i&ohi 2011-nov ikebe 20111126-05 · 97トリプルボトムライン(エリキントン)...

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All Rights Reserved Copyright © Junichi Ikebe 2011 サステナブル・イノベーションズ株式会社 池邊純一 Sustainable Innovation Co., Ltd. Junichi Ikebe 2011年11月26日 経営情報学会 組織・人・情報とイノベーション研究部会 11月度定例研究会 「サステナブルの視点からのイノベーションと戦略的アプローチ」 「サステナブルの視点からのイノベーションと戦略的アプローチ」 2008.12.1 日比谷公園

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All Rights Reserved Copyright © Junichi Ikebe 2011

サステナブル・イノベーションズ株式会社 池邊純一Sustainable Innovation Co., Ltd. Junichi Ikebe

2011年11月26日

経営情報学会 組織・人・情報とイノベーション研究部会11月度定例研究会

「サステナブルの視点からのイノベーションと戦略的アプローチ」「サステナブルの視点からのイノベーションと戦略的アプローチ」

• 2008.12.1 日比谷公園

Page 2: I&OHI 2011-Nov Ikebe 20111126-05 · 97トリプルボトムライン(エリキントン) 10.11iso26000発行 06.10GRIv3ガイドライン発行 03.3経済同友会『市場の進化』と社会的責任経営

Sustainable Innovation Co., Ltd. Junichi Ikebe2 経営情報学会 組織・人・情報とイノベーション研究部会 11月度定例研究会

Sustainable New Business Development

自己紹介 サステナブル・イノベーションズ(株)

「経済性と社会性を、共に追求するビジネスを創造する」「経済性と社会性を、共に追求するビジネスを創造する」シナリオを構築し、提供します。シナリオを構築し、提供します。

・信頼という深層でのつながり、「結いの気持ち」 により人々をつなぎ結び付けます

・人々のつながり、結びつきによって、多様で複雑に絡み合った問題を、相互に連携させることで、解決します

さまざまな社会的問題に困っている人々、そうした問題を解決しようと志している人々をつなぎ結び付けることにより問題解決を図ります。

ミッション

1.1.サステナブル新事業化開発コンサルテーションサステナブル新事業化開発コンサルテーション

・サステナブルからイメージする新規事業の開発

2.サステナブル経営情報システムモデリング2.サステナブル経営情報システムモデリング

・これから起こり得ることを予見する戦略的情報活用

・地域活性化ビジネスプロデュース

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Sustainable Innovation Co., Ltd. Junichi Ikebe3 経営情報学会 組織・人・情報とイノベーション研究部会 11月度定例研究会

Sustainable New Business Development

イノベーションの類型と着眼領域

プロダクトイノベーション

サービスイノベーションサービスイノベーションプロセスイノベーションプロセスイノベーション

斬新的イノベーション

革新的イノベーション

オープンイノベーション

ソーシャルイノベーションソーシャルイノベーション

サービスドミナントロジック

マルチサイドマーケット

製品市場製品市場

社会社会

“ソーシャル・ビジネスとソーシャル・イノベーション”、一橋ビジネスレビュー“ソーシャル・ビジネスとソーシャル・イノベーション”、一橋ビジネスレビュー 2009 SUM2009 SUM、谷本寛治、谷本寛治

社会的課題の解決を目指すこと(社会性)と、それをビジネスとして成り立たせること(事業性)は容易に結びつくわけではない。それらを結びつけてユニークな活動を展開している社会的企業は、何らかのイノベーションを生み出している。(中略)本稿では、ソーシャル・イノベーションを、社会的課題の解決に取り組むビジネスを通して新しい社会的価値を創出し、社会的成果をもたらす革新、と捉える。フランスINSEADのソーシャル・イノベーション・センターでは、ソーシャル・イノベーションを「持続可能な経済、環境、社会の繁栄をもたらす新しいビジネスモデル、市場ベースのメカニズムの導入」と定義している。

[ソーシャルイノベーション]社会的課題の解決を目的にした、社会そのものを対象として変革していくイノベーションである

[オープンイノベーション]知識の流入と流出を自社の目的にかなうように利用して社内イノベーションを加速するとともに、イノベーションの社外活用を促進する市場を拡大すること。 「オープンイノベーション」、ヘンリー・チェスブロウ、英治出版、2008.11.30

[ラディカルイノベーション]きわめて大規模な変化であって、業務遂行上の新パラダイムを象徴的に表すものである。「イノベーションの普及」、エベレット・ロジャーズ、翔泳社、2007.10.16

[サービスドミナントロジック]サービスを中心に据えて「交換」と「価値創造」という事象を捉える考え方(哲学、観点、マインドセット)およびレンズである。 「サービスドミナントロジック」、井上崇通、村松潤一、同文館出版、2010.3.25

マルチステークホルダー

特に、人権(その地域の人が安心・安全に生活できる権利)に対するデューデリジェンスが求められている

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Sustainable Innovation Co., Ltd. Junichi Ikebe4 経営情報学会 組織・人・情報とイノベーション研究部会 11月度定例研究会

Sustainable New Business Development

サステナブルとは

×経済的に自立し継続的に維持できることをサステナブルと思っている人が多い

サステナビリティ:持続可能な発展サステナビリティ:持続可能な発展 (ISO26000、(ISO26000、2010.11.12010.11.1))地球の生態的制限の範囲内で生活し、未来の世代の人々が自らのニーズを満たす能力を

危険にさらすことなく、社会のニーズを満たすことである。

*特定の組織の持続可能性又は継続的な存続可能性を問題にしているのではない。*特定の組織の持続可能性又は継続的な存続可能性を問題にしているのではない。

“Sustainable” の原点Sustainable development, which implies meeting the needs of the present withoutcompromising the ability of future generations to meet their own needsブルントラント報告、1987 より引用

将来の世代のニーズを満たす能力を損なうことなく、今日の世代のニーズをみたすような開発

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Sustainable Innovation Co., Ltd. Junichi Ikebe5 経営情報学会 組織・人・情報とイノベーション研究部会 11月度定例研究会

Sustainable New Business Development

サステナブルの深化

対象対象 社会社会 生態系生態系 地球地球人人

時間の幅時間の幅 今の今の 次世代の次世代の ずっと将来にもずっと将来にも

経済合理性経済合理性++

サステナビリティ:持続可能な発展サステナビリティ:持続可能な発展 (ISO26000、(ISO26000、2010.11.12010.11.1))地球の生態的制限の範囲内で生活し、未来の世代の人々が自らのニーズを満たす能力を

危険にさらすことなく、社会のニーズを満たすことである。

消費と再生が調和して社会が発展する事業にする

地域、現場の目線の事業にする

多様性を活かした事業にする

お互いに協働する事業にする

自律性を生み出す事業にする

知を巧みに活かす事業にする

再生可能エネルギー森林資源食料資源

生態系高齢者、生活弱者少数民族ユニバーサルデザイン

生活する人の立場でステレオタイプ××

地域が主役主体的に

創発、共創結い絆、つながる

賢い暮らし暮らしの匠Smart thinking

再生可能性 スマート自律共生 連携ダイバーシティ

もう少し、具体的なテーマに落として考えるならもう少し、具体的なテーマに落として考えるなら

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Sustainable Innovation Co., Ltd. Junichi Ikebe6 経営情報学会 組織・人・情報とイノベーション研究部会 11月度定例研究会

Sustainable New Business Development

サステナブルの段階的発展モデル

経済合理性の追求

組織内の個への働きかけ

規範、基準規範、基準による統制による統制

○従業員(社内規定)○雇用(ダイバーシティ)

○サプライヤ(取引規約)

○株主(レピュテーション)○顧客満足(ブランド) ○持続可能な社会の発展

○ワークライフバランス○クオリティオブライフ

ブランドによるブランドによる意識高揚意識高揚

社会的存在への社会的存在への意識高揚意識高揚

イネーブラとなり得るか?

