・分析し対応できる

日本語で書かれた文学作品を理解し、使

うことができる。(HL のみ)

主なテーマ／トピック: SL/HL 共通

アイデンティティ（ライフスタイル・信

念と価値観など）

経験（習慣と伝統・祝日・レジャーな

ど）

人間の創意工夫（コミュニケーションと

メディア・芸術・科学とテクノロジーな

ど）

社会組織（コミュニティー・教育など）

地球の共有（環境・人権・グローバル化

など）

HL の生徒用の2 つの文学作品は後日知

らせます

内部評価:HL/SL 両方の生徒は、口答試験から評価されます。SLは与えられた写真や絵について、

HLは文学作品の抜粋についての発表とディスカッション。教科担当者によって採点され

るが、その評価はIBの試験官により適正化が行われる。

外部評価:筆記試験 ① 500字～８00字のエッセイ ➁ 読解問題と聴解問題


寺本美雪(Miyuki Teramoto) : [email protected]


22

グループ3 個人と社会

歴史 HL/SL

WORLD HISTORY


歴史科目は、ヨーロッパ中心の20世紀前半の国際関係に対する理解をしっかり把握しておくこと

が必要で、歴史的証拠の評価と分析を基にした議論を行い、生徒が歴史に関する判断を的確にでき

るスキルを育みます。生徒は歴史という分野がどのようなものなのかを知り、このコースをとった

生徒が将来歴史を学問分野として勉強するしないにかかわらず、生涯歴史に興味を持ち続けること

を願っています。


過去について知りたい、または歴史という学問について興味がある生徒に向いています。この科

目は長文の分析レポートを書くスキルを強化するので、大学で読み書き能力が特に要求される科目

を専攻する生徒に向いています。法学やジャーナリズムを大学で専攻する生徒の多くは高校で歴史

をとっています。


HLとSLの主な違いはスキルではなく内容です。歴史のスキルの多くはHLとSL共通ですが、HL

の生徒には批判的評価スキルの期待値が多少高くなります。HL、SL共に情報源評価の試験と論文を

書く試験を受けます。HLの生徒はより多くのトピックについて学び、SLより一つ多い試験を書きま

す。



情報源、手法、解釈の多様さとその性

質を学び、歴史の理解を深める。

過去を振り返る事で現在の理解を深め

る。

各地域・国ごとの歴史的発展を学ぶこと

で、国際レベルへの影響を理解する

多様な文化の歴史の勉強をとおして自

身の歴史的アイデンティティーの認識を

高める


SLとHLは主にヨーロッパ中心に20世紀の世界

史について学び、次のようなトピックを取り上

げます。

1918-1936年の各国における平和維持

第一次世界大戦と第二次世界大戦の間の

国際関係

独裁主義・一党独裁主義の要因、進行、

影響

HL の生徒は以上の項目についてより深く勉強

し、さらに20世紀の日本の軍国主義と中国の共

産主義について学びます。

評価情報:

内部評価:HL/SL両方の生徒は、2つの試験(記述試験とエッセイ)から評価されます。なおHLの生徒

は、さらにもう1つの筆記試験が課されます。

外部評価:HL/SL両方の生徒は、自身が学んだテーマから1つのテーマを選び1500語のリサーチペー

パーを作成します。その内容を評価します。


アレックスベイリー(Alex Bailey): [email protected]


23

グループ3 個人と社会

ビジネスと経営 HL/SL

BUSINESS MANAGEMENT


ビジネスの世界の全体像を把握し、個人および組織の行動について批判的かつ戦略的に考える

力を養い、その環境的、社会的、倫理的要因の重要性の認識を深めます。異なる文化的視点からビ

ジネス問題を探求する重要性について考え、地域社会や世界の状況の変化の性質とその重要性を理

解できるようにします。また、ビジネス環境におけるイノベーションの重要性についても深く考え

ることが求められます。


将来ビジネスに関わる仕事をしたい、自分で起業したいという生徒に向いています。財政や会

計、マーケティングについても学びますので、その分野に興味を持っている生徒にも向いていま

す。ある特定の組織が直面している実際の問題について、調査し、分析し、レポートやコメンタリ

ーを書くことが求められます。世の中の動向に興味を持つことも重要です。


HLとSLの主な違いは学ぶ内容の幅と深さにあります。学習するトピックはHLとSL共通ですが、

HL の生徒にはより多くの時間をかけ広く深く学びます。内部評価の内容も異なり、SLの生徒はコ

メンタリーを書きますが、HLの生徒には調査プロジェクトが求められます。外部評価の試験時間も

大きく違います。


ビジネスの世界の全体像の理解を深める。

生徒が個人および組織の行動について批判的

かつ戦略的に考える力を持つ。

異なる文化的視点からビジネス問題を探求す

ることの重要性を促進する。

地域や世界の状況の変化の性質と重要性を理

解できるようにする。

個人や組織の行動における環境的、社会的、

倫理的要因の重要性の認識を促進する。

ビジネス環境におけるイノベーションの重要

性について理解を深める。


SLとHLは主５つの共通したユニットを学び

ます。

ユニット1：ビジネスの組織と環境

ユニット2：人事管理

ユニット3：財務と会計

ユニット4：マーケティング

ユニット5：運用管理

評価情報:

内部評価:HL- 調査提案とレポートで構成された調査プロジェクト/ SL- 記述によるコメンタリー

外部評価:HL- 筆記試験試験問題1（２時間１５分）試験問題2 (２時間１５分) SL- 筆記試

験試験問題１（１時間１５分）試験問題２（１時間４５分）


カレンハンター (Karen Hunter): [email protected]


24

グループ4 理科

化学 HL/SL

CHEMISTRY


化学のコースは、自ら実験し調査し分析する能力を習得する学問です。私たちが生きている物理

的環境やすべての生態系は、化学の力により支えられているといっても過言ではありません。その

ため、化学の勉強のみならず化学の実験をつうじて、グローバルな環境の中でも化学的想像力にて

挑戦する能力を養うことを目的としています。


化学、工学、医学に興味がある生徒や大学で科学教科を専攻したい生徒に向いています。化学に

は数学が必要になります。


HLとSL化学の主な違いは内容と勉強する範囲です。HLではSLより深く広い勉強をします。

HL/SL共に2つのオプションを選びます。HLのオプション授業時間は25時間、HLのオプションは15

時間です。SL の実験授業45時間に対してHL は60時間です。



下記の項目の理解を示すことができる

o 科学的事実と概念

o 科学的手法とテクニック

o 科学専門用語

o 科学的情報の表示方法

上記の項目をさまざまな常用に応用し使

用できる

下記の項目を構成、分析、評価する:

o 仮説、研究、質問、憶測


o 科学的説明

有効な科学的調査


HL/SL 共通トピック：

定量分析

原子

化学反応

酸と塩基

還元と酸化

有機化学

オプション：

薬と薬物

生化学

エネルギー

HL：

原子構造

酸や塩基

反応速度

グループ4プロジェクト（一部抜粋）

評価情報:

内部評価：2年間に行った多くの実験の中から1つを選び、実際の実験内容や考察などを 6-12ペー

ジのリサーチペーパーにまとめます。

外部評価：HL、SLとも3つの試験ペーパー；1つは選択肢問題、2つは短答式問題と論述式問題で答

えを書く問題、3つ目は論述式問題が課されます。


キースアーンショウ(Keith Earnshaw)：[email protected]


