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藍澤證券株式会社 2020/11/19 審査番号:201119-A1 JD ドットコム 王 曦 JD.com,Inc. 業種:IT 中国の第2位のEコマース企業 JDドットコム(以下、同社)は、中国の第2位の取扱高 (GMV)を誇る大手Eコマース企業。米国と香港市場に上場。 同社は1998年に北京で設立され、米アマゾンと同じ自社直 販型(自社で商品の仕入れ、在庫管理、販売、配送、アフタ ーサービスを行う)のビジネスモデルをとっている。中国全 土に大型倉庫や配送センターを展開し、ビッグデータの活用 やピッキングロボットによる配送の効率化に強みを持って いる。2019年12月期本決算の売上構成は、商品販売収入が 88.5%、サービス収入(代理販売や広告、物流等)が11.5%。 2020年7~9月決算は大幅増収増益 2020年7~9月決算は、売上高が前年同期比29.1%増の 1742.1億元、純利益が同12.3倍の75.6億元と大幅増収増 益。投資有価証券の評価益や株式報酬、無形資産の償却など の影響を除く調整後ベースでは同80.1%の増益。セグメント の売上高は、商品販売収入が同27.4%増の1514.0億元、サ ービス収入が同42.7%増の228.2億元。ネット通販の利用拡 大で過去12ヵ月間の年間アクティブ・ユーザー数が4億 4160万人と前年に比べて32.1%伸びたほか、物流関連の収 入も同73.3%増の104.0億元と高い伸びを示した。また、直 近では、11月の独身の日セール(11月1日~11日)で同社の 取扱高は同32.8%増の2715億元と過去最高を更新し、10~ 12月も好調な業績が続く公算が高いと見られる。 JDヘルス・インターナショナルの香港上場に注目 現在、同社は傘下のAI・フィンテック部門であるJDデジタ ル・テクノロジーと医薬品小売部門であるJDヘルス・インタ ーナショナルの上場手続きを進めている。このうち前者は政 府による規制強化の影響で本土上場が中止になる可能性が あるものの、後者は年末にかけて香港市場に上場する見通し だ。JDヘルス・インターナショナルの昨年の売上高は108.4 億元と同業他社であるアリババ・ヘルス(96.0億元)を上回 る業界最大手で、今後は処方薬のオンライン販売解禁を追い 風に急成⾧が期待されている。この子会社の上場は、JDドッ トコム本体の企業価値向上につながる可能性があり、同社の 既存事業と合わせてその動向を注目していきたい。 外国企業レポート 香港: 9618/Z8957 株式データ 2020/11/18 現在 株価 340.00香港ドル 売買単位 50時価総額 1641億香港ドル 予想 PER 47.11ROE 17.2152 週高値 368.20香港ドル 52 週安値 226.00香港ドル 業績推移 【連結】 決算期 売上高 前年比 純利益 前年比 1株利益 1株配当 '17/12 362,332 40.3% 152 赤字 0.11 0.00 '18/12 462,020 27.5% 2,492 赤字 1.74 0.00 '19/12 576,889 24.9% 12,184 黒字化 8.36 0.00 単位:百万元、ただし 1 株利益と 1 株配当は元 1 株配当は株式分割・併合等調整済み 株価チャート(週足2020年6月19日~2020年11月13日) [出所:株式データ、業績推移、株価チャートともにブルームバーグ 等、アイザワ証券作成] その他 本資料のご利用にあたり客様にご確認いただきたい事項本資料2 ページに記載させていただきました

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Page 1: HK9618 20201119...Microsoft Word - HK9618_20201119.docx Author xi_wang Created Date 11/19/2020 9:07:15 AM

藍澤證券株式会社 2020/11/19

審査番号:201119-A1

JD ドットコム 王 曦

JD.com,Inc. 業種:IT

● 中国の第2位のEコマース企業

JDドットコム(以下、同社)は、中国の第2位の取扱高(GMV)を誇る大手Eコマース企業。米国と香港市場に上場。同社は1998年に北京で設立され、米アマゾンと同じ自社直販型(自社で商品の仕入れ、在庫管理、販売、配送、アフターサービスを行う)のビジネスモデルをとっている。中国全土に大型倉庫や配送センターを展開し、ビッグデータの活用やピッキングロボットによる配送の効率化に強みを持っている。2019年12月期本決算の売上構成は、商品販売収入が88.5%、サービス収入(代理販売や広告、物流等)が11.5%。