働き甲斐が動機付けとなる・理念/信用/尊敬/公正/誇り/連帯感

社会発展のシナリオ

ビジネスの創出

プロセスの改善研究、開発、調達、生産、販売組織内行動規範、倫理

製品、サービス、及び、供給と流通の全体モデル

ビジネス領域を超えた社会への影響

調達、生産、販売過程での取り組み

製品、サービス仕様への作り込み

社会への影響の織り込み

プロセスプロセス思考段階思考段階

事業創出段階事業創出段階

社会思考段階社会思考段階

環境配慮、CSR調達 エコ家電、電気自動車 スマートグリッドたとえば、

+コトラーコトラー 「文化マーケティング」「文化マーケティング」

コトラーコトラー「スピリチュアル・マーケティング」「スピリチュアル・マーケティング」

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Sustainable Innovation Co., Ltd. Junichi Ikebe7 経営情報学会 組織・人・情報とイノベーション研究部会 11月度定例研究会

Sustainable New Business Development

サステナブルな事業の考察事例 (1)

株式会社有紀 電気レス自動ドア

http://www.yuki-s.jp/product2/adzero/

msn 産経ニュースhttp://sankei.jp.msn.com/economy/news/110619/biz11061922100013-n1.htm2011.6.19 22:08

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Sustainable Innovation Co., Ltd. Junichi Ikebe8 経営情報学会 組織・人・情報とイノベーション研究部会 11月度定例研究会

Sustainable New Business Development

サステナブルな事業の考察事例 (2)

株式会社ウェザーニューズ

WNI衛星プロジェクトhttp://weathernews.com/#/project/satellite/intro/世界初!サポーターとともに実現する衛星http://weathernews.com/ja/nc/press/2008/080703

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Sustainable Innovation Co., Ltd. Junichi Ikebe9 経営情報学会 組織・人・情報とイノベーション研究部会 11月度定例研究会

Sustainable New Business Development

サステナブルな事業の考察事例 (3)

http://www.sej.co.jp/dbps_data/_material_/localhost/pdf/2011/20110414.pdf

セブン-イレブン 移動コンビニ

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Sustainable Innovation Co., Ltd. Junichi Ikebe10 経営情報学会 組織・人・情報とイノベーション研究部会 11月度定例研究会

Sustainable New Business Development

社会発展のシナリオ

ビジネスの創出

プロセスの改善研究、開発、調達、生産、販売組織内行動規範、倫理

製品、サービス、及び、供給と流通の全体モデル

ビジネス領域を超えた社会への影響

組織内の個への働きかけ

規範、基準規範、基準による統制による統制

サステナブルの段階的発展モデル

ウェザーニューズ 衛星プロジェクト(北海航路)

○従業員(社内規定)○雇用(ダイバーシティ)

○サプライヤ(取引規約)

○株主(レピュテーション)○顧客満足(ブランド) ○持続可能な社会の発展

○ワークライフバランス○クオリティオブライフ

調達、生産、販売過程での取り組み

製品、サービス仕様への作り込み

社会への影響の織り込み

プロセスプロセス思考段階思考段階

事業創出段階事業創出段階

社会思考段階社会思考段階

ブランドによるブランドによる意識高揚意識高揚

社会的存在への社会的存在への意識高揚意識高揚

環境配慮、CSR調達 エコ家電、電気自動車 スマートグリッドたとえば、

イネーブラとなり得るか?

経済合理性の追求

働き甲斐が動機付けとなる・理念/信用/尊敬/公正/誇り/連帯感

セブンイレブン移動販売車

電気レス自動ドア

Page 11: I&OHI 2011-Nov Ikebe 20111126-05 · 97トリプルボトムライン(エリキントン) 10.11iso26000発行 06.10GRIv3ガイドライン発行 03.3経済同友会『市場の進化』と社会的責任経営

Sustainable Innovation Co., Ltd. Junichi Ikebe11 経営情報学会 組織・人・情報とイノベーション研究部会 11月度定例研究会

Sustainable New Business Development

経営環境の変化 徐々に“社会”の時代へと向かってきた 教訓からの気づき、意味の理解と深化、合意の形成教訓からの気づき、意味の理解と深化、合意の形成202020152010200520001995199019851980197019601950

02 ILO多国籍企業及び社会政策に関する原則追補

99-00 国連グローバルコンパクト 9原則

94 コー円卓会議企業行動指針(7つの行動原則)

04.6 国連グローバルコンパクト 10原則

00 OECD多国籍企業ガイドライン(改訂)

99.5, 00.5 ECS2000 日、法令遵守と企業倫理

96 経団連企業行動憲章

99 AA1000 英、アカウンタビリティとステークホルダエンゲージメント97 SA8000 米、労働基準と労働者の人権

01 SIGMAガイドライン 英、企業の社会的責任

98.5-01.10 コーポレートガバナンス原則

03 コー円卓会議 CSRイノベーション

01 ISO SR国際規格づくり開始01.7 “CSR” EU委「企業の社会的責任に関する欧州枠組みの促進」

04.2 日本経団連 企業の社会的責任推進にあたっての基本的な考え方(反規格化)

97 トリプルボトムライン(エリキントン)

10.11 ISO26000発行06.10 GRI V3 ガイドライン発行

03.3 経済同友会 『市場の進化』と社会的責任経営

01.12 エンロン、02.7 ワールドコム破綻

95 シェル、ブレンド・スパー石油貯油施設深海投棄問題

01 ソニー、オランダでのPS付属部品の有害物質検出97 ナイキ、ベトナム委託先工場の児童労働に対する不買運動

46 米、初のフェアトレード事業

09 グリーンニューディル計画

97 京都議定書

56 ピークオイル論 M.K.ハバート (米70年、世界2000-2010)

03 プランB(ブラウン)

58 欧州経済共同体(EC)

45 国際連合経済社会理事会(ECOSOC)46 国際連合人権委員会

89 ベルリンの壁崩壊 (社会主義の崩壊)07 サブプライムローン問題 (マネー資本主義への批判)

06 国際連合人権理事会

85 オゾンホール(ファーマンら)

88 地球温暖化(米上院公聴会、ハンセン)

87 モントリオール議定書(オゾン層破壊物質)

85 ウィーン条約(オゾン層保護)

71 ラムサール条約(湿地、水鳥)

73 ワシントン条約

92 バーゼル条約(有害廃棄物)79 ボン条約(移動性動物)

72 ストックホルム会議(国際連合人間環境会議)

ストックホルム会議・人間環境宣言・環境国際行動計画

⇒国際連合環境計画

82 ナイロビ会議(国連環境計画管理理事会特別会合)

92 リオ、地球サミット(UNCED、環境と開発に関する国際連合会議)

環境と開発に関する国際連合会議・リオ宣言(27原則)・アジェンダ21・森林原則声明・気候変動枠組条約・生物多様性条約

02 ヨハネスブルグ、持続可能な開発に関する世界首脳会議、WSSD

68 テヘラン、国際人間会議(人権擁護、通報要件、503手続き)

93 欧州連合(EU) (社会資本、福祉社会)

85 ソ連、ペレストロイカ、グラスノスチ

89 国際フェアトレード連盟(IFAT)97 国際フェアトレードラベル機構(FLO)