25

グループ4理科

生物 HL/SL

BIOLOGY


生物学は、生命についての研究です。地球上で最初の生命は、およそ30億年前に誕生しました。

しかし、地球上には過去から現在にかけて多くの種が生存してきました。この多様性が、生物学を

魅力あるチャレンジに満ちた学問にしています。教室、実験室、フィールドワークでの経験を通じ

て、科学的探究スキルを身につけることを目指します。


自然科学や医学に興味がある生徒や大学で科学の教科を専攻したい生徒に向いています。生物学

は科学系の中で最も数学を必要としない科目になります。


SLとHLのいずれも同じスキルと学習活動に取り組みます。ただし、HLでは「HL発展学習」の項

目や共通の選択項目でいくつかのトピックをより深く学ぶことが求められます。SLとHLでは、学習

の幅と深さが異なります。









用できる




o 科学的説明

有効な科学的調査と問題解決に必要な協

調性、忍耐力、責任力を示す


コア（共通）：

細胞生物学

分子生物学

遺伝学

生物学

進化と生態学

人間生理学

HL ：

核酸

代謝・細胞呼吸と光合成

植物生物学

オプション HLSL：

進化

神経生物学と行動

グループ4プロジェクト（一部抜粋）

評価情報:






バルテレミィデジィレロイ(Barthelemy Desilets-Roy) : [email protected]


26

グループ4 理科

物理 HL/SL

PHYSICS


生徒に実用的なスキルを身につけると同時に、物理の共通言語として数学的な能力を培うことも

ねらいます。さらには、デジタル通信技術を含む、対人コミュニケーションの方法を身につけるこ

とも目指します。


物理学を通して自然への理解を深めたいと考える生徒、また大学などで物理を専攻することを目

指す生徒に向いています。大学のある特定の学部、例えば工学部は物理履修が受験の必須となって

いることが多いので、そのような学部での進学を考えている生徒には物理を選択することを勧めま

す。


HLとSL物理の主な違いは内容と勉強する範囲です。HLではSLより深く広い勉強をします。

HL/SL共に2つのオプションを選びます。HLのオプション授業時間は25時間、HLのオプションは15

時間です。SL の実験授業45時間に対してHL は60時間です。









用できる




o 科学的な説明

有効な科学的調査



測定と不確かさ

円運動と万有引力

原子・原子核・素粒子

エネルギー生産

選択項目：

相対性理論

基礎工学

イメージング

天体物理学

HL：

波の現象

量子物理学と原子核物理学

グループ4プロジェクト

評価情報:







電気と磁気

力学

熱物理学

波

電磁誘導


27

グループ5 数学

数学：解析とアプローチ HL/SL

ANALYSIS AND APPROACHES（AA）


数学：解析とアプローチ（数学AA）では問題解決と数学的パターンの一般化に焦点を当てたコー

スです。現実世界の問題と抽象的な話題の両方がカリキュラムを通して探求されます。一般的なテ

クノロジーのみならず、数学的アイデア（代数学や数的論理など）に重点を置いておる。


このコースは、より高いレベルの抽象的な思考と結果の一般化を楽しむ生徒に向いています。特

にHLは、純粋数学、物理学、工学など、大学で理論数学を中心とした科目を履修したい生徒を対象

としています。


HLとSLには多くの共通の話題がありますが、HLはより深く、より理論的なレベルでそれらをみ

ています。また、HLの生徒は、微積分の単位を追加して勉強する必要があります。




o 適切な数学専門用語を使い問題を読み、解

釈し、解く。また、データを表、グラフ、

図表で整理し表わすことができる。

o 多様な状況で構造や様式を認識し、法則化

する。

o

数学的な議論の組み立てや数学的な思考のス

キル向上を目指します。数学的アイデアが実際

的な用途や抽象的な用途にどのように応用され

ているか探求する喜びを持たせます。

主なユニット／トピック：


指数/対数

関数

代数と方程式

円関数と三角関数

論理と証明

微積分

統計と確率

HL：

ベクトル

微積分学に関するより高度な話題

数学ツールキット：

30時間の自由な数学的テーマの探索。

評価情報:

内部評価：数学の分野についての書面による調査（20%）

外部評価：各ペーパーによる試験（80%）

ペーパー１ (計算機なし) SL：40%、HL：30%

ペーパー2 （GDC許可）SL：40% HL：30%

ペーパー3 （HLのみ、GDC許可）20%

※ GDC＝Graphic Display Calculator（グラフ電卓）


ホルヘペドロロメロ(Jorge Pardo Romero)： [email protected]


28

グループ5 数学

数学：応用と解釈 HL/SL

APPLICATIONS AND INTERPRETATIONS（数学AI）


数学：応用と解釈（数学AI）は、数学の実世界および実例的な応用を念頭に置いて設計されたコ

ースです。モデリングと統計分析は、異なるタイプの技術の使用もふくめこのコースの非常に重要

な要素です。


このコースは、具体的な状況で数学を楽しみ、他の分野の知識に応用する生徒にお勧めします。

特に、HLは数学的により深い分野を勉強しようとする生徒に推奨されています。理論的研究（例え

ば経済学、生物学、応用化学）とは対照的に、データの分析とモデリングに重点を置いています。


HLとSLには多くの共通の話題がありますが、HLはより深く複雑なレベルでそれらを見ていま

す。さらに、上級レベルの生徒は、統計、ベクトル、線形変換に関する追加のトピックを学ぶ必要

があります。




o 実例的な数学の応用を認識し、理解する。

o 数学モデリングの適切な使用と理解する。

世界を説明するため、また実際的な問題を解

決するため数学的な学力を高め、テクノロジー

のチカラを活用し数学モデルを探求します。

主なユニット／トピック：


関数

数字と代数

幾何学と三角法

微積分

統計と確率

HL：

ベクトル/行列

複素数

統計におけるより高度な話題

グラフ

数学ツールキット：

30時間の自由な数学的テーマの探索。

評価情報:

内部評価：数学の分野についての書面による調査（20%）

外部評価：各ペーパーによる試験（80%）

ペーパー１ (計算機なし) SL：40%、HL：30%

ペーパー2 （GDC許可）SL：40% HL：30%

ペーパー3 （HLのみ、GDC許可）20%

※ GDC＝Graphic Display Calculator（グラフ電卓）


ロベリンアラガノ(Robelyn Alagano) : TBA

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グループ 6 芸術

美術 HL/SL

VISUAL ARTS

この科目の目的は？（IB Subject Guide より）

芸術科目のねらいは生徒が次のようになることです。

1. 生涯にわたって芸術との関わりを楽しむ

2. 芸術の知識と振り返りの習慣をもつ批判的な立場から芸術と関わる人となる

3. 芸術の動的で変化し続ける特性を理解する

4. 時間、場所、および文化を超えた芸術の多様性を探求し、その価値を認める

5. 自身を持って的確に考えを表現する

6. 認識および分析のためのスキルを培う


大学などで継続して美術を習得しようとする生徒、および美術を通じた生涯学習を求める生徒を

対象としたコースです。


SLと比較して HLの生徒には、評価課題で自身の作品が他の芸術家に触れてどのような影響を受

けたかを振り返り、また新たに技術制作の表現手段や技法、形式を用いてより掘り下げた実験を行

うことが求められています。また、HLの生徒にはより多くの作品を制作し、それが想定される鑑賞

者にどのように伝わるかについて深い考察を示すことも奨励されています。

主な科目目的: （IB Subject Guide より）

個人および文化の文脈の影響を受けた作

品を制作する

視覚文化と表現手段についての知識をも

った批判的な鑑賞者および制作者となる

作品概念やアイデアを伝えるためのスキ

ル、技法およびプロセスを培う


「文脈に沿った美術」、「美術の方法」および

「美術のコミュニケーション」のコアシラバス

が統合されています。それぞれの分野で次のこ

とを実践します。

理論的実践

作品制作の実践

キュレーションの実践

評価情報:

