バトルトーム:ファイアスレイヤー - warhammer …...ウォーハンマー...

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1 ウォーハンマー エイジ・オヴ・シグマー – バトルトーム:ファイアスレイヤー, デザイナーズ・コメンタリー 以下のコメンタリーは『バトルトーム:ファイアスレイヤー』 のルール記述を補完するためのものである。本コメンタリー は一問一答形式で作成されている。ここに登場する質問は 主にプレイヤーから寄せられたものであり、回答はルール執 筆チームによって行われ、そのルールがいかなる意図のもと に作られたものであるのかを解説している。このコメンタリー はルールの基本的な運用法を表すものであるが、プレイヤー はゲーム開始前にこれらのルールの適用法について話し合 い、双方で合意したようにルールを変更しても構わない(こ うした変更は一般的に「ハウスルール」と呼ばれる)。 コメンタリーは定期的にアップデートされ、前バージョンか らの変更点については赤色で記載される。日付欄に「リビ ジョン 2」などと記載されている場合、そのコメンタリーに はその言語のみに生じたアップデート(誤訳や誤植の修正、 表記の明確化など)が記載されていることを表している。 Q: 自軍がヘルムダールの指揮アビリティ『髑髏を砕き、 誓いを立てる者』を使用してユニットに自軍側接近戦フェ イズの開始時に接近戦を行わせた場合、続く「自軍側ユ ニットが接近戦を宣言する」手番においてロッジの導き手 のアビリティ『誓いを帯びし守護者』をそのユニットに対 して発動し、1 つのユニットが 2 回連続で接近戦を行わ せるようにすることは可能? A: 可能だ。 Q: 族統戦士団の『狂戦士の一族』アビリティを発動する ことで、ヴァルカイト・バーザーカーの『狂戦士の憤怒』 をバトル中 2 回発動することができる。じゃあ 同一の 接近戦フェイズ中に 2 回発動することも可能? A: 可能だ。ただし同一ターン中にこのアビリティを 2 回発 動したとしても追加の効果は得られず、戦死した兵が戦場 から取り除かれる前に行える接敵移動と攻撃は 1 回のみ だ。 Q: 『溶岩の破城槌』の対象として選択されたルーンサン A が敵 E に対して突撃し、『溶岩の破城槌』のダメージ が発生したとする。このフェイズ中に『溶岩の破城槌』の 対象として選択されたルーンサン B が同じ敵ユニット E に 対して突撃した場合、『溶岩の破城槌』のダメージは再度 発生しうる? A: しうる。 Q: マグマドロスの『溶岩の如き血液』アビリティには「ダ メージを受けた場合」とだけ書かれていて致命的ダメージ には言及されていないけど、これは意図的なもの? A: その通りだ。このアビリティは致命的ダメージに対して は発動しない。 Q: 祈りを「習得している」ことと「試みられる」ことの間 に違いはある? 例えば溶岩の加護の『灰の髭』はジェネ ラルが『ザールグリムの加護』の中から祈りを 1 個ではな く 2 個「習得する」ことを可能とする。一方で神器『儚き 火鉢』は 1 つのターンに溶岩の顕現 2 個の召喚を「試み る」ことを可能とする。では『灰の髭』はプリーストが祈 りを 2 個習得することは可能にするが、それでも各自軍側 ヒーローフェイズにおいて発動を試みられるのは 1 個だけ ということ? A: その通りだ。 Q: アビリティの中には呪文効果の無効化を可能にするも のもある。例えば、グリムニルの戦旗の『虚無曜石の戦旗』 は呪文もしくは永久呪文の効果を 4+ で無効化する。この 効果は、このユニットを直接の対象にはしておらず、敵軍 側ユニットにボーナスをもたらすような敵の呪文(『Inferno Blades』など)の効果も無効化できる? A: できない。無効化できるのは、アビリティの効果を受 けているユニットを直接対象とする呪文のみだ。 Q: アルールおよびマッチプレイルールの記述によれば、 同盟ユニットは忠誠アビリティを使用することも、それに よるボーナスを受けることもできないとある。この「ボーナ スを受ける」というのが何を表しているのか疑問に思う状 況が多いんだけど、なにか分かりやすい説明はある? A: もちろんだとも。「ボーナスを受ける事はできない」とは すなわち、同盟ユニットには戦闘特性が適用されず、また 戦闘特性を発動することもできないことを意味している。さ らに、同盟ユニットは指揮特性や大いなる神器、呪文伝承 の呪文といった、特定のユニットに選択するタイプの忠誠ア ビリティを獲得することもできない。ただし後者については、 そうした忠誠アビリティの効果を同盟ユニットが受けること は(その他の制限に反していない限り)可能である。例えば、 同盟ユニットのウィザードが呪文伝承から呪文を習得する ことはできないが、同盟ユニットが呪文伝承の呪文による 効果を受けることは可能である。そして、あらゆる陣営固有 特殊地形の情景ルールは、同盟ユニットにも適用される。 Q: 上の質問に加えて、継続効果や複数の効果を持つ呪 文や永久呪文の効果を無効化する際は、何回ロールを行 う必要がある? 呪文が詠唱されたときや永久呪文が配 置された時に 1 回だけ行えばいい? A: そうではない。その呪文がそのユニットに直接効果を もたらすたび、その特定の効果の発生に対してロールを行 なう。 バトルトーム:ファイアスレイヤー デザイナーズ・コメンタリー, 2019年7月 ®

