バルク貯槽の20年検査(告示検査)...

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バルク貯槽の20年検査(告示検査) 及び廃棄処分について 第26回業務主任者管理者研修会 関東液化石油ガス協議会 保安委員会 今回の資料を作成に当たり、経済産業省ガス安全室・日本液化石油ガス 協議会、賛助会員メーカー様の資料を運用しております。 平成30年11月 第29回業務主任者・管理者研修会

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バルク貯槽の20年検査(告示検査)及び廃棄処分について

第26回業務主任者管理者研修会

関東液化石油ガス協議会保安委員会

今回の資料を作成に当たり、経済産業省ガス安全室・日本液化石油ガス協議会、賛助会員メーカー様の資料を運用しております。

平成30年11月

第29回業務主任者・管理者研修会

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経済産業省 ガス安全室より

「平成30年度保安対策指針」の新規項目及び実効性を高める取組等

◎平成30年度保安対策指針の主な新規項目

1.平成29年度保安対策指針の内容を基本的に踏襲しつつ、新たに以下の点を追加。

(1)バルク貯槽等の20年検査に向けた体制整備(下線部は平成30年度新規)

① LPガス販売事業者は、民生用バルク供給システムに使用されているバルク貯槽及び付属機器等のいわゆる20年検査に係る液石法施行規則、告示及び通達並びに高圧ガス保安協会規格を確認し、20年検査に関する具体的な計画を策定し、その推進を図る事。

② 告示検査期限を迎えるに際し、全国で対象となるバルク貯槽等が増加することにより、関係業者の手配が困難になる場合も考えられることから、期限に余裕をもって対応を行うこと。

③バルク供給先において周辺環境に変化が生じ、搬出が困難な場所も見受けられることから、LPガ

ス販売事業者は保安の確保に留意しつつ、その搬出作業については労働災害の発生の防止、社会的に大きな影響を及ぼす重大事故の発生が無いよう、細心の注意を払うこと。

④ LPガス販売事業者は、自社の従業員のみならず、20年検査への対応に関する工事事業者、運送業者に対し、LPガス事故防止に努めるよう保安教育を積極的に実施し、事故防止の徹底に努める事。

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バルク貯槽等の告示検査と廃棄処分の開始時期について

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施行規則 販売方法の基準 第16条第22号、23号バルク貯槽及び附属機器はバルク供給・充てん設備告示第一条に定めるところにより検査を行うこと。バルク貯槽及び附属機器の検査期限①バルク貯槽、附属機器の製造後の経過年数が20年以下のものは20年②バルク貯槽、附属機器の製造後の経過年数が20年超のものは5年③安全弁は製造日から5年

告示検査又は廃棄処分の開始時期(全国ベース)

開始年度 2018年 2019年 2020年 2021年 2022年 2023年 2024年 2025年

生産年度 1998年 1999年 2000年 2001年 2002年 2003年 2004年 2005年

対象数量 5,238基 11,963基 17,906基 20,510基 24,378基 24,845基 32,608基 25,462基

開始年度 2026年 2027年 2028年 2029年 2030年 2031年 2032年 2033年

生産年度 2006年 2007年 2008年 2009年 2010年 2011年 2012年 2013年

対象数量 21,696基 17,655基 13,269基 9,932基 9,544基 7,804基 9,442基 9,210基

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全国ベース バルク出荷数量

3

歴年別バルク貯槽等生産数 約290,000基(小型含む)上記以外に2.9t5,116基

2296 1010 940 650 558 62 185 50 110 60 52 0 0 0 0 0

1899 26834971

27441600

771 487 398 446 409 515 561 575 435 339 273

457 499

396

258169

61 146 90 90 109 154 152 174 98 120 03269

5232 49847784

5877 7204

12077

84307816

6607 54524217 3960 3433 3537 3411 4466 4032 3954 3665

792

30666191

4298

53905917

6734

6633

5971

5375

3826

3099 28161904 2532 2564

27962573 2978 3149

1177

3665

56615405

62486032

6730

6447

5480

4699

3172

2220 21221889

2652 25222656

2832 2423 3644

0

50000

100000

150000

200000

250000

300000

350000

0

5000

10000

15000

20000

25000

30000

35000980k

500k

300k

200k

150k

100k

全国 機種別出荷推移

累計基数

294,639

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Ⅰ.バルク貯槽はいつまで使える?

