バイオマス活用推進事業(もみ殻の有効利用)が特...
TRANSCRIPT
バイオマス活用推進事業(もみ殻の有効利用)が特許権設定登録されました
このたび、射水市もみ殻循環プロジェクトチームで研究開発を進めていた、
もみ殻燃焼灰及びその製造方法が特許登録されました。
全国で毎年大量に発生するもみ殻は、燃焼させてエネルギー回収と灰の有効
利用のため30年近く研究開発が行われましたが失敗の連続で、ビジネス化は
不可能とされてきました。
平成23年度に研究を開始し、昨年、もみ殻を燃焼させても含有する珪酸が
結晶化せず植物が吸収できる状態を維持する技術を確立したことで、灰を化学
肥料と同水準とすることに成功しました。これは日本初の技術で、もみ殻の
エネルギー化と肥料化を同時に行う採算性のとれた優れた発明で、昨年の9月
に特許出願していました。最近、この灰が工業用資材としても有用であること
が判明したことから、異分野融合の研究も進めています。
1 発明の名称
「高品位珪酸資材原料と、高品位珪酸資材原料の製造方法」
※高品位珪酸資材原料=もみ殻燃焼灰(珪酸分 95% 内水溶性ケイ酸 50%)
2 特許権者
射水市、JAいみず野、富山県立大学、北陸ポートサービス株式会社
3 登録日
平成26年8月1日
4 用途
農業用珪酸資材、水稲用珪酸肥料(農林水産省に登録申請中)
次世代コンクリート資材(ジオポリマー)、水ガラス
5 技術協力者
(一社)地域環境資源センターバイオマス技術部
(独)農研機構東北農業研究センター
早稲田大学理工学術院山﨑研究室
(公財)鉄道総合技術研究所材料技術研究部
朝日工業株式会社農業資材本部
富山県農林水産技術センター
富山県高岡農林振興センター
山形県農業総合研究センター
全農とやま
ヰセキ農機
北陸テクノ株式会社
事務担当 農林水産課(新湊庁舎)
電話 82-1959
資料 1
コントロール燃焼(新技術)
非晶質シリカ(有償)結晶質シリカ(無償)
エネルギー燻炭(炭)骨材用
ポリマー化CO2低減資材次世代コンクリート
コンクリート製品
耐酸性鉄道まくらぎ
下水道管
高流動性・緻密性建設資材
可溶性シリカ資材
高溶解性シリカ肥料(水稲)〔申請中〕
堆肥(園芸)
もみ殻の成分 20%がシリカ(ケイ酸)SiO2
もみ殻
カントリーエレベーター
良質米
燃やします燃やします
無機物20%有機物80%
稲
精米玄米
経営安定
安心安全
安価流通
も み 殻 循 環 フ ロ ー 図
もみ殻灰の造粒
もみ殻燃焼灰
従来の技術 もみ殻ボイラー
炭水化物K,Ca,S,Mn,Fe,Zn,Rb など
シリカ SiO220%
シリカ SiO220%
も み 殻 循 環 プ ロ ジ ェ ク ト
肥料
「シリカ」とは 珪素・酸素の化合物で、岩石にも含まれる。七輪の原料である珪藻土も代表的な二酸化ケイ素である。ここで言うシリカとは、稲の体内に有する珪素のことで、本題ではもみ殻に含まれるシリカのことを言う。
「肥料」として 本来もみ殻をそのまま田んぼに戻せばいいのであるが、非常に分解され難い性質のために、もみ殻を焼き“燻炭”にし、圃場に戻す方法も用いられてきたが、肥料的品質や効能は安定したものではない。 シリカは稲の倒伏の防止や、光合成の促進等の効果も発表されており、窒素の利用率を向上させて、安定生産を実現するものである。 シリカは、水に溶けて植物が吸収できる可溶性のものを施用することが必要であり、プロジェクトでは可溶性のシリカを生成する技術を開発した。
灰は、シリカの他にも作物に有効な栄養塩類を微量に含み、有害成分はほとんど含まない。 シリカを吸収することで割れ籾率が低下し、斑点米の減少につながった成果も報告されている。
「コンクリート」ジオポリマー法とは ジオポリマーはセメントと性質がよく似ているが構造が全く異なるものであり、セメントには無い高い耐久性や耐塩害性など様々な特長がある。 また、セメント生産時に発生させるCO2の量は、1トンのポルトランドセメントでは840㎏を大気中に放出させるが、ジオポリマー法では約80%が低減されることから、環境負荷低減に大きく貢献できる次世代の資材として注目されている。 ジオポリマー法でコンクリートを製造する際は、水ガラスと火力発電等の残渣の石炭灰を使用するが、この研究では、もみ殻から作製した水ガラスでコンクリートを生産するものである。
くん たん
普及支援企業
(独)農研機構東北農研耐害虫・葉いもち等実証試験 早稲田大学理工学術院
試験計画・ナノシリカ分析評価製品開発・製造試験・製品評価富山県立大学
研究統括富山県農林水産総合技術センター肥効試験
(一社)地域環境資源センター研究監理
高岡農林振興センター実証圃:ポット試験
朝日工業株式会社造粒試験・肥料設計
射水市・JAいみず野事務財務・プラント管理
全農とやま設計総括
ヰセキ農機CE施設設計
北陸テクノ株式会社熱焼炉
ボイラーメーカー熱交換
北陸ポートサービス株式会社製造計画・販売計画
非結晶化アモルファス新技術
もみ殻循環プロジェクト
★次世代コンクリート資材★ジオポリマー(耐久性大)★低炭素社会へ貢献★二次製品(まくらぎ等)
★農業用珪酸資材化 (公定規格改正申請中)★可溶性珪酸 45%★水稲用肥料★園芸肥料(野菜)
燃焼灰
知財・標準化
物性維持
物性維持
お問い合わせ:もみ殻循環プロジェクトチーム事務局〒934-8555 富山県射水市本町2-10-30(射水市役所内) ☎0766-82-1959 E-mail:sio2pj@mopera.net