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モダフィニル モディオダール錠 100 mg 2 部:CTD の概要(サマリ-) 2.7.6 個々の試験のまとめ アルフレッサ ファーマ株式会社

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モダフィニル

モディオダール錠 100 mg

第 2 部:CTD の概要(サマリ-)

2.7.6 個々の試験のまとめ

アルフレッサ ファーマ株式会社

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モダフィニル 2.7.6 個々の試験のまとめ

i

臨床試験一覧表(1/4)

CTD 章番号

試験の種類 (相) 治験番号 資料番号

試験デザイン 及び

対照の種類

被験薬 投与方法 投与経路

被験者数 健康被験者

又は 患者の診断名

5.3.1 生物薬剤学試験

2.7.6.1 食事の影響 (第Ⅰ相)

CN-0102 5.3.1.1-1 5.3.1.1-2

非盲検,2 期クロス

オーバー モダフィニル:200mg 空腹時又は食後,

経口,単回

12 例 健康成人男子 (日本人)

1

2.7.6.2 食事の影響 (第Ⅰ相)

MOD-022 5.3.1.1-3 5.3.1.1-4

〔参考資料〕

非盲検,無作為化,

クロスオーバー モダフィニル:200mg 1 日 1 回,朝,経

口,単回

12 例 健康成人男子 (外国人)

10

2.7.6.3 BE 試験 (第Ⅰ相)

C1538a/ 110/BE/UK

5.3.1.2-1 非盲検,無作為化,

4×4 ラテン方格,

クロスオーバー

モダフィニル:200mg 1 日 1 回,朝,経

口,単回

24 例 健康成人男子 (外国人)

14

2.7.6.4 BE 試験 (第Ⅲ相)

MOD-017 5.3.1.2-2 〔参考資料〕

単盲検,無作為化,

3×3 ラテン方格,

クロスオーバー

モダフィニル:200mg 1 日 1 回,朝,経

口,単回

12 例 男子:6 例 女子:6 例

健康成人男女 (外国人)

19

2.7.6.5 BE 試験 (第Ⅰ相)

C1538b/ 105/BE/UK

5.3.1.2-3 非盲検,無作為化,

クロスオーバー モダフィニル:200mg 1 日 1 回,朝,経

口,単回

20 例 健康成人男子 (外国人)

23

2.7.6.6 BE 試験 (第Ⅲb 相)

C1538c/ 411/BE/US

5.3.1.2-4 非盲検,無作為化,

クロスオーバー モダフィニル:400mg 1 日 1 回,経口,

単回

24 例 健康成人男子 (外国人)

27

5.3.2 ヒト生体試料を用いた薬物動態試験

2.7.6.7

タンパク 結合試験 (第Ⅱ相)

MOD-019 5.3.2.1-2 〔参考資料〕

二重盲検,並行群

間 プラセボ対照

モダフィニル:200mg 1 日 1 回朝又は 2回朝・昼,経口,

反復

18 例 実薬:12 例 プラセボ:6 例

健康成人男子 (外国人)

34

5.3.3 臨床薬物動態(PK)試験

2.7.6.8 マスバランス (第Ⅰ相)

C1538a/ 111/PK/US

5.3.3.1-1 5.3.2.3-1

非盲検 14C モダフィニル:200mg 経口,単回

6 例 健康成人男子 (外国人)

38

2.7.6.9 薬物動態 (第Ⅰ相)

CN-0101 5.3.3.1-2 5.3.3.1-3

無作為化,二重盲

検,並行群間 プラセボ対照

モダフィニル:50,100,200,400mg,空腹

時,経口,単回

32 例 実薬:24 例 プラセボ:8 例

健康成人男子 (日本人)

43

2.7.6.10 薬物動態 (第Ⅰ相)

CN-0103 5.3.3.1-4 5.3.3.1-5

無作為化,二重盲

検,並行群間 プラセボ対照

モダフィニル:100,150,200,300mg,朝食

後,経口,反復

32 例 実薬:24 例 プラセボ:8 例

健康成人男子 (日本人)

53

2.7.6.11

薬物動態 (第Ⅰ相)

MOD-018 5.3.3.1-6 〔参考資料〕

非盲検,無作為化,

クロスオーバー モダフィニル:50,100,200,400mg 空腹時,経口,単

4 例 健康成人男子 (外国人)

67

2.7.6.12

薬物動態 (第Ⅰ相)

CEP-2101 5.3.3.1-7-2 無作為化,二重盲

検,並行群間 プラセボ対照

モダフィニル:200,400,600,800mg 朝食後,経口,反

32 例 実薬:24 例 プラセボ:8 例

健康成人男子 (外国人)

70

2.7.6.13

薬物動態 (第Ⅰ相)

C1538a/ 102/MT/US

5.3.3.1-8-2 無作為化,二重盲

検,用量漸増,連

続群間 プラセボ対照

モダフィニル:600 又は

800mg 1 日 1 回朝

又は 200mg 1 日 2回朝・昼,経口,

反復

32 例 実薬:24 例 プラセボ:8 例

健康成人男子 (外国人)

88

2.7.6.14

薬物動態 (第Ⅰ相)

P-1424 5.3.3.1-9 〔参考資料〕

5.3.3.1-11 〔参考資料〕

無作為化,二重盲

検,並行群間 プラセボ対照 アンチピリンテスト

モダフィニル:200→400→600→800→1000mg 1 日 2 回,朝・昼,

経口,反復

51 例 実薬:41 例

プラセボ:10 例

健康成人男子 (外国人)

99

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モダフィニル 2.7.6 個々の試験のまとめ

ii

臨床試験一覧表(2/4)

CTD 章番号

試験の種類 (相) 治験番号 資料番号

試験デザイン 及び

対照の種類

被験薬 投与方法 投与経路

被験者数 健康被験者

又は 患者の診断名

5.3.3 臨床薬物動態(PK)試験(つづき)

2.7.6.15 患者での 薬物動態 (第Ⅰ相)

P-1595 5.3.3.2-1 〔参考資料〕

非盲検 モダフィニル:200mg 空腹時,経口,単

10 例 重度腎機能障

害の男性患者 (外国人)

104

2.7.6.16 患者での 薬物動態 (第Ⅰ相)

MOD-021 5.3.3.2-2 〔参考資料〕

非盲検 モダフィニル:200mg 経口,反復

9 例 男子:6 例

女子:3 例

肝機能障害患

者 (外国人)

108

2.7.6.17 性別,高齢者 薬物動態 (第Ⅰ相)

C1538a/ 103/PK/US

5.3.3.3-1-2 非盲検 モダフィニル:200mg 空腹時,経口,単

各群 12 例 (36 例)

健康成人男女 高齢男子 (外国人)

113

2.7.6.18

性別 薬物動態 (第Ⅰ相)

C1538a/ 106/MD/US

5.3.3.3-2-2 無作為化,二重盲

検,並行群間 プラセボ対照

モダフィニル:200→400mg 朝食後,経口,反

16 例 実薬:12 例 プラセボ:4 例

健康成人男女 (外国人)

125

2.7.6.19

高齢者 薬物動態 (第Ⅰ相)

MOD-020 5.3.3.3-3 〔参考資料〕

非盲検 モダフィニル:300mg 1 日 1 回又は 2 回,

朝・昼,経口,反

12 例 男子:7 例 女子:5 例

高齢男女 (外国人)

136

2.7.6.20 尿 pH への影

響 (第Ⅰ相)

MOD-023 5.3.3.4-1 〔参考資料〕

非盲検,クロスオ

ーバー モダフィニル:400mg 空腹時,経口,単

6 例 健康成人男子 (外国人)

140

2.7.6.21

薬物相互作用 (第Ⅰ相)

C1538a/ 107/PK/UK

5.3.3.4-2-2 無作為化,二重盲

検,3 期クロスオー

バー クロミプラミン プラセボ対照

モダフィニル:200mg 空腹時,経口,反

18 例 健康成人男子 (外国人)

144

2.7.6.22

薬物相互作用 (第Ⅰ相)

C1538a/ 109/PK/UK

5.3.3.4-3-2 非盲検,3×3 のラ

テン方格割付,3期クロスオーバー メチルフェニデート

モダフィニル:200mg 経口,単回

21 例 健康成人男子 (外国人)

149

2.7.6.23

薬物相互作用 (第Ⅲb 相)

C1538a/ 404/PK/US

5.3.3.4-4 非盲検,無作為化

メチルフェニデート モダフィニル:200→400mg 1 日 1 回,経口,

反復

32 例 健康成人男女 (外国人)

156

2.7.6.24

薬物相互作用 (第Ⅰ相)

C1538a/ 112/PK/UK

5.3.3.4-5 非盲検,無作為化,

3×3 のラテン方格

割付,3 期クロスオ

ーバー d-アンフェタミン

モダフィニル:200mg 経口,単回

24 例 健康成人男子 (外国人)

164

2.7.6.25

薬物相互作用 (第Ⅲb 相)

C1538a/ 405/PK/US

5.3.3.4-6 非盲検,無作為化

d-アンフェタミン モダフィニル:200→400mg 1 日 1 回,経口,

反復

31 例 男子:15 例 女子:16 例

健康成人男女 (外国人)

172

2.7.6.26 薬物相互作用 (第Ⅳ相)

C1538a/ 410/PK/US

5.3.3.4-7-2 単盲検 プラセボ対照 ワルファリン

モダフィニル:200→400mg 経口,反復

28 例 実薬:14 例 プラセボ:14 例

健康成人男女 (外国人)

181

2.7.6.27

薬物相互作用 (第Ⅳ相)

C1538a/ 409/PK/US

5.3.3.4-8-2 5.4-31

単盲検,無作為化

プラセボ対照 エチニルエストラジオール,トリ

アゾラム

モダフィニル:200→400mg 経口,反復

41 例 モダフィニル:21 例 プラセボ:20 例

健康成人女子 (外国人)

191

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モダフィニル 2.7.6 個々の試験のまとめ

iii

臨床試験一覧表(3/4)

CTD 章番号

試験の種類 (相) 治験番号 資料番号

試験デザイン 及び

対照の種類

被験薬 投与方法 投与経路

被験者数 健康被験者

又は 患者の診断名

5.3.5 有効性及び安全性試験

2.7.6.28

有効性, 安全性 (第Ⅲ相)

CN-0301 5.3.5.1-1 無作為化,二重盲

検,並行群間 プラセボ対照

モダフィニル:200mg 1 日 1 回,朝,経

口,3 週間

96 例 200mg 群:46 例 プラセボ群:50 例

ナルコレプシー

(日本人) 201

2.7.6.29

有効性, 安全性 (第Ⅲ相)

C1538a/ 301/NA/US

5.3.5.1-2 無作為化,二重盲

検,並行群間 プラセボ対照

モダフィニル:200,400mg 1 日 1 回,朝,経

口,9 週間

285 例 200 ㎎群:96 例 400 ㎎群:95 例 プラセボ群:94 例

ナルコレプシー

(外国人) 226

2.7.6.30

有効性, 安全性 (第Ⅲ相)

C1538a/ 302/NA/US

5.3.5.1-3 無作為化,二重盲

検,並行群間 プラセボ対照

モダフィニル:200,400mg 1 日 1 回,朝,経

口,9 週間

273 例 200 ㎎群:90 例 400 ㎎群:90 例 プラセボ群:93 例

ナルコレプシー

(外国人) 252

2.7.6.31

有効性, 安全性 (第Ⅲ相)

MOD-024 5.3.5.1-4 〔参考資料〕

無作為化,二重盲

検,クロスオーバ

ー プラセボ対照 続いて 非盲検

モダフィニル 二重盲検期

:200mg(15日間)

非盲検期:300mg(15日間) 1 日 2 回,朝・昼,

経口

36 例 ナルコレプシー:30 例 過眠症:6 例

ナルコレプシー

過眠症 (外国人)

285

2.7.6.32 有効性, 安全性 (第Ⅲ相)