4

バルク貯槽製造日の20年後まで平成11年4月7日製造ならば平成31年4月6日までバルク貯槽及び付属機器の告示検査期限を経過した

バルク貯槽は、使用(消費)は直ちに使用禁止となりますので注意が必要です。①製造日は特定設備検査合格証の発行日②設置日ではなく、また容器のような充填期限はない。

(参考)

容器は充填期限が経過した場合、充填禁止となりますが使用(消費)は可能(充填期限後6か月以内に配管接続が必要)。

高圧ガス保安法使用では20年検査の規定はない。

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Ⅱ.バルク貯槽製造日は特定設備検査合格証発行日で確認(必ず原本が必要、コピー不可)

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Ⅲ.バルク貯槽表示特定設備検査規則第56条(表示)

銘板、シール(任意)で確認 バルク貯槽刻印例(拓本)

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検査実施期限日の設定及び管理バルク貯槽及び附属機器の検査実施期限は製造経過年数20年以下のものは20年、製造経過年数20年超のものは5年とする。(バルク供給・充てん設備告示第1条)

附属機器告示検査期限日の緩和(バルク告示改正 第1条第2項第1号新設)

附属機器はバルク貯槽との製造日の“ズレ”が1年未満であればバルク貯槽に合わせることが出来る。(ズレが1年以上の場合は最も早い附属機器に合わせて行うこと。)

※検査期限が経過したバルク貯槽の設置は法令違反となります。(30万円以下の罰金 液石法第百条)

○ バルク貯槽及び附属機器の製造年月日の管理台帳を作成し、検査実施期限日を明確にする。

※当該期限の超過や充填を防止する為、バルク貯槽本体又はプロテクター外側前面 の見やすい箇所に下記のような証票を貼り付けること。(検査実施期限日の1年前までに行うことが望ましい。)

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検査実施期限日の表示

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附属機器製造日の管理(整備例)

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作業計画の立案・周知・訓練作業計画書を作成すること

①作業手順②作業責任者・保安管理体制③所要資材等及びその所在④協力会社の作業区分等⑤防災事業所との連携⑥都道府県、警察、消防関係機関への通知⑦周知及び訓練

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告示検査の記録及びその保存(液石法 施行規則 第131条第1項の表 追加)

帳簿に記載すべき事項<バルク貯槽>

①バルク貯槽の種類及びその製造事業者

②特定設備検査合格証又は特定設備基準適合証の番号及び発行年月日

③検査を行った年月日 ④検査を行った者の氏名又は名称及び住所

⑤検査の結果

<附属機器> ➪ 安全弁を再検査する場合は注意

①附属機器の種類、製造番号及び製造年月並びにその製造事業者の名称

②検査を行った年月日 ③検査を行った者の氏名又は名称及び住所

④検査の結果

帳簿の保存期間・告示検査を行った場合は、次回の検査日又はくず化、処分する日まで

※バルク貯槽を廃棄処分した場合は、その履歴が確認できるように管理すること。

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バルク貯槽くず化、告示検査対応フロー(例)

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LPバルク貯槽移送基準(KHK S 0840)改正20年検査時、くず化時に複数運搬、中間貯蔵、容器との混載を認める改正

高圧ガス保安協会より

第16条(販売方法の基準) 関係(基本通達)高圧ガス保安協会基準①KHK S 0745 バルク貯槽の告示検査等に関する基準②KHK S 0746 附属機器等の告示検査に関する基準③KHK S 0841 バルク貯槽及び附属機器等の告示検査等前作業に関する基準④KHK S 0840 LPガスバルク貯槽移送基準

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LPバルク貯槽移送基準(KHK S 0840)改正

表2-消火器の種類及び備付け個数  移送の対象となる 消火器の種類   備付け

バルク貯槽の貯蔵能力による区分 消火薬剤の種類 能力単位 個数1000Kgを超える場合 粉末消火剤 B-10以上 2個以上150Kgを超え1000Kg以下の場合 粉末消火剤 B-10以上 1個以上150Kg以下の場合 粉末消火剤 B-3以上 1個以上

