大強度ミューオン源musicにおける 負ミューオンビームの研究...hist2 entries...
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大強度ミューオン源MuSICにおける負ミューオンビームの研究
大阪大学大学院 理学研究科 物理学専攻久野研究室 博士前期課程2年
日野 祐子
2013年2月12日 素粒子・原子核グループ 修論発表会
目次
イントロダクション• MuSICについて• ミューオンX線MuSICにおけるミューオンX線の測定実験• セットアップ• X線検出器の遮蔽ビーム中の負ミューオン数の算出負ミューオン運動量分布の算出まとめ
2
MuSIC
大阪大学RCNPに建設中の大強度DCミューオン源 世界最大強度の連続ビーム:108 /秒 を目指す大立体角のパイオン捕獲システム(世界初)
世界最高のミューオン生成効率を実現可能湾曲輸送ソレノイドに双極磁場を印可(世界初)
粒子の電荷・運動量の選別が可能
→実際に設計通りの性能かどうか、実験での検証が不可欠3
(MUon Science Innovative muon beam Channel)
PSI J-PARC MuSIC陽子ビーム出力 [kW] 1200 1000 0.4最大ビーム強度 [μ+/秒] 108~109 ~108 ~108
生成効率 [μ+/秒・kW] 0.08~0.8 ~0.1 ~250ビーム時間構造 連続 パルス(25Hz) 連続
捕獲ソレノイド
陽子ビーム ミューオン
ビームダンプ
パイオン生成標的厚さ20cm
パイオン捕獲システム
4
MuSIC(MUon Science Innovative muon beam Channel)
陽子ビームライン392 MeV/c, 1μA
パイオン・ミューオン輸送ソレノイド(36°)Max. Bsol : 2.0 TMax. Bdipole : 0.04 T
パイオン捕獲ソレノイドMax. Bsol : 3.5 T
Ge検出器
研究目的
5
輸送ソレノイド36°出口におけるMuSICビーム ・粒子の電荷の選別が不完全 ・多様な粒子が混在(μ, π, e, ...)
ミューオンX線を利用
研究内容
・高バックグラウンド環境下でのバックグラウンドの低減 →X線検出器への遮蔽の設計・輸送ソレノイド36°出口における負ミューオン数の算出・負ミューオンの運動量分布の算出
本研究の目的:MuSICビーム中の負ミューオンの収量や運動量分布の実測
研究方法
ミューオンX線
エネルギースペクトル
負ミューオン数の算出
発生原理
特徴:原子に固有のエネルギーと強度を持つ
1. 負ミューオンが原子核のクーロン場に捕獲される →ミューオン原子を形成2. ミューオン原子の軌道上で基底状態に向けて遷移3. ミューオンX線を放出
6
ミューオンX線μ-
エネルギー 放出確率Kα(n=2→n=1) 296.4 keV 79.6%Lα(n=3→n=2) 56.6 keV 62.5%
ミューオンX線の全エネルギーピークの事象数
例)Mgから放出されるミューオンX線
カウント数
エネルギーEi→j
※n…主量子数
MuSICにおけるミューオンX線の測定実験
実験1
実験日:2011年6月、2011年10月ミューオン停止標的:マグネシウム(厚さ20mm)
7
実験2
実験日:2012年6月ミューオン停止標的:マグネシウム (厚さ2.5mm、5mm、7.5mm、10mm、15mm)→各厚さの標的内に停止する負ミューオンの運動量分布の違いを利用
高バックグラウンド環境下でのミューオンX線測定方法の確立ミューオン生成効率の実測
負ミューオン運動量分布の測定
MuSICにおけるミューオンX線の測定実験
実験1
実験日:2011年6月、2011年10月ミューオン停止標的:マグネシウム(厚さ20mm)
8
実験2
実験日:2012年6月ミューオン停止標的:マグネシウム (厚さ2.5mm、5mm、7.5mm、10mm、15mm)→各厚さの標的内に停止する負ミューオンの運動量分布の違いを利用
高バックグラウンド環境下でのミューオンX線測定方法の確立ミューオン生成効率の実測
負ミューオン運動量分布の測定
実験セットアップ
X線検出器 ゲルマニウム検出器 (GL0515R、キャンベラ社製) 結晶:Φ25mm、厚さ15mm
ミューオン停止標的(マグネシウム) 大きさ:370mm×80mm 厚さ:20mm
トリガーカウンター プラスチックシンチレーター 磁場に耐性のあるMPPCで読み出し 厚さ:3.5mm
9
μビーム
輸送ソレノイド36°出口
遮蔽
Bz = 2.0 T双極磁場By=+0.04 T
μ- ミューオンX線
ビーム中負ミューオンの位置分布(シミュレーション)
Mg標的の位置
陽子ビーム照射によって発生する大量の中性子 →検出器の放射線損傷
Ge検出器への遮蔽 ・パラフィン…比較的速い中性子を熱中性子へ変換 ・カドミウム…熱中性子を減らす(同時にγ線放出) ・鉛…カドミウムからのγ線を遮蔽
10
パラフィン
鉛カドミウム
検出器
X線検出器への遮蔽の設計
陽子ビーム照射によって発生する大量の中性子 →検出器の放射線損傷
Ge検出器への遮蔽 ・パラフィン…比較的速い中性子を熱中性子へ変換 ・カドミウム…熱中性子を減らす(同時にγ線放出) ・鉛…カドミウムからのγ線を遮蔽
hist1Entries 8106Mean 78.69RMS 14.66
Energy [keV]50 60 70 80 90 100 1100
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energy spectrum
パラフィン
鉛カドミウム
検出器
鉛からのX線低 エ ネ ル ギ ー のミューオンX線はバックグラウンドに埋もれて見えない
X線検出器への遮蔽の設計
エネルギー [keV]
カウント数
エネルギー [keV]
カウント数
MgからのミューオンX線Kα(296.4keV) 511keV
