レポートの書き方・文献検索法 - tus.ac.jp · a) 調査...
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目 次
レポートの書き方レポートとは 1
レポート作成のマナー 1
レポートの構成 1
引用・著作権 4
文献検索法 図書の探し方 5
雑誌記事・論文の探し方 6
文献表に出てくる略語 8
参考文献の記載と読み方について 9
EndNoteEndNote利用マニュアル 13
CiNii Articles から Web of Scienceの EndNoteに取り込む 14
SciFinderから EndNoteに検索結果に取り込む 16
EndNoteからWordに参考文献、引用文献として挿入する 18
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レポートの書き方
レポートとは
科学的な根拠に基づいた自分の考えを(内容)②決まった形式で(構成)③客観的に・論理的に書く(視点)
レポートでは事実と根拠を示した自分の考えのみを書きます。
レポート作成のマナー
学術的な文章で書く。他人の研究成果や調査結果は、自分の意見と区別して書く。引用や要約のルールに則って、出
典を明示する必要があります。
レポートの構成
レポートでは、「問題提起」「事実の調査」「論証」「結論」を一定の形式に則って書く必要があります。
<一般的なレポートの構成>
<序論> A) 問題提起
本論で取り上げる問題は何かを提示する。その問題を取り上げた理由、背景を述べるとともに、先行研
究の文献調査の内容や分析の方法などを記す。
B) 本論の要約と展望
① 表紙(タイトル・著者の所属・名前)
② 本体
序論:問題を提起し、本論の内容を簡潔に説明する。
本論:調査で得られた事実に基づいて論証する。
結論:議論を総括し、結論を述べる
③ 文献リスト
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提起した問題について、本論でどのような主張を展開しようとしているのかを簡単に述べる。また、本論でど
のように議論を展開するのかを手短に要約する。
<本論> A) 調査
提起した問題について、どのような文献調査をおこなったのかを具体的に示す。
B) 論証
文献調査で得られた事実に基づいて、自分の主張を論じる。
<結論> A) 結論
本論で展開した議論の結論を提示し、残された問題点と将来への展望を示す。
レポートの骨格(アウトライン)をつくる
レポートを構成する3つのセクション(序論、本論、結論)に沿って、「アウトライン」を作成します。アウトラインとは、
レポートの骨組みのことです。キーワードや簡単な文を使って、レポートの骨格を固めていきます。その際には、説得力
のある主張にするにはどうしたら良いか、どのような資料を調べ、どのような例をあげればよいかを考えながら、レポート
に取り上げる項目を書き出していきます。
資料をよみ、自問を繰り返し、アウトラインを練り直すことが必要です。
アウトラインを膨らませる
論述する
STEP2
文献調査
STEP1
テーマの設定
・課題を理解する
・テーマを決める・
・情報を集める
・集めた情報を整理する
STEP3
執筆
・レポートの骨格(アウトライン)を作る
・アウトラインを膨らませる。
・論述する
・推敲する
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アウトラインができたら、執筆に入ります。作成したアウトラインの項目について、最も主張したいポイントを明確にした
うえで、それを補足するかたちで、詳細な説明を記述します。ここでいう補足とは、自分の主張について、文献調査で
得られた先行事例などの根拠を示して客観的に説明することです。このようにしてレポートの骨格に肉付けをします。
レポートは論理的に自分の考えを相手(読者)に伝えることを目的としていますから、一つ一つの文で述べている内
容が正確に伝わり、それぞれの文の関連性に矛盾がないように、明晰な文章で書くことが大切です。論理的な文章
の具体的な技法については、「パラグラフ・ライティング」を参考にして下さい。
*「パラグラフ・ライティング」
①主題文(Topic Sentence)
中心となるひとつの考え(主題)をあらわした文で、書き手が最も表現したいことを提示する。
②支持文 (Supporting Sentences)
文献調査などで得られた先行事例などの根拠を示して、主題文をより詳しく説明する。
③結語文 (Concluding Sentence)
パラグラフの終了を示す。主題文を別の言い方で表現する。なお、結語文は主題文を兼ねて省略することもある。
レポート
パラグラフ
パラグラフ
パラグラフ
主題文(Topic Sentence)
中心となるひとつの考え(主題)をあらわした文
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――
支持文(Supporting Sentences)
