プログラミング初級(java) - 早稲田大学パッケージ:...

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プログラミング初級(Java) 2コンピュータが情報を扱うには? (変数, データ型, 代入) 白銀 純子 Copyright (C) Junko Shirogane, Waseda University 2019, All rights reserved. 1

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Page 1: プログラミング初級(Java) - 早稲田大学パッケージ: Javaに用意されている様々な機能(クラス)の分類 プログラミングのために使うことのできる機能(クラス)を、その内容ごとに

プログラミング初級(Java)

第2回コンピュータが情報を扱うには?

(変数, データ型, 代入)

白銀純子

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Page 2: プログラミング初級(Java) - 早稲田大学パッケージ: Javaに用意されている様々な機能(クラス)の分類 プログラミングのために使うことのできる機能(クラス)を、その内容ごとに

第2回の内容プログラムを書くときのお約束

プログラムで扱うデータのおはなし

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プログラムを書くときのお約束

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プログラムの「カタチ」プログラムには決まった形(最低限必要な命令のセット)がある

必ずこれだけの命令を書いてから他の部分を書く

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import java.io.*;

import java.lang.*;

public class JavaProg {

public static void main(String[] args) {

}

}

JavaProg.java

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プログラムの「カタチ」

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import java.io.*;

import java.lang.*;

public class JavaProg {

public static void main(String[] args) {

}

}

JavaProg.javaプログラム中に書くお約束

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プログラムの「カタチ」

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import java.io.*;

import java.lang.*;

public class JavaProg {

public static void main(String[] args) {

}

}

JavaProg.javaimport文

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お約束「import文」とは(1)import文: Javaファイルの中で使われる機能(クラス)を明示する文

クラスの名前とパッケージをあわせて記述

パッケージ: Javaに用意されている様々な機能(クラス)の分類

プログラミングのために使うことのできる機能(クラス)を、その内容ごとに分類したもの

「java.io」, 「java.lang」はパッケージの名前

各クラスの名前は、「パッケージ名.クラス名」がフルネーム

例えばファイルに対する操作をするための「File」というクラスは、フルネームは「java.io.File」

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お約束「import文」とは(2)Javaファイルの中で使うクラスについては、そのクラスを使うことをファイルの冒頭で示しておくことが多い

示した場合: そのクラスの名前をパッケージ名を省略可能(「java.io.File」であれば、「File」とだけ書けばよい)

示しなかった場合: その機能の名前をフルネームで記述

示すには: 「import」というキーワードの後に続けてクラスの名前を書く

1つ1つのクラスの名前を指定するか、「java.io.*」のように、1つのパッケージ内のクラスを全て、と指定する

「*」で「全て」という意味

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お約束「import文」とは

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import java.io.*;

import java.lang.*;

public class JavaProg {

public static void main(String[] args) {

}

}

JavaProg.java

クラス宣言

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お約束(1)「クラス宣言」とはJavaは、「クラス」というものを基本にして動作する

クラス: Javaプログラムを動作させるための基本単位

XXの処理をするためのクラス

XXのデータを格納するためのクラス

etc.

様々な役割を持ったクラスをたくさん作り、お互いに連携させることでJavaのプログラムは動作

この授業では、当面はクラスは1つか2つ

「public class クラス名 {…}」で、クラスの名前を決める

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プログラムの「カタチ」

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import java.io.*;

import java.lang.*;

public class JavaProg {

public static void main(String[] args) {

}

}

JavaProg.java

拡張子なしのファイル名

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「拡張子なしのファイル名」とは「public class クラス名 {…}」でクラスの名前を決める

Javaでは、原則として「クラス名」は、拡張子なし(「.java」なし)のファイル名にする

クラス名とファイル名は全く違うものにすることもできるが、原則として同じものにする

コンパイルすると、「クラス名.class」という名前のファイルができる

クラス名とファイル名(拡張子なしのファイル名)を全く違うものにしておくと、「ファイル名.class」というファイルはできない

プログラムを実行するときは、「java」コマンドの引数にクラス名を書く

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プログラムの「カタチ」

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import java.io.*;

import java.lang.*;

public class JavaProg {

public static void main(String[] args) {

}

}

JavaProg.java

mainメソッド

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「mainメソッド」とは「この部分を最初に実行すること」という意味の命令