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1ウォーハンマー エイジ・オヴ・シグマー – バトルトーム:ファイアスレイヤー, デザイナーズ・コメンタリー

以下のコメンタリーは『バトルトーム:ファイアスレイヤー』のルール記述を補完するためのものである。本コメンタリーは一問一答形式で作成されている。ここに登場する質問は主にプレイヤーから寄せられたものであり、回答はルール執筆チームによって行われ、そのルールがいかなる意図のもとに作られたものであるのかを解説している。このコメンタリーはルールの基本的な運用法を表すものであるが、プレイヤーはゲーム開始前にこれらのルールの適用法について話し合い、双方で合意したようにルールを変更しても構わない(こうした変更は一般的に「ハウスルール」と呼ばれる)。

コメンタリーは定期的にアップデートされ、前バージョンからの変更点については赤色で記載される。日付欄に「リビジョン 2」などと記載されている場合、そのコメンタリーにはその言語のみに生じたアップデート(誤訳や誤植の修正、表記の明確化など)が記載されていることを表している。

Q: 自軍がヘルムダールの指揮アビリティ『髑髏を砕き、誓いを立てる者』を使用してユニットに自軍側接近戦フェイズの開始時に接近戦を行わせた場合、続く「自軍側ユニットが接近戦を宣言する」手番においてロッジの導き手のアビリティ『誓いを帯びし守護者』をそのユニットに対して発動し、1 つのユニットが 2 回連続で接近戦を行わせるようにすることは可能?A: 可能だ。

Q: 族統戦士団の『狂戦士の一族』アビリティを発動することで、ヴァルカイト・バーザーカーの『狂戦士の憤怒』をバトル中 2 回発動することができる。じゃあ 同一の接近戦フェイズ中に 2 回発動することも可能?A: 可能だ。ただし同一ターン中にこのアビリティを 2 回発動したとしても追加の効果は得られず、戦死した兵が戦場から取り除かれる前に行える接敵移動と攻撃は 1 回のみだ。

Q: 『溶岩の破城槌』の対象として選択されたルーンサンA が敵 E に対して突撃し、『溶岩の破城槌』のダメージが発生したとする。このフェイズ中に『溶岩の破城槌』の対象として選択されたルーンサン B が同じ敵ユニットE に対して突撃した場合、『溶岩の破城槌』のダメージは再度発生しうる?A: しうる。