内部評価:HL/SL- 完成作品を選んで展示のために提出する。SLの生徒は4～7作品、HLの生徒は8～

11作品を選択し、付随するテクストを含め学習成果物の最終発表を行う。

外部評価:HL/SL- パート：１比較研究パート２：プロセスポートフォリオ



※「グループ 6 芸術」の代わりに「グループ 4 理科」を選択することも可能です。


30

■知の理論 (Theory of Knowledge: TOK)

The Theory of Knowledge(TOK)はディプロマプログラムの教育哲学にとって中核的存在です。

このコア要素は知識エリアと多様な知り方について振り返る機会を与え、自分の文化および世界中

の異なる文化での知識の本質と役割について考える機会を与えます。考える人としての自己認識を

促しており、知識の複雑性に多く出会い、お互いの繋がりがますます増えなおかつ不確実な世界で、

責任感を持って行動する必要性を認識させます。

このように目的を持ってさまざまな知識を思慮深く探究するものであるため、TOKはほとんどが

質問によってつくられています。最も重要で中心となる質問は『人間であることは、どのような意

味があるのか？』です。これは生徒のクリティカルな思考を促し、それが国際的意識の基礎となり、

自分と異なる文化や考え方に関心を持つことを促しています。このようにして、TOKが特別な役割

を果たしているのです。

●IBDPにおけるTOK

TOKは、生徒が分析的に考えることができるよう、そして、世界に対する認識や理解に影響

を与えるような思い込みや偏見について強く認識することができるよう手助けをする学際的なコ

ースです。生徒は、論理的な議論に基づき考えを表現し、他の文化的観点を受け入れることを学

びます。 TOKについて学び、TOK概念を議論する授業をカリキュラムに組み込む一方で、TOK

の各側面は、他の教科すべてにおいて応用、強調されています。DP最終学年において、生徒は、

IBによって評価される必須のTOKエッセイを書き上げ、また、TOK展示も行います。

●所定課題エッセイ

生徒たちはIBが出題するリストから1つの質問を決め、その質問について1200－1600語の論文

を書かなければいけません。生徒は知識に伴う問題を確認し、例を使って問題について探究する

必要があります。論文は外部評価の対象であり、最終的に40点満点で採点されTOKの最終成績

の大部分を占めます。エッセイは７月までに仕上げ、9月にIBOに提出します。

●TOK展示

12 年生になりますと、生徒は TOK 展示をします。この評価課題では、私達を取り巻く世界に TOK

がどのように顕在しているかを深く考察する展示を行います。この評価課題は教師が内部評価したう

えで、コース終了時に IB による外部モデレーションを受けます。

31

■課題論文(Extended Essay: EE)

課題論文は、各生徒は自主調査を基に 4000 ワード（日本語では 8000 字）程度の論文を書きます。

大学レベルに必要な調査スキルが必要とされるため、生徒、教員、大学は課題論文を重要視してい

ます。相応しい調査主題の選択から、EE を修了するまで、時間、論文の長さ、資料等の制限が掛か

ります。このコア要素は科目の中の題目に関して探究し学べる機会を生徒に与えます。

調査のプロセス、調査質問の構築、主題に対する探究への姿勢、アイデアの伝達、論旨の展開が

重要視されます。生徒が興味を持っているトピックに関する分析、知識の総合と評価する力を養う

事ができます。調査と作成のプロセスに取りかかっている期間は監督する教員がアドバイスや指導

をする事によって生徒を支えます。

●注意事項

ディプロマを目指す生徒はExtended Essayを完成させる必要があります。しかし、授業の時間

割にはExtended Essayの時間はありません。生徒はExtended Essayを自ら担当教員と相談して

取り組む事が期待されています。11年から取り組み始め、12年生を半分修了した時点 (夏休みが

始まる前) までにEE を完成させます。

●EEに関するスケジュール

11 年生

5 月末課題論文についての説明会

課題： EE ガイドを読み、評価基準を理解する。どの科目を選ぶかを決める。

6 月指導教員の決定

課題：トピックを選択し「課題論文研究計画書」(EE Research Proposal)を提

出する。

7 月リサーチを続ける

課題：選んだトピックについて、これまでに書かれた学術誌や文献をできるだ

け多く読む。暫定的に研究課題（Research Question）を設定する。

8 月課題：情報収集、出典の示し方を決め、参考文献目録を作成する。論文の構成

を考える。

9 月指導教員との初回の振り返りセッション

課題：初回の「計画および進捗についての振り返りフォーム(RPPF)」の記

入。研究課題(Research Question)を決定する。

9 月～12 月研究を続ける

12 月指導教員との中間の振り返りセッション

課題：中間の「計画および進捗についての振り返りフォーム(RPPF)」の記

入。

12 月～3 月研究・執筆を続ける

3 月(春休み前) 草稿を指導教員に提出

12 年生

4 月指導教員より草稿へのコメントをもらい、ディスカッションを行う。

課題：指導教員よりのコメントを基に、推敲を重ね、最終稿の執筆を行う。

32

6 月最終稿の提出

課題：e コースワーク・システムにアップロードする。

7 月口頭試問（viva voce）

課題：最終の「計画および進捗についての振り返りフォーム(RPPF)」に最終

の総括コメントを記入し、署名と日付を入れてから、指導教員に提出する。

■創造性・活動・奉仕(Creativity, Activity and Services: CAS)

CASは生徒に自信と他者への共感、人を助ける意欲を発達させます。グローバル規模の問題に

直接的または間接的に取り組む事や地域レベルで人々と協力する機会が生徒に与えられます。これ

を通じて、生徒は他人と建設的に協力する力を身につける事ができます。CASを通して地域レベル、

国レベル、グローバルレベルで生徒が実際に社会に貢献することによって、IBの目的である全人教

育が実現するのです。

「創造性・活動・奉仕(CAS)」は経験的学習とその学習に関する振り返りを行うためのフレー

ムワークです。この応用と振り返りのプロセスは教室での学習を広げる機会を与え、その経験が

教室での学習に良い影響を与える事ができます。

CASの3つの要素はお互いを強化しています。3つの要素を組み合わせることによって、生徒が

生命や自分と他人について学び、自信、決断力、献身の心を得る機会が多く存在しているのだとい

うことを意識させます。創造力や身体能力を使う活動は特に青年期にとって重要であり、ストレス

や不安があるこの時期の若者にはこのような活動への参加が望ましい状況や喜びを提供します。

CASのServiceの要素は他者の尊重、責任感と思いやりを育むため、3つの要素の中の最も重要な要

素かもしれません。」

CASを通して生徒は、創造的な活動、体の鍛錬、コミュニティに奉仕することを含む活動に従事

します。すべての生徒は、目安として18ヶ月間以上のCAS活動を実施し、以下の7つの学習成果を

どの程度達成したかを記録します。

プログラムを履修してきた多くの生徒が、CAS 活動を良い思い出としてあげており、大学入学の

願書においてリーダーとしての成長や将来の方向性を例として述べています。

<７つの学びの成果>

1. 自分の長所と成長すべき点を認識する

2. 課題に挑戦し、その過程で新しいスキルを習得している

3. 自ら CAS を計画し開始することができる

4. CAS 活動を継続し、やり遂げる粘り強さを示す

5. 自らのスキルを活かし、また他者と共に活動する意義を認識する

6. グローバルな課題に取り組む

7. 選択と行動の倫理を認識し、考察する

33

■IB ディプロマと大学進学

●全般

「国際バカロレア(IB)ディプロマプログラムは非常に高度な2 年間カリキュラムであって、16

歳から19 歳までの生徒を対象にしています。ディプロマプログラムを修了することによって世

界中の優れた大学で認識されている資格を得る事ができます。」(www.ibo.org 2009 年3月15 日)