測定したエネルギースペクトル
鉛から放出される特性X線が低エネルギーのバックグラウンドとなる
鉛から放出される特性X線が低エネルギーのバックグラウンドとなる
陽子ビーム照射によって発生する大量の中性子 →検出器の放射線損傷
Ge検出器への遮蔽 ・パラフィン…比較的速い中性子を熱中性子へ変換 ・カドミウム…熱中性子を減らす(同時にγ線放出) ・鉛…カドミウムからのγ線を遮蔽
検出器
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energy spectrum
改善策:鉛ブロックとGe検出器の間に遮蔽体を追加
パラフィン
鉛カドミウム
検出器
シミュレーションにより鉛からのバックグラウンドの99%以上を遮蔽できる物質や配置を検討
パラフィン
鉛カドミウム
検出器
①円筒型 Sn Cu Al
②壁型 Cu Al
追加
鉛からのX線低 エ ネ ル ギ ー のミューオンX線はバックグラウンドに埋もれて見えない
X線検出器への遮蔽の設計
エネルギー [keV]
カウント数
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energy spectrum
鉛からのX線低 エ ネ ル ギ ー のミューオンX線はバックグラウンドに埋もれて見えない
鉛から放出される特性X線が低エネルギーのバックグラウンドとなる
陽子ビーム照射によって発生する大量の中性子 →検出器の放射線損傷
Ge検出器への遮蔽 ・パラフィン…比較的速い中性子を熱中性子へ変換 ・カドミウム…熱中性子を減らす(同時にγ線放出) ・鉛…カドミウムからのγ線を遮蔽
検出器
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energy spectrum
改善策:鉛ブロックとGe検出器の間に遮蔽体を追加
パラフィン
鉛カドミウム
検出器
シミュレーションにより鉛からのバックグラウンドの99%以上を遮蔽できる物質や配置を検討
パラフィン
鉛カドミウム
検出器
①円筒型 Sn Cu Al
②壁型 Cu Al
追加
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energy spectrum
鉛からのX線
ミューオンX線 パイオンX線
低 エ ネ ル ギ ー のミューオンX線はバックグラウンドに埋もれて見えない
X線検出器への遮蔽の設計
エネルギー [keV]
エネルギー [keV]
カウント数
カウント数
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energy spectrum
鉛からのX線低 エ ネ ル ギ ー のミューオンX線はバックグラウンドに埋もれて見えない
鉛から放出される特性X線が低エネルギーのバックグラウンドとなる
陽子ビーム照射によって発生する大量の中性子 →検出器の放射線損傷
Ge検出器への遮蔽 ・パラフィン…比較的速い中性子を熱中性子へ変換 ・カドミウム…熱中性子を減らす(同時にγ線放出) ・鉛…カドミウムからのγ線を遮蔽
検出器
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energy spectrum
改善策:鉛ブロックとGe検出器の間に遮蔽体を追加
14
パラフィン
鉛カドミウム
検出器
シミュレーションにより鉛からのバックグラウンドの99%以上を遮蔽できる物質や配置を検討
パラフィン
鉛カドミウム
検出器
①円筒型 Sn Cu Al
②壁型 Cu Al
追加
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Energy [keV]50 60 70 80 90 100 1100
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Energy [keV]50 60 70 80 90 100 1105
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energy spectrum
鉛からのX線
ミューオンX線 パイオンX線
低 エ ネ ル ギ ー のミューオンX線はバックグラウンドに埋もれて見えない
エネルギー [keV]
カウント数
カウント数
高バックグラウンドのビーム環境下でもMg標的から放出されたミューオンX線の観測に成功
・Mg ミューオンX線 Kα(296.4 keV)・Mg ミューオンX線 Lα(56.6 keV)・Mg パイオンX線 Lα(74.4 keV)
観測されたピーク
X線検出器への遮蔽の設計
Npeak : ミューオンX線の全エネルギーピーク事象数NBG : 標的以外からのバックグラウンド事象数( ≈0)T : 測定時間A : ミューオンX線の放出確率εΩ : Ge検出器の検出効率(標的への立体角を含む)
εDAQ : DAQシステムの検出効率(>99.99%)εtrigger : トリガーカウンターの検出効率
負ミューオン数の算出方法
→εtrigger=1と仮定
データ
15
標的中に停止した負ミューオン数(1秒あたり)
Npeak-NBGεtrigger1
T×A×εΩ×εDAQNstop [ /秒] =
NstopPstop
Nall [ /秒] =
ビーム中の全負ミューオン数(輸送ソレノイド36°出口)
Pstop:負ミューオンが標的内に静止する確率
データ
データ
データ
シミュレーションと較正データ
シミュレーション
文献値
•ビームよりも小さなMg標的内に静止する負ミューオン数と放出した数の比を計算
シミュレーション
→ Pstop=(10±2)%
Geant4 (4.9.5) g4beamline (2.12) 物理モデル:QGSP_BERT
16
Ge検出器の検出効率(立体角含む)
ミューオンの静止確率
=
εΩ =εGe × Ω/4π × εOther
