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Vol.3 2014 年 8 月発行 ◆場所を選ばない「レポート提出」と学生自身が 確認できる「出席管理」が魅力 新井先生はこの授業では数回に渡りレポートを OliveClass で学生に提出させました。履修者が多いのにも関わらず、レ ポートを採点し学生に返却をさせたそうです。このようなフィ ードバックによってきめ細かな授業を実現しています。また、 レポート提出後には、理解が不足している学生にはレポートを 再提出させたそうです。OliveClass に「再提出」機能があるこ とも、こういった学生サポートをじっくりさせるのに一役買っ ています。その他、OliveClass で一番よく使われる機能が 「出席管理」です。授業では必ず出席設定を行い、先生ご自身 が出席の登録を行ったそうです。新井先生は、出席情報は学生 自身が確認できるよう設定されたので、学生からは自分の出席 回数を知ることができてよいと非常に好評だったそうです。 ◆欠席者へのフォローも簡単 以前は授業時に資料を人数分配布していましたが、時間も 負担も相当多いものでした。OliveClass の「資料掲載」機能を 利用することによって、資料配布の負担が大幅に軽減したこと も大きなメリットであったそうです。 「OliveClass に教材を 登録すると欠席者へのフォローが楽です。 特に連続した内容の授業を1回でも休むと話が飛び学生 が授業について来れないので、自宅からも資料が取れる OliveClassはとても非常に便利です。」とのことです。 この他、「お知らせ発信」を利用せず、学生が資料を見つ けやすくするよう様々な工夫をされていました。 ◆反転授業の展開 最後に一番印象に残った活用とは、新井先生が反転授業 を OliveClass で実施していたことです。事前に OliveClass 上で、学生にレポート課題を出し、学生が授業前にレポー トに取り組むという反転授業を展開されていました。これ は通常の授業と比較し、事前に自分で調べ、学ぶことで 授業に対する興味を引出し、実際の授業で確認するという、 高い学習効果を上げていると思われます。今後は従来通り の活用方法に加え、今まで活用していない「アンケート」 機能なども使って、より分かりやすい授業を実施していき たいとのことでした。 ICT 教育活用 News ◆授業の殆どで OliveClass を有効活用 新井先生はご担当の授業の殆どでOliveClassを利用されています。主に「レポート機能」、「出席管理」、「資料掲載」を使っ た授業を展開しています。今回は2013年度開講の「財務管理論」にて、どのようにOliveClassを活用されたかご紹介します。 ※反転授業・・・事前に新たな学習内容に対し自らが 学び、授業の中で教員が解説したり、学生にはグループ 学習やディスカッションを行わせたりする授業形態。 OliveClass 事例紹介 OliveClass はインターネットに接続された情報機器から学内外を問わず Web ベースで利用できる学習支援システムで す。インターネット環境があれば学内外問わず、資料配布・小テスト・課題の提示・レポート受取・アンケー トが行えます。2013 年度は、全学部で 1,535(23.7%) 講義の利用がありました。 利用申請は不要です。ご利用の際は、講義設定を「利用可」にして頂きます。 1 担当者:新井 信一 先生(人間環境学部) 科目名:財務管理論 (2013 年度 ) 履修者数:79 名 ICT教育活用事例は、本号より”ICT教育活用News”に生まれ変わりました。

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Page 1: ICT教育活用事例は、本号より”ICT教育活用News”に生まれ変わり … · たいとのことでした。 ICT教育活用News 授業の殆どでOliveClassを有効活用

Vol.3 2014 年 8 月発行

◆場所を選ばない「レポート提出」と学生自身が確認できる「出席管理」が魅力  新井先生はこの授業では数回に渡りレポートを OliveClassで学生に提出させました。履修者が多いのにも関わらず、レポートを採点し学生に返却をさせたそうです。このようなフィードバックによってきめ細かな授業を実現しています。また、レポート提出後には、理解が不足している学生にはレポートを再提出させたそうです。OliveClass に「再提出」機能があることも、こういった学生サポートをじっくりさせるのに一役買っています。その他、OliveClass で一番よく使われる機能が

「出席管理」です。授業では必ず出席設定を行い、先生ご自身が出席の登録を行ったそうです。新井先生は、出席情報は学生自身が確認できるよう設定されたので、学生からは自分の出席回数を知ることができてよいと非常に好評だったそうです。

◆欠席者へのフォローも簡単 以前は授業時に資料を人数分配布していましたが、時間も負担も相当多いものでした。OliveClass の「資料掲載」機能を利用することによって、資料配布の負担が大幅に軽減したことも大きなメリットであったそうです。 「OliveClass に教材を登録すると欠席者へのフォローが楽です。

特に連続した内容の授業を1回でも休むと話が飛び学生が授業について来れないので、自宅からも資料が取れるOliveClass はとても非常に便利です。」とのことです。この他、「お知らせ発信」を利用せず、学生が資料を見つけやすくするよう様々な工夫をされていました。

