メーカー(製)における返品削減の...
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メーカー(製)における返品削減の取組み事例
2017ー7-7資⽣堂ジャパン株式会社
「サプライチェーン イノベーション⼤賞」提出資料
アジェンダ 2
■社員の意識改⾰・意識啓発(P.3)
■取組内容 コスメティクス事業 「終売商品」の得意先企業との協働対応(P.4)
■取組内容 パーソナルケア事業 「シーズン商品」の得意先企業との協働対応(P.5)
■事例 店頭在庫縮減に向けた取り組み(リニューアル品)-1〜5 (P.6〜10)
■事例 店頭在庫縮減に向けた取り組み(シーズン品)-1〜6(P.11〜16)
■まとめ(P.17)
社員の意識改⾰・意識啓発 3
◇トップから全社員に向けての啓発返品商品に関する⾃社の現状を認識・共有するとともに社員の意識改⾰に⼒を注いでいる
◇サステナビリティへの貢献返品削減に向けて「チーム資⽣堂」として対応する社内の仕組みづくりに邁進している
◇評価制度の導⼊社員全員の共通評価指標として、店頭売上・返品・利益の各指標を導⼊し、意識啓発および実績により業績評価に反映される活動に効果が出ている
取組内容 : 「終売商品」の取引先企業との協働対応 4
■終売商品の店頭在庫適正化(営業活動の徹底とマネジメント強化)得意先企業との協業による在庫削減のマネジメント強化により、返品削減につなげた【具体的アクション】 ※事例(リニューアル品対応事例を後記参照)・「改廃予定商品案内の早期化」「期中における発注単位の変更」・「得意先企業への発注点変更の働きかけ」「得意先企業内における在庫バーター」・「得意先企業での発注停⽌」「在庫・返品シミュレーターの活⽤」
■終売商品の在庫消化促進策得意先企業の協⼒を得ながら、棚落ち前に終売商品を積極的に消化する施策を実施し、返品削減につなげた【具体的アクション】・「得意先社内での従業員さま向け販売」・「外部会員基盤と連携した店頭在庫消化促進策」
<コスメティクスブランド事業(制度化粧品)>返品の主要因である終売商品にフォーカスした営業活動を実践
取組内容 : 「シーズン商品」の取引先企業との協働対応 5
【得意先との取組項⽬】16SS期間計画の共有
返品縮減への取組み合意期間販売計画の共有
返品⽬標数値の設定・共有
【具体的アクション】1.本部主導の発注停⽌2.POS販売動向・店頭在庫掌握3.店頭在庫消化促進策実施4.期間中の計画納品の推進5.秋冬季への定番化促進6.返品縮減アローワンス締結7.早期売場展開
<パソナルケアブランド事業(⼀般化粧品)>
■店頭在庫が溜まらない仕組み構築店頭売上⼀点に集中した活動をより強⼒に本格稼働させ、POSデータの有効活⽤により、店頭にご来店されるお客さまにさらにご購⼊していただける新規需要創造を継続実践している ※事例(シーズン品対応事例を後記参照)
返品の主要因であるシーズン商品にフォーカスした営業活動を実践
店頭在庫縮減に向けた取り組み(リニューアル品)-1 6
ニューサーティー(新しい30代へ) ※1980年当時誕⽣:昭和55年(1980)命名:AUSLESE
・ドイツ語「選り抜き」⇒⼀⼈⼀⼈にフィットする機能を選び抜いた
デザイン:四⾓形で機能性を重視(イタリアと共同)テーマ:「微⾹性、機能性、⾃由性」MG5の「重・厚・⻑・⼤」の時代から、アウスレーゼの「控えめでさりげない」「軽・薄・短・⼩」の時代へ
新しい30代へ アウスレーゼ
■安定的な売上のロングセラーブランドのリニューアルにあたっては、「品種数×1SKU数量×店数」の店頭在庫の返品リスクが課題であった
店頭在庫縮減に向けた取り組み(リニューアル品)-2 7
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2013_1上期 2013_2下期 2014_1上期 2014_2下期 2015_1上期 2015_2下期
■リニューアル対象11品 店頭在庫推移⻑年ご愛⽤いただいているお客さまからの⽀持を受け、安定的な売上のアイテム群のため、⽉別・年度別に⼤きな変動はなく、経営に影響及ぼす規模(卸⾦額ベース)を確保して推移 ⇒ 返品リスク⼤
店頭在庫縮減に向けた取り組み(リニューアル品)-3 8
■店頭在庫縮減プラン2017年2⽉発売に向けて、9ヶ⽉前の5⽉から取り組みを開始
・11品中下位6品の発注単位を3個から1個へ変更・上記発注単位変更の店頭での徹底・店頭での発注停⽌および店舗間移動
在庫縮減第1弾
5/21対象AL6品発注単位3→1個変更開始
5⽉ 6⽉ 7⽉ 8⽉ 9⽉ 10⽉ 11⽉ 12⽉ 1⽉ 2⽉
発単変更状況確認
発単変更状況確認
7/21~対象AL6品発注単位3→1個変更後の企業毎の発注状況の共有
棚割商談
棚割商談
10/1~取引先とリニューアルまでの返品削減対策と実⾏スケジュールを共有
発注停⽌推進
発注停⽌推進
1/1~対象AL11品順次発注停⽌&店舗間移動
在庫縮減第2弾 在庫縮減最終
リニューアル
リニューアル