Npeak標的から放出した粒子数
εGe:Ge検出器の検出効率Ω/4π:立体角εOther:標的以外の物質に吸収されない確率
Ge検出器
停止標的トリガーカウンター
白:ビーム全体青:標的にヒット赤:標的内に静止
Momentum [MeV/c]
負ミューオン運動量分布
カウント数
•輸送ソレノイド36°出口におけるMuSICのビーム情報(シミュレーション)を使用
Beam current [pA]0 50 100 150 200 250 300 350 400 450 500
Num
ber o
f muo
ns in
bea
m /s
ec
0
2000
4000
6000
8000
10000
12000
14000
16000
18000
20000
2011/10
ビーム中の負ミューオン数の算出結果
予想値(6.5×107/秒)とは誤差を考慮しても矛盾しているが、最大出力(I =1μAの場合)では であると確認できた(3.6±0.4)×107 /秒 以上
輸送ソレノイド36°出口における負ミューオン数(下限値)と電流値の関係
陽子ビーム電流値 I [pA]
17→ 世界最高のミューオン生成効率(~102 /秒・kW)
輸送ソレノイド36°出口における
ビーム中の負ミューオン数 [/秒]
ビーム中の負ミューオン数と陽子ビーム電流値 Iの関係Nall[/秒]=3.6×I[pA] - 72
●Kα●Lα
Beam current [pA]0 50 100 150 200 250 300 350 400 450 500
Num
ber o
f muo
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bea
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ec
0
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14000
16000
18000
20000
2011/10
シミュレーション
ビーム中の負ミューオン数の算出結果輸送ソレノイド36°出口における負ミューオン数(下限値)と電流値の関係
陽子ビーム電流値 I [pA]
18
輸送ソレノイド36°出口における
ビーム中の負ミューオン数 [/秒]
バドロンコードQGSP_BERT
●Kα●Lα
予想値(6.5×107/秒)とは誤差を考慮しても矛盾しているが、最大出力(I =1μAの場合)では であると確認できた(3.6±0.4)×107 /秒 以上
→ 世界最高のミューオン生成効率(~102 /秒・kW)
ビーム中の負ミューオン数と陽子ビーム電流値 Iの関係Nall[/秒]=3.6×I[pA] - 72
MuSICにおけるミューオンX線の測定実験
実験1
実験日:2011年6月、2011年10月ミューオン停止標的:マグネシウム(厚さ20mm)
19
実験2
実験日:2012年6月ミューオン停止標的:マグネシウム (厚さ2.5mm、5mm、7.5mm、10mm、15mm)→各厚さの標的内に停止する負ミューオンの運動量分布の違いを利用
高バックグラウンド環境下でのミューオンX線測定方法の確立ミューオン生成効率の実測
負ミューオン運動量分布の測定
負ミューオン運動量分布の算出
単位時間・単位電流あたりに停止した負ミューオン数 Nstop/ I を算出
→負ミューオンの静止確率Pstopに比例して増加するはず
20
算出方法
hist_allEntries 9377Mean 64.28RMS 28.3
0 20 40 60 80 100 120 140 160 180 2000
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momentum_initial
Momentum [MeV/c]
停止負ミューオン数とPstopの線形性を確かめることで予想される運動量分布(30~60 MeV/c)が正しいかどうか検討する
静止負ミューオンの運動量分布(シミュレーション)
● Mg 5mm● Mg 7.5mm● Mg 10mm
標的の厚さ [mm] Pstop5 (14.1±0.4)%7.5 (18.8±0.5)%10 (23.9±0.6)%
負ミューオンが標的に静止する確率(シミュレーション)
30~60 MeV/c
停止確率のシミュレーション結果はもとの運動量分布に依存
Nall = = 一定NstopPstop
カウント数
負ミューオン運動量分布の算出
シミュレーションで予想される運動量分布は、30~60 MeV/cの運動量範囲では測定値と矛盾がない
21
Nstop/I は誤差の範囲内でPstopに比例しているとみなせる
0 0.05 0.1 0.15 0.2 0.25 0.30
0.5
1
1.5
2
2.5
3
3.5
4
停止確率 Pstop
停止負ミューオン数 [ /秒・pA]
停止負ミューオン数 Nstop/ I と停止確率Pstopの関係
●Kα●Lα
まとめ
22
ミューオンX線の測定を利用してMuSICビーム中の負ミューオン数と 運動量分布の評価を行った。
Ge検出器の周囲に十分にBGを抑制する遮蔽体を設計し、高バックグ ラウンドのビーム環境下でもミューオンX線の測定に成功した。
測定結果より、輸送ソレノイド36°出口におけるビーム中の負ミューオ ン数は、陽子ビーム電流値が最大(1μA)の場合は
Mg標的の厚さを変えて負ミューオン運動量分布の測定を行ったところ、 誤差の範囲内でシミュレーションと同じ傾向が見られた。これより30~ 60 MeV/cの範囲では、測定結果は予想される運動量分布と矛盾がない とわかった。
(3.6±0.4)×107 /秒 以上 となり、従来の約1000倍で世界最高のミューオン生成効率(~102/秒・ kW)を実証した。
Back up
データ取得のトリガー
仁木工芸株式会社製MCA A310024
UD-
上流側上流側
下流側
AMP
AMP Discri.
