i/o を用いたコンパクト カメラ ポート 2 sub-lvds

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XAPP582 (v1.0) 2013 1 31 japan.xilinx.com 1 © Copyright 2013 Xilinx, Inc. Xilinx, the Xilinx logo, Artix, ISE, Kintex, Spartan, Virtex, Zynq, and other designated brands included herein are trademarks of Xilinx in the United States and other countries. AMBA and ARM are registered trademarks of ARM in the EU and other countries. All other trademarks are the property of their respective owners. 概要 コンパクト カメラ ポー ト 2 (CCP2) プロ ト コルを用いてカメ ラ センサーとレシーバー間をインター フ ェ イ ス し ま す。 信号処理方式には Sub-LVDS を使用します。 1 に、ザイリンクス 7 シリーズ FPGA を組み込んだ CCP2 システムのトポロジの例を示します。 このアプリケーション ノ ー ト では、 Sub-LVDS の電気的仕様について説明しています。また、Sub-LVDS ト ラ ン ス ミ ッ タ ーの電気的特性 を エ ミ ュ レ ー ト す る 抵抗 ト ポ ロ ジ を 実装す る リ フ ァ レ ン ス デザインが 含まれています。 FPGA レシーバーについても説明します。 SubLVDS トランスミッター SubLVDS は、 IEEE 1596.3 標準 [ 参照 1] に規定された LVDS のサブセ ッ ト の低電圧差動信号です。 SubLVDS の動作電圧は 1.8V または 1.5V です。 レシーバーには 1.8V V CCO を使用します。 1 に、 SubLVDS の実装に必要なパラ メーターを示します。 1 に示したパラ メーターの測定方法を2 3 に示します。 V CMF SubLVDS LVDS の主な違いの 1 つは、固定同相電圧 V CMF です。SubLVDS の公称同相電圧は 0.9V ですが、 LVDS の公称同相電圧は 1.25V です。 2 に、 2 つのシングルエンド信号 V INP V INN のト グルを示します。 図の下側の太線は、 グラン ド基準を示します。 V INP V INN の平均は V CMF です。 アプリケーション ノート : 7 シリーズ FPGA XAPP582 (v1.0) 2013 1 31 7 シリーズ FPGA HR (High Range) I/O 用いたコンパク ト カメラ ポー ト 2 Sub-LVDS 著者 : Brandon Day X-Ref Target - Figure 1 1 : カメラ センサーなどのコンポーネントにインターフェイスする 7 シリーズ FPGA のトポロジの例 Camera Sensor Module 7 Series Xilinx FPGA Data + Data – Interface Link/Processor/ Codec... Data + Data – Data + Data – Clk/Strobe + Clk/Stobe – Clk/Strobe + Clk/Stobe – X582_01_031612 1 : SubLVDS ト ラ ン ス ミ ッ タ ーの仕様 パラメーター 最小 公称 最大 単位 V CMF 固定同相電圧 0.8 0.9 1.0 V V OD 差動電圧幅 100 150 200 mV I OD 駆動電流範囲 0.833 1.5 2 mA 駆動電流変動 15% R o 出力インピーダンス 40 140

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Page 1: I/O を用いたコンパクト カメラ ポート 2 Sub-LVDS

XAPP582 (v1.0) 2013 年 1 月 31 日 japan.xilinx.com 1

© Copyright 2013 Xilinx, Inc. Xilinx, the Xilinx logo, Artix, ISE, Kintex, Spartan, Virtex, Zynq, and other designated brands included herein are trademarks of Xilinx in the United States and other countries. AMBA and ARM are registered trademarks of ARM in the EU and other countries. All other trademarks are the property of their respective owners.

概要 コ ンパ ク ト カ メ ラ ポー ト 2 (CCP2) プ ロ ト コルを用いてカ メ ラ センサー と レ シーバー間を イ ン ター

フ ェ イ ス し ます。信号処理方式には Sub-LVDS を使用し ます。図 1 に、ザイ リ ン ク ス 7 シ リ ーズ FPGA を組み込んだ CCP2 システムの ト ポロ ジの例を示し ます。

こ のアプ リ ケーシ ョ ン ノー ト では、Sub-LVDS の電気的仕様について説明し ています。また、Sub-LVDS ト ラ ン ス ミ ッ ターの電気的特性をエ ミ ュ レー ト する抵抗 ト ポ ロ ジを実装する リ フ ァ レ ン ス デザイ ンが

