エコガラス・複層ガラス · 熱貫流率u値 (w/m2・k) 2.33以下...

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エコガラス・複層ガラス ▶サンバランス 高遮熱断熱タイプ P024 ▶サンバランス トリプルクール P025 ▶サンバランス 高断熱タイプ P026 ▶サンバランスセキュリティー P027 ▶サンバランス E シリーズ P029 ▶サンバランス トリプルガラス P030 01 エコガラスのマークとその条件 マーク 熱貫流率U値 (W/m 2 ・K) 2.33以下 2.33超え、2.70以下 2.70超え、4. 00以下 該当する主な Low-Eペア構成 中空層8ミリ以上 アルゴンガス層6ミリ以上 中空層6ミリ以上 アルゴンガス層4ミリ以上 中空層5ミリ以上 ※日射熱取得率η値の性能要件はありません 建材トップランナー制度の目標基準値達成マーク エコガラスとは エコガラスとは板硝子協会が推奨するガラ スで、板 硝 子 協 会の会員であるAGC( 株 )、 日本板硝子(株)、セントラル硝子(株)の3社 が製造するLow-E複層ガラスの共通呼称で す。窓ガラスからの熱の出入りを防ぎ、室内 を快適に保つとともに冷暖房の効率を上げ、 発生するCO2排出量を削減できる地球環境 に優しいガラスです。 エコガラスは、 建材トップランナー制度で 目標基準値を達成しているガラスです。 目標 基準値を達成している製品には基準値達成 マークを表示することができます。 ※建材トップランナー制度とは、 経済産業省資源エネルギー庁が、 製造事業者に対して、 製品の省エネ性能向上を義務付ける制度です。   従来のトップランナー制度は、 エネルギーを消費する機械器具が対象でしたが、 自らエネルギーを消費しなくても、 住宅 ・ ビルや他の機器等のエネルギーの消 費効率の向上に資する製品として2014年に建築材料(複層ガラス及びサッシ)が対象となりました。 建材トップランナー制度 目標基準値 達成ガラス 010

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Page 1: エコガラス・複層ガラス · 熱貫流率U値 (W/m2・K) 2.33以下 2.33超え、2.70以下 2.70超え、4.00以下 該当する主な Low-Eペア構成 中空層8ミリ以上

エコガラス・複層ガラス▶サンバランス 高遮熱断熱タイプ P024▶サンバランス トリプルクール P025▶サンバランス 高断熱タイプ P026▶サンバランスセキュリティー P027▶サンバランス E シリーズ P029▶サンバランス トリプルガラス P030

01

エコガラスのマークとその条件

マーク

熱貫流率U値(W/m2・K) 2.33以下 2.33超え、2.70以下 2.70超え、4.00以下

該当する主なLow-Eペア構成

中空層8ミリ以上アルゴンガス層6ミリ以上

中空層6ミリ以上アルゴンガス層4ミリ以上 中空層5ミリ以上

※日射熱取得率η値の性能要件はありません

建材トップランナー制度の目標基準値達成マーク

■エコガラスとは

エコガラスとは板硝子協会が推奨するガラ

スで、板硝子協会の会員であるAGC(株)、

日本板硝子(株)、セントラル硝子(株)の3社

が製造するLow-E複層ガラスの共通呼称で

す。窓ガラスからの熱の出入りを防ぎ、室内

を快適に保つとともに冷暖房の効率を上げ、

発生するCO2排出量を削減できる地球環境

に優しいガラスです。

■エコガラスは、建材トップランナー制度で

目標基準値を達成しているガラスです。目標

基準値を達成している製品には基準値達成

マークを表示することができます。

※建材トップランナー制度とは、経済産業省資源エネルギー庁が、製造事業者に対して、製品の省エネ性能向上を義務付ける制度です。  

 �従来のトップランナー制度は、エネルギーを消費する機械器具が対象でしたが、自らエネルギーを消費しなくても、住宅・ビルや他の機器等のエネルギーの消

費効率の向上に資する製品として2014年に建築材料(複層ガラス及びサッシ)が対象となりました。

建材トップランナー制度

目標基準値 達成ガラス

010

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エコガラス・複層ガラス▶サンバランス 高遮熱断熱タイプ P024▶サンバランス トリプルクール P025▶サンバランス 高断熱タイプ P026▶サンバランスセキュリティー P027▶サンバランス E シリーズ P029▶サンバランス トリプルガラス P030

▼ エコガラス・複層ガラス 製品一覧

遮熱 高断熱 結露対策 紫外線遮蔽 防犯対策 安全対策 次世代省エネ

使用場所

戸建住宅 集合住宅 オフィスビル

店舗・商業施設

サンバランス 高遮熱断熱タイプ ● ● ● ● ● ● ● ●サンバランス 高断熱タイプ ● ● ● ● ● ●サンバランスセキュリティー ● ● ● ● ● ● ● ●

サンバランス Eシリーズ ● ● ● ● ● ● ●サンバランス トリプルガラス ● ● ● ● ● ● ●

注)製品は予告なく、改訂する場合がございますのでご了承ください。

■Low-Eペアガラスとは?

Low-EのEはEmissivityの略で、放射。

つまり、Low-Eとは『低放射』を意味しています。

熱は伝導や対流、放射というかたちで伝わりま

す。伝導、対流は熱の移動を防ぐ複層ガラスの

中空層が担当しています。Low-Eガラスは、熱

の伝わり方の中で最も厄介な放射を抑えます。

■Low-Eペアガラスの高い遮熱性能

Low-Eペアガラスは高い断熱性能に加え、夏

の日射を遮る高い遮熱性能も同様に兼ね備え

ています。遮熱性能とは日射の室内への侵入

を抑え、夏の快適さと冷房エネルギー消費の

軽減に役立つ性能で、日射熱取得率(η値)と

いう性能値で示されます。各種ガラスの断熱性

(熱貫流率)と遮熱性(日射熱取得率)の関係を

下図に示します。

■Low-Eガラスの断熱特性

Low-Eガラスにはこの『低放射』の威力を発

揮するLow-E膜がコーティングされています。

Low-Eコートには、光を通し、日射や暖房など

の遠赤外線を反射するなど、透過するものを

選択する性能があり、普通のガラスよりも“温

室効果”を高め、室内の保温性を大幅に向上さ

せる特性があります。

単板ガラス 6.0W/(m2・K)

透明ペアガラス 2.9W/(m2・K)

Low-Eペアガラスサンバランスピュアクリア 1.7W/(m2・K)

Low-Eペアガラスサンバランスアクアグリーン 1.6W/(m2・K)

■Low-Eペアガラスの高い断熱性能

Low-Eガラスを用いた複層ガラスをLow-Eペ

アガラスといいます。熱の逃げやすさを示す性

能値、熱貫流率を比較すれば明らかな違いが

あります。

0.8

0.7

0.6

0.5

0.4

0.31.0 1.5 2.0 2.5 3.0

熱貫流率(W/(m2・K))

日射熱取得率

高断熱

高遮熱

Low-

Eペアガラスの選択範囲

透明ペアガラス0.80

サンバランスピュアクリア

サンバランスアクアグリーン0.40

0.58

Low-E膜

中空層

室外側 室内側

封着材

吸湿剤

スペーサー● ●

高遮熱断熱Low-Eペアガラス〈サンバランス〉断面図

*�ガラスの表面に銀、酸化スズ等を成膜することでガラス表面の放射率を下げ、放射熱伝達を抑制する薄膜

エコガラス

複層ガラスゼロエネ住宅

対応ガラス

その他

複層ガラス

熱吸・

熱反ガラス

強化ガラス

合わせ

ガラス

学校用

ガラス

防火・耐火

ガラス

防音ガラス

リフォーム

向けガラス

デザイン

ガラス

板ガラス

機能ガラス

ガラス

システム

ポリカーボ

ネートシート

多用途展開

商品

ガラス外

製品

技術

資料

011

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012

COMFORT快適・環境これからの建築は冷暖房や照明などのランニングエネルギーを適切にコントロールし、環境負荷を抑えていく必要があります。その過程で居住性を損なうことがあってはなり

