ジュエリー業界が盛り上がる仕組みをつくりたいと 体験型...
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デザイン性や手工芸性を重視したジュエリーブランドが集う展示販売会「New Jewe l ry」などを手掛ける、New Jewelry LLC.(東京都目黒区、森知彦・薩本知美共同代表)は、8月1日にジュエリー業界の未来を創出することを目的とした体験型コミュニティサロン「JEWELRY LAB.」をオープン。7月3日~15日までの期間に、「JEWELRY LAB.」第1期生として、限定50名を募集。予想を上回る人数の応募があったが、予定通り50名の第1期生が誕生した。 同社は、2010年よりデザイナーズジュエリーの展示販売会「New Jewe-lry」を立ち上げ、ジュエリーブランドの販売支援やジュエリーマーケットの拡大に努めてきた。 しかし、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)拡大に伴う販売機会の縮小により、ジュエリーの美しさや、身につける楽しさを伝える場所が減
少したことを受け、4月に「STAYHOME,FIND NEW」PROJ-ECTをスピーディに立ち上げ、ジュエリーブランドと共に、全国にいる顧客との新たな出会いの場として「New Jewelry ONL I NE STORE」をオープンした。
そして、それに続く第二弾として、ジュエリー業界の新たな可能性を切り開くために体験型コミュニティサロン「JEWELRY LAB.」を立ち上げ、厳しい状況に適合した方法で新たな活動をスタートさせている。 森、薩本共同代表は、「元 『々New Jewelry』は、一個人のジュエリーブランドの商品を販売する場所があまりなかったことから、自分たちで売場とマーケットを作ることで、存在を知ってもらうきっかけとなればと思い立ち上げました。ただその際にバイヤー向けの展示会にしなかったのは、デザイナーズジュエリーは、作り手の思いやコンセプトを身につけたいと思った人たちが購入していく商材になりますので、卸売のスタイルではデザイナーズジュエリーの良さは伝えにくいのではと考えたからです。そこで、その当時社会的に少しずつ認知され始めていたSNSに注目し、購入者が自身で発信するクチコミ力を
信じて、デザイナーと消費者を直接結びつけるスタイルに決めました。そして一つのブランドでは、集
客に限りがあるので、当時私たちと繋がりのあったデザイナーたちに声をかけて、第一回目は30ブランドくらいで開催しました。10年の月日を経て、今は百組以上のデザイナーズブランドが一堂に会するほど、需要と供給が増えデザイナーズジュエリーのマーケットは大きくなってきています。これもNew Jew-elryを立ち上げた当初、伊勢丹新宿店のバイヤーの方に私たちの取り組みをご理解いただき、応援していただけたことが大きかったと思います。今では、伊勢丹新宿店1Fに常設店もあり、プロモーションスペースでも多くのデザイナーズジュエリーブランドを展開させてもらっています。デザイナーたちの商品も始めた頃に比べ、洗練されてきていますし、お客さまの欲求も年 と々上がってきています。お客さまのこだわりが強くなるにつれ、クリエイティビティや手工芸性の高いブランドに注目が集まっています。最近では単価も上昇傾向にあり、30~50万円代の商品も売れ始めていて、それはデザイナーズジュエリーが幅広く認知されてきた証拠だと思っています。貴金属をメインに作られている商品も増えていますが、素材の既成概念にとらわれないデザイナーズジュエリーとして、デザインやコンセプト、クリエイティブ性、楽しんで身につけてもらうことなど、気に入ってもらって購入していただける商品になりますので、簡単に百万円にできる商材でないことを考えると、とても大きな成長を遂げていると捉えることができると思っています。」とこれまでの経緯を説明した。 新しいJEWELRY LAB.については「JEWELRY LAB.の立ち上げを考え始めたのは、コロナ禍になったからではなく、数年前から考えていたことです。