ディプロマは高校卒業後の進路に大学を視野に入れている生徒に最適です。このページ以下、

各国の大学進学の際のディプロマの扱いについての概要を説明します。ディプロマは多くの国で

国が認定した大学受験資格の代わりとして認識されています。ただし、国によってはディプロマ

の他に指定された統一試験の結果が必要なところもあります。近年IB ディプロマは大学入試判

定において重要な付加価値をもたらしており、大学入学前に大学の単位を与えられたり、奨学金

や経済的援助が受けられたりする機会も増えています。

大学がディプロマをどう見ているかはIBOのウェブサイトにある「University Recognition」で

観ることができます。このページは常に更新されていてIBディプロマが大学進学プロセスにどう

影響するかが載っています。年によって各国がIBを自国の教育制度に比べてどう認識するかが違

ってきます。そのページには各大学のウェブサイトのリンクがあります。いかに多くの大学が各

教科のディプロマ評価にもとづいて単位を与えているかが解かりますので、ぜひ一度下記のウェ

ブサイトをご覧ください。

参考 http://www.ibo.org/diploma/recognition/

●日本

日本ではディプロマは大学の受験資格として認められています。入学審査の際には、高校の成

績とディプロマの点数を重要視していますが、ほとんどの大学は生徒に正式な入学試験(筆記試

験等)を受ける事を必須としています。ただし、これが免除される場合もあります。少数の大学

には9月入学(通常は4月入学)のコースがあり、英語と日本語で授業が行われており、これらは英

語イマージョンで勉強した生徒に向いています。このような大学(コース)には通常の入学試験

(筆記試験等)を受ける必要が無く、高校での学内評価とディプロマの予測評価が入学審査プロセ

スに使われます。ふつうは12年生の11月に受けるディプロマの最終試験での得点によって正式な

合格となります。

●アメリカ合衆国

アメリカではディプロマは、大学受験資格として認識されています。通常アメリカの大学は9

－12年生の成績表の提出が必要とされていて、時にはディプロマの予測評価の提出も必要とされ

ます。入学審査にあたっては、ほとんどすべての生徒(アメリカ国外から願書を出す生徒を含む)

にSAT Reasoning Test(SAT)という大学試験を必要としています。難関大学に入学を希望する生

徒にはSAT のほかに科目別に行われるSAT Subject Testsも必要です。ディプロマとSAT Subject

Testsには共通の内容がありますが、更なる準備が必要となる場合があります。ほとんどの大学

がディプロマでの好成績に報いる形で単位や財政援助を与えています。(参考P38)

なお、大学によってはTOEFL iBTもしくはIELTSが求められます。

また、各大学に関する情報はIBO ウェブサイトや各大学のウェブサイトをご参照ください。

http://www.ibo.org/diploma/recognition/

34

●英国

英国ではディプロマは、大学受験資格として認められています。生徒はUCAS（イギリスの学

士課程への入学に必須の総合出願機関で一回目の申請で最大5校まで出願可能）を通じて、ディ

プロマの点数を入学願書に記入します。その際は学内評価を基準としたディプロマ予測評価が使

われます。最初に出されるオファーは条件付きのものであり、12年生11月の最終ディプロマ試験

の結果によって最終決定オファーが再度出されます。英国の大学を受験する際は正式な入学試験

を受ける必要はありません。すべてUCASを通じて実施されます。

なお、大学によっては TOEFL iBT もしくは IELTS が求められます。

●カナダ

カナダではディプロマは、大学受験資格として認められています。入学プロセスは英国ととて

もよく似ていますが、内部評価の提出が必要とされます。従って、カナダの大学受験には、正式

な入学試験を受ける必要はありませんが、各大学が求める入学願書を提出する必要がありますの

で、各大学のウェブサイトをご確認ください。


●オーストラリア

オーストラリアではディプロマは大学受験資格として認められています。入学プロセスはカナ

ダととてもよく似ており、オーストラリアの大学受験には、正式な入学試験を受ける必要はあり

ませんが、各大学が求める入学願書を提出する必要がありますので、各大学のウェブサイトをご

確認ください。また、入学の時期が違うため、最終ディプロマ試験の得点が発表された後に入学

プロセスが始まります。オーストラリアの学年度は卒業後の南半球の秋に始まりますので、ご注

意ください。


●その他の国

その他の国の大学に関しては各大学のウェブサイトやIBOのウェブサイトで確認してください。

特定の国の入学プロセスに関して質問がある方は、担任教員(Home Rome Teacher)もしくは、

下記記載の進路指導担当教員(Carrier Guidance Teacher)にご連絡ください。

進路担当者：進路指導部近藤好子、椿健太朗

瀬戸口弘､堀部聖人

IBコーディネーターカレンハンター

各クラスの担任教員

35

■IBディブロマと世界名門大学の合格目標スコア目安

●United Kingdom

University Area Ranking

(2015) Score

University of Oxford Oxford(South-East England) 3 38~40

University of Cambridge Cambridge(East England) 5 40~42

Imperial College London London 9 39~41

University College London London 22 34~

King’s College London London 40 36~38

●Canada


(2015) Score

University of Toronto Toronto 20 28~

University of British Columbia Vancouver 32 29~32

McGill University Montreal 39 30~

McMaster University Hamilton 94 28~

●Australia


(2015) Score

University of Melbourne Melbourne 33 31~

Australian National University Canberra 45 28~

University of Sydney Sydney 60 30~

University pf Queensland Australia Brisbane 65 29~

Monash University Melbourne 83 28~

＜備考＞

①大学の学科によって、合格目標スコアは変わりますので、あくまでも参考です。

②大学の学科によって、必須科目が設定されておりますので、履修科目は予め確認してください。

36

■IBコースのスケジュール

2020 年度(10 年生)

Date Item Notes

7 月説明会（保護者）進路説明会にて説明します

7 月進路説明会（保護者・生徒）

7 月教科別面談会本年度は中止します

7 月ＩＢ履修科目面談会（生徒）

7 月保護者面談

夏休み留学フェアやオープンキャンパス見学

9 月第 1 回個人面談 IB コースか IV コースの確定

11 月 SAT・ACT を 1 回目の受験を検討 10 月、11 月、12 月、1 月、5

月、6 月に開催

12 月第 2 回個人面談/保護者面談

2 月 IB/IV コース開始 10 年生の 2 月より開始

2021 年度(11 年生)

Date Item Notes

通年 SAT・ACT の受験アメリカへ大学進学を希望する者

通年 TOEFL ・IELTS の受験海外大学受験に必要

春休み大学見学（特に海外）

春休み留学フェアやオープンキャンパス見学

6 月第 3 回個人面談/保護者面談志望校ヒアリング

前期 CAS 活動に関する報告書作成

後期留学フェアやオープンキャンパス見学

12 月第 4 回個人面談/保護者面談受験校確定

2 月第 5 回個人面談受験方法確定及び必要なエッセイ

等を準備開始

37

2022 年度(12 年生)

