仮想デスク トップ インフラ...

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仮想デスク トップ インフラ ストラクチャ Windows Server 2012

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仮想デスク トップ インフラ ストラクチャ Windows Server 2012

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Windows Server 2012: 仮想デスクトップ インフラストラクチャ || 2

目次 最新のワークスタイルを可能にする ..................................... 5

Microsoft 仮想デスクトップ インフラストラクチャ ................... 5

リモート デスクトップ サービスの新機能および拡張機能 .................................................. 6

サーバー マネージャーによる集中管理 .................................................................................................... 6

リモート デスクトップ サービスのアーキテクチャの概要 .................................................... 7

シナリオベースの展開 .................................................................................................... 8

技術説明 ................................................................................................................................................. 9

要件 ...................................................................................................................................................... 10

まとめ .................................................................................................................................................... 11

RemoteApps およびデスクトップの一元化された公開 ................................................... 11

技術説明 ............................................................................................................................................... 11

要件 ...................................................................................................................................................... 13

まとめ .................................................................................................................................................... 13

インテリジェントな修正プログラムの適用 ....................................................................... 13

大規模展開での仮想デスクトップへの修正プログラムの適用.................................................................. 13

技術説明 ............................................................................................................................................... 13

まとめ .................................................................................................................................................... 14

RemoteFX の機能強化 ............................................................................................... 14

技術説明 ............................................................................................................................................... 15

要件 ...................................................................................................................................................... 18

まとめ .................................................................................................................................................... 18

vGPU による DirectX11 のサポート ...................................................................................................... 18

ユーザー プロファイル ディスク ..................................................................................... 19

技術説明 ............................................................................................................................................... 19

フェア シェア .......................................................................................................................................... 20

まとめ .................................................................................................................................................... 20

SMB 経由のサーバーの仮想化 .................................................................................... 20

拡張された記憶域オプション .................................................................................................................. 20

技術説明 ............................................................................................................................................... 20

要件 ...................................................................................................................................................... 21

まとめ .................................................................................................................................................... 22

リモート デスクトップ サービス記憶域の構成 ................................................................. 22

技術説明 ............................................................................................................................................... 22

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Windows Server 2012: 仮想デスクトップ インフラストラクチャ || 3

まとめ .................................................................................................................................................... 23

まとめ .............................................................................. 24

グラフ、表、および図の一覧 .............................................. 25

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Windows Server 2012: 仮想デスクトップ インフラストラクチャ || 4

著作権情報 © 2012 Microsoft Corporation. All rights reserved. 本書は現状有姿のままで提供されるものであり、このド

キュメントに記載されている情報および見解は、URL およびその他の Web サイト参照先を含め、事前の通知な

く変更されることがあります。本書の利用に関する責任はお客様が負うものとします。本書は、マイクロソフト製品

の知的財産権に関する法的権利をお客様に許諾するものではありません。本書は、内部における参照を目的と

して複製および使用することができます。本書は、内部における参照を目的として変更することができます。

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Windows Server 2012: 仮想デスクトップ インフラストラクチャ || 5

最新のワークスタイルを可能にする 現代のワークスタイルは、モバイル、共同作業、デバイス独立、およびコスト意識の傾向が強まっています。ユー

ザーは、データおよびアプリケーションへアクセスする方法や場所に関して、特定のデバイスにしばられない柔軟

性を求めています。また、水面下でどのような技術が実装されているかにかかわらず、一貫性のあるエクスペリエ

ンスを期待しています。同時に、ビジネス コンピューティングのリソースは、一元化された商品として扱われるよう

になっています。IT 部門は、特定のハードウェアに焦点を当てることよりも、ユーザーに一定レベルの機能および

アクセシビリティを提供することを期待されています。

この数々の複雑な要求事項は IT プロフェッショナルにとって厄介な問題です。たとえば、データのセキュリティの

維持、データ アクセスの管理、データ使用状況の監査が難しくなる可能性があります。Windows Server 2012 に

より、IT プロバイダーは、ユーザーがほとんどどこからでも企業リソースに柔軟にアクセスできる環境を提供でき

るようになり、現代的なワークスタイルを実現できます。優れた新機能により、IT プロフェッショナルは次の 3 つの

目標を達成することができます。

● ユーザーがデータおよびアプリケーションにほとんどどこからでも、任意のデバイスを使ってアクセスできるよ

うにする

● ユーザーがどこにいるかにかかわらず、あらゆる Windows エクスペリエンスを利用できるようにする

● 全体的なエクスペリエンスのセキュリティを向上させると同時に、該当する規制への準拠を支援する

Windows Server 2012 の Microsoft 仮想デスクトップ インフラストラクチャ (VDI) は、リモート デスクトップ サー

ビス アーキテクチャを展開しているため、従業員はどこでも作業できる柔軟性が得られると同時に、さまざまなデ

バイスから企業デスクトップ/アプリケーション環境にアクセスできるようになります。Windows Server 2012 の集

中化されたデスクトップのための統合管理インフラストラクチャにより、リモート デスクトップおよびアプリケーショ

ンへのアクセスの柔軟性が向上し、規制への準拠が容易になり、ビジネス継続性シナリオが支援されます。

Microsoft 仮想デスクトップ

インフラストラクチャ Microsoft 仮想デスクトップ インフラストラクチャは、デスクトップおよびアプリケーション展開を加速し、対象デバ

イスを増やします。これにより、リモート ワーカーの作業効率が向上し、重要な知的財産が保護され、規制への

準拠が簡単になります。Windows Server 2012 リモート デスクトップ サービスによって、VDI は仮想デスクトップ

/セッションベース デスクトップの双方および RemoteApp プログラムを有効にする単一のインフラストラクチャを

提供します。実際、仮想デスクトップ/セッションベース デスクトップの双方において、リモート デスクトップ サービ

スのすべての機能を利用することができ、一貫性のあるユーザー エクスペリエンスが得られます。

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Windows Server 2012: 仮想デスクトップ インフラストラクチャ || 6