ません。室内の快適環境を維持しながら、省エネ性能に優れたガラスを選択することがキーポイントになります。

この章では平成25年に改正された省エネ法について概説をおこない、これに関連して、ガラスの遮熱・断熱性能、室内温熱環境、熱的快適性、ガラス結露、居住者の健康の

観点から、高性能なガラスの紹介をしていきます。

■日本のエネルギー消費量の推移

我が国において、住宅・建築物部門のエネルギー消費量は全エネルギー消費量の

うち、非住宅部門が4割以上、住宅部門が2割以上を占め、産業、運輸部門に比べて

過去20年間の増加が著しい傾向にあります。

■省エネ法制定と改正の経緯および平成25省エネ基準

わが国の省エネルギーへの取り組みについては、1970年代のオイルショックを

契機として、1979年に「エネルギーの使用の合理化に関する法律」(昭和54年6

月22日通称「省エネ法」)が制定されました。

その後、湾岸戦争の勃発や京都議定書締結・批准などが要因となり、「省エネ法」

は、平成14年(2002年)、平成17年(2005年)、平成20年(2008年)などの改正

を経て強化されてきました。

この法律の制定に伴い、「建築物」の分野において、建築物に対する省エネルギー

の判断基準(通称「省エネ基準」)が、住宅および非住宅(ビル等)それぞれを対

象とした告示として示されてきました。

■日本のCO2排出量の推移

住宅・建築物部門分野のCO2排出量は、産業部門に比べると絶対量は少ないの

ですが、近年ではその伸び率が他部門に比べて、高くなる傾向にあります。

この「省エネ法」に基づいた「省エネ基準」は、住宅及び非住宅(ビル等)の性能

評価をおこなう<性能基準>と、住宅の仕様評価をおこなう<仕様基準>、住宅

事業主の判断の基準となる<トップランナー制度>の3つの基準から成り立って

います。

<性能基準>は「平成25年4月1日施行の告示「エネルギー使用の合理化に関す

る建築主及び特定建築物の所有者の判断の基準」から住宅(戸建・集合)および

非住宅(事務所ビル等)の区分をとりやめ、大幅な改定がおこなわれました。

また、<仕様基準>は、「住宅に係るエネルギー使用の合理化に関する設計、施工

及び維持保全の指針」(平成25年10月1日施行)の附則として示されています。

ここでは平成25年以降の省エネルギー基準を「平成25年省エネ基準」と称する

こととします。

住宅・建築物に係るエネルギー消費量及びCO2排出量の推移

エネルギーの使用の合理化に関する法律(省エネ法)

(年度)

500

450

400

350

300

200

150

100

50

250

0

1990

1991

1992

1993

1994

1995

1996

1997

1998

1999

2000

2001

2002

2003

2004

2005

2006

2007

2008

2009

2010

2011

2012

【CO2排出量の推移】CO

2排出量(百万トンCO

2 )

運輸部門217→227(4.5%増)

産業部門482→431(10.7%減)

住宅部門127→203(59.5%増)

建築物部門164→259(57.9%増)

エネルギー転換部門67.9→86.3(27.1%増)

建築物分野の省エネ基準関連告示(平成25年以降)

住宅(戸建、集合)非住宅(事務所ビル等) <性能基準>

経済産業省・国土交通省 告示第1号(建築物:平成25年4月1日)(住宅:平成25年10月1日) エネルギーの使用の合理化に関する建築主等及び特定建築物の所有者の判断基準経済産業省・国土交通省 告示第1号

経済産業省・国土交通省 告示第7号一部改正(平成26年4月1日)

住宅(戸建、集合) <仕様基準> 国土交通省 告示第907号(平成25年10月1日) 住宅に係るエネルギーの使用の合理化に関する設計、施工及び維持保全の指針

出典:平成24年度エネルギー需給実績(資源エネルギー庁)出典:平成24年度エネルギー需給実績(資源エネルギー庁)

【最終エネルギー消費の推移】

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平成25年省エネルギー基準

平成25年省エネルギー基準の地域区分は市町村の行政単位で、地域の気候特性

が反映されます。

都道府県区分での地域区分は下表に示す通りですが、この他に市町村の区分が設

定されており、市町村区分が優先されます。

従来住宅の省エネ基準ではローマ数字でⅠからⅥ地域までの区分をしていました

が、平成25年基準から1~8地域の区分に変わりました。

なおこの地域区分は住宅だけでなく、非住宅にも適用されます。詳細は、「エネル

ギーの使用の合理化に関する建築主及び特定建築物の所有者の判断の基準」平成

25年をご参照ください。

地域区分 都道府県名1,2 北海道3 青森県、岩手県、秋田県4 宮城県、山形県、福島県、栃木県、新潟県、長野県

5,6

茨城県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、富山県、石川県、福井県、山梨県岐阜県、静岡県、愛知県、三重県、滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県鳥取県、島根県、岡山県、広島県、山口県、徳島県、香川県、愛媛県、高知県、福岡県佐賀県、長崎県、熊本県、大分県

7 宮崎県、鹿児島県8 沖縄県

平成25年省エネ基準のポイントは以下の通りです。

○外皮の断熱性能及び設備性能を総合的に評価する一次エネルギー消費量の導入。

○住宅の外皮基準を外皮平均熱貫流率(UA)と平均日射熱取得率(ηA)に見直し。

○非住宅建築物の外皮基準をPALからPAL*(パルスター)に変更。

○簡易評価法・仕様基準を見直し

平成25年省エネルギー基準における地域区分

平成25年省エネルギー基準の評価方法

下線は、低炭素認定基準で適用可能な手法

建築主の判断基準(告示) 設計・施工指針(告示の本則)(告示の特別な調査・ 研究に基づく計算*1) (告示の附則)

住宅

外皮 UA値、ηA値 - UAA値、ηA値(部位別仕様表を用いた簡易計算) 部位毎の外皮仕様

設備 一次エネルギー 消費量計算 - (判断基準同様) 設備毎の仕様

非住宅

外皮 PAL* モデル建物法(PAL*)〈5,000m2以下〉

設備一次エネルギー

消費量計算(標準入力法(通常の計算法))

主要室入力法モデル建物法(一次エネルギー消費量)〈5,000m2以下〉

BEST

*1���判断基準に記載の「特別な調査又は研究に基づく計算」として非住宅ではモデル建物法が対応します。

平成25年基準での地域区分

旧基準での地域区分

住宅事業建築主基準での地域区分

1地域Ⅰ地域

Ⅰa地域2地域 Ⅰb地域3地域 Ⅱ地域 Ⅱ地域4地域 Ⅲ地域 Ⅲ地域5地域

Ⅳ地域Ⅳa地域

6地域 Ⅳb地域7地域 Ⅴ地域 Ⅴ地域8地域 Ⅵ地域 Ⅵ地域

注)�平成25年省エネルギー基準は平成28年4月に一部改正され、平成29年4月には廃止される予定です。なお、建築物省エネ法が平成27年7月に公布され、平成29年4月には延べ床面積2000m2以上の大規模建築物に対する適合義務化が施行される予定です。ここでは改正前の平成25年省エネルギー基準を紹介しています。

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今回の省エネ基準改正で住宅の性能基準では、外皮性能に関する基準に加え、

暖冷房以外の給湯、照明なども含めた各種設備機器のエネルギー効率や再生可

能エネルギーの活用などを勘案した一次エネルギー消費量に関する基準が設け

られ、2本立ての基準となりました。

■外皮の熱性能に関して(性能基準)

外皮平均熱貫流率(UA値)と冷房期の平均日射熱取得率(ηA値)によって評価し

ます。それぞれの基準の地域毎の値は表1のとおりです。

表1 UAとηAの地域別基準値地域 UA値(W/(m2・K)) ηA値

1 0.46 -2 0.46 -3 0.56 -4 0.75 -5 0.87 3.0 6 0.87 2.8 7 0.87 2.7 8 - 3.2

■1次エネルギー消費量に関して(性能基準)

住宅の1次エネルギー消費量[MJ/年]は、暖房設備、冷房設備、機械換気設備、

照明設備、給湯設備、その他のエネルギー使用量と太陽光発電によるエネル

ギー削減量を計算し、それらを合計して算出します。平成25年基準では、実際の

住宅の設計仕様で算定した設計1次エネルギー消費量が、基準仕様で算定した

基準1次エネルギー消費量以下になることを基本とします。

建築研究所のWEBツールにおいて外皮熱性能や1次エネルギー消費量算定検討

は可能です。

従来の外壁、窓等を通しての熱の損失の防止に関する基準で用いられたPAL(年

間熱負荷係数)は平成26年3月31日で廃止となり、平成26年4月1日からPAL*

に変わりました。また5000m2以下に適用されていたポイント法(外皮)と簡易な

ポイント法(外皮)は平成25年3月31日で廃止となり、モデル建物法(PAL*)の

適用が平成26年4月1日より開始されています。従来の設備の評価CECも廃止と

なり一次エネルギー消費量が平成25年4月1日より施行されました。ポイント法

(設備)と簡易なポイント法(設備)もモデル建物法(一次エネ)に変わり平成26

年4月1日より適用開始となっています。

■外皮基準PAL*に関して

従来の外壁、窓等を通しての熱の損失の防止に関する基準で用いられたPAL(年

間熱負荷係数)は、PAL*に変わりました。

現行PAL同様、ペリメータゾーン(屋内周囲空間)の年間熱負荷をペリメータゾー

ンの床面積で除した値とします。なお、PAL*の基準値は地域毎、用途毎に以下の

ように取り決められています。

ペリメータゾーンの年間熱負荷

ペリメータゾーンの床面積PAL*=

注)��ただし、床面積算出方法は、従来よりも簡略化され、外周長×5mとし、且つ、屋根とピロティ面積はそのまま算入されます。外皮面積に対するペリメータ面積割合は建物規模、階数によらずほぼ一定となったので、従来の小規模建物用規模補正係数は廃止になりました。

表2 PAL*の用途別地域別基準値

用途地域区分

1 2 3 4 5 6 7 8(1)事務所等 430 430 430 450 450 450 450 590

(2)ホテル等客室部 560 560 560 450 450 450 500 690宴会場部 960 960 960 1250 1250 1250 1450 2220

(3)病院等客室部 790 790 790 770 770 770 790 980非病室部 420 420 420 430 430 430 440 670

(4)物品販売業を営む店舗等 610 610 610 710 710 710 820 1300

(5)学校等 390 390 390 450 450 450 500 690(6)飲食店等 680 680 680 810 810 810 910 1440

(7)集会所等図書館等 540 540 540 550 550 550 550 670体育館等 770 770 770 900 900 900 900 1100映画館等 1470 1470 1470 1500 1500 1500 1500 2100

(8)工場等 - - - - - - - -

住宅の省エネルギー判断基準のポイント 非住宅の省エネルギー判断基準のポイント

●一次エネルギーとは?