含まれています。 FPGA レシーバーについて も説明し ます。

SubLVDS ト ラ ンス ミ ッ ター

SubLVDS は、 IEEE 1596.3 標準 [参照 1] に規定 さ れた LVDS のサブセ ッ ト の低電圧差動信号です。

SubLVDS の動作電圧は 1.8V または 1.5V です。 レシーバーには 1.8V VCCO を使用し ます。 表 1 に、

SubLVDS の実装に必要なパラ メ ーターを示し ます。

表 1 に示し たパラ メ ーターの測定方法を図 2 と図 3 に示し ます。

VCMF

SubLVDS と LVDS の主な違いの 1 つは、固定同相電圧 VCMF です。SubLVDS の公称同相電圧は 0.9V ですが、 LVDS の公称同相電圧は 1.25V です。 図 2 に、 2 つのシングルエン ド信号 VINP と VINN の ト

グルを示し ます。 図の下側の太線は、 グ ラ ン ド基準を示し ます。 VINP と VINN の平均は VCMF です。

アプ リ ケーシ ョ ン ノ ー ト : 7 シ リーズ FPGA

XAPP582 (v1.0) 2013 年 1 月 31 日

7 シ リーズ FPGA の HR (High Range) I/O を 用いたコ ンパク ト カ メ ラ ポー ト 2 Sub-LVDS著者 : Brandon Day

X-Ref Target - Figure 1

図 1 : カ メ ラ センサーなどのコ ンポーネン ト にイン ターフ ェ イスする 7 シ リーズ FPGA の ト ポロジの例

Camera Sensor Module 7 Series Xilinx FPGA

Data +Data –

Interface Link/Processor/Codec...

