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0 Inkscape の 使い方 目 次 1. ベクターソフト,ベクター画像とは何だ? 1. 2. 画面の説明 2. 1. マウス操作 2. 2. パレットの使い方 3. 3. レイヤ 3. 4. ズーム 4. 3. 設定 4. 1. ツールスタイルを便利にする 4. 4. ファイルの保存,インポート,エクスポート 5. 1. 保存について 5. 2. インポートについて 5. 3. エクスポートについて 5. 5. 丸,矩形,星型,うずまき,など 6. 1. Ctrl, Shift, Alt が鍵 6. 2. ノードを調節する 6. 3. ツールオプション 7. 6. ベジェ曲線ツール 7. 7. 鉛筆ツール(手ブレ補正あり) 8. 8. フィル/ストローク 9. 1. 塗りのスタイル 10. 2. パレット 10. 3. ぼかし,透明度 11. 4. ストロークの設定 11. 9. 選択ツール 12. 10. パス/ノードツール 12. 1. ノード,ハンドルを動かす 12. 2. ノードの追加/削除 13. 3. ノード間の編集 13. 4. ノードの種類 14. 5. その他のツールオプション 15. 11. テキストツール 15. 1. パスに沿わす 16. 2. 図形に流しこむ 16. 12. 塗りつぶしツール 17. 13. コピーとクローン 17. 14. オブジェクトの加工 18. 1. オブジェクトをパスへ 18. 2. ストロークをパスへ 18. 3. パスを掛け合わせる 19. 4. パスの簡略化 19. 15. ショートカットアイコン 19.

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Page 1: Inkscape の 使い方 目 次 - tsalon/text/h25-2tx/Inkscape-tx2.pdf · Inkscape の基本的な保存形式はSVG といいます。 これは,Inkscape の独自形式ではなく、一般的なベクター画像形式の一種です。

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Inkscape の 使い方 目 次

1. ベクターソフト,ベクター画像とは何だ? 1.

2. 画面の説明 2.

1. マウス操作 2.

2. パレットの使い方 3.

3. レイヤ 3.

4. ズーム 4.

3. 設定 4.

1. ツールスタイルを便利にする 4.

4. ファイルの保存,インポート,エクスポート 5.

1. 保存について 5.

2. インポートについて 5.

3. エクスポートについて 5.

5. 丸,矩形,星型,うずまき,など 6.

1. Ctrl, Shift, Alt が鍵 6.

2. ノードを調節する 6.

3. ツールオプション 7.

6. ベジェ曲線ツール 7.

7. 鉛筆ツール(手ブレ補正あり) 8.

8. フィル/ストローク 9.

1. 塗りのスタイル 10.

2. パレット 10.

3. ぼかし,透明度 11.

4. ストロークの設定 11.

9. 選択ツール 12.

10. パス/ノードツール 12.

1. ノード,ハンドルを動かす 12.

2. ノードの追加/削除 13.

3. ノード間の編集 13.

4. ノードの種類 14.

5. その他のツールオプション 15.

11. テキストツール 15.

1. パスに沿わす 16.

2. 図形に流しこむ 16.

12. 塗りつぶしツール 17.

13. コピーとクローン 17.

14. オブジェクトの加工 18.

1. オブジェクトをパスへ 18.

2. ストロークをパスへ 18.

3. パスを掛け合わせる 19.

4. パスの簡略化 19.

15. ショートカットアイコン 19.

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Inkscape の使い方 ↑

1. ベクターソフト,ベクター画像とは何だ?

ベクターソフトでは、一枚の絵を、複数のオブジェクト(図形)で表す。これは、

アナログ画で言えば、色紙を切って台紙に貼っていく事に似ている。具体例を示そう。

次の絵は、ベクターソフトで描かれた絵だ。

この虎の絵は、複数のオブジェクトで

成り立っている。

おおよそ、同じ色で塗りつぶされている

部分は、ひとつのオブジェクトだと

思ってもらえばいい。

ペイントソフトではピクセル毎に色を

決めるが、ベクターソフトでは

オブジェクト毎に色を決める。

編集もオブジェクト毎に行うため、

特定のオブジェクトだけを動かす事も

できる。(下図)