一次エネルギーとは、自然界に存在するままの形でエネルギー源として利用

される化石燃料や自然エネルギー等によるエネルギーのことである。建築で

は主に電力、都市ガス、石油などが使用されるが、これらは一次エネルギー

を加工(変換)して得られるエネルギーであり、二次エネルギーと呼ばれる。

二次エネルギー消費量は加工(変換)に要するエネルギー等を勘案して定め

られた一次エネルギー消費量換算係数を使うことにより、相当する一次エネ

ルギー消費量に換算することができる。

省エネルギー基準では建物で使用するエネルギー消費量を一次エネルギー

消費量に換算して評価を行っている。一次エネルギー消費量に換算すること

により、例えば電力消費量とガス消費量など、二次エネルギーとしては足し

合わせることができない異なる種類のエネルギー量を合計して評価すること

ができる。なお、一次エネルギー消費量の単位には、メガジュール(MJ)やギ

ガジュール(GJ)等が使われる。

注)�H25省エネ基準は平成28年4月には一部改正され、平成29年4月には廃止される予定です。なお、建築物省エネ法が平成27年12月に公布され、平成29年4月には延べ床面積2000m2以上の大規模建築物に対する適合義務化が施行される予定です。PAL*による検討は適合義務化ではなくなりますが、H28年4月施行の誘導基準では残る予定です。

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WEB計算プログラムで選択可能な窓ガラス代表構成と窓の熱性能値は表3のと

おりです。外皮の熱性能計算出例を以下に示します。外皮性能基準策定のため

のモデル住宅(図1)を選定し、6地域(旧Ⅳ地域:東京)で検討しました。窓の取

得日射量補正係数*1は定められた係数を使用しています(冷房期0.93、暖房期

0.51)。*1 窓の取得日射補正係数は庇寸法を入力する計算法もあります。

表4と図2に計算結果を示します。UAやηAの値には窓の開口部熱性能が大きく影

響することが判ります。6地域のUA値基準0.87W/(m2・K)以下に関しては、ど

のガラスでもクリアしましたが、ηA値基準2.8以下に関しては、クリアするために

Low-Eペア(日射遮蔽)の使用が望ましいことがわかります。Low-Eペア(日射遮

蔽)はAGC商品では高遮熱断熱Low-E複層ガラスサンバランスアクアグリーンが

対応します。注)��外皮計算結果は、窓以外にも住宅の外皮性能面積、方位などの影響が複雑に関係しています。条件設定によっては、本計算結果と異なる場合もあります。本計算結果はあくまでも参考値です。

外皮の熱性能に関する試算例<住宅>表3 WEB計算プログラムで選択可能な窓ガラス代表構成

窓ガラス種類 熱貫流率(W/(m2・K)) 日射熱取得率

アルミサッシ 透明複層 A6 4.65 0.79 アルミサッシ 透明複層 A12 4.07 0.79 樹脂金属サッシ Low-Eペア(日射取得) A6 3.49 0.64 樹脂金属サッシ Low-Eペア(日射遮蔽) A6 3.49 0.40 樹脂金属サッシ Low-Eペア(日射取得) A12 2.33 0.64 樹脂金属サッシ Low-Eペア(日射遮蔽) A12 2.33 0.40 樹脂サッシ Low-Eペア(日射取得) Ar12 1.90 0.64 樹脂サッシ Low-Eペア(日射遮蔽) Ar12 1.90 0.40 樹脂サッシ Low-E 3層ペア(日射取得) 1.70 0.59 樹脂サッシ Low-E 3層ペア(日射遮蔽) 1.70 0.37

表4 モデル住宅の窓ガラス別の外皮性能計算結果

窓種類 AGC対応ガラス商品外皮平均

熱貫流率UA

(W/(m2・K))

外皮平均熱貫流率UA

判定

冷房期の平均日射熱

取得率ηA

冷房期の平均日射熱取得率判定

アルミサッシ 透明複層 A6 透明複層ガラス  FL3+A6+FL3 0.83 ○ 3.6 ×アルミサッシ 透明複層 A12 透明複層ガラス  FL3+A12+FL3 0.78 ○ 3.6 ×樹脂金属サッシ Low-Eペア(日射取得) A6 高断熱Low-E複層ガラス サンバランスピュアクリア FL3+A6+LP3 0.72 ○ 3.0 ×

樹脂金属サッシ Low-Eペア(日射遮蔽) A6 高遮熱断熱Low-E複層ガラス サンバランスアクアグリーン LQ3+A6+FL3 0.72 ○ 2.1 ○

樹脂金属サッシ Low-Eペア(日射取得) A12 高断熱Low-E複層ガラス サンバランスピュアクリア FL3+A12+LP3 0.61 ○ 3.0 ×

樹脂金属サッシ Low-Eペア(日射遮蔽) A12 高遮熱断熱Low-E複層ガラス サンバランスアクアグリーン LQ3+A12+FL3 0.61 ○ 2.1 ○

樹脂サッシ Low-Eペア(日射取得) Ar12 高断熱Low-E複層ガラス サンバランスピュアクリア FL3+Ar12+LP3 0.57 ○ 3.0 ×樹脂サッシ Low-Eペア(日射遮蔽) Ar12 高遮熱断熱Low-E複層ガラス サンバランスアクアグリーン LQ3+Ar12+FL3 0.57 ○ 2.1 ○樹脂サッシ Low-E 3層ペア(日射取得) 高断熱Low-E複層ガラス サンバランスピュアクリア FL3+Ar6+FL3+Ar6+LP3 0.56 ○ 2.8 ×樹脂サッシ Low-E 3層ペア(日射遮蔽) 高遮熱断熱Low-E複層ガラス サンバランスアクアグリーン LQ3+Ar6+FL3+Ar6+FL3 0.56 ○ 2.0 ○

図2 モデル住宅の窓ガラス別冷房期の平均日射取得率比較計算結果

平成25年省エネルギー基準に準拠した算定・判断の方法及び解説Ⅱ住宅より引用

0.0 0.5 1.0 1.5 2.0 2.5 3.02.8 3.5 4.0

高遮熱断熱Low-E複層ガラス サンバランストリプルペアガラスアクアグリーン LQ3+Ar6+FL3+Ar6+FL3

高断熱Low-E複層ガラス サンバランストリプルペアガラスピュアクリア FL3+Ar6+FL3+Ar6+LP3

高遮熱断熱Low-E複層ガラス サンバランスアクアグリーン LQ3+Ar12+FL3

高断熱Low-E複層ガラス サンバランスピュアクリア FL3+Ar12+LP3

高遮熱断熱Low-E複層ガラス サンバランスアクアグリーン LQ3+A12+FL3

高断熱Low-E複層ガラス サンバランスピュアクリア FL3+A12+LP3

高遮熱断熱Low-E複層ガラス サンバランスアクアグリーン LQ3+A6+FL3

高断熱Low-E複層ガラス サンバランスピュアクリア FL3+A6+LP3

透明複層ガラス  FL3+A12+FL3

透明複層ガラス  FL3+A6+FL3

ηA2.8以下で基準値クリア

図1 モデル住宅

Page 7: エコガラス・複層ガラス · 熱貫流率U値 (W/m2・K) 2.33以下 2.33超え、2.70以下 2.70超え、4.00以下 該当する主な Low-Eペア構成 中空層8ミリ以上

016

ここでは延床面積10,000m2の事務所モデルビルの基準階事務室のペリメータ

面積当たりの負荷(ここでは基準階事務室PAL*と称する)をガラス別に算出し、

6地域(旧Ⅳ地域:東京)において比較検討しました。

右図は横軸に明色ブラインド付きのガラス熱貫流率、縦軸に明色ブラインド付き

の日射取得率をとり、基準階事務室PAL*値の等高線と、AGC代表製品の明色ブ

ラインド付きの性能を示しています。このPAL*値は小さい程、省エネ性能が優れ

ています。なお、ここで示す計算結果はあくまでもこのモデルビル基準階という

限定条件における、各ガラスの相対比較結果として捉えてください。

相対的にサンバランスはPAL*値が低く基準値をクリアする可能性が高く、設計

の自由度を広げられるガラスであることが判ります。

事務所モデルビル概要用途 事務所(本社社屋)地域区分 東京都(6地域)構造 鉄骨鉄筋コンクリート造敷地面積 5,000m2

階数 地下1階、地上9階、塔屋1階建築面積 1,500m2

延床面積 10,000m2

基準階平面図

下表のガラス製品の性能値は明色ブラインド付き性能値として、板硝子協会で定

められた計算方法に準じたものです。また、PAL*計算は独立行政法人建築研究

所のWEB計算プログラムでおこなっています。WEBプログラム記載のガラス構

成名称及び、性能値は、AGC対応商品と必ずしも一致しておりません。

建物仕様

独立行政法人建築研究所(協力:国土交通省国土技術政策総合研究所)