リモート デスクトップ サービスの新機能および拡張

機能 Windows Server 2008 R2 では、リモート デスクトップ サービスおよびリモート アクセスのための新機能および

拡張機能がいくつか導入されました。これには、Windows Media Redirection、マルチモニターの完全なサポート、

Aero グラス デスクトップ、拡張されたビットマップ コーデック、企業ネットワーク内でのリッチ デスクトップ リモート

処理などが含まれます。Windows Server 2008 R2 SP1 では、リモート デスクトップ エクスペリエンスをさらに向

上させるため、Microsoft RemoteFX テクノロジが導入されました。

Windows Server 2012 では、管理者とユーザーの両方のために、リモート デスクトップ サービスを強化していま

す。

● リモート デスクトップ サービスは、緊密に統合され

た一連の仮想デスクトップまたは仮想セッション機

能を提供しています。新しい一元化された統合管理

コンソールおよびウィザードを使用することで、構成

も管理も簡単に行えます。

● リモート デスクトップ サービスのすべての機能を、

セッションおよび仮想マシンの両方で使用でき、一

貫性のあるユーザーと管理者のエクスペリエンスが

得られます。

● ユーザーにとっては、LAN と WAN のどちらで接続

しているかにかかわらず、リモート デスクトップは従

来のデスクトップと同じように動作します。ワークス

ペースへの接続を切断して、別の場所から再接続

することもできます。

Windows Server 2012 のリモート デスクトップ サービ

スには、次のような VDI エクスペリエンスの機能強化が

行われています。

● 展開および管理の簡素化

o 一元化された管理コンソール。一元化された統

合コンソールから仮想デスクトップ、セッション、

および RemoteApp プログラムを展開、管理し

ます。

o シンプルなシナリオベースの展開。仮想セッショ

ン コレクションや、プールされた仮想デスクトッ

プまたは個人用仮想デスクトップを、新しいシナ

リオベースの展開ツールを使用してすばやく簡

単に展開します。

o RemoteApp およびデスクトップの一元化され

た公開。RemoteApp プログラム、セッション

ベースのデスクトップ、仮想デスクトップなどの

リソースを簡単に公開し、管理します。クライアント デバイス上のファイルを関連付けられた RemoteApp

プログラムに割り当てるには、ファイルの種類の関連付けを使用します。

o インテリジェントな修正プログラムの適用。プールされた仮想マシンまたは個人用仮想マシンの両方へ

の修正プログラムの適用を自動化しながら、リソース使用率や帯域幅への影響を最小限にします。

サーバー マネージャーによる

集中管理

Windows Server 2012 ではサーバー マネー

ジャーの機能が大幅に拡張されており、物理サー

バーと仮想サーバーの両方へのリモートの役割と

機能の展開、リモートの役割と機能の管理、カス

タム サーバー グループ作成などのマルチサー

バーのタスクが容易になっています。

リモート デスクトップ サービスに関しては、サー

バー マネージャーにより、1 つの一元化されたコ

ンソールから、サーバーのグループの管理、

RemoteApp プログラムの構成、仮想デスクトップ

の管理、およびサーバーの追加を行うことができ

ます。RemoteApp マネージャーやリモート デスク

トップ セッション ホスト構成などの既存のコンソー

ルは削除され、よく使う機能はサーバー マネー

ジャーに組み込まれました 。他の機能は

Windows PowerShell またはグループ ポリシー

を使用して構成できます。

サーバー マネージャーは、基本的に、リモート デ

スクトップ サービスの展開および管理のためのコ

ントロール ルームのようなものです。リモート デス

クトップ接続ブローカーへの直接のインターフェイ

スであるため、リモート デスクトップ展開のあらゆ

る部分 (Web ポータルまたはゲートウェイ、仮想

化ホスト、セッション ホストなど) にアクセスするこ

とができます。また、必要なライセンス サーバーと

も連携しています。

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Windows Server 2012: 仮想デスクトップ インフラストラクチャ || 7

● ユーザー エクスペリエンスの向上

o RemoteFX の機能強化。リモート デスクトップ プロトコル (RDP) に対するユーザー エクスペリエンスの

向上のメリットを享受できます。たとえば、WAN の最適化、グラフィック処理の向上、メディア ストリーミン

グ、拡張された USB デバイスのリダイレクトなどがあります。

o ユーザー プロファイル ディスク。プールされた仮想マシンおよびセッションのユーザー個人用設定およ

びアプリケーション キャッシュ データを格納し、ユーザー ログオン セッション全体でデータが保持される

ようにします。

o ファイル共有。CPU、ネットワーク、ディスク I/O の動的な割り当てが分散され、ユーザーが同じサー

バーの他のユーザーのパフォーマンスに影響を与えることを防ぎます。

● より低コストな記憶域オプション

o Server Message Block 2.0 (SMB2) 経由のサーバーの仮想化。仮想マシン ファイル (構成、仮想

ハード ディスク ファイル、スナップショットなど) を、SMB2 プロトコルを使用する共有フォルダーに保存す

ることで、コストを削減します。

o ローカル記憶域キャッシュ。クライアント仮想マシンのイメージを SMB 共有またはクラスター共有ボ

リューム (CSV) にホストして DAS (Direct Attached Storage) にキャッシュし、低コストで最適なパ

フォーマンスを実現します。

リモート デスクトップ サービスのアーキテクチャの

概要 リモート デスクトップ サービスを使用すると、リモート ユーザーはさまざまなエンド ポイント デバイスからリモート

処理プロトコルを使用することで、リモート デスクトップ セッション ホスト (RD セッション ホスト) サーバーのセッ

ション、またはリモート デスクトップ仮想化ホスト (RD 仮想化ホスト) サーバーの仮想マシンのいずれかを実行し

ている企業のデスクトップまたはアプリケーションにアクセスできます。

これらのサーバー上のリモート デスクトップまたはリモート アプリケーション (RemoteApp) への接続は、RDP

ファイルに格納したり、リモート デスクトップ Web アクセス (RD Web アクセス) の公開機能を使用して表示したり

することができます。次の図に示すように、リモート デスクトップ接続ブローカー (RD 接続ブローカー) は受信した

接続を、RDP ファイルおよび負荷分散に応じて、適切なセッションまたは仮想マシンに転送します。リモート デス

クトップ ゲートウェイ (RD ゲートウェイ) は、よりセキュアな WAN アクセスを直接または RD Web アクセス経由

で提供し、リモート デスクトップ ライセンス (RD ライセンス) サーバーはリモート デスクトップ サービスのライセン

スを処理します。

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Windows Server 2012: 仮想デスクトップ インフラストラクチャ || 8

