green hills software、クリティカルな組込みソフト...

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News Release 株式会社アドバンスド・データ・コントロールズ 1 Green Hills Software、クリティカルな 組込みソフトウェア向けに最も先進のコンパイラを提供 ~ Compiler 2018.1 は C++14 を加え、顧客の性能目標をも上回って最高水準の機能安全に対応 ~ 独ニュルンベルク 2018 年 2 月 27 日発表 - モノのインターネット(IoT:Internet of Things)最 大手の独立系ソフトウェアベンダーである Green Hills Software(以下、GHS)は、ARM ® Intel ® 、および Power Architecture ® をはじめとする、卓越したあらゆる組込みプロセッサアーキテ クチャ向けに高度に最適化された 32 / 64 ビットの C/C++組込みソフトウェアアプリケーションの開 発シーンで、C/C++最適化コンパイラ Green Hills Compiler 2018.1(以下、Compiler 2018)が利 用可能になったことを発表しました。主だったグローバル顧客と GHS のコンパイラ設計者が性能に焦 点を合わせたプロジェクトに没頭した結果、顧客は 3 倍速くなったベクトル処理スピードと、LLVM 自身のベンチマークにもかかわらず、LLVM Compiler に勝るスコアを目の当たりとすることになりま した。Compiler 2018 のその他の目玉としては、C++14 の完全サポート、Spectre の緩和策、およ び最高の機能安全水準に対するサポートなどがあげられます。Compiler 2018 によって、自動車、工 業制御、高性能計算(HPC)、デジタルストレージ、コンシューマ製品といったあらゆる組込み市場 において、顧客は自社製品のより迅速な市場投入、安全性とセキュリティ要件の達成、そして、プロ セッサ性能の最大限の活用が可能となります。 組込みプロセッサは、近代世界の原動力となっています。プロセッサコア能力解放の核心という立ち 位置で、GHS のコンパイラ、ツールチェーン、および統合開発環境 MULTI ® は、クリティカルなソフ トウェアシステムを作成する何千ものグローバル企業から信頼されるプレミアムコード生成のスタン ダードとして 35 年間高い評判を維持し続けています。 最適化された性能 Compiler 2018 の開発において、GHS はコード実行性能ですべてのコンパイラを打ち負かすという挑 戦に対し、複数のグローバルな顧客と提携しました。その結果は、次のように見事なものでした。 LLVM Compiler 向けにチューニングされた LLVM Foundation 自身の C/C++テストスイートの ベンチマーク(v5.0)に比べて、GHS の Compiler 2018 の速度は、LLVM よりも ARM 上で 4.2%、ARM64 上で 3.4%速くなっています。 Compiler 2018 は、ARM/ARM64 NEON、Intel SSE、および Power Architecture の SIMD(Single Instruction Multiple Data)アクセラレーションユニット向けにベクトル処理が加速された自動ベクトル 化を有し、しかも安全性まで認定された唯一のコンパイラです。 Compiler 2018 の C++14 に対する自動ベクトル化は、業界標準の Eigen ベンチマークにおい て、ARM、ARM64、および Intel アーキテクチャ上で 14%以上改善され、ARM アーキテクチャ 上の LLVM コンパイラを打ち負かしています。 ARM NEON SIMD に対する自動ベクトル化によって、自動車分野の顧客が提供する、ベクトル集 約型の画像認識、深層学習、およびビジョン処理に的を絞った実アプリケーションコードで、 GNU コンパイラや LLVM ベースの他のコンパイラよりも 3 倍上回る優れた性能向上を達成しまし た。

