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コンプライアンス 行動基準 双日グループ Working with integrity. Building trust.

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Page 1: コンプライアンス 行動基準 - 双日株式会社|Sojitz …...7 双日グループ・ コンプライアンス 行動基準について 私たちは、双日グループ企業理念を実

コンプライアンス 行動基準

双日グループ

Working with integrity. Building trust.

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社長からのメッセージ

社員のみなさんへ

当社は、その長い歴史の中で、一貫して法を遵守し、また、高い倫理観を持って事業活動を行うことにより、あらゆるステークホルダーからの評価と信頼を築いてきました。とりわけ、当社の持つグローバルで多岐にわたる活動を通じた地域社会への貢献は、当社と社会・環境の共存共栄の実現につながる重要な取り組みであると認識しています。

引き続き、みなさんには、双日グループの一員としての誇りや高い倫理観を持った行動の積み重ねがグループの持続的な成長につながることを意識し、日頃の業務に取り組んで頂きたいと考えています。

この「双日グループ・コンプライアンス行動基準」は、グループ役職員が事業活動を行う上で拠りどころとなる世界共通の判断基準を示しています。本基準では、法令・社内ルールの遵守に加え、高い倫理観のもとで節度、良識をもって誠実に行動するとともに、社員の安全、健康、人権や個性を守り、明るく、風通しのよい職場環境を整え提供することを求めています。また、社員間の良好なコミュニケーションの維持はすべての事業活動の要ですので、業務上の報告や連絡、疑問に感じた場合の相談等を常に心がけてください。そして、本基準の理解に努め、迷ったときは本基準に立ち返ってください。

誠実をもって信頼を築き、われわれとステークホルダーの利益を高い次元で調和させることを目指すことこそが、ビジネス・パートナーとしての双日グループの評価をさらに高め、ひいては今後も長きにわたる成長企業への発展につながると信じています。

代表取締役社長 CEO藤本昌義

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目次

事業活動について

輸出入管理 サプライチェーンにおける 当社のかかわり

取扱製品に対する責任および 安全性への配慮

競争法(独占禁止法)の遵守

利益相反・公私のけじめ

贈答・接待の授受

贈収賄・汚職等の腐敗の防止

市民活動の秩序や安全に脅威を 与える勢力への対応

地域活動(主に政治活動)

資産・情報について

知的財産権の保護・機密情報の 適切な管理 情報の保護

ITセキュリティ

業務全般に関する情報の 正確な記録および保管 企業情報の開示

政府機関への情報提供

未公表の重要事実の取り扱いとインサイダー取引の防止

コンプライアンスの徹底について

倫理的な判断を行うために

コンプライアンスに関する相談 および違反の報告について

双日グループ・コンプライアンス 行動基準の適用について

社長からのメッセージ

双日グループ企業理念/ 双日グループスローガン行動指針当社のCSR(企業の社会的責任)への 取り組み

双日グループ・コンプライアンス 行動基準について

社員について

社員に配慮した職場環境

社員の安全と健康

双日グループ・コンプライアンス行動基準

は、基本項目およびそのまとめから成り

立っており、最初に各項目の概要を記載

し、それぞれの項目ごとに、特に注意すべ

き事業活動における遵守事項を本文にま

とめました。

本書で使用される「双日」、「当社」は、

双日本社、海外現地法人および国内外の

グループ連結会社およびその社員を含ん

でいます。

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双日グループ企業理念

双日グループスローガン

双日グループは、 誠実な心で世界を結び、 新たな価値と豊かな 未来を創造します。

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行動指針

確かな信頼を 築く。

強い個を活かす組織力を もとに創造性を発揮し、 すべてのステークホルダーに 貢献するための行動指針。

将来を見据え、 創意工夫する。

スピードを 追求する。

リスクを見極め、 挑戦する。

強固な意志で やり遂げる。

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当社のCSR (企業の社会的責任)への取り組み

双日グループCSRポリシー

企業理念の地道な実践を通じ、企業活動と社会・環境の共存共栄を目指します。

当社は、CSRを重要な経営課題のひとつと位置付け、それを果たすこともまた当社の使命であると理解してい ます。

社会的に企業の責任を果たすということは、法令等の遵守やコンプライアンスの実践はもとより、多様化する顧客や市場のニーズに応えるべく人材の育成や社会的に有用な財・資源・サービスの提供に努めることで、社会、つまり当社を取り巻くすべてのステークホルダーの発展と当社の競争力の向上を調和させることを意味しています。そのために、当社は、以下の事項について誠実に取り組んでいきます。

• 企業の社会的責任を自覚し、積極的に社会への貢献に努めます。

• 地球環境保全に継続的に取り組むとともに、貧困や人権侵害などの社会問題を解決するための活動を積極的に支持します。

• 企業活動のあらゆる場面において平等の精神を尊重し、人種、国籍、信条、性別等を理由とした差別的な取り扱いはしません。

• 企業活動で起こりうる、贈収賄等を含むあらゆる形態の腐敗の防止に取り組みます。

なお、CSRについては、www.sojitz.comまたはwww.sojitz.com/enのCorporate Social Responsibility(企業の社会的責任)を参照してください。