図 1: リモート デスクトップ サービスのアーキテクチャの概要

次のセクションでは、このリモート デスクトップ アーキテクチャが簡略化された展開と管理に役立ち、ユーザー エ

クスペリエンスを向上させ、VDI 環境のインフラストラクチャ コストを減らす方法を機能ごとに説明します。

シナリオベースの展開 サーバー マネージャーから新しい展開ウィザードにアクセスすることができます。このウィザードにより、目的のシ

ナリオに基づいて、必要なものをほとんどすべて簡単に展開できるようになります。セッション仮想化または VDI

展開のいずれかを選択することができ、シナリオベースのインストール (次の図に示します) によって、サポートす

るために必要な役割サービスがインストールされます。

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Windows Server 2012: 仮想デスクトップ インフラストラクチャ || 9

図 2: 役割と機能の追加ウィザードからシナリオベースの展開を選択

技術説明

Windows Server 2012 は、統合コンソールにより役割ベースまたはシナリオベースのインストールの手順を示す

ことで、仮想デスクトップおよびセッションを簡単に展開できるようにします。リモート デスクトップ サービスのすべ

ての機能を、セッションおよび仮想マシンの両方で使用でき、一貫性のあるユーザー エクスペリエンスが得られま

す。

VDI 展開

Windows Server 2012 では、コレクションの概念が導入されています。仮想デスクトップ コレクションは、VDI 展

開シナリオで使用される 1 つまたは複数の仮想デスクトップで構成されます。表 1 に示すように、使用環境や好

みに応じて、プールされたコレクションと個人用コレクションのいずれかを選択して展開することができます。

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Windows Server 2012: 仮想デスクトップ インフラストラクチャ || 10

表 1: プールされたコレクションと個人用コレクション

プールされたコレクション 個人用コレクション

単一の共有されたマスター仮想マシン ユーザーごとに別個の仮想マシン インスタンス

OS レベルの変更 (ユーザーの変更はユーザーの

VHD で保持される)

ログオフ後も変更を維持

管理するのは 1 イメージ 修正プログラムによる混乱を避けるため、WSUS およ

び Microsoft System Center Configuration

Manager と連携

ストレージ要件の緩和 ユーザーはアプリケーションをインストールして、自分

の仮想マシンで管理することが可能

展開コストの軽減

ユーザー プロファイル ディスクのサポート

プールされた仮想マシン コレクション。仮想マシン プールを通じて VDI を展開することができます。このモデルで

は、仮想マシン プール内のすべてのユーザーは同じマスター イメージを共有します。セッション中に各ユーザー

が行う変更は、一時的な仮想ハード ディスクに格納されますが、ユーザーがログオフすると、その変更は破棄さ

れます (ただしユーザー プロファイルの変更は保持されます)。このモデルの主な長所は、管理するイメージが 1

つだけで済むことです。これにより、必要な記憶域容量が少なくなると同時に管理が容易になり、展開コストを削

減できます。Windows Server 2012 では、プールされた仮想マシン コレクションを展開するモデル全体が管理者

に透過です。単一イメージの管理および運用はネイティブでサポートされており、展開が簡単になるようにプロセ

ス全体が簡素化されています。単一イメージの管理および運用はネイティブでサポートされており、展開が簡単に

なるようにプロセス全体が簡素化されています。

個人用仮想マシン コレクション。個人用仮想マシンは、マスター仮想マシンに基づいています。Windows Server

2012 は、個人用仮想マシンの各インスタンスのマスター イメージをコピーすることで、ロールアウト プロセスを自

動化します。最初のロールアウトの完了後は、仮想マシンを物理マシンと同じように管理したり、WSUS や

System Center Configuration Manager を使用して管理したりすることができます。

セッション仮想化展開。これまでターミナル サービスと呼ばれていたリモート デスクトップ サービス セッションは、

多くの組織がホストのユーザー密度を増やしてコストを削減するために VDI の代わりに展開している、定評ある

堅実な、一元化されたデスクトップ インフラストラクチャです。Windows Server 2012 は、セッション仮想化展開シ

ナリオを提供することで、このアーキテクチャの展開をより簡単にします。

セッション仮想化展開は、RD セッション ホスト サーバーとインフラストラクチャ サーバー (RD ライセンス、RD 接

続ブローカー、RD ゲートウェイ、RD Web アクセスなど) から構成され、前述のように、仮想マシンとセッション展

開で一貫しています。

セッションベースのデスクトップまたは RemoteApp プログラムを展開できます。単一コンソールからの

RemoteApp プログラム、セッションベースのデスクトップ、および仮想デスクトップの公開および管理の詳細につ

いては、このホワイト ペーパーの後半の「RemoteApps およびデスクトップの一元化された公開」を参照してくだ

さい。

要件

この機能の要件は次のとおりです。

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Windows Server 2012: 仮想デスクトップ インフラストラクチャ || 11

● Windows Server 2012

● リモート デスクトップ サービスの役割サービス

● Windows 7 SP1 以降を実行している仮想マシン (最適なリモート処理エクスペリエンスのためには

Windows 8 仮想マシンが必要です)