住宅・建築物の省エネルギー基準及び低炭素建築物の認定基準に関する技術情

報省エネルギー基準(平成25年1月公布)及び低炭素建築物の認定基準(平成

24年12月公布)の告示に沿った計算方法(プログラム等)外皮・設備仕様入力

シートサンプル事務所10,000m2を引用。注)�PAL*の算出結果は建物内部発熱、換気、外皮性能、方位などが複雑に関与するので、条件によって結果は異なります。本検討はモデル建物の基準階事務室における参考値です。

外皮の熱性能に関する試算例<非住宅>

530

490

450

430

m(/W[率流貫熱 2・K)]

﹇率得取熱射日

1.0

0.9

0.8

0.7

0.6

0.5

0.4

0.3

0.2

0.1

0.00.0 1.0 2.0 3.0 4.0 5.0 6.0

サンバランス(アクアグリーン)

サンバランス(アクアグリーン)

サンバランス(ピュアクリア)サンバランス(ピュアクリア)

透明複層ガラス(ペアガラス)透明複層ガラス(ペアガラス)

単板ガラス単板ガラス

熱線吸収ガラス(サンユーログレー)熱線吸収ガラス(サンユーログレー)

サンカットΣユーログレーペアサンカットΣユーログレーペア

サンルックスペア(SGY32)サンルックスペア(SGY32)

サンバランス(プレミアムクール)

サンバランス(プレミアムクール)

サンルックス(TSL30)サンルックス(TSL30)

東京 基準階事務室 PAL*値

I

H

G

EF

D

CA

B

PAL値計算用熱貫流率と日射熱取得率 ○:金属膜コートガラス

種  類 熱貫流率W/(m2・K) 日射熱取得率

高遮熱断熱Low-Eペアガラスサンバランス(プレミアムクール)⑥ミリ+12ミリ(乾燥中空層)+6ミリ

1.6 0.23

高遮熱断熱Low-Eペアガラスサンバランス(ピュアクリア)⑥ミリ+12ミリ(乾燥中空層)+6ミリ

1.6 0.37

高遮熱断熱Low-Eペアガラスサンバランス(アクアグリーン)⑥ミリ+12ミリ(乾燥中空層)+6ミリ

1.6 0.29

透明複層ガラス(ペアガラス)6ミリ+12ミリ(乾燥中空層)+6ミリ 2.6 0.43

高遮蔽性能熱線反射ペアガラスサンルックスペア(SGY32)⑥ミリ+12ミリ(乾燥中空層)+6ミリ

2.5 0.27

熱線反射ペアガラスサンカットΣ ユーログレーペア⑥ミリ+12ミリ(乾燥中空層)+6ミリ

2.6 0.30

単板ガラス8ミリ 4.5 0.41

高遮蔽性能熱線反射ガラスサンルックス(TSL30) 8ミリ

4.2 0.27

熱線吸収板ガラス(サンユーログレー)8ミリ 4.6 0.37

東京 事務所モデル基準階事務室 PAL*結果

300.0 350.0 450.0 550.0400.0 500.0 600.0

サンバランス(アクアグリーン)サンバランス(プレミアムクール)サンバランス(ピュアクリア)透明複層ガラス(ペアガラス)サンルックスペア(SGY32)

サンカットΣユーログレーペア単板ガラス

サンルックス(TSL30)サンユーログレー

MJ /m2・年

モデルビルのガラス(明色ブラインド付き)別基準階PAL*値計算結果

ガラス性能値(明色ブラインド付き)とモデルビルにおける基準階PAL*値の関係図

Page 8: エコガラス・複層ガラス · 熱貫流率U値 (W/m2・K) 2.33以下 2.33超え、2.70以下 2.70超え、4.00以下 該当する主な Low-Eペア構成 中空層8ミリ以上

017

遮熱採光や内部の開放感などを考慮し開口部を大きく取

ると、夏の冷房効率が落ちます。原因となる日射熱の

室内への侵入を抑制する性能を「遮熱性能」といいま

すが、窓の遮熱性能を高めるにはガラスの日射透過

率を小さくし、ガラスで吸収された熱が室内側に放

出されにくくする必要があります。ガラスの遮熱性能

を高めるには、高遮熱断熱Low-E複層ガラス<サン

バランス>がお勧めです。

板ガラスの遮熱のしくみ

相対比チャート(日射熱取得率/可視光線透過率)

00

0.1

0.2

0.3

0.4

0.5

0.6

0.7

0.8

0.9

1.0

10 20 30 40 50 60 70 80 90 100(%) 室内が暗くなる    (可視光線透過率)    室内が明るくなる

(日射熱取得率)η値

冷房負荷が

小さくなる

冷房負荷が

大きくなる

単板ガラス

透明複層ガラス(ペアガラス)

サンバランス(ピュアクリア)

サンバランス(プレミアムクール)

サンルックスペア(SGY32)

サンカットΣ ユーログレーペア

熱線吸収ガラス(サンユーログレー)

サンルックス(TSL30)

サンバランス(アクアグリーン)

Tv

I

日射熱取得率と可視光線透過率 ○:金属膜コートガラス

種  類 日射熱取得率η値

可視光線透過率(%)

高遮熱断熱Low-Eペアガラスサンバランス(プレミアムクール)⑥ミリ+12ミリ(乾燥中空層)+6ミリ

0.31 59.4

高遮熱断熱Low-Eペアガラスサンバランス(ピュアクリア)⑥ミリ+12ミリ(乾燥中空層)+6ミリ

0.55 77.0

高遮熱断熱Low-Eペアガラスサンバランス(アクアグリーン)⑥ミリ+12ミリ(乾燥中空層)+6ミリ

0.40 69.0

透明複層ガラス(ペアガラス)6ミリ+12ミリ(乾燥中空層)+6ミリ 0.75 80.5

高遮蔽性能熱線反射ペアガラスサンルックスペア(SGY32)⑥ミリ+12ミリ(乾燥中空層)+6ミリ

0.38 31.1

熱線反射ペアガラスサンカットΣ ユーログレーペア⑥ミリ+12ミリ(乾燥中空層)+6ミリ

0.44 29.2

単板ガラス8ミリ 0.84 89.0

高遮蔽性能熱線反射ガラスサンルックス(TSL30) 8ミリ

0.40 30.9

熱線吸収ガラス(サンユーログレー)8ミリ 0.63 43.9

左図:��夏の冷房負荷を軽減する性能は下に行くほど、また外から見た場合のミラー効果は左に行くほど、昼間の自然採光による明るさは右に行くほど高まります。注)グループ範囲を示しておりその代表品種を記載しています。

日射熱取得率は、ガラス面に到達する日射のうち、透

過するものと吸収された後、室内側に放出されるも

のの割合として求められます。

ガラスの日射熱取得率はJISで定義されており、小数

第2位まで示され、通常「η値」と呼びます。

η値が小さいほど遮熱性能が高いことを意味し、特

に建物の冷房負荷の大小を示す指標となっています。

●遮蔽係数(SC値)と日射熱取得率の関係

窓の遮熱性能を示す指標として遮蔽係数(SC値)と

呼ばれるものがありますが、日射熱取得率(η値)と

の関係は、次の式のようになります。●日射侵入率日射熱取得率と日射侵入率は同義です。日射熱取得率はJISで規定されており、日射侵入率は「住宅・建築省エネルギー機構」の指針(建築物の省エネルギー基準と計算の手引)で規定されています。●日射熱除去率日射熱除去率とは、室外側に日射エネルギーを除去する熱量の割合であり、1-日射熱取得率として表されます。

板ガラスの日射熱取得率

SC= 0.88η

日射熱取得率0.85(85.4%)

日射熱除去率0.15

(14.6%) 外室

内室

81.5%透過率

反射率7.2%

11.3%

率収吸

3.9%再放熱

100%日射

7.4%

日射熱取得率0.40

(39.5%)

日射熱除去率0.61

(60.5%)

5.0%

率収吸

26.8%

外室

33.6%反射率

100%

34.6%透過率

内室

再放熱

日射

31.8%

単板ガラス(FL6) 高遮熱断熱Low-Eペアガラスサンバランス(アクアグリーン) LQ6+A12+FL6

日射熱取得率0.75

(75.2%)

日射熱除去率0.25

(24.8%)

7.8%

率収吸

12.8%

外室

12.1%反射率

100%

67.4%透過率

再放熱

日射

内室

20.6%

日射熱取得率0.31

(30.7%)

日射熱除去率0.69

(69.3%)

4.8%

37.0%率収吸

32.2%

外室

37.1%反射率

100%

25.9%透過率

再放熱

日射

内室

透明複層ガラスペアガラス FL6+A12+FL6

高遮熱断熱Low-Eペアガラスサンバランス(プレミアムクール) LR6+A12+FL6

日射熱取得率0.38

(37.8%)

日射熱除去率0.62

(62.2%)