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2016/03 2016/04 2016/05 2016/06 2016/07 2016/08 2016/09 2016/10 2016/11 2016/12 2017/01 2017/02
店頭在庫縮減に向けた取り組み(リニューアル品)-4 9
■リニューアル対象11品 店頭在庫推移・⼊数変更による効果(11⽉まで)は少なかった・12⽉以降、発注停⽌や店舗間移動が奏功・2017/2⽉末時点で⼤幅な削減に成功(2016/3⽉末対⽐)
店頭在庫縮減に向けた取り組み(リニューアル品)-5 10
■17/2時点 企業別店頭在庫(16/4対⽐)・企業A 66%→発注停⽌以降、在庫が減少・企業B 51%→発注単位変更から在庫が減少・企業C 92%→⼤きな変化なし
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16/04 16/05 16/06 16/07 16/08 16/09 16/10 16/11 16/12 17/01 17/02
企業A
企業B
企業C
店頭在庫縮減プランを徹底することにより在庫を縮減できた企業は返品を抑制することができた
秋冬に多く発⽣する多額の返品棚落ちの実態(推移)
店頭在庫削減にむけた取組み(シーズン品)-1 11
シーブリーズは、クール、リフレッシュという春夏に強いブランド特⻑から、秋冬期には売場に残らない、また棚落ちによる多額の返品が⻑年の重要な課題であった
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1Q 2Q 3Q 4Q
2011 2012 2013 2014
4-6⽉ 7-9⽉ 10-12⽉ 1-3⽉
●配荷店 ●返品⾦額 9-2⽉
新規需要創造
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2011 2012 2013 2014百万円
店頭削減にむけた社内取組(シーズン品)-2 12
クール、リフレッシュの価値を、秋冬におけるティーンの勉強時の最⼤の悩みである“眠気”に対応させ、キャンペーンとして2015年よりスタート、2016年は継続進化
新規需要創造
スポーツ選手の集中メゾットを勉強時にも応用!シーブリーズの清涼感が集中力アップに寄与。
勉強を頑張る中高生におすすめ!
監修:予防医学研究者 石川善樹氏
店頭在庫削減にむけた社内取組(シーズン品)-3 13
集中⼒の可視化を実現する「J!NS MEME」と、学習⽅法を提唱する「やる気スイッチグループ」とコラボし、集中⼒を⾼めるステップを開発
新規需要創造
効果を実証した爽快集中ステップ3社でのコラボを実施
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集中⼒を可視化するメガネを開発した「J!NS MEME」、中⾼⽣の学習をフォローしている「やる気スイッチグループ」とシーブリーズの3社でタイアップを組み、集中メゾットを開発
1.⽬標の⾏動を強くイメージ2.5回ジャンプ3.シーブリーズをV塗り!
受験をテーマにした定番外展開キャンペーンを訴求した定番展開
店頭在庫削減にむけた社内取組(シーズン品)-4 14
シーブリーズの受験応援キャンペーンを店頭で訴求受験のテーマに対し他カテゴリー・メーカーを巻き込み展開することで強い訴求を実現
受験訴求POPへ変更
受験訴求店頭ツール
新規需要創造
保護者に向けたフリーペーパーへの掲載テレビの露出獲得
店頭在庫削減にむけた社内取組(シーズン品)ー5 15
12⽉からの受験熱の⾼まりに合わせてテレビや塾関連冊⼦で多数取り上げられるなど⼤きな話題を醸成
新規需要創造
※取材時の様⼦
●TBS Nスタ 12/8 ●やる気スイッチマガジン 12⽉号
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店頭展開維持×コミュニケーションにより、店頭売上も好調で店頭在庫の縮減にも寄与。課題であった秋冬時期の売上改善と返品の激減に繋がり、売上年平均前年⽐は119%伸⻑、返品は43%削減した (2016年実績/2014年⽐)
店頭在庫削減にむけた社内取組(シーズン品)ー6
シーブリーズの例
新規需要創造
昨年に対し約半分になった返品実績昨年に対し約120%と好調な店頭売上●返品⾦額 9-12⽉ シーブリーズTTL●店頭売上推計 10-2⽉ SRI制汗剤+男性制汗剤 SBデオ&W
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2011 2012 2013 2014 2015 2016百万円 百万円
まとめ 17
■製・配・販の協働において、下記事項が重要ポイント・返品削減は製配販による連携こそが成果創出のベース・早期取組み内容(店頭在庫縮減・返品削減メニュー)の決定・具体的アクションの着実な実⾏
メーカー(製)戦略にもとづいた店頭活性化を具現化するマーケティングプランを⽤意
得意先企業本部と店舗(販)
企業本部と店舗で具体的オペレーション内容の共有と実⾏
以 上