Q: マグマドロスの『溶岩の如き血液』アビリティには「ダメージを受けた場合」とだけ書かれていて致命的ダメージには言及されていないけど、これは意図的なもの?A: その通りだ。このアビリティは致命的ダメージに対しては発動しない。

Q: 祈りを「習得している」ことと「試みられる」ことの間に違いはある? 例えば溶岩の加護の『灰の髭』はジェネラルが『ザールグリムの加護』の中から祈りを1 個ではなく2 個「習得する」ことを可能とする。一方で神器『儚き火鉢』は 1 つのターンに溶岩の顕現 2 個の召喚を「試みる」ことを可能とする。では『灰の髭』はプリーストが祈りを 2 個習得することは可能にするが、それでも各自軍側ヒーローフェイズにおいて発動を試みられるのは 1 個だけということ?A: その通りだ。

Q: アビリティの中には呪文効果の無効化を可能にするものもある。例えば、グリムニルの戦旗の『虚無曜石の戦旗』は呪文もしくは永久呪文の効果を 4+で無効化する。この効果は、このユニットを直接の対象にはしておらず、敵軍側ユニットにボーナスをもたらすような敵の呪文(『Inferno Blades』など)の効果も無効化できる?A: できない。無効化できるのは、アビリティの効果を受けているユニットを直接対象とする呪文のみだ。

Q: アルールおよびマッチプレイルールの記述によれば、同盟ユニットは忠誠アビリティを使用することも、それによるボーナスを受けることもできないとある。この「ボーナスを受ける」というのが何を表しているのか疑問に思う状況が多いんだけど、なにか分かりやすい説明はある?A: もちろんだとも。「ボーナスを受ける事はできない」とはすなわち、同盟ユニットには戦闘特性が適用されず、また戦闘特性を発動することもできないことを意味している。さらに、同盟ユニットは指揮特性や大いなる神器、呪文伝承の呪文といった、特定のユニットに選択するタイプの忠誠アビリティを獲得することもできない。ただし後者については、そうした忠誠アビリティの効果を同盟ユニットが受けることは(その他の制限に反していない限り)可能である。例えば、同盟ユニットのウィザードが呪文伝承から呪文を習得することはできないが、同盟ユニットが呪文伝承の呪文による効果を受けることは可能である。そして、あらゆる陣営固有特殊地形の情景ルールは、同盟ユニットにも適用される。

Q: 上の質問に加えて、継続効果や複数の効果を持つ呪文や永久呪文の効果を無効化する際は、何回ロールを行う必要がある? 呪文が詠唱されたときや永久呪文が配置された時に 1 回だけ行えばいい?A: そうではない。その呪文がそのユニットに直接効果をもたらすたび、その特定の効果の発生に対してロールを行なう。

バトルトーム:ファイアスレイヤーデザイナーズ・コメンタリー, 2019年7月

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2ウォーハンマー エイジ・オヴ・シグマー – バトルトーム:ファイアスレイヤー, デザイナーズ・コメンタリー

Q: 受けたダメージを無効化するアビリティは、そのアビリティの持ち主が「死んだあと」はどのように解決される?(例えば、兵が戦死してもなお割り振られるべきダメージが残っている場合など)。ヒーローが戦死するまでロールを1 個ずつ行い、戦死したらそこでロールは終わる? 例えば、オーリック・ハースガードは、味方ヒーローが受けたダメージを無効化し、これをハースガードに付け替える『誓いの守護者』アビリティを有しているけど、ヒーローが戦死した時点でダメージの無効化と付け替えは中断される?A: 質問も、例についてもその通りだ。ダメージおよび致命的ダメージは対象の兵が戦死するまで 1ポイントずつ割り振られる。ユニット内の兵が全滅した場合、まだ割り振られていないダメージおよび致命的ダメージは無効化される。