Data +Data –

Data +Data –

Clk/Strobe +Clk/Stobe –

Clk/Strobe +Clk/Stobe –

X582_01_031612

表 1 : SubLVDS ト ラ ンス ミ ッ ターの仕様

パラ メ ーター 最小 公称 最大 単位

VCMF 固定同相電圧 0.8 0.9 1.0 V

VOD 差動電圧幅 100 150 200 mV

IOD 駆動電流範囲 0.833 1.5 2 mA

駆動電流変動 15%

Ro 出力イ ンピーダン ス 40 140 Ω

Page 2: I/O を用いたコンパクト カメラ ポート 2 Sub-LVDS

SubLVDS レシーバー

XAPP582 (v1.0) 2013 年 1 月 31 日 japan.xilinx.com 2

VCMF は式 1 で定義されます。

式 1

VOD

SubLVDS と LVDS の も う 1 つの主な違いは、 差動電圧幅 VOD です。 SubLVDS の最大差動振幅は

200mV です。 図 3 に、 SubLVDS の差動信号と使用される測定ポイ ン ト を示し ます。 黒い太線はグ ラ ン

ド を表し ます。 こ の信号の電圧は、 VCMF ではな く グ ラ ン ド を中心 と し て変動し ているため、 シングル

エン ド信号ではな く 差動信号であ る こ と が明らかです。

差動信号の VOD は式 2 で定義されます。

式 2

VOD を測定する と き、 VOP は信号の ト ップ ラ イ ンに等し く 、VON は信号のベース ラ イ ンに等し く な り ま

す。

SubLVDS レシーバー

SubLVDS レシーバーは、 差動自己バイ アス レシーバーです。 表 2 に SubLVDS レシーバーの仕様を示

し ます。

表 2 に 4 つのパラ メ ーター (入力電圧範囲、 VTHH、 VTHL、 および終端抵抗値) を示し ます。 同相電圧

の範囲は 0.5V ~ 1.3V であ る こ と から、入力電圧範囲は明白です。VTHH と VTHL については、「VTHH、

X-Ref Target - Figure 2

図 2 : VCMF の測定の基準を示すシングルエン ド シグナリ ング

X-Ref Target - Figure 3

図 3 : SubLVDS の差動信号

VINP

VINN

VCMF

VID

GNDX582_02_040412

VCMF VINP VINN+ 2=

GND

VOD = VOP – VON

VOD = VOP – VON X582_03_040512

VOD VOP VON–=

表 2 : SubLVDS レシーバーの仕様

パラ メ ーター 最小 標準 最大 単位

入力電圧範囲 (VCMF) – 0.4 VCMF (0.9V) (VCMF) + 0.4 V

レシーバー入力の高し きい値 VTHH 25 mV

レシーバー入力の低し きい値 VTHL -25 mV

終端抵抗値 80 100 120 Ω

Page 3: I/O を用いたコンパクト カメラ ポート 2 Sub-LVDS

SubLVDS レシーバー

XAPP582 (v1.0) 2013 年 1 月 31 日 japan.xilinx.com 3

VTHL、 およびア イ幅」 で詳し く 説明し ます。 終端抵抗値は、 レシーバーの入力に配置される並列終端

の値です。 この終端抵抗値は、 こ のアプ リ ケーシ ョ ン ノー ト の後半で説明する直列抵抗値と混同し ない

で く ださ い。

VTHH、 VTHL、 およびアイ幅

レシーバーのア イには VTHL と VTHH の 2 つのし きい値があ り 、 表 2 に示すよ う に VTHL は –25mV、

VTHH は +25mVです。 これは 50mV 差動信号または ±25mV です。 図 4 では、 黒い太線はグ ラ ン ド を

表し、 グ ラ ン ド の上下の破線は VTHL と VTHH の測定ポイ ン ト を示し ます。

SubLVDS には厳密なア イ マス クはあ り ません。 し たがって、 図 5 のア イ ダ イ アグ ラ ムは、 複数のマー

カーで VTHH と VTHL に基づ く ア イ マス ク を表し ています。こ のア イ ダ イ アグ ラ ムは、グ ラ ン ド (GND) を表す黒い太線の上下に振幅する信号で表される差動信号です。 ア イのユニ ッ ト イ ン ターバルは、 総ユ

ニ ッ ト イ ン ターバルで表現されます。た と えば、 イ ン ターフ ェ イ スが 200Mb/s で動作し ている場合、総

ユニ ッ ト イ ン ターバルは 5ns です。 グ ラ ン ド よ り も 25mV 高いポイ ン ト と グ ラ ン ド よ り も 25mV 低い

ポイ ン ト で、 信号がオープン またはク ロ ッ シングが発生し ない箇所にはボ ッ ク スが描かれます。 ボ ッ ク

ス内の領域では、差動測定ユニ ッ ト イ ン ターバルが定義されます。図 5 に、 こ のアプ リ ケーシ ョ ン ノー

ト の SubLVDS レシーバー ア イの定義を示し ます。

SubLVDS ト ラ ンス ミ ッ ターへの DIFF_HSTL_II_F_18 の使用

DIFF_HSTL_II_F I/O 規格の公称同相電圧は 0.9V なので、 SubLVDS ト ラ ン ス ミ ッ ターにはこ の規格

を採用し ま し た。 DIFF_HSTL_II_F_18 は、 SubLVDS 信号に使用するには振幅が大きすぎます。 信号

振幅を小さ く し、 同相電圧を適切な範囲に維持し ながら SubLVDS 仕様を満たせる よ う に、 直列抵抗を

イ ン ラ イ ンで配置し ます。図 6 に、 こ のアプ リ ケーシ ョ ン ノー ト で SubLVDS 回路の実装に使用し た リ

フ ァ レン ス デザイ ンの ト ポロ ジを示し ます。

X-Ref Target - Figure 4

図 4 : グラ ン ド を基準とする VTHH と VTHL の測定ポイ ン ト を示す差動信号

X-Ref Target - Figure 5

図 5 : SubLVDS アイ マスクの例

GNDVTHH

VTHL

25 mV

–25 mV

X582_04_040512

Total Unit Interval

Differential Measured Unit Interval

+25 mV

–25 mV

GND

X582_05_031612

Page 4: I/O を用いたコンパクト カメラ ポート 2 Sub-LVDS

リ フ ァ レンス デザイ ンの ト ポロジ

XAPP582 (v1.0) 2013 年 1 月 31 日 japan.xilinx.com 4

リ フ ァ レンス デザイ ンの ト ポロジ

システムを設計する際は、 ボード と システムを実際に反映するモデルを選択する こ と が重要です。 こ こ

では、 モデルを選ぶ際の一般的なガイ ド ラ イ ンを説明し ます。

ト ラ ンス ミ ッ ター

図 6 の左側から説明し ます。 リ フ ァ レン ス デザイ ンに使用し た ト ラ ン ス ミ ッ ターは、 ザイ リ ン ク スが提

供する IBIS (Input/Output Buffer Information Specification) シ ミ ュ レーシ ョ ン モデルです。 IBIS モデ

