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Inkscape でイラストを描こう 【例題 01】

目 次

1. ペン入れをしよう 1.

1. ラフ画の用意 1.

2. ベジェ曲線でペン入れ 2.

3. 前髪のペン入れ 3.

4. 強弱のない線画完成 4.

5. 強弱のある線画を作る 5.

2. アウトライン表示について 6.

3. 色塗り 7.

1. 元になる色を塗る 7.

2. 陰をつける 9.

4. 仕上げ 10.

1. 目や小物を描く 10.

2. ハイライト 10.

3. 色を調節する 11.

4. エクスポート 12.

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Inkscape でイラストを描こう

Inkscape でイラストを描く方法について説明します。ここでは、

簡単なアニメ塗りで、人物を描いてみましょう。

１. ペン入れをしよう

1-1. ラフ画の用意

ファイル → インポート

Inkscape でペン入れをしてみよう。

入力装置はマウスでもタブレットでもいい。

はじめに、下書き（ラフ画）を用意する。

ここでは左の画像を使う。

これは、紙に書いたラフ画をスキャナで

読み込んだものです。

ラフ画はカメラで撮ってもいいし、

GIMP 等を使って描いてもいい。

Inkscape でも

鉛筆ツールを使えば描くことができます。

Inkscape でラスター画像を読み込むには、

メニューの 「ファイル」→「インポート」

を使用します。

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1-2. ベジェ曲線でペン入れ

ラフ画レイヤ

レイヤ名：ラフ画

不透明度：50.0

＋ボタンでレイヤ追加

レイヤ名：線画

作業を始める前に、レイヤを調節しよう。

まず、ラフ画を取り込んだレイヤの名前を

「ラフ画」に変更し、不透明度を「50.0」にする。

次に、新しいレイヤを追加し，

名前を「線画」にします。

レイヤウインドウの使い方については、

（Inkscape の使い方参照）

できたら、ペン入れをしていこう。

ペン入れには，

ベジェ曲線ツール を使います。

「線画」レイヤ上で、ラフ画に沿って

ベジェ曲線を作っていこう。

この曲線は、パス／ノードツール で

後から調節できるので、

ずれても構わない。

線画は、外側を太く内側を細く描くと

メリハリが出る。

ここでは、外側の太さを「1.000」、

内側を「0.700」で描くことにする。

ツールの使い方については，

Inkscape の使い方

・ベジェ曲線ツール

・フィル／ストロ

・パス／ノードツ を参照して下さい。

ベジェ曲線

フィル：塗りなし

ストロークの塗り：単一色，黒

ストロークのスタイル：幅「1.000」

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1-3. 前髪のペン入れ

前髪のペン入れは、

次のようにすると簡単です。

ベジェ曲線ツールで髪の根元

と先端にノードを置く

ドラッグせず、

クリックするだけ。

すると、

左のようにギザギザな直線が

できる。

パス／ノードツールで根元を選択

→

この状態で、

パス／ノードツール を

使って根元側の全てのノードを

選択する。

Shift を押しながらノードを

クリックする。

そしてツールオプションの、

「選択ノードをスムーズに 」

「選択ノードをシャープに 」

をクリックする。（順番通りに！）

するとノードにハンドルが

作られ，左のようになる。

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根元側のハンドルを調節して、

ラフ画に沿った曲線を作る。

これで前髪は完成。

1-4. 強弱のない線画完成

今まで説明してきたように，ベジェ曲線ツールと

パス／ノードツールを使って根気よく作業していけば、

左のような線画ができる。

このまま Inkscape で色塗りをしてもいいし、

png などで出力して GIMP で色塗りをしてもいい。

これで線画制作は，いったい完了だ。

左の線画には，所謂「線の強弱」がついていない。

どの部分も一定の太さの線で描かれている。

カラーイラストやトーンを大量に使う漫画ならば

このような線でもいいのだが，

線の強弱を入れたい場合もある。

次節では，左の線画に強弱をつけていきます。

外側の線の太さ：1.000

内側の線の太さ：0.700

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1-5. 強弱のある線画を作る

パス／ノードツール で、

線画全体を選択する。

次に、ツールオプションの、

「選択オブジェクトの

ストロークをパスに変換 」を

クリックする。

すると、線画を囲うように

ノードとパスが生成される。

これにより、