額のオブジェクトだけを動かした。

ベクターソフトとは、一枚の絵をオブジェクトというパーツに分けて描くソフトです。

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2. 画面の説明

Inkscape の GUI は、小さいモニタでも使いやすいように工夫されている、上部右半分の

「フィル/ストロークの設定」と書かれている部分は、邪魔なときは閉じておけばよい。

しかしその場合でも、下部の「パレット」と「レイヤー」で色やレイヤーを

変更することができます。

2-1 マウス操作

キャンバス上でのマウスボタンの機能について下表にまとめる。

これは、GIMP でも同様だ。(多分 GIMP の UI にあわせている)

ただし、Inkscape のマウス機能は豊富で、下表は一部にすぎない。

詳細は、公式サイト http://inkscape.org/doc/basic/tutorial-basic.ja.htmlを読んでください。

ボタン 機能

左ボタン ツール操作

中央ボタン(ホイール)でドラッグ キャンバスをつかむ

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中央ボタンを転がす キャンバスを縦に平行移動

Shift+中央ボタンを転がす キャンバスを横に平行移動

右ボタン メニューを表示

2-2 パレットの使い方

パレットには、たくさんの色が用意されている。

パレットの下にあるツールバーでパレットを動かせます。

パレットの右端にある「◄」ボタンで、パレットのメニューが開きます。

パレットのメニューでは、デフォルトパレット以外のパレットを、選択 したり、

パレットの大きさを変更したりできます。

オブジェクト(図形)を選択した状態で、パレットの色をクリックすると、

フィル(塗り)の色を変更できます。ストローク(線)の色を変更したい場合は、

Shift キーを押しながらパレットをクリックします。

オブジェクトの色は、サブウインドウ「フィル/ストローク(F)」でも変更できます。

(9 ページの、「8. フィル/ストローク」 で説明します)

2-3 レイヤ ー

レイヤー というのは、透明なアクリル板みたいなもの。

デジタル画では、レイヤー を数枚重ねることで、

絵が描きやすくなります。

レイヤーウインドウは,

メニューの「レイヤー」→「レイヤー」を

クリックすると表示されます。

レイヤーウインドウでは、「+」ボタンで レイヤー を

追加、「-」ボタンでレイヤー を削除できます。

矢印マークのボタンで、レイヤーの順番を入れ替えます。

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レイヤー操作は、画面下部のタブでもできます。タブでは、レイヤーの順番を変えることは

できませんが、表示/非表示切り替え、ロック/アンロックの切り替えはできます。

2-4 ズーム

ズームは、画面右下のズームオプションを使うと便利だ。上図の位置にマウスカーソルを

あわせて、マウスホイールを上下に動かすと、ズーム倍率を変えることができます。

もうひとつの便利な方法は、マウスでズームイン/アウトする方法です。(下表参照)