◆反転授業の展開 最後に一番印象に残った活用とは、新井先生が反転授業を OliveClass で実施していたことです。事前に OliveClass上で、学生にレポート課題を出し、学生が授業前にレポートに取り組むという反転授業を展開されていました。これは通常の授業と比較し、事前に自分で調べ、学ぶことで授業に対する興味を引出し、実際の授業で確認するという、高い学習効果を上げていると思われます。今後は従来通りの活用方法に加え、今まで活用していない「アンケート」機能なども使って、より分かりやすい授業を実施していきたいとのことでした。

ICT 教育活用 News

◆授業の殆どで OliveClass を有効活用      新井先生はご担当の授業の殆どで OliveClass を利用されています。主に「レポート機能」、「出席管理」、「資料掲載」を使った授業を展開しています。今回は 2013 年度開講の「財務管理論」にて、どのように OliveClass を活用されたかご紹介します。

※反転授業・・・事前に新たな学習内容に対し自らが学び、授業の中で教員が解説したり、学生にはグループ学習やディスカッションを行わせたりする授業形態。

OliveClass

事例紹介

 OliveClass はインターネットに接続された情報機器から学内外を問わず Web ベースで利用できる学習支援システムで

す。インターネット環境があれば学内外問わず、資料配布・小テスト・課題の提示・レポート受取・アンケートが行えます。2013 年度は、全学部で 1,535(23.7%) 講義の利用がありました。

 利用申請は不要です。ご利用の際は、講義設定を「利用可」にして頂きます。

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担当者:新井 信一 先生(人間環境学部)科目名:財務管理論 (2013 年度 )履修者数:79 名

ICT教育活用事例は、本号より”ICT教育活用News”に生まれ変わりました。

Page 2: ICT教育活用事例は、本号より”ICT教育活用News”に生まれ変わり … · たいとのことでした。 ICT教育活用News 授業の殆どでOliveClassを有効活用

【授業までの道のり】Step1 アクティブラーニングの授業を検討Step2 情報科学センター運用課に相談、    プライベート講習受講Step3 問題文の入力に 30分、2回の授業で活用

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お問い合わせ先

 関東学院大学 情報科学センター運用課

 外線:045-786-7021 内線:2283

 Mail: [email protected]

何かご不明な点がございましたら、情報科学センターまで、

お問い合わせ下さい。セミナー等も参加しておりますので、

資料もご確認頂けます。

1.BeeDance 導入の目的を教えてください。 経済学部では「主体的学び(アクティブラーニング)」のための要素を授業に取り入れ、シラバスで明示化しています。アクティブラーニングをどう取り入れて授業を実施するか検討した際に、情報科学センターの周知でBeeDance の存在を知りました。今までも授業で学生の意見を聞いたり、授業内で演習問題の解答や解説を実施したりしていましたが、このBeeDance でさらに簡単に、しかも全員の理解度を即時に把握して授業を展開できると考えました。

2. どのように授業で活用されましたか。 授業では学生に iPad を配布し、復習のための演習問題をBeeDance 上で学生が解答し、すぐに解答の正誤判定が学生に返信されます。私に対しては、各問題での正答者数と誤答者数の集計が提示されます。学生がつまずいているポイントが一目瞭然ですので、的をしぼった丁寧な解説を行うことできます。この授業ではBeeDance を定期テスト前の総復習として、活用しました。解答集計結果を見て、どのくらいの学生がどこを理解していないのか、また基礎知識が身についているのかなど客観的にみられる点もよかったです。一種の授業改善(FD)にもなります。

3. 導入されてよかった点をおきかせください。 即時性と出席者全員が参加できることがよかったと思います。

以前は学生に授業の感想や質問などを個別に聞いて、後日の授業で解説していました。かなり時間が経過してしまうため学生の興味や記憶も薄れていました。しかし、BeeDance は違います。学生が解答した直後の記憶が新しいうちに、解説すべき点を知り対応することができます。また、学生の解答結果をプロジェクタに映し出し、皆と結果を共有することもできます。 今までは意見や解答に躊躇して参加しなかった学生も 2,3 割いましたが今はほぼ 100%が解答してくれます。これはBeeDance の解答に匿名性があるという点が有効であることを示しています。

4. 学生の反応はいかがでしたか。 最近の学生はスマートフォンなどに慣れていますので、iPad や BeeDance の操作性には全く問題ありません。一部の学生に授業後に意見を聞いたところ「おもしろかった」といった声があがりました。

5. 今後 BeeDance を活用して実施してみたいことはありますか。 今までも手をあげて学生たちの意見を聞いていたのですが、授業で「自分がアルバイトしてもよいと思う最低賃金はいくらか」といった質問を、BeeDance を使ってしてみたいです。BeeDance がその結果をすぐにヒストグラムにしてくれれば、そのヒストグラムを使って労働供給理論へ授業を展開していけるのではないかと考えています。学生が興味をもつことに視点をあて、楽しい中に学びを発見する授業を実施できればと考えています。

ー貴重なお時間をありがとうございます。今後もBeeDance を活用した授業のサポートをさせていただきますので、よろしくお願いします。

iPad/BeeDance

事例紹介担当者:吉田千鶴先生(経済学部)科目名:労働経済論I履修者数:32名

吉田先生に語って

頂きました!