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ビジネスホワイトペーパー 製造業に革新をもたらす AI とディープラーニング HPE Apollo 6500 Gen10 System NVIDIA GPU 生産や運用、製品/ サービスの品質を最適化

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製造業に革新をもたらす AIとディープラーニングHPE Apollo 6500 Gen10 SystemとNVIDIA GPUで 生産や運用、製品/サービスの品質を最適化

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目次

3 エグゼクティブサマリー

3 AIとDLにより製造業の価値を向上

5 HPCがもたらすDLのメリット

6 HPE HPCの製造業でのリーダーシップをAIとDLに拡大

8 HPE Apollo 6500 Gen10 System: AIとDLに最適化

9 AIとDLを強化する製造業者向けの独自のソリューションとリソース

10 HPE Apollo 6500 Gen10 Systemが製造業者にもたらすメリット

11 製造業界向けのAIとDLにおけるHPEの強み

12 関連情報

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エグゼクティブサマリー

製造業者は、より高い品質で、よりカスタムな製品とサービスをより早く、より低いコストで提供、サポートするという厳しい競争のプレッシャーにさらされています。この課題に対処するためにComputer-Aided Engineering (CAE) は、革新的なデータ主導型のコンピューティング技術である、人工知能/ディープラーニング (AI/DL) やInternet of Things (IoT) などと統合されてきました。多くのCAEソフトウェアプロバイダーは物理ベースのシミュレーション機能をAI/DLで拡張しつつあります。

データは量、種類ともに増え続けています。スキルを有するデータサイエンティストやモデラ―の不足も続いており、AIとDLの活用は、製造業で特に急激に増えています。リアルタイムの生産データ (IoTから収集) と製品の利用法や顧客インサイトのデータを組み合わせ、AI/DLは製品の開発やテスト、そしてサポートプロセスを自動化し、大幅に強化します。

AI/DLにより、製造業者は製造業務を設計と開発から本番稼働やサービス運用に至るバリューチェーンと製品ライフサイクル全体にわたって最適化できます。これらの成長し続ける高価値製造業のユースケースにおける経済的な影響は計り知れません。

CAEソリューションの市場のリーダーとしてヒューレット・パッカード・エンタープライズ (HPE) は、NVIDIA®や複数の独立系ソフトウェアベンダー (ISV) と製造業界で専用のソリューションポートフォリオを共同提供し、製造業者が自身のAI/DL実装工程を改善する支援を行っています。このポートフォリオは、NVIDIAのGPUを搭載したHPE Apollo 6500 Gen10 Systemに位置づけられています。

AIとDLにより製造業の価値を向上非常に競争の激しいマーケットでは、製造業者は全サプライチェーンにわたって、生産性と市場投入までの時間を向上させつつ、より高品質、よりカスタムでスマートな製品を低コストで提供するというプレッシャーにさらされています。これらの課題を克服するために、製造業者は、厳しい予算の制約にもかかわらず、製品とスマートファクトリ、サプライチェーンを結びつける情報技術 (IT) に投資しています。最近の調査1によると、60%を超える製造業の経営者が、データ分析とIoT機器の故障、計画外のダウンタイムやメンテナンス、サプライチェーンの問題の発生を低減することに同意しています。

AI、機械学習 (ML) 、DLを含めたデータ分析が、製品ライフサイクル全体を通じて製造業者が投資しているコア技術です。IDCの予測によると、認知およびAIソリューションへの世界的な支出は、今後数年間で年間55.1%の成長率で増加し、2020年には470億ドルを超えるということです。2

ハイテク、自動車、組み立て製造業者の約30%は1つ以上のAI技術を導入しています。3 製造業でのHPEソフトウェアのビジネスパートナーとの最近のインタビューでは、設計と開発から本番稼働やサービス運用に至る製品ライフサイクル全体を通じて、多くの高価値のAIユースケースを展開することにクライアントの関心が寄せられていることが確認されました (図1) 。実際、HPEとNVIDIAはすでにAI/DL技術を製品の開発と製造に活用しています。

ビジネスホワイトペーパー P3

1 『M a n u fa c t u r e r s r e l y o n B i g D a ta analytics to navigate tough business conditions』、 PR Newswire、Honeywell、2016年