表3-資材及び工具等品名 仕様赤旗

赤色合図灯又は懐中電灯 車両備付けでよい。メガホンロープ 長さ15m以上のもの2本以上

漏えい検知剤車輪止め 2個以上

バルブ用ハンドル 移動するバルク貯槽に適合したものグランドスパナ又はモンキースパナ 移動するバルク貯槽に適合したもの

革手袋

2.2.2運搬作業等(抜粋)2.2.2.3 運搬方法

b)車両には、当該車両の見やすい箇所に、警戒標を掲げる。(高圧ガスの表示)

e)プロテクターを取り付けた状態で運搬する。

K)運搬中は高圧ガスの移動に関する知識を有する者が監視する。

I)バルク貯槽の運搬の際は、運搬中の災害防止のために必要な注意事項を記載した書面を運転者に交付し、運搬中携帯させ、これを遵守させる。

車載携行品

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バルク貯槽設置環境等の事前調査現地調査 目的・・・作業上の制約等を抽出、管理

<現地調査実施項目>

・供給先の建物分類

⇒戸建住宅、共同住宅、業務用施設

・バルク貯槽の設置環境

⇒保安距離、火気距離、仮設スペース、搬入(出)経路

・既存バルク搬出方法⇒ユニックで可能か? ラフター手配か? 人力搬出か?

⇒計画的消費調整を行っても残液はある=バルク貯槽の重さが未確定である

・近隣環境

⇒配慮すべき物件、電線、通信ケーブル、電話線

・工事車両の停車位置とその広さ

・工事に必要な作業スペースの有無(居住者の駐車場との絡み)

・バルク貯槽以外の供給設備に関する情報

⇒発生方式、調整器、メーター、安全機器

・バルク貯槽・附属機器に関する情報

⇒製造業者、機器番号・製造年月日

⇒前回の検査の日(受験経験ある場合)

⇒地上式・地下式、横型・縦型、貯蔵能力、概寸法、支柱・釣り金具の腐食状況

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事例から見る設置現場の確認すべきポイント①

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保安面で適合していない現場

ポイント

① バルク貯槽は駐車場の奥にある為、居住者の車の移動が条件となる。

② ブロック型容器収納庫の中にバルク貯槽が設置してあるが、取出しが困難である。

③ 構造壁が2方向を超えており、法律違反となっている。(バルク告示第2条第1項)

対応策

• 4tユニック車を横付けし、容器収納庫の屋根を取り外して貯槽を吊り上げる。

• 開口部が取られていないため、バルク貯槽を設置するためには、開口部の設置または容器収納庫の解体が必要となるため、容器への交換を含め、お客様に相談する必要有り。

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事例から見る設置現場の確認すべきポイント②

・ 手押し作業が必要な現場

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ポイント

① バルク貯槽は建物1階を通り抜けた奥に設置してある。

② 建物右脇に車両が通れるスペースはあるが、バルク貯槽までは到達できない。

③ 手押しするためのスペースはあり、下地もアスファルトなのでころ等の使用は可。

対応策

• バルク貯槽をころ等により4tユニック車が入れるところまで手押しする。

• 手押し作業に関しては、経路について作業者間で打合せを行い、傾斜や段差がないところを選択する。

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事例から見る設置現場の確認すべきポイント③

容器変更時に注意が必要な現場

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ポイント

① バルク貯槽の周囲が植栽で覆われており、植栽の撤去が必要。

② 容器を運ぶ(転がす)際に植栽が障害となるため、植栽の撤去が必要。

対応策

• 植栽の撤去には大家様の承諾が必要となるため、通常より時間がかかる場合もあるため、早めに準備を進める。

• 植栽の処分には費用がかかることから、その処分方法や処分の負担に関しても予め検討しておく。

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事例から見る設置現場の確認すべきポイント④

地下埋設バルクの現場

20

③ ③

ポイント

① 埋設バルク掘り起し中に大量の湧水(地下水)が発生した。

② ①により工期が予想以上に延びてしまった。

③ 埋設バルク設置場所にシリンダー設置予定だったため、土壌改良が必要となった。

対応策

• 埋設部では何が出るか、何が起こるかわからないので、予め工期に余裕をもってオーナー等と打ち合わせをしておく必要がある。

• 埋設バルクは、重機その他着火源となるような機械器具を用いないで、人力の手掘り作業が必要。(KHKS0840)