Discri.
Ge検出器
Discri. delay TAC/SCA
AMP
startstop
gate
g.g.delay
delay
Gated AMP
タイミング
MCA ch1 (time difference)
MCA ch2 (gated)
MCA ch3 (self trigger)AMP
エネルギー
時間情報で信号を選別
トリガー条件
正しい組み合わせになる確率が高い
μ-以外の粒子で間違った時間情報を作りやすい
25
START
STOP
μ- μ- μ-誤 誤
ミューオンX線
ΔT=T0 ΔT≠T0 ΔT≠T0
μ-
ΔT≠T0
誤
START:トリガー信号、STOP:ゲルマニウム検出器の場合
START:ゲルマニウム検出器、STOP:トリガー信号の場合
STOP
START
μ-μ-
ΔT≠T0 ΔT=T0 ΔT=T0
誤 μ-誤 μ-
ミューオンX線
ΔT≠T0
ハドロンコードへの依存性MuSICビームラインのシミュレーションはハドロンコードへ依存
陽子ビーム照射後の低エネルギー反応には不確定な物理パラメータが多いハドロンコード(QGSP_BERT)はシミュレーション ver.によって少し違う輸送ソレノイド36°出口、双極磁場+0.04TのMuSICビームの比較
26
g4beamline μ-数 μ+数 π-数 π+数ver. 2.08 1.4×108 (1) 3.4×108 (2.36) 9.6×107 (0.67) 1.2×108 (0.84)ver. 2.12 6.5×107 (1) 1.5×108 (2.39) 4.1×107 (0.63) 5.1×107 (0.79)
h1Entries 2302Mean 66.49RMS 28.92
0 20 40 60 80 100 120 140 160 180 2000
0.002
0.004
0.006
0.008
0.01
0.012
0.014
0.016
0.018
0.02
h1Entries 2302Mean 66.49RMS 28.92
momentum
黄:g4beamline 2.08赤:g4beamline 2.12
Momentum [MeV/c]
負ミューオン運動量分布
-200 -150 -100 -50 0 50 100 150 200-200
-150
-100
-50
0
50
100
150
200 h11Entries 2302Mean x -18.96Mean y -3.784RMS x 78.09RMS y 78.87
0
2
4
6
8
10
12
14
16
18
20
22
24h11Entries 2302Mean x -18.96Mean y -3.784RMS x 78.09RMS y 78.87
position
-200 -150 -100 -50 0 50 100 150 200-200
-150
-100
-50
0
50
100
150
200 h22Entries 9378Mean x -18.49Mean y -2.122RMS x 78.68RMS y 80.09
0
10
20
30
40
50
60
70
80h22
Entries 9378Mean x -18.49Mean y -2.122RMS x 78.68RMS y 80.09
positiong4beamline 2.08 g4beamline 2.12
X [mm] X [mm]
Y [mm]
Y [mm]
負ミューオン位置分布
特に粒子数の差が大きいMuSICへの最適なシミュレーションコードの検討が必要
Upstream 3ch Upstream 7ch
Downstream 2ch Downstream 5chQDC channel
QDC channel QDC channel
QDC channel
MPPCが不安定
このデータのみMPPC電圧値が変化
27
途中でMPPCへ供給する電圧値が変動(電圧分配回路が不安定) →トリガーカウンターの検出効率に影響
Mg 10mmMg 7.5mmMg 5mmMg 2.5mmMg 15mm
<QDC分布>
測定結果:エネルギースペクトル標的:Mg(厚さ20mm)、 陽子ビーム電流値:435pA※追加の遮蔽あり
28
MgμKα(296.4keV)
511keV
MgπLα & CμKαMgμLα(56.6keV)
hist1Entries 8097Mean 76.41RMS 3.973
/ ndf 2! 141 / 32p0 12.9± 166.1 p1 0.04± 74.61 p3 11.9± 107.6 p4 0.04± 75.46 p6 43.7± 221.8 p7 0.582± -1.471
Energy [keV]70 72 74 76 78 80 82
80
100
120
140
160
180
200
220
240
260
hist1Entries 8097Mean 76.41RMS 3.973
/ ndf 2! 141 / 32p0 12.9± 166.1 p1 0.04± 74.61 p3 11.9± 107.6 p4 0.04± 75.46 p6 43.7± 221.8 p7 0.582± -1.471
energy spectrumhist1Entries 8098Mean 297.2RMS 6.374
/ ndf 2! 70.44 / 24p0 11.1± 122.5 p1 0.0± 296.5 p3 93.1± 112.6 p4 0.3126± -0.2056
Energy [keV]286 288 290 292 294 296 298 300 302 304 306 308
40
60
80
100
120
140
hist1Entries 8098Mean 297.2RMS 6.374
/ ndf 2! 70.44 / 24p0 11.1± 122.5 p1 0.0± 296.5 p3 93.1± 112.6 p4 0.3126± -0.2056
