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デジタル・ガバメントに関する 国際動向について 201876内閣官房情報通信技術(IT)総合戦略室 0 資料4

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Page 1: デジタル・ガバメントに関する 国際動向について · 3. Enable automated digital case processing 4. Consistency across public authorities – uniform concepts and

デジタル・ガバメントに関する国際動向について

2018年7月6日内閣官房情報通信技術(IT)総合戦略室

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資料4

Page 2: デジタル・ガバメントに関する 国際動向について · 3. Enable automated digital case processing 4. Consistency across public authorities – uniform concepts and

各国の取り組み

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Page 3: デジタル・ガバメントに関する 国際動向について · 3. Enable automated digital case processing 4. Consistency across public authorities – uniform concepts and

データ利活用の観点

シンガポール 韓国

2

Smart Nation, Smart Cityの一環としてSingPass及びCorpPassを推進。

両プロジェクトの責任者によると、これらのサービスで利用可能なデータセットを既に100以上整備しており、2年前から複数の省庁間で利用しているとのこと。

今年から、国民IDによる連携(ワンストップ)を推進していくとのこと。

ユースケース(ビジネス)主導のデータフレームワーク整備が先行している例。我が国とアプローチが異なるため、実務家レベルでの情報共有には双方前向き。

従来、情報社会振興院が一元的に推進。

(平成28年11月24日 第19回電子行政分科会 参考資料)

現在は行政安全部(中央省庁)のNational Information Resource Centerが電子行政全般を推進しているとのこと。

情報資源全般に着目した組織運営やビッグデータ解析を重視している例。ただし実態については要確認。

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民間との協働の観点

ヨーロッパ諸国(例:オーストリア) シンガポール

3

従来より、スタートアップ企業向けのイベントがオーストリアにて開催されていた。昨年、試行的に政府関係のセッションを実施したところ好評。本年はオーストリア政府(首相府)が支援し、同政府の中央省庁、自治体、海外政府関係者を招き、1日を政府関係セッションとした。

座間政府CIO上席補佐官(ICA議長)がパネルディスカッション“GovTech Around the World”に登壇。モデレータはTechClunch編集者。カナダから1名参加。

CivicTechやスタートアップの活用についてディスカッショ

ンを行なったが、調達問題についての議論が大半を占め、各国共通の課題であることがわかった。

シンガポール政府の電子政府推進機構であるGovTechが、Smart Nation Weekの一環としてSmart Nation and Digital Government Industry Briefingを実施。昨年新たに企画したイベントであり、今年の出席者は1100名と昨年から大幅増(約3、4倍とのこと)。GovTechの長官、政府CIOなどが政府の

取り組みを直接説明。業界団体や技術者コミュニティとのパネルディスカッションも実施。協働を呼びかけ。

一方、参加者増は良いが、営業の比率が高いことから、継続する意義について疑問視する声もある。 10月にはフォローアップとしてハッカ

ソンを開催し、協働モデルの推進について、更に検討を深めるとのこと。

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その他(ICA等国際機関動向) AI ミスインフォメーション

4

Topic 1: Governance, Ethics and LegalTopic 2: Soft and Hard InfrastructureTopic 3: Robotics, General/Specific FunctionTopic 4: Human Resources, Capacity Building

•ICAの次回ヘルシンキ大会は、メンバー諸国やOECD、世銀、更には開催国フィンランドの強い意向があり、AIを主要テーマとした。

•プログラム策定にあたってはストックホルム大学を中心にAIの現状と課題を調査し、以下の観点で議論を行うこととしている。

•国連のPublic Service Forum(6月21日から23

日)においてもガバナンスやサービス向上の観点でAIの議論が多かったとのこと(国連DG責任者)

•各国は、AIで自動処理(RPA)をさせることを前提と

したデジタル化を推進。そのためのガバナンス強化が見られる。

•ICAの前回東京大会は、ミスインフォメーションとの戦いをテーマに、ワークショップを実施した。

•その後、OECD(主にeLeaders関係者)、ストックホルム大学、英国Open Univの協力を得て、2018年4月に出版した(ICA及びOECDのサイトからダウンロード可)

•政府の役割としては、検証のための正しい情報を適時適切に公開することが挙げられる。同様のサイト(ファクトチェック)を民間主導で立ち上げた例もあるが、資金面で継続が難しいとのフィードバックも得ている。

•EUの重要インフラ保護(CIP)フォーラム(2018年4

月ルーマニア)においても、新たなリスクとして提起し論点に追加される見込み。

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国際会議報告

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SEMIC2018

日程 2018‐6‐14SEMIC20182018‐6‐15Service Catalogue workshop

場所 Sofia, Bulgariaテーマ Linked Digital Public Administrations参加者 38か国 250名(政府関係者を中心にNGO、有識者)