98 FINE結成

72 ソーシャルキャピタル(ブルデュー)10 BP、メキシコ湾原油流出10 フォックスコン、労働者自殺

97 GRI ガイドライン発行

02.8 GRI V2 ガイドライン発行

77 ILO多国籍企業及び社会政策に関する原則76 OECD多国籍企業ガイドライン

79 スリーマイル島原発事故86 チェルノブイリ原発事故

73 海洋汚染防止条約(MARPOL)

73 トニー・キャニオン号座礁事故

62 「沈黙の春」環境問題啓発(カーソン)

83 グラミン銀行(ユヌス)

10 中国GDP世界2位(新興国市場、BOPの台頭)

05.10 日本経団連CSR推進ツール

11.05 OECD多国籍企業ガイドライン改訂

87 WCED、ブルントラント報告 10 OECD、ラギーレポート

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Sustainable Innovation Co., Ltd. Junichi Ikebe12 経営情報学会 組織・人・情報とイノベーション研究部会 11月度定例研究会

Sustainable New Business Development

経営環境の変化 最近の動向

アジア 環境、人権

アメリカ BSR、CSV、マーケティング3.0

日本 環境はトップランナー 「これまでは環境の10年、これからは人権の10年」

欧州 人権(Human Rights)、デューデリジェンス

・当然のことだから、やっていると言わない文化・当然のことだから、やっていると言わない文化

・完璧にやっていないと、やっていると言わない文化・完璧にやっていないと、やっていると言わない文化

⇒⇒ 日本企業は、社会的な取り組みが遅れていると思われているらしい日本企業は、社会的な取り組みが遅れていると思われているらしい

◎ラギーレポ-ト (UNフレームワーク)・保護 企業を含む第三者による人権侵害からの保護・尊重 人権を尊重する企業の責任・救済 人権侵害被害者の救済補償制度

◎国家には、人権を尊重し、保護し、満たす義務及び責任がある。また、組織は、自らの影響力の範囲を含む、人権を尊重する責任を負う。 (日本語訳 ISO26000 社会的責任に関する手引き)

人権に対する取り組みは、人事部門の業務領域を超えている人権に対する取り組みは、人事部門の業務領域を超えている

○世界人権宣言 : すべての人間は、生れながらにして自由であり、かつ、尊厳と権利とについて平等である。人間は、理性と良心とを授けられており、互いに同胞の精神をもって行動しなければならない。国連、世界人権宣言、1948 http://www.unic.or.jp/information/universal_declaration_of_human_rights_japanese/

ジョン・ラギー国連事務総長の特別顧問、ハーバード大学教授

http://198.170.85.29/Ruggie-report-2010.pdf (サマリー)OECD多国籍企業ガイドラインの改訂 2011.5.25http://www.hurights.or.jp/archives/newsinbrief-ja/section1/2011/06/oecd.html

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Sustainable Innovation Co., Ltd. Junichi Ikebe13 経営情報学会 組織・人・情報とイノベーション研究部会 11月度定例研究会

Sustainable New Business Development

ポーター “Creating Shared Value” (1)

Strategy and Society – The Link Between Competitive Advantage and Corporate Social Responsibility -、

マイケル E.ポーター、マーク R.クラマー、Diamond Harvard Business Review January 2008 [2006]

・社外のステークホルダーたちは、さまざまな社会問題に関する責任を企業に負わせようとする傾向がある

・サステナビリティ報告書が、単に社会への配慮を示すために、ばらばらな活動を紹介する記事を集めた冊子似すぎない

正当性に乏しいCSR論

・道徳的義務

・持続可能性(トリプルボトムライン)

・事業継続性

・企業の評判(レピュテーション)

○企業の成功には健全な社会が欠かせない

○企業のどのような意思決定も、企業と社会の双方が利するもの企業と社会の双方が利するものでなければならない

1.企業の社会との接点を探す

2.対応すべき社会問題を選ぶ

3.バリューチェーンと社会が競争力に及ぼす影響を考える

4.持てる経営資源の多くを戦略的CSRに振り向ける

5.バリューチェーンにイノベーションを生み出し、競争力の足枷になっている社会条件を変える

6.バリュー・プロポジションに相応しい競争環境を整える

①一般的な社会問題②バリューチェーンの社会的影響③競争環境の社会的側面

戦略的CSRとは、「善良な企業市民」「バリューチェーンの悪影響の緩和」から一歩踏み出し、

社会と企業にユニークかつインパクト社会と企業にユニークかつインパクトの大きいメリットをもたらす活動に集の大きいメリットをもたらす活動に集

中する中することを意味する。

「内から外への影響」と「外から内への影響」の両方が関係してくる。ここに、“「内から外への影響」と「外から内への影響」の両方が関係してくる。ここに、“CreatingCreatingShared ValueShared Value”” (共通価値)を実現するチャンスが眠っている。(共通価値)を実現するチャンスが眠っている。

““Creating Shared ValueCreating Shared Value”” (共通価値)(共通価値)

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Sustainable Innovation Co., Ltd. Junichi Ikebe14 経営情報学会 組織・人・情報とイノベーション研究部会 11月度定例研究会

Sustainable New Business Development

ポーター “Creating Shared Value” (2)

経済価値と社会的価値を同時実現する共通価値の戦略、マイケル E.ポーター、マーク R.クラマー、Diamond Harvard Business Review June 2011 [2010]

時代遅れのアプローチ

・うたかたの財務業績を短期的に最大化しようとする

・顧客ニーズをなおざりにし、長期的な成功を左右する様々な影響を無視している

資本主義は危機に瀕している。・企業の事業活動こそ、社会問題、環境問題、経済問題の元凶である・企業は地域社会の犠牲の下に繁栄している・社会がうまく機能しないのは企業のせいである

○事業活動と社会を結びつけるために、企業は率先して行動しなければならない

○今こそ、資本主義に関する理解を新たにすべき時である

“Creating Shared Value”(共通価値)は、個人の価値観にまつわるものではない。また、企業が生み出した価値を「共有する」こと、すなわち再配分することではない。

“Creating Shared Value”(共通価値)により、経済的価値と社会的価値を全体に拡大する

1.製品と市場を見直す

2.バリューチェーンの生産性を再定義する

3.企業が拠点を置く地域を支援する産業クラスターをつくる

社会的ニーズの規模は計り知れない。「顧客の顧客の役に立つのか」

バリューチェーンを改革する方法は、個々に独立したものというより、互いに補強し合っている

クラスターを構成する条件に欠陥があると、企業に内部費用が発生する。企業は、自社の生産性を高めるためにクラスターを形成し、かつクラスターを構成する条件の欠陥やギャップを解消することで、共通価値を創造できる

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Sustainable Innovation Co., Ltd. Junichi Ikebe15 経営情報学会 組織・人・情報とイノベーション研究部会 11月度定例研究会

Sustainable New Business Development

ポーター “Creating Shared Value” (3)

経済価値と社会的価値を同時実現する共通価値の戦略、マイケル E.ポーター、マーク R.クラマー、Diamond Harvard Business Review June 2011

●製品デザインを工夫することで、社会的便益を実現できないか

●我々は、製品を通じて地域社会に貢献しているか

●当社の各プロセスとロジスティックスは、エネルギーや水を可能な限り効率的に利用しているか

●地域社会によい結果をもたらす方法によって、新しい工場を建設できないか

●クラスターに不備があるせいで、イノベーションの効率とスピードにどの程度支障を来しているか

●地域社会を、事業拠点としてどのように強化すればよいか

●各事業拠点の経済性が同様ならば、地域社会に最も恩恵をもたらすのはどの拠点か

““Creating Shared ValueCreating Shared Value””(共通価値)の考え方を主要な意思決定に当てはめる(共通価値)の考え方を主要な意思決定に当てはめる

