新たなテーマ2「子供たちの自己肯定感が低い現状を 改善す...

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新たなテーマ2「子供たちの自己肯定感が低い現状を 改善するための環境づくりについて」に関する参考資料 参考資料2 (文部科学省「我が国の子供の意識に関するタスクフォース」より報告)

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新たなテーマ2「子供たちの自己肯定感が低い現状を 改善するための環境づくりについて」に関する参考資料

参考資料2

(文部科学省「我が国の子供の意識に関するタスクフォース」より報告)

Page 2: 新たなテーマ2「子供たちの自己肯定感が低い現状を 改善す …...新たなテーマ2「子供たちの自己肯定感が低い現状を 改善するための環境づくりについて」に関する参考資料

○「高校生の生活と意識に関する調査」における国際比較・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

○「我が国と諸外国の若者の意識に関する調査」における国際比較・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

○「青少年の体験活動等に関する実態調査」における自己肯定感の経年比較・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

○「全国学力・学習状況調査」(H28)における自己肯定感の経年比較・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

○文部科学省における検討体制・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

○既存の調査結果の分析からみる自己肯定感の要因分析・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

目次

1

8 9

14

16

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23

25

26

27 28

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35

37

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「高校生の生活と意識に関する調査」における国際比較

.

●自分はダメな人間だと思うことがある ●私は人並みの能力がある

●私は人並みの能力がある ●自分はダメな人間だと思うことがある

○ 日本の子供たちの自己肯定感(自分に対する肯定的な意識)は諸外国に比べ低い状況であるが、前回調査に比べると肯定的な回答が増加し、否定的な回答が減少している。

※平成27年(独)国立青少年教育振興機構 調査対象:高1~3生 2

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「我が国と諸外国の若者の意識に関する調査」における国際比較

※平成25年度 内閣府委託調査 調査対象:13歳~29歳の青少年

●私は、自分自身に満足している

●自分は役に立たないと強く感じる

○ 日本の子供たちの自身への満足感は諸外国に比べて低い。 ○ 「自分は役に立たないと強く感じる」子供たちの割合は諸外国と比べて、必ずしも低い状況ではない。

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「青少年の体験活動等に関する実態調査」における自己肯定感の経年比較

※平成26年(独)国立青少年教育振興機構 調査対象:小4~6、中2、高2生

●今の自分が好きだ

●学年別の自己肯定感

○国内調査の結果においては、自己肯定感に関する項目について、肯定的な回答が微増しているが、 学年があがるほど、肯定的な回答が減少している。

19.7

20.3

18.1

16.3

18.7

31.1

29.5

30.2

30.1

28.5

31.0

32.5

33.7

34.5

34.2

16.5

16.1

17.5

17.6

16.9

1.8

1.6

0.5

1.5

1.7

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

26年度

24年度

22年度

20年度

18年度

とても思う 少し思う あまり思わない 全く思わない 不明

4

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「全国学力・学習状況調査」(H28)における自己肯定感の経年比較

