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FOSS4G 2011 Tokyo ハンズオンセッション GRASSを用いた 衛星・GISデータ処理の基礎 OSGeo財団日本支部 岩崎亘典

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 FOSS4G 2011 Tokyo ハンズオンセッション

GRASSを用いた衛星・GISデータ処理の基礎

OSGeo財団日本支部岩崎亘典

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はじめに● 本日の中身

● GRASSについて– 特徴や歴史など。日本におけるGRASS

● GRASSの基本的操作– データ構造について、インポート・エクスポート、

● GRASSを用いた衛星画像分析– 東日本大震災被災地域(主に福島~宮城)における

津波浸水域の推定

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GRASSとは?● 強力な解析機能を持った、オープンソースのデス

クトップFOSS4Gの代表格● デスクトップFOSS4Gの代表格

– もうすぐ30歳!– 現在は最新版が6.4.1。10/11に6.4.2RC

● 強力な解析機能– ラスタ、ベクタ、画像を問わない

● オープンソース– GPLで公開

Page 4: FOSS4G 2011 Tokyo GRASSハンズオン

2010

, Mar

kus

Net

eler

1987USA(GRASS 2.0, no Web!)

1995USA 1997,

Univ. ofHannover,Germany

2002ITC-irst Trento+ Baylor

GRASS: 25 28 years of GFOSS

2011/10/12

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解析機能について● ラスタ、ベクタ、イメージ、etc...

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2010

, Mar

kus

Net

eler

Geostatistics with GRASS and R-statsR statistical software is run inside a GRASS session: R reads and writes data directly from/to GRASS

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日本におけるGRASS● 升本先生とベンカ先生

● この二人は外せない● 大阪市大と(株)オーク

ニーによる国際化● 現在も文科省の受託プロ

ジェクトでチュートリアル等を作成中● 配布したDVDに入っていま

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GRASSを使う上での基礎知識(1)● 基本はコマンドラインで行うプログラム

● GUIは有るけど、GUIを使ってコマンドを呼び出している

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代表的なコマンド例コマンド 動作内容

d.rast ラスターマップレイヤーを表示、またはオーバーレイ(重ね書き)する。

d.rgb 指定した3つのラスターマップレイヤーを赤色、緑色、青色にそれぞれ対応させ重ね合わせ表示する。

g.gisenv ユーザーの現在のGRASS変数を出力、または変更する。

g.region 対象とする地域の範囲や分解能を変更したり、標準に戻すなどの管理を行う。

r.contour ラスターマップレイヤーから、指定された高さの等高線マップを作り出す。

r.mapcalc ラスターマップレイヤーの数値演算を行う。

r.univar ラスターマップの非NULLセルから単変量統計を計算する。

v.info ベクトルマップの基本情報を出力する。

v.to.rast GRASSのバイナリーベクトルマップをGRASSのラスターマップへ変換する。

i.composite 指定した3つの画像バンドファイルからカラー合成画像を作る。

i.fft ラスター画像に対して高速フーリエ変換(FFT)を行う。

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GRASSを使う上での基礎知識(2)● 独自データベースを作成し、その中に格納

● 実際はディレクトリ構造で管理● 標準的なGISデータのファイルは使用可能

– v.in.ogrやr.in.gdalを使ってインポート● r.externalまたはv.externalで外部ファイルも使用可

● 階層的フォルダ構造● 上位から

– GISデータディレクトリ– ロケーション– マップセット

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データベースの説明

GISデータディレクトリ ロケーション マップセット ジオメトリ・属性データ

C:\GIS_DATA\GRASS localtion1

location2

PERMANENT

mapset1

mapset2

RASTER data

VECTOR data

Volume data

GISデータを格納しておくためのフォルダ特殊な機能は無し

重要!!測地系と座標系を定義異なるものは混在出来ない!

後で変更不可

(+解析範囲と解像度)

重要!!実際に作業をする単位PERMANENTには共通するデータを格納各mapsetに個別データを入れる

(用途別、形式別等)

実際のデータ中を見る機会はほとんど無い

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引用:国土交通大学(@geo80k氏)作成資料

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実習の流れ(1)● 目標:東北地方太平洋沖地震で発生した津波で、

浸水した範囲を推定● ロケーションとマップセットの作成

● 一番重要● データのインポート

● ラスタデータ(LANDSAT)● ベクタデータ(国土数値情報)

● データ表示の基礎● ラスタとベクタの表示のしかた

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実習の流れ(2)● NDWIの算出● 津波浸水域の推定

● 二時期の画像の差分– MASKの作成、Mapカルキュレータの使用法

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使用するデータ(衛星画像)● LANDSAT 5号(TM)および7号(ETM+)