具体例や理由を提示し、主題を支持する文
―――――-―――――――――――――――――――――――――――――――
結語文 (Concluding Sentence)
主題の言い換え、主題文を兼ねることもある文
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推敲する
推敲にあたっては、自分が書いた内容が相手(読み手)に正しく伝わるか、誤解をあたえる表現になっていないか、
議論の展開に無理がないかなどを考えながら何度か読み返します。また、他の人に読んでもらい、相手に理解される
内容になっているか、確認するのも良い方法です。
引用・参考文献(リスト)を作る
引用文献と参考文献の一覧表を作成します。
体裁を確認する
レポート表紙を作成します。表紙に必要な事項は授業科目名、レポートの題名、所属(学部・学科名)、学年、
学籍番号、氏名です。但し、教員から他の条件や指示がある場合は、この限りではありません。
引用・著作権
自分の意見と他人の意見を区別する
レポートや論文を書くにあたって、他人の研究成果や意見をあたかも自分のものであるかのように使用することは、許
されない行為です。また、単なる主観の表明としてレポートや論文を終わらせないために、自分の意見や主張を客観
的に裏付ける必要があります。その根拠として、他の人の研究成果や意見に敬意を払いつつ、それらとの関係の上
に、自分の意見や主張を組み立てて行くことが大切です。
自分の関心のある分野の先人たちがどこまで到達し、自分がそれに新しく何を加えられるのかを絶えず意識して、執
筆しましょう。
著作権を尊重する
著作物に対し、法的な立場から整備し保護しているものが著作権です。
引用文献や参考文献は、執筆者名、タイトル(論文や記事の場合は掲載雑誌名も加える)、出版者(社)、出
版年、参照としたページ(P.XXX ー P.XXX)を書誌事項として明記する。
また、インターネット上の情報源を引用する場合は、作成者、文書、資料名、URL、閲覧年月日を明示する。
STEP4
形式を整える
・引用・参考文献(リスト)をつくる
・体裁を確認する。(文体を“である体”で統一するなど)
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文献検索法
図書の探し方
情報の種類(媒体)
図書、雑誌、新聞、参考図書(辞書、事典、統計資料)、オンラインデータベース、電子ジャーナル、インターネッ
ト
情報の種類による使い分け
最近の動向を知るー新聞、インターネット
背景や課題など体系的に学ぶー図書資料
データ調査―統計資料
効果的、効率的な情報収集をするには、「何を調べたいのか」、「どのような情報を知りたいのか」を明確にし、それに
合った媒体を選択する必要がある。
資料を探す
<本学にある資料を探す>
OPAC(オンライン蔵書目録)で、書名、著者名、キーワードとなる単語を入力して検索します。
本学 OPAC
URL http://library.admin.tus.ac.jp/mylimedio/search/search-input.do?lang=ja
•参考図書(辞書、事典、ハンドブック
•オンラインデータベース(辞書、百科事
典など)
手がかりを得る段階の資料
•図書(専門書、研究書、各テーマについ
てコンパクトに書かれた資料)
•雑誌(学術雑誌、紀要、専門雑誌など)
専門性を高める段階の資料
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<本学図書館にない資料を探す>
Webcat Plus URL webcatplus.nii.ac.jp
国立情報学研究所が提供する図書・雑誌の目録データベース。入力したキーワードから関連性の高い単語を抽出
してくれる「連想検索機能」や 1986年以降の図書に収録されている目次・あらすじ情報などがある。
その他
国立国会図書館サーチ URL http://iss.ndl.go.jp
Amazon URL http://www.amazon.co.jp
雑誌記事・論文の探し方
主な雑誌記事索引データベース
OPACでは図書や雑誌の所蔵の有無を確認することはできますが、雑誌記事・論文そのものを探すことはできませ
ん。
雑誌記事・論文を探すときは、次のようなステップを踏みます。
1. 雑誌記事・論文情報(タイトル・雑誌名・巻号・ページなど)を雑誌記事索引データベースで調べる
▽
2. 必要とする雑誌記事、論文がどの雑誌に掲載されているかを確認する。
▽
3. 特定した雑誌が、本学にあるかどうかを OPACで探す。
本学図書館 HPデータベース一覧 URL http://www.tus.ac.jp/library/electronic/database/
主な雑誌記事索引データベース
・国立国会図書館サーチ
URL http://iss.ndl.go.jp
国立国会図書館が提供している統合データベース
メニューのうち、「記事・論文」を選択してください。
・JDream III URL https://dbs.g-search.or.jp/jds/dj/display-file-select?redirect=21