ノードの位置を

調節することで、

線の強弱を付けることが

できるようになった。

ストロークがパス（フィル）に変換される

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強弱のついた線画

しかし、ノードは大量に生成されてしまったので、

強弱をつけるのはなかなか大変な作業だ。

スムーズに行うコツとしては、不要なノードを

どんどん削除していくといい。

そうすると、自然と強弱がついていく。

ノードを削除する方法として、

「パスの簡略化」を使うのもアリだ。

「パスの簡略化」を使うと

適当にノードを減らしてくれる。

これを使うには、パスを選択した状態で、

メニューの「パス」→「パスの簡略化」

をクリックするか、 Ctrl+L を押せばいい。

ひとまず左の線画で，完成とする。

左の拡大画像

２. アウトライン表示について

Inkscape で作業をしていると、パスの形が分かり難くなる時がある。

そのような時には、アウトライン表示を用いると便利だ。

メニューで「表示」→「表示モード」→「アウトライン」を選択する。

すると次のように、パスの線だけが表示されるようになる。

元に戻す場合は、「表示」→「表示モード」→「通常」を選択する。

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３. 色塗り

3-1. 元になる色を塗る

色塗りをしよう。

まず「線画」レイヤをロックして、

「色」レイヤを作成する。

色塗りは、色レイヤ上で、

主に「塗りつぶしツール 」を用いて行う。

まずは，塗りつぶしたい部分を

塗りつぶしツールで塗りつぶそう。

線画と塗の間に隙間ができるなら、

ツールオプションの拡縮量を大きくしてみよう。

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次にフィル／ストロークの色を決めよう。

ストロークは「塗りなし」にする。

フィルの色は，「ホイール」を使うと

良い色を見つけやすい。

色が決まったら、パスノードツールを使って、

細かい隙間を埋めるように塗りつぶし

オブジェクトを変形する。

上記の方法で、

全身の色を塗ると左のようになる。

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3-2. 陰をつける

陰をつけよう。

まずは「色」レイヤをロックし、

新しく「陰」レイヤを作る。

「陰」レイヤのブレンドモードは

「乗算」にする。

陰は左の 2 色だけで描いていく。

これは「フィル」の塗りを HSL 表色系で

暗い灰色「H:0 S:0 L:200」

明るい灰色「H:0 S:0 L:150」

の色を使用します。

基本的には L:150 の陰を使い、

L:200 の陰は本当に陰が濃い部分にだけ

使う。

ベジェ曲線を使って陰を作っていく。

全身の陰をいれると、左のようになった。

ここでは、「色」レイヤを非表示にしている。

モノクロで陰を入れることで、

後から色を調節するのが楽になります。

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４. 仕上げ

4-1. 目や小物を描く

目を描いていこう。

私は、

目はレイヤをわけることにしている。

髪飾りなどの小物があるなら、

それもここで描く。

目もベジェ曲線を使って描く。

ここではかなりシンプルな描き方をしたが、

迫力を出したい場合は

グラデーションツールなどを

使うといいでしょう。

4-2. ハイライト

新しくレイヤを作り、

名前を「ハイライト」にする。

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光が強くあたっている部分を描く。

私はハイライトはただの白色で

描くことにしている。

4-3. 色を調節する

最後に、「色」レイヤで色合いを調節しよう。

左では、肌の色を微妙に明るくしてみた。

Inkscape は GIMP と違い、トーンカーブなどの

色合いを調節するツールが乏しい。

メニューの「エクステンション」でもできますが

あまりおすすめしない。

フィル／ストロークダイアログで、

直接色のパラメータを変更したほうが 簡単でしょう。

もし、何度も色を変えるようなら、同じ色の部分を

「統合」すると、色の編集がやりやすくなります。

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4-4. エクスポート

イラストが完成したので、

ラスター画像（png）として

エクスポートしよう。

メニューの「ファイル」→

「ビットマップにエクスポート」を

クリックする。

エクスポートウインドウで

「参照」ボタンをクリックする。

「名前」の所に

名前と拡張子(.png)を入力し、

「保存」ボタンをクリックする。

エクスポートウインドウで、

「エクスポート」ボタンを

クリックすると、

png ファイルがエクスポートされる。