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Sustainable Innovation Co., Ltd. Junichi Ikebe16 経営情報学会 組織・人・情報とイノベーション研究部会 11月度定例研究会

Sustainable New Business Development

コトラー マーケティング3.0 (1)

マーケティングマーケティング3.03.0 に導くに導く 3つの変化3つの変化

コトラーのマーケティング3.0 -ソーシャル・メディア時代の新法則-、フィリップ・コトラー、ヘルマワン・カルタジャヤ、イワン・セティアワンMarketing3.0:From Products to Customers to the Human Spirit,2010

参加の時代協働マーケティング

グローバル化のパラドックスの時代文化マーケティング

創造的社会の時代スピリチュアル・マーケティング

テクノロジー

政治的・法的状況

社会文化的状況

経済

市場

グローバル化のパラドックスグローバル化のパラドックス:①グローバル化は経済を開放するかも知れないが、政治は開放しない(ベルリンの壁と天安門事件)。②グローバル化は経済統合を必要とするが、平等な経済を生み出しはしない(経済格差を生み出す)。③グローバル化は均一な文化ではなく多様な文化を生み出す(グローバル文化を生み出し、対抗する伝統的文化を強化する)。

文化マーケティング文化マーケティング:文化的課題を企業のビジネスモデルの中に据えるマーケティングである。文化ブランドは、反グローバル化運動に答えを出す必要がある。

スピリチュアル・マーケティングスピリチュアル・マーケティング:その企業が人間の幸福にどのように貢献しているかを消費者が認識すれば、利益は自ずとついてくる。これが企業の視点から見た精神に訴えるマーケティングである。

マーケティングとは、消費者、顧客、パートナー、および社会全体にとって社会全体にとって価値のある提供物を創造、伝達、流通、好感するための活動、一連の制度、およびプロセスをいう (アメリカマーケティング協会、2008)

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Sustainable Innovation Co., Ltd. Junichi Ikebe17 経営情報学会 組織・人・情報とイノベーション研究部会 11月度定例研究会

Sustainable New Business Development

コトラー マーケティング3.0 (2)

マーケティングマーケティング1.01.0、、2.02.0、、3.03.0 の比較の比較

コトラーのマーケティング3.0 -ソーシャル・メディア時代の新法則-、フィリップ・コトラー、ヘルマワン・カルタジャヤ、イワン・セティアワンMarketing3.0:From Products to Customers to the Human Spirit,2010

マーケティングマーケティング1.01.0 マーケティングマーケティング2.02.0 マーケティングマーケティング3.03.0

目的

可能にした力

市場に対する企業の見方

主なマーケティング・コンセプト

企業のマーケティング・ガイドライン

価値提案

消費者との交流

製品中心のマーケティング

消費者志向のマーケティング

価値主導のマーケティング

製品を販売すること 消費者を満足させ、つなぎとめること

世界をよりよい場所にすること

産業革命 情報技術 ニューウェーブの技術

物質的ニーズを持つマス購買者

マインドとハートを持つより洗練された消費者

マインドとハートと精神を持つ全人的存在

製品開発 差別化 価値

製品の説明 企業と製品のポジショニング

企業のミッション、ビジョン、価値

機能的価値 機能的・感情的価値 機能的・感情的精神的価値

1対多数の取引 1対1の関係 多数対多数の協働

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Sustainable Innovation Co., Ltd. Junichi Ikebe18 経営情報学会 組織・人・情報とイノベーション研究部会 11月度定例研究会

Sustainable New Business Development

コトラー マーケティング3.0 (3)

価値ベースマトリクス価値ベースマトリクス

コトラーのマーケティング3.0 -ソーシャル・メディア時代の新法則-、フィリップ・コトラー、ヘルマワン・カルタジャヤ、イワン・セティアワンMarketing3.0:From Products to Customers to the Human Spirit,2010

満足を届ける 願望を実現する 思いやりを実践する

利益を生む力 投資収益を生む力 持続する力

よりよくする 差別化する 違いを生み出す

マインドマインド ハートハート 精神精神

ミッションミッション(何故)(何故)

ビジョンビジョン(何を)(何を)

価値価値(どのようにして)(どのようにして)

1.顧客を愛し、競争相手を敬う

2.変化を敏感にとらえ、積極的な変化を

3.評判を守り、何者であるかを明確に

4.製品から最も便益を得られる顧客を狙う

5.手頃なパッケージの製品を公正価格で提供する

6.自社製品をいつでも入手できるように

7.顧客を獲得し、つなぎとめ、成長させる

8.事業は全て「サービス業」である

9.QCDのビジネス・プロセス改革を

10.情報を集め、知恵を使って最終決定を

マーケティングマーケティング3.03.0 の10原則の10原則

現在および将来の株主に ProfitAbility (利益を生む力)と ReturnAbility (投資収益を生む力)を約束するだけでなく、 SustainAbility (持続する力)も約束しなければならない。よりよいブランド、差別化されたブランド、現在及び将来の社員に違いを生み出すブランドになることも必要だ。

Page 19: I&OHI 2011-Nov Ikebe 20111126-05 · 97トリプルボトムライン(エリキントン) 10.11iso26000発行 06.10GRIv3ガイドライン発行 03.3経済同友会『市場の進化』と社会的責任経営

Sustainable Innovation Co., Ltd. Junichi Ikebe19 経営情報学会 組織・人・情報とイノベーション研究部会 11月度定例研究会

Sustainable New Business Development

社会的課題 Thinking Map

Page 20: I&OHI 2011-Nov Ikebe 20111126-05 · 97トリプルボトムライン(エリキントン) 10.11iso26000発行 06.10GRIv3ガイドライン発行 03.3経済同友会『市場の進化』と社会的責任経営

Sustainable Innovation Co., Ltd. Junichi Ikebe20 経営情報学会 組織・人・情報とイノベーション研究部会 11月度定例研究会

Sustainable New Business Development

ソーシャルコーズによる取り組み (社会モデル的解釈)

社会に宿るソーシャルコーズ

組織に宿るソーシャルコーズ

一人ひとりに宿るソーシャルコーズ

ステークホルダーからの要請

企業においては、経営者自身のもつソーシャルコーズがビジョンとして表明され、組織の中で共感され、それが人を組織の中にとどめ、自律協調して活動していく動機となり、創発する人々によって実現されていく。

ステークホルダーである一人ひとりのソーシャルコーズが、組織や社会に対して主張され、社会や組織を動かしていく。

社会一般に認識された課題が一人ひとりに訴求され、共感されることで、社会全体としての解決を求めていく。

*ソーシャルコーズの社会システム的、自己創生モデルとしての解釈*ソーシャルコーズの社会システム的、自己創生モデルとしての解釈

[ソーシャルコーズ][ソーシャルコーズ] 社会の持続可能な発展に役に立ちたいという社会の持続可能な発展に役に立ちたいという思い思い

社会にある様々な課題の中でも、特に自分にとって最も重要と位置付ける課題が認識され、その課題を解決しなければならないという思いが、自らの理想とする社会を実現しようとする思いとともに芽生えてくる。

Page 21: I&OHI 2011-Nov Ikebe 20111126-05 · 97トリプルボトムライン(エリキントン) 10.11iso26000発行 06.10GRIv3ガイドライン発行 03.3経済同友会『市場の進化』と社会的責任経営