・CiNii Articles(オンラインデータベース)
URL http://ci.nii.ac.jp/
国立情報学研究所(NII)が提供している日本の学術論文情報データベース
全文(Full-text)へのリンクがある論文もあります。
所蔵あり 所蔵なし
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・化学書資料館
URL https://www.chem-reference.com/
・理科年表プレミアム 理科年表のWeb版 1925年~最新年まで
URL http://www.rikanenpyo.jp/member/?module=Member&action=Login
・MathSciNet アメリカ数学会 数学系データベース
URL http://www.ams.org/mathscinet/search.html
・SciFinder Chemical Abstract Service が 1998年に開始した化学文献検索サービス
*図書館 HPの利用案内をよく読んでから、ご利用ください。
・Web of Science (WoS,WoK,JCR) Tomson Reuters社が提供する収録範囲の広い学術文献データベース
Journal Citation Reports (JCR)では、雑誌の Impact Factor を調べることができます。
EndNote basic(Web版の文献管理・論文作成支援ソリューション)もご利用できます。
図書館 HP よりご利用ください。
URL: http://www.tus.ac.jp/library/electronic/database/
ENDNote Basic の利用については、p.14以降を参照ください。
・特許電子図書館 URL http://www.inpit.go.jp/ipdl/index.html
<データベース、電子ジャーナルに出てくる用語>
用 語 意 味
abstract 摘要、要約、抄録
archive 電子ジャーナルサイトなどで、過去の巻、号リストを示す場合がある。
browse 情報の一覧表示から、必要な情報を探す方法
citation 引用、引用文
contents 目次情報
Full text 全文、全文表示
in press 雑誌に受理されたが、まだ冊子体で発行されていない論文。
「Early view」「Online First」などと表記されることもある。
issue 第・・・号。「back issues」は、電子ジャーナルサイトで過去の巻・号リストを示す
Log out / log off セッション終了時にクリックすることで、検索履歴などの個人情報を保護すること
ができる。また、同時アクセス数に制限があるデータベースの場合には、ログアウト
後、次の利用者が利用できるようになる。「sign out」「sign off」と表記される
場合もある。
Save to file パソコンや電子媒体に情報を保存すること
summary 概要、要約
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文献表に出てくる略語
略語 完全形 意味
Ann. Annals 年報、紀要
Annu. Annual 年報、年鑑
anon anonymous 作者不詳の、匿名の
App. appendix 付録
Arch. Archives 記録集
Art. article 論文、記事
Aufl. Auflage 版
Bd. Band 巻
Beil. Beilage 追録、補遺
Bull Bulletin 会報、報告、紀要
C. , ○C copyright 著作権
c. , ca circa 約、略
Cf. Confer(=compare) 比較、参照、参照せよ
Ch. , chap chapter 章
Conf. conference 会議
Corr. correction 校正、訂正版
Diss. Dissertation 学位論文
doc. document 文書、書類
Ed. editor 編(集)者
editon 版
Edited by ~ ~により編集された
e.g. Exempli gratia(=for example) 例
Fac. , facsim facsimile 複写、複製
Fasc. fascicle 分冊
Hft. Heft 分冊、号
Ibid. Ibi’dem 前掲誌、同誌
id ideam 同上、同書
Inc. including 含む
incorporated 組みこまれた
J. , jour. journal 雑誌、学会誌
n.d. no date of publication 出版年記載なし
No. number 号
9
Op.cit. Opera citat 前掲載(引用)書に
p. , pp. Page(-s) ページ
Pl. plate 図版
plural 複数の
Pref. preface 序文、前置き、はしがき
Proc. proceedings 議事録、会議