2 『W o r l d w i d e C o g n i t i v e S y s t e m s and Artificial Intelligence Revenues Forecast to Surge Past $47 Billion in 2020, According to New IDC Spending Guide』、 IDC社、 2016年

3 『What AI can and can’t do (yet) for your business』、Michael Chui、James Manyika、Mehdi Miremadi、McKinsey Quarterly、2018年1月

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AIは、マシンがロジックとルールを使用し、人間の知能を模倣して作業を実行可能にするという広い概念です。MLはAIのサブセットで、通常マシンが経験を積み重ねることによって徐々に作業の改善を可能にする、統計コンピューティング技術に基づいています。MLは特徴を識別して目標として認識することをデータサイエンティストに頼っています。規模が増大する企業のデータとセンサーデータを用いて継続してトレーニングすることで、MLは製造業者が新たなルールを発見し、リアルタイムの情報フローを処理してデータ分析の精度をさらに向上させることが可能です。

DLはMLのサブセットで、ソフトウェアが自分自身をトレーニングして、会話や音声、画像の認識といった作業を莫大な量のデータをマルチレイヤーのニューラルネットワークの使用により、処理可能にするアルゴリズムを備えています。DLは通常、音声、ビジョン、映像をMLのデータセットに追加します。通常より遅く、またはより大量のリソースを必要としますが、より正確です。DLによって、多次元データでの非常に複雑なパターンをモデル化する能力を提供することで、より多くのパラメーターや「自由度」をもつ非常に複雑なモデルを扱えるようになります。

DLでは、DLアルゴリズムにデータを提供する前に特徴エンジニアリングやデータ変換に多くの時間を費やすことなく、生のデータからモデルをトレーニングできます。さらに、その「何度も繰り返す」能力で、DLは非常に経験豊富なデータサイエンティストによる生産性さえも大きく向上させることが可能です。

しかし、データサイエンスのワークフローを実装することは複雑であり、計算プロセスへの十分な理解と、いかにしてそれをハイパフォーマンスコンピューティング (HPC) インフラストラクチャにマップするか、が要求されます。

人工知能

価格対サービスの最適化

SCM (サプライチェーンマネジメント) コスト/品質管理

予測メンテナンス

設備/資産管理故障/欠陥解析

図1. 製造業界におけるAIの変革の効果

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HPCがもたらすDLのメリットDLはコンピューターを、人間にとって自然なこと、すなわち経験から学ぶように「トレーニング」します。例えば、コンピューターにコーチングセットの画像を与えます。そのうちのいくつかを「これはギアです」と認識させ、別のものを「これはギアではありません」と認識させます。その後、コンピューターに新しい一連の写真を見せると、そのうちのどれがギアかを識別し始めます。DLは、さらにコーチングセットに画像を追加していきます。写真を一枚ごとに、正確または不正確かを識別していきながら、コーチングセットに画像が加えられていくにつれ、そのプログラムが時間の経過とともに、この作業を効果的に「より賢く」、よりうまく遂行できるようになっていきます。

このトレーニングを受けたニューラルネットワークモデルが、リアルタイムでの意思決定を正確に下せるようにするための次のステップは、推論です。例えば、何千もの新しいマシンの部品の画像データを見ているとします。あなたなら素早くどの部品がギアであるかをリアルタイムに推論することができます。(ニューラルネットワークに基づく) DLフレームワークのパフォーマンスと正確さは、トレーニングに使用可能なデータサンプルの数と種類が増大するにつれて向上します。このトレーニングを受けたモデルを使用して、新たなデータセットの推論が可能です (図2) 。

エラー膨大な画像データセット

モデルトレーニング

推論

ラベル付け出来ないイメージ

順方向

逆方向

=? マシンの部品

ラベル

順方向マシンの部品

図2. 典型的なマシンの部品画像の認識のワークフロー - トレーニングと推論

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DLに対してNVIDIAのグラフィックスプロセシングユニット (GPU) が使用される以前は、非常に多くの画像によるモデルのトレーニング (通常はデータセンターでの計算処理) は、通常何日も、または何週間もかかりました。一方、1つの推論 (エッジでの解析) のインスタンスは、多くの計算処理を必要としませんがしばしば何百万回も繰り返されます。トレーニングと推論には非常に多くの計算処理を必要とする、並列の行列演算を伴います。NVIDIA GPUはこれらの行列演算を著しく加速させるために広範囲に利用され、トレーニング時間を減少させ、推論のスループットを向上させます。

