gpsロボットカーコンテスト2011参加レポート
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測位航法学会と併せて毎年行われれるGPSロボットカーコンテスト、その2011年大会へ参加した後にまとめたレポートです。各参加チームの状況などを記しています。TRANSCRIPT
GPSロボットカーコンテスト2011
2011/11/5 森下功啓の参加レポート
大会概要 東京海洋大学品川キャンパスにて、第5回
GPSロボットカーコンテストが開催された
東京海洋大学・山梨県立産業技術短期大学校・長岡技科大・熊本高専・熊本大学から5チームが参加
ルールは従来のものを基本的に踏襲
感想
テントと机と電源は有難い 今までは会場のベンチで細々とやっていた作業が格段に楽になりました。また、電源により現地でのデバッグ作業に必要な大画面ノートPCを駆動させ、バッテリの充電が可能になったのはうれしかったです。
自分のロボットが人前で完走して感無量 今まで、人前ではまともに動いたことがありませんでしたので個人で気には非常に満足しました。
技術交流プレゼンがあって欲しかった
やはり、現場で短い時間の間話しただけでは十分な技術交流は難しいと思いました。来年こそはプレゼンと食事会を希望します。
2011参加で分かったこと その1
車速フィードバックは制御を楽にする バッテリの減り具合で車速が変わるとカーブの切り方などが変わるし、前進しないことも有り得る
車速はエンコーダ付のモータorタイヤ回転数で計測 計数は、矩形波の立ち上がり又は下がりエッジ割り込みを利用 エンコーダ付のモータは高価(5000円~)
デフォルトのモータを換装できれば、作業は非常に簡単 購入前にサイズを入念に調べて実装できるか要確認 資金豊富なら推奨
回転数計測なら、ホール素子が有効(太陽の影響を受ける光センサは当てにならない) チャタリングが非常に少ない(コンパレータのヒステリシス設計によるが)
外乱が少ない(環境中の磁気は非常に微弱) 取り付けが案外いい加減でもよい 低価格(磁石込みで1000円~)
2011参加で分かったこと その2
GPSアンテナの下にはφ150のグランドプレーン 5 dBは強度が上がるとのこと(by久保先生)
MSASが受かると精度向上 角速度センサーは非常に有効
直進性が保証される
「センサモジュールをArduinoで制御」はアリ ライブラリが豊富・コアが変わっても対応が楽 Arduinoのファームウェアを書き込んだチップを使う プログラム書き込みはISPライタを使用 コアとの通信にI2Cが使えればいいのだが…
CANはドライバICがかさばってしまう
2011参加で分かったこと その3
超音波センサが地面を拾う
取り付け角とガードが有効
土曜日開催は、社会人には都合がよい
指導教員も出張しやすいとのことだった
ガード
愛機の次回までの改良点
旋回処理を角速度センサーを用いて実施する 今は、時間制御とそのフィードバックで実現している
プログラムを若干整理
GPSアンテナはグランドプレーンの上に乗せる Φ150までなら感度が上がるらしい
できれば、GPSはublox-6HでQZS対応とする
センサボードや足回りをArduino化したい
コアはARMでGPSの処理や座標計算を行う GPSとの高速通信に対応させる
通信は有線(RS232C)・無線(ZigBee)の両方に対応 PCで状況把握 デバッグに使用可能
今回は、シリアルで転送した座標が正常に処理されたか確認しなかった 次回は何らかの方法で確認する方法を用意する
大会運営側へのリクエスト
用意して頂きたいもの オシロスコープ テスタ 半田ごて PC用電源とテーブルタップ
今年は入江先生が発電機を持ってきていたので助かった
バッテリ充電器 充電のみの安い機種でよいので、3台ほど欲しい
試合後のプレゼン 今年は行き違いで部屋が確保できていなかったとのこと 自分では気付けないヒントが欲しい 試合後の短い時間のコミュニケーションでは不十分 他の参加者の制御方法をもっと聞いてみたい
2011年 他チームの動向
東京海洋大 久保研
プラットフォームを外注 時間的に考えると正解と思われる選択 発注先はゼノクロス(http://uav.xenocross.net/index.html)
GPS受信機はublox-6T(最新だ…) 2 Hz出力 測位結果を見る限り、かなり正確
mbedをコアに使用 初めて触る学生がコーディング可能! マイコンを扱い始めて2年も経ってからようやく自立できた自分にとっては驚く以外ない
ただし、現場(運動場)でのデバッグには安定した通信回線が必要であり、実際に少し慌てていた様子であった
PCとの通信用にXBeeを搭載
制御にはGPSのみを使用しているとのこと
制御アルゴリズムは? 制御は20Hzで実行しているらしい
初年度にしては驚異的な性能
山梨県立産業技術短期大学校 保坂研 コアはH8/3052F
GPSレシーバはsparkfunのLS20031 特性は?
障害物検知は5~6つの大型光センサを使用 外乱に悩んでいるらしい
ZigBeeモジュールZIG-100Bを搭載
バッテリをレシーバ・マイコン・モータで別々としている
制御方法を聞き損ねた! 動きからすると、MORIMORIと同じ気がする
熊本高専 葉山研
コアはH8/3664
GPS受信機はGT-720F 精度が悪いらしい
超音波センサはLV-EZ1
ハードウェアは昨年と変わらず GPS受信機の換装が間に合わなかったらしい
コーン回避機能が秀逸
制御方法は? コードは公開されている
長岡技科大 入江研
コアはH8/3687F
GPS受信機はGPS15L-W(H-W?)
前回とハードウェア構成は同じ
基本回路はMORIMORIと同じ
バッテリ交換に伴う速度の変化に弱い
飲み食いしながら出た話とも言う
反省会で出たつぶやき
次回のGPSロボコン案
スピード競争を追加 ゲート間を指定回数往復する時間を競う
RTKやDGPS用の補正情報を提供
テストできないし、結局あまり役に立たないかも
ソフトウェアGPS or GPSonFPGA
信号発生器を使って、自作受信機の測位性能競争 QGS小僧ならこちら?
QGSとの絡みはできないだろうか ubloxが特注でQZS対応受信機を出すらしい
GPSロボ2012タイムテーブル案
4月の測位航法学会全国大会で告知
5月~6月にセミナー
9月に大会
11月のGPS/GNSSシンポジウムに併せて、希望者は成果を発表
学生の取り組みに指導教員の理解が得られやすい
今後の森下の仕事
2012大会半公式HPの立ち上げ 下記のwiki内に作る予定
GPSロボットカー用Wikiの立ち上げ 作り方のHow Toを集成 GPS robot car liteプロジェクト
軽くて小さくて安い入門機を目指す 設計は公募(オープンソース) 設計案
タミヤの車体を利用 コアはArduino GPSは、上位機種(ublox)へ換装可能なように
スポンサーをつけたいので冗長性を持たせる
価格は1万円 学会が2,000円/台ほどの補助を出して、セミナー参加者にセミナー代
3,000円、マシン代5,000円でどうか?
コードは300行以下を目指す ターゲットが1か所なら可能だと思う