Sustainable Innovation Co., Ltd. Junichi Ikebe21 経営情報学会 組織・人・情報とイノベーション研究部会 11月度定例研究会

Sustainable New Business Development

社会的課題にどう向かい合っていくか (進展の段階)

社会問題

社会問題

社会問題

社会問題

社会的課題

社会的課題

社会的課題

コーズ

コーズ

コーズ

コーズ

ビジョン

インフラ整備とイベントによる解決

暮らしの目線での解決

・箱物、一過性の施策、イベント、キャンペーン

・本業による継続的取り組み、生活と直結

・イノベーションによる新たな解決

[レベル1]

[レベル2]

[レベル3]

深化深化社会の持続可能な発展につながる解決

□本業による継続的取り組み□生活と直結しているか◇誰にとって、何を目的として、本当に必要なものを提供しているか◇地域経済の向上◇地域雇用の拡大(若者、高齢者、生活弱者、子育て後の再就職等)◇地域需要、調達供給の活性化 ◇地域物流の効率化

[レベル2][レベル2]

□創造的破壊と新結合の社会的課題解決への結びつけ□生活様式の変化に結びついているか◇地域活動の活性化 ◇地域文化の発展◇人的交流の活発化 ◇人の移動の活性化 ◇地域間文化交流の創出

□社会関係資本を創出、連携しているか◇社会的課題の連鎖に沿ってつながり様々な活動と結びついているか

□社会の変革につながっているか

[レベル3][レベル3]

Page 22: I&OHI 2011-Nov Ikebe 20111126-05 · 97トリプルボトムライン(エリキントン) 10.11iso26000発行 06.10GRIv3ガイドライン発行 03.3経済同友会『市場の進化』と社会的責任経営

Sustainable Innovation Co., Ltd. Junichi Ikebe22 経営情報学会 組織・人・情報とイノベーション研究部会 11月度定例研究会

Sustainable New Business Development

ソーシャルコーズの深層構造

第一層第一層 心の奥にある価値観心の奥にある価値観

第四層第四層 具現化したものごと具現化したものごと

第三層第三層 技術的な概念形成と設計思想技術的な概念形成と設計思想

第二層第二層 認識された課題と形成された意味認識された課題と形成された意味

・裕福な生活を求め、経済合理性を追求する欲求を満たす満足・人を中心にして、社会との共生し、心豊かさを求める欲求を満たす満足

・変化に内在する社会的課題の認識-洞察と先見の明による個々のソーシャルコーズの形成

・人的ネットワークによる変革のコミュニティ-同化、内在化、内面化-意味の理解、意味の形成-社会的課題の連鎖でつながるソーシャルコーズの連鎖

-ソーシャルコーズからの創発・将来のシナリオの構想・ソーシャルコーズを起点としたビジョンの形成-社会変革のビジョン-創造的破壊と非連続的新結合のビジョン

・ビジネスアーキテクチャ(設計思想)の形成・社会的課題の個別領域における解決のモデル化-ビジネスモデル、ビジネスプロセスの再形成-定型化、形式化(基準化、規準化)、標準化と規約化-技術的課題解決のモデル化

・課題解決の目標と長中短期戦略の形成・施策とシステムの具現化-施策の目的、目標の具体化と展開-管理、実行システムの実現モデル化と構築

・施策の管理と実行

必然的に訴求せざるを得ない

Page 23: I&OHI 2011-Nov Ikebe 20111126-05 · 97トリプルボトムライン(エリキントン) 10.11iso26000発行 06.10GRIv3ガイドライン発行 03.3経済同友会『市場の進化』と社会的責任経営

Sustainable Innovation Co., Ltd. Junichi Ikebe23 経営情報学会 組織・人・情報とイノベーション研究部会 11月度定例研究会

Sustainable New Business Development

本業を活かして社会的課題に取り組んでいくために

短期的視点 長期的視点

経済性の視点

社会の発展の視点

社会の利益に供する事業

経済合理性経済合理性

事業収益の最大化

非営利事業の創出非営利事業の創出

現在の閉塞社会の問題は、大量生産大量販売のマクロ市場を対象とした成長が呪縛となり、[短期視点・経済性]のコップの中でしか考えられないことに起因している。

社会全体としての利益

ソーシャルコーズ:社会の持続可能な発展に役に立ちたいという思い

サステナブルな手法の開発サステナブルな手法の開発 社会的課題解決への基本コンセプト策定社会的課題解決への基本コンセプト策定

そこから脱却するためには、新たな手順による創造(サステナブルなイノベーション)が必要となる1.一旦、[長期的視点・社会性]に思考を持ち上げる2.次に、[短期視点]で社会的課題を解決する具体的なビジネスモデルを考える3.もう一度、 [短期視点]で経済合理性に落としていくことのできる持続可能な発展を

目指したビジネスロジックを創造していく

思い(ソーシャルコーズ)思い(ソーシャルコーズ)

ビジネスモデル構想ビジネスモデル構想

ビジネスロジック構築ビジネスロジック構築

Page 24: I&OHI 2011-Nov Ikebe 20111126-05 · 97トリプルボトムライン(エリキントン) 10.11iso26000発行 06.10GRIv3ガイドライン発行 03.3経済同友会『市場の進化』と社会的責任経営

Sustainable Innovation Co., Ltd. Junichi Ikebe24 経営情報学会 組織・人・情報とイノベーション研究部会 11月度定例研究会

Sustainable New Business Development

新たなパラダイムシフト

私達の社会 子供、孫の社会

事業

社会

現在の事業 将来の事業

事業の持続可能な発展

社会の持続可能な発展[視座と視点]

グローバル社会、地域社会、家庭、自然環境

株主、投資家、顧客、供給先、従業員

一人ひとりのソーシャルコーズが相互に触発し合うことで深化し、連鎖する社会的課題を解決するための相乗する行動につながっていく

社会的課題によって生じる様々な社会問題が相互に影響を及ぼし合い、複合して同時併行して生起、悪化していく

ソーシャルコーズソーシャルコーズ

[ソーシャルコーズ][ソーシャルコーズ] 社会の持続可能な発展に役に立ちたいという社会の持続可能な発展に役に立ちたいという思い思い

社会にある様々な課題の中でも、特に自分にとって最も重要と位置付ける課題が認識され、その課題を解決しなければならないという思いが、自らの理想とする社会を実現しようとする思いとともに芽生えてくる。

2.シンクロニシティのパラドクス色々な価値観の人々が、次の世界を構想し、次の世界を創造しようとしているが、個別の社会的課題への取り組みと利害で対立する。相互の関連を捉え全体を統合して協働する仕組みを構築しなければならない (ダブルバインド、認知的不協和、社会的ジレンマ)

1.ニーズからソーシャルコーズへ、人を突き動かす深層にある動機

3.オントロジー(普遍性)による持続可能な発展から、オートポイエーシス(自己創生)による持続可能な発展へ

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Sustainable Innovation Co., Ltd. Junichi Ikebe25 経営情報学会 組織・人・情報とイノベーション研究部会 11月度定例研究会

Sustainable New Business Development

社会的責任 Thinking Map (ISO26000 の体系)

「日本語訳 ISO26000 社会的責任に関する手引き」より引用し作成した。

Page 26: I&OHI 2011-Nov Ikebe 20111126-05 · 97トリプルボトムライン(エリキントン) 10.11iso26000発行 06.10GRIv3ガイドライン発行 03.3経済同友会『市場の進化』と社会的責任経営

Sustainable Innovation Co., Ltd. Junichi Ikebe26 経営情報学会 組織・人・情報とイノベーション研究部会 11月度定例研究会