6

デジタル・ガバメントの核となるインターオペラビリティ確保のためのEU主催の会議。

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Interoperability

Service Catalogue

Base Registry

Core Vocabulary

ストーリーでの展開

各プロジェクトが相互に連携し、ストーリーをもって展開している。

7

BLIS(Business Register

Interconnection system)

TOOP(Once Only Principal)

SCOOP4C(Stakeholders Community of

Once Only for Citizens) Advanced Technology(AI, Block chain)

Open Data

Tool

Digitisation‐ready legislation 

Organization

Human resource

Building Block

サポート・プロジェクト

Once Only関連プロジェクト

e‐Justice

LRI(Land Registers Interconnection)

IMOLA II(Interoperability Model for

Land Registers)

eIDs Once Stop関連プロジェクト

Digital First関連プロジェクト

認証基盤プロジェクト

The Single Digital Gateway

法人情報 土地情報

CCCEV(Core Criterion and Core Evidence Vocabulary)

添付書類

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7つのポイント

1.台帳の整備

2.デジタルを前提とした法律整備

3.添付情報のデジタル化と自動処理

4.アーキテクチャ思考での推進と評価

5.モデルやモジュールでのサービス実現方法

6.サービス・カタログの整備

7.人材・組織の活性化

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基本的制度

仕組み

組織

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ポイント1:台帳の整備

議題の中心はBase Registry(基本台帳) 将来のために、デジタル化した基本台帳を整備していくのが行政機関の責務

各国は「人、土地、法人、インフラ」を中心にデータ整備に注力

9

人 土地 法人 インフラ 免許

Base Registry(社会や国の基本となる情報)

デジタル化、構造化、正確化(クレンジング)、信頼・トラスト(認証、ブロックチェーン)

・・・

産業活動がしにくく、社会が衰退・社会全体が高コスト・何事にも時間がかかる

産業活動がしやすく、社会が活性化・社会全体のコストが低下・情報が瞬時に出てくる

Base Registriesのある国 Base Registriesのない国

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各国の目指すエコシステム

単にインフラであるデータ基盤を整備するだけではなく、ルール整備も行い、デジタル・トランスフォーメーションと経済発展を加速。

10

1.インフラ不足

2.産業が逃げる

3.人材が逃げる

4.税収が不足

1.インフラ整備

2.産業が集積

3.人材が集積

4.税収が増加

住民情報、法人情報、土地情報を持つ省が、率先してデジタル化を迅速に推進。Base Registry Boardを設置し、集中的に取り組む国もある。

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デンマークの基本方針

The Danish Basic Data Programmeで、強力に基本台帳の整備を推進。

11https://uk.fm.dk/publications/2012/good-basic-data-for-everyone/

• Programme for the most important base registries• Improving quality and coherence• Basic data available for free• Basic data modelled

following the same rules• Basic data technically available

on the same platform• Authoritative Data• Strong governance

in The Basic Data Board• Foundation for “Once Only”

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ポイント2:デジタルを前提とした法律整備

法律作成や改定にデジタル化という視点が欠かせなくなってきている。 法律作成チームにデジタルの専門家が入っていく必要がある。

デンマーク議会は、2018年夏からデジタル原則に則っていない法律は出せなくなる。

12

Danish Parliament: 7 principles for digitisation-ready legislation 1. Simple and distinct rules 2. Digital communication 3. Enable automated digital case processing 4. Consistency across public authorities – uniform concepts and re-use of data 5. Safe and secure data management 6. Using public ICT infrastructure 7. Legislation should prevent fraud and errors

また、エストニアの公的情報法では年に2回程度改定する等、状況に合わせて柔軟に対応。

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法律からサービスまでのフローの近代化

法律策定からサービスまで、モデリングを軸としたインタオペラビリティが求められている。 法律の正確性確保、法律間のインタオペラビリティ確保、サービス導入時間短縮

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Agile

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ポイント3:添付情報のデジタル化と自動処理

ワンスオンリーを実現するため、申請書の統一はもちろんのこと、添付情報の構造化と標準化を行う必要がある。

添付情報のデータ標準化を行うことで、自動審査も可能になる。

そのため、EUでは基準や証明についてのコア・ボキャブラリ(CCCEV:Core Criterion and Core Evidence Vocabulary)を設けている。

