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サービス マニュアル 送風定温恒温器 型式 DKN302/402/602/612 第2版 《お願い》 この装置のサービスを行なうにあたっては取扱説明書を併用して、実施してください。

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サービス マニュアル

送風定温恒温器

型式 DKN302/402/602/612

第 2版

《お願い》

この装置のサービスを行なうにあたっては取扱説明書を併用して、実施してください。

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目次

1.仕様 ................................................................................ 1

2.外観図 .............................................................................. 2

本体 ................................................................................ 2

3.操作パネル .......................................................................... 3

操作パネル .......................................................................... 3

4.配線図 .............................................................................. 5

5.実体配線図 .......................................................................... 6

6.故障診断方法 ........................................................................ 8

エラー表示 .......................................................................... 8

7.部品交換方法 ....................................................................... 12

制御パネルと電気系統 ............................................................... 12

センサの交換 ....................................................................... 14

ヒータの交換 ....................................................................... 16

取手の交換 ......................................................................... 19

8.温度調節器の取り扱い ............................................................... 20

ユーザー画面の説明 ................................................................. 20

運転モードと機能 ................................................................... 21

パラメータの設定 ................................................................... 23

温度調節器の設定パラメータ.......................................................... 23

9.交換部品表 ......................................................................... 24

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1

1.仕様

本体仕様

型 式 DKN302 DKN402 DKN602 /612

方 式 強制送風循環

使用温度範囲 室温+10℃~260℃ 室温+10℃~250℃

温度調節精度 ±1℃(at210℃、排気口全閉)

温度分布精度 ±2.5℃(at210℃、排気口全閉)

※1 最高温度到達時間 約 90分 約 120分

室温℃~260℃ 室温℃~250℃

外装 電気亜鉛メッキ鋼鈑メラミン樹脂焼付塗装

断熱材 グラスウール

ヒータ SUSパイプヒータ-

ヒータ容量 0.8kW 1.2kW 1.34kW

送風機ファンモータ シロッコファン 1個

コンデンサ形モータ 10W

排気孔 内径 30㎜×2 上面

観測窓 180×180㎜

強化ガラス×3 250×280㎜ 強化ガラス×3

御 部

コントローラ VS4型 プログラムコントローラ

制御方式 マイクロコンピュータによるヒータ出力の PID制御

設定方式 専用メニューキー及び▼▲キーによるデジタル設定方式

表示方式 測定温度表示:緑色 4桁 LEDデジタル表示

設定温度表示:赤色 4桁 LEDデジタル表示

タイマ 1分-99時間 59分及び 100時間-999.5時間(タイマウエイト機能付)

タイマ分解能 1分または 10分

運転機能 定値運転、プログラム運転、クイックオートストップ運転、

オートストップ運転、オートスタート運転

プログラムモード プログラム運転 3パターン 30ステップ、パターンリピート機能

センサ 制御センサ及び過昇防止センサ共に K熱電対

付帯機能 キャリブレーションオフセット機能、ロック機能、停電補償機能

安全装置

自己判断機能 温度センサ異常、ヒータ異常、メモリ異常、SSR短絡、

自動過昇防止異常、測定温度異常

保安装置 過電流付漏電ブレーカ、過昇防止器(コントローラ一体型電子式)

外寸法(㎜)※2

(幅×奥行×高さ) 410×451×670 560×601×820 710×651×870

内寸法(㎜)※2

(幅×奥行×高さ) 300×300×300 450×450×450 600×500×500

内容量 27L 90L 150L

棚板耐荷重 15㎏/枚

棚受段数 6段 11段 13段

棚受ピッチ 30㎜

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1

1.仕様

本体仕様

形 式 DKN302 DKN402 DKN602 /612

規格

電源(50/60Hz) AC100V

8.5A

AC100V

12.5A

602:AC100V

14A

612:1φ

AC200V 7A

重さ 約 35㎏ 約 50㎏ 約 65㎏

付属品

棚板 ステンレス パンチングメタル

2枚

棚受 4本

取扱説明書、保証書

※1 性能は、電源が AC100V または 200V、室温 23℃±5℃、湿度 65%RH±5%、無負荷時、

排気口全閉時における性能値です。本器の使用環境温度範囲は 5℃~35℃です。

※2 突起物は含みません。

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2

2.外観図

本体

正 面

背 面

DKN612のみ

操作パネル

把手

メインスイッチ

(漏電ブレーカ)