社会的に企業の責任を 果たすということは、 法令等の遵守や コンプライアンス の実践はもとより、 多様化する顧客や 市場のニーズに 応えるべく人材の 育成や社会的に 有用な財・資源・サービスの提供に 努めることと 考えています。

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双日グループ・ コンプライアンス 行動基準について

私たちは、双日グループ企業理念を実践し、ステークホルダーの利益を高い次元で調和させ相互に発展することを目指し、国際社会の一員として、また、責任ある善良な企業市民として、社会的責任を果たすことが重要であると考えています。本基準は、企業理念を実践するための、あらゆる事業活動の拠りどころとなる世界共通の判断基準を示しており、すべての社員は、法令・社内ルールの遵守に加え、高い倫理観を持ち、本基準に従った行動が求められます。

本基準では、社員の安全、健康、人権や個性を守ること、社会通念や慣習、文化にも考慮した公平性、透明性のある事業活動を行うこと、また、会社の資産や情報の適切な管理、正確な記録・保管および機密の保持等について具体的に定めています。さらに、事業活動を行う上で、迷ったときの倫理的な判断および疑問に感じた場合の対応も含んでいます。

双日グループ 企業理念を実践し、 ステークホルダーの 利益を高い次元で 調和させ相互に 発展することを 目指しています。

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社員について

企業が保有する資産で最も価値のあるものは

社員です。当社は、社員がその能力と独創性を

最大限に発揮できるよう、社員の個性や人格を

尊重し、また、安全で働きやすい健全な職場

環境を提供するよう努めています。

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社員に配慮した職場環境

当社は、社員の人権を尊重し、社員一人ひとりの多様な価値観、個性、人格およびプライバシーに配慮するとともに、人種、国籍、信条、性別、社会的身分、宗教、 年齢、心身の障害等を理由としたいかなる差別も行いません。当社は、これを社員にも指導することで、明るく、風通しのよい、ハラスメントのない職場環境を提供し、その維持・向上に努めています。さらに、多様な社員どうしがお互いを信頼して業務を行うためにはコミュニケーションがなにより重要と考え、当社は、社員にその実践を徹底しています。また、当社は、社員が仕事と個人の生活のバランスを重視していることを理解し、それを支援します。

当社は、以下の点に常に注意を払うとともに、 社員に対してもその遵守を求めています。

• 当社は、各国の関係法令に従い、社員や入社を希望する者に雇用の均等な機会を提供することに努めます。

• 当社は、適正な労働条件および環境を維持し、児童労働やあらゆる形態の強制労働は一切行いません。

• 当社は、権限の濫用を含めたいかなるハラスメントも認めません。権限の濫用を含むハラスメントには、性的な言動、人種や民族に関する中傷や冗談等のほかに、職務と関係ない事項について、職務上の地位や権限を利用して部下の言動に有形、無形の圧力を加えることも含まれます。

社員が仕事と個人の生活の バランスを重視していることを 理解し、それを支援します。

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社員の安全と健康

当社は、社員の安全と健康を守ることを第一に考え、社員とともに安全で働きやすい職場の確保に努めています。また、直接製造に携わる者も含め、社員には、職場の安全や健康に関する法令や手順、また、職場や顧客を守るためのさまざまな予防策に従う責任があります。当社は、社員全員が安全かつ健康に毎日の業務を行うことができることが重要と考えています。

社員は、以下の指針を遵守しなければなりません。

• 危険な行為、安全や健康を脅かす状況がある場合は、速やかに上司または職場の責任者に報告してください。

• 心身の健康上の不調や被害は、速やかにかつ正確に上司または職場の責任者に報告してください。これにより適切な治療や再発防止の措置を取ることができます。

• 飲酒状態や違法な薬物を摂取した状態で業務に携わってはいけません。社内に違法な薬物を持ち込み、使用し、もしくは販売してもいけません。

• 暴力行為や脅迫行為を行ってはいけません。また、銃刀等の武器を私的に社内に持ち込んだり、または販売したりしてもいけません。

社員の安全と健康を守ることを 第一に考え、社員とともに安全で 働きやすい職場の確保に 努めています。

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事業活動について

信頼すること、尊敬すること、誠実な行動をとる

ことは、ステークホルダーとの関係において最も

重要なことと考えています。当社は、その社会的

責任の重要性を自覚し、また、高い倫理水準を

意識し、法令遵守はもとより、社会通念や慣習、

文化にも配慮した公平性・透明性のある事業

活動を行います。

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輸出入管理

地域の輸出入管理に関する法令は、商品(ソフトウェアを含む)、サービス、技術の輸出入に限定されず、電子メールの送受信やインターネットへのアクセス等国内外での情報のやり取りも適用の対象となりえます。

輸出入管理では企業の自主管理が求められており、当社は、関連する法令および社内規程、とりわけ国際平和および安全維持の妨げとなることを規制する輸出関連法令や関税関連法令等の内容を十分理解し、遵守する必要があります。