Pt. , pt. part 部、部分、分冊
Pub. , publ. publisher 出版社
publication 出版物、逐次刊行物
Published by ~の出版
rev. Review. reviews 評論誌・総説(誌)
ser. series 叢書、シリーズ
suppl. supplement 補遺、付録
v. , vid vide ~を見よ
v. , vol ., vols. Volume(-s) 巻
z Zeitschrift 雑誌
参考文献の記載と読み方について
<参考文献の記載方法>
参考文献の記載方法の代表的なものに、科学技術情報流通技術基準(SIST)があるが、雑誌ごとに「投稿規程」に
参考文献の記載の方法や基準が決められている。
・科学技術情報流通技術基準(SIST)について
URL:http://sti.jst.go.jp/sist/
・参考文献の役割と書き方について
URL: http://sti.jst.go.jp/sist/pdf/SIST_booklet2011.pdf
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EndNote
EndNote利用マニュアル
・Web of Science を開き、上部メニューバーより EndNote を選択します。(理科大が契約しているのは EndNote
basic)EndNote は、個人が設定するパスワードで管理されています。
・Web of Science で検索した論文は検索結果の画面の EndNote に直接取り込めます。
・取り込みたい論文を選択し、送信先:の右側のボックスにmy.endnote.com を選択します。
・送信をクリックすると、EndNote に取り込まれます。
・この状態では、未整理に取り込まれますが、フォルダーは、自由に作成できます。
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CiNii ArticlesからWeb of Science の EndNote に取り込む
・CiNii で検索をし、取り込みたい論文を選択します。
・左上の 検索結果:〇件中 X-XXを表示 の下に Risで表示を選択し実行します。
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・以下の図のようなファイルが表示されるので、拡張子に「.ris」を付けてファイルします。
・EndNote を開き、「収集」を選択します。
・レファレンスのインポート画面では、以下の作業を行います。
ファイル:参照 に先ほど保存した拡張子が 「.ris」 のファイルを指定します。
インポートオプションは RefMan RISを選択します。
インポート先は取り込みたいフォルダーを指定します。インポートを実行する。
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・上部メニューバーのマイレファレンスを開き、データが取り込まれたことを確認します。
SciFinder から EndNote に検索結果を取り込む
・SciFinder の検索結果から取り込みたいデータの左端にチェックを要れ、右上にある Export をクリックする。
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・以下の図のような画面が出たら、中央の「for:」 の下にある citation Manager の選択肢を
「Tagged Format(*.txt)」にし、Exportをクリックする。
・EndNote を開き、収集 → レファレンスのインポート を選択する。
インポートオプションには SciFinder(CAS)を選択し、インポート先を選び、インポートをクリックする。
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・EndNoteのマイレファレンスを開くと、下図のようにインポートした内容が表示されます。
EndNote からWord に参考文献、引用文献として挿入する
・EndNoteの画面下方にあるプラグインを実行します。(プラグインは全てのページの下方にリンクがあります。)
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・以下の画面からプラグインのダウンロードを実行する。
・インストールが完了したら、Word の画面を開き、メニューバーの EndNote をクリックする。
Style(参考文献や引用文献の記述の仕方)を選択します。
*EndNoteの Style は具体的に投稿する雑誌名で選択できます。
左のマークをクリックする。
20
・下のような画面が開くので、Findのボックスに Titleや Authorなどを入れ、Findボタンをクリックする。
・Findで入れた項目に合う論文が列記されるので、Wordに入力する論文を反転させ、 Insert をクリックします。