energy spectrumhist1Entries 8097Mean 59.71RMS 14.33
/ ndf 2! 63.43 / 34p0 53.0± 405 p1 0.02± 56.61 p3 20.46± 94.35 p4 0.358± 3.055
Energy [keV]40 50 60 70 80
200
250
300
350
400
450
500
550
hist1Entries 8097Mean 59.71RMS 14.33
/ ndf 2! 63.43 / 34p0 53.0± 405 p1 0.02± 56.61 p3 20.46± 94.35 p4 0.358± 3.055
energy spectrum
MgπLα & CμKαMgμKαMgμLαエネルギー [keV]
エネルギー [keV]エネルギー [keV]エネルギー [keV]
バックグラウンド事象数:NBG標的以外の場所に含まれるMgから放出されたミューオンX線Mg標的を置かずに測定したエネルギースペクトルから見積もる
29
hist_allEntries 7805Mean 192.5RMS 159
0 100 200 300 400 500 600 700 8000
10
20
30
40
50
hist_allEntries 7805Mean 192.5RMS 159
MgμKα(296.4keV)
MgμLα(56.6keV)
バックグラウンド事象数はゼロもしくは信号に対して十分に小さい
エネルギー [keV]
30
MuSIC(MUon Science Innovative muon beam Channel)
2009年に完成
パイオン捕獲部
31
陽子ビーム~1000kW
捕獲ソレノイド
従来のミューオンビーム源
下流の中性子生成標的へ(陽子ビームロスは5-10%以下に抑える)
パイオン生成標的グラファイト厚さ20mmΦ70mm
Muons
パイオン生成標的グラファイト厚さ200mmΦ40mm
捕獲ソレノイド
MuSIC陽子ビーム 0.4kW
ビームダンプへ
最大3.5Tのソレノイド磁場で後方に散乱したπを捕獲
COMETMu2eν-factoryMuon collider等に利用
厚い標的大立体角で捕獲
Muons
双極磁場について
32
荷電粒子は輸送ソレノイド中をらせん運動しながら輸送される
→双極磁場湾曲面の法線方向に補正磁場をかけ、粒子の電荷・運動量を選別
輸送ソレノイドが湾曲している場合、らせんの中心は湾曲面の法線方向にドリフトする
p:粒子の運動量q:粒子の電荷B:ソレノイド中の磁場
ドリフト距離 D= θbend (cosθ+ )1cosθ2qB
p 1
双極磁場 By= (cosθ+ )1cosθ2qr
p 1
θbend:輸送ソレノイドの曲率θ=atan(pT/pL)
双極磁場の影響
μ+
輸送ソレノイド36°出口における正負ミューオンの位置分布シミュレーション:g4beamline ver. 2.08, QGSP_BERT
33
x[mm]-200 -150 -100 -50 0 50 100 150 200
y[mm]
-200
-150
-100
-50
0
50
100
150
200
024
68101214
1618202224
By=+0.04T
x[mm]-200 -150 -100 -50 0 50 100 150 200
y[mm]
-200
-150
-100
-50
0
50
100
150
200
0
5
10
15
20
25
By=0T
x[mm]-200 -150 -100 -50 0 50 100 150 200
y[mm]
-200
-150
-100
-50
0
50
100
150
200
0
2
4
6
8
10
12
14
16
18By=-0.04T
x[mm]-200 -150 -100 -50 0 50 100 150 200
y[mm]
-200
-150
-100
-50
0
50
100
150
200By=+0.04T
x[mm]-200 -150 -100 -50 0 50 100 150 200
y[mm]
-200
-150
-100
-50
0
50
100
150
200By=0T
x[mm]-200 -150 -100 -50 0 50 100 150 200
y[mm]
-200
-150
-100
-50
0
50
100
150
200By=-0.04T
μ-
トリガーカウンター
34
プラスチックシンチレータ ・50mm × 380mm × 厚さ3.5mm
MPPC検出器(浜松ホトニクス製、S10362-33シリーズ) ・APDピクセルが2次元に並列接続 ・特徴:磁場中で動作可能、優れたフォトカウンティング能力、 低電圧(=70V)で動作、高い増倍率、等
MPPC2
380mm
50mm
MPPC1
MPPC
MPPCの仕様受光面サイズ [mm2] 3×3 3×3
ピクセルサイズ [μm2] 25×25 50×50
ピクセル数 14400 3600
輸送ソレノイド36°出口におけるMuSICビームには負パイオンも多く含まれている →標的に停止するとパイオンX線を放出ミューオンX線と同様に、パイオンX線事象数から負パイオン数の算出が可能測定からはマグネシウム標的からのパイオンX線Lαが観測された炭素から放出されるミューオンX線Kαとピークの一部が重なっている
hist_allEntries 5886Mean 96.14RMS 34.09
Momentum [MeV/c]0 20 40 60 80 100 120 140 160 180 200 2200
100
200
300
400
500
600
700
800hist_all
Entries 5886Mean 96.14RMS 34.09
muon momentumhist1Entries 8097Mean 76.41RMS 3.973