MOD-025 5.3.5.1-5 〔参考資料〕

二重盲検,クロス

オーバー プラセボ対照

モダフィニル:300mg 1 日 2 回,朝・昼,

経口,28 日間

64 例 ナルコレプシー

(外国人) 289

2.7.6.33

安全性, 有効性 (第Ⅲ相長期)

C1538a/ 301/NA/US/ 長期

5.3.5.2-1 5.3.3.2-3 5.3.3.2-4

非盲検 モダフィニル:200~400mg 1 日 1 回,朝,経

口,232 週間

238 例 ナルコレプシー

(外国人) 294

2.7.6.34

安全性, 有効性 (第Ⅲ相長期)

C1538a/ 302/NA/US/ 長期

5.3.5.2-2 5.3.3.2-5 5.3.3.2-6

非盲検 モダフィニル:200~400mg 1 日 1 回,朝,経

口,232 週間

240 例 ナルコレプシー

(外国人) 319

2.7.6.35

安全性, 有効性 (第Ⅱ相)

MOD-026 5.3.5.2-3 〔参考資料〕

非盲検 モダフィニル:100~500mg 1 日 1 回又は分割

経口,1 箇月~3年間

56 例 ナルコレプシー:26 例 特発性過眠症:30例

ナルコレプシー

特発性過眠症 (外国人)

344

2.7.6.36

有効性, 安全性 (第Ⅱ相)

MOD-027 5.3.5.2-4 〔参考資料〕

非盲検 モダフィニル:100~300mg 1 日 2 回,朝・昼,

経口,120 日間

58 例 ナルコレプシー:51 例 特発性過眠症:7例

ナルコレプシー

特発性過眠症 (外国人)

347

2.7.6.37

安全性, 有効性 (第Ⅲ相長期)

MOD-028 5.3.5.2-5 〔参考資料〕

非盲検 モダフィニル:50~600mg 1 日 1 回又は朝・

昼の分割経口,1箇月~10 年間

319 例 ナルコレプシー

:242 例 特発性過眠症:59例 その他:17 例 診断名不明:1 例

ナルコレプシー

特発性過眠症 (外国人)

350

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モダフィニル 2.7.6 個々の試験のまとめ

iv

臨床試験一覧表(4/4)

CTD 章番号

試験の種類 (相) 治験番号 資料番号

試験デザイン

及び 対照の種類

被験薬 投与方法 投与経路

被験者数 健康被験者

又は 患者の診断名

5.3.5 有効性及び安全性試験(つづき)

2.7.6.38

依存性 (第Ⅱ相)

C1538a/ 201/AB/US

5.3.5.4-1 無作為化,二重

盲検,6 期クロス

オーバー メチルフェニデート プラセボ

モダフィニル:200,400,800mg 空腹時,経口,

単回

25 例 薬物乱用の既

往を持つ成人

男子 (外国人)

352

2.7.6.39

有効性, 安全性 (第Ⅳ相)

C1538a/ 401/NA/US

5.3.5.4-2 非盲検 モダフィニル:200→ 400→ 200 又は400 mg 1 日 1 回,経口,

単回

151 例 既存薬治療が

不十分である

ナルコレプシ

ー (外国人)

359

2.7.6.40

安全性 (第Ⅳ相)

C1538a/ 403/NA/US

5.3.5.4-3 非盲検,無作為

化 モダフィニル:200→ 400 mg 1 日 1 回,経口,

反復

40 例 メチルフェニデート 休薬なし:12 例 休薬あり:14 例 漸減:14 例

メチルフェニ

デート服用の

ナルコレプシ

ー (外国人)

372

2.7.6.41

中間成績 安全性, 有効性 (第Ⅲ相長期)

CN-0302 5.3.5.4-6-2 5.3.5.4-6-3 〔参考資料〕

非盲検 モダフィニル:100~300mg 1 日 1 回,朝,

経口,52 週間

(目標 45 例) ナルコレプシー

(日本人) 378

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モダフィニル 2.7.6 個々の試験のまとめ

v

略語・略号一覧表(1/3)

Ae0-96h 96 時間までの累積尿中排泄量

AHI 無呼吸-低呼吸指数

ALP アルカリフォスファターゼ

ALT アラニンアミノトランスフェラーゼ

ANCOVA 共分散分析

ANOVA 分散分析

ARCI 依存性研究センター調査票

AST アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ

AUC 濃度-時間曲線下面積

AUC0-48 投与時から 48 時間までの血漿中濃度-時間曲線下面積

AUC0-72 投与時から 72 時間までの血漿中濃度-時間曲線下面積

AUC0-∞ 投与時から無限大時間までの血漿中濃度-時間曲線下面積

AUC0-t 投与時から測定可能濃度までの血漿中濃度-時間曲線下面積

AV ブロック 房室ブロック

BMI 体格指数[体重(kg)÷身長(m)2]

BUN 血中尿素窒素

CGI Clinical Global Index (臨床上の全般的指数)

CGI-C Clinical Global Impression of Change(臨床的全般的印象の変化)

CL/F (見かけの)クリアランス

Clrenal 腎クリアランス

Cmax 最高血(漿)中濃度

Cmin 最低血(漿)中濃度(反復投与時のトラフ濃度)

COL1 (米国第Ⅲ相試験に引き続き実施された長期投与試験の)非盲検第 1 継続期

COL2 (米国第Ⅲ相試験に引き続き実施された長期投与試験の)非盲検第 2 継続期

COL3 (米国第Ⅲ相試験に引き続き実施された長期投与試験の)非盲検第 3 継続期

CPRS Comprehensive Psychopathological Rating Scale

CT コンピュータ断層撮影法

Ctrough トラフ濃度

DSM-Ⅲ-R 精神疾患の診断・統計マニュアル第 3 版改訂版

DSM-Ⅳ 精神疾患の診断・統計マニュアル第 4 版

ECG 心電図

EDS 日中の過度の眠気

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モダフィニル 2.7.6 個々の試験のまとめ

vi

略語・略号一覧表(2/3)

ESS エプワース眠気尺度

FSH 卵胞刺激ホルモン

GC/MS ガスクロマトグラフ/質量分析装置

GPT グルタミン酸ピルビン酸トランスアミナーゼ

HLA ヒト白血球抗原

HPLC 高速液体クロマトグラフィ

HPLC-UV 高速液体クロマトグラフ/紫外吸光度分析装置

ICSD 睡眠障害国際診断分類

kel 消失速度定数

Ki 阻害定数

Km ミカエリス定数

LC/MS/MS 液体クロマトグラフ/タンデム質量分析装置

LDH 乳酸脱水素酵素

LH 黄体刺激ホルモン

LSD 最小有意差

MADRS モントゴメリー・アスベルグうつ病評価尺度

MANOVA 多変量分散分析

MBG モルヒネ・ベンゼドリングループ

MID 最小不耐容量

MRI 磁気共鳴画像法

MSLT 睡眠潜時反復検査

MTD 最大耐容量

MWT 覚醒維持検査

NPSG 終夜睡眠ポリグラフ検査

OL (米国第Ⅲ相試験に引き続き実施された長期投与試験の)非盲検期

OLEX (米国第Ⅲ相試験に引き続き実施された長期投与試験の)非盲検延長期

OTC 市販薬

PC-SAS パーソナルコンピュータ版統計解析ソフトウェア(SAS Institute Japan)

PLMAI 覚醒反応を伴う周期性四肢運動指数

PLMS 睡眠時周期性四肢運動

PLT 血小板

POMS 気分状態特性尺度

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モダフィニル 2.7.6 個々の試験のまとめ

vii

略語・略号一覧表(3/3)

PSG 睡眠ポリグラフ検査

QOLIN ナルコレプシーにおける生活の質

RAUC AUC0-24 比による累積係数

R-体 (R)-(-)-モダフィニル

SAEQ Structured Adverse Effect Questionnaire

SD 標準偏差

SF-36 Short Form 36(健康関連 QOL 尺度)

SGOT 血清グルタミン酸-オキザロ酢酸トランスアミナーゼ(アスパラギン酸アミノトランスフェ

ラーゼ)

SL 睡眠潜時

S-体 (S)-(+)-モダフィニル

t1/2 消失半減期

tmax 最高濃度到達時間

TSH 甲状腺刺激ホルモン

UN 尿素窒素

V/F 分布容積

Vd 見かけの分布容積

Vd/F (見かけの)分布容積

WBC 白血球数

γ-GTP γ-グルタミルトランスペプチダーゼ

λ 消失相の傾き

Page 9: モダフィニル モディオダール錠 100 mg...モダフィニル モディオダール錠 100 mg 第2 部:CTD の概要(サマリ-) 2.7.6 個々の試験のまとめ

5.3.1 生物薬剤学試験

5.3.1.1 バイオアベイラビリティ(BA)試験:章番号 2.7.6.1~2.7.6.2

5.3.1.2 生 物 学 的 同 等 性 ( B E) 試 験:章番号 2.7.6.3~2.7.6.6

Page 10: モダフィニル モディオダール錠 100 mg...モダフィニル モディオダール錠 100 mg 第2 部:CTD の概要(サマリ-) 2.7.6 個々の試験のまとめ

5.3.1.1 バイオアベイラビリティ(BA)試験

Page 11: モダフィニル モディオダール錠 100 mg...モダフィニル モディオダール錠 100 mg 第2 部:CTD の概要(サマリ-) 2.7.6 個々の試験のまとめ
Page 12: モダフィニル モディオダール錠 100 mg...モダフィニル モディオダール錠 100 mg 第2 部:CTD の概要(サマリ-) 2.7.6 個々の試験のまとめ
Page 13: モダフィニル モディオダール錠 100 mg...モダフィニル モディオダール錠 100 mg 第2 部:CTD の概要(サマリ-) 2.7.6 個々の試験のまとめ

モダフィニル 2.7.6 個々の試験のまとめ Page 3

2.7.6.1

有害事象の取扱い:

すべての有害事象のうち,治験薬との因果関係が「関連がない」と判定されたものを除いた有

害事象を「副作用」として集計した(表 2.7.6.1-3).なお,臨床検査値異常も有害事象に含めて集

計した.

表 2.7.6.1-3 治験薬との因果関係

すべての有害事象

因果関係を否定できる 因果関係を否定できない(副作用)

因果関係の

判定 「関連がない」

「明らかに関連がある」 「おそらく関連がある」 「関連があるかもしれない」

分析方法:

血漿中及び尿中の未変化体(ラセミ体),代謝物(アシッド体,スルホン体)及び血漿中の光学

異性体(S-体,R-体)の濃度測定は HPLC 法を用いた. 統計解析法:

空腹時並びに食後投与時における血漿中の未変化体(ラセミ体),代謝物(アシッド体,スルホ

ン体),光学異性体(S-体,R-体)及び尿中の未変化体,代謝物の薬物動態パラメータは記述統計

を用いて要約した.血漿中の未変化体(ラセミ体),代謝物(アシッド体,スルホン体),及び光

学異性体(S-体,R-体)の Cmax,tmax,AUC0-72,AUC0-∞,t1/2 の対数変換値(tmax は未変換値),及

び尿中の未変化体及び代謝物の Ae0-72 の対数変換値について,時期と用法を要因とした二元配置

分散分析を行った.生物学的同等性の評価基準に従い,空腹時並びに食後投与時の薬物動態パラ

メータについて平均値の差(比)の 90%信頼区間が,log(0.8)~log(1.25)(未変換値について

は-0.20~+0.20)の範囲にあるとき,モダフィニルの薬物動態に及ぼす食事の影響はないと判断し

た.臨床検査,生理学的検査値及び安全性データは臨床的に評価した. 被験者の内訳:

最終的な適格性が確認された 12 例を 1 群 6 例の 2 群(A,B 群)に割付けた.本治験においては,

中止,脱落例及び治験計画書からの逸脱は認められず,全例が解析対象例となった.

