(23) (23) 家庭医療学専門医コース 家庭医療学 …...2005年...

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- 254 - (略歴) 1984年 北海道大学医学部卒業 1990年 ブリティッシュ・コロンビア大学 レジデント 1992年 カナダ家庭医学会認定家庭医療学専門医課程修了 1996年 北海道家庭医療学センター 所長 2005年 英国家庭医学会 正会員・専門医(MRCGP) 2006年 当院教授就任 2009年 オーストラリア ボンド大学 名誉客員教授 2010年 日本プライマリ・ケア連合学会 理事 2015年 英国家庭医学会 最高名誉正会員・専門医(FRCGP) プログラムの目的と特徴 日本で世界標準の家庭医療学専門医(総合診療専門医)になることを目指す後期研修プ ログラムです。日本プライマリ・ケア連合学会の制定した「家庭医療後期研修プログラ ム」の認定を取得しています。 研修カリキュラムは、診療に関する一般的な能力、コミュニケーション、プロフェッ ショナリズム、マネジメント能力を土台にして、広範な健康問題に対応できる臨床各分野 の知識・技術を身につけ、家庭医・総合診療専門医を特徴づける能力(患者中心の医療の 方法と家族志向ケアを実践できる能力、包括的・継続的かつ効率的な医療を提供する能 力、地域を包括してケアする能力)を態度・価値観・信念も含めて習得・発展できるよう デザインされています。専攻医は、指導医の指導のもとに、学生や初期研修医の教育にも 関わり、家庭医療・総合診療の現場から発するリサーチ・クエスチョンに答えを出すため の臨床研究にも取り組みます。 福島県立医科大学は、世界の家庭医との日本最大のネットワークを持っており、専攻医 およびスタッフには、海外での先進プログラム見学、研究発表、ワークショップ参加、 フェローシップ留学なども含めて、ローカルにもナショナルにもグローバルにも活躍でき る場が待っています。 取得できる専門医名 家庭医療専門医(日本プライマリ・ケア連合学会) *2017年度以降、日本専門医機構の認定する総合診療専門医へ移行します。 専門医取得の要件 当後期研修プログラムで満足のいく評価で3年間研修すると、日本プライマリ・ケア連 合学会が制定する専門医試験の受験資格を得ることができます。 コースディレクター:西 龍樹 (23) 家庭医療学専門医コース (23)

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- 254 -

(略歴)

1984年 北海道大学医学部卒業

1990年 ブリティッシュ・コロンビア大学 レジデント

1992年 カナダ家庭医学会認定家庭医療学専門医課程修了

1996年 北海道家庭医療学センター 所長

2005年 英国家庭医学会 正会員・専門医(MRCGP)

2006年 当院教授就任

2009年 オーストラリア ボンド大学 名誉客員教授

2010年 日本プライマリ・ケア連合学会 理事

2015年 英国家庭医学会 最高名誉正会員・専門医(FRCGP)

2 プログラムの目的と特徴

 日本で世界標準の家庭医療学専門医(総合診療専門医)になることを目指す後期研修プ

ログラムです。日本プライマリ・ケア連合学会の制定した「家庭医療後期研修プログラ

ム」の認定を取得しています。

 研修カリキュラムは、診療に関する一般的な能力、コミュニケーション、プロフェッ

ショナリズム、マネジメント能力を土台にして、広範な健康問題に対応できる臨床各分野

の知識・技術を身につけ、家庭医・総合診療専門医を特徴づける能力(患者中心の医療の

方法と家族志向ケアを実践できる能力、包括的・継続的かつ効率的な医療を提供する能

力、地域を包括してケアする能力)を態度・価値観・信念も含めて習得・発展できるよう

デザインされています。専攻医は、指導医の指導のもとに、学生や初期研修医の教育にも

関わり、家庭医療・総合診療の現場から発するリサーチ・クエスチョンに答えを出すため

の臨床研究にも取り組みます。

 福島県立医科大学は、世界の家庭医との日本最大のネットワークを持っており、専攻医

およびスタッフには、海外での先進プログラム見学、研究発表、ワークショップ参加、

フェローシップ留学なども含めて、ローカルにもナショナルにもグローバルにも活躍でき

る場が待っています。

3 取得できる専門医名

  家庭医療専門医(日本プライマリ・ケア連合学会)