Sustainable New Business Development

社会的課題の認識と本質的な理解

1.社会問題の認識1.社会問題の認識 2.社会的課題の認識2.社会的課題の認識

①その社会問題は、経営理念に関わる問題か

②その社会的課題は、企業の社会に対する役割(ミッション)に関わる課題か

私達の社会 子供、孫の社会

事業

社会

現在の事業 将来の事業

社会の持続可能な発展

一人ひとりのソーシャルコーズが相互に触発し合うことで深化し、連鎖する社会的課題を解決するための相乗する行動につながっていく

[視座と視点]

グローバル社会、地域社会、家庭、自然環境

株主、投資家、顧客、供給先、従業員

事業の持続可能な発展

③その社会的課題をサステナブルの視点で考える

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Sustainable Innovation Co., Ltd. Junichi Ikebe27 経営情報学会 組織・人・情報とイノベーション研究部会 11月度定例研究会

Sustainable New Business Development

社会的課題の認識とステークホルダーの洗い出し

私達の社会 子供、孫の社会

事業

社会

現在の事業 将来の事業

社会の持続可能な発展

一人ひとりのソーシャルコーズが相互に触発し合うことで深化し、連鎖する社会的課題を解決するための相乗する行動につながっていく

[視座と視点]

グローバル社会、地域社会、家庭、自然環境

株主、投資家、顧客、供給先、従業員

事業の持続可能な発展

利用者 セットメーカー

原材料メーカー

部品メーカー物流会社販売代理店

リサイクル事業者

社員

メーカー従業員

販売店スタッフ

NGONGO

地域住民

地方自治体

環境NGO雇用関連行政機関、関連団体

事業関連行政機関、関連団体

個人投資家機関投資家(外国人)

政府政府

従業員従業員

投資家投資家 顧客顧客 取引先企業取引先企業

住民住民

3.現在/将来にわたり、誰にどんな関わりが生じるか洗い出す3.現在/将来にわたり、誰にどんな関わりが生じるか洗い出す

Page 28: I&OHI 2011-Nov Ikebe 20111126-05 · 97トリプルボトムライン(エリキントン) 10.11iso26000発行 06.10GRIv3ガイドライン発行 03.3経済同友会『市場の進化』と社会的責任経営

Sustainable Innovation Co., Ltd. Junichi Ikebe28 経営情報学会 組織・人・情報とイノベーション研究部会 11月度定例研究会

Sustainable New Business Development

バリューチェーンとステークホルダーの特定

4.マルチステークホルダー分析4.マルチステークホルダー分析

①バリューチェーンのどこに、どんなステークホルダーとの関係があるか

②その関係は、社会問題に関わりがあるか

③その関係は、社会的課題の原因、解決に関わりがあるか

M.E.ポーター、「競争優位の戦略」より引用して貼付

Page 29: I&OHI 2011-Nov Ikebe 20111126-05 · 97トリプルボトムライン(エリキントン) 10.11iso26000発行 06.10GRIv3ガイドライン発行 03.3経済同友会『市場の進化』と社会的責任経営

Sustainable Innovation Co., Ltd. Junichi Ikebe29 経営情報学会 組織・人・情報とイノベーション研究部会 11月度定例研究会

Sustainable New Business Development

社会的課題のリスクと機会を分析する

事業(市場志向)

非事業(社会志向)

SR機会SRリスク

社会イノベーション業種別課題対応

社会への貢献社会規範への対応(コンプライアンス)

SRリスクの克服 戦略的社会貢献

戦略的CSR社会的責任に対する社会的責任に対する

リスク・機会マトリクスリスク・機会マトリクス

社会的責任に対するリスク・機会マトリクスは、「企業の社会的責任[CSR]の基本がよくわかる本」(中経出版、海野みずえ著、2009.2.5)より引用し加筆し作成した。

③社会的責任上のリスク/デューデリジェンスであっても、積極的に捉えて社会的課題解決に結び付く新たな取り組みを考えることで、ビジネスチャンとなる

5.社会的責任に対するリスクとビジネスチャンスの分析5.社会的責任に対するリスクとビジネスチャンスの分析

①社会的課題の原因となることは社会的責任上、リスクになる/デューデリジェンスとして考えておくべきことか

②社会的課題の解決に関わりがあることは、ビジネスチャンスとなるか

大王製紙、オリンパス

環境対策スマートシティ流通改革

慈善事業への投資、寄付単なる義援金

市場の囲い込みを狙うマルチサイドの社会貢献事業は社会イノベーションとはならない

事業を展開して新たな雇用を生み出しても社会イノベーションとは言えない

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Sustainable Innovation Co., Ltd. Junichi Ikebe30 経営情報学会 組織・人・情報とイノベーション研究部会 11月度定例研究会

Sustainable New Business Development

社会的課題への取り組みのコンセプトを明確にする (1)

6.社会的課題への取り組みをサステナブルの視点から深掘りする6.社会的課題への取り組みをサステナブルの視点から深掘りする

消費と再生が調和して社会が発展する事業にする

地域、現場の目線の事業にする

多様性を活かした事業にする

お互いに協働する事業にする

自律性を生み出す事業にする

知を巧みに活かす事業にする

再生可能エネルギー森林資源食料資源

生態系高齢者、生活弱者少数民族ユニバーサルデザイン

生活する人の立場でステレオタイプ××

地域が主役主体的に

創発、共創結い絆、つながる

賢い暮らし暮らしの匠Smart thinking

再生可能性 スマート自律共生 連携ダイバーシティ

①社会的課題解決に結び付く取り組みで、何を目指していくかを明確にする。

Page 31: I&OHI 2011-Nov Ikebe 20111126-05 · 97トリプルボトムライン(エリキントン) 10.11iso26000発行 06.10GRIv3ガイドライン発行 03.3経済同友会『市場の進化』と社会的責任経営

Sustainable Innovation Co., Ltd. Junichi Ikebe31 経営情報学会 組織・人・情報とイノベーション研究部会 11月度定例研究会

Sustainable New Business Development

企業経営 Thinking Map

Page 32: I&OHI 2011-Nov Ikebe 20111126-05 · 97トリプルボトムライン(エリキントン) 10.11iso26000発行 06.10GRIv3ガイドライン発行 03.3経済同友会『市場の進化』と社会的責任経営

Sustainable Innovation Co., Ltd. Junichi Ikebe32 経営情報学会 組織・人・情報とイノベーション研究部会 11月度定例研究会

Sustainable New Business Development

社会的課題への取り組みのコンセプトを明確にする (2)

①グローバルチャネルに対する組織的販売、訴求力のある提案への改革②訴求力のある製品開発と直結し、求められるものを先行して市場に投入する③開発、生産、販売の情報共有による意思疎通を実現する

⑥在庫水準と生産サイクル、ロットサイズの適正化

④各ストックポイントの適正在庫量を管理する (新製品、売れ筋、定番、成熟、政策在庫)