Javaでは、プログラムを実行したときに、まず最初に「public static void main(String[] args)」の「{」と「}」の間に書かれている命令を実行

複数のクラスが存在するときは、 「public static void main(String[] args)」があるのは1つのクラスのみ

複数のクラスを使ってプログラムを実行するときは、「java」コマンドで指定するクラスは、「public static void main(String[] args)」を持っているクラス

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ファイルの名前の付け方の注意ファイル名に使ってよい文字(全て半角)

アルファベット(大文字・小文字ともOK, 大文字・小文字は区別される)

数字, 「_」(アンダースコア)

ファイル名の1文字目は、数字にしないこと

1文字目はアルファベット又は「_」にすること

「int」や「double」などのJavaの中で定義されている言葉(予約語)をファイル名にしないこと

int, float, double, char

static, final, public, private, class, void, new

etc.

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プログラムの書き方の基本

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プログラムの処理内容の書き込みプログラミング初級(Java)では: 当面、mainメソッド内にすべての処理内容を書き込み

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import java.io.*;

import java.lang.*;

public class JavaProg {

public static void main(String[] args) {

}

}

JavaProg.java

すべての処理内容を書き込み

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処理の順番書き込まれた命令は、上から順番に処理

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public static void main(String[] args) {

XXXX;

YYYY;

ZZZZ;

}

JavaProg.java

コンピュータは、書かれてある命令を上から順に実行(1. XXXX

2. YYYY

3. ZZZZ

の順で実行)

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区切り文字日本語を書くとき

「、」で文節を区切る

「。」で文を区切る

英語を書くときスペースまたは「,」で単語を区切る

「.」で文を区切る

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単語や文節、文を区切るための区切り文字がある

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import java.io.*;

import java.lang.*;

public class JavaProg {

public static void main(String[] args) {

int apple, orange, banana, pine, strawberry;

}

}

Javaの「区切り文字」は?

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JavaProg.java

単語の区切り方その1:

スペース

文の区切り:

「;」(セミコロン)

単語の区切り方その2:

「,」(コンマ)

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カッコの対応関係カッコは内側から閉じる

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import java.io.*;

import java.lang.*;

public class JavaProg {

public static void main(String[] args) {

XX {

YY {

}

}

}

}

JavaProg.java

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Javaプログラムを作るには?1. テキストエディタ(Meryやメモ帳など)で処理内容を記述する

Mery

「スタート」→「Tools」→「Mery」

メモ帳

「スタート」→「Windowsアクセサリ」→「メモ帳」

2. 記述した処理内容をファイルとして保存する

ファイル名の拡張子を「.java」にする

Meryだと、保存するとキーワードに色がつく

Meryでは、「エンコード」の欄を「日本語(シフトJIS)」に設定する

3. 保存したJavaファイルをコンパイル・実行する

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「import java.io.*; ~」の処理内容を、こういったテキストエディタで記述する

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エラーメッセージへの対処法

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うまくいかないときの確認事項必要な命令が、必要な場所に書かれてあるか?

命令Aは命令Bよりも上に書いていないといけない

命令Aはこの「{ ~ }」の中に書いていないといけない

etc.

カッコの対応付けが間違っていないか?

開くカッコと閉じるカッコの数は同じになっているか?

正しい場所でカッコを閉じているか?

etc.

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プログラミングでのエラープログラム作成時に、エラーでうまくいかないことも多い

コンパイル時に表示されるエラー: コンパイルエラー

スペルミスをした

カッコを開き忘れ・閉じ忘れた

必要な場所に必要な命令を書いていなかった, etc.

コンパイル後、実行時のエラー: 例外

数を0で割ろうとした

使ってはならない番号を使おうとした(配列など), etc.

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プログラム中の文法間違い、という意味のエラー

プログラムに文法間違いはないが、何らかのミスでそれ以上実行できない、という意味のエラー

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エラーメッセージの表示エラーメッセージは、コマンドプロンプト上に表示される

コンパイル・実行後に、コマンドプロンプトに、予期しないメッセージが表示されていたら、それをよく読むこと

コンパイルエラーは一度にたくさん表示されることがある

何もメッセージが表示されず、プロンプトが戻ってきたときは、コンパイルが成功

メッセージが表示された場合は、コンパイルに失敗

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コンパイルに失敗: プログラムの実行ができない!

