特定非営利活動法人バリューチェーンプロセス協議会

デジタル時代のプロセス参照モデル

DX for VCM ワーキンググループ

リーダー 三枝 利彰, SCOR-P

バリューチェーンセミナー日本2020 VCPC W EEK

2020.10.13～10.16

はじめに

サプライチェーンのプロセス参照モデル

”SCOR(Supply Chain Operations Reference model)”の

デジタル版がリリースされ、

さらにDXでSCORを補完するモデルとして、

DCM(Digital Capabilities Model for Supply Networks)

が開発されました。

これらのASCM（APICS）が提唱するプロセス参照モデルについて、

その概要と最新動向をアップデートします。

本講演の内容

プロセス参照モデルとはバリューチェーンのプロセス参照モデル by ASCM

xCORのフレームワーク

SCORの概要SCORプロセスの階層構造SCORのコンテンツ： ４ＰSCOR Digital Standard

SCORによるプロセス記述SCORメトリクスとベンチマーキング

DXでプロセス参照モデルを使う（SCOR & DCM）DCMの概要レベル２ケイバビリティの関連ケースの掲載

ASCM : Association for Supply Chain Management

APICS

VCPC) DX for VCM ワーキンググループ

プロセス参照モデル

SCOR

DCM

関連組織

プロセス参照モデルとは

1. ビジネスプロセスに関する世界のナレッジを集めたMECEな標準部品

2. ビジネスプロセスの調査や分析をする際に、仮説として利用可能

3. 関係者の共通理解のためのコミュニケーションツール（共通言語）

4. プロセス参照モデルに沿って、階層的に調査・分析・設計が可能

バリューチェーンのプロセス参照モデル by ASCM

➢ **OR = ** Operations Reference model : プロセス参照モデル➢ SCOR, DCOR, CCOR, PLCORの総称をxCORという➢ M4SC ＝ Management for Supply Chain : SCORを活用したSCM変革の方法論

Design Chain

Customer ChainProduct Life Cycle

Supply Chain

出所： SCOR Digital Standard (ASCM, 2020) より抜粋

xCORのフレームワーク

出所： SCOR Digital Standard (ASCM, 2020) より抜粋

SCORの概要

出所： SCOR Digital Standard (ASCM, 2020) より抜粋

Supply Chain Operations Reference model

SCORプロセスの階層構造

※SCORはレベル１～３までを定義

出所： SCOR Digital Standard (ASCM, 2020) より抜粋

SCORのコンテンツ： ４Ｐ

Processes

Practices People

Performance6つのレベル１プロセス• Plan• Source• Make• Deliver• Return• Enable

3階層の詳細レベル

5つの属性• Reliability• Responsiveness• Agility• Cost

• Asset Management

10のレベル1メトリクス

4つの項目• Skills• Experiences• Training• Competency levels

3つの分類• Emerging practices• Best practices• Standard practices

19のカテゴリー（領域）

SCOR Digital Standard

コンテンツの参照にはASCMのメンバーシップが必要

https://scor.ascm.org/processes/introduction

SCORによるプロセス記述

レベル２による記述例（スレッドダイヤグラム）

レベル３による記述例（スイムチャート）

SCORメトリクスとベンチマーキング

ASCMは会員企業向けに、SCORメトリクスによるベンチマーキングサービス（SCORmark）を提供

評価軸の属性評価指標（メトリクス）

出所：SCORmark資料（ASCM)より抜粋

DXでプロセス参照モデルを使う（SCOR & DCM）

プロセス

Input-Process-Output

デジタルの成熟度

Sense-Collaborate-Optimize-Respond

順次的な一連のプロセスと同時並行的なネットワーク

DCMの概要

Digital Capabilities Model for Supply Networkshttps://dcm.ascm.org/

Dynamic

Fulfillment

Synchronized Planning

Connected

Customer

Smart

Operations

Intelligent Supply

Digital

Development

６つのレベル１ケイパビリティ

レベル２ケイバビリティの関連

ケースの掲載

レベル２ケイパビリティの連鎖で施策導入のシナリオを提示

ASCM : Association for Supply Chain Management

✓ マーケティング、ブランディング✓ イベント✓ メンバーシップ✓ プロダクト＆サービス提供のアライアンス

✓ 教育コンテンツ✓ 資格✓ APICS SCC

APICS・CPIM

・CSCP

・CLTD

・SCOR-P

ASCM・Enterprise Certification Standards

ASCM傘下にAPICS https://www.ascm.org/about-ascm/

APICS

➢ 1957年に、American Production and Inventory Control Society として設立され、米国内でSCMの概念を提唱し、その概念を世界中に普及させてきた米国の専門家団体

➢ 会員数46,000＋人

➢ 全世界に300近くのパートナー組織を持つ

➢ 日本のパートナーは、以下の2社・公益財団法人日本生産性本部・株式会社フレームワークス

➢ 2014年にサプライチェーンの標準記述モデルであるSCORの開発と資格認定を行っているSupply Chain Council(SCC)と合併→旧SCCはAPICSの傘下で、APICS SCCとして活動を継続

➢ 2015年にロジスティクスの団体 American Society of Transportation and Logistics (AST&L)と合併

➢ APICSの認定資格 ※2019年12月末

・CPIM(Certified in Production and Inventory Management) 11.6万人・CSCP(Certified Supply Chain Professional) 2.8万人・SCOR-P(Supply Chain Operations Reference Professional) 1,704人・CLTD(Certified in Logistics, Transportation and Distribution) 1,941人

VCPC) DX for VCM ワーキンググループ

■背景・動機

➢Digital Transformation (DX)ビジネス上の想いを実現するためにはDXを避けては通れない時代である

➢Value Chain Managementのデジタル化デジタル化を推進する活動において、検討で使える道具（共通言語としての参照モデル）があると便利である。かつてSupply Chain ManagementでSCORモデルを使ったように

➢DCM(Digital Capability Model) for Supply NetworksASCM(APICS)が、SCORのオルタネーティブモデルとして、デジタル時代のモデル“DCM”をリリースしたので、まずはその内容をいち早くキャッチアップしたい

■目的➢ＤＸ関連のモデルを学び理解して、メンバー各自のビジネスに役立てる➢まずは、DCM for Supply Networksを解明する

■成果物定義➢DCM for Supply Networksを理解したヒト（参加メンバー） ・・・初年度(2020)➢DXで使えるプロセス参照モデルとその使い方 ・・・２年目以降

Thank you.

三枝 利彰 （さえぐさ としあき）

e-mail: toshiaki.saegusa frame-wx.com

株式会社フレームワークス シニアディレクターコンサルタント

特定非営利活動法人バリューチェーンプロセス協議会 理事長

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