● 津波浸水域の推定– 津波前(ETM+, 2002年4月)– 津波後(TM, 2011年4月)

● 撮影時期が同時期の方が望ましい

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今回の分析 ~画像の差分~

● 左が津波前、右が津波後の画像● この二つの画像で違う部分を抽出する

● 二時期の画像の差分を評価

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LANDSATデータのダウンロード● GLOVISもしくはEarthExplorerがおすすめ

● GLOVIS http://glovis.usgs.gov/

● EarthExplorer http://edcsns17.cr.usgs.gov/NewEarthExplorer/

● 見た目はEarthExplorer、使い勝手はGLOVIS

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使用するデータ(国土数値情報)● 市町村境界線

● 対象は宮城県南部から福島県にかけて

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使用するデータ● 「GIS_DATA」以下にあります

● tifとshpフォルダ

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使用するGRASSのバージョン● GRASS 6.4SVN

● 文科省受託プロジェクト「FOSS4Gを活用した衛星データ活用のためのオープンリソースの開発」の成果品– http://www.osgeo.jp/foss4g-mext/

– チュートリアル等もあります

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GRASSのインストール

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インストール● コピーした「installer_v2.0.0」フォルダの中の「WinGRASS-6.4.SVN-r43346-1-Setup.exe」をダブルクリック● Vistaの場合は右クリック、「管理者として実行」

– あとは自動的に進む

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日本語化の実行● 「installer_v2.0.0\日本語化パッチ」の中の「日

本語化パッチの適用方法.txt」を参考に日本語化を実行● Vistaおよび7の場合、「Program Files」フォルダ

にコピーする際メッセージが出ますが、「続行」を押して下さい。

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GRASSの基本操作

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GRASSの起動● GRASS 6.4 SVNをダブルクリック● 右のような画面が出るはず

● ここで作業を行う– GISデータディレクトリ– ロケーション– マップセット

を規定する

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復習:データベースの説明

GISデータディレクトリ ロケーション マップセット ジオメトリ・属性データ

C:\GIS_DATA\GRASS localtion1

location2

PERMANENT

mapset1

mapset2

RASTER data

VECTOR data

Volume data

GISデータを格納しておくためのフォルダ特殊な機能は無し

重要!!測地系と座標系を定義異なるものは混在出来ない!

後で変更不可

(+解析範囲と解像度)

重要!!実際に作業をする単位PERMANENTには共通するデータを格納各mapsetに個別データを入れる

(用途別、形式別等)

実際のデータ中を見る機会はほとんど無い

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ロケーションの作成● GISデータディレクトリを「C:\GIS_DATA\GRASS」に設定

● ロケーションウィザードをクリック

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ロケーションの設定● ロケーション名は「TOHOKU_UTM54」● 「地理参照ファイルを選択」をクリック● 「GIS_DATA\tiff\L5_2011095」内の「L5_2011_0405_B30.TIF」を選択

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ロケーションの設定● 要約が出るので「終了」

をクリック● メッセージはOKをク

リック● 作成した「TOHOKU_UTM54」を選択、「PERMANENT」をクリックして「GRASSの起動」

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GRASSの画面の説明● GRASS GISレイヤーマネージャ

● 表示するデータや処理の選択● GRASS GIS Map Display

● データの表示

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ベクタファイルのインポート● 「ベクトルデータをインポートします」をクリック

● OGRデータソース名に「shp」の中の「ana_area.shp」を選択

● 出力するベクトルマップを「ana_area」して実行● 終了したら閉じる

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データの表示● 「レイヤマネージャのベクターマップレイヤーを追加」をクリック

● 「入力するベクトルマップ名」で「ana_area」を選択● 選択などで何を表示するか決める(areaにする)

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データの表示● このようにデータが表示される

● 四方向矢印で移動、虫眼鏡で拡大・縮小● コメント矢印で属性表示

– ここで一度終了。ファイル→終了で

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新しいマップセットの作成● 起動画面の「マップセットの作成」をクリック● 「LANDSAT」と入力。これを選択して起動

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ラスタのインポート● 「ラスタデータのバルクインポート」を選択

● 単独のものインポートする場合はその上● ソースタイプは「ディレクトリ」を選択

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ラスタのインポート● 「参照」ボタンをクリックしGIS_DATAの下の「L7_2002110」を選択

● 最後がB10~50と70を選択して「インポート」● 時間がかかります。お待ち下さい

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ちょっとした注意!● 新しいマップセットは、本来はGRASSを終了させ

ることなく作れます● が、Windows版では出来ません...