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申請データ

添付データ

手続先

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添付削減から一気に完全自動手続きを目指す

年度末や申請等の処理の事例

15工場からの報告・届出の場合も、コアボキャブラリベースの事業所情報とCCCEVベースの報告データで自動処理

処理の開始は自動 納税額など自動確認

人が実施する唯一の処理

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ポイント4:アーキテクチャ思考での推進と評価

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21%

46%

19%

15%

法律

• 公的情報法 (Public Information Act(2000))→情報はストレージしなければいけない等

組織

• 府省横断組織を設置

• 実力主義で年齢や出身に関係なく高待遇で登用

データ標準(セマンティックス)

• EUのデータ標準のSEMICコアデータ標準を導入するなど積極的に標準を活用。

• コアデータ標準、基本台帳、サービスカタログ、ワンスオンリーサービスとストーリーを持った洗練されたデータ環境を整備

• 20年前から、デジタル化するために、手作業でデータをクレンジングした。

技術

• X‐Road、eIDs等のサービス

• 基盤を作り、その上にアプリケーションを載せることで、コストを抑えて様々なPJを実施。

EIF(European Interoperability Framework)のレイヤーで取り組みを実践し評価

SEMIC2018での重要度アンケートエストニアの例

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サステイナブルなサービス提供

中長期的に持続的に発展する行政サービスを作るために、効果の大きい領域(ピンク)に集中的に投資。(赤枠がそれぞれの重点領域)

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Base Registries(基本台帳類)

データ標準

サービスカタログ

各種サービス

UX

デジタル・ファーストワンス・オンリーワン・ストップ

見つけやすい

再利用が簡単

繋がりやすい

使いやすい

分野間データ連携基盤(ツール群含む)

ネットワーク, eID 等

各種サービス

・・・ 各種サービス

Base Registries(基本台帳類)

データ標準

サービスカタログ

各種サービス

UX

デジタル・ファーストワンス・オンリーワン・ストップ

分野間データ連携基盤(ツール群含む)

ネットワーク, eID 等

各種サービス

・・・ 各種サービス

実証実験が深められない横展開ができない単年度予算で人事異動が短周期

アーキテクチャ思想基盤と連携を重視中長期の取り組み

サービスの導入は3-5年でできるが、インフラ整備は20年かかることを理解する必要がある

技術実証 技術実証

EUのモデル 日本のモデル

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ポイント5:モデルやモジュールでのサービス実現

アプリケーションを作るのではなく、Building Block化(モジュール化)したサービス機能を組み合わせてサービスを実現。 モデリング・ツールを使うことで、インターオペラビリティを向上させていく

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基盤

AP1 AP2AP3

AP4AP5

各アプリケーション(AP)「標準化」=interoperable「オープンソース化」=Re-usable

クラウドサービスや第三者のBuilding Blockを活用例:FIWARE、CKAN等

「基盤を作り、そこにアプリケーションを載せていく」「アプリを作るのではなく、サービスを作り価値を生み出すことが目的」

日本の政府システムや自治体クラウド等においても、この考え方を入れていくことが重要

UML+BPMNは、行政の関係者も理解

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ポイント6:サービス・カタログの整備

利用者からのFindabilityの向上はデジタル・ガバメントにおける重要課題。 EU全体での公共サービスのデータ標準を活用して各国のサービスを作るので、グ

ローバルかつ官民横断でのサービス連携が可能となっている。

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サービスカタログを作成

エストニア フィンランド

EUのデータ標準

データ標準を利用

市民サービス

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EU全体の入り口:The Single Digital Gateway コア・ボキャブラリとサービス・カタログを揃えた先には、ワンスオ

ンリーとワンストップを実現するSingle Gatewayがある。 情報提供、手続き、支援サービスを一体化したサービスを目指す。

20

認証はeIDs(2018-9-29から各国必須になる)

サービス・カタログの統一

2018年 アーキテクチャの検討2020年 ゲートウェイの開始2023年 ワンスオンリーの開始

各国のNationalGateway

自治体のGateway

The Single Digital Gateway

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ポイント7:人材・組織の活性化

トップダウンで、機動性が高く、実力主義、成果重視のチームを整備。

民間から最先端の専門家を入れることで、行政組織全体が活性化。世界レベルの戦略を考えやすくなっている。

民間のコミュニティやプロジェクトと行政組織がコラボレーションすることで、更なる活性化を推進。

21

強いリーダーシップ

権限移譲

専門(民間)人材の活用

適所適材

実力・成果主義

フラットな組織

オープンな組織

中長期での人材配置

デジタル・ガバメントに成功している国の特徴

Base Registry Boardの設置(デンマーク)

データ関連部門の集約(英国)

Chief Data(Digital) Officerの設置(各国)

チーム構成と

役割分担

チーム運営

データチームの強化

EUでは、データ標準について一人称で考えられる人が、政府関係者とNPOや学識者で数百人規模で存在(民間ベンダー等含まず)