● クライアント コンピューターの場合は、RDP 8 クライアントをインストール済みのデスクトップ オペレーティン

グ システム

まとめ

Windows Server 2012 では、今までよりも簡単かつコスト効果の高い方法で仮想デスクトップ、セッションベース、

または RemoteApp コレクションを 1 つの管理コンソールからすばやく展開し、管理することができます。リモート

ユーザーは、ローカルと同じように見える個人的なエクスペリエンスや、ネットワークおよびプロセッサの最適化を

享受できます (ユーザーにとっての利点については、このホワイト ペーパーの後半の「RemoteFX の機能強化」

で詳しく説明します)。

RemoteApps およびデスクトップの一元化された

公開 一元化されたリソース公開は、一元的なデスクトップまたはアプリケーションをエンド ユーザーに対して表示する

ことで、ローカルにインストールされているアプリケーションと同じようなユーザー エクスペリエンスを提供します。

サーバー マネージャーの新しい公開機能を使用すると、ユーザーに割り当てられているリソースの履歴を表示し

たり、特定のコレクションに対して公開されたリソースを変更したり、公開されているリソースのプロパティを編集し

たりすることができます。

サーバー マネージャーだけでなく、グループ ポリシーを使用して、RemoteApp およびデスクトップ接続の URL

を構成できるようになりました。これにより、ユーザーはデスクトップまたはアプリケーション フィードを購読できま

す。ユーザーはメール アドレスを入力するだけで、リモート リソースに自動的にアクセスできます。

技術説明

図 3 に示されているように、サーバー マネージャーを使用して、セッション コレクションまたは仮想デスクトップ コ

レクションのいずれかに RemoteApp プログラムを公開できます。[スタート] メニューには表示されないアプリケー

ションを検索することもできます。

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Windows Server 2012: 仮想デスクトップ インフラストラクチャ || 12

図 3: RemoteApp プログラムでのファイルの種類の関連付け

ファイルの種類の関連付けは、クライアント デバイス上のファイルの関連付けを RemoteApp プログラムに割り

当てるために使用します。公開されている RemoteApp プログラムのファイルの種類の関連付けを構成するには、

まず先に、既定の接続 URL が適切なグループ ポリシー設定で構成されていることを確認する必要があります。

既定の URL を構成したら、公開されている RemoteApp プログラムのファイルの種類の関連付けを変更できま

す。変更には、図 4 に示されているように、サーバー マネージャーを使用します。

図 4: RemoteApp およびデスクトップ接続の電子メールベースの検出

リモート デスクトップ サービスのドメイン ネーム システム (DNS) のフィード ルックアップは、ユーザーがメール

アドレスを入力したときに、RemoteApp およびデスクトップ接続 URL を自動的に検出するために使用します。そ

のためには、RemoteApp とデスクトップ接続 URL が含まれているメール アドレス ドメインで DNS TXT レコード

を作成します。

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Windows Server 2012: 仮想デスクトップ インフラストラクチャ || 13

要件

一元化されたリソース公開には、以下の構成とアクセス許可が必要です。

● セッション仮想化または VDI 展開がインストールされ、構成されていること

● セッション コレクションまたは仮想デスクトップ コレクションが構成されていること

● RemoteApp プログラムを仮想デスクトップ コレクションから公開する場合は、仮想デスクトップ コレクション

の各仮想デスクトップで Windows ファイアウォールの Windows Management Instrumentation (WMI) お

よびファイルとプリンター共有プログラムにアクセスできること

まとめ

一元化されたリソース公開により、追加のスクリプト、ツール、または管理アプリケーションを実行する必要を最小

限にとどめながら、セッションベースであるか、仮想マシンベースであるかにかかわらず、単一のコンソールから

RemoteApp プログラムおよび完全なデスクトップを公開することができます。ユーザーは、DNS フィード ルック

アップや、Windows Server 2012 の一部である自動 Web ページ生成ツールにより、関連アプリケーションに簡

単にアクセスできるようになります。

インテリジェントな修正プログラムの適用 インテリジェントな修正プログラムの適用は、リソース使用率や帯域幅にほとんど影響を与えずに、プールされた

仮想デスクトップと個人用仮想デスクトップの両方の更新プロセスを簡素化します。

大規模展開での仮想デスクトップへの修正プログラムの適用

プールされた仮想マシンまたは個人用仮想マシンの展開で、複数の仮想マシンに修正プログラムを適用する場

合、いくつかの問題に対応する必要があります。

● ユーザーがいつログオフして、再度ログオンし、修正プログラムを適用したオペレーティング システムを使用

し始めるかをコントロールすることができません。

● 修正プログラムの適用を行う間は、ユーザーに対してダウンタイムを強制しなければならない場合がありま

す。

● 多数の仮想マシンへ同時に修正プログラムを適用すると、生産性に深刻な影響を与える可能性があります。

● スリープ状態または省電力モードの仮想マシンには修正プログラムを適用できない可能性があります。

Windows Server 2012 のインテリジェントな修正プログラム適用機能により、大規模展開の仮想デスクトップ イ

メージに対して、より簡単かつ調整のとれた方法で修正プログラムを適用することができるため、ダウンタイムを

減らすと同時に高い生産性レベルを維持することができます。

技術説明

Windows Server 2012 のインテリジェントな修正プログラム適用機能は、プールされた仮想デスクトップおよび個

人用仮想デスクトップの両方のコレクションのさまざまな問題を解決します。

プールされた仮想デスクトップ コレクション

Windows Server 2012 では、組み込みのツールを使用することで、プールされた仮想デスクトップ コレクション

の仮想デスクトップに対するアプリケーションのインストールおよびセキュリティ更新プログラムを管理できます。

マスター仮想マシン イメージにアプリケーション インストールおよびセキュリティ更新プログラムを適用すれば、

プールされたコレクション内のすべての仮想デスクトップがマスター イメージに切り替わります。

次に組織のニーズに応じて、仮想デスクトップに修正プログラムを適用するモードに次のいずれかを選択します。

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Windows Server 2012: 仮想デスクトップ インフラストラクチャ || 14