●自分には、よいところがあると思いますか。

※全国学力・学習状況調査(平成28年) 文部科学省

小学校第6学年 中学校第3学年

36.3

36.3

35.1

34.6

32.3

30.3

29.5

40.1

40.0

41.1

41.2

42.3

43.1

42.1

16.1

16.1

16.7

16.8

18.2

19.1

20.5

7.4

7.5

7.0

7.3

7.1

7.4

7.8

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

28年度

27年度

26年度

25年度

21年度

20年度

19年度

27.5

26.3

24.5

23.6

19.0

18.7

20.3

41.8

41.8

42.8

43.0

42.4

42.3

40.4

21.3

22.2

23.2

23.7

27.6

27.8

27.7

9.3

9.5

9.4

9.6

10.8

11.0

11.4

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

28年度

27年度

26年度

25年度

21年度

20年度

19年度

○ 自己肯定感に関する項目について、小学校第6学年、中学校第3学年では、6割~7割の児童生徒が肯定的な回答をしている。

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文部科学省における検討体制

我が国の子供の意識に関するタスクフォース

主査:田野瀬 太道 文部科学大臣政務官

【趣旨】

諸外国と比べ、我が国の子供たちは、学力がトップレベルであるにもかかわらず、自己に対する肯

定的な評価(自己肯定感)が低い状況にある。

将来の日本を担う子供たちが、自分の価値を認識して、相手の価値を尊重するとともに、リラックス

しながら他者と協働して、自分の可能性に積極的に挑戦し、充実した人生を歩めるよう、我が国の子

供たちの自己肯定感が低い要因を分析するとともに、必要な対応策を検討する。

【今後の予定】

平成28年内を目途に分析結果等を取りまとめ

→ 教育再生実行会議における議論へ

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既存の調査結果の分析からみる自己肯定感の要因分析

分析方法 各種調査における自己肯定感に関する項目(「自分には、よいところがある」、「今の自分が好きだ」等)と、 学力、子供の意識、規範意識などの属性別項目とでクロス分析を実施。

分析結果① 学力と自己肯定感との関係 各教科の正答率が低い児童生徒ほど、「自分には、よいところがある」と回答した割合が低い。

小6 国語B 正答率 小6 算数B 正答率

「自分にはよいところがある」

と回答した児童の割合

中3 国語B 正答率

「自分にはよいところがある」

と回答した生徒の割合

中3 数学B 正答率

※ A問題(主として知識に関する問題)においても同様の傾向がみられる。 ※ 平成28年度全国学力・学習状況調査(文部科学省)の結果から作成

図1 図2

図3 図4

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分析結果② 達成感、意欲等に関する子供の意識と自己肯定感との関係 達成感を感じたり、意欲的な意識等が低い児童生徒ほど、「自分には、よいところがある」、 「今の自分が好きだ」と回答した割合が低い。

図1 図2

図3 図4

※ 図1、2は平成28年度 全国学力・学習状況調査(文部科学省)、図3、4は「青少年体験活動等に関する実態調査」((独)国立青少年教育振興機構)から作成

※ 図1、2は小学校第6学年における分析結果を示しているが、中学校第3学年においても同様の傾向がみられる。 8

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分析結果③ 規範意識と自己肯定感との関係 「規範意識」が低い児童生徒ほど、「自分には、よいところがある」、「今の自分が好きだ」と回答した割合が低い。

※ 図1は平成28年度 全国学力・学習状況調査(文部科学省)、図2、3、4は「青少年体験活動等に関する実態調査」((独)国立青少年教育振興機構)から作成

図2

図4 図3

図1

※ 図1は小学校第6学年における分析結果を示しているが、中学校第3学年においても同様の傾向がみられる。 9

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分析結果④ 自己有用感と自己肯定感との関係 自己有用感が低い児童生徒ほど、「自分には、よいところがある」、「私は、自分自身に満足している」と回答した割合が低い。

図1 図2

分析結果⑤ 社会・地域に対する意識と自己肯定感との関係 社会・地域に対して否定的な意識を持つ生徒ほど、「自分自身に満足している」と回答した割合が低い。

11.3%

33.2%

30.9%

23.8%

8.5%

44.7%

37.0%

9.1%

10.4%

46.0%

34.6%

7.8%

32.1%

28.6%

28.6%

9.5%

そう思う

どちらかといえばそう思う

どちらかといえばそう思わない

そう思わない

そう思う どちらかといえばそう思う どちらかといえばそう思わない そう思わない

思う ← 私は、自分自身に満足している → 思わない

努力しても必ずしも報われない

図3

15.5%

9.6%

9.1%

19.7%

31.0%

44.2%

45.1%

27.9%

32.1%

35.9%

35.1%

23.0%

19.9%

9.6%

9.8%

27.9%

そう思う

どちらかといえばそう思う

どちらかといえばそう思わない

そう思わない

そう思う どちらかといえばそう思う どちらかといえばそう思わない そう思わない

日本は競争が激しい社会である

思う ← 私は、自分自身に満足している → 思わない 図4

※ 図1は平成28年度 全国学力・学習状況調査(文部科学省)、図2は、「高校生と生活と意識に関する調査」((独)国立青少年教育振興機構)、 図3、4は「我が国と諸外国の若者の意識に関する調査」(内閣府)から作成 10