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モダフィニル 2.7.6 個々の試験のまとめ Page 4

2.7.6.1

被験者背景:

対象は全例が男子であり,平均年齢 22.0 歳,平均身長 170.89 cm,平均体重 62.85 kg,平均 BMI

21.43 であった.(表 2.7.6.1-4)

表 2.7.6.1-4 被験者背景 背景因子 例 数

性別 男 12 20~25 歳 12 26~30 歳 0 31~35 歳 0

平均値±標準偏差 22.0±1.7 年齢(歳)

範囲 20~24 平均値±標準偏差 170.89±6.39

身長(cm) 範囲 159.2~178.3 <55 2

55≦ <60 3 60≦ <65 2 65≦ <70 3

70≦ 2 平均値±標準偏差 62.85±7.82

体重(kg)

範囲 50.4~76.8 18.5≦ <22.0 9 22.0≦ <25.0 3

平均値±標準偏差 21.43±1.29 BMI

範囲 19.9~24.4 薬物動態の結果:

健康成人男子 12 例を対象に,モダフィニル 100 mg 錠を 2 錠ずつ空腹時又は食後に単回経口投

与し,本剤の薬物動態に及ぼす食事の影響について検討した.図 2.7.6.1-1 に空腹時及び食後投与

群の平均血漿中未変化体濃度推移を示した.

0 12 24 36 48 724 8 0

1

2

3

4

5

6

食後投与群(n=12)

空腹時投与群(n=12)

経過時間(hr)

血漿中薬物濃度(μ

g/m

L)

図 2.7.6.1-1 空腹時及び食後単回投与における未変化体の血漿中薬物濃度推移(平均値±標準偏差)

(投与量:200 mg)

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モダフィニル 2.7.6 個々の試験のまとめ Page 5

2.7.6.1

モダフィニルの薬物動態に及ぼす食事による影響の有無の指標となる未変化体(ラセミ体)の

Cmax 及び AUC0-72 の対数変換値について,時期と用法を要因とした二元配置分散分析を行ったと

ころ,用法による差は認められなかった(表 2.7.6.1-5).また,未変化体(ラセミ体)の Cmax 及

び AUC0-72の平均値の差(比)の 90%信頼区間は,それぞれ 0.91571~1.10233 及び 0.97001~1.20036

であり,「後発医薬品の生物学的同等性試験ガイドライン」に定められた生物学的同等性の判断基

準である log(0.8)~log(1.25)の範囲であった(表 2.7.6.1-6).

表 2.7.6.1-5 空腹時及び食後投与別の未変化体の薬物動態パラメータ

投与方法Cmax

(μg/mL) tmax (hr)

t1/2 (hr)

AUC0-72 (μg・hr/mL)

AUC0-∞ (μg・hr/mL)

空腹時投与 5.16 ± 1.42 2.4 ± 0.9 14.27 ± 3.07 67.89 ± 19.05 69.78 ± 20.05

食後投与 5.10 ± 0.82 2.9 ± 1.1 14.86 ± 2.43 72.71 ± 16.36 75.00 ± 17.16

平均値±標準偏差

表 2.7.6.1-6 未変化体の Cmax 及び AUC0-72 における 平均値の差(比)の 90%信頼区間(対数変換値)

Cmax 0.91571~1.10233 AUC0-72 0.97001~1.20036

その他の薬物動態パラメータについて,二元配置分散分析で用法による差が認められたのは,

未変化体の尿中排泄量(Ae0-72)(p=0.00000)とスルホン体の Cmax(p=0.00630)及び AUC0-72

(p=0.04830)であった(表 2.7.6.1-7,8).平均値の差(比)の 90%信頼区間が「後発医薬品の生

物学的同等性試験ガイドライン」の判定基準の範囲外であった薬物動態パラメータは,未変化体

の tmax 及び Ae0-72,(S)-モダフィニルの Cmax 及び tmax,(R)-モダフィニルの tmax,アシッド体

の t1/2,スルホン体のすべてのパラメータであった.

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モダフィニル 2.7.6 個々の試験のまとめ Page 6

2.7.6.1

表 2.7.6.1-7 空腹時及び食後投与群における光学異性体(d-体,l-体)と主代謝物(アシッド体,ス

ルホン体)の薬物動態パラメータ Cmax tmax t1/2 AUC0-72 AUC0-∞ CL/F Vd/F MRT0-72 MRT0-∞ CL(m)

測定項目 投与群 μg/mL hr hr μg•hr/mL μg•hr/mL mL/min/kg L/kg hr hr mL/min/kg

1.93 2.1 4.21 14.94 14.83 2.00 0.68 6.50 6.88 / 空腹時投与群

0.41 0.7 1.35 4.98 5.19 0.51 0.08 1.45 1.62 / 2.09 2.7 3.91 14.46 14.29 2.05 0.66 6.71 6.99 /

d-体 食後投与群

0.40 1.1 1.16 5.08 5.27 0.45 0.07 1.78 1.88 / 2.27 2.8 13.44 44.61 46.08 0.62 0.70 17.60 20.04 /

空腹時投与群0.33 1.0 2.32 7.84 8.43 0.12 0.10 2.29 3.23 / 2.31 3.0 13.78 41.40 42.94 0.66 0.75 17.87 20.44 /

l-体 食後投与群

0.43 1.5 3.42 8.07 9.36 0.14 0.08 3.03 4.63 / 2.61 3.3 8.08 28.54 28.85 / / / / 1.00

空腹時投与群0.62 0.8 4.40 7.38 7.03 / / / / 0.21 2.53 3.4 7.02 29.64 29.91 / / / / 1.00

アシッド体 食後投与群

0.74 0.7 1.26 4.95 5.00 / / / / 0.16 0.35 19.2 - 16.37 - / / / / /

空腹時投与群0.10 11.5 - 6.03 - / / / / /

0.28* 19.0 34.66 14.02* 20.50 / / / / / スルホン体

食後投与群 0.09 6.2 14.78 5.16 9.60 / / / / /

/:算出せず、-:該当値なし 上段:平均、下段:標準偏差(n=12)

*:空腹時投与群に比して有意差(p<0.05)あり[分散分析]

表 2.7.6.1-8 空腹時及び食後投与群における平均累積尿中排泄率(%) 蓄尿間隔(hr)

投与群 測定項目 0-4 0-8 0-12 0-24 0-48 0-72 0.91 2.07 3.27 4.36 5.15 5.25

未変化体 0.47 0.62 0.75 0.93 1.00 1.02 10.56 23.65 32.87 44.10 49.46 50.35

アシッド体 2.17 4.68 5.33 5.58 5.59 5.73 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00

スルホン体 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 11.47 25.73 36.15 48.46 54.61 55.60

空腹時投与群

計 2.22 4.60 5.00 5.14 5.03 5.11 1.21 3.23 4.80 6.22 7.12 7.26

未変化体 0.54 0.62 0.85 1.25 1.47 1.57 8.70 24.09 34.72 47.06 52.82 53.94

アシッド体 4.40 5.76 6.47 7.52 6.83 6.83 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00

スルホン体 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 9.91 27.32 39.52 53.28 59.94 61.20

食後投与群

計 4.83 5.73 6.20 7.20 6.29 6.25

上段:平均、下段:標準偏差(n=12) *:空腹時投与群に比して有意差(p<0.05)あり[分散分析]

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モダフィニル 2.7.6 個々の試験のまとめ Page 7

2.7.6.1

安全性の結果:

治験薬との因果関係が否定できない有害事象は,空腹時投与群で 12 例中 11 例(91.7%),食後

投与群で 12 例中 8 例(66.7%)に認められた.

空腹時投与群では体温上昇が 8 例に,頭痛,悪心が各 2 例に,鎮静(ボンヤリ状態),熱感,倦

怠感,血中アミラーゼ増加及びリパーゼ増加が各 1 例に認められた.一方,食後投与群では体温

上昇が 8 例に,頭痛及び白血球数増加が各 1 例に認められた.これらはいずれも軽度で,処置を

必要とすることなく回復した(表 2.7.6.1-9).

その他の生理学的検査(血圧,脈拍数,呼吸数)並びに心電図検査及び眼底検査について臨床

的に問題となる所見は認められなかった.

死亡例,重篤例及び中止例は報告されなかった.

表 2.7.6.1-9 空腹時及び食後投与時に発現した有害事象 投与群 空腹時投与群 食後投与群 投与例数 12 12

発現例数 12 8 有害事象

発現率 100.0% 66.7% 発現例数 11 8

副作用 発現率 91.7% 66.7%

治験薬との関連性 あり注) なし あり注) なし 有害事象発現件数 17 2 10 7

鼻咽頭炎 1 鎮静(ボンヤリ状態) 1

頭痛 2 1 悪心 2 熱感 1

自 他 覚 症 状

倦怠感 1 白血球数増加 1 1 1 リンパ球数減少 1 好中球数増加 1

網状赤血球数増加 1 血中アミラーゼ増加 1

リパーゼ増加 1 C-反応性蛋白増加 1

血中リン増加 1

臨 床 検 査

血中甲状腺刺激ホルモン増加 1 体温上昇 8 8

注)治験薬との因果関係が「明らかに関連がある」,「おそらく関連がある」及び「関連があるかもしれない」 と判定された有害事象

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モダフィニル 2.7.6 個々の試験のまとめ Page 8

2.7.6.1

投与群ごとの有害事象一覧表(臨床検査値異常を含む)を,程度別,治験薬との因果関係別に

分けて表 2.7.6.1-10~13 に示した.

表 2.7.6.1-10 空腹時投与群 程度別の有害事象

治験番号 CN-0102 投与群 空腹時投与

すべての有害事象 (発現数 12 例 19 件)

関連の否定できない有害事象注) (発現数 11 例 17 件)

症例数 12 12 程度 軽度 中等度 重度 不明 計 (%) 軽度 中等度 重度 不明 計 (%)症例ごとの有害事象発現例数 12 (100.0) 0 0 0 12 (100.0) 11 (91.7) 0 0 0 11 (91.7)有害事象発現例数 12 (100.0) 0 0 0 11 (91.7) 0 0 0 有害事象発現件数 19 0 0 0 19 17 0 0 0 17

倦怠感 1 1 (8.3) 1 1 (8.3)全身障害および 投与局所様態 熱感 1 1 (8.3) 1 1 (8.3)

頭痛 2 2 (16.7) 2 2 (16.7)神経系障害

鎮静 1 1 (8.3) 1 1 (8.3)胃腸障害 悪心 2 2 (16.7) 2 2 (16.7)

体温上昇 8 8 (66.7) 8 8 (66.7)リパーゼ増加 1 1 (8.3) 1 1 (8.3)血中アミラーゼ増加 1 1 (8.3) 1 1 (8.3)白血球数増加 1 1 (8.3)

臨床検査

網状赤血球数増加 1 1 (8.3) 注)治験薬との因果関係が「明らかに関連がある」,「おそらく関連がある」及び「関連があるかもしれない」と判定された有害事象

表 2.7.6.1-11 食後投与群 程度別の有害事象

治験番号 CN-0102 投与群 食後投与

すべての有害事象 (発現数 8 例 17 件)

関連の否定できない有害事象注) (発現数 8 例 10 件)

症例数 12 12 程度 軽度 中等度 重度 不明 計 (%) 軽度 中等度 重度 不明 計 (%)症例ごとの有害事象発現例数 8 (66.7) 0 0 0 8 (66.7) 8 (66.7) 0 0 0 8 (66.7)有害事象発現例数 8 (66.7) 0 0 0 8 (66.7) 0 0 0 有害事象発現件数 17 0 0 0 17 10 0 0 0 10

神経系障害 頭痛 1 1 (8.3) 1 1 (8.3)呼吸器,胸郭

および縦隔障害 鼻咽頭炎 1 1 (8.3)

体温上昇 8 8 (66.7) 8 8 (66.7)白血球数増加 2 2 (16.7) 1 1 (8.3)C-反応性蛋白増加 1 1 (8.3) リンパ球数減少 1 1 (8.3) 血中リン増加 1 1 (8.3) 血中甲状腺刺激ホルモ

ン増加 1 1 (8.3)

臨床検査

好中球数増加 1 1 (8.3) 注)治験薬との因果関係が「明らかに関連がある」,「おそらく関連がある」及び「関連があるかもしれない」と判定された有害事象

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モダフィニル 2.7.6 個々の試験のまとめ Page 9