⑤需給サイクルのミニマム化

②開発責任、生産責任、在庫責任、発注責任の明確化

1.受注見込みから開発、生産、受注、販売に至るプロセスの強化、短期化

2.過剰な生産、余計な在庫を持たず、必要な時に、必要な数量を、必要な場所に供給する

在庫の圧縮

「変化の兆しを捉えて行動する組織の作り方」(池邊)より引用

資本コストを抑えた事業展開 投下資本回転率向上の事業展開 収益:「収入(売上)」と「利益」 収益性増大の事業展開

売上構造の改革売上高成長率拡大を意図した戦略展開

コスト発生頻度、単価低減コストパフォーマンスの改善

商談成約率の向上

優良顧客の囲い込み

優良サプライヤの囲い込み

作業の集中化と平準化

組織学習による課題の深堀と改善、習熟の蓄積

人・組織が連携して変化に適応し変化を創造する組織設計

リードタイムの短縮

受注調達のプロセス改革

在庫品揃えと数量の適正化

需給変化に対する組織変革

既存顧客の成長顧客の離反防止

リスクヘッジによる資本コスト低減

資金調達方法の最適ミックス

ビジネスの回転によるキャッシュフローの創出

債権債務水準の適正化と漸次圧縮

設備稼働率管理強化遊休設備の圧縮

必要時点に合わせた発注と短期での納入

必要時点に合わせた受注と短期での納品

回収支払のプロセス改革

財務リスクへのきめ細かな対応

拠点化による設備集約化

業務間連携の一貫性強化と連続化・円滑化

原価低減、経費削減

粗利益の確保

集中購買仕入価格統制

安全在庫管理の精緻化

新規顧客の獲得

利益構造の改革利益率増大を意図した戦略展開

プロセスの統合と一括化

人・組織が連携して競争優位性を生み出す組織設計

無理・無駄排除、省力化

在庫水準の適正化滞留在庫の圧縮

販売物流拠点化ストックポイント適正配置

多種変量生産への適応

(完成品、半製品、部品原材料、補修部品の適正配置)

組織能力蓄積と伝承の可能な組織構成の編制

歩留りの向上

提案力強化販売力強化

販売チャネルの強化

市場動向と開発から製在販までの適時化

納期精度向上と遅延防止

自己動機づけによる自律的行動の習慣付け

協調、協働行動の習慣付け

プラットフォーム化とモジュール化による資源の有効活用

自主的創意工夫の習慣付け

従業員稼働率の向上

株主価値の創造

差別価値※1

による価格維持

標準化と均質化

顧客数、客単価、顧客シェアの拡大

顧客満足向上

インタンジブルバリューの優位性に根ざした事業展開インタンジブルバリューの優位性に根ざした事業展開シェア拡大の戦略展開

インタンジブルバリューの優位性に根ざした事業展開

独創的技術力、製品力、ブランド力、新たなニーズの創出

品質適正化とバラツキ低減

製品間相乗効果による需要の創出

コーポレートブランド価値の向上

レピュテーション増大の事業展開

有利子負債比率の改善

資本コストを抑えた事業展開 投下資本回転率向上の事業展開 収益:「収入(売上)」と「利益」 収益性増大の事業展開

売上構造の改革売上高成長率拡大を意図した戦略展開

コスト発生頻度、単価低減コストパフォーマンスの改善

商談成約率の向上

優良顧客の囲い込み

優良サプライヤの囲い込み

作業の集中化と平準化

組織学習による課題の深堀と改善、習熟の蓄積

人・組織が連携して変化に適応し変化を創造する組織設計

リードタイムの短縮

受注調達のプロセス改革

在庫品揃えと数量の適正化

需給変化に対する組織変革

既存顧客の成長顧客の離反防止

リスクヘッジによる資本コスト低減

資金調達方法の最適ミックス

ビジネスの回転によるキャッシュフローの創出

債権債務水準の適正化と漸次圧縮

設備稼働率管理強化遊休設備の圧縮

必要時点に合わせた発注と短期での納入

必要時点に合わせた受注と短期での納品

回収支払のプロセス改革

財務リスクへのきめ細かな対応

拠点化による設備集約化

業務間連携の一貫性強化と連続化・円滑化

原価低減、経費削減

粗利益の確保

集中購買仕入価格統制

安全在庫管理の精緻化

新規顧客の獲得

利益構造の改革利益率増大を意図した戦略展開

プロセスの統合と一括化

人・組織が連携して競争優位性を生み出す組織設計

無理・無駄排除、省力化

在庫水準の適正化滞留在庫の圧縮

販売物流拠点化ストックポイント適正配置

多種変量生産への適応

(完成品、半製品、部品原材料、補修部品の適正配置)

組織能力蓄積と伝承の可能な組織構成の編制

歩留りの向上

提案力強化販売力強化

販売チャネルの強化

市場動向と開発から製在販までの適時化

納期精度向上と遅延防止

自己動機づけによる自律的行動の習慣付け

協調、協働行動の習慣付け

プラットフォーム化とモジュール化による資源の有効活用

自主的創意工夫の習慣付け

従業員稼働率の向上

株主価値の創造

差別価値※1

による価格維持

標準化と均質化

顧客数、客単価、顧客シェアの拡大

顧客満足向上

インタンジブルバリューの優位性に根ざした事業展開インタンジブルバリューの優位性に根ざした事業展開シェア拡大の戦略展開

インタンジブルバリューの優位性に根ざした事業展開

独創的技術力、製品力、ブランド力、新たなニーズの創出

品質適正化とバラツキ低減

製品間相乗効果による需要の創出

コーポレートブランド価値の向上

レピュテーション増大の事業展開

有利子負債比率の改善

⑦品揃えの決定、品切れ率の分析し、過剰在庫を防止する

①売れるものを、販売機会ロスすることなく売るための情報精度の向上

③各種情報に基づいて変動要因を補正して適正生産量、在庫量の基準自体の精度を向上する

サステナブルを加える

◇再生可能性

◇スマート

◇自律◇共生

◇連携

◇ダイバーシティ

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Sustainable Innovation Co., Ltd. Junichi Ikebe33 経営情報学会 組織・人・情報とイノベーション研究部会 11月度定例研究会

Sustainable New Business Development

社会的課題への取り組みを深掘りする

7.社会的課題への取り組みを社会的責任から深掘りする7.社会的課題への取り組みを社会的責任から深掘りする

1.説明責任

2.透明性

6.国際行動規範の尊重

3.倫理的な行動

4.ステークホルダーの利害の尊重

5.法の支配の尊重

7.人権の尊重

①社会的課題解決に結び付く取り組みを、社会的責任の主題に落としていく。

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Sustainable Innovation Co., Ltd. Junichi Ikebe34 経営情報学会 組織・人・情報とイノベーション研究部会 11月度定例研究会

Sustainable New Business Development

社会的課題への取り組みを仕込んでいく (1)

8.ステークホルダーへの現在、将来への影響度(8.ステークホルダーへの現在、将来への影響度(II)を考える)を考える

99.ステークホルダーの要請、期待度(.ステークホルダーの要請、期待度(EE)を考える)を考える

1010.将来像(ビジョン)としての重要度(.将来像(ビジョン)としての重要度(MM)を考える)を考える

組織統治

労働慣行

環境

人権

コミュニティ参画及び開発

消費者に関する課題

公正な事業慣行

(1) 深掘りした社会的課題への取り組み

(2) 深掘りした社会的課題への取り組み

(3) 深掘りした社会的課題への取り組み

(4) 深掘りした社会的課題への取り組み

(5) 深掘りした社会的課題への取り組み

(6) 深掘りした社会的課題への取り組み

(7) 深掘りした社会的課題への取り組み

(8) 深掘りした社会的課題への取り組み

(13) 深掘りした社会的課題への取り組み

(9) 深掘りした社会的課題への取り組み

(10) 深掘りした社会的課題への取り組み

(11) 深掘りした社会的課題への取り組み

(12) 深掘りした社会的課題への取り組み

(14) 深掘りした社会的課題への取り組み

影響度 期待度 重要度

「企業の社会的責任[CSR]の基本がよくわかる本」(中経出版、海野みずえ著、2009.2.5)より引用し加筆し作成した。

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Sustainable Innovation Co., Ltd. Junichi Ikebe35 経営情報学会 組織・人・情報とイノベーション研究部会 11月度定例研究会