● GIS_LOCKというファイルが作られないため?● なので、マップセットの作成や変更の際には、一度GRASSを終了して下さい。● ごめんなさい・・・。

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ラスタデータの表示● ラスタデータの表示として二つ説明

● 単バンド画像– 白黒の画像

● RGB合成画像– R(赤)、G(緑)、B(青)に衛星データのバンド

を仮想的に割り当てるやり方

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衛星画像のバンドについて● 波長毎にデータを記録

している● LANDSATの場合は右

– その他はチュートリアルを参考

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単バンドデータの表示● 「ラスタマップの追加」をクリック● 「d.rast」で表示するマップを選択

● ここではB40を選択

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データの表示● ベクタデータと同様に表示される

● 移動、拡大、縮小等も同じ

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RGB合成バンド● 「ラスターマップレイヤーの追加」の「RGBレイヤー追加をクリック

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RGB合成バンド● 上から

● <red>にL7_2002_0420_B30@LANDSAT● <green>にL7_2002_0420_B40@LANDSAT● <blue>にL7_2002_0420_B20@LANDSAT

を設定

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RGB合成画像● カラーで表示される

● これはナチュラルカラーといわれる

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LANDSATの場合のカラー合成

● トゥルーカラー:R=band3, G=band2, B=band1● フォルスカラー:R=band4, G=band3, B=band2● ナチュラルカラー:R=band3, G=band4, B=band2● 中間赤外合成::R=band7, G=band5, B=band3

● サンプルは、チュートリアルで

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L5のデータのインポート● 「L5_2011095」のデータもインポート

● 「ラスタデータのバルクインポート」から● 「GIS_DATA\tiff\L5_2011095」を選択● L5_2011_0405_B20~B50をインポート

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ちなみに元のLANDSATデータの命名規則● フォルダ

LE71070342002110EDC00

● ファイル

● L71107034_03420020420_B10.TIF

● GLOVIS等からDLするとこれに準拠する● 今回はセンサー名、日付、バンド名に変えています

センサー名5号ならLT5

path row

年 DOY年始めから数えて何日目か

センサー名5号ならL5

path row

年 月日

row?

バンド名

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NDWIの算出

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実習の流れ(2)● NDWIの算出● 津波浸水域の推定

● 二時期の画像の差分– MASKの作成、Mapカルキュレータの使用法

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NDVIとNDWI● NDVI(正規化植生指数)←よく使われる

● 植物のバイオマスや生育状況を反映– 1~-1の値を取り、大きいほど植生が多い

NDWI(正規化水指数)←今回使う● 地表面の水の状態を反映

– 1~-1の値を取り、大きいほど水分が多い

NDVI=band4−band3band4+band3

NDWI=band3−band5band3+band5

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津波浸水域の評価

● 左が津波前、右が津波後の画像● この画像からNDWIを算出● 津波前にNDWIが小さく、津波後に大きい所を浸水域と定義

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新しいマップセットの作成● 「INDEX」というマップセットを新しく作成

● 一度GRASSを終了してから作成– NDWIの計算結果を保存するマップセット

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MASKとは● 解析範囲を限定するために使う

● 沿岸の市町村だけを対象とする– 全体を計算するのは時間がかかるため

● ラスターからしか作れない● 市町村境界のベクタからラスタを作成● 上記のラスタから作成

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マップタイプの変換● 「ベクトル→ラスター」をクリック● 「入力するベクトルマップ名」に「ana_area@PEARMANENT」

● 「出力するラスターマップ名」に「ana_area」

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マップタイプの変換● 「オプション」タブを選択

● ラスター値のソースを「val」● ラスター値を「1」

● 変換結果を表示して確認

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MASKの作成● 「ラスタ」→「マスク」をクリック● 「MASKを使用するためのラスターマップ」に先ほどの「ana_area」を選択して実行

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画面表示を更新● 画面の更新ボタンをクリック

● 右下に「マスク」と表示されていればOK

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異なるマップセットの利用● 現在のマップセットは「IDNEX」

● そのままでは他のマップセットは使えない● 「LANDSAT」のデータも使えるようにしたい

● NDWIの計算やデータの表示● 「マップセット作成」をクリック● 「LANDSAT」をチェック

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表示テスト● 合成カラー表示を行う● 「LANDSAT」の中のレイヤを選択

● 「L5_2011_0405」で、R=B30, G=B40, B=B20● 限られた範囲だけが表示

● MASKが設定されているため

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拡大してみる● 浸水域の確認できる

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地図と地図の演算● NDWI等の算出は「地図と地図の演算」

● 「同じ場所」にあるデータの計算をする– 単純な例は、下のような足し算

1 3 3

11

+ =

3 5 1

1 5

5 4

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 FOSS4G 2011 Tokyo ハンズオンセッション