HPCでのリーダーシップを拡大しながら、HPEとNVIDIAは増大するソフトウェアエコシステムやソリューションパートナーと共業し、製造業者が効果的にDLを展開できるよう支援します。

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HPE HPCの製造業でのリーダーシップをAIとDLに拡大HPEはCAEでの市場のリーダーであり、実際すべてのHPCに対して36.8%の市場シェアを持っています。4 NVIDIAや複数の製造業界のISVと共同開発した専用のソリューションポートフォリオにより、HPEはCAEでのリーダーシップを拡大し、製造業者がAIの要素を自身のプロセスに組み入れる支援をします。

複数のISVパートナーとの共同開発によるHPE HPCとAI/DLの柔軟な製造業向けのブループリント (図3) は、製品ライフサイクル、すなわち設計と開発、本番稼働、さらにサービス運用までの全工程を可視化しています。

データタイプ

機能

プロセス

インフラスト ラクチャ HPEとNVIDAによる製造業向けソリューション

設計と開発

• コンピューター支援 エンジニアリング (CAE)• 仮想製品開発 (VPD) (VPD)• 設計検証

アプリケー ション

HPCとAI/DLにおけるHPEがもつ高価値の専門技術とサービスサービス

物理ベースのシミュレーション (HPC)データ主導型コンピューティング (AI/DL)

その他資料 幾何学情報 センサーテキスト音声映像画像負荷 シミュレーション

本番稼働

• サプライチェーン 管理(SCM)• コスト/品質管理• 設備/資産管理

サービス運用

• 予測メンテナンス• 故障/欠陥解析• 価格対サービス設定 の最適化

図3. HPCとAI/DLに対するHPEの詳細なブループリント

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4 『Hyperion Market Update: ‘Decent ’ Growth Led by HPE; AI Transparency a Risk Issue』、HPCwire、2017年

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前記のHPCとAI/DLに対するHPEのブループリントでのキーとなるレイヤーを以下で簡単に説明します。

• データタイプ: 製造業者は、常に増え続けるデータの量と種類を管理しなければなりません。設計と開発において、大部分のエンジニアリング入力はCAD/CADモデルデータ、すなわち、通常は小さいものですが、資料、幾何学情報、負荷などを含みます。より大きな、構造化され、パラメーター化されたシミュレーションデータの出力には、結果と可視化されたデータが含まれます。本番稼働やサービス運用では、もっと大きな規模の構造化されていないデータを画像や映像、音声、テキスト、センサー等の形式で扱います。

• 機能、プロセス、アプリケーション: それぞれの機能でキーとなるビジネスプロセスを実装するため、製造業者はISVからのソースや、社内で作成された多くのアプリケーションを使用します。機能間にまたがるデータは、統合され、解析されていきます。工場フロアと製造マシンの効率をさらに改善し、製品のメンテナンススケジュールを最適化し、製品消費者の利用パターンへの深い洞察を提供し、規制義務に取り組み、そしてリスクを軽減するようになります。

AltairやANSYS、Dassault Systèmes、ESI Group、その他の主要なCAE (従来の物理ベースのシミュレーション) アプリケーションプロバイダーは、AI/DLを含むより多くのデータ主導型のコンピューティング機能を追加しています。同様に、GE DigitalとPredix、SiemensとMindSphere、PTCとThingWorxなど多くのデータ主導型のIoTソフトウェアプロバイダーはDLを実装しています。実際、HPCはAIとDLに対応しています。「HPCとAIの技術トレンド」についてのHPEのプレゼンテーションをご覧ください。

