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経済活動再開の状況空港再開/直行便感染者の動向
日本人に対する入国制限
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行動・活動制限
モスクワ事務所長梅津 哲也
第2四半期経済成長は▲8.5%。製造業、小売りなど回復基調続く
• 4月以降の外出禁止措置や企業活動の制限・停止により市場が「消失」。• 政府は大規模財政支出で雇用確保、所得維持⇒市場の早期回復に腐心。• 消費・投資の激減で第2四半期のGDP成長は▲8.5%(統計局速報値)と大幅下落。他方で製造業や消費は4月を底に回復基調。
ロシア:ビジネス活動再開に向けた基本情報 (2020年9月7日時点)
経済活動制限
主要規制・制限
• 6月以降、それまで営業停止だった小売(食料品、薬品等生活必需品を除く)や各種サービス(外食、観光、理美容等)が順次再開。
再開基準
• 連邦国民権利保護・福利監督局(ロスポトレブナドゾル)が定める業種別衛生・防疫推奨基準 ※リンクはすべてロシア語
COVID-19対応労働安全推奨措置(4/7)行動規制緩和のための推奨措置・判断基準(5/8)業種別の活動再開時推奨措置(5/13)外食分野での活動再開時推奨措置(5/30)
• 各地方政府の定める独自の衛生・防疫基準(例えば、モスクワ市では企業活動再開時、一定割合の従業員に対しコロナウイルス検査(抗体検査を含む)を受けさせる義務がある(市長令第55-UM号))。
現地産業・企業の動き
• モスクワ市では5月12日以降、工場及び建設現場の活動が再開。6月1日以降、食料品以外の小売店の営業が再開。6月9日以降、サービス分野が順次が解禁。
• 7月以降、多くの地域で国内旅行客の受け入れが解禁。
日本人の入国 不可
外務省渡航情報
レベル3:渡航は止めてください。(渡航中止勧告)
制限措置概要
• 3月18以降、外交官等を除く全ての外国人・無国籍者に対しロシア入国を禁止。ビザ(電子ビザを含む)申請受付・発給を停止。
• 例外措置として退避中の日本人高度熟練専門家(HQS)が8月中のJAL臨時便で再入国。
空港 稼働中 ※限定的
日本からの航空路線
• JALは9月末まで運休(モスクワ、ウラジオストクとも)。臨時便を9/11、9/25に予定。
• 外国人のロシア入国は原則、英国等7カ国国民の空路での渡航に限り許可。入国前のPCR検査、入国後の14日間の自己隔離措置が必要。
累計感染者数 1,030,690人
累計死亡者数 新規感染の傾向
17,871人 8月下旬以降、横這い
から微増へ。
活動制限 あり ※解除進む
実施主体
連邦政府、地方政府
具体的制限
• 地方によって異なる。• モスクワ市では7月13日に大部分の行動規制を撤廃。店舗での買い物、公共交通機関での移動時の手袋の着用などが残る。
日本人学校
• 8月21日から2学期が開始(通常の授業)
※出所:ロシア連邦政府
• モスクワでは6月以降の商業再開で経済活動が一気に加速。「ロシア全体」のみでなく「特定地域」の動向も要注視。
• 「withコロナ」でオンライン化が急速に進展。独自技術のテック系/デジタル系企業に改めて注目 ⇒ 新たな商機の芽
• 他方、新たな参入障壁となりかねない産業保護政策の議論も。
市場回復と新規ビジネスへの期待
コロナ下の在ロシア日系企業の動向
ロシア:ビジネス活動再開に向けた基本情報
経済支援策 支援概要
融資・返済猶予 • 雇用維持のための無利子・低利(2%)融資• 基幹産業関連企業向け運転資金向け低利(5%)融資• 借入返済猶予
税務関係 • 納税猶予• 税務調査の延期• 税務報告当提出期限の延長
その他 • 破産の手続きの停止• 不動産賃借料支払いの猶予• 業界向け支援(自動車、農林水産・食品加工等)
現地政府の企業支援策
景況感は大きく悪化するも将来性への期待は変わらず
景況感の悪化はリーマンショック並み
• 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)拡大の影響を受け、在ロシア日系企業の景況感が著しく悪化。在ロシア日系企業景況感調査(2020年5月)では前回調査(2020年1月)に比べ、自社の景況感(最近の状況)DIは62ポイント減のマイナス59、自社の景況見通し(2カ月後の状況)DIは61ポイント減のマイナス62。
• 4月、5月のCOVID-19拡大に伴う外出禁止措置などによる経済活動の制限のほか、3月からの原油価格の暴落による通貨ルーブル安が影響した。
市場ポテンシャルへの期待は依然として高い
• 1~2年後の事業展開見通しについては、引き続きロシア市場のポテンシャルを評価し、8割が現状維持または事業拡大を想定。
• 他方、「拡大」の回答率が前回と比べ半減(33%→16%)し、今後の事業展開をより慎重に見通す傾向もみられる。
• COVID-19が収束しても経済回復の時期が読めない、との声がある一方、状況が落ち着けば引き続き潜在的な需要が望める、事業ポートフォリオの見直し・組み換えを図り経済回復に備えるといった、中長期的な視点で事業展開の継続を考える企業も。
オンライン販売導入、調達先見直しなど新たな事業戦略に取り組む
• COVID-19を意識した今後の「ニューノーマル」に向けた取り組みについては、8割以上の企業が今後もテレワークを継続する方向。また約半数は今後の事業戦略やビジネスモデルの見直しに取り組む。
• 販売戦略を見直す企業が多く、消費財を扱う企業を中心にオンライン販売の導入を検討する動きもみられる。
一定数の駐在員(HQS資格保持者)が再入国
• 7月下旬にジェトロとジャパンクラブが共同で実施した日系企業向けHQS等再入国アンケートで、駐在員の新規赴任や一時退避駐在員のロシアへの再赴任ができない実態が浮き彫りに。「(日露間の)時差で仕事の効率が悪い」「新規のビジネスが拡大できない」など、実務上の弊害を指摘する声が上がった。
• 他方で、8月のJAL臨時便により高度熟練専門家(HQS)資格者を中心に一定数の駐在員が再入国が実現した。
出所:ロシア連邦政府
ジェトロ モスクワ事務所
TEL :+7-495-580-7320E-mail :[email protected]
開催日 セミナー・イベント名
10月2日(金) ロシア外食産業ウェブセミナー(仮題)※近日中にご案内開始予定
10月5日(月)~9日(金)
映像コンテンツビジネス・オンライン商談会
(ロシアから5社参加) お申込みは👉こちらから
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