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News Release

株式会社アドバンスド・データ・コントロールズ

1

Green Hills Software、クリティカルな

組込みソフトウェア向けに最も先進のコンパイラを提供

~ Compiler 2018.1 は C++14 を加え、顧客の性能目標をも上回って最高水準の機能安全に対応 ~

独ニュルンベルク 2018 年 2 月 27 日発表 - モノのインターネット(IoT:Internet of Things)最

大手の独立系ソフトウェアベンダーである Green Hills Software(以下、GHS)は、ARM®、

Intel®、および Power Architecture®をはじめとする、卓越したあらゆる組込みプロセッサアーキテ

クチャ向けに高度に最適化された 32 / 64 ビットの C/C++組込みソフトウェアアプリケーションの開

発シーンで、C/C++最適化コンパイラ Green Hills Compiler 2018.1(以下、Compiler 2018)が利

用可能になったことを発表しました。主だったグローバル顧客と GHS のコンパイラ設計者が性能に焦

点を合わせたプロジェクトに没頭した結果、顧客は 3 倍速くなったベクトル処理スピードと、LLVM

自身のベンチマークにもかかわらず、LLVM Compiler に勝るスコアを目の当たりとすることになりま

した。Compiler 2018 のその他の目玉としては、C++14 の完全サポート、Spectre の緩和策、およ

び最高の機能安全水準に対するサポートなどがあげられます。Compiler 2018 によって、自動車、工

業制御、高性能計算(HPC)、デジタルストレージ、コンシューマ製品といったあらゆる組込み市場

において、顧客は自社製品のより迅速な市場投入、安全性とセキュリティ要件の達成、そして、プロ

セッサ性能の最大限の活用が可能となります。

組込みプロセッサは、近代世界の原動力となっています。プロセッサコア能力解放の核心という立ち

位置で、GHS のコンパイラ、ツールチェーン、および統合開発環境 MULTI®は、クリティカルなソフ

トウェアシステムを作成する何千ものグローバル企業から信頼されるプレミアムコード生成のスタン

ダードとして 35 年間高い評判を維持し続けています。

最適化された性能

Compiler 2018 の開発において、GHS はコード実行性能ですべてのコンパイラを打ち負かすという挑

戦に対し、複数のグローバルな顧客と提携しました。その結果は、次のように見事なものでした。

LLVM Compiler 向けにチューニングされた LLVM Foundation 自身の C/C++テストスイートの

ベンチマーク(v5.0)に比べて、GHS の Compiler 2018 の速度は、LLVM よりも ARM 上で

4.2%、ARM64 上で 3.4%速くなっています。

Compiler 2018 は、ARM/ARM64 NEON、Intel SSE、および Power Architecture の SIMD(Single

Instruction Multiple Data)アクセラレーションユニット向けにベクトル処理が加速された自動ベクトル

化を有し、しかも安全性まで認定された唯一のコンパイラです。

Compiler 2018 の C++14 に対する自動ベクトル化は、業界標準の Eigen ベンチマークにおい

て、ARM、ARM64、および Intel アーキテクチャ上で 14%以上改善され、ARM アーキテクチャ

上の LLVMコンパイラを打ち負かしています。

ARM NEON SIMD に対する自動ベクトル化によって、自動車分野の顧客が提供する、ベクトル集

約型の画像認識、深層学習、およびビジョン処理に的を絞った実アプリケーションコードで、

GNU コンパイラや LLVM ベースの他のコンパイラよりも 3 倍上回る優れた性能向上を達成しまし

た。

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株式会社アドバンスド・データ・コントロールズ

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Green Hills Software 社 創業者・社長兼 CEO である Dan O'Dowd(ダン・オダウド)のコメント:

「当社の C/C++最適化コンパイラは、ご自身のアプリケーションコードに最高の性能を求めるお客

様に提供される欠くことのできないコンポーネントです。お客様が、当社と共に意欲的なゴールを

伴う性能重視のプロジェクトに従事されることで、お客様のコードを深く分析しながら、最適なコ

ンパイラの設定を提案したり、お客様コードの構造に対する助言を行ったりして、我々はこうした

ゴールを達成し、さらにはそれを乗り越えます。我々の 35 年を超える歴史を経て、こうしたコン

サルティングを通じた顧客プロセスは、組込みプロセッサに対する世界最高のコンパイラテクノロ

ジを供給してきたばかりでなく、お客様がご自身のアプリケーションに対し、最も速い性能を達成

できるように支援し続けています。」

認証された安全性、信頼性、およびセキュリティ

GHS の C/C++最適化コンパイラは、自動車(ISO 26262 ASIL D)、工業(IEC 61508 SIL 3)、

および鉄道(EN 50128 SIL 4)で最高水準の機能安全認証を達成しており、その認証の幅広さと奥深

さにおいて他に並ぶものがありません。このコンパイラは、業界で最も完成度の高い機能安全パッケ

ージの一部です。

安全性が証明された C コンパイラと C ランタイムライブラリ。

C++03、C++11、および C++14 をサポートする、安全性が証明された C++コンパイラと

C++ランタイムライブラリ。

ビルトインの MISRA-C Adherence チェッカと静的ソースコード解析ツール DoubleCheck™に

密接に統合されながら、単一パスコンパイルの一環としてシームレスに動作。

既に認証取得済みのリアルタイム OS INTEGRITY®に不可欠な存在。

機能安全やセキュリティ専門機関による顧客システム認証支援サービス。

Spectre サイドチャネルセキュリティ脆弱性(Variant 1: CVE-2017-5753 と Variant 2: CVE-

2017-5715)に対する緩和策が含まれる Compiler 2018 と将来のアップデート。

Electronic Design Senior Technology Editor である Bill Wong(ビル・ウォン)氏のコメント:

「C++14 は、自動運転車といった機能安全とセキュリティに関連した組込みアプリケーションに使

用されます。GHS のトラステッドなコンパイラが使用可能であることが、一方では、プロセッサ

コアと SIMD アクセラレータの性能を最大限に活用しながら、ISO 26262 や IEC 61508 といった

機能安全の認証に取組むときのキーとなっています。信頼性のある最適化されたコードが生成でき

るこのようなツールをお客様が使用することは、とても重大なことなのです。」

互換性と生産性

組込みシステムの開発においてソフトウェアの開発フェーズは、得てして最も費用がかかる部分で

す。Compiler 2018 には、市場投入までの期間と量産までの期間を短縮するために、以下のような新

機能が追加されています。

マルチスレッディングアプリケーションのミューテックス / ロッキングの共有、ラムダ関数と変

数テンプレートの拡張、さらには、数多くの言語機能をはじめとする、ISO/IEC 14882:2014 規

格で定義された C++14 の新機能のサポート。

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株式会社アドバンスド・データ・コントロールズ

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柔軟性を高めた使いやすいテンプレート。

未使用データを削除するリンカ最適化の改善。

お客様の巨大な自動生成コードのコンパイルを手助けする 32 ビットと 64 ビットのコンパイラバ

イナリ提供。

Green Hills Software, Inc.(GHS)について

Green Hills Software 社は 1982 年に設立され、独立系として最大の組込みソフトウェア・ソリュ

ーション・プロバイダです。

2008 年、GHS の INTEGRITY-178B リアルタイム OS は史上初めて、また唯一 NIAP(米国国家情

報保証パートナーシップ:NSA と NIST の共同事業)により ”EAL6+, High Robustness“ として

認証されました。これは、これまでソフトウェア製品が達成した最高レベルのセキュリティです。

GHS のオープン・アーキテクチャの統合開発ソリューションは、機器に緊密に組込まれ、セキュリ

ティが絶対的に重要で高い信頼性をもち、工業界の認証を受けたソリューションを求める軍事・航

空、医療、工業、自動車、ネットワーク、および家電分野のアプリケーションを対象としていま

す。

本社は米国カリフォルニア州サンタバーバラで、欧州本社を英国に構えており、日本を含むアジア

地域では、GHS の技術パートナーである株式会社アドバンスド・データ・コントロールズがサービ

スを提供しています。

GHS に関する詳しい情報は、Web サイト http://www.ghs.com/ をご覧ください。

株式会社アドバンスド・データ・コントロールズ(ADaC)について

アドバンスド・データ・コントロールズは、1982 年に設立され、「最適なソフトウェア開発環境」

を常に追求し、時代を先取りしたベスト・ソリューションをトータルに提供するリーディングカン

パニーです。

ワールドワイドなアライアンス体制を強みに、Green Hills Software 社の技術パートナーとして、

ローエンドからハイエンド製品まで対応した組込みシステム開発ソリューションを日本の顧客ニー

ズに対応した形式で提供しています。また、タイミング検証・最適化ツールやコンフォーマンス認

証などの車載ネットワークソリューションにも力を入れています。

ADaC に関する詳しい情報は、Web サイト http://www.adac.co.jp/ をご覧ください。

お問合せ先

株式会社アドバンスド・データ・コントロールズ

本社 企画部まで

TEL :03-3576-5351

E-mail :[email protected]

Address :〒170-0004 東京都豊島区北大塚 1 丁目 13 番 4 号 オーク大塚ビル

報道向け資料・データのダウンロード先

以下の URL よりダウンロードできます。

http://www.adac.co.jp/press_adc/

※記載されているロゴ、社名、および製品名は、各社の商標または登録商標です。

リリースに掲載されている情報は、リリース日時点での情報であり、予告なしに変更される場合がありますので、予めご了承ください。