• サービスとインフラストラクチャ: 製造業者がAI/DLを拡張する支援として、キーとなるHPEのサービスは、価値の高い専門技術とサービス、HPE Pointnextから柔軟な消費モデル、拡大するパートナーエコシステム、そして統合サービス付きの洗練され、目的に特化したハードウェアまたはソフトウェアインフラストラクチャを含みます。これらのサービスは、既存のHPE Apolloポートフォリオを補完してコアデータセンターからIntelligent EdgeまでのHPEの全機能を強化します。

HPE Apollo 6500 Gen10 SystemはデータセンターでのHPCとAI/DLにおけるリーディングシステムです。NVIDIAの業界をリードするアクセラレータにより、このシステムはエンタープライズクラスの信頼度と並外れたパフォーマンスを提供します。

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HPE Apollo 6500 Gen10 Systems: AIとDLに最適化HPE Apollo 6500 Gen10 System (図3) はDLモデルをトレーニングする非常に重要なステップを良く表しています。また、製造業者は以下のメリットも得られます。

• 前例のないパフォーマンス • 経済的なAI/DLプラットフォーム • 堅牢なエンタープライズレベルの信頼性、可用性、保守性 (RAS) 機能 • 容易なシステム管理

• DLと通常のHPC/CAEワークロードを含む広範囲なワークロードをサポートする

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図4. HPE Apollo 6500 Gen10 SystemとNVIDIA® Tesla® V100

柔軟性-HPEポートフォリオでは最多のサーバー1台あたり8基の、NVIDIA Tesla V100、P100、P40を含む、高性能GPUを搭載するHPE Apollo 6500 Gen10 Systemは、GPU集約型ワークロードの1ドル当たりパフォーマンスを向上させ、最大125TFlopsの単精度計算を実現します。5 コンピューティングの高速化に特化したこのプラットフォームは、PCIeとNVIDIA NVLink™ GPUの相互接続の両方をサポートし、広範囲で多様な要求に適合する柔軟性を提供します。

第二世代のNVLink GPUの相互接続は、大量のGPU-to-GPU通信を特徴とし、特にDLワークロードに有益です。高帯域幅を持ち、待ち時間の短いネットワークアダプター (最大4つの高速Ethernet、インテル®Omni-Pathアーキテクチャー、InfiniBand Enhanced Data Rate (EDR) 、そしてサーバーごとに将来追加されるInfiniBand HDR) が、このGPUアクセラレータと密に結合され、システムがネットワーク帯域幅を最大限に活用できるようにしています。

フラグシップであるHPE Apollo 6500 Gen10 Systemに加えて、HPEは製造業者に高価値の機能をもつ固有のポートフォリオとAI/DLイニシアチブを強化するリソースを提供します。

5 Theoretical Peak Performance、2018、

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AIとDLを強化する製造業者向けの独自のソリューションと リソース

AI/DL市場が成長を続けるにつれて、HPEは製造業者に自身のAI/DLイニシアチブを調査、実験、そして拡大するための独自のサービスとリソースを提供します。

• HPE Rapid Software Installation for AI: HPEはハードウェアとHPCとDLアプリケーション専用のソフトウェアを統合したソリューションを構築しました。DLアプリケーションの迅速な開発を可能にするため、Bright Computing社と協力してNVIDIA GPUを搭載したHPE Apollo 6500 Gen10 Systemをベースに構築された本ソリューションには、あらかじめ設定されたDLのソフトウェアフレームワーク、ライブラリ、ソフトウェアの自動アップデート機能、およびDLに最適化されたクラスタ管理機能が含まれています。HPE Rapid Software Installation for AIは、GPUのモニタリングに対するNVIDIA Data Center GPU Manager (DCGM) の使用と、CUDAおよびNVIDIA Collective Communications Library (NCCL) をDLの配布ソフトウェアに含めるとともにNVIDIA Tesla V100 GPUをサポートします。

• HPEディープラーニング・クックブック: ヒューレット・パッカード・ラボのAI研究チームにより構築されたディープラーニング・クックブックは、お客様により異なるさまざまなDL作業に対して最適なハードウェアとソフトウェア環境の選択を支援するツール群です。これらのツールは製造業者がさまざまなハードウェアプラットフォームのパフォーマンスを予測し、最も一般的なDLフレームワークの特徴を規定し、また個々のニーズに合った理想的なハードウェアとソフトウェアのスタックを選択することを支援します。さらにこのHPEディープラーニング・クックブックは、すでに購入したハードウェアとソフトウェアスタックのパフォーマンスの検証と設定の調整にも利用できます。