社員は、以下の指針を遵守しなければなりません。

• 常に正確な輸入関税分類を適用し、適正な通関手続きに努めるとともに、虚偽の申告、特恵関税制度の悪用等は決して行ってはいけません。

• 商品、サービス、技術等を輸出するにあたり、輸出許可等の要否の確認を怠ってはいけません。

• 国際社会で制裁対象となっている国およびそこに所在する会社や、各国の監視リスト等に掲載された要注意企業が関与する取引には十分注意してください。

• サプライチェーンの全体を踏まえて取引先のスクリーニングは慎重に行ってください。特に安全保障貿易管理の観点では、最終使用者や最終用途の確認を徹底し、また、迂回輸出等に巻き込まれないよう十分注意してください。

• 誤った輸出入申告を行った場合の リスクは輸出入業者に帰することになるため、過度に通関業者に依存することなく、自らの責任において、価格、数量、向け地または原産国等必要事項が正しく表示されていることを確認してください。

輸出入管理に 関する法令は、 商品、サービス、 技術の輸出入に 限定されず、 国内外での情報のやり取りも法令 適用の対象となることを理解し、 関連する法令を 遵守します。

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サプライチェーンにおける当社のかかわり

高品質の製品・サービスを提供するには、当社はもとより、当社を取り巻くサプライチェーンおよびそこに含まれる取引先が、いかに誠実、安全かつ確実に業務を行うかが重要となります。

ひとたびサプライチェーンの中の一社でもその評価が悪化すれば、サプライチェーンそのものおよび製品・サービスの信頼性まで損ねることになりかねません。そのため、当社は、サプライチェーンのすべての取引先に、コンプライアンスを徹底することで高い倫理観を持った行動を期待しています。

社員は、以下の指針を遵守しなければなりません。

• 製造から販売にいたるまでのサプライチェーンの過程で直接・間接に関与する取引先に、労働基準、地球環境保全、安全・健康、腐敗行為防止および輸出入管理に関する法令、 ガイドラインや各社の指針の遵守を求めてください。

• サプライチェーンの安全性を確保し、信頼性の高い製品・サービス等を適切に供給することができる取引先を選定するとともに、サプライチェーンの中での各社の役割を明確に契約で規定してください。

• 新たに取引先を関与させることで、会社との間で利益相反が生じないようにしてください。

• 当社が保有する、または取引先から提供される個人情報を含む各種機密情報については、秘密保持契約等を締結し保護してください。

サプライチェーン において、 いかに誠実、 安全かつ確実に 業務を行うかが 重要と考えて います。

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取扱製品に対する責任 および安全性への配慮

当社は、大切な取引先に対して、高品質かつ安全を最優先した製品・サービス等を提供することに努めています。製造から顧客・消費者に製品が供給されるまでのサプライチェーンにおいて、当社が関与する形態がどうであれ、製品に付随するあらゆるリスクの可能性を十分認識し、契約等によりリスクを適切に分散した上で、安心、安全を顧客・消費者に提供することが第一と考えています。

社員は、以下の指針を遵守しなければなりません。

• 製造物責任、製品保証および製品の安全性・危険性に関する表示等に適用される法令等を十分理解し、顧客・消費者に適切な対応ができるようにするとともに、いわれのない 責任から会社を守らなければなりません。

• 製造業者から必要な製品保証を取り付けてください。製造物責任に関する保険が付保されているからといって、かかる確認を怠ってはいけま せん。

• 製品クレームがあった場合には、社内関係各部に情報を共有し、速やかに事実確認を行うとともに、関係法令に従い製品の回収等により事故の発生または拡大の防止に迅速かつ誠実に努めなければなりません。

• 製品に、「販売元」、「販売代理店」、「製造元」、「輸入元」、「販売特約店」等として当社の社名を表示することの法的な意味を十分理解し、たとえ取引先からの要望があったとしても不必要、不適切な表示は避けなければなりません。

サプライチェーンにおいて、 製品に付随する あらゆるリスクの可能性を十分 認識し、安心、 安全を顧客・ 消費者に提供することが第一と 考えています。

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競争法(独占禁止法)の遵守各国の競争法(独占禁止法)は、自由で開かれた競争市場を形成することを目的に策定されており、主に以下を規定しています。

• 不当な取引制限にあたる談合、カルテル等企業の競争を阻害する取り決めや合意を禁止すること。

• 市場の優越的・支配的地位を濫用した不当廉売、抱き合わせ販売、再販売価格の拘束等の不公正な取引方法を規制すること。

• 競争の排除または制限につながる私的独占を防止するために、市場を支配するような企業結合を禁止し、一定規模以上の合併、買収等について届出、事前審査、承認取得等を義務付けること。

競争法は複雑で、国を越えて適用される場合もあるため、早い段階から地域の法務・コンプライアンス担当者の協力を得ることが重要です。競争法に違反すると、刑罰は社員と会社の双方に及び、また、その内容は行政からの制裁金・課徴金 などを含む多額の罰金をはじめ懲役刑または禁固刑が科せられることもありえ ます。さらに、会社に対しては、民事上の損害賠償請求がなされる可能性もあり ます。

社員は、以下の指針を遵守しなければなりません。

• 関連する各国の競争法を遵守することはもとより、次の事項に関して、競合先のみならず、代理店、仲介業者、顧客等を含む取引先との間で取り決めや合意を提案、締結してはなりません。• 受注以外の目的での入札または入札条件の準備• 取引会社の制限、再販売価格・方法・地域等の制限