12.5%

63.2%率収吸

50.7%

外室

11.5%反射率

100%

25.3%透過率

再放熱

日射

内室

高遮蔽性能熱線反射ペアガラスサンルックスペア SGY32-6+A12+FL6

使用用途に応じて適切にガラスを選択するためには、

熱・光学性能値から総合的に判断します。

断熱性能を高くするためには熱貫流率が小さいガラ

スを、冷房負荷を軽減するためには日射熱取得率が

小さいガラスを選択することが重要です。一方、日射

ガラスの違いによる比較熱取得率を小さくすると室内が暗くなるため、ある程

度日射取得率を低く保ちつつ可視光透過率を高くす

ることによって、より快適な室内空間を設計すること

ができます。

下図をみると可視光透過率を維持しつつ、日射取得

率を低くできるガラスは〈サンバランス〉となります。

Page 9: エコガラス・複層ガラス · 熱貫流率U値 (W/m2・K) 2.33以下 2.33超え、2.70以下 2.70超え、4.00以下 該当する主な Low-Eペア構成 中空層8ミリ以上

018

■窓周りの温熱環境シミュレーション

透明ペアガラスと各種Low-Eペアガラスの周りの温熱環境についてシミュレーションをおこないました。下図は、窓から1.5m離れた場所の体感温度分布を示しています。

ブラインドがあっても体感温度に差が生じていることがわかります。サンバランストリプルクールは、ブラインドが無くても、日射熱取得率が0.26とかなり低いので、窓周り

の暑熱感が軽減されます。

ビル用ガラスシミュレーション計算事例

32.0[℃]

29.5

27.0

*室内の温熱環境シミュレーション条件 (計算ソフト:AGC(株)オリジナル) 東京 夏期14時 南西面 外気温度:34.3℃� ガラス面到達日射量 522.1[W/m2] 開口部サイズ  2,200mm(W)×1,950mm(H)� 全ケースブラインド有り 窓近傍1.5mにおける在室者の体感温度� 全ケース ガラス構成 6ミリ+中空層12ミリ+6ミリ(Low-Eガラスは室外側) (図中の温度は開口部上部付近と人体頭上の体感温度を示す)

透明ペアガラス

36.2℃

30.5℃

日射熱取得率:0.75

1m 2m

サンバランス ピュアクリア

34.5℃

29.7℃

日射熱取得率:0.55

1m 2m

サンバランス アクアグリーン

32.7℃

28.8℃

日射熱取得率:0.40

1m 2m

ガラス品種 ガラス構成 可視光透過率(%)

可視光反射率(%)

日射透過率(%)

日射反射率(%)

日射吸収率(%)

紫外線透過率(%)

日射熱取得率η(-)

遮蔽係数SC

熱貫流率U(W/(m2・K))

透明ペアガラス FL6+A12+FL6 80.5 14.2 67.4 12.1 20.6 48.6 0.75 0.85 2.9 サンルックス SS8-6 8.1 41.0 7.3 33.9 58.8 5.6 0.23 0.26 4.7 サンバランスピュアクリア LP6+A12+FL6 77.0 13.0 49.0 25.0 26.0 25.4 0.55 0.63 1.7 サンバランスアクアグリーン LQ6+A12+FL6 69.0 15.0 34.6 33.6 31.8 15.8 0.40 0.45 1.6

Page 10: エコガラス・複層ガラス · 熱貫流率U値 (W/m2・K) 2.33以下 2.33超え、2.70以下 2.70超え、4.00以下 該当する主な Low-Eペア構成 中空層8ミリ以上

019

断熱で表した数値です。ガラスのJISで規定されていて、単

位:W/(m2・K)、小数第1位までの表記とします。

ガラスの熱貫流率は、通常、日本では「U値」と呼びま

す。U値が小さいほど断熱性が高いことを意味し、特

に建物の暖房負荷の大小を示す指標になっています。

建築部材の中で、開口部は熱的弱点といわれ、室内

の熱が壁よりも薄い窓から逃げていきます。この損失

熱が冬の暖房効率を落とす要因となります。室内外

の温度差による熱損失を軽減する性能を「断熱性能」

といいます。

ガラスの断熱性能が高いほど、ガラスを通過する熱

量は小さくなります。

ガラスの断熱性能を高めるために2枚のガラスの間

に断熱性の高い気体(乾燥空気、アルゴンガス等)を

封入し断熱層を設けたガラスが複層ガラス<ペアガ

ラス>です。

また、複層ガラスの中空層側表面にLow-E膜をコー

ティングして中空層の放射熱移動を抑えた高遮熱

断熱Low-E複層ガラス<サンバランス>及び高断熱

Low-E複層ガラス<サンバランス>は、断熱性能が一

層高まり、居住者の温熱快適性を一層高めてくれま

す。省エネ意識が高まっているこれからの窓ガラスの

標準は、Low-E複層ガラスになっています。

板ガラスの熱貫流率とは、ガラス内外の温度差が1℃

とした場合に、面積1m2あたり貫流する熱量をワット

板ガラスの断熱のしくみ

板ガラスの熱貫流率

00

1.0

2.0

3.0

4.0

6.0

5.0

20 40 60 80 100(%) 室内が暗くなる    (可視光線透過率)    室内が明るくなる

暖房負荷が

小さくなる

暖房負荷が

大きくなる

Tv

単板ガラス

透明複層ガラス(ペアガラス)中空層 6ミリ

サンカットΣペアガラス(SKFC)サンルックスペア

(SGY32)透明複層ガラス(ペアガラス)中空層 12ミリ

サンバランス(アクアグリーン)

サンバランス(ピュアクリア)

サンバランス(アクアグリーンE)

サンバランス(ピュアクリアE)

サンバランストリプルガラス

(熱貫流率)U値

(W/(m2・K))

j

ab c

d e

f

g

h

i

以下に示す右の表はガラスの構成と、可視光透過率、熱貫流率の関係を示したものです。サンバランスは、可視光透過率が相対的に高く、熱貫流率が小さい(断熱性能が高

い)ガラスであることがわかります。つまり、サンバランスを用いると、室内が暗くならず、開口部からの眺望も、透明ガラスに近い、明るい自然に近い状態を維持しながら、

暖房負荷を小さくしてくれます。

ガラスの違いによる比較

相対比チャート(熱貫流率/可視光線透過率) 熱貫流率と可視光線透過率

種  類 熱貫流率W/(m2・K)

可視光線透過率(%)

a 高遮熱断熱Low-Eペアガラスサンバランス トリプルガラスLP3+Ar11+FL3+Ar11+LP3

0.8 68.7

b高遮熱断熱Low-Eペアガラスサンバランス(アクアグリーンE)LQ3+Ar16+FL3

1.1 70.5

c高断熱Low-Eペアガラスサンバランス(ピュアクリアE)FL3+Ar16+LP3

1.2 78.7

d高遮熱断熱Low-Eペアガラスサンバランス(アクアグリーン)LQ3+A12+FL3

1.6 70.5

e高断熱Low-Eペアガラスサンバランス(ピュアクリア)FL3+A12+LP3

1.7 78.7

f 透明複層ガラス(ペアガラス)FL3+A12+FL3 2.9 82.2

g 透明複層ガラス(ペアガラス)FL3+A6+FL3 3.4 82.2

h 単板ガラスFL3 6.0 90.4

i高遮蔽性能熱線反射ペアガラスサンルックスペア(SGY32)SGY32-6+A12+FL3

2.7 31.5

j 熱線反射ペアガラスサンカットΣペアガラス(SKFC)SKFC-6+A12+FL3

2.9 58.4

透明複層ガラス(ペアガラス)FL3+A6+FL3

2.9kcal/m2h℃

3.4W/(m2・K)

透明複層ガラス(ペアガラス)FL3+A12+FL3

2.5kcal/m2h℃

2.9W/(m2・K)

単板ガラスFL3

5.1kcal/m2h℃

6.0W/(m2・K)

高遮熱断熱Low-Eペアガラスサンバランス トリプルガラスLP3+Ar11+FL3+Ar11+LP3

0.8W/(m2・K)

0.7kcal/m2h℃

高遮熱断熱Low-Eペアガラスサンバランス(アクアグリーンE)LQ3+Ar16+FL3

1.1W/(m2・K)

1.0kcal/m2h℃

高断熱Low-Eペアガラスサンバランス(ピュアクリアE)FL3+Ar16+LP3

1.2W/(m2・K)

1.0kcal/m2h℃

高遮熱断熱Low-Eペアガラスサンバランス(アクアグリーン)LQ3+A12+FL3

1.6W/(m2・K)

1.4kcal/m2h℃

高断熱Low-Eペアガラスサンバランス(ピュアクリア)FL3+A12+LP3

1.7W/(m2・K)

1.4kcal/m2h℃

住宅用代表ガラス構成の熱貫流率は以下の通りです。

●板ガラスの熱抵抗

板ガラスの熱抵抗は通常R値と呼ばれ熱貫流率の逆

数で示されます。つまりR=1/Uで単位はW/(m2・K)。

R値が大きい程断熱性が高いことを意味します。

Page 11: エコガラス・複層ガラス · 熱貫流率U値 (W/m2・K) 2.33以下 2.33超え、2.70以下 2.70超え、4.00以下 該当する主な Low-Eペア構成 中空層8ミリ以上