NDWIの算出● MapCalculatorを使う

● 「ラスターマップカルキュレータ」をクリック

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NDWIの計算式● 計算式は下の通り

● 2002年4月のNDWIを計算● 「ラスターマップの名前」をNDWI_200204● 「関数を挿入」から「float(x)」を選択● 「float(x)」のxを消して、「マップを挿入」から「L7_2004_0420_B30@LANDSAT」を選択

NDWI=band3−band5band3+band5

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NDWIの計算(2)● 括弧の中に「-」記号と「L7_2002_0420_B50@LANDSAT 」を追加

● 括弧の外に「/」を追加して分子の入力完了

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 FOSS4G 2011 Tokyo ハンズオンセッション

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NDWIの計算(3)● 計算式を選択してコピーし、「/」の後にペースト● 分母の括弧の中の「+」を「-」に変える

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NDWIの計算(4)● 計算結果は小数型

● 整数の方が扱いやすい● 計算結果が整数になるように工夫

● 計算結果を1000倍● int(x)を加える

– float(x):ラスターを小数型にする関数– int(x):ラスターを整数型にする関数

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NDWIの計算(5)● 式全体を「()」でくくり、最後の「*1000」を加える

● 計算式の初めに「int(x)」を入れる● マップ演算の関数を挿入から「int(x)」を選択

● 「int(x)」の「x」を消して「)」を最後に移動● 実行をクリック

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 FOSS4G 2011 Tokyo ハンズオンセッション

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 FOSS4G 2011 Tokyo ハンズオンセッション

NDWIの計算(6)● 計算結果を表示

● ラスタマップの追加から

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 FOSS4G 2011 Tokyo ハンズオンセッション

NDWIの計算(7)● 2011年4月のNDWIを計算

● 中の計算式をコピー● メモ帳などのに貼り付け

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 FOSS4G 2011 Tokyo ハンズオンセッション

NDWIの計算(8)● 「L7_2002_0420」を「L5_2011_0405」に置換

● 置換したものをコピー

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NDWIの計算(9)● マップカリキュレータに貼り付け● 「新しく作成する・・・」を「NDWI_201104」に

して「実行」

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津波後のNDWI● 計算結果の表示

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間違えた場合● ファイル→マップ管理→削除

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津波前後のNDWIの比較

● 赤い所が高い値→水域

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浸水域の定義● 浸水後のNDWIから浸水前のNDWIを引いて、値

の高い所を「浸水域」と定義

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NDWIの差を計算● 出力ファイル名はDIFF_201104_200204● 式にはNDWI_201104@INDEX - NDWI_200204@INDEXと入力

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 FOSS4G 2011 Tokyo ハンズオンセッション

結果を表示● 実際の浸水域以外にも高く出る

● 2002年のNDWIが高い所は除外する● if(x, a, b)を使用

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 FOSS4G 2011 Tokyo ハンズオンセッション

if(x, a, b)の説明● 条件式xを満たした場合

● aという値を取る● それ以外はbという値をとる

● 「a」や「b」にif構文が入るのも可能● if (x, if(y, a, b), c)といった形

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 FOSS4G 2011 Tokyo ハンズオンセッション

浸水域の計算● ラスターマップ名に「FLOOD」● 関数として「if(x, a, b)」を選択

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 FOSS4G 2011 Tokyo ハンズオンセッション

浸水域の計算● さらに、「a」の所に「if (x, a, b)」を入れる

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 FOSS4G 2011 Tokyo ハンズオンセッション

浸水域の計算● 最初のxに「NDWI_200204@INDEX <=200」

● これで2002年の水面等を除外● 次のxに「DIFF_201104_200204@INDEX >=150」● これで浸水域を抽出

Page 87: FOSS4G 2011 Tokyo GRASSハンズオン

 FOSS4G 2011 Tokyo ハンズオンセッション

浸水域の計算● aに「1」、bに「null()」といれる

● 条件を満たした場合は1,それ以外は値無し● そして、実行

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結果を表示してみる● これだけだとよく分からない

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衛星画像と重ね合わせる● おおよその浸水域(湛水域?)は把握出来ている

● 山地にエラーもある

Page 90: FOSS4G 2011 Tokyo GRASSハンズオン

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お疲れさまでした!!● 長丁場のハンズオン、お疲れさまでした● この実習はあくまで「練習」です

● 今回求めた面積等はあまり正確ではありません– エラーも多くある

● 時間の都合で、基礎的な説明をはしょっている部分があります● 特に「領域」(region)の概念● 衛星利用チュートリアルに詳しく説明してあるの

で、そちらをご参考に

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