● ユーザーがログオフするまで待機してから、修正プログラムを適用した仮想デスクトップに切り替えます。

● ユーザーに期限を通知し、その期限になったら強制的にユーザーをログオフさせ、修正プログラムを適用し

た仮想デスクトップに切り替えます。

● 直ちにユーザーをログオフさせ、修正プログラムを適用した仮想デスクトップに切り替えます。

プール内の空いている仮想デスクトップには修正プログラムを適用している間、アクティブなユーザーがログオン

している状態を維持し、新しいユーザーが接続できるようにすることで、生産性の低下を防ぐことができます。これ

により修正プログラムの適用に必要なダウンタイムを短縮できるうえ、修正プログラムを適用する問題の重要度

に応じて、修正プログラムの展開方法を選択できる柔軟性も得られます。

個人用仮想デスクトップ コレクション

個人用仮想デスクトップでは、Windows Server Update Services または別のソフトウェア更新プログラム メカニ

ズムを使用して、アプリケーションのインストールおよびセキュリティ更新プログラムを適用できます。これは、従

来のデスクトップでの更新プロセスと似ています。

個人用仮想デスクトップの場合、インテリジェントな修正プログラム適用機能により、いくつかの問題が解決します。

● 仮想デスクトップへ修正プログラムを同時に適用すると、サーバー上で負荷が急増します。Windows Server

2012 では、RD 接続ブローカーが System Center Configuration Manager などの管理システムと連携して、

ユーザーの生産性の低下を防ぐためにホスト上の負荷を調整しながら、個人用仮想デスクトップに修正プロ

グラムを適用します。

● 既定では、サーバーの仮想化により仮想デスクトップはスリープ状態からの解除が無効化されます。

Windows Server 2012 では、修正プログラムを適用する仮想デスクトップのスリープを解除するために、

RD 接続ブローカーは仮想デスクトップ BIOS を使用するように変更されています。解除機能では、インテリ

ジェントな修正プログラムの適用も使用しているため、仮想デスクトップを実行しているサーバー上の負荷が

減ります。

まとめ

Windows Server 2012 では、一元化された管理コンソールを使用したり、RD 接続ブローカーを Configuration

Manager などの既存の管理システムと併用したりすることで、仮想デスクトップ イメージに簡単に修正プログラム

を適用できます。

プールされたコレクションの場合、マスター イメージに修正プログラムを適用すると、それがコレクションの新しい

マスター イメージになります。ユーザーがログオフして、次にログオンするとき、デスクトップは修正プログラムを

適用済みのバージョンに自動的に置き換えられます。個人用コレクションの場合、Configuration Manager サイト

サーバーを構成し、各仮想デスクトップに Configuration Manager 修正プログラム適用エージェントを展開します。

Configuration Manager は、営業時間外に仮想デスクトップを起動し、イメージに修正プログラムを適用し、各仮

想デスクトップを保存されていた状態に戻します。

RemoteFX の機能強化 Windows Server 2008 R2 SP1 および Windows 7 SP1 で RemoteFX が導入されたことで、リッチ クライアント、

シン クライアント、ウルトラシン クライアントを含むさまざまなリモート クライアント デバイスに、完全な Windows

ユーザー エクスペリエンスを提供できるようになりました。RemoteFX は、3D 仮想アダプター、インテリジェント

コーデック、および USB デバイスを仮想マシンでリダイレクトする機能を提供することで、VDI に対して充実した

ユーザー エクスペリエンスを実現します。RemoteFX は RDP に統合されており、これにより共有された暗号化、

認証、管理、およびデバイス サポートが可能になりました。また、RemoteFX はさまざまなクライアント デバイス

に対して、セッションベース デスクトップおよび RemoteApp プログラムでの充実したユーザー エクスペリエンス

を提供します。

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Windows Server 2012: 仮想デスクトップ インフラストラクチャ || 15

Windows Server 2012 はこのプラットフォーム上に構築され、あらゆる種類のネットワークやデバイスにおいて、

より豊かで容易なエクスペリエンスを実現します。特に、Windows Server 2012 の RDP を使用することで、帯域

幅が限定された、エンドツーエンドの待機時間が長いネットワークであっても、一元化されたデスクトップへ接続し

ているときに、より一貫性のあるユーザー エクスペリエンスがもたらされます。

技術説明

Windows Server 2012 および Windows 8 RemoteFX における高度なユーザー エクスペリエンスには、以下の

新機能および拡張機能が含まれます。

● WAN 対応 RemoteFX は、非常に変動の大きい WAN で一貫性のあるユーザー エクスペリエンスを維持

するうえで役立ちます。

● RemoteFX アダプティブ グラフィックスは、WAN 上で完全な Windows Aero および 3D ユーザー エクスペ

リエンスを提供します。

● RemoteFX USB リダイレクトは、RD セッション ホストの役割サービスをサポートし、すべての標準 USB デ

バイスを各ユーザーの個人のリモート セッション内のみに表示することができます。

● RemoteFX メディア リモート処理は、変動の大きく信頼性の低いネットワークでも、スムーズなマルチメディ

ア エクスペリエンスを提供します。

● RemoteFX マルチタッチを使用すると、リモート デスクトップ環境で、タッチ対応およびジェスチャ対応のアプ

リケーションを使用できるようになります。

● RemoteFX vGPU を使用すると、仮想マシンでホスト サーバーの GPU を活用して、より信頼性の高いエク

スペリエンスを提供し、リモート セッションで 3D またはビデオ向けアプリケーションを使用できます。

次の図は、RemoteFX のアーキテクチャの概要を示しています。

図 5: RemoteFX アーキテクチャの概要

WAN 対応 RemoteFX

今日の近代的な労働環境では、クライアントはブランチ オフィス、自宅、ホテルから帯域幅が低く、待機時間の長

い接続を介してアクセスしなければならないことが少なくありません。WAN 経由のリモート デスクトップおよびア

プリケーションをサポートするには、リモート デスクトップ サービスは、さまざまなネットワーク条件にすばやく適応

できる必要があります

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Windows Server 2012: 仮想デスクトップ インフラストラクチャ || 16