020

透明ペアガラスと比較した場合、サンバランス高遮熱断熱タイプEは室内側ガラ

ス表面温度が7℃程度低く、室内平均空気温度も4℃以上低いことがわかります。

これは、サンバランス高遮熱断熱タイプEが室外側のガラスで主に日射エネル

ギーを吸収するため、日射透過率が透明ペアガラスの約半分と低く、日射エネル

ギーを室内に取り入れにくいからです。窓近傍1mにいる人の体感温度では5℃

以上の違いになります。

透明ペアガラスと比較した場合、サンバランス高遮熱断熱タイプEの部屋では室

内平均空気温度の差は空調の影響から0.6℃程度*ですが、断熱性能が高いので

室内側ガラス表面温度が4℃程度も高く、窓近傍の足元付近(窓から10cm、床か

ら高さ10cm)は、コールドドラフトが低減されるので、足元の冷え冷え感を大幅

に低減できます。*�冬期夜間の平均室温はガラスの違いよりも空調の設定温度に依存しやすいので、ガラスの違いはあまりでない結果となっています。

*�室温は壁の断熱仕様や部屋の大きさの影響を受け、ガラス表面温度は夜間では外気温、室温の影響を受けます。そのためサンバランス高遮熱断熱タイプを用いても、一枚ガラスを使用した場合と比較して顕著な効果がみられない場合もあります。

■室内の温熱環境シミュレーション

下図は、右図の室内モデルを用い、夏期日中と冬期夜間の温度分布の

シミュレーションを行ったものです。下図中の数値は室内側のガラス表

面平均温度と、室内平均空気温度を示します。

室内温熱環境計算モデル概要○夏期条件・西面日射量�563W/m2 外気温�33.7℃・空調条件� 吹出し温度:21.0℃� 吹出し風量:660m3/h� 吹出し風速:3.5m/s○冬期条件・日射量なし 外気温�2.0℃・空調条件� 吹出し温度:25.0℃� 吹出し風量:660m3/h� 吹出し風速:3.5m/s○各部位の熱性能外壁:熱貫流率 平成25年省エネ基準6地域相当窓(5.5m2) 透明ペアガラスFL3+A12+FL3  日射熱取得率0.80 熱貫流率2.9W/(m2・K) サンバランス高遮熱断熱タイプE LQ3+Ar16+FL3  日射熱取得率0.40 熱貫流率1.1W/(m2・K)

夏期 日中の温熱環境シミュレーション結果 冬期 夜間の温熱環境シミュレーション結果

住宅用ガラスシミュレーション計算事例

空間温度分布出力位置

窓(西側)

4.5m 3.5m

2.5m

透明ペアガラス透明ペアガラス

サンバランス高遮熱断熱タイプEサンバランス高遮熱断熱タイプE

室内側ガラス表面平均温度

室内側ガラス表面平均温度

室内側ガラス表面平均温度

室内側ガラス表面平均温度

窓近傍温度気流分布

窓近傍温度気流分布

室内平均空気温度

室内平均空気温度

室内平均空気温度

室内平均空気温度

15.8℃39.2℃

19.7℃32.2℃

22.2℃31.4℃

22.8℃27.3℃

Page 12: エコガラス・複層ガラス · 熱貫流率U値 (W/m2・K) 2.33以下 2.33超え、2.70以下 2.70超え、4.00以下 該当する主な Low-Eペア構成 中空層8ミリ以上

021

転居後の住宅の断熱グレード

改善率

改善率=新しい住まいで出なくなった前の住まいで出ていた

結露/健康結露は、空気中の水蒸気が温度の低い部分に触れて飽和し、液体になる現象です。

建築物では、室内外の温度差が大きいとき、断熱性の低い壁や窓ガラスに結露が発生します。結露は、カビや腐食を発生

させ、サッシや内装を汚す原因になります。また、結露水はアレルギーの原因となるカビを増殖させ、建築物の衛生上も

問題です。ガラスの結露は、<サンバランス>や<ペアガラス>を採用して窓の断熱性を高め、ガラスの室内側表面が極

端に冷えないようにすれば抑えることができます。

例えば、室温25℃相対湿度60%の場合、単板ガラスでは結露開始外気温度は約13℃ですが、<ペアガラス>乾燥中空層

12ミリでは約0℃になり、<サンバランス>アクアグリーン乾燥中空層12ミリでは、約-18℃まで低下します。また、<サ

ンバランス>アクアグリーンE(アルゴンガス層16ミリ)では、結露開始外気温度が約-37℃になります。このように窓ガ

ラス結露防止には、断熱性能の高いガラスの使用をお勧めします。

人の健康には住まいの環境が関係があるという研究報告があります。この中で住

宅内の部屋の温度が特に血圧に影響し、脳疾患や心疾患など循環器系疾患の罹患

率にも差が生じることが報告されています。

右図は複数の被験者による、自宅と断熱モデル住宅に宿泊した時の、室温と起床

時血圧を比較した例です。自宅は無断熱の家が多く、室温は5℃~10℃前後と低

く、居住者の血圧も140~170近くと高めが多いのに比べ、断熱性能の高いモデル

住宅の室温は20℃前後で血圧値も低めに抑えられていることがわかります。

新築の高断熱高気密住宅へ転居した時に、断熱性の高い住居に引っ越した人ほど

アレルギー性疾患やアトピー性皮膚炎などの症状の改善率が高かった、という調

査報告があります(下図)。

断熱性の高いガラスの窓は、住宅の高断熱化に欠かせない要素の一つです。

Low-Eペアガラスの窓は、冬期の結露防止、夏期、冬期の窓まわりの熱的快適性

の向上だけでなく、居住者の健康維持に役立つアイテムといえそうです。

*出典:岩前篤(近畿大学),2013�年10月,住宅断熱性の健康改善効果に関する大規模アンケート調査,日本建築学会環境工学委員会熱環境運営委員会第43回熱シンポジウム

3等級:新省エネ� � 温暖地相当� (平成4年基準)4等級:次世代省エネ� � 温暖地相当� (平成11年基準)5等級:次世代省エネ� � 北海道、東北相当� (平成11年基準)

結露防止のしくみ

健康と住まい環境との関係

ガラス種類 熱貫流率W/(m2・K)

高断熱Low-Eペアガラスサンバランス(ピュアクリアE)FL3+Ar16+LP3

1.2

高遮熱断熱Low-Eペアガラスサンバランス(アクアグリーンE)LQ3+Ar16+FL3

1.1

高断熱Low-Eペアガラスサンバランス(ピュアクリア)FL3+A12+LP3

1.7

高遮熱断熱Low-Eペアガラスサンバランス(アクアグリーン)LQ3+A12+FL3

1.6

ペアガラス(透明)FL3+A12+FL3 2.9

単板ガラスFL3 6.0

10 15 20 25 30

室内湿度60%

室内温度[℃]

フロート板ガラス3ミリペアガラス(空気層6ミリ)3-A6-3ペアガラス(空気層12ミリ)3-A12-3サンバランスクリアグリーン③-A12-3サンバランスピュアクリア3-A12-③サンバランスアクアグリーンE③-Ar16-3サンバランスピュアクリアE3-Ar16-③

-50

-60

-70

-40

結露発生外気温度[℃]

-30

-20

-10

0

10

20

結露発生の比較

サンバランス高遮熱断熱タイプ(アクアグリーン)

単板ガラス

*引用:板硝子協会パンフレット「エコガラスで実現!快適・健康・省エネの家づくり」*こうち健康・省エネ住宅推進協議会と伊香賀研究室(慶應義塾大)による共同調査

自宅(室温最低日)

180

170

160

150

140

130

120

110

1000 5 10

血圧測定時の居間室温[℃]

起床時の収縮期血圧[mmHg]

15 20 25

モデル住宅宿泊時

ガラス別結露発生外気温度

Page 13: エコガラス・複層ガラス · 熱貫流率U値 (W/m2・K) 2.33以下 2.33超え、2.70以下 2.70超え、4.00以下 該当する主な Low-Eペア構成 中空層8ミリ以上

022

エコガラス

複層ガラスゼロエネ住宅

対応ガラス

その他

複層ガラス

熱吸・

熱反ガラス

強化ガラス

合わせ

ガラス

学校用

ガラス

防火・耐火

ガラス

防音ガラス

リフォーム

向けガラス

デザイン

ガラス

板ガラス

機能ガラス

ガラス

システム

ポリカーボ

ネートシート

多用途展開

商品

ガラス外

製品

技術

資料

サンバランス® 製品紹介 標準タイプ(中空層に乾燥空気を使用したペアガラス)01光を通しながら、日射などの遠赤外線を反射するLow-E膜(銀)をコーティングしたLow-Eガラスを使用しています。膜が一層だと可視光の透過率が高く、室内が明るくなり、金属膜の層が増えるほど遮熱性能が高くなります。