Date Item Notes

通年 SAT・ACT の受験アメリカへ大学進学を希望する者

通年 TOEFL ・IELTS の受験海外大学受験に必要

4 月 (海外大学受験者) application list の確認

4 月第 6 回個人面談/保護者面談入試スケジュール確認

7 月第 7 回個人面談/保護者面談推薦状・エッセイの確認

7 月以降各大学の最新の募集要項を確認

7 月-8 月推薦状準備推薦入試を希望する生徒のみ

7 月 26 日 EE と IA の最終提出日 EE and IA (internal assessment)を

終わらせること

9 月 IB ディプロマ模擬試験

9 月-10 月必要に応じ成績証明書を請求

9 月-10 月必要に応じ IB スコアの予測点を請求

10 月 15 日オックスフォード大学とケンブリッジ大学

の願書締切

10 月 TOK 発表会

10 月カナダとイギリスの大学願書締切確認学校ごとに確認すること

10 月 (海外大学受験者) application の準備完了

11 月 1 日 Early Decision*1 締切アメリカの大学のみ

11 月 IB ディプロマ試験

11 月-12 月 Early Action*2 締切学校ごとに確認すること

12 月 IB ディプロマ最終スコア送付手続きすべての受験校に必要

12 月第 8 回個人面談/保護者面談受験校の最終確認

冬休み志願書の確認、志願状況の確認

38

2023 年度(12 年生)

Date Item Notes

1 月 3 日 IB ディプロマスコア発表

1 月 15 日 UCAS 締切イギリスの大学受験希望者のみ

1 月願書締切特にアメリカの大学

2 月成績証明書必要に応じて

2 月卒業式

3 月以降アメリカの大学から結果発表大学によって異なります

5 月 1 日アメリカの大学の入学金締切大学によって異なります

5 月以降大学に伴う諸手続き（寮・ビザなど）

6 月以降卒業証明書等送付海外大学受験希望者のみ

*1 Early Decision - 申請者は大学のアプリケーションの早期決定を通して申請を出し合格した場合、

申請者は必ずその大学に入学しなければなりません。(専願)

*2 Early Action - 早期アクションは、限られた早期アクション(restrictive early action)と無制限早期ア

クション(non-restrictive early action)二種類があります。限られた早期アクションは

専願、無制限早期アクションは併願となり、また合格した大学の中から、自分が好

きな大学を選ぶこともできます。

■SAT合格目標スコア

●United States

University State

SAT

Critical

Reading

SAT

Math

SAT

Writing

University of California, Berkeley(6) California 660 700 670

University of California, Los Angeles(13) California 640 680 660

Yale University(8) Connecticut 740 760 750

Harvard University(1) Massachusetts 750 750 750

Massachusetts Institute of Technology(4) Massachusetts 730 770 730

Columbia University(10) New York 740 745 745

New York University(20) New York 658 672 664

<備考>

①アメリカの大学はSATのスコアのみでは判断されませんので、あくまでも参考です。

②大学の学科によって、必要なSAT Subject Testsが設定されておりますので、履修科目は予め確認

してください。

39

■IBディプロマを活用した大学入試例（日本）

国公私大学名入試名称対象学部

国立北海道大学国際総合入試全学部

国立東北大学国際バカロレア入試文学部，理学部，工学部，農学部・

法学部，医学部医学科，薬学部

国立筑波大学国際バカロレア特別入試全学群

国立東京大学推薦入試法学部、教養学部、工学部

国立東京外国語大学帰国生等特別推薦入試国際社会学部

国立名古屋大学推薦入試文学部、教育学部、経済学部、理学

部、医学部医学科、工学部、等

国立京都大学特色入試全学部

国立大阪大学学部英語コース特別入試理学部、工学部、基礎工学部、人間

科学部

国立大阪大学 AO入試

（世界適塾入試）

文学部、人間科学部、外国語学部、

法学部、理学部等

国立岡山大学国際バカロレア入試全学部

国立広島大学ＡＯ入試対象別評価方式

（国際バカロレア入試）全学部

国立長崎大学ＡＯ入試

（国際バカロレア枠）多文化社会学部

国立鹿児島大学国際バカロレア入試全学部

公立国際教養大学 AO・IB・高校留学生入試国際教養学部

私立慶應義塾大学国際バカロレア資格取得者

（日本国内）対象入試法学部

私立慶應義塾大学 AO入試（IB方式）総合政策学部、環境情報学部

私立順天堂大学

国際臨床医・研究医枠入学

試験B方式：国際バカロレ

ア入学試験

医学部

※上記以下にも、早稲田大学を含む多くの大学にてIBディプロマ資格を利用した入試があります。

進路指導室のホームページにも一部を紹介しておりますので、是非ご覧ください。

毎年、多くの大学がIBディプリマ資格を利用した入試を導入しています。大学によっては大学入学

共通テストや面接、筆記試験等を別途必要とする試験がありますので、受験を希望する学校の入試情

報は毎年確認するようにしてください。

40

Ⅳ IVコース（名称変更予定）の概要

■IVコースとは

本校のIVコースは、11年次から理系と文系に分かれて、国内外への志望校への合格を目指します。

個々の進路に応じたハイレベルな授業を展開し、国公立大学や難関私立大学・海外大学受験に対応

できる実践的な学力を身につけることを目標とします。

■選択科目

文理選択とは、「文系」「理系」のどちらに進むのかを決定することですが、実際には大学受験

の際に文系型・理系型のどちらで受験するかを決めるという側面が大きいです。本校では、IV生の

ニーズに応じて、学ぶ科目や授業時間数が変わってきます。

将来就きたい職業や、学びたい学問にも大きくかかわるのが文理選択です。大学入試の仕組みや

学部・学科構成が複雑化する現在、「数学が苦手なら文系」などと科目の得意・苦手だけで文理

選択を決定することはおすすめできません。保護者ともよく話し合い、情報収集をしながら決定し

てください。

＜理科系科目の選択授業例＞

教科科目名説明

理科

物理 G10の物理基礎の応用科目。主に進路を理系に取る生徒向けの科目。医歯

薬系を希望する生徒は必須といえる。

化学演習主に化学を中心として、様々な生徒の進路に合わせた理科のフォローア

ップのクラス。

10 年

合同クラス

IB コース

IV コース

11 年 12 年

IB コース

IV コース

IB コース

IV コース

（文系）

IV コース

（理系）

）

41

■日本の大学の受験パターン

●国公立文系受験のパターン(大学入学共通テスト)

教科科目注意事項

国語「国語」

数学「数学Ⅰ・A」「数学Ⅱ・B」左の2科目必須

外国語「英語」

地歴・公民「世界史B」「日本史B」「地理B」

「倫理・政治経済」「倫理」「政治経済」「現代社会」左から2科目選択

理科「物理基礎」「化学基礎」「生物基礎」「地学基礎」左から2科目選択

国公立大学文系の二次試験は主に国語・英語・数学ですが、各大学・学部によって違います。

必ず調べるようにしてください。

●私立文系受験パターン

パターン①：英語＋国語＋地歴・公民から1科目

パターン②：英語＋国語＋数学

●国公立理系受験のパターン(大学入学共通テスト)