操作 機能

Ctrl + 中央/右ボタンクリック ズームイン

Shift + 中央ボタンドラッグ 範囲指定してズームイン

Shift + 中央/右ボタンクリック ズームアウト

これらにより、効率的な作業ができます。

3 設 定

3-1 ツールスタイルを便利にする

Inkscape には、矩形や円、ベジェ曲線を描くツールがあります。

次の設定をすることで、それらのツールをより快適に使うことができます。

まずは、「ファイル」→「Inkscape の設定」と進み、設定ダイアログを表示します。

設定ダイアログの

「矩形」や「ペン(パス)」などで、

「最後に使用したスタイル」に

チェックをいれます。

こうすることで、前回使用した設定を

そのまま使うことができます。

ファイル→Inkscape の設定→矩形など

「最後に使用したスタイル」にチェック

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4 ファイルの保存,インポート,エクスポート

4-1 保存について

作成した画像を保存するには、「ファイル」→「保存」を選択します。

Inkscape の基本的な保存形式は SVG といいます。

これは,Inkscape の独自形式ではなく、一般的なベクター画像形式の一種です。

実体は xml なので テキストエディタ でも SVG 画像を作ることができます。

Inkscape 以外で svg を扱えるソフトとしては、GIMP や Illustrator があります。

4-2 インポートについて

jpeg や png などのラスター画像を取り込むには、

「ファイル」→「インポート」で取り込む事ができます。

ラスター画像は、その時選択されているレイヤーのオブジェクトとして取り込まれます。

4-3 エクスポートについて

inkscape で作った画像を、ラスター画像として出力したい場合は、

「ファイル」→「ビットマップにエクスポート」を使います。

エクスポート領域の指定について、下表に示します。

エクスポート領域

ページ ページ全体を保存

描画全体 画像がある部分だけ保存

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選択 選択中のオブジェクトだけ保存

カスタム パラメータで指定した部分を保存

「ビットマップサイズ」では、解像度や出力画像の大きさを決めることができます。

「ファイル名」は、テキストウィジェットに拡張子付きで名前を入力するか、

「参照」ボタンで上書きしたいファイルを選択します。

「エクスポート」ボタンを押すと、エクスポートされます。

5. 丸,矩形,星型,うずまき,など

5-1 Ctrl, Shift, Alt が鍵

この節では、左のツールについて説明します。

Inkscape のツールは基本的に、

Ctrl、Shift、Alt を押しながら描画すると、

普通に描画するのとは違った形で描画されます。

例えば、矩形ツールでは、Ctrl を押しながら描画すると、

一定の縦横比を保った矩形が描かれ、

正方形が描きやすくなる Shift を押しながら描画すると、

矩形の中心を原点として描画されます。 実際に操作してみると解りやすいでしょう。

5-2. ノードを調節する

これらのツールでは、描画する際に

○マークが表示されます。

○マークの位置を変えると、

図形が変形します。

○マークの事を「ノード」と呼び、

ノードの位置を変えると、

矩形ツールでは、角が丸くなり、

円ツールでは、扇形になります。

多角形では、手裏剣みたいになり、

Ctrl、 Shift、 Alt のいずれかを

押しながら動かす事で変形の仕方が

変わります。

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5-3 ツールオプション

画面上部の「ツールオプション」のパラメータを調節することで、オブジェクトの形を

変えたり調節したりする事ができます。

例えば、星/多角形ツールオプションは次のようになっています。左端のボタンで、

星と多角形を切り替えられ、角、スポーク比、丸め,ランダム化の値を調節することで、

図形が大きく変形します。

「角:8」の星

「角:8 スポーク比:0.6

丸め:0.5 ランダム化:0.1」の星

パラメータを調節すると、大きく形が変わります。

6. ペジェ曲線ツール.

ベジェ曲線ツールを使うと、曲線や直線を描くことができます。

GIMP や Photoshop で言うところのパスツールです。

ベクターソフトでは、ペン入れの時などに使うため、非常に重要なツールです。

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ベジェ曲線ツールでは、クリックした場所に点が打たれ、

点と点を結ぶ細い直線が描かれます。

この点の事を「ノード」、細い直線を「パス」と言います。

描きたい直線を描くことができたら、Enter を押すか

ダブルクリックすると、

パスがオブジェクトに変わります。

もし、点を打つ時にドラッグすると、曲線になります。

この時表示される補助線を「ハンドル」と言います。

ハンドルの角度を調節することで、

バランスの良い曲線を引くことができます。

ノード、パス、ハンドルを後から動かすには、「パス/ノードツール」を使います。

これについては、「パス/ノードツール」を読んでください。

7. 鉛筆ツール(手ブレ補正あり)

