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来客カウンターを作ろう!
7 セグ数字表示ボード(PS-3245)を利用して、来客者の人数をカウントして表示する装置を作ってみま
しょう。取り付ける場所を変えれば、通過人数カウンターや、お部屋の出入り回数カウンターにもなります。
数字を表示する部分に、「7 セグ数字表示ボード(PS-3245)」を使用し、通過を検出する部分には、
「リレー付き通過・反射センサー(PS-3242)」の反射モードを使用します。センサーの前を人が横切ったりす
るときに出力されるオープンコレクタの信号を利用して、表示される数字をカウントアップします。1 桁では少
ないので 2 桁の数字を表示できるよう、PS-3245 を 2 個使います。
この装置の構成を図にしてみましょう。
このように図にしてみると、製作に必要なものが把握しやすくなります。
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つぎに、製作に必要な部品などを表にまとめてみましょう。
用意するもの 型番など 必要数 メモ 参考価格
7 セグ数字表示ボード PS-3245 2 エレキットで 2,625 円
リレー付き通過・反射センサー PS-3242 1 エレキットで 2,730 円
AC アダプター 出力 9V-1A 程度 1 市販のもの 2,625 円
DC ジャック AC アダプター用 1 市販のもの 115 円
電源スイッチ 2P トグル 1 市販のもの 210 円
クリアファイルケース
B4 サイズ程度、厚み 2.5cm
半透明 1 (100 円ショップ) 105 円
M3 ネジ用スペーサー L=15mm 12 市販のもの 30 円
M3 ネジ L=22mm 12 市販のもの 20 円
このほかにも、配線材や、追加のネジ類などが必要になります。
※この表はこの製作記事用にそろえた部品です。手に入りやすいものや自分の好きなものをそろえるとよい
でしょう。また、参考価格はこの記事用の部材を購入した時の価格です。販売店などにより異なりますの
で参考程度にしてください。
① 7 セグ数字表示ボード(PS-3245)
2 桁の数字を表示するので、2 台必要です。
② リレー付き通過・反射センサー(PS-3242)
来客をカウントするために使います。人間だけ
をカウントするならば人感センサーでも良いの
ですが、今回は感知するものが人であっても
モノであってもカウントしたいので PS-3242 を
使います。
③ クリアファイルケース
基板を取り付けるケースとして、さらに発光ダイオードの拡散としても使えるような乳白透明を使用します。
中に基板を入れるので 2.5cm 以上程度の厚みがあるもの選択しています。
④ DC ジャック :AC アダプターを接続します。
⑤ AC アダプター :9V-15V 程度、電流容量が 1A 程度あるものを用意します。
⑥ 電源スイッチ :市販の 2P トグルスイッチを使用します。
この他に工具や、ホットボンドなどを利用します。
※ PS-3242 の受光 IC 部分と、赤外線発光ダイオードの取り付け部分は、事前に少し変更をします。
PS-3242 の組み立ての前に 5 ページを見ておきましょう。
① ③
②
④
⑤
⑥
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●ケースの加工 ケースには、基板や電源スイッチ、DC ジャックなどの部品を取り付けるための穴をあけなくてはいけません。
ケースのどの辺りに取り付けるかを決めたら、穴をあける位置を正確に決める必要があります。以下の基
板寸法図を元に、ケースに穴をあけるための位置を検討します。
また今回は、ケースに収めたとき、できるだけフラットになるように、PS-3242 のセンサーの位置を変更し
ています。従って寸法図はセンサーの位置を変更した後のものにしています。
■PS-3242 センサー位置変更後の基板寸法図
■PS-3245 基板寸法図
次の図は、その今回利用したクリアファイルケース用に作成した、型紙の作成例です。
基板固定用穴
3-φ3.2
基板固定用穴
3-φ3.2
赤外線LED用の
チューブ穴 φ6.2
赤外線受光窓 φ3
赤外線受光素子
電源スイッチ
取り付け用案φ6.2
電源スイッチ
取り付け用穴 φ2
DCジャック
取り付け用穴
φ12
基板固定用穴 2-φ3.2
基板固定用穴 4-φ3.2
ケース型紙(1) 基板 電源スイッチ用型紙
縮尺100%で印刷してご利用ください。
ケース上側を外側から見た図(ケース下側の加工はありません)
ケース横側を外側から見た図
ケース型紙(2)
DCジャック用型紙