/ ndf 2! 141 / 32p0 12.9± 166.1 p1 0.04± 74.61 p3 11.9± 107.6 p4 0.04± 75.46 p6 43.7± 221.8 p7 0.582± -1.471
Energy [keV]70 72 74 76 78 80 82
80
100
120
140
160
180
200
220
240
260
hist1Entries 8097Mean 76.41RMS 3.973
/ ndf 2! 141 / 32p0 12.9± 166.1 p1 0.04± 74.61 p3 11.9± 107.6 p4 0.04± 75.46 p6 43.7± 221.8 p7 0.582± -1.471
energy spectrum
負パイオン数の算出
Pstop=13.1±0.5[%]
MgπLα(74.4keV)
35
CμKα(75.3keV)
エネルギースペクトル Mg標的(厚さ20mm)に停止する負パイオンの運動量分布(シミュレーション)
エネルギー [keV]
負パイオン数と運動量分布の算出
最大出力(I =1μA)の場合
実験1:負パイオン数の算出
輸送ソレノイド36°出口における負パイオン数
36
Beam current [pA]0 50 100 150 200 250 300 350 400 450 500
Num
ber o
f pio
ns in
bea
m [/
sec]
0
2000
4000
6000
8000
10000
12000
14000
16000
18000
20000
シミュレーション
Nall=3.6×I[pA] + 274近似直線
測定結果 シミュレーション
>(3.6±0.4)×107π-/秒 4.1×107π-/秒
実験2:運動量分布の算出
・負パイオン収量は予想通り電流値に比例していた・運動量分布は誤差を考慮しても予想と矛盾する点があった・今後は測定や解析方法の改善が必要
0 0.05 0.1 0.15 0.2 0.250
0.2
0.4
0.6
0.8
1
1.2
1.4
1.6
1.8
2
停止負ミューオン数と停止確率の関係
停止確率(シミュレーション)停止負ミューオン数(データ) [/秒・pA]
陽子ビーム電流値 [pA]
ビーム中の負ミューオン数 [/秒]
位置分布の測定方法
標的の位置を移動させる
異なる物質の標的を並べる
上流側と下流側でペアを作る
37
μビーム 停止標的
トリガーカウンター(a) (b)
(c) (d)
ピークの幅とエネルギーの関係全エネルギーピークの幅(半値全幅、FWHM)とエネルギーの関係
38エネルギー [keV]
FWHM2=WD2+WX2+WE2
WD:キャリア統計の揺らぎによる幅 WD2 ∝ E(エネルギー)WX:電荷収集による幅(≈定数)WE:電子回路ノイズによる幅(≈定数)
FWHM [keV]
FWHM ∝ √ E+constant
<実際のデータ>
セルフトリガーでとったデータGe検出器に入った信号全てのエネルギースペクトル
(トリガーカウンターからの信号を使用していない)
原因:隣のピークが重なっている? →Kα事象数を得るにはピークの同定 が必要
予想:σ=0.363 keV実測:σ=0.651 keV
ピーク幅がエネルギーから予想される幅よりも太い
39
histEntries 4781605Mean 223.3RMS 176.2
Energy [keV]0 100 200 300 400 500 600 700 8000
2000
4000
6000
8000
10000
histEntries 4781605Mean 223.3RMS 176.2
histEntries 4781605Mean 301.3RMS 8.972
/ ndf 2! 164.2 / 45p0 31.9± 345.5 p1 0.1± 298.9 p2 0.0663± 0.6507 p3 301.2± 3194 p4 1.002± -5.179
290 295 300 305 310 315
1300
1400
1500
1600
1700
1800
1900
2000
histEntries 4781605Mean 301.3RMS 8.972
/ ndf 2! 164.2 / 45p0 31.9± 345.5 p1 0.1± 298.9 p2 0.0663± 0.6507 p3 301.2± 3194 p4 1.002± -5.179
MgμKα(296.4keV)
エネルギー [keV]
エネルギー [keV]
遮蔽の効果のシミュレーション
・円筒型遮蔽の位置ΔX ΔX=0、3、5cm、遮蔽なし・鉛表面上の座標(x,y)からX線を 等方的に放出・ピークとして検出されるX線の イベント数と始点(x,y)を計算
円筒型遮蔽 ・外径95mm。内径80mm ・構成(外側から) Sn:1mm、Cu:1mm、Al:5mm
鉛からの特性X線の遮蔽Ge検出器用の遮蔽体:円筒型の遮蔽
40
シミュレーションのセットアップ
ΔX 円筒型遮蔽
1.5cmGe結晶
シミュレーション方法鉛ブロック
遮蔽の効果のシミュレーション
・Ge結晶の前方から来るX線を遮蔽しきれていない・ΔXを大きくする程効果的 →ミューオンX線を減らすおそれがある
41
h_xPb1Entries 10182Mean -20.06RMS 68.54
X position [mm]-300 -250 -200 -150 -100 -50 0 50 100 150 2000
20
40
60
80
100
120
140
160
180
200
220
240 h_xPb1Entries 10182Mean -20.06RMS 68.54
xpos_Pbh_yPb1
Entries 10182Mean -0.4671RMS 29.21
Y position [mm]-100 -50 0 50 1000