定格注意シール

電源コード

排気口

ケーブル孔

観測窓

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3.操作パネル

操作パネル

測 定 温 度

ヒータ

アラーム

オートストップ

オートスタート

確定

設定温度

過昇防止

定値運転

スタート

ストップ

サブメニュータイマ定 値 プログラム

プログラム運転

番号 名称 操作/動作

① スタート/ストップキー 運転のスタート/ストップに使用します

② アップダウンキー 設定値を選択するキーです

③ 確定キー 選択した設定値を確定入力するキーです

④ 定値キー 定値運転の選択キーです

⑤ タイマ運転キー タイマ運転の選択キーです

クイックオートストップ運転、オートストップ運転、オートスター

ト運転が選べます

⑥ プログラム運転 プログラムの作成とプログラム運転の選択キーです。

3タイプ 6パターンのプログラムが設定できます。

⑦ サブメニューキー 過昇防止器の温度設定、キャリブレーションオフセットの温度設定、

キーロックの設定、プログラムリピート機能の設定を行なうキーで

⑧ ヒータランプ ヒータに通電されているとき点灯します

⑨ アラームランプ エラー発生時にブザーが鳴り、点灯します

⑩ オートストップランプ クイックオートストップタイマ設定中に点滅、運転中に点灯します。

オートストップタイマ設定中に点滅、運転中に点灯します

⑪ オートスタートランプ オートスタートタイマ設定中に点滅、運転中に点灯します

⑫ 定値運転ランプ 定値運転設定中に点滅、運転中に点灯します

⑬ プログラム運転ランプ プログラム運転設定中に点滅、運転中に点灯します。

⑭ 測定温度表示器 槽内測定温度・設定キャラクタ・アラーム情報を表示します

⑮ 設定温度表示器 設定温度、タイマ設定値、タイマ残時間を表示します

⑯ 過昇防止設定温度表示器 過昇防止器の設定温度を表示します

⑥ ⑤

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4

4.配線図

DKN302/402/602

1

X

1

2

3

4

TM1

3

41

2

CT

X 3

SSR

1

2

3

4

2

1

CN5

CN4

CN8 CN1

1

18 1

1

3TB1

CN2

CN112

PIO

ELB

AC100V2

5

6

CN9 CN21

18 1

18

3

2

1TB2 2

+

-

H

TH2

TH1+

-

FM

記 号 部品名 記 号 部品名

ELB 過電流漏電ブレーカ CONT 制御基板

TM1 端子台 PIO 表示基板

H ヒータ TH1 制御用センサ

X メインリレー TH2 過昇防止用センサ

FM 循環ファンモータ CT 電流検出素子

SSR 無接点リレー

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5

4.配線図

DKN612

1

X

1

2

3

4

TM1

3

41

2

CT

X 3

SSR

1

2

3

4

2

1

CN5

CN4

CN8 CN1

1

18 1

1

3TB1

CN2

CN112

PIO

ELB

AC200V2

5

6

CN9 CN21

18 1

18

3

2

1TB2 2

+

-

H

TH2

TH1+

-

FM

記 号 部品名 記 号 部品名

ELB 過電流漏電ブレーカ CONT 制御基板

TM1 端子台 PIO 表示基板

H ヒータ TH1 制御用センサ

X メインリレー TH2 過昇防止用センサ

FM 循環ファンモータ CT 電流検出素子

SSR 無接点リレー

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5.実体配線図

DKN302/402/602

TB2

CN4

CN2

CN5

CN1

TB1

CN9

CN8

CONT

TH2

PIO

ELB

FM

H

CN2

CN1

TH1

+

+

キクザ

1

2

3

4

TM1X

CT

SSR

1

2 3

4

5 6

4 1

DKN612

TB2

CN4

CN2

CN5

CN1

TB1

CN9

CN8

CONT

TH2

PIO

ELB

FM

H

CN2

CN1

TH1

+

+

キクザ

1

2

3

4

TM1X

CT

SSR

1

2 3

4

5 6

4 1

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5.実体配線図

DKN812

1

2

3

4

TB2

CN4

CN2

CN5

CN1

TB1

CN9

CN8

CONT

TH2

PIO

TM1

ELB

X

CT

FM

①②

H1

H2

SSR

CN2

CN1

⑥1

2 3

4

5 6

4 1

TH1(16)