ルから使用される実際の I/O 規格は、DIFF_HSTL_II_F です。 このモデルはシ ミ ュ レーシ ョ ンのセ ッ ト

ア ッ プ時に選択し ます。

パッ ケージ容量

パッ ケージ容量はシ ミ ュ レーシ ョ ンの一部です。このアプ リ ケーシ ョ ン ノ ー ト では、IBIS および SPICE モデルに付属のパッ ケージ フ ァ イルを使用し ます。 実際の例 と し て、 ピン AB20 を持つ FBG900_7K325T.pkg フ ァ イルは、 ベアダ イ フ リ ッ プチ ッ プ パ ッ ケージの一部です。 その他のパ ッ

ケージおよびピン も使用でき ますが、 こ のピン、 デバイ ス、 およびパッ ケージを標準的オプシ ョ ン と し

て選択し ま し た。

IO_L6N_T0_VREF_12 ピンの RLC は次の とお り です。

• R = 0.173453Ω

• L = 1.46861nH

• C = 1.39896pF

直列抵抗

470Ω(許容誤差 1%) の直列抵抗を、 ボード上の ト ラ ン ス ミ ッ ターの近 く に配置し ます。 470Ωの抵抗を

使用する理由は次の とお り です。

• 200mV の範囲よ り も低い VOD を得るのに十分な強さ

• 多 く の メ ーカーから提供されている一般的な値

• 0204 および 0102 パッ ケージで利用可能

• 許容誤差 1% の製品を利用可能

X-Ref Target - Figure 6

図 6 : SubLVDS の実装に使用した DIFF_HSTL18_II_F リ フ ァ レンス デザインの ト ポロジ

470Ω±1%

470Ω±1%

High RangeDIFF_HSTL18_II_F

SubLVDS

50.0Ω1.0 ns

50.0Ω1.0 ns

Xilinx HRIOB PCB

X582_06_122112

SubLVDSReceiver

Page 5: I/O を用いたコンパクト カメラ ポート 2 Sub-LVDS

電気的シ ミ ュ レーシ ョ ン と リ フ ァ レンス デザイ ン

XAPP582 (v1.0) 2013 年 1 月 31 日 japan.xilinx.com 5

CCP2 デザイ ンでは、 通常はパッ ケージの小型化が重要な要因と な り ます。 デザイ ンは一定の範囲内の

抵抗値で問題な く 動作し ます。 このアプ リ ケーシ ョ ン ノ ー ト では、 これらの値を選択する際のガイ ド ラ

イ ンを示し ます。

ボー ドの ト レース

CCP2 は、 一般にイ ンピーダン ス 50Ω、 6 イ ンチ未満の ト レースに使用されます。 これらのシ ミ ュ レー

シ ョ ンには同じガイ ド ラ イ ンが適用されて き ま し た。 ユーザーのボード が 6 イ ンチよ り 短い場合やイ ン

ピーダン ス プロ フ ァ イルが異なる場合は、ボード のイ ンピーダン ス プロ フ ァ イルを使用し てシ ミ ュ レー

シ ョ ンを行います。

SubLVDS レシーバー

SubLVDS レシーバーは、ラ イ ンの終端に配置されます。ユーザーはこ こに特定の SubLVDS レシーバー

を配置でき ます。

電気的シ ミ ュ レーシ ョ ン と リ フ ァ レンス デザイ ン

シ ミ ュ レーシ ョ ン ツール

ザイ リ ン ク スは、 SelectIO™ テ ク ノ ロ ジ シ ミ ュ レーシ ョ ンの 2 つの手法 (IBIS と SPICE) を提供し ま

す。 IBIS と SPICE の両方の例が、 Mentor Graphics 社の HyperLynx シ ミ ュ レーシ ョ ン法 と Synopsis 社の HSPICE を使用し て提供されています。 その他のシ ミ ュ レータ も あ り ますが、 この 2 つが最も一般

的なシ ミ ュ レータです。

シ ミ ュ レーシ ョ ン コーナー

ザイ リ ン ク スが提供する IBIS モデルは、 SPICE モデルから生成される テキス ト フ ォーマ ッ ト モデル

です。 ザイ リ ン ク スの IBIS モデルは、 MIN、 MAX、 および TYP の 3 つのコーナーから生成されます

(表 3)。

図 7 に、 HyperLynx シ ミ ュ レーシ ョ ンのレ イ ア ウ ト を示し ます。 IBIS フ ァ イルには、 AB20 ピ ンに適

合する よ う に IBIS モデルを手動で編集し たパ ッ ケージが含まれています。 SPICE モデルに合わせて、

も う 1 つの IBIS モデルの代わ り に 50Ω VTT 終端を使用し ています。

表 3 : IBIS シ ミ ュ レーシ ョ ン モデルのコーナー

IBIS コーナーの状態 (HyperLynx)