上記に加えて、• 次の事項に関して、いかなる形式であろうとも、競合先との間で取り決めや合意を提案、締結してはならず、また、連絡を取り合ってもいけません。• 価格、価格設定の方法、価格の安定化• 生産・販売の能力またはその量(生産・販売の停止も含む)• 市場占有率• 取引の諸条件、支払条件• コスト、利益等• 製品・サービス等の提供、販売方法

競争法は複雑で、国を超えて 適用される場合もあり、 関連する各国の競争法の遵守が 求められます。

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利益相反・公私のけじめ

利益相反は、社員の個人的利害が会社の利害に反する、または反すると思われる場合に起こります。会社の業務を遂行する際は、会社の利益を最大化することを優先し、仮に個人と会社の利益が相反する場合であっても、会社の利益に反する行為は許されません。会社の利益には、設備、機器等有形の財産はもとより、信用、名誉等無形の財産も含まれます。

社員は、以下の指針を遵守しなければなりません。

• 社員またはその親族が、販売先、仕入先、競合先、代理店等と金銭的な利害関係を持っている場合、または社員やその親族が、競合先、当社と取引を行う、あるいは取引を望む会社等に対して直接、間接の投資を行っている場合、速やかに上司等に報告してください。

• 社員の家族または社員と個人的に関係の深い者を雇用し、昇格・昇給させ、または指揮下へ異動させる場合には、速やかに上司や関連部署等に報告するとともにその指示に従い慎重に対応してください。

• 副業は会社の利益と相反する場合が多く、事前許可のない副業は認められていません。特に、自己または会社の業務に支障をきたす副業(例えば会社の取引先や競合先が関与する業務や業務時間を利用した自己の利益のための業務)または会社の資産・備品を業務以外の目的で利用すること等は一切行ってはいけません。詳細は、地域の人事担当者に相談するか、または就業規則を参照してください。

• 会社の資産、会社や取引先から得た情報および会社での地位を個人的なビジ ネスの機会に利用してはいけません。

会社の業務を遂行する際は、 会社の利益を最大化することを 優先し、会社の利益に反する 行為は許されません。

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贈答・接待の授受

贈答・接待の授受は、業務上の正当な目的に基づき、業界の基準、相手先の方針、現地の慣習等も踏まえて適法に実行されるべきであり、お互いに何らかの義務が生じたり、提供者または受領者が不公正に業務を行っているように見えたり、ましてやビジネスに影響を及ぼすことを意図してなされることは避けねばなりません。

なお、贈答・接待の対象には、現金、チップ、割引、ローン、サービス、賞品、輸送手段、他社の社用車の利用、保養所の利用、株券等の有価証券、食事、スポーツイベント、ゴルフ、チケット、および商品券等の価値のあるものすべてが含まれ、また、これらに限定されませんので注意が必要です。 社員は、以下の指針を遵守しなければなりません。

• 贈答・接待の授受を行う場合、その国の法令、慣習および当社グループの腐敗行為防止プログラム等を遵守するとともに、相手先の方針、規則がより厳しい場合にはそれにも従う必要があります。

• 贈答・接待の授受に関する規則は、相手先が政府関係者もしくは民間企業の役職員にかかわらず、休日中であっても適用されます。また、この規則は社員の配偶者、家族、代理人等に対しても適用されます。加えて、あくまで個人で費用を負担する場合でも、慎重な対応が必要となります。

• 政府関係者や民間取引先の担当者等に、法令違反や相手先企業の規程を逸脱する等の不適切な判断をさせるような贈答・接待はできません。また、費用は経理規程に従って証憑の提出とともに正確に計上してください。

• 贈答品や接待を受け取ることが適切ではないと思われる状況では、お断りすることが正しい対応です。贈答品が一方的に送りつけられてきた場合や、受け取りを拒否することで提供者の心証を著しく損なう場合等は、一旦受領した上でそのことを直ちに上司に報告してください。

• 贈答・接待は公の場で行い、自社に有利に導く等、公正な立場にある政府機関、民間業者の判断に影響を与えるような贈答や接待等は、避けてください。

法令違反や相手先企業の 規程を逸脱する等の 不適切な判断をさせるような 贈答・接待はできません

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贈収賄・汚職等の 腐敗の防止

当社は、世界各国において、あらゆる取引で贈収賄や汚職等を禁じています。

このような行為は、国内、海外を問わず決して許されることはなく、社員と会社とを刑事訴追の危険にさらし、また、当社の信用を毀損することにもなりかねません。

社員は、以下の指針を遵守しなければなりません。

• 相手が誰であれ、受領者の判断に意図的に影響を与えたり、ビジネスを有利に進めるために不正に金品等を供与してはいけません。

• 公務員またはこれに準ずる者に対し、直接または間接的であっても不正に金品、便宜その他経済的な利益を供与したり、申し入れたり、または供与を約束してはいけません。

• 事務手続きを円滑に進めるためとはいえ、公務員等に少額の心付けを行うことは贈賄と見なされかねず、当社でも原則禁止しています。そのような事態に直面した場合には、地域の法務・コンプライアンス担当者と相談してください。また、生命、身体への危害、会社や個人の所有物が破壊される等差し迫った危険に遭遇した場合は、支払いを行い、その場から避難してください。支払実施後、必ず地域の法務・コンプライアンス担当者へ状況を報告してください。