教科科目注意事項

国語「国語」

数学「数学Ⅰ・A」「数学Ⅱ・B」左の2科目必須

外国語「英語」

地歴・公民「世界史B」「日本史B」「地理B」

「倫理・政治経済」「倫理」「政治経済」「現代社会」左から1科目選択

理科「物理」「化学」「生物」「地学」左から2科目選択

国公立大学理系の二次試験は数学(数Ⅲまで)・理科(1科目ないし2科目、科目指定のある場合もあり

ます)・英語ですが、各大学、学部によって違います。必ず調べるようにしてください。

●私立理系受験パターン

パターン：英語＋数学＋理科

42

■国内大学入試の種類

●学校推薦型選抜

この入試では評定平均値が出願条件になる場合が多いため、評定平均値(※1)を少しでも高め

ておくことを心がけましょう。また面接や小論文などにも十分な対策が必要です。国公立大の場

合は大学入学共通テストが課される場合もあります。志望大の出願条件や試験内容を早めにリサ

ーチし、準備を進めておきましょう。

＜求められる対策＞

定期テストなどを通じて評定平均値を上げる

リーダーシップを発揮する

学校行事やボランティア活動などに積極的に参加

面接、小論文対策

大学入学共通テスト対策(国公立大の推薦入試を志望する場合)

●指定校制推薦入試

1つの高校につき推薦枠が数名しかない指定校制推薦。希望者多数の場合は評定平均値のほか、

部活動、生活態度などの総合的観点から校内選抜が行われます。そのため、「遅刻をしない」

「課題を期限内に出す」など基本的なことを徹底させましょう。また、毎回の定期テスト対策に

も力を入れるようにしましょう。


どのような大学の指定校推薦枠があるかを早めにチェック

定期テストなどを通じて評定平均値を上げる

普段の授業・生活態度を良くする

●総合型選抜

さまざまな視点から大学にふさわしい人物をじっくり選考するこの入試では、大学ごとに選抜

方法や時期が大きく異なります。出願受付は９月1日以降ですが、早いところではG12（高校3年

生）の春からエントリー受付の場合もあるため、志望大の入試の時期についてG11（高校2年生）

のうちから調べておきましょう。また、志望動機について深く問われる傾向があるので、その大

学・学部について深く知る努力が必要です。


社会に対する問題意識を持つ

大学で何を学びたいか、将来どのように社会に貢献したいかを考える

学校内外の様々な活動に積極的に参加し、成果を修め、また視野を広める

評定平均値とは、教科それぞれに、中等教育課程後期課程、つまり高校 3 年間(実際には高 3

の 1 学期まで)の成績を 5 段階評価にしたもので、大学の入学審査書類として使用されます

した数値を平均したもの

43

●大学入学共通テスト利用入試

大学入学共通テスト利用入試は、共通テストの成績によって合否判定が行われる私立大の入試

のことです。現在、私立大の 8 割以上の大学で行われているメジャーな方式となっています。大

学入学共通テスト利用入試には、共通テストのみで選抜する場合と、共通テストと個別試験の結

果を総合して選抜する場合があります。また、ほとんどの大学入学共通テスト利用入試では一般

選抜との併願が認められています。

○メリット

①大学入学共通テストの結果のみで複数の大学に出願が可能

受験生の負担が少なく受験チャンス（国公立大とも併願可）が増える

②大学入学共通テストは地元で受験できる

遠隔地まで受験に行かずに済む

○デメリット

①募集人員が一般試験に比べると少なく、出願する受験生は多い

高倍率の選抜になる可能性が高く、合格ラインも高くなる傾向がある

②大学入学共通テスト受験前に出願期限がある「事前出願方式」の場合も

早めの志望大決定が求められる

●一般選抜

国公立大の一般選抜では、大学入学共通テスト後、志望大に出願し、各大学の２次試験(個別

学力検査)を受験します。合否は、大学入学共通テストと 2 次試験の総合点で判定されます。２

次試験は各大学が前期日程、後期日程の二つの日程に分けて入試選抜を行う「分離・分割方式」

で実施されます。受験生は、日程ごとに出願校を変えることも、同じ大学を続けて受けることも

可能です。

私立大の一般入試では、大学・学部に複数の受験方式が存在する場合がほとんどです。従来の

３教科型に加え、２教科だけで受験できる方式や、特定の科目の配点を高く設定し、受験生が得

意教科を生かせるようになっている方式、大学入学共通テストを利用して受験する方式などがあ

ります。また、学内併願ができるよう入試日をたくさん設けている大学・学部も増えています。

近年の大学入学共通テストでは５教科７科目以上を課す国公立大が多くあります。また一部の

難関医学部では、理科を３科目(物理、化学、生物)課しているところもあります。国公立大受験

を考える場合、５教科を万遍なく苦手科目を作らないよう学習プランを立てるようにしてくださ

い。

44

■大学入学共通テストの概要

名称大学入試センター試験大学入学共通テスト

実施年度～2019 年度 2020 年度以降～

日程 1 月中旬の 2 日間 1 月中旬の 2 日間

出題教化・科目 6 教科 30 科目 6 教科 30 科目

出題形式マークシート原則マーク式（※見込み）

英語 2 技能（Reading & Listening）を

評価

Reading と Listening の配点比率は各

大学で決定

成績結果

（提供方法）

・各科目 1 点刻みで採点し合計点を

提供

・国語は「近代以降の文章

」「古文」「漢文」の 3 分野を別々

に成績提供

・英語の民間試験活用は現在検討中

■国内大学試験スケジュール

2020 年度(10 年生)

Date Item Notes

7 月進路説明会（保護者・生徒）

7 月教科別面談会本年度は中止します

7 月保護者面談

夏休み留学フェアやオープンキャンパス見学

9 月第 1 回個人面談 IB コースか IV コースの確定

12 月第 2 回個人面談/保護者面談

2 月 IV コース開始 10 年生の 2 月開始

2021 年度(11 年生)

Date Item Notes

通年 TOEFL ・IELTS の受験推薦入試に必須

6 月第 3 回個人面談/保護者面談志望校ヒアリング

夏季休暇大学見学オープンキャンパスへの積極的参

加

12 月第 4 回個人面談/保護者面談受験校確定

2 月第 5 回個人面談受験方法確定

45

2022 年度(12 年生)

Date Item Notes

通年 TOEFL ・IELTS の受験大学入学共通テスト・推薦入試に

必須

4 月第 6 回個人面談/保護者面談入試スケジュール確認

5-7 月入試要項準備各自で入試要項を取寄せ確認

7-8 月推薦状準備推薦入試を希望する生徒のみ

7 月第 7 回個人面談/保護者面談推薦状・エッセイの確認

8-10 月出願書類・小論文/面接準備

９月学校推薦型・総合型選抜出願開始スケジュールを必ず確認する

10 月大学入学共通テスト出願

2022 年度(12 年生)

Date Item Notes

10-12 月学校推薦型・総合型選抜入試

12 月第 8 回個人面談/保護者面談受験校の確認

2022 年度(12 年生)