コンパイル→エラーの修正→コンパイル…

を繰り返してエラーをなくしてから実行!

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エラーに対処するために...Meryの設定で、全角スペースを表示するようにすると便利

メニューバーの「ツール」→「オプション」で表示されたウィンドウで、「記号」タブの中の「全角空白表示」にチェック

まちがえて全角スペースを書いてしまってエラーになることもよくある

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コンパイルエラーの基本形

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XXX.java:n:メッセージ

プログラム中の文

^

基本的なコンパイルエラーのメッセージの形

XXX.java: コンパイルしたファイル名

n: エラーが見つかった行数(「n行目にエラーがある」という意味)

^: 「プログラム中の文」の中のあやしい部分(間違っていそうな部分)

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コンパイルエラーへの対処の基本コンパイルエラーには一番上から順に対処すること

コンパイルエラーがたくさん出てきたときは、多くの場合、上の方に出ているメッセージがより適切な意味

1つのまちがいが影響していろいろな部分のメッセージを出すことも

例えば、宣言していない変数を5箇所で使っていたら、5つエラーメッセージが出てくる

「メッセージ」の部分をよく読み、エラーの意味を理解すること

Meryやメモ帳で、エラーが出た行番号のところをよく見て、ミスを探すこと

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例外の基本形

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Exception in thread "main" 例外の内容at 例外の発生場所(XXX.java:n)

基本的な例外のメッセージの形

例外の内容:発生した例外の意味(例外の名前)

XXX.java: 実行したファイル名

n: 例外が見つかった行数(「n行目に例外がある」という意味)

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例外への対処の基本例外は、1度に1つだけしか表示されない(例外が出るとそこでプログラムの実行が終わってしまうため)

何行もたくさん表示されることがあるが、発生した例外は1つだけ

何行もメッセージが表示されたとしても、「例外の内容」を必ず確認すること

何の例外が起こったのかを、きちんと理解すること

例外が発生した行番号は、多くの場合、「at 例外の発生場所」の1つ目が適切

1つ目の「at 例外の発生場所」を確認し、Meryやメモ帳でその行番号の処理をよく確認して修正すること

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プログラムで扱うデータ~種類~

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プログラムでは何を扱う?プログラム扱うものは?

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扱うもの: データ

主に整数, 小数, 文字

データにも種類が存在

どの種類のデータを扱うか?をきちんと考える必要

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プログラムで扱うもの~データ型~整数

小数

文字

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プログラムでの表現:

int

プログラムでの表現:

float または double

プログラムでの表現:

char

プログラムでのデータは、どのデータ型になるかあらかじめ決めておく

「データ型」と呼ぶ

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データの「種類」は?1つ1つのデータにそれぞれ名前をつける

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例えば...

購入するりんごの数(int): apple

量った牛肉の分量(double): meat

「変数」と呼ぶ

「変数」 = データを入れるための箱

データは原則として、必ず箱の中に入れて扱う

データ型: int

変数名: appleデータ型: double

変数名: meat

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プログラムで扱うデータ~使い方~

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変数の宣言変数を使う前に、あらかじめその変数がどのデータ型かを準備しておかなければならない

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int apple, orange, banana;

double meat, chicken;

準備(宣言)例スペース

変数を「宣言する」という

「,」で区切って複数の変数を宣言できる

= それぞれの箱(変数)が、どのデータ型として使うものかをコンピュータに知らせ、箱を準備する

変数のデータ型を先頭に書く

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変数の名前の付け方の注意変数に使ってよい文字(全て半角)

アルファベット(大文字・小文字ともOK, 大文字・小文字は区別される)

数字, 「_」(アンダースコア)

変数名の1文字目は、数字にしないこと

1文字目はアルファベット又は「_」にすること

「int」や「double」などのJavaの中で定義されている言葉を変数にしないこと

int, float, double, char

static, final, public, private, class, void, new

etc.