• Remote Visualization (RV) : 製造業者にとって、RVはデータセンター内に重要なデータを保持することでセキュリティを強化します。グラフィック集中モデルへの何時でもどこからでもアクセスできる機能で生産性と協業を増加させます。集中化やシステム管理能力の向上、リソース活用の最適化 (GPU、ソフトウェアライセンス、ハードウェアなど) でコストを下げます。そして、より良いワークライフバランスと所在地の柔軟性によって高いスキルを有するスタッフの定着を促進します。

• HPE AIイノベーションセンター: 本イノベーションセンターは、より長期の研究プロジェクトを対象として設計され、最先端のAI研究に携わる大学や企業とHPEの研究者との共同研究用プラットフォームとして機能します。

• HPE Centers of Excellence (CoE)を強化: DL分野のアプリケーション開発を加速し、DL展開からのROIを短期間で改善しようとするIT部門やデータサイエンティストの支援を目的に設計されたHPE CoEでは、HPEシステムでのNVIDIAの最新版GPUを含めた最新のテクノロジーが利用できます。HPE CoEは現在、ヒューストン、パロアルト、東京、バンガロール (インド) 、およびグルノーブルの5個所に設置されています。

HPEの機能とサービス、特にHPE Apollo 6500 Gen10 Systemを活用して、すべての製造業者がAI/DLを運用に統合し、より競争力を高める可能性を秘めています。

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HPE Apollo 6500 Gen10 Systemが製造業者にもたらす メリット

NVIDIA GPUを搭載するHPE Apollo 6500 Gen10 Systemと特定のISVアプリケーションソフトウェアは、自動車、航空、電子、ハイテク、そして産業といった多くの製造業のセグメントでキーとなるDLのユースケースの加速を支援します。図5は、アプリケーションとデータタイプによってマップされた製造業で数が増えている高価値ビジネスのユースケースの概要を示します。

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SCM (サプライチェーン管理)

概念設計

電子的設計と解析

データタイプ

仮想製品開発

プラント/資産管理

コスト/品質管理

価格対サービスの最適化

ビジネスユースアプリケーション

映像分析/予測分析

設計検証

シミュレーションテスト/物理検証テスト

ハイブリッドツイン

物流の最適化

目視検査

予測的カスタマーインテリジェンス

異常検出

PLM/シミュレーション

画像

その他

テキスト

センサー

映像 予測メンテナンス/障害予測

図5. アプリケーションとデータタイプによる製造業のAI/DLビジネスのキーとなるユースケース

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概念設計と仮想製品開発: Altairは、既存データ上のDLを含むMLを使用して、自動車の衝突シミュレーションのような物理ベースの非線形、マルチフィジックスシミュレーションを補完することで顧客を支援します。これは、過去の経験を活用し、予測精度を向上させ、高価な設計の再検討や作業の繰り返しを低減します。AltairはIoTデータとデジタルツインを使用して予測メンテナンスを向上させる活動も行っています。デジタルツインは、製造業者が製品やプロセス (すなわち生産ライン)、サービス(例えば、メンテナンス手順) をデジタルに複製することを可能にします。

物理ベースのCAEモデルをデジタルツインとAI/DLモデルで結合、補完することで、ESI Groupは、製造イベントの3つの相乗効果のあるビュー (未来 - シミュレーションの使用、現在 - リアルタイムセンサーデータから、過去 - 衝突した車両の画像) を実現します。このハイブリッドツインは、ユーザーと管理者がより良い設計と開発の意思決定を行う支援をします。ESI Groupはこのことを実証し、予測メンテナンス、異常検知、プロセス最適化を向上させています。

また、Dassault Systèmesは、すでにパラメーター化されたMLモデルの展開を単純化するような製品ライフサイクル管理 (PLM) データを追加、統合して、物理ベースの非線形、マルチフィジックスシミュレーションを拡張しています。