20
40
60
80
100
120
140
160
180
200 h_yPb1Entries 10182Mean -0.4671RMS 29.21
ypos_Pb
遮蔽なしΔX=0cmΔX=3cmΔX=5cm
<x分布> <y分布>
遮蔽なし ΔX=0cm ΔX=3cm ΔX=5cmイベント数 10182 4230 1705 1009比 100% 41.5% 16.7% 9.9%
円筒型遮蔽でカバーしきれない領域には別の遮蔽を設置する
遮蔽の効果のシミュレーション
・円筒型遮蔽の位置ΔX=0cmに固定・鉛表面上の座標(x,y)からX線を 等方的に放出・ピークとして検出されるX線の イベント数と始点(x,y)を計算
(1)Sn 1mm, Cu 1mm, Al 5mm(2)Cu 2mm, Al 5mm(3)Cd 1mm, Cu 1mm, Al 5mm(4)Cu 10mm, Al 5mm
鉛ブロックのすぐ内側に遮蔽を追加(壁型)物質の構成の検討
42
シミュレーションのセットアップ
ΔX 円筒型遮蔽
1.5cmGe結晶
シミュレーション方法壁型遮蔽
鉛ブロック
粒子の運動量分布
43
htempEntries 22442Mean 52.02RMS 24.05
mom0 20 40 60 80 100 120 140 160 180 200 2200
200
400
600
800
1000 htempEntries 22442Mean 52.02RMS 24.05
mom {pid==-13}
ーμ+ーμ-ーπ+ーπ-ー p
運動量 [MeV/c]
μ+ μ- π+ π- p粒子数 [/秒] 1.5×108 6.5×107 5.1×107 4.1×107 9.0×107
輸送ソレノイド36°出口におけるビーム中の各粒子の運動量分布(シミュレーション)
輸送ソレノイド36°出口における粒子数( 陽子ビーム電流値1μA、双極磁場+0.04T)
この他に電子、陽電子、中性子など
シミュレーションへの補正実測値とそれを再現したシミュレーション結果を比較
→シミュレーションへの補正を行う測定:133Ba線源を用いてGe検出器の検出器と立体角(εΩ)を計算
44
!"!##
!"$##
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!"'##
("!##
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("%##
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+,-./01,#
234,3-56.0#
+/7356.0#
!"
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(#$"
(#%"
(#&"
!" )!" (!!" ()!" $!!" $)!" *!!" *)!" %!!" %)!"
!"#"$%&'()"*+,-
<実験1> <実験2>
エネルギー [keV] エネルギー [keV]
・ほとんどR=1・シミュレーションは測定を良く再現・R=1からのずれを系統誤差とみなす
R= のエネルギー依存性εΩ(シミュレーション)εΩ(実測値)
R R
・Rはエネルギーに依存している・低エネルギーほどRは1より小さい・R値をεΩへの 補正項とする
遮蔽の効果のシミュレーション
・円筒型と壁型を組み合わせることで鉛からのX線を効果的に遮蔽可能 壁型(1)、(3)、(4)では99%以上をカットする・実際の測定では、一番効果の大きな壁型(4)を採用した
45
h_xPb1Entries 10182Mean -20.06RMS 68.54
x [mm]-300 -250 -200 -150 -100 -50 0 50 100 150 2000
20
40
60
80
100
120
140
160
180
200
220
240 h_xPb1Entries 10182Mean -20.06RMS 68.54
xpos_Pbh_yPb1
Entries 10182Mean -0.4671RMS 29.21
y [mm]-100 -50 0 50 1000
20
40
60
80
100
120
140
160
180
200 h_yPb1Entries 10182Mean -0.4671RMS 29.21
ypos_Pb
遮蔽なし円筒型のみ(ΔX=0cm)壁型(1)を追加壁型(2)壁型(3)壁型(4)
<x分布> <y分布>
遮蔽なし 円筒型のみ 壁型(1) 壁型(2) 壁型(3) 壁型(4)
イベント数 10182 4230 66 363 70 18
比 100% 41.5% 0.65% 3.6% 0.69% 0.18%
Back up2
鉛から放出される特性X線が低エネルギーのバックグラウンドとなる
陽子ビーム照射によって発生する大量の中性子 →検出器の放射線損傷
Ge検出器への遮蔽 ・パラフィン…比較的速い中性子を熱中性子へ変換 ・カドミウム…熱中性子を減らす(同時にγ線放出) ・鉛…カドミウムからのγ線を遮蔽
47
パラフィン
鉛カドミウム
検出器
X線検出器への遮蔽の設計
検出器
X線検出器への遮蔽の設計
鉛から放出される特性X線が低エネルギーのバックグラウンドとなる
陽子ビーム照射によって発生する大量の中性子 →検出器の放射線損傷
改善策:鉛ブロックとGe検出器の間に遮蔽体を追加
Ge検出器への遮蔽 ・パラフィン…比較的速い中性子を熱中性子へ変換 ・カドミウム…熱中性子を減らす(同時にγ線放出) ・鉛…カドミウムからのγ線を遮蔽
48
パラフィン
鉛カドミウム
検出器
シミュレーションにより鉛からのバックグラウンドの99%以上を遮蔽できる物質や配置を検討
パラフィン
鉛カドミウム
検出器
①円筒型 Sn Cu Al
②壁型 Cu Al
追加
遮蔽の改善