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型紙を切り抜き、ケースに合わせて位置を調整し貼り付けます。その後、型紙の穴の印刷に合わせて、
ドリルなどで穴をあけていきます。
バリなどを処理してきれいに穴が空けば完了です。
● 部品の組み込み 基板への配線は、ケースに取り付けてから行った方がやりやすいので、最初に基板を固定します。
まず PS-3242 の一部を改造します。
(1)クリアケースの中に収まるようにするために、センサーの位置を変えます。
基板から浮かすように、受光面を上向きにセンサーを取り付
けたいので、センサーの足を切る前に、写真のように、センサ
ーの足を曲げ、基板から 1cm の高さになるようにはんだ付け
を行います。
センサーの足を切ってしまった後の場合は、抵抗の足の切れ
端などを利用して、写真と同じように足を伸ばすような感じで、
取り付けます。
(2)リレーは今回使いませんので取り外しておきます。 消費電流も抑えられてちょっとエコですね。
3 ページの「基板寸法図」に記載しているセンサーの位置と同じ位置になるようにします。
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(3)発光側基板の赤外線発光ダイオードの取り付け方法の変更
赤外線発光ダイオードは写真のように、上向きにはんだ付けして、チュ
ーブをかぶせておきます。
発光側基板をケースに固定するときには、上手く赤外線発光ダイオー
ドにかぶせたチューブがケース表面の穴から出てくるように注意しながら取り
付けましょう。
(4)次に DC ジャックを取り付けます。今回は DC ジャックをケースの横面に付けることにします。
DC ジャックに付属のナットだけでは固定が不十分な場合は、ホットボ
ンドや接着剤を利用してしっかり固定するようにします。
今回はホットボンドで固定しました。
(5)次に PS-3245 をケースに固定する前の準備です。
今回はケースの厚みが 2.5cm のものを利用したので、そのま
まではケースのフタにレギュレータが当たって閉まりません。
そこで、レギュレータを寝かせて取り付けることにします。ゆっく
りレギュレータを写真のように曲げます。
(繰り返し曲げたり伸ばしたりすると足が折れるので注意しま
しょう。)
(6)PS-3245 が連動して動作するように、2 台を配線します。
隣り合う端子の順番を間違えないように、配線します。
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(7)次に、基板、電源、電源スイッチ、信号などを配線します。
基板の裏面に配線していくので、配線するときに特に注意が必要です。
基板表面のシルクをしっかり確認しながら(+)、(-)を間違えないようにし
ましょう。
配線ができたら、ケースのフタを閉めてみて、上手く閉まれば完成です。
今回組み立てた後動作の確認をしてみると・・・
なんだか動きがおかしいです。反射するものもないのにどんどんカウ
ントアップしていきます。センサーが反応しっぱなしになってしまうことが
原因のようです。どうやら、赤外線発光ダイオードの光が横から漏れ
て、直接センサーに飛び込んでしまっているようです。
そこで、下の写真のように、横に漏れないように、黒色のビニールテ
ープでしっかりガードしてみたところ正常に動作するようになりました。
みなさんも作って動作がおかしい場合は、赤外線発光ダイオードの横から光が漏れないように、写真の
ようにしっかり根本まで、ガードをしてみてください。
ちなみに「黒」のビニールテープがお勧めです。白い紙やプラスチックでは簡単に赤外線は通り抜けてしま
います。また黒い紙には電気を通すものもあり、動作が不安定になることがあるためです。
※今回は大丈夫でしたが、受光側にもチューブをかぶせた方がより安定します。
発光側だけでは不安定な場合は、受光側もチューブなどでカバーしましょう。
● 動作の確認
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● 設置 壁掛け用のヒモを取り付けます。今回はお手軽に「挟むだけ方式」です。
簡単に抜け落ちないようにヒモの両端を結んで、ケースに挟むだけで完了です。
最後に、希望する設置場所にセットして完成です!
今回は設置してみると、ケースの乳白色が薄く、思っていたより明るくなりました。もう少し暗くてもいい場
合は、PS-3245 の表示部とケース表面の間に、トレーシングペーパーを挟んだりするといいかもしれません。
設置場所を工夫すると、部屋のドアが何回開け閉めされたのかカウントするセンサーや。周回数をカ
ウントするカウンターなど色々なものを作ることができます!
さらに、タイマーなどと組み合わせると、大きなカウントダウンタイマーや、大きなストップウォッチなどが簡単
につくれますよ!