1 月大学入学共通テスト試験

1 月私立・国公立出願締め切り

1 月-3 月私立一般入試

2 月国公立前期試験

3 月国公立後期試験

※模擬試験は、10 年生に 2 回、11 年生に 4 回、12 年生に 4 回実施予定である。

46

参考 2021 年度大学受験スケジュール

47

■IVコースの海外大学受験

●アメリカ系の大学の場合

アメリカやカナダなどでは、2年制大学と4

年制大学を合わせると5000校近くあり、また

映画学やスポーツ経営学など専攻数の多さや

柔軟な教育システムが最大の魅力です。

英語力の低く大学入学条件に満たない場合

は、大学付属の語学学校（ESL）にまずは通う

のが一般的です。英語力や成績を満たした場

合は直接大学に入学することができます。主

に必要な入学審査書類は、以下のものとなり

ます。

1). 学校の成績

2). エッセイ

3). 推薦状

4). 課外活動

5). 英語テスト

6). 面接

7). SAT®ないしはACT®

●イギリス系の大学の場合

現在も世界の研究分野で他国をリードする

存在であるイギリスやオーストラリア、ニュ

ージーランドの大学は、アメリカやカナダと

比べると大学数は非常に少ないものの、専門

課程を深く学ぶことができることが最大の魅

力です。

ただ、大学には一般教養課程はなく入学後

からすぐに専門課程の勉強に入るため、日本

の高校卒業の資格では直接入学することがで

きません。そのため多くの学生が大学付属の

ファウンデーションコース（大学進学準備コ

ース）に通うのが一般的です。主に必要な入

学審査書類は、以下のものとなります。

1). 学校の成績

2). エッセイ

3). 推薦状

4).英語テスト

高校卒業

２年制大学

職業訓練

コース

編入

コース

４年制大学

一般教養課程（２年間）

専門課程（２年間）

高校卒業

3 年制大学

専門課程（3 年間）

大学付属のファウンデーションコース

48

Ⅴ 参考

■卒業生の声

リンデンホールスクール中高学部では、6 年一貫のキャリア教育、進路指導によって生徒の夢の

実現をサポートしています。すでに多くの卒業生たちが、国内の有名大学はもちろん世界の名門大

学に進学しています。ここでは、彼らの声を紹介します。

Q: IB の試験は、どのようなタイプの人が向いていると思うか。

A: 文章を書くことが得意な人、ディスカッションが好きな人、計画的な人、協調性がある人、調べ

物ができる人、課題にまじめに取り組める人、このような人に向いていると思う。

A: 文系科目の試験はエッセイが中心のため文章が書けない人は厳しいと思う。基本的には、どの試

験でも暗記は必要なので、暗記からは逃れられないと思ったほうがいい。

A: 誰でも努力すれば、納得のいく点が取れる。

Q: IB において一番難しかった科目、最終試験において一番難しかった科目は。

A: World History(世界史)と Mathematics(数学)が難しかった。

Q: 受験勉強方法は。

A: 私は IB コースを選択した。まずは、どの科目でも暗記は単語カードを作り語彙力を増やすよう

にした。そして 4 月以降からは意識して何回も過去問を解くようにした。また、学んだことを整

理するために、重要な箇所だけを小さいスペースに書き込むようにした。特に歴史は暗記するこ

とが多かった。理想は、教科書の隅から隅まで完璧にすることですが、そんなことはできません

ので、過去に出題された問題でわからなかった部分から復習するようにした。

A: 私は IV コースを選択した。数学は、時間指定の 3 分の 2 以内で解けるように、スピードを意識

して問題集を解いた。理科は、自分のレベルに合った問題集を何回も解いた。私は化学を選択し

たが、無機・有機などの暗記は夏までに終わらせると楽だと思う。社会は、やはり暗記が必要な

ので完璧に覚えられるまで繰り返した。国語は、古文単語・文法・漢文句形を暗記し、古文漢文

はきちんと訳しながら丁寧に読むことを心掛けた。英語は語彙力を高めることに集中した。

Q: 後輩への一言お願いします。

A: 学校のテストで点数が取れないようではまだまだです。下級生はそれに集中しましょう。特に

AO 入試や推薦入試は学校の成績も合否に関わるので注意してください。また、課外活動も重要

なので、勉強だけでなくいろいろなことに挑戦したほうがいいと思う。

A: 常に言われたこと以上のことをやろうという心構えで日ごろの学校の課題に取り組むことがとて

も大切です。

A: 興味のある分野は早めに決めてぶれない軸を作れば、受験はうまくいくと思う。自分の持ってい

る能力と経験にマッチした学部をしっかりと見極める必要がある。AO 入試に関しては一般入試

より多彩で対策は難しいですが、リンデンホールで培ったスキルと経験を信じて進んでください。

参考：2017 年度卒業生のテスト平均スコア

2017 年度卒業生のテスト平均スコアは以下の通りです。目標にして頑張りましょう。

● IBDP 平均スコア： 34 点 ● IELTS 平均スコア : 7.0 点

49

■受験体験記

リンデンホールスクール中高学部を卒業した生徒の受験体験を紹介します。多くの卒業生が仲間と

のふれあいや課外活動を通して見つけた個性と才能、そして受験に対してたゆまぬ努力をおこない、

大きな夢を実らせています。さあ先輩たちに続くように頑張りましょう！

●枝光栞里さん（1 回生）

私が IB と国内受験の勉強を両立させようと決めたのは、G10 の

3 月でした。ただでさえ厳しい医学部の道でしたが、先生方や両

親が全力で私を支えてくれました。IB との両立は思った以上に

苦しかったですが、1 期生のクラスの仲間が頑張る姿に励まさ

れ、負けないよう努力した結果、望んだ道に進むことができまし

た。IBDP とセンター試験、医学部対策は大変なこともあります

が、精一杯頑張れば不可能ではないと信じています。後輩の皆さ

んも、周囲の人への感謝を忘れずに、自分の目標に向かって、今

やるべきことを全力でやってください。

合格大学

佐賀大学医学部

●川上礼恩くん（3 回生）

私はアメリカの名門大学で経済学や経営学を学びたいと中高学部

に入学した時から決めていました。そのため、トビタテＪＡＰＡ

Ｎに応募してスタンフォード大学のサマープログラムに参加した

り、ＣＡＳなどで様々な課外活動に挑戦しました。アメリカの大

学入試のために、高い英語力を身につけ、SAT への応用力を高

めるために IB を選択しました。もちろん、SAT 関係はＧ10 か

ら自分で学校外で勉強していましたが、学校の先生ともよく相談

しました。IBDP と SAT 対策は、忍耐力と効率性が必要です。

優先順位を間違えず、すべての課題や論文を締め切りを厳守し提

出することなど、2 年間という長いスパンですべてをきっちりと

終わらせていくことは非常に難しくて苦しいと感じましたが、夢

であったアメリカの名門大学に合格することができました。

合格大学（抜粋）

Boston University

Univ. of Washington

Univ. of Texas at Austin

UCLA

●相部匡佑くん（3 回生）

これからの社会には幅広い学問分野の知識を英語で学んでいく必

要があると考え IB コースを選択しました。国内の大学に進学する

と決めたのは G11 の夏頃で、そこから IBDP で受験できる大学で

候補を絞り、社会学や政治学を学べる国際色の強い大学・学部を

重点的に受験することに決めました。基本的には IB の勉強を中心

に行い、国内受験試験（AO 入試）対策は、受験の 2～3 週間前か

ら先生と相談し準備しました。自分のしたいこと、そのために努

力したこと、そして自分の考えを明確にしておくことで、大学選

びや進路志望、志望理由書も難しくなくなると思います。

合格大学（抜粋）

慶應大学、早稲田大学

50

■用語集

IB International Baccalaureateの略。国際バカロレア機構、IBカリキュラ

ム、DP、DP Full Diplomaをさす場合がある。

DP Diploma Programme の略、DPカリキュラム、DP Full Diplomaをさす場

合がある。

Full IB Diploma

文部科学省は「バカロレア資格」として表記。”The Diploma of the

International Baccalaureate” が正式名称で、ディプロマ取得者に

は、”Diploma Course Results”が提示される。

Predicted Grades

DPコーディネーターがIBにDP生のDP見込み点を報告する。そのときの