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事例から見る事故防止のポイント 地下埋設バルクの現場

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ポイント

① 埋設バルクの掘り起しには大きなスペースが必要となる。

② 一般的に膝まで埋まると自力では脱出不可能といわれています。

③ 水分を多く含んだ地盤や埋戻し地盤の場合、あるいは車両等が通る路面の近くでの掘削は、崩落しやすい。

④ 浮上り防止コンクリートよりアンカーを取り外す作業は屈んで行うため、埋設バルクの場合は危険が伴う作業となる。

対応策

• 手前スペースに余裕がある為、オープンカットにて掘削した。

• (参考)一般的な埋設バルクの全高は

・300K 約h=1200L ・500K 約h=1600L ・980K 約h=1900L

③②

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課題とポイントント

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• 設置場所の環境変化等、様々な現場への対応が必要となり、そのための時間もコストもかかってきます。

• 現状では ・バルク貯槽本体の品不足が懸念される

• 現状でのバルク貯槽メーカーの年間合計生産台数は約15,000基

• バルク発売当初は横型主体であったので、 ここ2・3年の交換対象バルクは横型が多いことが予想される

• メーカー生産は基本が縦型なので、横型バルクは事前オーダーが必要

• (例)980K横型タイプは要確認(納期 通常2か月)

• 工期集中による人手(工事業者)不足 等が懸念されています。

期限に余裕を持った計画的な対応をお願い致します。

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関東甲信越地区

設置基数とその累計設置基数

2673 2891

4656

2490 2279

4939

28902490

18751532

1280 12651006 1095 1107 1195 1365

987 1192

13411328

1343

12181068

1300

1859

1430

1319

1111

857 646609 624 659 675

640

685850

1203

1428

1305

1247

962

1158

1751

1352

1229

793

644597

729858 798

853842

815

1025

0

10000

20000

30000

40000

50000

60000

70000

80000

90000

0

1000

2000

3000

4000

5000

6000

7000

8000

980k

500k

300k

累計設置数

78,358

7,397

設置基

累計設置基数

7,304

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ユニックの特徴

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空車時定格総荷重表

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空車時定格総荷重表 (t)

使用ジブ 1段  ・ 1+2段 (側方、後方領域)

作業半径(M) 2 2.6 2.7 3 3.5 4 4.5 5 5.46アウトリガー最大張り出し 2.9 2.9 2.6 2.25 1.7 1.3 1.05 0.9 0.75アウトリガー最小張り出し 1.8 1.2 1.1 0.9 0.65 0.55 0.45 0.35 0.3

使用ジブ 1+2+3段 (側方、後方領域)

作業半径(M) 2.5 2.7 3 3.5 4 4.5 5 5.5 6 6.5 7.63アウトリガー最大張り出し 2.3 2.3 2.1 1.7 1.4 1.2 1.05 0.95 0.8 0.7 0.57アウトリガー最小張り出し 0.7 0.66 0.6 0.5 0.4 0.3 0.25 0.2 0.15 0.1 0.1

使用ジブ 1+2+3+4段

作業半径(M) 4 4.5 5 6 7 8 9 9.81アウトリガー最大張り出し 1 0.9 0.8 0.7 0.6 0.5 0.43 0.4

空車時定格総荷重表 (t)

3.13M/5.07Mジブ (側方、後方領域)

作業半径(M) 1.5以下 2 2.5 3 3.5 4 4.5 4.87アウトリガー最大張り出し 2.93 2.13 1.73 1.43 1.13 0.95 0.8 0.73アウトリガー最小張り出し 2.13 1.63 1.08 0.78 0.6 0.48 0.38 0.33

7.0Mジブ (側方、後方領域)

作業半径(M) 2.2以下 2.5 3 3.5 4 4.5 5 5.5 6 6.8アウトリガー最大張り出し 1.73 1.53 1.28 1.08 0.9 0.75 0.63 0.55 0.48 0.4

8.9Mジブ (側方、後方領域)

作業半径(M) 3.0以下 3.5 4 5 6 7 8 8.7アウトリガー最大張り出し 0.93 0.83 0.73 0.58 0.45 0.38 0.33 0.28

10.8Mジブ (側方、後方領域)

作業半径(M) 4.0以下 4.5 5 6 7 8 9 10 10.6アウトリガー最大張り出し 0.48 0.43 0.38 0.3 0.26 0.23 0.2 0.18 0.15

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目安 (ガス体重量含まず)

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バルク 4tユニック 2tユニック

980 4.5m 3.5m500 7.0m 5.3m300 7.5m 6.4m

段数 4tユニック 2tユニック

3段ブーム 約7,5m 約6,4m

4段ブーム 約9,8m 約8,7m

ブーム最大長

側方吊目安表

980B

980B500B

500B

300B 300B

側方吊

* 2tユニック標準幅車は、2tユニックより約10%性能が下がります

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• 屋外の電気通信工事や建設工事等において、架空電線の近くで移動式クレーンを使用する場合、常に感電による災害防止を念頭に作業を行うことが必要である。

• 感電とは?