鉛筆ツールは、ペイントソフトの鉛筆ツールとよく似ています。

マウス(タブレット)で、ドラッグした所が、そのまま線になります。

鉛筆ツールで作った曲線は、ベジェ曲線同様、ノードとパスで構成されています。

Inkscape の鉛筆ツールは、もっと高性能で、手ブレ補正機能があります。

手ブレ補正機能とは、普通に描いたらガタガタしてしまう線を補正して、

なめらかな線に直してくれる機能です。

鉛筆のツールオプションの「スムージング」 で補正具合を調節できます。

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補正なし 補正あり

スムージング: 0 スムージング: 50

8. フィル/ストローク

「フィル」、「ストローク」とは、それぞれ「塗りつぶし」、「線」を表します。

オブジェクトはフィルとストロークの情報を持っており、これらはいつでも変更できます。

塗りつぶしの色や線の太さといった情報は、好きなときに変えることができます。

この情報は、フィル/ストロークウインドウで編集する事ができます。

フィル/ストロークウインドウは、

メニューから「オブジェクト」→ 「フィル/ストローク」を選択することで表示されます。

フィル/ストロークウインドウ

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8-1. 塗りのスタイル

フィル、ストロークの塗りのスタイルは、上図のボタンで設定できます。

「色なし」を選択すると、透明になります。

「塗りつぶし」を選択すると単一色で塗りつぶされます。

「線状グラデーション」、「放射グラデーション」を選択すると、グラデーションがかかり、

「パターン」を選択すると、規則的なパターンで塗りつぶされます。

「履歴」を選択すると、それまでに使用した塗り方を参照できます。

「未定義」は、塗を定義していない状態です。

8-2. パレット

パレットも沢山の種類がある。どのパレットが使いやすいかは、人によって好みが分かれる

ので、 色々試してみるとよいでしょう。

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8-3. ぼかし,透明度

フィル/ストロークウインドウの下部で、ぼかしと透明度を調節できます。

このパラメータを変えることで、図形がどのように変わるかを下図に示します。

下図では、赤色の円のパラメータを変更しています。

ぼかし: 0 透明度:100 ぼかし: 50 透明度:100 ぼかし: 0 透明度: 50

8-4. ストロークの設定

フィル/ストロークウインドウで、

「ストロークのスタイル」タブを選択すると上記の画面になります。

「幅」の値を変えることで、ストロークの太さを変えることができます。

「結合」や「端」では、選択されているアイコンのような折り曲がりや先端を設定できます。

「点線」では、ストロークを点線にできます。

「終点/中間/終点マーカー」では、

ストロークの先端に矢印や ●マークなどを付ける事ができます。図を作るときに便利です。

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9. 選択ツール

選択ツールは、オブジェクトの拡大縮小や回転などができるツールです。

複数のオブジェクトを選択したい時は、Shift を押しながらオブジェクトをクリックします。

選択ツールでオブジェクトを 1 回クリックすると、

左のように、八方に矢印が表示されます。

このうちのいずれかの矢印をドラッグすると、

オブジェクトを

拡大縮小できます。

上の状態で、もう1度オブジェクトをクリックすると、

左の状態になります。 角の矢印をドラッグすると回転、

それ以外の矢印をドラッグすると傾斜させる事ができます。

10. パス/ノードツール

パス/ノードツールは、オブジェクトのパスやノードを編集するためのツールです。

これもベクターソフトでは、非常に重要なツールなので使いこなせるようにしましよう。

複数のノードを選択するには、選択ツール同様、Shiftキーを押しながら選択していけばよい。

10-1. ノード,ハンドルを動かす

パス/ノードツールでオブジェクトを選択すると、

ノードとハンドルが表示されます。

点がノード、その両端に伸びているのが

ハンドルです。

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ノードやハンドルの上でドラッグすると、

これらを動かし、

オブジェクトを変形する事ができます。

左図では、

一番上のノードのハンドルを動かしました。

10-2. ノードの追加/削除

ノードを追加するには、

パス上でダブルクリックするか、

パス(または2つのノード)を選択して、

ツールオプション左端の を押します。

ノードを削除するには、

ノードを選択して Delete を押すか、

ツールオプションの を押します。

10-3. ノード間の編集

ノード間を結合したり切断したりするには、

ツールオプションの を使います。

使用例を次に示しめします。

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10-4. ノードの種類

ノードの種類によって、ハンドルの曲がり方が変わります。

これは、ツールオプションの で編集でき、それぞれの違いを次に示します。

次の図では、すべて一番上にあるノードに対して処理を行っています。