(2)

(1)

(3)

(4)

(5)

(6)

(13)

(15)

(14)

(7)

(8)

(9)

(10) (11)

(12)

+

+

(DKN811-7120)

(DKN811-7110)

(DKN811-7100)

(DKN811-7130)

○番号はマーカ番号を示す。

( )番号は線番号を示す。

キクザ

(左)

(右)

DKN912

1

2

3

4

TB2

CN4

CN2

CN5

CN1

TB1

CN9

CN8

CONT

TH2

PIO

TM1

ELB

X

CT

FM2

①②

H1

H2

SSR

CN2

CN1

⑥1

2 3

4

5 6

4 1

TH1

(19)

(3)

(4)

(5)

(6)

(13)

(14)

(15)

(16)

(18)

(9)

(10)

(11)

(12)

(7)

(8)

(1)

(2)

+

+

(DKN811-7120)

(DKN811-7110)

(DKN811-7100)

(DKN811-7130)

○番号はマーカ番号を示す。

( )番号は線番号を示す。

FM1

(17)

キクザ

(右)

(左)

(右)

(左)

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6.故障診断方法

エラー表示

本器には、コントローラ内蔵の自己診断機能とコントローラとは独立した安全装置が搭載されていま

す。

表には安全装置動作時の原因と処理方法を示します。

[エラーコード]

使用上もしくは、装置の故障等の異常が起こった場合は、操作パネル部のアラームランプが

点灯するとともに、エラーコードを表示し、警報ブザーを鳴らします。異常発生時には、エ

ラーコードを確認の上、直ちに運転を中止してください。

安全装置 症 状 原因と処理方法

センサ異常検知 アラームランプ点灯

表示

温度センサの断線、異常

弊社サービス部門に連絡してください。

SSR短絡検知 アラームランプ点灯

表示

SSRの短絡

弊社サービス部門に連絡してください。

ヒータ断線検知 アラームランプ点灯

表示

ヒータの断線

弊社サービス部門に連絡してください。

メモリ異常 アラームランプ点灯

表示

記憶設定値の異常

弊社サービス部門に連絡してください。

内部通信異常 アラームランプ点灯

表示

内部通信、温度入力回路の異常

弊社サービス部門に連絡してください。

温度過昇 アラームランプ点灯

表示

過昇防止器の作動

設定温度を確認してください。

復帰しない場合は、弊社サービス部門に連

絡してください。

測定温度異常 アラームランプ点灯

----

----表示

測定温度が表示の範囲外のとき

弊社サービス部門に連絡してください。

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6.故障診断方法

回路の不良

表示/症状 原 因 チェック方法 処 置

Er01表示

(1)センサ断線

Er01表示

温調器制御基板の TB1(2-3番)端子を外し、

センサ間の導電をチェックする。

∞Ωであればセンサ不良。

センサ交換

(2)センサ端子の外

れまたは緩み

Er01表示

センサリード線が確実に接続されているか TB1接続

部を確認する。

接続手直し

(3)温調器の故障 制御基板 TB1(2-3)番端子を外し、正常なセン

サを接続して、メイン表示器の温度表示を確認

する。

周囲温度を表示 → 正常

周囲温度以外を表示 → 異常

制御基板交換

(1) センサー異常

Er01表示

制御基板 2-3番端子を外し、正常なセンサを接

続して、メイン表示器の温度表示を確認する。

周囲温度を表示 → 正常

周囲温度以外を表示 → 異常

基板交換

(表示基板とも

交換)