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• 取引先の概要、評判等を十分調査し、信頼して取引できる相手であることを事前に確認すること。

• 報酬が委託業務内容に対して妥当であることを事前に確認すること。

• 事前に地域の腐敗行為防止担当者の承認を得ること。

• 契約書には業務遂行にあたり関連法令等を遵守する旨の条項を盛り込むこと。

• 取引先にも贈収賄に関する当社の方針を理解して頂き、リスク度合いに応じ腐敗行為防止に関する研修を受けるよう指導すること。

• 取引先の業務遂行中における行動に不正が起きていないか継続的に管理していくこと。

贈収賄・汚職等の 腐敗の防止(続き)

• 金品、便宜その他経済的な利益を、取引先に直接供与する場合はもとより、代理店、コンサルタント、工事業者等の第三者を通じた間接的な供与も禁じていますので、以下の点には十分注意が必要です。当社が起用する上記の第三者が不正な行動を取った場合、当社にも法的責任が生じます。したがって、第三者の起用の際には、腐敗行為防止規程に則り、適切な手続きを取るようにしてください。

贈収賄や汚職等の行為は、国内、海外を問わず 決して許される ことはなく、 当社の信用を 毀損することにもなりかねません。

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• 政治献金は賄賂となる危険を伴います。会社を代表して政治献金を行う場合には、事前に法務・コンプライアンス責任者の承認を取得してください。

• 地域社会との友好な関係を築くため慈善団体等へ寄付を行う際にも適切な手続きが必要です。事前に法務・コンプライアンス責任者の承認を取得してください。自社のビジネスを有利に展開する等不正な目的のための政府関係者や取引先企業が主催する団体への寄付は許されません。

• 事業買収、合弁事業または共同事業を行う場合は、そのパートナーに対し、腐敗行為をしていないことを確認するとともに、契約締結前に、第三者による評価を行い、法務・コンプライアンス責任者の事前承認を取得してください。

• 取引に関するやりとりはできる限り詳細に記録し、費用の支払いは会計制度に従い正しく計上してください。贈答や接待にかかわる支払いも同様です。虚偽の記録を残すことは許されません。

贈収賄・汚職等の 腐敗の防止(続き)

政治献金や 寄付を行う際にも、事前に法務・ コンプライアンス 責任者の承認を 取得する等、 適切な手続きを 定めています。

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地域活動(主に政治活動)

当社は、事業活動を行うにあたり、国内外の文化、習慣、言語等も尊重しつつ社会との信頼関係を築き、また、維持することを第一に考え、社員に対してもそれを徹底しています。

当社は、以下の点に注意を払うとともに、 社員に対してもその遵守を求めています。

• 当社は、社会への貢献の価値を認め、さまざまなステークホルダーとの対話を通して地域の発展への協力を惜しまず、また、社員がこれに沿った地域活動に関与することを妨げません。政治や行政との健全な関係を維持することに努めることもそのひとつです。ただし、かかる活動は個人的なものであり、当社を代表するものではないことを念頭におき、かつ当該国で違法な行為とならないように注意してください。

• 企業の政治への参加に適用される規則は複雑で、国によって大きく異なることから、特に政府の決定に影響を及ぼす可能性がある活動(いわゆるロビー活動)を行う場合や政治献金を行う場合には、必ず地域の法務・コンプライアンス担当者と事前に相談してください。

市民活動の秩序や安全に脅威を与える勢力への対応

詐欺、恐喝、贈収賄、麻薬、テロ等の犯罪行為により市民活動の秩序や安全に脅威を与える勢力(反社会的勢力)は、資金源を求めて一般取引への関与を巧妙に狙っています。また、そのような勢力は、犯罪で得た収益を隠匿したり、正規の資金に見せかけるために「資金洗浄(マネーロンダリング)」を行うことがあります。

当社は、これら反社会的勢力との関係を断固として遮断することに努めます。 社員は、以下の指針を遵守しなければなりません。

• 反社会的勢力との関係が会社の誠実性や信頼を著しく損なうことを認識し、正規の資金源から得た資金を用いて正規の事業活動を行う信頼できる取引先のみと取引を行ってください。現在、過去を問わず組織犯罪への関連性がある相手先との取引は行いません。

• 取引先や契約内容、支払条件等について事前に十分調査するとともに、少しでも疑わしい場合には取引を中止する等合理的な措置を取ってください。既存の取引先からの紹介であっても、新たな取引先には注意が必要です。

• 問題または疑わしい事態が発生した場合には、地域の法務・コンプライアンス担当者に報告するとともに、地域の警察等と適宜協力しつつ全社を挙げて対応してください。

市民活動の秩序や安全に 脅威を与える反社会的勢力との 関係は断固として遮断します。

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資産・情報について当社は、「情報」という貴重な資産を使い、 ステークホルダーのさまざまな要請に応えています。そして、社員は、これら会社の資産を適切に管理し、かつ会社の利益のためにのみ使う義務があります。

当社は、会社の資産の重要性および価値を十分理解した上でこれを適切に管理し、正確に記録・保管し、機密を保持し、漏えい・不正利用等への適切な予防策を講じ、法令等の定めに応じ、または自主的に適時・適切に開示し、さらに求めに応じて速やかに提供することで、社会との信頼関係の構築を目指しています。

