『ターミナルケアにおける多職種連携』 · who;緩和ケアの定義 (2002)...
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『ターミナルケアにおける多職種連携』
ホーム・ホスピス 中尾クリニック
中尾勘一郎
2013・9・28
WHO;緩和ケアの定義 (2002)
生命を脅かす疾患に伴う問題に直面する患者と家族に対し、疼痛や身体的、心理社会的、スピリチュアルな問題を早期から正確にアセスメントし解決することにより、苦痛の予防と軽減を図り、生活の質(QOL)を向上させるためのアプローチである。
• 早期から治療と並行して快適に生活するために
生命にかかわる疾病・・・・・
がん 非がん 神経難病 ALSなど 慢性疾患 COPD 心不全 脳梗塞など 加齢性疾患 認知症など
主に緩和ケアの対象
医療・介護関係者(医師・看護師・など)
患者
家族 支えの関係
全人的苦痛 (total pain)
• がん患者の苦痛は多面的であり、全人的に捉えなければならない
全人的苦痛
(total pain)
精神的苦痛
痛み
他の身体症状
日常生活動作の支障
身体的苦痛
社会的苦痛
霊的苦痛
不安
いらだち
うつ状態
経済的な問題
仕事上の問題
家庭内の問題
生きる意味への問い
死への恐怖
自責の念
包括的がん医療モデル
緩和ケア
受診 死 遺族ケア
有機的な連携
抗がん治療
疾患別予後予測モデル
機能
高い
低い
死 死 死
がん等 心・肺疾患末期 認知症・老衰等
比較的長い間機能は保たれ 最後の2か月ぐらいで急速に 機能が低下する。
急性増悪を繰り返しながら 徐々に機能低下し、最後は 比較的急な低下
機能が低下した状態が長く 続きゆっくりと徐々にさらに 機能が低下していく経過
在宅
病院 ホスピス
患者さんの希望に合わせた役割分担 ーホスピスの三角形ー
療養・看取り 家族のケア困難
症状緩和のための 治療
療養・看取り 症状コントロール 家族の休息 看取り
患者さん・ご家族の希望を最優先に!
往診医 訪問看護ステーション
主治医・病棟 緩和ケアチーム
ホスピス医 看護師
療養・看取り 家族のケア困難
症状緩和のための 治療
症状コントロール 家族の休息 看取り
治療 症状コントロール
療養
在宅
病院
非がん患者さんのホスピスの三角形
療養・看取り
家族のケア困難
症状緩和のための
治療
治療
症状
コントロール
療養・看取り
症状コントロール
家族の休息
看取り
療養
看取り
往診医
訪問看護ステーション
主治医・病棟
施設嘱託医
看護師・スタッフ
施設
かかりつけ医
患者さん・ご家族の希望を最優先に!
○ 緩和ケアは、医療でもある。
○ 緩和ケアは、看護でもある。
○ 緩和ケアは、介護でもある。
○ 緩和ケアは、福祉でもある。
○ 緩和ケアは、ボランティアも含むチームケアでもある。
○ 緩和ケアは、生活支援のケアである。
緩和ケアは、医療である。 ×
身体症状(疼痛、そのほか)
社会的、文化的、
スピリチュアリティー
環境・場
ケアの方向性
将
来
の
夢
支
え
と
な
る
関
係
自
分
で
決
め
る
自
由
将
来
の
夢
支
え
と
な
る
関
係
自
分
で
決
め
る
自
由
傍にいる
一緒に考える
患者さん ケアする人
知(知識) 情(感情) 意(意思)
スピリチュアル
患者・家族
身体的 社会的 精神的
病気 自立 癒し
病的 関係性 癒し
社会生活 家庭生活 金銭
大事なこと①
• 緩和ケアにおける身体的ケアができる
(疼痛、呼吸苦、食欲不振、嘔吐、精神症状)
• 今後、起きるだろうことを予測して対応できる
• 本人、家族とのコミュニケーション
知ー情ー意
大事なこと② • 医師を含めた多職種との良質なコミュニケーション 人の気持ちが解らないのは、自分の気持ちを変えないからである。
• スピリチュアルケアは自分のスピリチュアリティーが大切
• 傍にいて一緒に考えましょう。
• 生活臨床
• 療養支援をしましょう。