Copyright (C) Junko Shirogane, Waseda University 2019, All rights reserved. 52

Page 39: プログラミング初級(Java) - 早稲田大学パッケージ: Javaに用意されている様々な機能(クラス)の分類 プログラミングのために使うことのできる機能(クラス)を、その内容ごとに

変数の値変数(箱)に値(データ)を入れて扱う

「=」で値を入れる

用意した変数に初めて値を入れること: 初期化

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購入したりんごの数が10個だった場合

apple = 10;

牛肉の分量を量ったら200.5gだった場合

meat = 200.5;

「代入する」という

= 箱の中に具体的なデータを入れること※「=」の左側は、必ず変数1つだけ

10

200.5

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変数の使い方計算などの処理の際に、具体的なデータを書く代わりに変数名を書く

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Ex. 100円のりんごを5つ買ったときの金額の計算(りんごの個数の変数: apple)

100×5 100×appleの代わりに

実際の計算は、「apple」の中に入っているデータをコンピュータが取り出し、計算する

変数を使うことのメリット

具体的なデータがいろいろと変わっても、プログラムの中を変更する必要がない(Ex. りんごを5つ買った場合のプログラム、6つ買った場合のプログラム...というものを作る必要がない)

「参照する」と呼ぶ

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数の計算変数(箱)の中には、計算結果や処理結果を入れることもできる

足し算: +

引き算: -

かけ算: *

割り算(商): /

割り算(余り): %

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例1: 代金計算(支払い金額: payment)

apple = 5;

banana = 3

payment = apple * 100 + banana * 150;

apple = 100;

pack = apple / 3;

remainder = apple % 3;

100円のりんごを5個、150円のバナナを3個買ったときの金額

100個のりんごを3個ずつ袋詰めしたとき、できあがる袋詰めの個数と余るりんごの個数

「payment」には、「950」という結果が入る

「pack」には「33」、「remainder」には「1」という結果が入る

例2: 個数計算(できあがる袋詰めの個数: pack, 余る個数: remainder)

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代入文を書くときの注意代入をするとき、「=」の左側と右側は、同じデータ型!

「=」の左側は、変数1つだけ!

「=」の右側のものを、左側の変数(箱)に入れるため

「=」の右側は計算式など、変数を複数使っていてもOK

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つまり...「a = b」の場合

aが「int」であれば、bも必ず「int」 bが「double」であれば、aも必ず「double」

aとbのデータ型が違う場合、コンパイルできない

a = b + c + d;

a + b = c + d;

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変数の使いまわし変数は使いまわし可能

同じ変数の宣言は1度だけで良く、何度も宣言する必要はなし

データ型の変更は不可

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データ型: int

変数名: apple

宣言直後: りんごの値段として「100」円を代入

しばらく後: りんごの値段として「80」円を代入

さらに後: りんごの「個数」として利用

ただし...すでに値が入っている変数に別の値を代入すると...

データ型: int

変数名: apple

100 80

データ型: int

変数名: apple

80 もともと入っていたデータは消える

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doubleとfloatの違いdoubleの方が小数点以下の数値をより詳細に扱うことが可能

代入文の書き方の違い

普通に数値を書くとdouble

数値の後に「f」をつけるとfloat

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double data = 0.5;

double data = 0.5f;

float data = 0.5f;

float data = 0.5;

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代入の不思議

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スーパーの在庫管理プログラム: 「milk」を、店にある牛乳の在庫のパック数と考えると...

トラックが来る前: 在庫のパック数は30

トラックが牛乳を50パック運んできた

milk = 30;

この後の店の在庫数の計算は?

milk = milk + 50;

トラックが来る前の在庫数

トラックが来た後の在庫数

「=」の右の変数は、直前までに代入されていた値「=」の左の変数には、「=」の右の計算結果を代入

(値が新しいものに更新される)

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プログラム例(牛乳の在庫計算)

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import java.io.*;

import java.lang.*;

public class JavaProg {

public static void main(String[] args) {

int milk;

milk = 30;

milk = milk + 50;

}

}

現在の在庫数の代入

牛乳の在庫数の宣言

トラックが来た後の在庫数の計算

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まとめ: 変数の鉄則1. 扱うデータのデータ型を決定し、名前を付け、変数として宣言する

2. 宣言した変数を初期化する

初期化: 変数を宣言した後、初めてその変数に値(データ)を代入すること

3. 変数を参照して計算等の処理に使う

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「宣言」→「初期化(値の代入)」→「参照」の順序を間違えないようにすること

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変数宣言の注意同じ名前の変数は、1回しか宣言できない

変数には、宣言と同時に値を代入してよい

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public static void main(String[] args) {

int abc;

...........................

int abc = 10;