シ リ コ ン プロセス コーナー

温度 () 電圧

MIN (Slow-Weak) Slow 85 -5%

TYP (Typical) Typical 25 公称電圧

MAX (Fast-Strong) Fast 0 +5%

Page 6: I/O を用いたコンパクト カメラ ポート 2 Sub-LVDS

電気的シ ミ ュ レーシ ョ ン と リ フ ァ レンス デザイ ン

XAPP582 (v1.0) 2013 年 1 月 31 日 japan.xilinx.com 6

Mentor Graphics 社のツールで IBIS モデルを用いてプローブする と きは、At PIN の代わ り に At DIE を

選択し ます。 これでよ り 良いシ ミ ュ レーシ ョ ン結果が得られます。 差動出力を使用し てア イ開口を測定

し ます。 このシ ミ ュ レーシ ョ ンでは、 R4.1 と R3.1 に差動プローブを挿入し ま し た。 し たがって、 結果

は差動方式にな り ます。

ザイ リ ン ク スが提供する SPICE モデルは、 回路設計から生成される暗号化された ト ラ ンジス タ モデル

です。 これらのモデルは 3 つのプロセス コーナーから生成されますが、各シ ミ ュ レーシ ョ ンについて電

圧と温度の設定が可能です。 こ のアプ リ ケーシ ョ ン ノー ト では、 表 4 に示す設定を使用し ま し た。

図 8 に、 リ フ ァ レ ン ス デザイ ン内で提供される SPICE デッ ク の例で作成される ト ポ ロ ジを示し ます。

こ の SPICE デッ ク の例には、 IBIS モデル と同じ RLC パッ ケージ設定を使用し ま し た。 SPICE デッ ク

内では 50Ω VTT 終端が使用されています。この SPICE デッ クは PTN3700 IBIS モデルを使用する よ う

にセ ッ ト ア ッ プされているため、 コード を修正し て、 50Ω VTT 終端の代わ り にこの IBIS モデルを使用

でき ます。

X-Ref Target - Figure 7

図 7 : 50Ω VTT を使用し た IBIS シ ミ ュ レーシ ョ ン モデル

表 4 : SPICE シ ミ ュ レーシ ョ ン モデルのコーナー

SPICE コーナー

の状態

シ リ コ ン プロセス コーナー

温度 () 電圧

MIN Slow 125 -5%

TYP Typical 25 公称電圧

MAX Fast -40 +5%

X582_07_122112

U1

R1

R2

TL2

TL3

R3

R4

VpullUp0.9V

KINTEX7DIFF_HSTL_II_18_...

18N

18P

470.0Ω

470.0Ω

50.0Ω1.000 nsSimple

50.0Ω1.000 nsSimple

50.0Ω

50.0Ω

VpullUp0.9V

Page 7: I/O を用いたコンパクト カメラ ポート 2 Sub-LVDS

電気的シ ミ ュ レーシ ョ ンの結果

XAPP582 (v1.0) 2013 年 1 月 31 日 japan.xilinx.com 7

ト ラ ン ジ ッ ト 応答 フ ァ イ ル (.tr0) を プ ロ ーブす る と き は、 プ ロ ーブ ポ イ ン ト t_right_p お よ び

t_right_n をシングルエン ド ポイ ン ト に使用し ます。 ア イ幅を測定する と きは、 t_right_p – t_right_n を

使用し ます。 これで差動方式の結果が得られます。

電気的シ ミ ュ レーシ ョ ンの結果

表 5 に電気的シ ミ ュ レーシ ョ ンの結果を示し ます。データには 2 つのヘッ ダーがあ り 、1 つは SubLVDS 仕様、 も う 1 つはこのアプ リ ケーシ ョ ン ノ ー ト で実装される DIFF_HSTL18_II_F のヘッ ダーです。 各