温度異常上

または

温度上昇せ

Er02表示

(1) SSR不良

Er02表示

運転状態において、SSR入力信号 ONの時、ヒー

タ制御用 SSRの電流を測定。

電流あり → 異常

電流無し → 正常

SSR交換

(2)温調器の故障 ヒータランプ OFFの状態にて、SSR入力信号の

確認。

SSR入力ON → 異常

SSR入力OFF → 正常

基板交換

温度上昇せ

Er03表示

(1)ヒータ断線

Er03表示 ヒータ線を端子台より取外し、ヒータの端子間

抵抗測定をする。抵抗値∞Ωの場合は断線、0

Ωの場合はショート。

ヒータ交換

正常値: DKN301 約 16.6Ω

DKN401 約 9.1Ω

DKN601 約 7.5Ω

DKN611 約 15.0Ω

DKN811 約 16.7Ω

DKN911 約 26.6Ω×2本

(2)ヒータリード線

の外れ

端子台及び、ヒータユニットのヒータ接続部の

確認。

接続手直し

(3) 過昇防止器設

定温度の設定ミス

過昇防止器設定温度確認 設定温度修整

温度調節器

の表示がば

らつく

(1) 電源電圧異常 温度調節器制御基板CN5端子1-2ピン間の電圧

を測定

正常値 90V以上

適正電源電圧

の確保

(2) センサーリー

ド線の緩み

温度調節器制御基板 TB1端子センサーリード線

の接続部確認

接続手直し

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6.故障診断方法

原 因 チェック方法 処 置

過昇防止器

作動せず

(1) 昇防止自己保

持用 X1リレー溶

過昇防止器設定値を庫内温度より低く設し、

Er19点灯を確認

Er19点灯 → 正常

Er19点灯せず → 異常

リレー交換

(2) 過昇防止器センサ

ー不良

制御基板 TB2端子センサーリード線を外し、正

常なセンサを接続して、(1)と同じ方法で過昇

防止器の作動を確認する。

作動 → 正常

作動せず→ 異常

センサー交換

(3 )基板不良 制御基板 TB2端子センサーリード線を外し、、

正常なセンサを接続して、(1)と同じ方法で過

昇防止器の作動を確認する。

作動せず → 異常

基板交換

ブレーカが落ちてしまう

原 因 チェック方法 処 置

(1)絶縁不良 ヒータ回路の絶縁チェック 配線手直し

(2)配線材及び、電気部品のショ

ート短絡

電源コードアース端子と、電源端子間の絶縁抵

抗を測定する。0Ωであれば、地絡と判断する。

また、正常であっても必ず線材被覆の皮ムケ等

をチェックする。ショートについては目視でチ

ェックしていく。

配線材・電気部

品の手直しま

たは、交換

(3)ヒータのリード

線が外れてショートしている。

ヒータのリード線が、ヒータ及び温調器の端子

台に確実に接続されているか確認する。

配線手直し

(4)ブレーカの仕様違い 30mA 15Aであるか ブレーカ交換

(5)ブレーカ故障 (1)~(4)に該当しない場合、故障と判断。 ブレーカ交換

ブレーカを ONにしても電源が入らない

原 因 チェック方法 処 置

(1)電源コードの外れ 確実に電源端子に接続されているか確認す

る。

確実に接続す

(2)電源不良 電源の電圧測定。 定格電源供給

(3)ブレーカ不良 電源コードを 1 次電源側から取外し、ブレー

カの 1 次側と 2 次側の導電を測定。スイッチ

ONで 0Ωであれば正常。

ブレーカ交換

(4)配線不良 配線図を参考に各端子の配線をチェック、かつ

端子が確実に接続されているかも確認する。

配線手直し

(5)電源コード不良 電源コード両端の導電をチェックする。それぞれ

の線について確認し、導電がない場合は電源コー

ド不良。

電源コード交

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6.故障診断方法

温度表示が不安定

原 因 チェック方法 処 置

(1)周囲の温度変化が激しい 本器の仕様環境温度範囲は 5℃~35℃であるが

急激な温度変化(特に繰り返し)は好ましくな

い。使用状態をチェックする。

設置場所の変

(3)試料の設置不良 試験の特質的性質をチェックする。また、棚板

に 30%以上の空きスペースが確保されているか

確認する。

試料を取り除

(4)温調器の故障 (1)~(3)に該当しない場合、温調器の故障と

判断。

温調器交換

異音がする

原 因 チェック方法 処 置

(1)モータ部の本体への当り ファン、モータ軸等の本体への当り、及びネジ

類の緩みをチェック。

調整・手直し

(2)モータの故障 モータ本体より異音がしている場合。 モータの交換

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7.部品交換方法

危険 作業を開始する前に必ず電源プラグを抜き、電源を切ってください!