2.7.6.1

表 2.7.6.1-12 空腹時投与群 因果関係別の有害事象 治験番号 CN-0102 投与群 空腹時投与

すべての有害事象 (発現数 12 例 19 件)

症例数 12

因果関係 明らかに 関連がある

おそらく 関連がある

関連がある

かもしれない関連がない 計

症例ごとの有害事象発現例数 6 (50.0) 3 (25.0) 2 (16.7) 1 (8.3) 12 (100.0) 有害事象発現例数 6 (50.0) 4 (33.3) 3 (25.0) 2 (16.7) 有害事象発現件数 6 5 6 2 19

倦怠感 1 1 (8.3) 全身障害および 投与局所様態 熱感 1 1 (8.3)

頭痛 2 2 (16.7) 神経系障害

鎮静 1 1 (8.3) 胃腸障害 悪心 2 2 (16.7)

体温上昇 6 2 8 (66.7) リパーゼ増加 1 1 (8.3) 血中アミラーゼ増加 1 1 (8.3) 白血球数増加 1 1 (8.3)

臨床検査

網状赤血球数増加 1 1 (8.3)

表 2.7.6.1-13 食後投与群 因果関係別の有害事象 治験番号 CN-0102 投与群 食後投与

すべての有害事象 (発現数 8 例 17 件)

症例数 12

因果関係 明らかに 関連がある

おそらく 関連がある

関連がある

かもしれない関連がない 計

症例ごとの有害事象発現例数 7 (58.3) 1 (8.3) 0 0 8 (66.7) 有害事象発現例数 7 (58.3) 1 (8.3) 2 (16.7) 2 (16.7) 有害事象発現件数 7 1 2 7 17

神経系障害 頭痛 1 1 (8.3) 呼吸器,胸郭

および縦隔障害 鼻咽頭炎 1 1 (8.3)

体温上昇 7 1 8 (66.7) 白血球数増加 1 1 2 (16.7) C-反応性蛋白増加 1 1 (8.3) リンパ球数減少 1 1 (8.3) 血中リン増加 1 1 (8.3) 血中甲状腺刺激ホルモン

増加 1 1 (8.3)

臨床検査

好中球数増加 1 1 (8.3) 要約及び結論:

空腹時及び食後投与群の未変化体の Cmax並びに AUC0-72における平均値の差の 90%信頼区間は

log(0.8)~log(1.25)の範囲内であったことから,モダフィニルの薬物動態に及ぼす食事の影

響はないと判断した.

安全性については,空腹時及び食後投与群いずれも臨床上特に問題となる副作用は認められなか

った.

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モダフィニル 2.7.6 個々の試験のまとめ Page 11

2.7.6.2

有害事象,臨床検査(血液生化学検査,血液学検査,尿検査),身体測定,生理学的検査,心電

図を観察した.

有害事象の取扱い:

記載なし 分析方法:

血漿及び尿中の未変化体(ラセミ体),代謝物(アシッド体,スルホン体)及び血漿中の光学異

性体(S-体,R-体)については HPLC 法を用いて測定した. 統計解析法:

経口投与時の薬物動態パラメータについて,tmax 以外のパラメータは分散分析,tmax は Wilcoxon

の順位和検定を実施した.更に,平均値の差(比)の 90%信頼区間(未変換値)を算出した. 被験者の内訳:12 例の被験者を登録.全例が試験を完了し,解析対象となった. 被験者背景:表 2.7.6.2-1 に被験者背景を示した.

表 2.7.6.2-1 被験者背景 対象例数 12

性別 男 12 20 以上 40 未満 12 平均値±標準偏差 22.4 ± 2.4

年齢 (歳)

範囲 20 ~ 27 50 以上 70 未満 3 70 以上 9

平均値±標準偏差 71.2 ± 7.6 体重 (kg)

範囲 55.0 ~ 81.0 平均値±標準偏差 177.3 ± 7.6 身長

(cm) 範囲 159.0 ~ 188.5 人種 不明

薬物動態の結果:

12 例の健康成人男子を対象に,空腹時又は食後にモダフィニル 100 mg 錠を 2 錠ずつ投与し,

本薬の薬物動態に及ぼす食事の影響について検討した.図 2.7.6.2-1 に空腹時及び食後投与群の平

均血漿中未変化体濃度推移を示した.また,未変化体及びアシッド体の薬物動態パラメータを表

2.7.6.2-2,3 に示した.

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モダフィニル 2.7.6 個々の試験のまとめ Page 12

2.7.6.2

0

1

2

3

4

5

0 12 24 36 48

時間(hr)

血漿

中濃

度(

mg/

L )空腹時投与群(n=12)

食後投与群(n=12)

図 2.7.6.2-1 空腹時及び食後単回投与における未変化体の血漿中薬物濃度推移(平均値±標準偏差)

本剤 200 mg 経口投与時の薬物動態パラメータについて,tmax 以外のパラメータは分散分析,tmax

は Wilcoxon の順位和検定を実施した.その結果,未変化体の食後投与群の Cmax は 3.61 mg/L であ

り,空腹時投与群の 4.01 mg/L に比べ有意に低値を示した.また,tmax は食後投与群で 3.21 時間,

空腹時投与群 2.05 時間となり,食事により有意に遅延した.一方,AUC0-∞及び t1/2 に有意な差は

認められなかった.更に AUC0-∞及び Cmax の平均値の差の 90%信頼区間(未変換値)は 80~120%

の範囲内であったことから,モダフィニルの薬物動態に対して食事の影響はないものと判断した.

表 2.7.6.2-2 健康成人男子へ空腹時及び食後モダフィニル 200 mg 単回経口投与における 未変化体の薬物動態パラメータ

a:空腹時投与群に比して有意差(p<0.05)あり[分散分析] b:空腹時投与群に比して有意差(p<0.05)あり[Wilcoxon の順位和検定] 表 2.7.6.2-3 健康成人男子へ空腹時及び食後モダフィニル 200 mg 単回経口投与における

アシッド体の薬物動態パラメータ Cmax (mg/L) tmax (hr) t1/2 (hr) AUC0-∞ (mg・hr/L) Ae0-72 (mg)

空腹時 食後 空腹時 食後 空腹時 食後 空腹時 食後 空腹時 食後 平均値 1.95 1.75a 2.75 4.49b 5.69 5.67 21.03 20.77 82.62 84.63a

標準偏差 0.35 0.41 0.66 0.93 1.13 0.76 4.66 5.09 10.64 11.44a:空腹時投与群に比して有意差(p<0.05)あり[分散分析] b:空腹時投与群に比して有意差(p<0.05)あり[Wilcoxon の順位和検定]

アシッド体についても,Cmax は食後投与群 1.75 mg/L が空腹時投与群 1.95 mg/L と食事により有

意に減少した.また,tmax は食後投与群で 4.49 時間,空腹時投与群で 2.75 時間と食事により有意

Cmax (mg/L) tmax (hr) t1/2 (hr) AUC0-∞ (mg・hr/L) Ae0-72 (mg)

空腹時 食後 空腹時 食後 空腹時 食後 空腹時 食後 空腹時 食後 平均値 4.01 3.61a 2.05 3.21b 11.69 13.03 51.83 52.91 9.02 11.07a

標準偏差 0.90 1.01 0.46 1.32 2.18 2.75 12.58 15.14 1.12 2.34

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モダフィニル 2.7.6 個々の試験のまとめ Page 13

2.7.6.2

に遅延した.一方,AUC0-∞と t1/2 については食事の影響が認められなかった.

未変化体の Ae0-72 は,食後投与群と空腹時投与群でそれぞれ 11.07 mg 及び 9.02 mg と有意な差

が認められ,アシッド体においてもそれぞれ 84.63 mg 及び 82.62 mg と有意な差が認められた.

累積未変化体排泄率は投与量に対して 5%程度であった.

各光学異性体の薬物動態に及ぼす食事の影響について検討した結果について,血漿中 S-体及び

R-体の薬物動態パラメータを表 2.7.6.2-4 に示した.

R-体の t1/2 は S-体の t1/2 に比べ有意に長く,ラセミ体の t1/2とほぼ同じであった.S-体及び R-体

のいずれの薬物動態パラメータ(Cmax,tmax,AUC0-∞及び t1/2)においても食後投与群及び空腹時

投与群間に統計的に有意な差は認められず,本剤を経口投与した時の光学異性体の薬物動態に食

事は影響しないことが示唆された.

表 2.7.6.2-4 健康成人男子へ空腹時及び食後モダフィニル 200 mg 単回経口投与における

(S)-及び(R)-モダフィニルの薬物動態パラメータ

a:(S)-モダフィニルに比して有意差(p<0.05)あり[分散分析]

安全性の結果:

12 例中 1 例で 5 秒間の腹部筋肉の激痛,1 例で SGOT の上昇(筋肉の負傷に関連する)が認め

られた.自覚症状としては,12 例中 4 例より採血部位の痛み,腹部筋肉痛,頭痛,耳痛,悪心,

鼓腸があり,問診票からは,12 例中 8 例より 49 件の報告があり,そのうち 38 件は 2 例の被験者

より報告され,主に眠気,口渇,食欲増進があった.

なお,死亡例,重篤例及び中止例は認められなかった. 要約及び結論:

未変化体の食後投与群の Cmax は空腹時投与群に比べ有意に低値を示した.また,食事により tmax

も有意に遅延した.しかし,AUC0-∞及び Cmax の平均値の差(比)の 90%信頼区間(未変換値)

は 80~120%の範囲内であったことから,モダフィニルの薬物動態に対して食事の影響はないも

のと判断した.

R-体の t1/2 は S-体の t1/2 に比べ長く,ラセミ体の t1/2 とほぼ同じであった.S 及び R-体のいずれ

の薬物動態パラメータ(Cmax,tmax,AUC0-∞及び t1/2)においても空腹時投与群及び食後投与群間

に統計学的に有意な差は認められず,本剤を経口投与した時の光学異性体の薬物動態に食事は影

響しないことが示唆された.

Cmax (mg/L) tmax (hr) t1/2 (hr) AUC0-∞ (mg・hr/L)

空腹時 食後 空腹時 食後 空腹時 食後 空腹時 食後 平均値 2.37 2.13 1.83 2.92 3.44 3.50 14.42 15.80

S-体 標準偏差 0.41 0.51 0.68 1.50 0.26 0.31 3.15 4.15 平均値 2.62 2.49 2.67 4.58 12.13a 13.43a 48.18a 49.08a

R-体 標準偏差 0.40 0.62 1.08 1.96 1.23 3.46 11.53 14.37

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5.3.1.2 生物学的同等性(BE)試験

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モダフィニル 2.7.6 個々の試験のまとめ Page 16

2.7.6.3

被験者の内訳:24 例の被験者を登録.全例が試験を完了し,解析対象となった. 被験者背景:被験者背景を表 2.7.6.3-3 に示した.

表 2.7.6.3-3 被験者背景 対象例数 24

性別 男 24 20 未満 2 20 以上 40 未満 22 平均値±標準偏差 24.7 ± 4.5

年齢 (歳)

範囲 19 ~ 35 50 以上 70 未満 10 70 以上 14 平均値±標準偏差 72.0 ± 6.8

体重 (kg)

範囲 60.4 ~ 84.4 平均値±標準偏差 178.1 ± 5.5 身長

(cm) 範囲 168 ~ 190 白人 22 アフリカ系 1 人種 その他 1

薬物動態の結果:

米国での臨床試験に使用していた A* 社製 100 mg 錠と C* 社製 100 mg 錠間及びこれら

100 mg 錠と C* 社製 200 mg 錠間の生物学的同等性を検証するための試験,並びにモダフィニ

ル 200 mg 微粉砕懸濁液と比較したときの相対生物学的利用率を検証するための試験が,健康成

人男子 24 例を対象に実施された.図 2.7.6.3-1 に各製剤 200 mg 投与時の平均血漿中未変化体濃度

推移を示した.また,各製剤 200 mg 投与時の未変化体の薬物動態パラメータを表 2.7.6.3-4 に,

最小二乗平均の比及び幾何平均の比の 90%信頼区間を表 2.7.6.3-5 に示した.