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まとめ

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デジタル化の流れ

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基本情報のデジタル化

• 紙の情報はデジタル化

• これまで体系的に収集していなかった情報を収集

• デジタル時代に合わせた情報項目に変更または追加

基本データの構造化

• データを標準に合わせてデータ項目化。クレンジング。

• データ項目を標準化することで、ワンス・オンリー情報の登録と再利用が可能になる

• コードの統一化やマッピングを実施

ワンストップで公開

• 様々な省庁が持つデータを一括して検索可能にメタデータを統一

• 様々な府省が持つ情報を、一元的に利活用可能にする

ルールなどの整備

• 利用ルール、課金の差異等を整理する

• 提供者により課金などが必要な場合には無理に一つのルールにするのではなく、参加できる環境整備を実施

競争力の高い社会を実現

• 利用者は容易に情報を探すことができる

• ワンスオンリーが実現したことで、社会の不効率をなくすことができる

• AIやデータ分析を多用に活用し目的を達成することができる

同時

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圧倒的なビジネス・スピードの差が出現しつつある

各国のデジタル・ガバメントのサービス開発は同じように見える。

しかし、中長期の全体ビジョンの下で整備しているかどうかで大きな差が出始めている。

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高速で走れる車とインフラを整備高速で走れる車を実証しても、インフラやプロセスが未整備なためスピードが出ない

サービス(アプリケーション)はすぐにでも導入できるが、インフラ整備は時間がかかる(エストニアのx-Roadは、20年かけてデータのクレンジングをしている)

エストニアでは15分で起業その後の手続きもデジタル化

世界から起業家が集まり始めている

これからのデジタル・ガバメントの取り組み これまでの電子行政の延長

企業

企業

ビジネスをスケールさせることが困難なので、グローバル企業が育たない

各種証明書の入手等に寄り道が必要

走りながらデータを交換

起業に数日

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世界で共有される危機感

国際的大手企業や各国等による情報集積は脅威である。一方で、情報が見えなくて相手にされない方が大きな脅威となりつつある。 法人の基礎情報がオープンでない国の法人とビジネスを行いたいか?

先進情報分析ソフトでマーケティングする企業が、情報の整備されていない国に進出するのか?

変化しないことへの危機感は年々強まっている。

25

Digitize or Die! No hope for governments to survive if they do not accelerate the digital transformation.(デジタル化するか死ぬか!デジタルトランスフォーメーションを加速しない政府に生き残る望みはない)

何処の国にも変化したくない人はいる。「結構です」「忙しいです」「余計なお世話だ」「今はその時ではない」「制度がない」「失敗したらどうするのか」 等

様々な言い訳をする。

SEMIC2018の講演

SEMIC2018のTwitter

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日本への示唆

1. 台帳類の全容把握とデジタル化は緊急の課題

2. デジタル時代に合わせた法律作成プロセスの検討が必要

3. 添付書類廃止に合わせて、申請・報告とエビデンス類のデータ標準化が必要

4. アーキテクチャ思考で中長期を俯瞰した取り組みが必要

5. 外部サービスの活用、モデリングによる可視化等によるサービス実現の効率化が必要

6. サービス・カタログとIDによるサービス管理体系の検討が必要

7. 多様なサービスや技術に対応できる実力主義の機動的な体制が必要

(特に、府省横断のデータ・インタオペラビリティ推進チームは必須)

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「変われない日本」からの脱却

「やるリスク」<「やらないリスク」を理解する必要がある

デジタル化の波からは逃げられない

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Digital Strategy in Japan

Other ActsPrivacy act andInfo. disclosure act

Society 5.0 

Economic Growth Strategy (2017‐5)

Innovation Strategy  (2018‐6)

Digital Strategy (2017‐5)

Data Strategy (2017‐5)

Digital Government Strategy (2017‐5)

• Connected Industries

• Digital first• Once only• One stop

Future Vision

Digital StrategiesIT ACT(2000) 

DATA ACT(2016)

Digital First ACT(End of 2018)

Society 5.0 Reference

Architecture

Data Exchange Platform

Government Interoperability

Framework(IMI)

Data

Strategy / Policy

Rule

Organization

BusinessData harness functions

DataData broker function

AssetSensor, Actuator,Hardware, Network

Gathering, Integration, Cleansing, Device management

Data definition, Data model,Code

Catalogue, Search, AI, Analysis

Business processBusiness Rule

CoordinationTeam

LegislationRegulation

VisionPriority domain

Security / A

uthe

ntication

Lifecycle

National Strategies

(参考:日本のSEMIC2018「Digital strategy Panel」発表資料)