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知的財産権の保護・機密情報の適切な管理

知的財産権やそれに関する情報および機密情報は、会社の貴重な資産です。当社 は、社員に対して、その資産価値を最大化するとともに、機密を維持するために 必要な措置を取ることを義務付けています。

なお、知的財産権に関する情報とは、特許、意匠、商標、著作権等にかかわるものをいい、また、機密情報には、事業計画、事業戦略、既存の商権、未決定の契約、新製品、給与情報、財務情報、未公開の研究成果等の情報、製造や設計に関するアイデアやノウハウ、データベースのほか、競合先にとって有用または公開されると会社や顧客に影響を及ぼす可能性のある情報や国家機密情報といった非公開情報も含まれます。すなわち、会社が所有する情報の多くが機密情報であるといえ ます。

社員は、以下の指針を遵守しなければなりません。

• 第三者の知的財産権を尊重し、取扱商品・サービスが第三者の知的財産権や機密情報を侵害しないように必要な手段を講じてください。特に、新規取引または事業の開始にあたっては十分注意が必要です。万一、第三者が所有する知的財産権の不適切な開示を受けた、もしくは開示の提案を受けた懸念がある場合には、速やかに法務コンプライアンス関連部署に連絡しその指示に従ってください。

• 知的財産権に関する情報や機密情報を知っている、またはそれにアクセスできる社員は、業務上必要でかつその機密性を知る社員への開示を除き、その情報を他の社員に開示してはいけません。また、外部に開示する場合には、必ず秘密保持契約を締結の上、必要な許可を取得してください。

• 社員は、会社の情報を自己またはその関係者の利益を得るために用いてはいけません。

• 情報の管理に関する義務については、退職後も引き続き適用されることに注意してください。

会社が所有する情報の多くが 機密情報であり、機密を維持する ために必要な措置をとることを 義務づけています。

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情報の保護

個人情報の取り扱いに関して厳しく規制する国が増えています。当社では、個人の健康状態や財務状況等の機微な情報はもとより、個人等を特定しうる情報、例えば住所、生年月日、メールアドレス、評価等個人に関する社内管理データについても、責任を持って、各地域で適用される個人情報保護に関する法令に従い取り扱うように努めています。このような情報に加えて国の安全保障等に関連する国家機密情報については、特に法令を整備し、その収集、加工および移転等を厳しく規制する国が増えています。

社員は、以下の指針を遵守しなければなりません。

• 自己の業務上取り扱う個人情報に注意を払い、その取得・利用・開示等に関する法令上、契約上の制約を十分理解して対応してください。

• 個人情報の管理は、関連する法令および社内ルール等に従い適切に実施してください(暗号化、パスワードによる保護、施錠された場所、会社コンピュータシステム内のアクセス制限がされている場所への保管等)。業務上知りえた個人情報についても同様です。

• 個人情報の収集および利用等は、関連する法令に従い業務上の正当な目的がある場合に限り行ってください。また、他の社員または取引先等との個人情報の共有は、職務上必要な場合に限って行い、その際、個人情報を保護する適切な手段を講じてください。なお、業務上不要になった個人情報は適切に廃棄してください。

• 個人情報は明確な本人の同意や法的な承諾がない場合には国家間の情報の移転が制限される場合があり、このような規制はスマートフォンやタブレット端末といった携帯機器を含む情報システムを通じて処理された個人情報にも適用される可能性があります。

• 国家機密情報については非常に広く定義されている場合が多く、法律によりその開示もしくは国境を越えた移転が規制されている場合があります。

個人等を特定しうる情報は、 責任を持って、各地域で 適用される個人情報保護に 関する法令に従い 取り扱うように努めています。

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ITセキュリティ

業務遂行におけるITへの依存度は、その技術的進歩・拡大によりますます高まり、当社でも機密情報を含む多くの重要情報が電子情報として保管されています。情報の機密性維持のためには、会社による技術的対策の徹底とともに、使用者である社員が、情報システムおよび機器を会社の重要な資産として正しく取り扱うことが必要です。これらには、会社から提供されるPC、固定電話、携帯電話、スマートフォン、タブレット端末、ITネットワーク、サーバー等のすべてが含まれます。

社員は、情報システムおよび機器からの情報漏えいを防止するために、以下の点に注意を払い、また、遵守しなければなりません。

• 情報システムおよび機器の取り扱いに関する具体的方法、許可を得る手続き等については、当社が定めるITセキュリティに関する社内ルールや手続きに従い、不明な点は適宜情報管理責任者およびシステム担当者に相談してください。

• 万一、本物かどうか疑わしいメールを受け取った場合には、上司やシステム担当者に連絡するとともに、こういったメールやリンクには安易にアクセスしてはいけません。

• 情報システムおよび機器はすべて会社に帰属しており、業務使用を目的として社員に貸与されています。社員は原則として業務目的以外でこれらを使用してはいけません。

• 情報システムおよび機器に第三者がアクセスしないように、その管理には十分気をつけてください。紛失・盗難が発生した際には、定められた手続きに従い、直ちに会社に報告するとともに、地域の警察等にも通報してください。