行のパラ メ ーターを確認する と、 こ の結果は電気的仕様を満た し ている こ と がわか り ます。

差動測定アイ SubLVDS のパフ ォーマン スの範囲は、 図 8 で定義される、 125、 –5% 電圧の HSPICE Slow シ ミ ュ

レーシ ョ ンに適用される ± 25mV アパーチャ またはア イ マス ク のア イ ダ イ アグ ラ ムに基づいています。

図 9 は、 1.66ns の可能な幅の う ち 1.62ns、 すなわち 0.978 UI 開口を示し ています。 レシーバーのパッ

ケージの影響がシ ミ ュ レーシ ョ ンに加味される と、 ア イ開口はよ り 狭 く な り ます。

X-Ref Target - Figure 8

図 8 : リ フ ァ レンス デザイ ンで提供される HSPICE デッ クの ト ポロジ

0.9V

50Ω1 ns0.173452Ω 1.46861 nH

1.3989 pF

DIFF_HSTL_II_F HSPICEModel

RLC Network toEmulate Package

Board Series ResistorPlaced on PCB

Transmission LineTermination

0.9V

50Ω1 ns

0.173452Ω 1.46861 nH

1.3989 pF

470Ω

470Ω

50Ω

50Ω

0V

0V

X582_08_122112

表 5 : 470Ω 終端を使用し た DIFF_HSTL18_II_F_HR の結果

パラ メ ーターSubLVDS 仕様

このアプ リ ケーシ ョ ン ノ ー ト で実装され

る DIFF_HSTL18_II_F 単位

最小 公称 最大 最小 公称 最大

VCMF 固定同相電圧 0.8 0.9 1.0 0.8 1.0 V

VOD 差動電圧幅 100 150 200 100 200 mV

IOD 駆動電流範囲 0.833 1.5 2 0.833 2.0 mA

駆動電流変動 15% 15%

Page 8: I/O を用いたコンパクト カメラ ポート 2 Sub-LVDS

差動測定アイ

XAPP582 (v1.0) 2013 年 1 月 31 日 japan.xilinx.com 8

図 10 に、 IBIS モデルの PRBS15 シ ミ ュ レーシ ョ ン結果を示し ます。 ア イ測定は、 約 25mV に置かれ

た 2 つのカーソルを用いて行いま し た。 ア イ幅は 1.66ns の う ち 1.63ns、すなわち 0.98 UI 開口です。 レ

シーバーのパッ ケージがシ ミ ュ レーシ ョ ンに加味される と、 ア イ開口は狭 く な り ます。

IBIS および SPICE シ ミ ュ レーシ ョ ンは、異な る温度の 2 種類のシ ミ ュ レーシ ョ ン モデルをマージンの

範囲内で追跡し ます。

パフ ォーマンス

0.70 UI の差動測定ア イ をガ イ ド ラ イ ン と し て使用するすべてのボー ド およびアプ リ ケーシ ョ ンで、 タ

イ ミ ング ク ロージャ を実行する必要があ り ます (表 6 を参照)。これは特定のシ ミ ュ レーシ ョ ンのガイ ド

X-Ref Target - Figure 9

図 9 : M コーナーにおける図 8 の 600Mb/s 差動アイ測定

X-Ref Target - Figure 10

図 10 : Slow-Weak コーナーにおける図 7 の 600Mb/s 差動アイ シ ミ ュ レーシ ョ ンの結果

X582_09_013013

X582_10_013013

Page 9: I/O を用いたコンパクト カメラ ポート 2 Sub-LVDS

リ フ ァ レンス デザイ ン

XAPP582 (v1.0) 2013 年 1 月 31 日 japan.xilinx.com 9

ラ イ ンにすぎません。 特定のシステムのシ ミ ュ レーシ ョ ン と タ イ ミ ング ク ロージ ャの実行は、 ユーザー

の責任と な り ます。

リ フ ァ レンス デザイ ン

こ のアプ リ ケーシ ョ ン ノ ー ト の リ フ ァ レ ン ス デザイ ン フ ァ イルは、 次のサイ ト から ダウ ン ロード でき

ます。

https://secure.xilinx.com/webreg/clickthrough.do?cid=202234

表 7 に、 リ フ ァ レ ン ス デザイ ンの詳細を示し ます。

表 6 : DIFF_HSTL18_II_F を使用し てザイ リ ン クスが実装し た SubLVDS のパフ ォーマンスのガイ ド

ラ イ ン

スピー ド グレー ドパフ ォーマンス

(Mb/s)