図 2.7.6.3-1 各製剤 200 mg 投与時における未変化体の平均血漿中未変化体濃度推移

(平均値±標準偏差)

0

1

2

3

4

5

6

0 12 24 36 48時間(hr)

血漿

中濃

度(

µg/m

L)

社製100 mg 錠2錠投与群(n=24)

社製100 mg 錠2錠投与群(n=24)

社製200 mg 1錠投与群(n=24)

モダフィニル200 mg懸濁液投与群 (n=24)

*新薬承認情報提供時に置き換え

azwell
テキストボックス
A*
azwell
テキストボックス
C*
azwell
テキストボックス
C*
azwell
テキストボックス
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モダフィニル 2.7.6 個々の試験のまとめ Page 17

2.7.6.3

表 2.7.6.3-4 A* 社製 100 mg 錠, C* 社製 100 mg 錠, C* 社製 200 mg 錠又は原薬

微粉砕懸濁液単回経口投与(200 mg)時の血漿中未変化体薬物動態パラメータ

薬物動態 パラメータ

A* 社製 100 mg 錠

(標準製剤) (100 mg 錠×2)

C* 社製 100 mg 錠

(試験製剤) (100 mg 錠×2)

C* 社製 200 mg 錠 (試験製剤)

(200 mg 錠×1)

モダフィニル 200 mg

微粉砕懸濁液 AUC0-t

(μg・hr /mL) 53.338 (10.083) 52.804 (9.221) 53.490 (8.931) 53.485 (9.778)

AUC0-∞ (μg・hr/mL)

56.536 (11.478) 56.108 (10.268) 56.914 (9.902) 56.572 (10.745)

Cmax

(μg/mL) 4.455 (0.687) 4.389 (0.742) 4.424 (0.619) 4.557 (0.589)

tmax (hr)

1.815 (1.031) 2.229 (1.063) 2.002 (1.231) 1.729 (1.073)

t1/2

(hr) 11.413 (2.148) 11.154 (1.968) 11.411 (2.115) 11.016 (1.978)

Fa (%)

100.172 (7.538) 99.709 (9.175) 101.064 (6.608) 100

平均値(標準偏差)

a:微粉砕懸濁液に対する相対生物学的利用率

表 2.7.6.3-5 A* 社製 100 mg 錠, C* 社製 100 mg 錠, C* 社製 200 mg 錠間における

薬物動態パラメータの 90%信頼区間 A* 社製 100 mg 錠

(標準製剤,100 mg 錠×2) A* 社製 100 mg 錠

(標準製剤,100 mg 錠×2) C* 社製 200 mg 錠

(試験製剤,200 mg 錠×1) C* 社製 100 mg 錠

(試験製剤,100 mg 錠×2) C* 社製 200 mg 錠

(試験製剤,200 mg 錠×1) C* 社製 100 mg 錠

(試験製剤,100 mg 錠×2)

比較製剤

薬物動態 パラメータ

90%信頼区間 (未変換値)

90%信頼区間 (対数変換値)

90%信頼区間 (未変換値)

90%信頼区間 (対数変換値)

90%信頼区間 (未変換値)

90%信頼区間 (対数変換値)

AUC0-t (μg・hr /mL)

96.4 - 102 96.5 - 102 97.7 - 103 97.8 - 103 98.7 - 104 98.7 - 104

AUC0-∞ (μg・hr/mL)

96.6 - 102 96.8 - 102 98.1 - 103 98.3 - 104 98.8 - 104 98.9 - 104

Cmax

(μg/mL) 93.4 - 104 93.4 - 103 94.2 - 104 94.6 - 105 95.6 - 106 96.2 - 106

tmax

(hr) 94.5 - 151 算出せず 82.0 - 139 算出せず 66.7 - 113 算出せず

t1/2

(hr) 94.1 - 101 算出せず 96.4 - 104 算出せず 98.6 - 106 算出せず

A* 社製 100 mg 錠, C* 社製 100 mg 錠及び C* 社製 200 mg 錠の相対生物学的利用率

は,微粉砕懸濁液と比較してそれぞれ 100.172,99.709 及び 101.064%であった.

A* 社製100 mg錠, C* 社製 100 mg錠及び C* 社製 200 mg錠それぞれの間でAUC0-t,

AUC0-∞,Cmax 及び t1/2 の平均値の差の 90%信頼区間(未変換値)は 80~120%の範囲内であった.

また,AUC0-t,AUC0-∞及び Cmax の平均値の差の 90%信頼区間(対数変換値)は log(0.8)~log(1.25)

の範囲内であった.更に tmax は Friedman のχ2 検定では,3 種類の錠剤間でそれぞれ有意な差は認

められなかった.以上のことから,製造場所の異なる 2 種類の 100 mg 錠間及び各 100 mg 錠と 200

mg カプセル型錠間は,生物学的に同等と判断された.

C*

*新薬承認情報提供時に置き換え

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モダフィニル 2.7.6 個々の試験のまとめ Page 18

2.7.6.3

安全性の結果:

製剤 Aで 24例中 11例(45.8%),製剤Bで 24例中 8例(33.3%),製剤 Cで 24例中 13例(54.2%),

製剤 D で 24 例中 16 例(66.7%)に有害事象が認められた.

頭痛の頻度が最も高く,製剤 A で 7 例(29.2%),製剤 B で 4 例(16.7%),製剤 C で 5 例(20.8%),

製剤 D で 6 例(25.0%)であった.その他にめまい,不眠,血管拡張,錯乱状態,離人症,神経

質及び思考異常などが認められた.

モダフィニル 200 mg 投与は安全で十分な忍容性が確認された.消化器系と中枢神経系の有害

事象の発現頻度が微粉砕懸濁液で他の製剤に比べわずかに高くかつ発現が早かったことより,微

粉砕懸濁液は他の製剤に比べ忍容性が低かった.

生理学検査,心電図,血液生化学検査,血液学検査,尿検査,身体検査の結果,いずれの製剤

を 200 mg 投与しても臨床的に有意な変化は認められなかった.しかしすべての投与群で投与後 2

~6 時間で収縮期血圧が約 10 mmHg,脈拍が約 10 回/分上昇した.

なお,死亡例,重篤例及び中止例は認められなかった. 要約及び結論:

4 種類の製剤にて( A* 社製 100 mg 錠:臨床試験に用いた 100 mg 錠 2 錠, C* 社製 100 mg

錠:フランスで市販の 100 mg 錠 2 錠, C* 社製 200 mg:200 mg カプセル型錠 1 錠及び 200 mg

懸濁液)モダフィニル 200 mg を健康成人男子に単回投与した場合,安全で十分な忍容性が確認

された.

血漿中未変化体濃度の薬物動態解析において 3 製剤( A* 社製 100 mg 錠, C* 社製 100 mg

錠及び C* 社製 200 mg カプセル型錠)は生物学的に同等であった. A* 社製 100 mg 錠,

C* 社製 100 mg 錠及び C* 社製 200 mg カプセル型錠の微粉砕懸濁液に対する相対的生物

学的利用率はいずれもほぼ 100%であった.

A*

C*

*新薬承認情報提供時に置き換え

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モダフィニル 2.7.6 個々の試験のまとめ Page 25

2.7.6.5

被験者の内訳:

20 例の被験者を登録.全例が試験を完了し,解析対象となった. 被験者背景:被験者背景を表 2.7.6.5-3 に示した.

表 2.7.6.5-3 被験者背景 対象例数 20

性別 男 20 20 以上 40 未満 18 40 以上 2 平均値±標準偏差 26.6 ± 7.3

年齢 (歳)

範囲 20 ~ 45 50 以上 70 未満 6 70 以上 14 平均値±標準偏差 75.1 ± 8.0

体重 (kg)

範囲 58.8 ~ 87.1 平均値±標準偏差 180.1 ± 5.2 身長

(cm) 範囲 170 ~ 189 白人 17 アフリカ系 1 人種 その他 2

薬物動態の結果:

異なる 2 つの場所で製造された製剤の同等性を検証するため,健康成人男子 20 例を対象に,

A* 社製 100 mg 錠 2 錠と B* 社製 100 mg 錠 2 錠について生物学的同等性試験を行った.

図 2.7.6.5-1 に A* 社製 100 mg 錠 2 錠及び B* 社製 100 mg 錠 2 錠投与時の平均血漿中未

変化体濃度推移を,表 2.7.6.5-4 に未変化体の薬物動態パラメータ及び 90%信頼区間を示した.

AUC0-t,AUC0-∞及び Cmax の最小二乗平均値の比の 90%信頼区間(未変換値)は 80~120%の

範囲内であった.tmax は Wilcoxon の順位和検定において,両製剤間に有意な差は認められなかっ

た.また AUC0-t,AUC0-∞及び Cmax の幾何平均値の比の 90%信頼区間(対数変換値)は log(0.8)

~log(1.25)の範囲内であった.

表 2.7.6.5-4 A* 社製 100 mg 錠及び B* 社製 100 mg 錠単回経口投与(200 mg)時の

未変化体の薬物動態パラメータ及び 90%信頼区間

平均値(標準偏差)

薬物動態 パラメータ

A* 社製 100 mg 錠

(試験製剤) (n=20)

B* 社製 100 mg 錠

(標準製剤) (n=20)

90%信頼区間 (未変換値)

90%信頼区間

(対数変換値)

AUC0-t (μg・hr /mL) 57.509 (9.472) 58.449 (9.458) 96.2 - 101 96.0 - 101 AUC0-∞ (μg・hr/mL) 60.273 (9.635) 61.404 (9.822) 96.1 - 100 95.9 - 100 Cmax (μg/mL) 4.312 (0.506) 4.418 (0.547) 92.9 - 102 93.0 - 103 tmax (hr) 2.284 (1.004) 1.892 (1.044) 95.5 - 146 算出せず

A*

*新薬承認情報提供時に置き換え

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モダフィニル 2.7.6 個々の試験のまとめ Page 26

2.7.6.5

0

1

2

3

4

5

0 12 24 36 48時間(hr)

血漿

中濃

度(μg

/mL)

社製 (n=20)

社製 (n=20)

図 2.7.6.5-1 A* 社製 100 mg 錠及び B* 社製 100 mg 錠単回経口投与(200 mg)時 の未変化体の血漿中薬物濃度推移(平均値±標準偏差)

以上の結果より,異なる 2 つの場所で製造された製剤は健康成人において生物学的に同等であ

ることが確認された.

安全性の結果:

A* 社の製剤で 20 例中 11 例(55%), B* 社の製剤で 20 例中 11 例(55%)に有害事象

が認められ,すべての有害事象は軽度であり,投与による明確な関連がある又はおそらく関連が

ある有害事象はなかった.頻度の高い有害事象は頭痛( A* 社及び B* 社の製剤でそれぞ

れ 6 例及び 8 例),めまい(それぞれ 1 例及び 3 例)であった.有害事象は製剤間及び群間で同様

の頻度及び程度で認められた.

生理学的検査,心電図,血液生化学検査,血液学検査,尿検査,身体測定の結果,いずれの製

剤を 200 mg 投与しても臨床的に有意な変化は認められなかった.

なお,死亡例,重篤例及び中止例は認められなかった. 要約及び結論:

健康成人男子にモダフィニル 200 mg を単回経口投与した場合,安全で十分な忍容性が証明さ

れた.有害事象は製剤間及び群間で同様の頻度及び程度であり,投与による因果関係が疑われる

有害事象はなかった.生理学的検査,心電図,血液生化学検査,血液学検査,尿検査,身体測定

の結果,いずれの製剤を投与しても臨床的に有意な変化は認められなかった.血漿中未変化体濃

度の薬物動態解析において 2 製剤は生物学的に同等であった.

