how can it change agriculture: what is essential?
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ITは農業をどう変えるべきか
- 本当に必要なものは何か -
2017年 1月16日 未来研究トーク
宇野 毅明 (国立情報学研究所 &総合研究大学院大学) http://research.nii.ac.jp/~uno/index-j.html e-mail: [email protected]
農業の行き詰まり
• 大きく3点かと。 「後継者」、「農協」、「商品・流通」 • 見方を変えるとこうなります 「ノウハウ」、「リスク」、「やりがい」
農家 収入農協
自然災害
過疎
米離れ
現在の潮流
• 大きく3つ。 + 農業の6次産業化 (商品開発と生産から流通・小売りまで) 農協改革をたぶん含む。でも、個人でこんなことできるの?
+ 農業、就農補助 (補助金が主) 移住しただけで補助が出る所も。本当にお金が必要?
+ IT技術 (農業センサー、詳細な天気予報) すごく精緻な農業ができる。でも精緻な何をするの? • 地道に続けているものもある 育種改良、販路開拓、農業体験、食育・・・ • でも、どれも、今ひとつ。先の3つが解決されていないのでは 「ノウハウ」、「リスク」、「やりがい」
農業ITセンサ
• 田畑の四隅に設置すると、温度やら日射量やらの気象データを取ってくれる。電源供給(ソーラパワー?)+無線wifi • 一台300万!!!!! • 産総研はトマトの収穫ロボットの研究をしていたりします http://k-tai.watch.impress.co.jp/docs/news/1009470.html
本当に必要なもの
• IT技術は特にそうだが。 • 実態として必要なものと、ITが供給する物のレベルが違いすぎる ほんとは、もっと簡単なことがやりたいってことが多い + 6次産業なんて、個人じゃ無理。だれかコンサルして + そもそもセンサでデータとっても、それをもとにどうするの? + どんなに補助金あっても、2,3年後に台風来たら終わりじゃん • こういうところを解決する方法を考えないと、どうしようもない
世の中で議論されていない事柄
• ・・・とはいえ、農業なんて、あまりにも身近。ある意味でだれでも知っていたわけだし、最近技術の進歩でちがう見方が出てきた感じがするだけなのかも。 だいたいのアイディアなんて、もう出てるんじゃない? 小泉進次郎さんが改革しようとしても、しょせん抵抗勢力あるし • 我々が考えるのであれば、今まで他の人が考えてきていないことを、我々固有の視点から見ないと + そもそも、農業はデータがない。どこで何をどうやって育てたら、どうなった。統計処理すれば、どうすればいいか、何が起こるのかがわかる
議論のポイント
+ そもそも、農業で情報を使うなら、なんのデータが必要だろうか。いい農業をするために必要な情報&データは何か? + そもそも、農業はデータがない。どこで何をどうやって育てたら、どうなった。統計処理で、どうすればいいか、何が起こるかわかる では、どうやってデータを集めたらいいのだろう? 農家の作業日誌をサーベイしたい。何をモチベーション、インセンティブにする? + 自分が農業始めたら、何が困る?何のITがほしい? 自分事で考えないと、何も始まらないんじゃない? + リスクを下げるにはどうする? ITで保険作れない? + 酪農や、漁業は、もっと大変なんじゃない?
農業での情報
+ 農業は、たぶん徒弟制に近い 自分が得たノウハウは他人に教えず、情報の囲い込みによって優位性を得る + ある時点、個人の努力では勝ちきれなくなってきたら、情報の共有が必要 会社組織は、その一例と思われる。個人で車は作れない + 自情報が共有され、オープンになってきたら、きっとつぎにはキュレーションが必要な時代が来る。食べログやぐるなびの口コミ情報があふれ、どうすればいいのかわからなくなるのと似ている + こういった情報とのつきあいの変遷も含め、どう未来を見ていくか
嶋田さんの知り合い
段取り8割やな。ちゃんと堆肥いれたり、順番がある。近所の人に聞いている。
自分の家で食べるぶんしか作らない。米はうまい。野菜は少しつくるくらい。まあ、失敗もあるが、冬はゴルフしたりスポーツジムに行ったりしてる。
会社では週、月締で仕事してたけど、農業は半年、一年締。どうもペースが掴めない。
酪農はだいぶ減った。20家から7家くらいまで。し尿処理施設の設置が義務化されてやめた家が多い。
最近イノシシが畑を荒らすのでかなわん。森も手入れが足りないから、ドングリとかが昔ほどできないのかも。
…親の介護もあって大変そうでした。大きなお世話かもしれないけど、半分うらやましいと思った。第二の人生をいきいきできませんかね。