制御パネルと電気系統

① 制御部化粧板のネジ(M4)3箇所を外し、上に持ち上げ取り外してください。(下部は切

り起こしにて固定されています。外すと写真 2の状態となります。

写真 1

写真 2

基板

部品取付板

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13

7.部品交換方法

制御パネルと電気系統

① 部品取付板には SSR、電流検出素子、リレー、端子台が取り付いています。写真 3。

写真 3

② 制御部を取り外すと中央にネジ(M3×6)5本で表示基板が取り付いています。写真 4。

写真 4。

注意:使用するビスの長さに注意してください。

写真 4

電流検出素子

SSR

リレー

端子台

表示基板

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7.部品交換方法

センサの交換

① 本体制御部を外し、接続されているセンサリード線(温調器用 TB1 の+2,-3、過昇防

止用 TB2の+1,-2)を外してください。写真 5。

写真 5

② 棚板と背面を止めているビス(M4)2箇所と整流板のビス(M4)6箇所をはずし、写真 6、7。

ファンケーシングについている過昇防止用センサ取付板のビス(M4)2 箇所を外してくだ

さい。写真 8。

ファンケーシング外してください、ビス(M4)6箇所(温調器用センサ交換時)。写真 9。

写真 6 写真 7

写真 8 写真 9

温度調節用

TB1(+2,-3)

過昇防止用

TB2(+1,-2)

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15

7.部品交換方法

センサの交換

③ 過昇防止用センサは上部に、温度調節用センサはファンケーシングの下部にあります。

写真 10、11。

写真 10(過昇防止用センサ) 写真 11(制御用センサ)

④ 良品のセンサに付け替えてください。センサは温度調節用、過昇防止用とも同一の K熱

電対です。

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16

7.部品交換方法

ヒータの交換

① 制御部化粧板のネジ (M4)3箇所を外し、上に持ち上げ取り外してください。

(下部は切り起こしにて固定されています。)

② 前面板右下の端子台よりヒータのリード線 2・4番を外してください。写真 12。

写真 12

③ 整流板を外し、ヒータ取付ネジ(M4)4箇所を外し、ヒータを引き出してください。写真 13。

写真 13

端子台

ヒータ

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17

7.部品交換方法

モータの交換

① ヒータの交換手順に従ってモータのリード線(1,2番)を端子台から外してください。

② 前項同様に整流板と過昇防止用センサを外してからファンケーシングを外してくださ

い(M4)6箇所。写真 14の状態となります。

写真 14

③ M5用六角レンチでシロッコファンを外してください。写真 15

六角レンチ

シロッコファン

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18

7.部品交換方法

モータの交換

④ モータ取付板の止めネジ(M4)を外し、ファンモータを引き出してください。写真 16。

写真 16

⑤ モータをモータ台から外してください。図 1。

モータ規格 シロッコファン規格

DKN302 100V 10W S2-120053L CCW

DKN402、602、612 100V 10W S2-158053L CCW

図 1

モータ台

ファンモータ

シロッコファン

内装底板フタ

断熱材

モータ取付板

モータ台

モータ

モータ取付板

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7.部品交換方法

取手の交換

① 扉裏板(左)のトラスネジ(M4)を外し、取手箱フタと断熱材を取り外してください。

写真 17、18。

写真 17 写真 18

② 取手取り付けネジ(M5)2ヶ所を外すと取手を取り外せます。図 4。

図 2

取手箱

M4×10 WSネジ

フタ 軸

フック(B)