*新薬承認情報提供時に置き換え

azwell
テキストボックス
A*
azwell
テキストボックス
B*
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モダフィニル 2.7.6 個々の試験のまとめ Page 29

2.7.6.6

表 2.7.6.6-2 臨床上重要な変化の定義(2/2) 臨床上重要な変化の定義

3) 臨床検査 (1) 血液学的検査

ヘマトクリット値 : 37%以下(男子) 32%以下(女子)

ヘモグロビン : 11.5 g/dL 以下(男子) 9.5 g/dL 以下(女子)

白血球数 : 2800/mm3 以下あるいは 16000/mm3 以上 好酸球 : 10%以上 好中球 : 15%以下

(2) 血小板数 : 75000/mm3以下あるいは 700000/mm3 以上血液生化学的検査 AST : 基準値上限値の 3 倍以上 ALT : 基準値上限値の 3 倍以上 ALP : 基準値上限値の 3 倍以上 LDH : 基準値上限値の 3 倍以上 尿素窒素 : 30 mg/dL 以上 クレアチニン : 2.0 mg/dL 以上 尿酸 : 10.5 mg/dL 以上(男子)

8.5 mg/dL 以上(女子) 総ビリルビン : 2.0 mg/dL 以上

(3) 尿検査 尿蛋白 : 2 段階(units)以上の増加 尿中グルコース : 2 段階(units)以上の増加 円柱 : 2 段階(units)以上の増加

有害事象の取扱い:

有害事象と治験薬との因果関係は,「Related」,「Probable」,「Possible」,「Remote」,「None」の 5

段階で判定された(表 2.7.6.6-3).

表 2.7.6.6-3 治験薬との因果関係

すべての有害事象

因果関係の

判定

・Related ・Probable ・Possible ・Remote ・None

(明らかに関連がある) (おそらく関連がある) (関連があるかもしれない)

(関連がうすい) (関連がない)

分析方法:

未変化体,アシッド体及びスルホン体の血漿中濃度は HPLC 法で測定した. 統計解析法:

本試験に参加したすべての被験者について安全性データの解析を行った.本試験を完了した被

験者について薬物動態的解析を実施した.AUC0-t,AUC0-∞及び Cmax は対数変換値で評価した.tmax

を除くパラメータは分散分析(ANOVA)で解析を行った. 薬物動態: 現行処方製剤と改良処方製剤の生物学的同等性は,Schuirman Two One-Sided Tests

Procedure により 2 製剤の AUC0-∞及び Cmax の差(比)(対数変換値)について 90%信頼区間を検

討した.生物学的同等性の区間は log(0.8)~log(1.25)とした.

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モダフィニル 2.7.6 個々の試験のまとめ Page 30

2.7.6.6

tmax についてはノンパラメトリックな Wilcoxon 検定を行った.90%信頼区間についてもノンパ

ラメトリックな計算方法で算出した. 安全性:緊急に処置しなければならなかった有害事象の発現率を要約した.生理学検査は観察時

期ごとにまとめた.投与前及び投与後の臨床検査値は各投与時期ごとに要約した.異常及び臨床

的に有意な異常の臨床検査,生理学検査,心電図,身体検査結果は明記した. 被験者の内訳:

24 例の被験者が登録され,2 例が投与中止され,22 例が試験を完了した.安全性評価は 24 例

全例で,薬物動態評価は試験を完了した 22 例で行った(図 2.7.6.6-1).投与が中止された 2 例の

理由を表 2.7.6.6-4 に示した.

割付被験者 24 例

処方 6/7 群 12 例 処方 7/6 群 12 例

安全性評価対象 24 例

処方 6/7 群 12 例 処方 7/6 群 12 例

薬物動態評価対象 薬物動態評価除外

(完了) (中止/脱落) 22 例 2 例

処方 6/7 群 10 例 処方 6/7 群 2 例 処方 7/6 群 12 例 処方 7/6 群 0 例

図 2.7.6.6-1 被験者の内訳

表 2.7.6.6-4 投与中止/脱落症例 項目\処方 処方 6/7 群 処方 7/6 群

死亡(自動車事故)* 1 例 0 例 治験実施計画書違反のため

(OTC 服用) 1 例 0 例 処方 6/7=第 1 期に処方 6 を服薬後第 2 期に処方 7 を服薬 処方 7/6=第 1 期に処方 7 を服薬後第 2 期に処方 6 を服薬 *:詳細は安全性の項に記載

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モダフィニル 2.7.6 個々の試験のまとめ Page 31

2.7.6.6

被験者背景:

安全性評価対象例数 24 例の被験者背景を表 2.7.6.6-5 に示した.

表 2.7.6.6-5 被験者背景 対象例数 24

性別 男 24 20 以上 40 未満 22 40 以上 2 平均値±標準偏差 30.7 ± 7.1

年齢 (歳)

範囲 21 ~ 45 50 以上 70 未満 7 70 以上 17 平均値±標準偏差 77.0 ± 10.7

体重 (kg)

範囲 60.8 ~ 97.1 平均値±標準偏差 178.2 ± 7.7 身長

(cm) 範囲 167.6 ~ 195.6 白人 18 アフリカ系 2 ラテン系 3

人種

その他 1 薬物動態の結果:

米国で市販されていた旧処方の 200 mg 錠と現在米国で市販されている現行処方の 200 mg 錠の

生物学的同等性の検証が,健康成人男子 24 例を対象に実施された.第 1 期の投与終了後,2 例の

被験者が脱落した.図 2.7.6.6-2 には各製剤 400 mg 投与時における第 2 期まで試験に参加した 22

例の被験者の平均血漿中未変化体濃度推移を,更に表 2.7.6.6-6 には未変化体,アシッド体及びス

ルホン体の薬物動態パラメータをに示した.

0

1

2

3

4

5

0 12 24 36 48時間(hr)

血漿

中濃

度(μg

/mL)

処方6(旧市販の処方、n=22)

処方7(現市販の処方、n=22)

図 2.7.6.6-2 各製剤 400 mg 投与時における未変化体の血漿中薬物濃度推移(平均値±標準偏差)

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モダフィニル 2.7.6 個々の試験のまとめ Page 32

2.7.6.6

表 2.7.6.6-6 未変化体及びその代謝物の薬物動態パラメータ

処方(n) 薬物動態 パラメータ

Cmax (μg/mL)

AUC0-∞

(μg・hr/mL)AUC0-t

(μg・hr/mL)tmax (hr)

t1/2 (hr)

CL/F (mL/min)

V/F(L)

平均 9.23 136.5 132.4 2.5 13.6 51.1 58.96(22) 標準偏差 2.08 30.2 28.6 1.3 2.0 10.7 9.1 平均 9.21 137.3 133.3 2.6 13.6 51.1 58.6

未変化体 7(22)

標準偏差 2.00 32.7 30.8 1.0 2.2 11.5 9.9 平均 4.30 52.6 50.9 3.6 7.1 ND ND

6(22) 標準偏差 1.22 12.1 12.2 1.2 1.3 ND ND平均 4.34 53.0 51.2 3.4 7.3 ND ND

アシッド

体 7(22)

標準偏差 1.56 17.7 17.7 0.8 1.7 ND ND平均 0.71 ND 35.5 24.4 ND ND ND

6(22) 標準偏差 0.42 ND 20.6 6.5 ND ND ND平均 0.70 ND 34.1 25.7 ND ND ND

スルホン

体 7(22)

標準偏差 0.35 ND 19.2 12.8 ND ND NDND:算出せず

血漿中未変化体の Cmax 及び AUC0-∞の幾何平均値の差の 90%信頼区間(対数変換値)は log(0.8)

~log(1.25)の範囲内であった.更に tmax を除く,他のパラメータについて分散分析を実施したと

ころいずれのパラメータも有意な差は認められなかった.tmax は Wilcoxon の順位和検定を行い有

意な差は認められなかった.また,アシッド体及びスルホン体のパラメータも 2 製剤間で有意な

差は認められなかった.以上のことから,旧処方(処方 6)の 200 mg 錠と現行処方(処方 7)の

200 mg 錠は生物学的に同等であることが示された. 安全性の結果:

処方 6 で 24 例中 13 例(54%),処方 7 で 22 例中 10 例(45%)に有害事象が報告された.処方

6 投与時の有害事象の発現率に時期による差は認められなかった(第 1 期:12 例中 7 例[58%],

第 2 期:12 例中 6 例[50%]).しかし,処方 7 投与時の有害事象の発現率は第 1 期が 12 例中 10

例[83%]で第 2 期が 10 例中 0 例[0%]と異なった.最も頻度の高い有害事象は処方 6 及び 7

ともに頭痛(処方 6:10 件 24 例中 5 例[21%],処方 7:7 件 22 例中 5 例[23%])であった.個

別の有害事象については以下に述べるが,処方 6 及び処方 7 の有害事象は概して類似したもので

あった.

処方 6 又は処方 7 を投与後の主たる有害事象は軽度なものであった.薬剤との因果関係が疑わ

れる有害事象は頭痛,無力症,悪心,神経過敏,眩暈,不眠,錯乱及び感覚異常であった.他の

有害事象は,「関連がない」又は「関連がうすい」ものであった.

1 例の被験者は投与 6 日後に発生した重篤な有害事象(事故による障害:自動車事故)のため

脱落した.本被験者は第 1 期に処方 6 を投与されていた.本被験者はこの事故の障害により死亡

した.この有害事象は重篤と位置付けられたが,本剤との因果関係はないと判断された.なお,

死亡例及び中止例は認められなかった.

血液生化学検査及び血液学検査で,処方 6 及び処方 7 の投与による重大な変動は認められなか

った.少数例で投与により血液生化学検査値で臨床的に有意な異常が認められた.処方 7 投与後

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モダフィニル 2.7.6 個々の試験のまとめ Page 33

2.7.6.6

1 例にヘマトクリット値の低下が,処方 6 及び処方 7 投与後それぞれで 1 例に CPK 値の上昇が認

められた.いずれの異常も回復し,持続しなかった.

生理学検査で,処方 6 及び処方 7 の投与による重大な変動は認められなかった.両処方を投与

することにより,平均脈拍及び収縮期血圧が上昇した.拡張期血圧の変動は小さかった.しかし

平均脈拍,収縮期血圧及び拡張期血圧は本試験を通して正常範囲内であった.処方 6 投与後 1 例

に収縮期血圧の臨床的に有意な低下が認められた.処方 6 及び処方 7 投与後それぞれで平均脈拍

及び拡張期血圧の臨床的に有意な異常は認められなかった.

身体検査及び心電図測定の結果,試験期間を通してすべての被験者で新たな臨床的に有意な異

常は認められなかった. 要約及び結論:

2 種類の処方の錠剤について生物学的同等性試験が実施され,Cmax 及び AUC0-∞の平均値の差

(比)の 90%信頼区間が生物学的同等性の基準である log(0.8)~log(1.25)の範囲内であった.他の

パラメータにおいても 2 処方間に有意な差は認められなかった.

2 種類の処方とも良好な忍容性を示し,両処方に差は認められなかった.

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5.3.2 ヒト生体試料を用いた薬物動態試験

5.3.2.1 血漿蛋白結合試験:章番号 2.7.6.7

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モダフィニル 2.7.6 個々の試験のまとめ Page 35

薬物動態及び安全性の評価:

薬物濃度測定用の採血は,投与 1 及び 8 日目の投与前及び投与後 0.3,0.6,1,1.5,2,2.5,3,

4,6,8,10,12 時間,並びに 15 日目の投与前及び投与後 0.3,0.6,1,1.5,2,2.5,3,4,6,

8,10,12,24,36 時間に行った.

投与前の試料を用い,3 時間,平衡透析法にてタンパク結合置換反応を実施した.反応に用い

た濃度は,モダフィニル 5μg/mL,ワルファリン 1μg/mL,ジアゼパム 400 ng/mL,プロプラノロ

ール 40 ng/mL であった.