Windows Server 2012 では、WAN 対応 RemoteFX が RDP 上の低帯域幅、長待機時間の接続の最適化を含

めることでこの課題を解決します。解決を支援するため、RDP には以下の機能向上が加えられています。

● 動的なトランスポート検出。Windows Server 2012 の RDP は、コンテンツの種類と接続の品質に応じて、

TCP トランスポート、または UDP トランスポートをインテリジェントに選択し、最適なユーザー エクスペリエン

スを達成します。コンピューターでリモート デスクトップが有効化されている場合、Windows ファイアウォール

で、ポート 3389 の UDP が自動的に有効化されます。管理者は、パフォーマンス強化のため、ネットワーク

でこのポートが有効になっていることを確認してください。

● ネットワーク パケット損失の補正。RDP はパケットが損失したネットワーク上で前方向エラー訂正 (FEC) な

どの複数のテクニックを使用して、再送の必要なしにパケット損失からすばやく回復します。

● ネットワークの自動検出。Windows Server 2012 の RDP は遅延と使用可能な帯域幅を測定することでエン

ドツーエンドのネットワーク速度を検出し、利用可能な帯域幅と遅延に基づいて接続およびデータ転送の種

類を調整します。

RemoteFX アダプティブ グラフィックス

RemoteFX アダプティブ グラフィックスは、帯域幅が限られ、待機時間の長いものも含め、さまざまなネットワーク

でビデオ、テキスト、Aero グラス、3D エクスペリエンスなどの仮想デスクトップおよび RemoteApp のプログラム

を、より正確に配信できるようにするグラフィック処理機能を提供します。

以下に、RemoteFX アダプティブ グラフィックスを有効にする主要コンポーネントをいくつか示します。

● RemoteFX グラフィックス処理パイプラインおよびコーデック。

● RemoteFX プログレッシブ レンダリング。

● Microsoft の基本的なディスプレイ アダプターを使用する Aero および 3D エクスペリエンス。

既定の設定では、RemoteFX グラフィックス処理パイプラインは、使用可能な帯域幅とサーバー リソースの可用

性に基づいて、最適な RDP エクスペリエンスのレベルを適応的に決定します。RDP エクスペリエンス レベルは、

図 6 に示すように、リモート セッション環境グループ ポリシーで RDP エクスペリエンス設定を構成することで変

更できます。

図 6: RDP エクスペリエンスの使用

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このグループ ポリシーが無効になっている場合や構成されていない場合は、グラフィック パイプラインは動的に

構成を調整して、最適なエクスペリエンスをユーザーに提供します。ただし、展開の目的が最大セッション数をサ

ポートすることである場合は、このグループ ポリシーが有効に設定され、スケールに対して最適化するように設

定されている可能性があります。この場合、いくつかのシナリオでは帯域幅の使用率が高くなることがあります。

ただし、帯域幅が限られているリンク上にユーザーが存在する展開環境では、帯域幅に対して最適化するオプ

ションを設定できます。この場合は、CPU 使用率が高くなる可能性があることに注意してください。

次の図は、RemoteFX アダプティブ グラフィックスがネットワーク状態の変化に動的に対応し、コンテンツのエン

コーディングを最適化する方法を示しています。

図 7: RemoteFX アダプティブ グラフィックスによる選択的なコンテンツの識別およびダウン

ロード

プログレッシブ レンダリングは、図 8 に示すように、クリア テキストを維持しながら、イメージの質を徐々に高めま

す。

図 8: RemoteFX アダプティブ グラフィックスによるオンライン コンテンツのプログレッシブ レ

ンダリングの実行

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RemoteFX USB リダイレクト

Windows Server 2012 のいくつかの機能向上により、USB フラッシュ ドライブや Web カメラなどの USB デバイ

スでローカルのクライアント デバイスに接続するリモート ユーザーは、より快適なエクスペリエンスを得られます。

ユーザーにはリモート セッション内のデバイスが表示されます。USB デバイス、デスクトップ、およびアプリケー

ションはすべてローカルの統合リソースとして表示されるため、エクスペリエンスが統一されます。Windows

Server 2008 R2 SP1 では、RemoteFX USB リダイレクトは、RD 仮想化ホストの役割サービスを使用している

仮想デスクトップ内でのみサポートされていました。Windows 8 の RDP は、RemoteFX USB リダイレクトのサ

ポートを拡張し、RD セッション ホストの役割サービスを介してリモート セッションを含めます。

ユーザーが USB ベースのリソースをプラグインすると、そのユーザーのセッション内のみに表示され、同じサー

バーに接続している他のユーザーには見えません。

RemoteFX USB リダイレクトは、USB フラッシュ ドライブ、カメラ、プリンター複合機、スキャナー、生体認証リー

ダー、Web カメラ、ボイス オーバー IP (VoIP) 電話およびヘッドセット、その他すべての標準 USB デバイスをサ

ポートしています。この機能を構成するには、RemoteFX USB Device Redirection グループ ポリシーで [Allow

RDP redirection of other supported RemoteFX USB devices from this computer] 設定を有効にします。