3 600

2/2L 600

1 600

–2L/0.9V 600

表 7 : リ フ ァ レンス デザイ ンの詳細

パラ メ ーター 説明

全般

開発者 Brandon Day

ターゲ ッ ト デバイ ス (ステ ッ ピング レベル、ES、プロ ダ

ク シ ョ ン、 ス ピード グレード )7 シ リ ーズ FPGA

ソース コード の提供 あ り

ソース コード の形式 SPICE デッ クおよびフ リ ーフ ォーム回路図

既存のザイ リ ン ク ス アプ リ ケーシ ョ ン ノ ー ト / リ フ ァ レ

ン ス デザ イ ン、 CORE Generator ツール、 サー ド パー

テ ィ からデザイ ンへのコード /IP の使用

な し

シ ミ ュ レーシ ョ ン

機能シ ミ ュ レーシ ョ ンの実施 な し

タ イ ミ ング シ ミ ュ レーシ ョ ンの実施 な し

機能シ ミ ュ レ ーシ ョ ンお よ び タ イ ミ ン グ シ ミ ュ レ ー

シ ョ ンでのテス ト ベンチの使用

な し

テス ト ベンチの形式 な し

使用し たシ ミ ュ レータ ツール/バージ ョ ン HSPICE バージ ョ ン 2010.03-SP1、

2010.12-SP1、 2010.12-SP2、 2011.09、

2011.09-SP1、 2011.09-SP2HyperLynx v8.2 64-bit

SPICE/IBIS シ ミ ュ レーシ ョ ンの実施 あ り

イ ンプ リ メ ンテーシ ョ ン

使用し た合成ツール/バージ ョ ン な し

使用し た イ ンプ リ メ ンテーシ ョ ン ツール/バージ ョ ン な し

ス タ テ ィ ッ ク タ イ ミ ング解析の実施 な し

ハー ド ウ ェ ア検証

ハード ウ ェア検証の実施 な し

検証に使用し たハード ウ ェ ア プラ ッ ト フ ォーム な し

Page 10: I/O を用いたコンパクト カメラ ポート 2 Sub-LVDS

ま とめ

XAPP582 (v1.0) 2013 年 1 月 31 日 japan.xilinx.com 10

表 8 に、 デバイ スの リ ソース使用率を示し ます。

ま とめ DIFF_HSTL_18 I/O 規格と送信ソース と しての直列終端を用いて、 高データ レー ト の 7 シ リ ーズ FPGA HR (High-Range) I/O ブロ ッ ク内で SubLVDS I/O 規格を使用でき ます。FPGA を SubLVDS のレシーバー

と し て使用する場合は、 ボード上の 100Ω 並列抵抗を利用して、 LVDS_25 または DIFF_HSTL_II_18 を

レシーバーと して使用でき ます。 これらのアプ リ ケーシ ョ ンでは、ユーザーが独自のシステム検証を行い、

タ イ ミ ング ク ロージャ を実施する こ と を強 く 推奨し ます。

参考資料 こ のアプ リ ケーシ ョ ン ノー ト では、 次の参考資料が使用されています。

1. IEEE Std.1596.3-1996 : 『IEEE Standard for Low-Voltage Differential Signals (LVDS) for Scalable Coherent Interface (SCI)』、 IEEE Standardhttp://standards.ieee.org/findstds/standard/1596.3-1996.html

表 8 : デバイスのリ ソース使用率

パラ メ ーター 仕様/詳細

最大周波数 (ス ピード グレード別) -1 600Mb/s

-2 600Mb/s

-3 600Mb/s

テス ト ベンチな しのデバイ スの リ ソース使用率

(必須)ス ラ イ ス な し

GCLK バッ フ ァー な し

IOB ピン 1 ペア当た り 2 本

バス幅 な し

I/O 規格 HSTL18_II_F

HDL 言語のサポー ト な し

検証用のターゲ ッ ト メ モ リ デバイ ス シ ミ ュ レーシ ョ ン な し

な し

ハード ウ ェ ア な し

な し

Page 11: I/O を用いたコンパクト カメラ ポート 2 Sub-LVDS

改訂履歴

XAPP582 (v1.0) 2013 年 1 月 31 日 japan.xilinx.com 11

改訂履歴 次の表に、 こ の文書の改訂履歴を示し ます。

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Automotive Applications Disclaimer

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日付 バージ ョ ン 内容

2013 年 1 月 31 日 1.0 初版 リ リ ース