生理学的検査及び臨床検査を実施した. 有害事象の取扱い:

記載なし

分析方法:HPLC 法を用いて血漿中濃度を測定した. 統計解析法:

薬物動態パラメータについては 1-コンパートメントモデルを用いて解析し,Student の t 検定を

用いて比較を行った.臨床検査値は分散分析を用いて比較を行った. 被験者の内訳:

健康成人男子 18 例(実薬群 12 例:平均年齢 27.8 歳,対照群 6 例:平均年齢 26.3 歳)を登録.

全例が試験を完了し,解析対象となった. 被験者背景:

平均年齢は実薬群 27.8 歳,対照群 26.3 歳であり,平均体重は実薬群 66.6 kg,対照群 72.5 kg で,

平均身長は実薬群 175.8 cm,対照群 178.2 cm であった(表 2.7.6.7-1).

表 2.7.6.7-1 被験者背景

投与群 実薬群 対照群

対象例数 12 6 性別 男 12 6

20 以上 40 未満 12 6 平均値±標準偏差 27.8 ± 3.8 26.3 ± 4.1

年齢 (歳)

範囲 22 ~ 33 22 ~ 34 50 以上 70 未満 7 2 70 以上 5 4 平均値±標準偏差 66.6 ± 10.3 72.5 ± 12.1

体重 (kg)

範囲 50 ~ 85 55 ~ 84 平均値±標準偏差 175.8 ± 7.5 178.2 ± 4.1 身長

(cm) 範囲 165 ~ 190 172 ~ 183 人種 不明

2.7.6.7

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モダフィニル 2.7.6 個々の試験のまとめ Page 36

薬物動態の結果:

実薬群及び対照群の血漿中未変化体及びアシッド体の薬物動態パラメータを表 2.7.6.7-2 に示し

た.

モダフィニル 200 mgを反復投与した実薬群の血漿中未変化体及びアシッド体濃度は, 8 日目

に定常状態に達し,この状態が 15 日目まで続いた.この試験により,モダフィニル 200 mg反復

投与による酵素誘導は認められなかった.実薬群は対照群と比較して,8 日目及び 15 日目の未変

化体のCmaxとAUC0-12の値が有意に高かったことから,実薬群では累積が生じていることが示さ

れた.しかし,血漿中アシッド体濃度には対照群と比較して差は認められなかった.

表 2.7.6.7-2 実薬群及び対照群の血漿中未変化体及びアシッド体の薬物動態パラメータ 1 日目 8 日目 15 日目

実薬群 2.60 ± 0.24 3.73 ± 0.25 3.94 ± 0.29 Cmax (μg/mL) 対照群 2.29 ± 0.25 2.57 ± 0.17 2.37 ± 0.17

実薬群 21.86 ± 1.98 33.85 ± 2.88 35.72 ± 2.93 未変化体

AUC0-12 (μg・hr/mL) 対照群 18.98 ± 2.17 20.49 ± 1.52 20.36 ± 1.27

実薬群 1.61 ± 0.11 1.89 ± 0.15 2.05 ± 0.17 Cmax (μg/mL) 対照群 1.76 ± 0.18 1.82 ± 0.17 1.68 ± 0.11

実薬群 13.62 ± 0.78 16.80 ± 1.31 18.24 ± 1.33 アシッド体

AUC0-12 (μg・hr/mL) 対照群 14.38 ± 1.44 14.30 ± 1.07 14.20 ± 0.86

平均値±標準誤差 モダフィニルの血漿タンパクに対する結合率は約 61%であり,主にアルブミンに結合すると考

えられる.モダフィニルは治療濃度のワルファリン,ジアゼパム及びプロプラノロールのタンパ

ク結合率に影響を与えなかった.すなわち,in vivo においても,モダフィニルによるタンパク結

合の置換が起こらず,これらの 3 種の薬剤とのモダフィニルとの薬物相互作用が起こる可能性は

低いと考えられる(表 2.7.6.7-3).

表 2.7.6.7-3 各投与群におけるモダフィニル,ワルファリン,ジアゼパム及びプ

ロプラノロールのタンパク結合率(%) 1 日目 8 日目 15 日目 モダフィニル 実薬群1) 62.11 ± 1.16 61.53 ± 2.41 61.31 ± 2.13 対照群2) 61.94 ± 1.84 60.45 ± 2.70 61.07 ± 2.32 ワルファリン 実薬群1) 98.68 ± 0.16 98.66 ± 0.11 98.62 ± 0.14 対照群2) 98.60 ± 0.11 98.50 ± 0.20 98.62 ± 0.13 ジアゼパム 実薬群1) 97.42 ± 0.41 97.44 ± 0.48 97.50 ± 0.28 対照群2) 97.71 ± 0.08 97.62 ± 0.19 97.65 ± 0.32 プロプラノロール 実薬群1) 88.47 ± 2.83 87.41 ± 2.52 87.17 ± 2.33 対照群2) 89.03 ± 2.21 87.68 ± 3.13 88.26 ± 3.44 平均値±標準誤差 1):n=12 2):n=6

2.7.6.7

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モダフィニル 2.7.6 個々の試験のまとめ Page 37

安全性の結果:

18 例中 1 例の被験者に有害事象が 2 件(無気力と頭痛を伴う倦怠感)認められたが,血圧,心

拍数及び血液検査には影響は認められなかった.本試験において安全で十分な忍容性が確認され

た.なお,死亡例,重篤例及び死亡例は認められなかった. 要約及び結論:

モダフィニル 200 mg を反復経口投与した結果,血漿中未変化体及びアシッド体濃度は, 8 日

目に定常状態に達し,この状態が 15 日目まで続いた.反復経口投与時の血漿を用い,ワルファリ

ン,ジアゼパム及びプロプラノロールのタンパク結合率への影響を検討した結果,タンパク結合

率に変化は認められなかった.

2.7.6.7

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5.3.3 臨床薬物動態(PK)試験

5.3.3.1 健康被験者における PK 及び初期忍容性試験:章番号 2.7.6.8~ 2.7.6.14 5.3.3.2 患者における PK 及び初期忍容性試験 :章番号 2.7.6.15~2.7.6.16 5.3.3.3 内 因 性 要 因 を 検 討 し た P K 試 験 :章番号 2.7.6.17~2.7.6.19 5.3.3.4 外 因 性 要 因 を 検 討 し た P K 試 験 :章番号 2.7.6.20~2.7.6.27

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5.3.3.1 健康被験者における PK 及び初期忍容性試験

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モダフィニル 2.7.6 個々の試験のまとめ Page 39

2.7.6.8

投与方法:

100μCi の 14C で標識されたモダフィニル 200 mg を含む懸濁液 30 mL 及び蒸留水 30 mL を経口

投与した. 薬物動態の評価:

血漿中,血球中,尿中,糞中のモダフィニル及び代謝物の濃度測定のため試料を採取した.採

血は,投与前,投与後 0.5,1,2,3,4,6,9,12,24,36,48,72,96,120,144,168 及び

192 時間に実施した.尿試料は,投与前,0-4,4-9,9-12,12-24,24-48,48-72,72-96,96-120,

120-144,144-168,168-192,192-216,216-240 及び 240-264 時間の間隔で採取した. 安全性の評価:

記載なし 有害事象の取扱い:

有害事象と治験薬との因果関係は,「Almost Certainly」,「Probably」,「Possibly」,「Unlikely」,

「Unrelated」の 5 段階で判定された(表 2.7.6.8-1).

表 2.7.6.8-1 治験薬との因果関係

すべての有害事象

因果関係の

判定

・Almost Certainly ・Probably ・Possibly ・Unlikely ・Unrelated

(明らかに関連がある) (おそらく関連がある) (関連があるかもしれない)

(関連がうすい) (関連がない)

分析方法:HPLC-UV, LC/MS/MS 及びラジオ HPLC を用いて測定した. 統計解析法:

薬物動態パラメータはノンコンパートメントモデルを用いて算出した.回帰分析には PC-SAS

を用いた. 被験者の内訳:

健康成人男子 6 例(平均年齢 26.5 歳)を登録.全例が試験を完了し,解析対象となった.

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モダフィニル 2.7.6 個々の試験のまとめ Page 40

2.7.6.8

被験者背景:被験者背景を表 2.7.6.8-2 に示した.

表 2.7.6.8-2 被験者背景 対象例数 6

性別 男 6 20 以上 40 未満 6 平均値±標準偏差 26.5 ± 6.0

年齢 (歳)

範囲 21 ~ 36 50 以上 70 未満 3 70 以上 3 平均値±標準偏差 71.5 ± 11.6

体重 (kg)

範囲 58.5 ~ 86.2 平均値±標準偏差 177.4 ± 10.0 身長

(cm) 範囲 165.1 ~ 190.5 人種 白人 6

薬物動態の結果:

健康成人男子 6 例に側鎖標識体 14C-モダフィニルを経口投与した時の血漿中総放射能,未変化

体,アシッド体及びスルホン体濃度推移を図 2.7.6.8-1 に,累積尿中排泄率を図 2.7.6.8-2 に示した.

0.01

0.1

1

10

0 24 48 72 96 120 144 168 192時間(hr)

血漿

中濃

度(

µg/m

L)

0.01

0.1

1

10

総放

射能

(µg

equ

iv./m

L)

未変化体

アシッド体

スルホン体

全放射能

図 2.7.6.8-1 側鎖標識体 14C-モダフィニルを経口投与時の血漿中総放射能,未変化体,

アシッド体及びスルホン体濃度推移(平均±標準偏差,n=6)

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モダフィニル 2.7.6 個々の試験のまとめ Page 41

2.7.6.8

0

20

40

60

80

100

0 24 48 72 96 120 144 168 192 216 240 264時間(hr)

累積

尿中

排泄

率(%

dos

e)未変化体

アシッド体

全放射能

図 2.7.6.8-2 側鎖標識体 14C-モダフィニルを経口投与時の累積尿中排泄率

(平均±標準偏差,n=6)

経口投与後の 14C-モダフィニルの吸収は良好で(投与した全放射能の約 80%が尿中に,2%未

満が糞中に回収),放射能濃度の平均半減期(約 3 日)はモダフィニルの平均半減期(約 10 時間)

より長かった.また,尿中に排泄された放射能の 90%以上が投与後 24 時間までに排泄された.

ヒトにおける主たる尿中代謝物はアシッド体であり,未変化体の累積尿中排泄率は 4.8%であっ

た.これらの結果より,モダフィニルの消失は腎排泄より代謝の寄与が大きいと考える.

得られた尿(投与後 0~24 時間)を用いて,HPLC/UV 及びラジオ HPLC で尿中代謝物の定性

と定量を実施し, LC/MS/MS にて尿中代謝物の化学構造の同定及び確認をした.尿中代謝物とし

て,モダフィニルと 6 種の代謝物,すなわちアシッド体,スルホン体,アシッドスルホン体,ア

シッド水酸化体並びに水酸化体の 2 種のグルクロン酸抱合体の存在が明らかとなった.これらの

代謝物は全被験者の尿中に存在した.

被験者ごとの尿中代謝物プロファイルは,各代謝物の相対的な量は同じであった.0~4 時間の

試料では,主な尿中代謝物はアシッド体であり,これは試料中総放射能の約 75%であった.残り

の 25%はアシッド水酸化体並びに水酸化体の 2 つのグルクロン酸抱合体であり,モダフィニルに

対する相対保持時間(α値)を基に LC/MS/MS で確認した値と比較して代謝物を同定した.