電子的設計と開発 (EDA) : 設計での問題の先延ばしや修正のために、EDAツールで生成された結果を手動で解析することは、退屈で間違いやすく、時間のかかるプロセスです。ANSYSは、DLを用いてこれらの時間のかかる厳密な作業手順を自動化します。現在実行中または過去のシミュレーションデータを使用した異なる設計にわたって、キーとなるインサイトの集約を支援します。実際、NVIDIAは製品開発と物理的な検証テストにおいてANSYSを使用しています。6 EDA業界は、AI/DLモデルにより1桁以上速く実行する、今日のシミュレーションを補完する機会を模索しています。7

プラント、資産、サプライチェーン管理: 映像、音声、センサーそして他のデータをMLモデルに結合することで、製造業者は、安全性を向上するアラートの生成や運用違反の削減、生産ラインでの資産を保護します。そして倉庫やサプライチェーン物流の向上、すなわち供給バランスとリアルタイムでの棚卸の最適化を行えます。PTCと他社はこれらのリアルタイム情報フローに対する、より良い予測的解析のAI/DLソリューションを開発しています。

品質とコストの管理: DLと、素早く品質問題を見分け、製品ライフサイクル全体を通して異常を検知する仮想アシスタントによって、カメラとドローンを使った目視検査が増加しています。

サービスと価格設定の最適化: 製造業者は、リアルタイムのセンサーデータを使用して製品の実際の利用をモニタリングし、AI/DLを使用して高度にカスタマイズされた利用時支払いのサービスを提供します。

予測メンテナンスと障害予測: これは多分、間違いなく最も広く知られている製造業でのAI/DLのユースケースです。HPEは、電圧、温度、および電流に関するデータに基づいて、現場でのエンタープライズグレードのドライブの障害(故障までの時間を含む)を予測するためにDLを使用しています。HPEでは、複雑なシステムの障害をより良く予測できる因果推論モデルの調査も行っています。PTCもDL技術を使って障害予測を向上させ、予測メンテナンスを向上させています。8

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6 『Machine Learning based Generic Violation Waiver System with Application on Electromigration Sign-off』、N. Chang、A. Baranwal、H. Zhuang、M. Shih、R. Rajan、Y. Jia、H. Liao、Y. Li、T. Ku、R. Lin、ANSYS, Inc、NVIDIA Corporation、2018年

7 『AI Expands Role in Design』、EE Times、2018年

8 『Predictive Analytics Enabled by Machine Learning』PTC

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製造業界向けのAIとDLにおけるHPEの強み より多くの製造業者がAIとDLの導入に着手しており、HPCやAI/DL、そして製造の深い専門知識を持つ信頼できるパートナーを必要としています。NVIDAIと共業するHPEは、エンタープライズクラスで高パフォーマンスなシステムとソフトウェア、高価値のサービス、そしてISVパートナーの最良のエコシステムという広範囲なポートフォリオを提供し、製造業のお客様がAIとDLをバリューチェーンと製品ライフサイクル全体を通じて展開することを支援します。

世界的に、多くの製造業企業はすでにCAEやIoT、そしてHPEの他のエンタープライズソリューションを利用しています。AI/DL技術が、製造業でのエンドツーエンドの運用の不可欠な部分となるように進展するにつれ、HPEは製造業者が革新し、製品とサービスの品質を向上させ、そして運用を最適化して新たなレベルの利益とパフォーマンスが達成できるよう支援します。

CAEソリューションでの市場のリーダーとして、HPEは、NVIDAや複数の製造業界のISVと共同して専用のポートフォリオを提供し、製造業者のAI/DL実装行程を向上させる支援を行っています。このポートフォリオのフラグシップメンバーは、NVIDIA GPUによって強化されたHPE Apollo 6500 Gen10 Systemです。

関連情報

HPEディープラーニングソリューションHPEハイパフォーマンスコンピューティングソリューション業界を代表する製造業向けのHPCソリューションに関するビジネスホワイトペーパー(英語)HPE Digital Prescriptiveメンテナンスサービス(英語)

NVIDIA企業で活用されるAIソーシャルメディアのアカウント: @NvidiaAI、@NVIDIADC

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a000043814JPN、2018年4月、Rev. 1

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