● 2020年7~9月決算は大幅増収増益

2020年7~9月決算は、売上高が前年同期比29.1%増の1742.1億元、純利益が同12.3倍の75.6億元と大幅増収増益。投資有価証券の評価益や株式報酬、無形資産の償却などの影響を除く調整後ベースでは同80.1%の増益。セグメントの売上高は、商品販売収入が同27.4%増の1514.0億元、サービス収入が同42.7%増の228.2億元。ネット通販の利用拡大で過去12ヵ月間の年間アクティブ・ユーザー数が4億4160万人と前年に比べて32.1%伸びたほか、物流関連の収入も同73.3%増の104.0億元と高い伸びを示した。また、直近では、11月の独身の日セール(11月1日~11日)で同社の取扱高は同32.8%増の2715億元と過去最高を更新し、10~12月も好調な業績が続く公算が高いと見られる。

● JDヘルス・インターナショナルの香港上場に注目

現在、同社は傘下のAI・フィンテック部門であるJDデジタル・テクノロジーと医薬品小売部門であるJDヘルス・インターナショナルの上場手続きを進めている。このうち前者は政府による規制強化の影響で本土上場が中止になる可能性があるものの、後者は年末にかけて香港市場に上場する見通しだ。JDヘルス・インターナショナルの昨年の売上高は108.4億元と同業他社であるアリババ・ヘルス(96.0億元)を上回る業界最大手で、今後は処方薬のオンライン販売解禁を追い風に急成⾧が期待されている。この子会社の上場は、JDドットコム本体の企業価値向上につながる可能性があり、同社の既存事業と合わせてその動向を注目していきたい。

外国企業レポート 香港:9618/Z8957

株式データ 2020/11/18 現在

株価 340.00香港ドル 売買単位 50株 時価総額 1兆641億香港ドル 予想 PER 47.11倍

ROE 17.21% 52 週高値 368.20香港ドル 52 週安値 226.00香港ドル

業績推移 【連結】 決算期 売上高 前年比 純利益 前年比 1株利益 1株配当 '17/12 362,332 40.3% ‐152 赤字 ‐0.11 0.00 '18/12 462,020 27.5% ‐2,492 赤字 ‐1.74 0.00 '19/12 576,889 24.9% 12,184 黒字化 8.36 0.00

単位:百万元、ただし 1 株利益と 1 株配当は元

※1 株配当は株式分割・併合等調整済み

株価チャート(週足2020年6月19日~2020年11月13日)

[出所:株式データ、業績推移、株価チャートともにブルームバーグ

等、アイザワ証券作成]

その他

本資料のご利用にあたり、お客様にご確認いただきたい事項を本資料の 2 ページに記載させていただきました。

Page 2: HK9618 20201119...Microsoft Word - HK9618_20201119.docx Author xi_wang Created Date 11/19/2020 9:07:15 AM

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金融商品取引法に基づく表示事項

■ 本資料をお客様にご提供する金融商品取引業者名等

商号等:藍澤證券株式会社 金融商品取引業者 関東財務局⾧(金商)第 6 号

(本社)東京都中央区日本橋 1-20-3 加入協会:日本証券業協会、一般社団法人 日本投資顧問業協会 当社が契約する特定第一種金融商品取引業務に係る指定紛争解決機関: 特定非営利活動法人 証券・金融商品あっせん相談センター(略称:FINMAC)

外国株投資の主なリスクと留意点

株価・為替の変動リスク 株式は株価の変動等により、損失が生じるおそれがあります。外国株式は、為替の変動等により、損失が生じるおそれがあります。

流動性リスク 流動性が低い銘柄の場合、市況または注文の規模により、望ましい価格での売買注文の執行が常に可能とは限らず、極端な場合、取引ができないことがあります。

カントリーリスク 投資対象国の経済的要因、政治的要因、社会情勢の混乱により、株式市況が影響を受けることがあります。また、各国の慣習や文化などの違いにご注意ください。

お客様にご負担いただく手数料等について

外国証券の外国取引にあたっては、取引口座に応じて以下の委託手数料(税込)をいただきます (最低手数料は買いの場合のみ 5,500 円)。

対面口座: 売買代金の一律 2.20% インターネット口座「ブルートレード」: インターネット発注 売買代金の 1.65%、コールセ ンター発注 売買代金の 1.98%、コンサルネット発注 売買代金の 2.20%

外国証券の売買等にあたり、円貨と外貨を交換する際には、外国為替市場の動向をふまえて当社 が決定した為替レートによるものとします。お取引の際は、契約締結前交付書面等をよくお読み 下さい。

アイザワ証券 免責事項

本資料は証券投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終決定は、お客様ご自身による判断でお決めください。本資料は企業取材等に基づき作成していますが、その正確性・完全性を全面的に保証するものではありません。結論は作成時点での執筆者による予測・判断の集約であり、その後の状況変化に応じて予告なく変更することがあります。執筆担当者またはアイザワ証券と本レポートの対象企業との間には、重大な利益相反の関係はありません。このレポートの権利は弊社に帰属しており、いかなる目的であれ、無断で複製または転送等を行わないようにお願いいたします。

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