• 当社の情報システムおよび機器にアクセスするためのID・パスワードは社員一人ひとりで管理し、他の者と共有してはなりません。

• 関連する法令に従い、当社は、社員のインターネットや電子メールの使用状況の記録にアクセスし、かつ監視し、社員がアクセスしたインターネットのサイトや電子メールの内容を閲覧し、また、保存されている伝言メッセージを確認する権利を留保しています。

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業務全般に関する情報の正確な記録および保管

当社の業務を行う上で、業務全般に関するあらゆる情報は、完全、公正および正確に記録され、また、適切に保管されていることが求められています。

このため、記録された情報の不適切な管理はステークホルダーの信頼を毀損し、また当社の信用を失うことで競争力の低下にもつながりかねません。特に、財務・会計に関する記録については、一般会計原則、国際会計原則のみならず、事業を行う国に応じた内部統制制度にも準拠する必要があります。

社員は、以下の指針を遵守しなければなりません。

• 書面、電子データの形式を問わず、業務にかかわる情報を記録し、提出し、報告する場合には、法令および社内のルールに従い、慎重に行わなければなりません。

なお、特に注意が必要な情報には、財務諸表等に関連した記録、輸出入に関する書類、政府機関への提出記録や政府機関より保管を義務付けられている記録、出退勤記録や経費等の業務関連記録、生産データ、品質記録、研究上の試験結果等の製造または研究に関する記録等が含まれます。例えば、会社帳簿等に記載される支払いに関する記録については、企業活動、取引内容、資産の処分等の実態に即して正確に反映されなければなりません。

• 記録の管理・保管は、会社の方針に従い適切に実施し、定期的にその状況を確認しなければなりません。 原則、社内の規則・法令で定められた期間を経過した記録は破棄するものとしますが、懸案事項の記録や訴訟、監査等に必要な記録は保管してください。

業務に関する あらゆる情報は、 正確に記録され、 適切に管理する ことが求められて います。

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政府機関への情報提供

当社の事業活動は多岐にわたることから、例えば各国での許認可対象の事業については、政府機関から情報提供を要請されることがあります。また、当社に法令違反もしくはその疑いがある場合、または当社以外の会社に法令違反がある場合にも、情報提供の義務や協力要請があります。当社は、法令で認められる範囲で弁護士を起用する等の対応は行いつつ、原則、政府機関からの合理的で正当な要請にはすべて真摯にかつ丁寧に応じる方針です。

社員は、以下の指針を遵守しなければなりません。

• 政府機関等の調査の対象となる記録、情報は適切に保存するとともに、電子データ等で自動的に記録を廃棄するシステムがある場合には、解除してくだ さい。

• 司法機関、警察等はもとより、政府機関からの通常の情報提供の要請があった場合にも、当社として適切に対応するために、地域の法務・コンプライアンス担当者にすべて報告してください。

• 会社施設の検査または捜査令状の執行等突然の要請があった場合には、地域の法務・コンプライアンス担当者に速やかに報告してください。その際、現地法で義務付けられている場合には、会社施設または保有するデータへのアクセスを許さなくてはなりません。

企業情報の開示

当社は、高い透明性を保持し、ステークホルダーや社会から正しい理解と信頼を得るために、法令で求められる経営方針、事業活動、財務状況等の重要な企業情報を、主体的、積極的に、かつ広く適時・正確に開示することを徹底しています。

開示情報の正確性を期すために、社員は、以下の指針を 遵守しなければなりません。

• 報道機関や金融機関等の関係者との接触は、原則として会社の定める特定の 部署、担当者に行わせています。特段の許可がない限り、報道機関等からの問い合わせは、上司に報告の上、東京本社の広報部にすべて連絡する必要があります。

• 情報開示を担当する者は、法令の定めに従い、正確で一貫性のある情報を適時に開示しなければなりません。さらに、法令上の義務はなくとも情報を開示していくことは、ステークホルダーが当社の理解を深める上で非常に重要であると認識してください。

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未公表の重要事実の 取り扱いと インサイダー取引の防止

業務の中で、当社または他の上場企業に関する情報を公表前に知ることがあります。当社は、これらの情報の内、当社や他の上場企業の株式等の価格形成に影響を及ぼしうるものを未公表の重要事実として、この取り扱いに関するあらゆる法令に従います。

この情報を個人の経済的利益やその他の私利のために利用したり、他人に伝えたりすることは、会社の方針に違反するばかりか、法律違反となり、 刑事罰が科される場合もあります。そのため、以下の点には十分注意が必要です。

社員は、以下の指針を遵守しなければなりません。

• 当社または他の上場企業の未公表の重要事実を知って、対象会社の株式等を、社員本人または家族等の他者を介して売買したり、その売買を他人に勧めたり示唆したりしてはなりません。• 重要事実には、株価に大きな影響を与える可能性のある、以下のようなものが含まれます。

• 財務実績、財務動向または決算 発表

• 重要な訴訟や契約上の進捗

• 重要な業務提携・解消• 株価等の市場に影響しうるその他の事象、または投資家の投資決定に影響を与える事象

• 会社の情報は、業務活動に必要な場合を除いて機密として守るようにし、許可なく社外に伝えてはなりません。

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コンプライアンスの 徹底について当社は、社員に対して国内外の法令、社内ルー