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選択ノードをシャープにする。

ノードが尖り、左右のハンドルが

別々に動く。

選択ノードをスムーズにする。

ゆったりとしたカーブになる

選択ノードをシンメトリックにする。

ノードを中心に

ハンドルが左右対称になる。

選択ノードを自動スムーズにする。

周りのパスにあわせて

自動的にスムーズなハンドルを作る。

10-5. その他のツールオプション

選択したセグメント(パス)を直線/曲線にするツールオプション。

オブジェクトやストロークをパスに変換するツールオプション。

これは重要なので、「公式サイト」をご覧頂きたいと思います。

11. テキストツール

テキストツールは、文字を入力するためのツールです。

ツールオプションで、行間や行揃えなどを指定できます。

縦書きにも対応しているので、漫画のセリフを入力するときなどにも便利です。

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11-1. パスに沿わす

テキストをパスに沿わせて並べる事が出来ます。

まず、テキストと、何らかのオブジェクトを用意し

選択ツールで2つを選択する。

メニューの

「テキスト」→「テキストをパス上に配置」を

適用すると、左のようにテキストが

オブジェクトに沿って 配置される。

曲線を表示したくなければ、

曲線のフィルとストロークの

「塗りのスタイル」を 「色なし」にしよう。

再び2つを選択して、

「テキスト」→「パスからテキストを削除」を

適用すると、元の状態に戻る。

11-2. 図形に流しこむ

先程はオブジェクトの外側にテキストを

並べたが

今度は内側に並べる方法を説明します。

まず、テキストとオブジェクトを選択する。

メニューの

「テキスト」→「テキストの流し込み」

を適用します。

すると左のようになります。

「テキスト」→「流し込み解除」で

元に戻ります。

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12. 塗りつぶしツール

ベクターソフトとしては珍しく、Inkscape には塗りつぶしツールがあります。

これは、ペイントソフトの塗りつぶしツールと同様の感覚で使うことができます。

ただし、ツールオプションの「拡縮量」を調節しなければ、隙間が空いてしまいます。

細かい部分は、パス/ノードツールで調節しましよう。

塗りつぶしたい図形。 「拡縮量:0.0」

(デフォルト) 「拡縮量:1.0」

13. コピーとクローン

オブジェクトを複製する方法として、「コピー」と「クローン」があります。

コピーは普通のコピーなので、説明は割愛します。

クローンは、オリジナルと同じ形を維持します。

クローンが作られた後でオリジナルの形が変わると、

それにあわせてクローンの形も変わります。

クローンの作り方を説明します。何らかのオブジェクトを選択した状態で、

「編集」→「クローン」→「クローンを作成」を適用するとクローンが作成されます。

編集→クローン→クローンを作成

オリジナルに変更を加えると、

クローンも同時に変わります。

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14. オブジェクトの加工

14-1. オブジェクト を パスへ

図形ツールで描いたオブジェクトは、自由にパスを変形することができません。

そうしたい場合は、オブジェクトをパスに変換する必要があります。

オブジェクトを選択して,メニューの

「パス」→「オブジェクトをパスへ」を

適用します。

ノードが作られ,自由に形を変える

ことができるようになります。

14-2. ストロークをパスへ

Inkscape では、ストロークへの編集は、太さ調節や破線化しかできません。

しかし、ストロークをパスに変換することで、

もっと細かくストロークを編集することができます。

これは Inkscape で線画を作成する際に重要な機能です。

オブジェクトを選択して、メニューの

「パス」→「ストロークをパスに変換」

を適用する。

ストロークの周りにノードが作られ

細かくストロークを

編集できるようになる。

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14-3. パスを掛け合わせる

「パス」メニューには,「統合」「差分」「交差」などの オブジェクトを

かけ合わせるための機能がある。これらを使うと複数のオブジェクトを、ひとつにしたり、

オブジェクトの形で分割したりすることができます。

例として「統合」について次に示します。 他の機能は試して ご使用ください。

オブジェクトを選択して、メニューの

「パス」→「統合」を適用する。 2つのオブジェクトが1つの

オブジェクトに統合される。

14-4. パスの簡略化

パスの簡略化を行うと、不要なノードが消去されます。

これにより、手書き風のタッチを作り出せます。

オブジェクトを選択し、

「パス」→「パスの簡略化」を

適用します。

何度も簡略化を行うと

左のようにラフっぽくなる。

Ctrl+l (エル)を連打すると

楽に作られます。

15. ショートカットアイコン

画面上部には、機能を素早く実行できるショートカットアイコンが配置されています。

これらを積極的に使うことで、効率良く作業ができます。