LC/MS/MS における分析では全被験者の尿中でスルホン体を同定したが,定量試験では,この代

謝物の濃度は定量限界未満であった.同様に,アシッドスルホン体も LC/MS/MS では検出された

が,定量試験では 1 名(約 0.7%)を除くすべての被験者で定量限界未満であった.(表 2.7.6.8-3)

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モダフィニル 2.7.6 個々の試験のまとめ Page 42

2.7.6.8

表 2.7.6.8-3 側鎖標識体 14C-モダフィニルを経口投与した時の尿中代謝物組成 試料中放射能活性に対する割合(%)

尿中代謝物 0~4 hr 12~24 hr

極性成分 a 2.85 ± 2.32 17.64 ± 3.95b 水酸化体

グルクロン酸抱合 1 5.51 ± 1.87 8.78 ± 1.55 b

水酸化体 グルクロン酸抱合 2

1.32 ± 0.55 1.88 ± 0.82 b

アシッド水酸化体 6.46 ± 2.11 4.58 ± 3.91 未変化体 8.33 ± 2.70 8.21 ± 4.92

アシッド体 76.42 ± 9.51 52.42 ± 7.81 スルホン体 0.00 ± 0.00 0.00 ± 0.00

アシッドスルホン体 0.11 ± 0.27 3.78 ± 1.03 b 平均±標準偏差 a:溶媒先端部分に溶出されるピーク b:n=5

投与後の血液試料を用い,血漿及び赤血球中の放射能量を測定した(表 2.7.6.8-4).その結果,in vivo

での赤血球/血漿中濃度比は約 0.39 であった.これらのことより,モダフィニルの血球への移行

率は低く,代謝物の移行はさらに低いものと考えられた.

表 2.7.6.8-4 ヒトに側鎖識体 14C-モダフィニルを単回経口

投与した時の in vivo における血球移行 時間(hr) 赤血球/血漿中濃度比

0.5 0.42 ± 0.01 1.0 0.41 ± 0.02 2.0 0.38 ± 0.03 3.0 0.33 ± 0.02 4.0 0.35 ± 0.02 6.0 0.35 ± 0.02 9.0 0.38 ± 0.03

12.0 0.40 ± 0.04 24.0 0.45 ± 0.05 36.0 0.43 ± 0.05 48.0a 0.37 ± 0.06

平均値±標準偏差,n=6 a:n=5

安全性の結果:

6 例中 2 例の被験者に 4 件の有害事象が報告され,1 例に中等度の悪寒及び軽度の口内びらん,

1 例に軽度の口内びらん及び口腔内に酸味を感じるが認められた.いずれの事象も治験薬との因

果関係は否定されなかった.それ以外に,本試験中に重篤な又は予期しない有害事象,死亡例及

び中止例は認められなかった. 要約及び結論:

本試験中に重篤な又は予期しない有害事象は認められなかった. 14C-モダフィニル経口投与後,投与した全放射能の 81%が尿及び糞で回収された.アシッド体

はヒトにおいて主たる尿中代謝物であった.

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モダフィニル 2.7.6 個々の試験のまとめ Page 45

2.7.6.9

分析方法:

血漿中及び尿中の未変化体(ラセミ体),代謝物(アシッド体,スルホン体)及び血漿中の光学

異性体(S-体,R-体)の濃度測定は HPLC 法を用いた. 統計解析法:

各投与群における血漿中の未変化体,代謝物,光学異性体,尿中の未変化体,代謝物の薬物動

態パラメータは記述統計を用いて要約した.さらに血漿中の未変化体及び光学異性体(S-体,R-

体)については,投与量と Cmax または AUC0-∞間で単回帰分析を行い,線形性について検討した. 被験者の内訳:

各 Step とも,最終的に適格性が確認された 8 例(モダフィニル投与 6 例,プラセボ投与 2 例)

に割付けを行った(表 2.7.6.9-3).

表 2.7.6.9-3 被験者の内訳 Step 投与量(mg/回) 例数

1 50 8 2 100 8 3 200 8 4 400 8

本治験においては,中止,脱落例及び治験計画書からの逸脱は認められなかった.薬物動態解

析についてはプラセボ投与の 8 例を除いた 24 例,安全性解析については全例(32 例)が対象と

なった. 被験者背景:

全例が男子であり,平均の年齢,身長,体重及び BMI は各投与群で大きな差はなかった.(表

2.7.6.9-4) 表 2.7.6.9-4 被験者背景

モダフィニル 背景因子

50mg 投与群 100mg 投与群 200mg 投与群 400mg 投与群 プラセボ投与

性別 男 6 6 6 6 8 20~25 歳 6 5 6 5 8 26~30 歳 0 1 0 1 0

平均値±標準偏差 22.3±1.9 23.5±2.0 21.0±0.9 21.8±2.1 20.9±0.6 年齢

(歳)

範囲 20~25 22~27 20~22 20~26 20~22 平均値±標準偏差 175.13±4.56 171.73±4.95 169.78±3.45 170.58±5.39 173.31±6.56 身長

(cm) 範囲 166.8~179.6 165.7~178.9 166.9~176.5 162.2~176.6 161.9~181.7<55 0 1 0 2 2

55≦ <60 2 1 2 2 2 60≦ <65 3 3 4 1 2 65≦ <70 0 0 0 1 0

70≦ 1 1 0 0 2 平均値±標準偏差 62.63±6.20 60.92±6.86 61.18±3.53 57.62±5.17 60.88±7.30

体重

(kg)

範囲 56.5~74.3 51.4~71.5 55.3~64.6 51.0~65.3 53.6~72.6 18.5≦ <22.0 4 5 4 5 7 22.0≦ <25.0 2 1 2 1 1

平均値±標準偏差 20.40±1.80 20.60±1.59 21.23±1.33 19.78±1.42 20.21±1.35 BMI

範囲 18.8~23.0 18.7~23.0 19.3~22.7 18.7~22.6 18.5~22.0

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モダフィニル 2.7.6 個々の試験のまとめ Page 46

2.7.6.9

薬物動態の結果:

モダフィニルを 50~400 mg 健康成人男子に単回経口投与(空腹時)した時の各投与量におけ

るモダフィニル投与後の血漿中未変化体濃度推移を図 2.7.6.9-1 に示した.

0 12 24 36 48 724 8 0.0

5.0

10.0

13.0

400 mg投与群(n=6)

200 mg投与群(n=6)

100 mg投与群(n=6)

50 mg投与群(n=6)

経過時間(hr)

血漿中濃度(μ

g/m

L)

図 2.7.6.9-1 モダフィニル投与後の血漿中未変体濃度(平均値±標準偏差)

未変化体(ラセミ体)の tmaxは1.9~3.0時間,t1/2は9.92~14.78時間,CL/Fは0.65~0.87 mL/min/kg,

Vd/F は 0.68~0.81 L/kg であり,投与量によらずほぼ一定であった(表 2.7.6.9-5).投与量と Cmax

又は AUC0-∞間の相関係数は,それぞれ,0.943,0.916 であり,回帰直線の切片の 95%信頼区間は

原点を含んだ.よって 50~400 mg の投与範囲において Cmax 並びに AUC0-∞は投与量に比例し線

形性を示すと判断した(図 2.7.6.9-2).

0

2

4

6

8

10

12

14

16

0 50 100 150 200 250 300 350 400 450

y = 0.025x + 0.574r = 0.943n = 6

Cm

ax(μ

g/m

L)

投与量(mg)

0

50

100

150

200

250

300

350

0 50 100 150 200 250 300 350 400 450

y = 0.499x - 10.430r = 0.916n = 6

AU

C0-∞(μ

g·hr

/mL)

投与量(mg) 図 2.7.6.9-2 モダフィニルの投与量と血漿中未変化体の Cmax 又は AUC0-∞との相関

光学異性体(S-体,R-体)についても,投与量と Cmax及び AUC0-∞間で単回帰分析を行った結果,

50~400 mg の投与量範囲において線形性を示した.

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モダフィニル 2.7.6 個々の試験のまとめ Page 47

2.7.6.9

アシッド体とスルホン体の Cmax,tmax 及び t1/2 には両者間で差がみられ,主代謝物はアシッド体

と考えられた(表 2.7.6.9-6).尿中へは投与後 72 時間までに投与量の 42.50~49.42%が排泄され,

アシッド体がその大半を占め,未変化体はわずかでスルホン体はほとんど認められなかった.

表 2.7.6.9-5 各投与群における未変化体の薬物動態パラメータ

投与量 Cmax

(μg/mL) tmax (hr)

t1/2 (hr)

AUC0-72 (μg・hr/mL)

AUC0-∞ (μg・hr/mL)

CL/F (mL/min/kg)

Vd/F (L/kg)

50 mg 1.49 ± 0.28 2.2 ± 1.4 9.92 ± 3.24 16.21 ± 5.26 16.95 ± 5.28 0.87 ± 0.30 0.68 ± 0.10100 mg 3.20 ± 0.56 1.9 ± 1.4 11.77 ± 2.22 39.56 ± 8.91 40.34 ± 9.58 0.70 ± 0.11 0.70 ± 0.07200 mg 6.19 ± 0.87 2.5 ± 0.8 13.39 ± 3.12 82.08 ± 10.73 83.75 ± 11.59 0.67 ± 0.11 0.76 ± 0.15400 mg 10.53 ± 2.30 3.0 ± 0.9 14.78 ± 2.76 184.74 ± 55.48 191.39 ± 61.93 0.65 ± 0.17 0.81 ± 0.14

平均値 ± 標準偏差

表 2.7.6.9-6 200 mg 投与群の光学異性体,代謝物の薬物動態パラメータ

測定項目 Cmax

(μg/mL) tmax (hr)

t1/2 (hr)

AUC0-72 (μg・hr/mL)

AUC0-∞ (μg・hr/mL)

S-体 2.15 ± 0.42 2.4 ± 0.7 4.38 ± 0.30 16.15 ± 2.18 16.16 ± 2.22 R-体 2.23 ± 0.38 2.6 ± 0.9 15.13 ± 2.21 44.49 ± 5.95 46.18 ± 6.57

アシッド体 3.44 ± 0.61 3.1 ± 0.9 6.68 ± 2.02 37.48 ± 6.79 37.91 ± 6.96 スルホン体 0.45 ± 0.25 22.0 ± 4.9 25.21 ± 7.51 19.80 ± 10.73 24.78 ± 14.91

平均値±標準偏差 安全性の結果:

治験薬との因果関係が否定できない有害事象は以下のようなものであったが,いずれも軽度で

あった.自他覚症状として 100 mg 投与群で鎮静(ボンヤリ状態)が 1 例に,200 mg 投与群で熱

感が 4 例に,頚部痛,頭痛,倦怠感が各 1 例に,400 mg 投与群で鎮静(ボンヤリ状態)が 2 例に,

動悸,頭痛,熱感,腹痛が各 1 例に認められたが,いずれも軽度で処置することなく回復した.

生理学的検査においては体温上昇が 200 mg 投与群で 1 例,400 mg 投与群で 5 例に認められた

が,その他には特に臨床上問題となる所見は認められなかった.

臨床検査において,50 mg 投与群で血中ナトリウム増加,好酸球数増加が各 1 例に,200 mg 投

与群で血中ビリルビン増加が 1 例に 2 件認められたがいずれも回復性を示した(表 2.7.6.9-7).

死亡,重篤例及び中止例は報告されなかった.

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モダフィニル 2.7.6 個々の試験のまとめ Page 48

2.7.6.9

表 2.7.6.9-7 各投与量群で発現した有害事象 投与群 50 mg 100 mg 200 mg 400 mg プラセボ 投与例数 6 6 6 6 8

発現例数 3 3 5 6 5 有害事象

発現率(%) 50.0 50.0 83.3 100 62.5 発現例数 2 1 5 6 4

副作用 発現率(%) 33.3 16.7 83.3 100.0 50.0

治験薬との関連性 あり注)

なしあり注)

なしあり注)

なし あり注) なし あり注)

なし

有害事象発現件数 2 1 1 3 10 0 11 2 4 2 麦粒腫 1 頚部痛 1 動悸 1

鎮静(ボンヤリ状態) 1 2 頭痛 1 1 傾眠 1 悪寒 1 倦怠感 1 熱感 4 1

覚 症

腹痛 1 白血球数増加 1 1 好酸球数増加 1 1

血中ビリルビン増加 1 2* 1 血中ブドウ糖増加 2 血中ナトリウム増加 1

尿中血陽性 1

尿中ケトン体陽性 1 体温上昇 1 5

注)治験薬との因果関係が「明らかに関連がある」,「おそらく関連がある」及び「関連があるかもしれない」と判定された有害事象 *:同一被験者で総ビリルビンと直接ビリルビンの増加が認められた.