}

コンパイルエラーが出る(一度宣言した変数は何回でも使えるので、「int abc = 10;」の「int」は不要)

int abc;

abc = 10;

int abc = 10;

同じ意味を表す

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変数の宣言忘れに注意どの変数であっても、宣言していなければ使えない

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int result;

result = banana + 10;

変数「banana」の宣言をしないまま、「banana」のデータを使って計算しようとしている

「シンボルを処理解釈できません」というエラーメッセージ

宣言していない変数はすぐ後に書かれているので、よくメッセージを読んで宣言をすること※スペルミスの可能性もあるので、要注意

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代入と参照の注意初期化をしないと、変数を参照できないので注意

箱の中にデータが入っていないので、存在しないデータを使って計算などはできないため

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int banana, result;

result = banana + 10;

変数「banana」の初期化をしないまま、「banana」の中からデータを取り出して計算しようとしている

「変数bananaは初期化されていない可能性があります」というエラーメッセージ

初期化が必要な変数(この変数を初期化すること)※どのような値を代入すればよいかはそのときどきでよく考えること

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ミルクの在庫のプログラムミルクの在庫を求めるプログラムを写してコンパイル・実行してみよう!

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import java.io.*;

import java.lang.*;

public class Milk {

public static void main(String[] args) {

int milk;

milk = 30;

milk = milk + 50;

System.out.println("ミルクの在庫: " + milk);

}

}

ミルクの在庫を求めるプログラム(Milk.java)

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プログラムの記述とコンパイル・実行プログラムの内容

Meryやメモ帳などのエディタ記述し、ファイルとして保存

コンパイル・実行

コマンドプロンプトで、保存したファイルを指定

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エディタとコマンドプロンプトは、どちらをどのように使うか、きちんと区別しよう!

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コンパイル・実行時の注意(1)コマンドプロンプトでのカレントフォルダを、Javaファイルを保存しているフォルダに設定すること

カレントフォルダ: コマンドプロンプトでの、現在の作業フォルダ

コマンドプロンプトを起動したとき: カレントフォルダはH:ドライブ

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Javaファイルをどこに保存しているか、必ず確認すること!

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コンパイル・実行時の注意(2)設定するためのコマンド(コマンドプロンプトに入力)

1. カレントフォルダのドライブ名を入力し、Enterキーを押す

2. 「cd フォルダ名」と入力し、Enterキーを押す

この2. を必要なだけ繰り返す

スペルミスなどの間違いをした場合は、入力しなおし

入力したコマンドは消せないので、新しく入力

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ドライブ名

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コンパイル・実行時の注意(3)設定方法例1: 「D:」ドライブの中にJavaファイルを保存した場合

D:

と入力してEnterキーを押す

設定方法例2: 「F:」ドライブの中の「Java」の中の「Practice」の中にJavaファイルを保存した場合

F:

と入力してEnterキーを押す

cd Java

と入力してEnterキーを押す

cd Practice

と入力してEnterキーを押す

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よくあるコンパイルエラー「Sample.java」というプログラムをコンパイルする場合

「クラス名'Sample'が受け入れられるのは、注釈処理が明示的にリクエストされた場合のみです」というコンパイルエラーの意味は?

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% javac Sample

コンパイル時には、拡張子「.java」も必要 拡張子なしでコンパイルしようとしているときに出るエラー

正しくは:

% javac Sample.java

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Javaファイルの開き方1度作ったJavaファイルは、ファイルをダブルクリックでは開かない!

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1. Meryやメモ帳を起動する2. メニューバーの「ファイル」→「開く」を選択する3. Javaファイルを保存している場所に辿る4. Javaファイルを選択して「開く」ボタンを押す

Javaファイルが表示されていなければ、ファイルの種類で「すべてのファイル」を選択する

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出席課題今後、毎回、練習問題の解答をCourse N@viに提出することで、出席としてカウント

授業時間内にすべての問題の解答が完成した場合は、その時点で提出して退席して良い

ただし、完成とみなせない解答が提出されている場合は、提出とはみなさない(出席としてカウントしない、つまり欠席扱い)

完成とみなせない解答については、練習問題のページの注意書きをよく読むこと

授業時間内に解答が完成しなかった問題がある場合は、未完成のまま提出して退席して良い

授業時間内にすべての問題の解答を完成させることは難しいので、未完成で提出して良い

出席点に影響はしない

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