ルや社会規範を遵守し、節度と良識を持った

行動をすることを指導し、教育を行っています。

また、コンプライアンス・プログラムを定め、

社員が高い倫理観で誠実に業務を遂行すると

ともに、複数の報告・相談ルートを整備し、業

務上、疑念が生じれば、社員が報告しやすい体

制を整えています。さらに、社会からの要請に

適切に応えることができるよう、定期的にコン

プライアンス・プログラムを見直すことで、たえ

ずその内容を充実させています。

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倫理的な判断を行うために

当社を取り巻く複雑なビジネス環境の中で、瞬時に適切な判断をしつづけることは困難であり、また、後に発生しうる状況を事前にすべて把握しておくことはほとんど不可能です。

したがって、将来のコンプライアンス上の懸念を自ら分析できるよう準備しておくことは非常に重要であり、本基準は、その一助となるよう意図されてい ます。

まず、行動を起こす前に、自分の行動を第三者の目で見直してください。そして、取るべき行動に少しでも疑念がある場合には、必ず上司または関連する担当部署に相談してください。

当社は、倫理的な判断のために、社員は常に以下の事項を意識して行動する必要があると考えます。

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あなたは、 行動するにあたり 上司や関連部署等と よく相談しましたか?

あなたは、 行動するにあたり 適切な助言を 求めましたか?

あなたは、 あなたの行動が 録画され映像に 映しだされても、 正視できますか?

あなたの行動は、 当社の企業理念に 沿ったものですか?

あなたの行動は、 公正で、倫理的にも 問題ないものですか?

あなたは、事実関係をすべて把握していま すか?

あなたは、何を求め られているのか正確に理解していますか?

あなたの行動は、 本当に適法ですか?

あなたの行動は、 本基準や社内ルールに反していませんか?

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コンプライアンスに関する相談および 違反の報告について

本基準に違反する不適切な意思決定またはそれに基づく行動を避けるために、当社では、少しでも疑問に思ったら気軽に相談することを奨励しています。会社の利益や社員の倫理的な行動が脅かされる可能性のある違反行為がある場合は、社員はこれを報告する義務があります。一方、当社は、情報提供者に報復等不利益な処遇等のない職場・体制作りをしています。

コンプライアンス事案の相談

コンプライアンス上の懸念に対処する際、まずは上司や地域の拠点長に相談してください。上司等の職制を通じて相談することが困難である場合には、地域のコンプライアンス担当者、人事総務担当または法務担当、またはいずれかのホットライン等に連絡しても構いません。なお、本基準において、地域の法務・コンプライアンス担当者に相談するよう指示している箇所で、そのサポートが得られない場合は上司に相談してください。上司は、外部の弁護士に依頼し、かつ速やかに東京本社の法務部または適切な営業部門または管理部門に連絡することになります。

双日ホットライン

当社では、地域に利用可能なホットラインを導入しています。CCOホットライン、弁護士ホットライン等の他にも、グループ共通でSojitz Ethics Hotlineが、毎日24時間ほとんどの言語で利用可能です。

ホットラインを利用する際、法令等による規制がない限り、名前を明かすことは求めていません。通報者に関する情報は秘密として取り扱われ、通報された報告は慎重に取り扱われます。その問題に対処し、または調査するため知る必要のある者等限定された社員にしか情報は開示されません。また、各自の個人情報も適法に取り扱われます。

通報者に関する情報は秘密として 取り扱われ、通報された報告は 慎重に取り扱われます。

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双日グループ・ コンプライアンス 行動基準の 適用について

• 双日グループ・コンプライアンス行動基準(以下「本基準」)は、取締役会で承認された双日グループコンプライアンス・プログラムの定めに従い改定されたものであり、すべての役職員(含む契約社員)に適用されます。双日株式会社のグループ連結会社は、本基準を会社の方針として承認し採用するよう、必要かつ適切な手続きを取る必要があります。

• 私たちは、グループ連結会社の経営者に対して、責任をもって管下の社員が本基準を遵守するよう適切に指導、教育を行い、すべての社員がコンプライアンスを重視する企業風土を醸成することを求めています。

• 本基準に記載された内容は、国内外のすべてのグループ連結会社に適用されますが、必ずしも各国における法的要件をすべて満たしているものではありません。より具体的な法的要件は、各国でそれぞれ異なるため、地域ごとの法務・ コンプライアンス担当者に問い合わせるか、または地域ごとのコンプライアンスに関する指針等を参照してください。なお、本基準の一部が現地法に抵触する場合には、社員に認められる権利も含めて現地法が優先されます。

• 本基準に記載された内容は変更されることがあります。役職員は、変更された内容に注意しつつ、常に本基準の最新版およびそれに関連した、または各自の業務に適用される現行の法令、社内ルール等を遵守する責任があります。

• 本基準は会社方針を記載したものです。他の会社方針と同様、本基準の遵守は、当社に雇用されるための条件となりますが、雇用の継続を保証するものではありません。

• 本基準に違反した場合は、懲戒解雇を含む懲戒処分を受けることもありえ ます。

• 本基準の最新版は、双日グループのイントラネットで閲覧できます。

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