断熱性能が大きく向上した、次世代省エネシリーズ02より「あたたかく!」 サンバランス Eシリーズ 最高水準の断熱性 トリプルガラス

中空層にアルゴンガスを採用し、断熱性がアップ。 アルゴンガスの中空層を2層配置し、断熱性をさらにアップ。

熱貫流率33.3%アップサンバランス Eシリーズは、断熱性が高く、無色で安全なアルゴンガスを幅16ミリの広い中空層に密閉しています。中空層に乾燥空気を使用するサンバランスシルバーに比べて、断熱性が33.3%アップしました。

熱貫流率0.80W/(m2・K)Low-Eガラス2枚、一般のガラス1枚、合計3枚のガラスを使用した断熱ガラスです。断熱性への影響が大きい中空層を2層作り、さらにアルゴンガスを充填することで、断熱性能

(熱貫流率0.80W/(m2・K))を実現しました。

太陽光太陽光

紫外線紫外線

総厚22ミリ

フロート板ガラス3ミリ

中空層(アルゴンガス入り)16ミリ

室内側室内側室外側室外側

熱貫流率

W/(m2・K)

可視光透過率

78.7%

紫外線カット率

Low-Eガラス3ミリ(ピュアクリア)

70.4%

1.2 総厚31ミリ

Low-Eガラス3ミリ(ピュアクリア)

Low-Eガラス3ミリ(ピュアクリア)

室内側室外側

熱貫流率

0.80W/(m2・K)

可視光透過率

68.7%

紫外線カット率

85.2%

フロート板ガラス3ミリ

中空層(アルゴンガス入り)11ミリ

太陽光

紫外線

太陽光

紫外線

防犯・防災、防音、防火など、機能ガラスとの組合せバリエーション03+防火 +安心/防犯/防災

サンバランス マイボーカ仕様〈マイボーカ〉は網のないワイヤレス防火ガラス。開放感のあるすっきりとした視界が得られます。また同厚の強化ガラスと同等の強度を実現。衝撃にも強く、万一破損しても破片は細かな粒状になるため、人体衝突の際の大きな人身事故を防ぐ効果があります。

セキュレ サンバランス[盗難お見舞金制度]+[交換用〈セキュレ〉無償サービス][台風お見舞金制度]+[交換用〈セキュレ〉無償サービス]

封着材

光と熱を選択透過・反射するLow-E膜

スペーサー吸湿剤

中空層

特殊フィルム

室外側

室内側

光と熱を選択透過・反射するLow-E膜

室外側

室内側

中空層

封着材 ●

吸湿剤

スペーサー

● ●

+防犯/防災 +防音サンバランスセキュリティー戸建住宅の場合、侵入の手口でもっとも多いのが[ガラス破り]。これに対抗するには、補助錠や、セキュリティー・システムの設置に加え、「窓の防犯機能」自体を上げることが不可欠です。破るまでに時間がかかり、侵入を遅らせることで、被害を最小限にくい止めることが可能です。

マイミュートサンバランス中空層に設置されたバー材「レゾネーター」に孔(あな)が開けられていて、この孔のまわりの中空層に生まれる「壺効果」を利用し、複層ガラスの共鳴透過現象を防いでいます。ガラス単体で「T-3等級」の高い防音性能を得るガラスです。

光と熱を選択透過・反射するLow-E膜

室外側室内側

封着材

スペーサー吸湿剤

中空層

特殊フィルム

封着材

光と熱を選択透過・反射するLow-E膜

スペーサー吸湿剤

レゾネーター

中空層

室外側

室内側

銀1層 シングルシルバー 銀2層 ダブルシルバー

ガラス Ag(銀)保護層

ピュアクリア

シルバーLow-E膜

アクアグリーン

プレミアムクール

ガラスAg(銀)

保護層

Low-E膜

マイボーカ

ブルーグレー

Page 14: エコガラス・複層ガラス · 熱貫流率U値 (W/m2・K) 2.33以下 2.33超え、2.70以下 2.70超え、4.00以下 該当する主な Low-Eペア構成 中空層8ミリ以上

023

エコガラス

複層ガラスゼロエネ住宅

対応ガラス

その他

複層ガラス

熱吸・

熱反ガラス

強化ガラス

合わせ

ガラス

学校用

ガラス

防火・耐火

ガラス

防音ガラス

リフォーム

向けガラス

デザイン

ガラス

板ガラス

機能ガラス

ガラス

システム

ポリカーボ

ネートシート

多用途展開

商品

ガラス外

製品

技術

資料

▼ 紫外線カット率の比較紫外線透過率

74.3%紫外線カット率

25.7%

単板ガラス(3ミリ)

ペアガラス(3ミリ+中空層6ミリ+3ミリ)

サンバランスアクアグリーン(3ミリ+中空層6ミリ+3ミリ)

紫外線透過率

59.8%紫外線カット率

40.2%

紫外線透過率

18.5%紫外線カット率

81.5%

注)�上記紫外線カット率はAGC測定データであり、カーテンや家具などの色あせに対しての保証値ではありません。

1 2 3

4

1 �梅田DTタワー・大阪府設計/竹中工務店

2 �ポラテック新本社(ウッドスクエア)� 埼玉県越谷市設計/ジェイアール東日本建築設計事務所

3 �相模女子大学マーガレットホール・神奈川県設計/日本設計

4 �KSK�Eastビル設計/三菱地所設計

5 �大星八重洲ビル設計/大林組一級建築事務所5

Page 15: エコガラス・複層ガラス · 熱貫流率U値 (W/m2・K) 2.33以下 2.33超え、2.70以下 2.70超え、4.00以下 該当する主な Low-Eペア構成 中空層8ミリ以上

024 *写真は印刷物のため実物の色とは多少異なります。

関連項目ページ

■ ガラスを安全に末永くお使い頂くために >>>�P004

■ 板ガラスの納まり� >>>�P156・157・159・166

■ 熱・光学性能値� >>>�P180・181・182

■ 最大・最小、規格寸法� >>>�P187・188

■ 設計・施工上のご注意� >>>�P196・197

■ 輸出の際のご注意� >>>�P226

エコガラス

複層ガラスゼロエネ住宅

対応ガラス

その他

複層ガラス

熱吸・

熱反ガラス

強化ガラス

合わせ

ガラス

学校用

ガラス

防火・耐火

ガラス

防音ガラス

リフォーム

向けガラス

デザイン

ガラス

板ガラス

機能ガラス

ガラス

システム

ポリカーボ

ネートシート

多用途展開

商品

ガラス外

製品

技術

資料

▼ ラインナップ(代表例)室外側 中空層(ミリ) 室内側 呼び厚さ(ミリ)

住宅用

SBQ3 12 FL3 18SBQ3 12 F4K 19SBQ3 12 PHW6.8 21.8SBQ5 12 FL5 22

ビル用

SBQ6 6 FL6 18SBQ6 6 PHW6.8 18.8SBQ8 6 FL8 22SBQ8 6 PHW10 24

注1)表中のガラス記号   FL:フロート板ガラス  F4K:型板ガラス霞4ミリ  PHW:網入磨き板ガラス  SBQ:Low-E(アクアグリーン)注2)�その他のガラス構成について

は、P193の板厚・製造可能最大寸法表をご参照ください。

●夏の太陽エネルギーを カットして一年を通して快適。

室外側ガラスの中空層に接する面に、熱放射を遮断するLow-E膜をコーティングしたペアガラスです。夏は日射熱の流入を防いで冷房効率を高め、冬は暖房輻射熱の流出を防いで暖房効率を高めることができます。またLow-E膜は、紫外線も大幅にカットでき、内装や家具の色あせ、劣化の防止にも効果があります。

サンバランス® 高性能Low-Eペアガラス 高遮熱断熱タイプ

遮熱低放射複層ガラス JIS R 3209 複層ガラス

Low-Eガラスを採用し、高い可視光透過率を持ちながら、高断熱性能に加えて高性能な遮熱性能を実現したペアガラスです。

パシフィックセンチュリープレイス丸の内・東京都千代田区設計/PCP共同設計室(日建設計+竹中工務店)

*�Low-EペアガラスのLow-Eとは、低放射(Low-Emissivity)のこと。 Low-E膜をコーティングした低放射ガラスを使った複層ガラスをLow-Eペアガラスと呼んでいます。

▼ バリエーション

光や熱を選択透過・反射するLow-E膜

中空層

室外側 室内側

封着材

吸湿剤● スペーサー

● ●

住宅用

アクアグリーン(SBQ)

ピュアクリア(SBP)

ビル用

ブルーグレー(SBV) シルバー(SBS)アクアグリーン(SBQ)

プレミアムクール(SBR) ピュアクリア(SBP)

▼ 断面図イメージ

特 性

遮熱

断熱

結露対策

紫外線遮蔽

主な用途

戸建住宅

集合住宅

オフィスビル

店舗・商業施設

建材トップランナー制度

目標基準値 達成ガラス

Page 16: エコガラス・複層ガラス · 熱貫流率U値 (W/m2・K) 2.33以下 2.33超え、2.70以下 2.70超え、4.00以下 該当する主な Low-Eペア構成 中空層8ミリ以上