電線への接触、電気製品の誤った使用や、漏電、落雷などにより人体へ

電流が流れることで、その感電によって障害を受けることである。

交流電流と人体の反応

電流の大きさ 通電の現象 人体反応

1mA 程度 感知電流 ピリッと感じる程度5mA 程度 可随状態 相当に痛い10mA程度 不随状態 耐えられないほど、ビリビリ感じる20mA程度 離脱限界 筋肉の硬直が激しく、呼吸も困難で引き続き流れたら死に至る。50mA程度 危険電流 短時間でも生命にかかわる100mA程度 危険電流 致命的な障害を起こす

電気による災害防止のための知識

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• 移動式クレーンを使用した作業において、送・配電線等の架空電線への接触による感電事故は数多く発生している。

特に高圧の送電線の場合、作業員やジブ等が直接触れなくても、送電線

に接近するだけで感電する危険性があることから、定められた距離(安

全離隔距離)以内に接近しないと共に、必要な防護措置を講じる。

安全離隔距離

電路 送電電圧(V) 安全離隔距離労働基準局通達〈*1〉 電力会社の目標値

配電線 100・200 1.0M以上 2.0M以上6,600以下 1.2M以上 2.0M以上

送電線 22,000以下 2.0M以上 3.0M以上66,000以下 2.2M以上 4.0M以上154,000以下 4.0M以上 5.0M以上275,000以下 6.4M以上 7.0M以上500,000以下 10.8M以上 11.0M以上

(注)*1 労働省労働基準局長通達:昭和50年12月17日付基発第759号

架空電線付近での作業時の留意事項

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現 場 撤 去 作 業

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①LPガス供給状態の確認

②供給管の撤去

火気に注意し、基本的に気体は大気放出、液は回収。

周囲8M以内に火気がないことを確認する。

③弁、プロテクターの処置

振動等で緩まないように針金等で固定すること。

④アンカーボルト撤去は火が出ない方法で実施する。

⑤埋設式の場合は傷をつけないように注意する。

重機、その他着火源となるような機械器具を用いな

いで人力により実施する。

⑥仮設供給が必要。

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・特定設備検査合格証を遅延なく返納する。・バルク貯槽を廃棄処分したときは、バルク貯槽の「特定設備検査合格証」を製造メー

カー経由で高圧ガス保安協会(KHK)に原本を返納しなければなりません。

・再発行手続きは、特定設備検査合格証のコピー又はプレートの拓本、写真が必要)

高圧ガス保安法

第56条の4特定設備検査合格証の交付を受けている者が、特定設備検査合格証を失った場合、交付者に申請し再交付を受けることができる。

第56条の6

特定設備検査合格証の交付を受けている者は、特定設備を失った時、くず化処分した時、使用できないように処分した時は、遅滞なく交付者に返納しなければならない。

特定設備検査合格証の再発行と返納手続き

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バルク特定設備検査合格証返納先メーカー

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再交付・返納時に必要な販売会社リスト(他者製造メーカー・継続会社)

上海富士工器有限公司(東) 富士工器(名)

南京晨光東螺有限公司(東、広) 中国工業㈱(広)

大連(JCI)低温機器有限公司(東、大、九)神鋼メックス㈱(大) 神鋼機器工業㈱(広)川鉄コンテナ―㈱(大、広)

サンコー工業㈱(東) ㈱関東高圧容器製作所(東)

昭和高圧(東) 高圧昭和ボンベ㈱(東) KPP,DALIM(大) I,T,O㈱(大)

寧波 ○・○有限公司(東) 矢崎エナジーシステム㈱(東)

トリニティーインダストリー・メキシコ社(東) ㈱桂精機製作所(東)

東=東京(KHK本部)名=名古屋大=大阪広=広島九=九州四=四国

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関液協会員メーカーの提供資料です。

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本開発は「平成24年度ものづくり中小企業・小規模事業者試作開発支援補助金」により

「バルク貯槽20年検査、交換・廃棄作業支援システム」の開発として行いました。

BulktankWorking Support System バルク貯槽作業支援システム (アプリケーション)