  *2017年度以降、日本専門医機構の認定する総合診療専門医へ移行します。

4 専門医取得の要件

 当後期研修プログラムで満足のいく評価で3年間研修すると、日本プライマリ・ケア連

合学会が制定する専門医試験の受験資格を得ることができます。

コースディレクター:葛西 龍樹

(23) 家庭医療学専門医コース(23) 

家庭医療学専門医コース

- 255 -

*以下の表中「家庭医」はすべて「家庭医・総合診療専門医」と置き換え可能です。

講座内での症例・テーマ発表を行う。

- 256 -

1.

2.

3.

臨床各分野にわたる広範な健康問題に地域で対応できる知識

を主として地域にある家庭医療の拠点に定着して習得する

(カバーする領域は上記と同様)。

家庭医の基礎能力(一般的診療能力、コミュニケーション、

プロフェッショナリズム、マネジメント)についてさらに理

解を深め、学生・研修医に教育するための知識を学ぶ。

家庭医の専門能力(患者中心の医療、家族志向ケア、包括的

・継続的かつ効率的な医療、地域包括ケア)についてさらに

理解を深め、学生・研修医に教育するための知識を学ぶ。

1.

2.

臨床各分野にわたる広範な健康問題に地域で対応できる技術

を主として地域にある家庭医療の拠点に定着して習得する

(カバーする領域は上記と同様)。

家庭医の基礎能力(一般的診療能力、コミュニケーション、

1.臨床各分野にわたる広範な健康問題に地域で対応できる知識

を主として地域センター病院と診療所のローテーションで習

得する(カバーする領域は上記と同様)。

1.臨床各分野にわたる広範な健康問題に地域で対応できる技術

を主として地域センター病院と診療所のローテーションで習

得する(カバーする領域は上記と同様)。

- 257 -

3.

プロフェッショナリズム、マネジメント)について地域で実

践を深め、学生・研修医を対象とした教育を行う。

家庭医の専門能力(患者中心の医療、家族志向ケア、包括的

・継続的かつ効率的な医療、地域包括ケア)について地域で

実践を深め、学生・研修医を対象とした教育を行う。

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施設名 所在地 指導医

6 研修施設・研修責任者等一覧(医大及び協力病院)

7 評価方法

各科 指導医および地域・家庭医療学講座から派遣される指導医

いわき市立総合磐城共立病院 いわき市

かしま病院 いわき市

公立相馬総合病院 相馬市

公立藤田総合病院 国見町

竹田綜合病院 会津若松市

福島県立医科大学会津医療センター 会津若松市

福島県立南会津病院 南会津町

福島赤十字病院 福島市

保原中央クリニック 伊達市

星総合病院 郡山市

ほし横塚クリニック 郡山市

南相馬市立総合病院 南相馬市

三春町立三春病院 三春町

只見町国民健康保険朝日診療所 只見町

喜多方市地域・家庭医療センター 喜多方市

 評価の基本ツールとして「ポートフォリオ」と「研修手帳」を用いる。

 形成的評価として、各研修サイト(病院・診療所)のローテーションごとに、ポートフォ

リオなどを用いた「評価とフィードバック」を定期的に(少なくともローテーション開始時

・中期・終了時の3回)実施する。年に数回の疾患あるいは患者中心の医療に関するプレゼ

ンテーションを行い、他サイトの研修医及び指導医からのフィードバックを実施する。研修

中期と研修終了時に各種方法を組み合わせた判定的評価を実施する。

 専攻医の評価だけでなく、専攻医も評価者として参加する指導医評価、研修サイト評価、

および研修プログラム評価も実施する。