点数をPredicted grades(予測点)としている。11月試験では10月10日が報

告締め切り。

ACT

American College Testの略。アメリカの高校生を対象とした学力テス

ト。大学によっては入学審査の際に、このテストのスコアを要求する場

合がある。科目は英語、数学、読解力、科学的推論からなる。

SAT アメリカCollege Board社の実施するテスト。アメリカの大学は、共通テ

ストの点数としてSATの提出を要求する場合がある。

SAT Reasoning Test

（新SAT）

「数学(Math)」、「読解+エッセイ(Critical Reading+Writing)」の2分野

それぞれ800点満点で、合計1600点が満点。

SAT Subject Test

科学、社会、言語などの各専門教科のテスト(各1時間)のこと。SAT

Reasoning Testの受験と平行して実施。最大で3教科まで1度に受験でき

る。SAT Subject Testの3教科は大学によって要求する教科が異なります

が、ほとんどが800点満点です。"English Language Proficiency Test

(ELPT)"はSATの1科目として扱われない、またSAT Subject Tests"のス

コアとして母国語は使えない場合が多くありますのでご注意ください。

TOEFL iBT アメリカCollege Board社が、英語を第1言語とせず米国大学（大学院）

への進学を希望する者を対象として実施する英語テスト。

IELTS 英語を第1言語とせず、イギリスや英連邦の大学（大学院）への進学を希

望する者を対象として実施する英国拠点の英語テスト。

Academic Year

学年度。日本で4月から年度が始まるように、アメリカやイギリスなどで

は9月から翌年5月頃までの約9ヵ月間を、オーストラリアやニュージーラ

ンドでは2月からの約9ヵ月間を示す。

Application

学校への入学申込み。通常 Application Form( 申込書 ) に Application

Fee(申請料)等を添えて申込む。なおApplication Feeは、ほとんどの場合

Non-refundable(返金できない)である。

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■Q＆A

Q: <IB>創造性、活動、奉仕 (CAS: Creativity, Activity, and Service) とは？

A: CAS は IB ディプロマの必須要件の一つです。生徒は 2 年間の IB ディプロマプログラムの期間

において、創造・活動・奉仕に関連した取り組みを 18 ヵ月間行うことが求められています。

Creativity では芸術や創造的な思考を働かせる経験をすることなどが例に挙げられます。Action

とは身体を動かして汗をかくような活動をすることで、学業に励みつつ健康的な生活を送るため

にも欠かせません。Service とは、無償で奉仕活動などに取り組むボランティア活動です。生徒

は目安として 18 カ月間にわたりこれらの活動を通して、CAS の狙いである以下の 7 つの学習目

的を達成することを求められます。

1. 自分の長所と成長すべき点を認識する

2. 課題に挑戦し、その過程で新しいスキルを習得している

3. 自ら CAS を計画し開始することができる

4. CAS 活動を継続し、やり遂げる粘り強さを示す

5. 自らのスキルを活かし、また他者と共に活動する意義を認識する

6. グローバルな課題に取り組む

7. 選択と行動の倫理を認識し、考察する

生徒は自分の活動や進捗状況を振り返り、これらの 7 つの項目と照らし合わせ、学習成果を記録

として残す必要があります。CAS は IB ディプロマプログラムのコア要素の 1 つであり、ディプ

ロマ資格を取得するためには CAS の修了条件を満たすことが必須です。

Q: <IB>課題論文 (EE: Extended Essay) とは？

A: 生徒は研究課題を決め、授業時間外で約 40 時間を費やして 4000 語(8000 字)の論文を書きます。

ここでは、大学で求められるリサーチスキルを学ぶことが目的です。生徒はテーマを自分で見つ

け、調査や分析結果をもとに研究課題となる議論を展開しなくてはいけません。こうして実際に

論文にまとめる作業を通して、将来学術的な文章を書くうえで役立つ知識を学んでいきます。課

題論文は IB ディプロマプログラムのコア要素の 1 つであり、ディプロマ資格を取得するために

は合格基準を満たした論文を書くことが必須です。

Q: <IB>知識の理論 (TOK: Theory of Knowledge) とは？

A: 知識の理論の学習では、異なった学問分野にまたがって、自分の持っている知識について理解を

深めていくことを目指します。生徒は様々な“知り方”(知覚、ことば、感情、論理)について触れ、

知識というものがどのようにしてつくのかということを、批判的な思考を加えて考えてみます。

また、生徒はエッセイを書きプレゼンテーションをしなくてはいけません。知識の理論の学習は

IB ディプロマプログラムのコア要素の 1 つであり、ディプロマ資格を取得するためには合格基

準を満たすことが必須です。

Q: <IB>国内進学できるのか？

A: 国際バカロレアのディプロマは、日本の大学においても認められている資格です。バカロレア入

試のみならず AO 推薦試験等でも利用できるため、国内進学を不安に感じる必要はありません。

52

Q: <IB>上級レベル(HL: Higher Level)と標準レベル(SL: Standard Level)の違いは？

A: 上級レベルは、カリキュラムの内容も濃く、授業ではより深く知識を探究していきます。授業時

間数は上級レベルで 1 科目あたり 240 時間、標準レベルで 150 時間となります。週の時間割で

は、上級レベルが週 6 コマ、標準レベルが週 4 コマとなります。また、評価試験の内容も異なり

ます。

Q: <IB>どの教科を勉強したらよいのか？

A: 自分の興味のある科目を選択することをお勧めします。特に、上級レベルで勉強する場合は興味

のある教科を選ぶことが大切です。興味ある分野の勉強には、生徒もやる気が湧き、多くの場合

良い成績結果につながる傾向があります。また、教科選択においては、大学でやりたいことや将

来の希望を考慮して決めるようにしましょう。

どの科目が好きか/興味があるか？

どの科目に挑戦したいか？

どの科目が得意か？

どの科目を選択すれば卒業後に役立つか？

Q: <IB/IV>国内の医学部進学を考えているけど、どうしたらよいのか？

A: 全国から成績優秀な受験生が集まり、わずかな合格枠をめぐって競うのが医学部受験です。また、

近年、医学部を志望する受験生が増加し、医学部の受験は、ここ数十年でますます難関となって

きています。医学部受験をする際は、生徒自身の特徴が IB/IV コースどちらに向いているのかを

保護者と IB コーディネーター、または進路担当の先生とよく相談し決定してください。

Q: <IB/IV>バカロレア資格や国内受験向けに、学校にて何か特別補習をしてくれるのか。

A: 基本的には、通常の授業にてバカロレア資格や国内受験の準備をいたします。しかし、IB コー

スの生徒は夏休み前の 1 週間、IV コースの生徒は冬休み前の 1 週間に特別補習授業を実施しま

す。

Q: <IB/IV>進路については、誰に相談したらいいのか。

A: 本人の希望に応じた進路のために、担任の先生、IB コーディネーター、進路指導担当の先生が

親身になって相談にのります。「大学で何を学びたいのか、将来どういう職業を選びたいのか」

によって進学先が絞られてきます。各国・各大学・各専攻によって教育課程が大きく異なります

ので、大学選びを始めるために、自分自身の将来を真剣に考え、早めに進路先を決定しましょう。

Q: <IV>推薦書、小論文や面接の準備はどうしたらいいのか。

A: 推薦書、小論文や面接等がある場合は、事前にお知らせください。本校にてサポートいたします。

なお、海外進学及び国内進学双方とも、過去に起きた懲戒(ディテンション等)が、推薦入試及びア

プリケーションフォーム等に不利となりますので、ご了承ください。

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文部科学省教育課程特例校

学校法人都築育英学園

リンデンホールスクール中高学部


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