BWSは皆様のバルク貯槽撤去交換作業を支援するシステムです

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計画的な残留ガスの調整について 計画的な残留ガスの調整が求められる背景

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平成30年4月5日付で、全国LPガス協会(以下全L協)よりバルク貯槽等の20年検査対応における「残留ガスの調整」に関してのお願いがありました。

※出典:平成30年4月5日全L協保安30第2号「バルク貯槽等の20年検査における廃棄・入替に関する基準の徹底および残留ガスの調整について」

現況

① 残留ガスは自家消費や工業用として回収業者が使用しているが、消費先が限られる。

② 液石法の一般消費者等への販売はできない(使用するには残留ガスの成分検査等が必要)。

③ その他残留ガスを消費する方法は燃焼廃棄(捨てる)となる。

④ 20年検査等が増加することによりさらに残留ガスが増えることが懸念されている。

業界全体で平成10年から平成28年に製造されたバルク貯槽を残量50%で廃棄と仮定

業界全体で約270億の経済損失

廃棄された場合

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仮 設 供 給 ユ ニ ット(計画的消費調整)

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仮 設 供 給 ユ ニ ット(計画的消費調整)

高性能容器撤去バルク貯槽

仮設供給ユニット高性能容器

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貯蔵能力が1000㎏未満の貯槽等の修理、清掃、検査又は撤去を行うために当該貯槽等に現に貯蔵されている液化石油ガスをできる限り多く消費する必要がある場合には貯蔵能力ではなく、現に貯蔵している量で換算する。

仮設撤去の方法と施工上の留意点

消費調整に伴う許可申請又は届出等 (液石法 施行規則第21条第2項 新設)(液石法 基本通達 別添4第21条関係2.3. 新設)(液石法 施行規則第87条第2項 新設)(液石法 基本通達 別添4第87条関係 新設)

特定供給設備の許可・液化石油ガス工事届出の特例

また、消費調整を行うことなく、既設バルク貯槽に新規設備を連結させた後すぐに交換する場合は、双方の貯蔵能力を合算する必要がない。

消防庁 ○仮設供給設備を設置して300kg以上になる場合の消防署への届け出が免除。

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①バルク貯槽にLPGを充填してはならない旨を表示

②充填口を充填できないよう封印措置

充填禁止措置の留意点

写真1 破れない網をかぶせる 写真2 結束バンド

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現場にて残ガス回収方法①高圧ガス保安法(移動式製造設備、コンプレッサーでの回収)

①コンプレッサーを利用してバルク貯槽から車輛容器に回収

②「第一種高圧ガス製造」となり、第一種保安物件まで15m、第二種保安物件まで10mの保安距離が必要

③既に実績は多数あり、全国に数台設備が存在する

④基本的には高圧ガス保安法で施行する

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現場にて残ガス回収方法②高圧ガス保安法(第2種製造設備)

ガス回収車の使用は、処理量「0」で保安距離が「0m」ホース30mを装備してますので、現在充填出来ている物件であれば、液・ガス回収が可能です。

液回収容器 冷凍機

小型容器回収装置

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現場にて残ガス回収方法③真空引きした容器液回収

バルク貯槽容量の2~3倍の容量の容器が必要。また時間もかかる。

容器には半分以下しか回収できない。無理に充填しない。容器過充てんに注意。

現地での燃焼(回収方法①、②も同様です。)

消防署等への届出等が必要

真空引きした容器

高圧ホース

液取出弁

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まとめ(事前準備事項)1.告示検査実施日の確実な管理

バルク貯槽及び附属機器の製造年月日に基づく管理台帳を作成する。

⇒告示検査実施期限日を確定する。

2.特定設備検査合格証等(KHK合格証)の管理

紛失している場合は再発行手続きを早急に行うこと。(製造メーカーに依頼。)

⇒廃棄処分時には、合格証本紙の返納義務がある。また、期限管理にも必要。

3.バルク貯槽の設置環境の調査・確認

⇒適切な搬出、搬入方法、仮設供給設備等の有無など必要事項を把握する。

4.作業計画と訓練

⇒業務主任者が作業計画を作成し、告示検査等前作業が確実に実施できる体制

をつくること(2年程度の前倒し)。 必要に応じて訓練を行い備えること。

5.設備工事業者、廃棄処理業者等の選定

告示検査等前作業に関する基準・作業内容について理解を深めること。

⇒委託業者が法令・作業基準に合致していることを確認すること。

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ご清聴有難う御座いました。

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