RemoteFX メディア リモート処理

RemoteFX メディア リモート処理は、WAN 上でのスムーズなマルチメディア エクスペリエンスを可能にします。

RemoteFX メディア リモート処理に含まれる主要機能には、H.264 エンコード ビデオ ストリーミングとオーディオ

ビデオ同期を使用したスムーズなビデオ再生があります。RemoteFX メディア リモート処理には、デスクトップ エ

クスペリエンス機能が必要です。

RemoteFX マルチタッチ

Windows Server 2012 はマルチタッチおよびジェスチャのリモート処理に対応し、最高 256 か所からの同時タッ

チ入力をサポートしています。これにより、ユーザーはリモート デスクトップ環境で、最新のタッチおよびジェスチャ

対応アプリケーションを使用できるようになります。

要件

この機能の要件は次のとおりです。

● Windows Server 2012

● Windows デスクトップ エクスペリエンス機能

● リモート デスクトップ サービスの役割サービス

まとめ

RemoteFX の使用により、グループ ポリ

シーで USB リダイレクトのサポートを構成し、

リモート ワーカーが自分の USB フラッシュ

ドライブやポータブル プリンターをプラグイン

できるようにし、個々の仮想デスクトップ セッ

ションで、よりすばやく簡単にアクセスできる

ようにします。

組み込みの WAN 最適化機能は FEC、ネッ

トワーク自動検出、およびその他の技術の

導入により、変動するネットワークの状態に

対応し、リモート ユーザーに対して快適な

ユーザー エクスペリエンスを提供します。

vGPU による DirectX11 のサポート

RemoteFX Virtual GPU (vGPU) は、Windows Server 2008

R2 SP1 で最初に導入されました。この機能は、物理 GPU を

搭載したサーバー仮想化サーバーで実行される仮想マシンに

DirectX 9 アプリケーション サポートと Aero テーマを提供しま

す。Windows Server 2012 では、vGPU 機能が拡張され、す

べての Windows 8 仮想マシンが DirectX 11 対応 GPU を利

用できるようになりました。ホストに GPU がない場合は、ソフ

トウェア (softGPU) でエミュレートし、ホストに DirectX11 互換

のビデオ カードがある場合は、準仮想化され、ハードウェア

アクセラレーションされます (vGPU)。サーバー内で複数の

GPU がサポートされるようになり、OEM とのさらなる提携に

よってこの機能をサポートするシステムが提供されます。

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これらを含め、RemoteFX の拡張機能により、USB 接続デバイスであれ、ビデオ ストリーミングであれ、高度な

グラフィックス レンダリングであれ、リモート ユーザーは WAN 経由の接続時でも、ローカルにインストールされた

デスクトップと同じようなエクスペリエンスが得られます。

ユーザー プロファイル ディスク 通常、プールされた仮想マシン展開またはセッションベースの仮想マシン展開では、個人の設定は一時的な仮想

ハード ディスクに格納され、ユーザーがログオフすると廃棄されます。つまり、各セッション後は、ユーザーの個人

用設定およびアプリケーション キャッシュ データが失われます。

したがって、Microsoft Outlook などのアプリケーションは、ユーザーが仮想マシンまたはセッションにログオンす

るたびに個人用設定を再作成しなければならず、ユーザーがアプリケーションを使用して生産的な作業をするま

でに時間がかかります。

Windows Server 2012 では、ユーザー プロファイル ディスクの使用により、ユーザー プロファイル設定をプール

された仮想マシン環境またはセッションベースの仮想マシン環境に格納します。ユーザー状態の変更はすべて

ユーザー プロファイル ディスクに格納され、これらの変更はユーザーが次にログオンしたときすぐに使用可能に

なります。

技術説明

Windows Server 2012 は、新しいユーザー プロファイル ディスク機能により、設定やアプリケーション キャッ

シュ データが失われる問題を解決します。ユーザー プロファイル ディスクは、各ユーザーに対して作成され、特

定の仮想マシン プールまたはセッション コレクションに適用されます。ユーザー プロファイル ディスクはユーザー

の個人用設定とアプリケーション キャッシュ データを格納します。これらのデータは、ユーザーのログオン セッ

ション間で維持されます。

ユーザーがセッションまたはプールされた仮想マシンにログオンすると、ユーザー プロファイル ディスクがマウン

トされ、ユーザーの個人用設定がすぐに利用可能になります。ユーザーは、仮想マシン プールまたはセッション

の共有環境内であっても、起動時間が短縮され、個人用設定をすぐに利用できるようになります。

図 9 に示すように、ユーザー プロファイル ディスクは、コレクションの作成ウィザードで展開するときに構成する

か、または後からリモート デスクトップ サービスの一元化された管理コンソールを使用して構成することができま

す。

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図 9: ユーザー ディスクの指定

まとめ

ユーザー プロファイル ディスクにより、ユーザーは仮想マシン プールまたはセッションにログオンするたびに、

キャッシュされた設定や個人用設定を利用できるようになります。IT 管理者は、低価格な市販のハードウェアを

使用して、すばやく簡単にユーザー プロファイル ディスクを展開することができます。

SMB 経由のサーバーの仮想化

Windows Server 2012 では、企業は、高価な記憶域ネットワーク (SAN) ではなく、手頃な価格の SMB ベース

のネットワーク接続記憶域または DAS デバイスを選択して、仮想デスクトップ展開のための全体的な記憶域の

コストを削減できます。このオプションは、サーバー仮想化ベースの仮想化プラットフォームでの SMB のサポート

を追加する、SMB 経由のサーバー仮想化によってサポートされます。

拡張された記憶域オプション

以前のバージョンの Windows では、サーバーを仮想化するために、次の 3 つの記憶域のオプションを使用して

います。

● DAS サーバー

● インターネット SCSI (iSCSI) SAN

● ファイバー チャネル SAN

Windows Server 2012 では、上記の記憶域のオプションが引き続きサポートされることに加え、サーバーの仮想

化で、新たな記憶域のオプションとして SMB ベースのリモート ファイル記憶域がサポートされるようになりました。

技術説明

次の図に示すように、サーバー仮想化では、仮想マシン ファイル (構成、仮想ハード ディスク ファイル、スナップ

ショットなど) を SMB プロトコルを使用する共有フォルダーに保存できるようになりました。

フェア シェア

フェア シェアは、どの仮想マシンやセッションでも、

コンピューター リソース (メモリ、CPU、ディスク

I/O、および帯域幅) がそれぞれのフェア シェア以

上に消費されることがないようにするテクノロジの

集合です。仮想マシンまたはセッションがシステム

で安全と判断されている以上のリソースを使用す

るようになると、フェア シェアは、自動的に問題の

リソースを調整することで、他の仮想マシンまたは

セッション間でリソースの分散を動的に行います。

RDS は、フェア シェアを追加して、セッションのリ

ソースを管理します。サーバー仮想化には、帯域

幅、I/O、メモリを管理するテクノロジの集合があ

り、仮想マシンのパフォーマンスをまとめて適切に

保ちます。

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図 10: サーバー仮想化環境で共有フォルダーに格納されている仮想マシン ファイル