フック(A) M5×12 WSネジ

スプリング スプリングピン

プッシュピン M3×6 イモネジ

ストッパー

取手

プッシュ

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8.温度調節器の取り扱い

ユーザー画面の説明

表示画面、モードの切り替え、設定値変更は取扱説明書に従って操作してください。

キャラクタの説明

コントローラに使用されているキャラクタについて説明します。

キャラクタ 識別子 名 称 用 途

Fix 定値運転設定 定値運転設定を意味します

Sv 温度設定 温度設定に使用します

AStP オートストップ設定 オートストップ運転設定に使用します

AStr オートスタート設定 オートスタート運転設定に使用します

tim 時間設定 時間設定に使用します

PrG3 プログラム種類選択

使用するプログラム種類 1から 3まで

の選択に使用します

PAt プログラムパターン選択

使用するプログラムパターンの選択に

使用します

End タイムアップ タイマ運転が終了した時表示します

Sv-1 プログラム温度設定

プログラム各ステップの温度設定に使

用します

(Sv-1~Sv-30まで表示されます)

t-1 プログラム時間設定

プログラム各ステップの時間設定に使

用します

(t-1~t-30まで表示されます)

PS-3

プログラムリピート

戻り先選択

プログラム繰り返し運転時の戻り先ス

テップの選択に使用します

Pc-2

プログラムリピート

回数設定

プログラム繰り返し運転回数の設定に

使用します

cAL

キャリブレーションオフ

セット設定

キャリブレーションオフセット温度入

力に使用します

oH 過昇防止器温度設定 過昇防止器の温度設定に使用します

Lock 設定値のキーロック

設定の変更ができないようにキーロッ

クします

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8.温度調節器の取り扱い

運転モードと機能

本器の運転モードは、次の通りです。

№ 名 称 説 明

1 定値運転

定値キーを押すと定値運転設定モードに入ります。

もう一度、定値キーを押すと温度設定モードに入ります。

▼▲キーで温度設定を行ないます。

スタート/ストップキーを押すと運転を開始し、

スタート//ストップキーを押すと運転を停止します。

2 クイックオート

ストップ運転

「運転途中で、あと数時間後に自動停止したい」時などに使用します。

定値運転を実行中にタイマキーを押すと運転ストップまでの時間設定

ができます。

▼▲キーで時間設定を行ないます。

スタート/ストップキーを押すとクイックオートストップ運転を開始

し、運転途中からタイマを働かせ、設定時間後に運転を自動停止させ

ます。

3 オートストップ運転

「定値運転設定時に、あらかじめ自動停止したい」時に使用します。

タイマキーを押して「AStP」を表示させます。

確定キーを押すと設定温度「Sv」が設定できます。

もう一度、確定キーを押すと運転時間「tim」が設定できます。

スタート/ストップキーを押すとオートストップ運転を開始します。

4 オートスタート運転

電源投入後、「何時間後かに自動で運転を始めたい」時に使用します。

タイマキーを押して「AStr」を表示させます。

確定キーを押すと設定温度「Sv」が設定できます。

もう一度、確定キーを押すと運転時間「tim」が設定できます。

スタート/ストップキーを押すとオートスタート運転を開始します。

5 プログラム運転

設定した温度と時間によって温度を上げたり下げたりしたいときに使

用します。

プログラムキーを押して「PrGn」を表示させます。(n:1,2,3)

もう一度プログラムキーを押して希望のプログラムモードを選択しま

す。

「PrG2」および「PrG3」の場合は確定キーを押して希望のパターン「PAt」

を選択します。

スタート/ストップキーを押すとプログラム運転を開始します。

※装置が運転中は、運転モードの変更は行なえません。モードを変更する場合は、一旦運転を停

止してから行なってください。

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8.温度調節器の取り扱い

運転モードと機能

本器の運転機能は、次の通りです。

№ 名 称 説 明

1 過昇防止機能

自動過昇防止機能:

装置の設定温度に連動し、槽内温度が上昇した場合、プラス 12℃

で自動的に作動(自動復帰)するように設定されています。

過昇防止器:

コントローラと電源、表示部、キー入力部を共有していますが、

独立の温度測定回路、CPU、センサ、出力回路で構成され、操作パ

ネルから希望の温度に設定することができます。

万一、過昇防止器が作動した場合、装置は停止し、再び電源スイッ

チを入れ直すまでは復帰しません。(手動復帰)