・Mg ミューオンX線 Kα(296.4 keV)・Mg ミューオンX線 Lα(56.6 keV)・Mg パイオンX線 Lα(74.4 keV)
観測されたピーク
高バックグラウンドのビーム環境下でもMg標的から放出されたミューオンX線やパイオンX線の観測に成功
49
追加遮蔽なしhist1Entries 8106Mean 78.69RMS 14.66
Energy [keV]50 60 70 80 90 100 1100
10
20
30
40
50
60
70
hist1Entries 8106Mean 78.69RMS 14.66
energy spectrum
hist2Entries 8098Mean 78.7RMS 16.66
Energy [keV]50 60 70 80 90 100 1105
10
15
20
25
30
35
40
45
hist2Entries 8098Mean 78.7RMS 16.66
energy spectrum
鉛からのX線
ミューオンX線 パイオンX線
低エネルギーのミューオンX線やパイオンX線はバックグラウンドに埋もれて見えない
追加遮蔽あり
<測定データ>
カウント
カウント
エネルギー [keV]
エネルギー [keV]
負ミューオン運動量分布の算出(旧)
単位時間・単位電流あたりに停止した負ミューオン数 Nstop/ I を算出 →負ミューオンの停止確率Pstopに比例して増加するはず
50
算出方法
hist_allEntries 9377Mean 64.28RMS 28.3
0 20 40 60 80 100 120 140 160 180 2000
100
200
300
400
500
600
700
800 hist_allEntries 9377Mean 64.28RMS 28.3
momentum_initialhist_all
Entries 9377Mean 64.28RMS 28.3
0 20 40 60 80 100 120 140 160 180 2000
100
200
300
400
500
600
700
800 hist_allEntries 9377Mean 64.28RMS 28.3
momentum_initial
hist_allEntries 9377Mean 64.28RMS 28.3
0 20 40 60 80 100 120 140 160 180 2000
100
200
300
400
500
600
700
800 hist_allEntries 9377Mean 64.28RMS 28.3
momentum_initialhist_all
Entries 9377Mean 64.28RMS 28.3
0 20 40 60 80 100 120 140 160 180 2000
100
200
300
400
500
600
700
800 hist_allEntries 9377Mean 64.28RMS 28.3
momentum_initial
Momentum [MeV/c] Beam current [pA]0 50 100 150 200 250 300 350 400 450 500
Num
ber o
f muo
ns in
bea
m [/
sec]
0
2000
4000
6000
8000
10000
12000
14000
16000
18000
20000
histEntries 0Mean x 0Mean y 0RMS x 0RMS y 0
histEntries 0Mean x 0Mean y 0RMS x 0RMS y 0シミュレーション
測定結果5.4±0.5倍
シミュレーションとの比較を行い、予想される運動量分布が正しいか確かめる
※トリガーカウンターの検出効率(εtrigger)はビーム中の負ミューオン数の比較から見積もる
各厚さの標的に停止する負ミューオンの運動量分布(シミュレーション)
● Mg 5mm● Mg 7.5mm● Mg 10mm
負ミューオン運動量分布の算出(旧)
誤差の範囲内でシミュレーションと一致
測定で得られた運動量分布は、シミュレーションで予想される運動量分布と誤差の範囲で矛盾がない(30~60 MeV/cの領域)
51
標的厚さ 測定結果 εtrigger補正後 シミュレーション
5 mm 1.4 ± 0.5 7.6 ± 1.8 9.2 ± 0.3
7.5 mm 2.8 ± 0.9 15.1 ± 5.1 12.2 ± 0.3
10 mm 2.2 ± 0.8 11.9 ± 4.5 15.5 ± 0.4
単位時間・単位電流あたりに停止する負ミューオン数 /秒/pA
負パイオン数と運動量分布の算出
最大出力(I =1μA)の場合
実験1:負パイオン数の算出
輸送ソレノイド36°出口における負パイオン数
52
Beam current [pA]0 50 100 150 200 250 300 350 400 450 500
Num
ber o
f pio
ns in
bea
m [/
sec]
0
2000
4000
6000
8000
10000
12000
14000
16000
18000
20000
シミュレーション
Nall=3.6×I[pA] + 274近似直線
測定結果 シミュレーション
>(3.6±0.4)×107π-/秒 4.1×107π-/秒
標的厚さ 測定結果εtrigger補正後 予想値
5mm 1.09±0.16 5.2±0.8 2.8±0.2
7.5mm 1.05±0.16 5.0±0.8 5.0±0.2
10mm 1.29±0.16 6.2±0.8 7.2±0.2
単位時間・単位電流あたりに停止する負パイオン数の比較 [/秒/1pA]
実験2:運動量分布の算出
・負パイオン収量はシミュレーションによる予想値と近い値となった・運動量分布は誤差を考慮しても一致しない点があった・今後は測定や解析方法の改善が必要