SMB 経由のサーバー仮想化の利点

SMB 経由のサーバー仮想化には、次のような利点があります。

● 統合型ネットワークで既存の投資を活用できます。

● サーバー仮想化記憶域に対する設備支出 (取得コスト) を削減できます。

● サーバー仮想化記憶域に対する運用支出 (管理コスト) を削減できます。

構成オプション

次の図は、SMB 経由のサーバー仮想化、SAS (Serial Attached SCSI)、およびファイバー チャネル記憶域を使

用する各展開オプションの利点を示しています。

図 11: シングルノード、デュアルノード、およびマルチノード ファイル サーバーのさまざまな

サーバー仮想化展開の記憶域オプション

要件

SMB 経由のサーバー仮想化の要件は次のとおりです。

● サーバー仮想化の役割を実行するように構成された 1 つまたは複数のコンピューター。

● ファイル サーバーの役割を実行するように構成された 1 つまたは複数のコンピューター。

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● 一般的な Active Directory インフラストラクチャ。Active Directory ドメイン サービスを実行するサーバーは、

Windows Server 2012 を実行する必要はありません。

● サーバー仮想化側、ファイル サービス側、またはその両方でのフェールオーバー クラスタリング。フェール

オーバー クラスタリングは必須ではありません。

まとめ

Windows Server 2012 における SMB 経由のサーバー仮想化により、サーバー仮想化記憶域のプロビジョニン

グおよび管理を簡単に行えると同時に、仮想マシン向けの低コストな SMB 記憶域を使用することで得られる柔

軟性およびスケーラビリティを活用できます。

リモート デスクトップ サービス記憶域の構成 組織は、仮想マシンなどのリソースにかかるデータ記憶域コストの問題に直面しています。Windows Server

2012 の記憶域の技術革新に基づいて構築されたリモート デスクトップは、記憶域に関するコストの削減に役立

ち、同時に効率とパフォーマンスを最適化できます。

技術説明

Windows Server 2012 RDS の仮想マシンベースのコレクションは Hyper-V 上に構築されるので、Hyper-V に

サポートされる次のようなあらゆるタイプの記憶域をサポートします。

● ローカルで接続されている (DAS) 記憶域

● 集約型の SAN 記憶域

● SMB 記憶域

RDS 内のコレクションの記憶域構成を使用すると、各コレクションで使用する記憶域のタイプを選択できます。ま

た、仮想マシン、マスター イメージ、およびユーザー プロファイル ディスクを保存する方法をコレクションごとに厳

密に指定できます。この階層化されたモデルにより、記憶域インフラストラクチャの容量と IOPS を高い精度で自

分のニーズに合わせることができます。たとえば、高い IOPS に対して最適化された記憶域にマスター仮想マシ

ンの親ディスクを配置し、ユーザー プロファイル ディスクには、信頼性とバックアップに対して最適化された別の

場所を使用できます。この柔軟性により、記憶域のパフォーマンスを最適化し、全体的なコストを削減できます。

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図 12: 仮想デスクトップ記憶域のオプションの構成

まとめ

Hyper-V 上に構築されるリモート デスクトップ サービスは、幅広い記憶域オプションをサポートします。各コレク

ションで、さまざまなタイプの記憶域から選択できます。マスター仮想マシンの親ディスク、個別の仮想マシン、

ユーザー プロファイル ディスクに独自の記憶域のコレクションを指定できます。これにより、パフォーマンスとエン

ド ユーザーの生産性を最大限に高め、記憶域に関する全体的なコストを減らすことができます。

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まとめ 現代の従業員は、ブランチ オフィス、空港、ホテル、自宅など、あらゆる場所からいつでもファイルやアプリケー

ションにアクセスできる必要があります。使用しているのが PC、電話、タブレットであるかにかかわらず、または

それらのデバイスのすべてを使用しているときでも、Microsoft のテクノロジは、個々のユーザーの独自のニーズ

に対応するために必要な柔軟性を提供します。管理者に関しては、エンタープライズグレードのソリューションは、

セキュリティの維持、管理の合理化、コストの削減に役立つよう設計されています。

Windows Server 2012 により、IT プロフェッショナルは、データおよびアプリケーションへのより便利で、個人用

の安全なアクセスをユーザーに提供すると同時に、統一された構成および管理、簡素化された展開オプション、

帯域幅が低く待機時間が長いネットワークに対するパフォーマンスの向上を活用できます。

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Windows Server 2012: 仮想デスクトップ インフラストラクチャ || 25

グラフ、表、および図の一覧 表 1: プールされたコレクションと個人用コレクション .......................................................... 10

図 1: リモート デスクトップ サービスのアーキテクチャの概要 ............................................... 8

図 2: 役割と機能の追加ウィザードからシナリオベースの展開を選択 ................................... 9

図 3: RemoteApp プログラムでのファイルの種類の関連付け ........................................... 12

図 4: RemoteApp およびデスクトップ接続の電子メールベースの検出............................... 12

図 5: RemoteFX アーキテクチャの概要 ........................................................................... 15

図 6: RDP エクスペリエンスの使用 .................................................................................. 16

図 7: RemoteFX アダプティブ グラフィックスによる選択的なコンテンツの識別および

ダウンロード............................................................................................................ 17

図 8: RemoteFX アダプティブ グラフィックスによるオンライン コンテンツのプログレッシブ

レンダリングの実行 ................................................................................................. 17

図 9: ユーザー ディスクの指定 ......................................................................................... 20

図 10: サーバー仮想化環境で共有フォルダーに格納されている仮想マシン ファイル .......... 21

図 11: シングルノード、デュアルノード、およびマルチノード ファイル サーバーのさまざまな

サーバー仮想化展開の記憶域オプション ............................................................... 21

図 12: 仮想デスクトップ記憶域のオプションの構成 ........................................................... 23