2 キャリブレーション

オフセット機能

キャリブレーションオフセット機能とは、目的とする槽内温度とコ

ントローラの制御温度(センサ温度)に差が生じた場合、この差を補

正する機能です。

装置の全温度帯域にプラス側あるいは、マイナス側のどちらかの補

正を行なうことができます。

3 過昇防止温度補正機能 2項のコントローラの温度補正を行なうと過昇防止器に入力される

温度も自動的に補正されます。

4 停電補償機能 運転途中で停電になった場合、停電になる直前の状態で運転を開始

します。

5 設定値ロック機能 設定された運転状態をロックする機能です。

サブメニューキーによって設定、解除できます。

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8.温度調節器の取り扱い

パラメータの設定

温度調節器のパラメータを変更する場合は、別途「コントローラ動作説明書」を参照してください。

ただし、装置の基本性能に関わる重要なパラメータ変更にかかわりますので、パラメータ操作は工場

技術部門の事前承認が必要です。

温度調節器の設定パラメータ

工場出荷時の製品パラメータは別途「パラメータ一覧」を参照ください。

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9.交換部品表

DKN302/402/602共通交換部品

記 号 部品名 規 格 メーカー コード№

TH1, 2 センサ LCK-M1-2000Y K シングル ヤマト科学 1160030049

CONT VS4プレーナ基板 VS4 ヤマト科学 1020000053

PIO VS3,4表示基板 VS3,4 ヤマト科学 1020000051

タフカード 15P,300㎜ ヤマト科学 1130000008

X1 メインリレー AHE1254 100V/120V 松下電工 2050000019

SSR SSR TRS5225 東邦電子 2160000035

電源コードキット 2.0sq3p プラグ付 ヤマト科学 LT00008924

CT 電流検出素子 CT-6K マルチ計測器 LT00038474

FM モータ IC8422YAMA 100V 10W ヤマト科学 2140000031

DKN302交換部品

記 号 部品名 規 格 メーカー コード№

ELB 過電流漏電ブレーカ BJS1532N 15A パナソニック DN104

H ヒータ SUS パイプヒータ 800W ヤマト科学 LT00006024

DKN402交換部品

記 号 部品名 規 格 メーカー コード№

ELB 過電流漏電ブレーカ BJS1532N 15A パナソニック DN104

H ヒータ SUS パイプヒータ 1.2kW ヤマト科学 LT00006025

DKN602交換部品

記 号 部品名 規 格 メーカー コード№

ELB 過電流漏電ブレーカ BJS2032N 20A パナソニック 2060050002

H ヒータ SUS パイプヒータ 1.34kW ヤマト科学 LT00006026

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9.交換部品表

DKN612交換部品

記 号 部品名 規 格 メーカー コード№

TH1, 2 センサ LCK-M1-2000Y K シングル ヤマト科学 1160030049

CONT VS4プレーナ基板 VS4 ヤマト科学 1020000053

PIO VS3,4表示基板 VS3,4 ヤマト科学 1020000051

タフカード 15P,300㎜ ヤマト科学 1130000008

X1 メインリレー AHE1255 200V 松下電工 2050000044

SSR SSR TRS5225 東邦電子 2160000035

CT 電流検出素子 CT-6K マルチ計測器 LT00038474

TH1, 2 センサ LCK-M1-2000Y K シングル ヤマト科学 1160030049

電源コード 2.0sq3p ヤマト科学 2130010009

ELB 過電流漏電ブレーカ BJS1532N 15A パナソニック DN104

FM モータ IC8422YAMAB 200V 10W ヤマト科学 2140000033

H1, 2 ヒータ SUS パイプヒータ 1.34kW ヤマト科学 LT00008988

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サービスマニュアル

DKN302/402/602/612

第 2 版 2011 年 11 月 4 日

改定 2016 年 12 月 1 日

ヤマト科学株式会社

〒103-0022

東京都中央区日本橋室町二丁目 2 番 1 号

室町東三井ビルディング(COREDO 室町)

お客様総合サービスセンター

(フリーダイヤル)0120-405-525

携 帯 電 話 か ら の お 問 い 合 わ せ は :

0570-064-525

FAX:055-284-0325

受付時間:9:00~19:00 ※土・日・祝日・

振替

休日を除く(12:00~13:00 の間も受け付

けております)

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