私たちの仕事は、基本的には企画、編集業です。ものづくりはしないので、メーカーさんなどとも競合しません。常にデザイナーたちの気持ちを理解しながら、今の時代にあった販売手法を企画し、開拓していくことが仕事です。この10年でNew Jewelryは少しずつ成長していますがこれからはジュエリーメーカーをはじめ、デザイナー、職人、ジュエリー関係者、ジュエリー好きなお客様から学生まで一緒に“さらにジュエリー業界が盛り上がる仕組みをつくりたい”との思いから、実験的なプラットフォームとして立ち上げた次第です。これまでにも私たちの取り組みに共感いただき、ジュエリー業界の関係者の方から色々なお話をいただくことがありました。その中からいくつかの企画は現実的に始動し継続しているものもありますが、今よりももっと広がりを持つために、何ができるかを検証し、JEWEL-RY LAB.で実現していきたいと考えています。ジュエリー業界のことはまだよく知りません。これからきっと色々な壁や問題も出てくるかと思いますが、ジュエリーに関わる方 と々の垣根を超えて、業界全体で心地よい循環づくりができるような繋がりを楽しみにしているところです。」とのこと。さらに「昨年12月に開催した表参道にあるスパイラルでのNew Jewelryのイベントは、1万人規模になるため今年の開催は難しいので、全国の各会場を拠点とした“JEWELRY WEEK 2020”を催し、地域に根付いた新たなスタイルのジュエリーとの出会いの場を創出します。東京にはメイン会場といくつかのサテライト会場を作ります。また、各地の百貨店やセレクトショップにもご協力をいただき、地域性を活かしたイベントスタイル
を築きたいと考えています。」と、早くもwithコロナに適応した新たな企画を起こし、動き出しているので、ジュエリー業界としても注目するだけではな
く、協力し、応援し、お互いのマーケットを広げていく繋がりを持ち始めれば、大きなひとつの盛り上がりのきっかけにはなりそうだ。 JEWELRYLAB.は、ジュエリーデザイナーや職人、製造メーカー、販売スタッフ、学生など、ジュエリー好きなら誰もが参加できる体験型コミュニティサロン。
ジャンルは問わず、様々なデザイナーや専門家の人たちをゲストに迎えたトークセッション、デザイナーとの座談会、ものづくりの現場訪問、イベント企画、ビジネスマッチングなどの活動を通して、「共に学び」「共に考え」「共に創り」ジュエリー業界の新たな未来を創出する実験的な場と位置づけている。 活動内容は、「学び」=ジュエリーカルチャー、ブランドビジネス、座談会、「体験」=ものづくりの現場へ、イベント企画、オフ会、「ビジネス」=新たな創造、コンサルタントなどと、大きく「学び」「体験」「ビジネス」と分類する中で、さまざまな取り組みを行っていく。 この活動で得られることは、①デザイナーや作家、専門家によるトークセッション
や座談会を通して、知識や情報を学べる。②ものづくりの現場を知ることで、新たな価値観や経験を得ることができる。③展示会の企画運営について、実践的に学べる。④メンバー同士で考えた企画をプロジェクトとして実現し、喜びと経験が得られる。⑤ジュエリーやものづくりに関心のある仲間ができる。⑥多様なマッチングにより、新たなビジネスを立ち上げるチャンスが得られる。⑦メンバーの中から新規ブランドを立ち上げ、審査に通過したデザイナーは、New Jewelry LLC.が主催するイベントに無料出展できる。⑧メンバーを対象に、新商品発表前のテストマーケティングやアンケート調査などが行える。⑨リクルートマッチングにより、インターンや就職に結びつくチャンスがある。⑩ディレクター質問箱への投函により、ちょっとした悩みへの助言を得られる。⑪入会特典として、New Jewel-ry LLC.が運営するオンラインショップで使用できるクーポン券の発行を得られる。 推奨したい人としては、ジュエリーが好き、ものづくりやその背景を学び体感したい、同じ趣味を持つ仲間と繋がりたい、多角的に新しい知識や情報を学びたい、イベントの企画や運営に興味がある、これからジュエリー業界で働きたい、今の職場から離れた世界を見てみたい、企業内の古い体質を変えたい、自身のブランドについて相談できる相手が欲しい、サロンを通じてジュエリーの新たな価値を創出したい、新しい事業やブランドを立ち上げたい、テストマーケティングやアンケート調査を行いたい、New Jewelry LLC.の活動に興味がある、などを挙げている。今後については、2カ月に1回程度で50名ほど募集していく予定としている。
ジュエリー業界が盛り上がる仕組みをつくりたいと体験型コミュニティサロン「JEWELRY LAB.」を立ち上げる~共に学び、考え、創り、新たな未来へ~
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暑中お見舞い申し上げます。 コロナ禍による厳しい状況の中でも、業界は前を向き活動を始めています。弊社も購読者様をはじめ、ご協力頂いているスポンサー様のお陰で、この「暑中号」と8月15日号の「Quality」を発行することができました。感謝申し上げます。これからも微力ながら業界に貢献できる情報を皆様と共有し、業界と一丸となって市場拡大に励みたいと思います。引き続きご支援とご協力を何卒よろしくお願い申し上げます。 -時計美術宝飾新聞社-
第2412号 (昭和25年2月28日第3種郵便物認可) 2020年(令和2年) 8月1日 (1)