025*写真は印刷物のため実物の色とは多少異なります。

エコガラス

複層ガラスゼロエネ住宅

対応ガラス

その他

複層ガラス

熱吸・

熱反ガラス

強化ガラス

合わせ

ガラス

学校用

ガラス

防火・耐火

ガラス

防音ガラス

リフォーム

向けガラス

デザイン

ガラス

板ガラス

機能ガラス

ガラス

システム

ポリカーボ

ネートシート

多用途展開

商品

ガラス外

製品

技術

資料

関連項目ページ

■ ガラスを安全に末永くお使い頂くために >>>�P004

■ 板ガラスの納まり� >>>�P156・157・159・166

■ 熱・光学性能値� >>>�P181

■ 最大・最小、規格寸法� >>>�P187・188

■ 設計・施工上のご注意� >>>�P196・197

■ 輸出の際のご注意� >>>�P226

銀の層を3層にすることで、遮熱性能がより高くなります。ギラギラした反射は抑えられ、落ち着いた表情となります。

●従来のペアガラスでは、日射熱の多くはガラスを通して室内に入りこんでいました。しかしトリプルクールなら、日射熱の侵入がペアガラスの3分の1と大変小さく、夏の冷房負荷を低減できます。*サンバランストリプルクール:受注生産品

▼ 断面図イメージ ▼ 日射熱取得率の比較

サンバランス® トリプルクール遮熱低放射複層ガラス

熱をカットする銀の膜を3層に重ねたLow-Eペアガラスにより、日射熱をカット。可視光透過率を確保しながら、より高い遮熱性能と断熱性能を実現しました。

ウチダ株式会社大府事業所設計/丹羽英二建築事務所

▼ ラインナップ室外側 中空層(ミリ) 室内側 呼び厚さ(ミリ)SBN6 6 FL6 18SBN8 6 FL8 22SBN10 6 FL10 26SBN12 6 FL12 30SBN6 12 FL6 24SBN8 12 FL8 28SBN10 12 FL10 32SBN12 12 FL12 36

注)表中のガラス記号 SBN:Low-E(トリプルクール)FL:フロート板ガラス

ガラス保護層Ag(銀)

トリプルクール(受注生産品)

Low-E膜日射100

透過20.5

日射熱取得25.6

(η値0.26)

日射熱除去74.5

室内

室外

吸収43.6

反射36.0

再放熱再放熱5.138.5

日射100

透過67.4

日射熱取得75.2

(η値0.75)

日射熱除去24.9

室内

室外

吸収20.6

反射12.1

再放熱再放熱7.812.8

0.26

日射熱取得率が約1/3

サンバランストリプルクール*

(SBN6+A12+FL6)

日射100

透過20.5

日射熱取得25.6

(η値0.26)

日射熱除去74.5

室内

室外

吸収43.6

反射36.0

再放熱再放熱5.138.5

日射100

透過67.4

日射熱取得75.2

(η値0.75)

日射熱除去24.9

室内

室外

吸収20.6

反射12.1

再放熱再放熱7.812.8

0.75

透明ペアガラス(FL6+A12+FL6)

*�Low-EペアガラスのLow-Eとは、低放射(Low-Emissivity)のこと。 Low-E膜をコーティングした低放射ガラスを使った複層ガラスをLow-Eペアガラスと呼んでいます。

特 性

遮熱

断熱

結露対策

紫外線遮蔽

主な用途

オフィスビル

建材トップランナー制度

目標基準値 達成ガラス

※販売終了商品

Page 17: エコガラス・複層ガラス · 熱貫流率U値 (W/m2・K) 2.33以下 2.33超え、2.70以下 2.70超え、4.00以下 該当する主な Low-Eペア構成 中空層8ミリ以上

026 *写真は印刷物のため実物の色とは多少異なります。

エコガラス

複層ガラスゼロエネ住宅

対応ガラス

その他

複層ガラス

熱吸・

熱反ガラス

強化ガラス

合わせ

ガラス

学校用

ガラス

防火・耐火

ガラス

防音ガラス

リフォーム

向けガラス

デザイン

ガラス

板ガラス

機能ガラス

ガラス

システム

ポリカーボ

ネートシート

多用途展開

商品

ガラス外

製品

技術

資料

関連項目ページ

■ ガラスを安全に末永くお使い頂くために >>>�P004

■ 板ガラスの納まり� >>>�P156・157・159・166

■ 熱・光学性能値� >>>�P182

■ 最大・最小、規格寸法� >>>�P187・188

■ 設計・施工上のご注意� >>>�P196・197

■ 輸出の際のご注意� >>>�P226

▼ ラインナップ(代表例)室外側 中空層(ミリ) 室内側 呼び厚さ(ミリ)

FL3 6 LS3 12FL5 6 LS5 16

PHW6.8 6 LS3 15.8注1)表中のガラス記号   FL:フロート板ガラス PHW:網入磨き板ガラス  LS:Low-E(シルバー)注2)��その他のガラス構成については、P193の板厚・製造可能最大寸法表

をご参照ください。

低放射複層ガラス JIS R 3209 複層ガラス

高い可視光透過率を持ちながら、Low-Eガラスの低放射性能により室内から屋外への熱移動を抑えた住宅用高断熱ペアガラスです。

サンバランス® 高性能Low-Eペアガラス 高断熱タイプ

▼ 断面図イメージ

Low-E膜

中空層

▼ バリエーション

シルバー(LS) アルゴンガス入り

アルゴンガス

フロート板ガラス フロート板ガラス

Low-Eガラス(室内側) Low-Eガラス(室内側)

ピュアクリア(LP)

*�Low-EペアガラスのLow-Eとは、低放射(Low-Emissivity)のこと。 Low-E膜をコーティングした低放射ガラスを使った複層ガラスをLow-Eペアガラスと呼んでいます。

●冬の太陽エネルギーを取り入れて一年を通して快適

室内側ガラスの中空層に接する面に、熱放射を遮断するLow-E膜をコーティングしたペアガラスです。夏は日射熱の流入を防いで冷房効率を高め、冬は暖房輻射熱の流出を防いで暖房効率を高めることができます。またLow-E膜は、紫外線も大幅にカットでき、内装や家具の色あせ、劣化の防止にも効果があります。高い断熱性により、冬場の不快な結露も大幅に抑止。一年を通じて快適な空間を実現します。� �

室外側 室内側

封着材●

吸湿剤 スペーサー

フロート板ガラス

Low-Eガラス(室内側)

特 性

遮熱

断熱

結露対策

紫外線遮蔽

主な用途

戸建住宅

集合住宅

建材トップランナー制度

目標基準値 達成ガラス

Page 18: エコガラス・複層ガラス · 熱貫流率U値 (W/m2・K) 2.33以下 2.33超え、2.70以下 2.70超え、4.00以下 該当する主な Low-Eペア構成 中空層8ミリ以上

027*写真は印刷物のため実物の色とは多少異なります。

エコガラス

複層ガラスゼロエネ住宅

対応ガラス

その他

複層ガラス

熱吸・

熱反ガラス

強化ガラス

合わせ

ガラス

学校用

ガラス

防火・耐火

ガラス

防音ガラス

リフォーム

向けガラス

デザイン

ガラス

板ガラス

機能ガラス

ガラス

システム

ポリカーボ

ネートシート

多用途展開

商品

ガラス外

製品

技術

資料

関連項目ページ

■ ガラスを安全に末永くお使い頂くために >>>�P004

■ 板ガラスの納まり� >>>�P156・157・159・166

■ 熱・光学性能値� >>>�P180・181・182

■ 最大・最小、規格寸法� >>>�P187

■ 設計・施工上のご注意� >>>�P196・197

■ 輸出の際のご注意� >>>�P226

▼ ラインナップ(代表例)室外側Low-Eガラス 中空層(ミリ) 室外側合わせガラス 特殊フィルム(ミリ) 室内側合わせガラス 呼び厚さ(ミリ)

SBQ3 12 FL3 0.8 FL3 21.8SBQ5 12 FL3 0.8 FL3 23.8SBQ3 12 PHW6.8 0.8 FL3 25.6

注)表中のガラス記号 FL:フロート板ガラス SBQ:Low-E(アクアグリーン) PHW:網入磨き板ガラス

遮熱低放射複層ガラス

高い遮熱、断熱性能と紫外線(UV)カット機能を持つLow-Eガラスと、高い防犯性能を持つ合わせガラス〈ラミセーフセキュリティー〉の間に乾燥空気を満たした複層合わせガラスです。

▼ 断面図イメージ

特殊フィルム

中空層

スペーサー

吸湿剤封着材

●Low-E膜

室外側ガラス

室内側ガラス

合わせガラス防犯タイプラミセーフセキュリティー

*�Low-EペアガラスのLow-Eとは、低放射(Low-Emissivity)のこと。 Low-E膜をコーティングした低放射ガラスを使った複層ガラスをLow-Eペアガラスと呼んでいます。

サンバランスセキュリティー® 高性能Low-Eペアガラス/防災・防犯タイプ

特 性

遮熱

断熱

防犯対策

結露対策

安全対策

紫外線遮蔽

主な用途

戸建住宅

集合住宅

●〈サンバランスセキュリティー〉(ラミセーフセキュリティー)は官民合同会議の定める「防犯性能の高い建物部品目録」に該当する製品です。

建材トップランナー制度

目標基準値 達成ガラス