Sustainable New Business Development

社会的課題への取り組みを仕込んでいく (2)

1313.戦略的に優先度(.戦略的に優先度(PP)を考える)を考える

1212.社内の持っているリソースの適応度(.社内の持っているリソースの適応度(AA)を考える)を考える

1111.事業戦略(.事業戦略(SS)との整合性を考える)との整合性を考える

組織統治

労働慣行

環境

人権

コミュニティ参画及び開発

消費者に関する課題

公正な事業慣行

(1) 深掘りした社会的課題への取り組み

(2) 深掘りした社会的課題への取り組み

(3) 深掘りした社会的課題への取り組み

(4) 深掘りした社会的課題への取り組み

(5) 深掘りした社会的課題への取り組み

(6) 深掘りした社会的課題への取り組み

(7) 深掘りした社会的課題への取り組み

(8) 深掘りした社会的課題への取り組み

(13) 深掘りした社会的課題への取り組み

(9) 深掘りした社会的課題への取り組み

(10) 深掘りした社会的課題への取り組み

(11) 深掘りした社会的課題への取り組み

(12) 深掘りした社会的課題への取り組み

(14) 深掘りした社会的課題への取り組み

影響度 期待度 重要度

戦略 適応度 優先度

「企業の社会的責任[CSR]の基本がよくわかる本」(中経出版、海野みずえ著、2009.2.5)より引用し加筆し作成した。

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Sustainable Innovation Co., Ltd. Junichi Ikebe36 経営情報学会 組織・人・情報とイノベーション研究部会 11月度定例研究会

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ステークホルダーエンゲージメント (1)

1414.コンセプトを腑におとしていく.コンセプトを腑におとしていく

© 2011 Google, Map Data

より引用して掲載

石巻市内、2011.8.17

⑤一人ひとりの思いに響き、働き甲斐につながるか

⑥具体的にイメージされるようなものになっているか

私達の社会 子供、孫の社会

事業

社会

現在の事業 将来の事業

社会の持続可能な発展

一人ひとりのソーシャルコーズが相互に触発し合うことで深化し、連鎖する社会的課題を解決するための相乗する行動につながっていく

[視座と視点]

グローバル社会、地域社会、家庭、自然環境

株主、投資家、顧客、供給先、従業員

事業の持続可能な発展

②企業の社会に対する役割(ミッション)と整合しているか

①経営理念と一致しているか

④企業の文化に組み込まれているか

③経営者の強い意思が組織を統率しているか

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Sustainable Innovation Co., Ltd. Junichi Ikebe37 経営情報学会 組織・人・情報とイノベーション研究部会 11月度定例研究会

Sustainable New Business Development

ステークホルダーエンゲージメント (2)

組織の個から開始することもあれば、一人又は一組以上のステークホルダーへの組織からの応答として開始することもある。非公式な会合又は公式な会合の形で行うこともできる。活動の形式としては、個人的な会合、会議、ワークショップ、公聴会、円卓会議、定期的かつ組織的な情報提供・諮問手続き、団体交渉、インターネット上などの討論会など、様々なものが考えられる。 (日本語訳 ISO26000 社会的責任に関する手引き)

ステークホルダーとの関係は必ずしも正式なものである必要はない

多くのステークホルダーは全く組織化されていないかも知れない

ステークホルダーの中には、その組織のメンバー、従業員又は所有者が含まれる

相互作用的であるべきであり、ステークホルダーの意見を聞く機会を設けることを目的としている。相互作用的であるべきであり、ステークホルダーの意見を聞く機会を設けることを目的としている。

影響度 期待度 重要度 戦略 適応度 優先度

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Sustainable Innovation Co., Ltd. Junichi Ikebe38 経営情報学会 組織・人・情報とイノベーション研究部会 11月度定例研究会

Sustainable New Business Development

より根本的課題に対するフィードバック

ソーシャルコーズソーシャルコーズ

視座と視点

社会問題社会問題 社会的課題の認識

ステークホルダとの約束

15.コミュニケーションの仕組みを構築する

変化との乖離

Level 0 : 何をするLevel 1 : 施策のバリエーションLevel 2 : 施策のブレークダウン(きめ細かさ)Level 3 : 実現に向けての実施事項

信憑性、重要性の判断

長期モデル長期モデル

戦略戦略

業務機能業務機能

情報情報

経営課題認識

施策施策仮説と検証

組織化(役割と目標)

指標(構造化情報)

定性情報(非構造情報) 事前知識

コンプライアンス

目標を達成するために情報を見る視点(普遍的な視点)

主題主題

自律制約他律制約

エシックス

[A]

経営の論点経営の論点

[C]

[P]

1.長期的な将来の姿1.長期的な将来の姿

2.経営モデルの構築2.経営モデルの構築 3.戦略の構想3.戦略の構想

4.プロセスの構築4.プロセスの構築

スタンダードガバナンス

アーキテクチャ

ビジョンビジョン 経営理念経営理念

透明・公正・正確な情報の開示による説明責任

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Sustainable Innovation Co., Ltd. Junichi Ikebe39 経営情報学会 組織・人・情報とイノベーション研究部会 11月度定例研究会

Sustainable New Business Development

ICT アーキテクチャの確立に向けて (“社会”を組み込む)

サーバ、PC、スマートフォン、タブレット

アプリケーション

状況変化のコンテクスト

データモデル

企業内情報(*5)

表出情報(*3)

(*3) 公的社会情報、マクロ市場情報、企業公開情報、シンクタンク調査情報

(*4) ソーシャルメディア情報(ツイート、投稿)、コミュニティ情報(告知、レポート)

・業務アプリ(クラウド、スクラッチ)・BIアプリ(定型分析、アドホック分析)・知識検索アプリ・SNSアプリ・非定型情報検索アプリ 等

(*1) 社会の状況変化の分析、気づき、意味理解、仮説設定、意思決定するための知識ビジョン

Layer-5

Layer-4

Layer-3

Layer-2

Layer-4.1

Layer-4.3

コミュニティ情報(*4)

社会への造詣(*1)

Layer-4.2

(*5) 取引情報(トレーサビリティ情報)、顧客情報、製品情報等

ハードウェア

ビジネスモデル

Layer-1

Layer-6

場に於ける情報の意味

コアアルゴリズム

テンプレート(クラウド)

Layer-2.1

Layer-2.2

オープンテクノロジプラットフォーム

ネットワーク

Layer-5.1

Layer-5.2経営の智慧(*2)

(*2) 個々の分野固有の知見、意思決定するための知見

設計思想

ビジネスアーキテクチャ

データアーキテクチャ

アプリケーションアーキテクチャ

ハードウェアアーキテクチャ

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Sustainable Innovation Co., Ltd. Junichi Ikebe40 経営情報学会 組織・人・情報とイノベーション研究部会 11月度定例研究会

Sustainable New Business Development

コーズからビジネスモデル、ビジネスロジックへの落とし込み

東日本大震災の復興支援を本業の中から考える

津波被害の強烈なインパクト

○社会問題の認識 [1]

○社会的課題の認識 [2]

○ソーシャルコーズ、ビジョン、ミッション [5][6]

○ステークホルダー分析 [3][4]

○社会的課題への取り組みを仕込んでいく [9][10][13]

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Sustainable Innovation Co., Ltd. Junichi Ikebe41 経営情報学会 組織・人・情報とイノベーション研究部会 11月度定例研究会

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復旧、復興に向けた動きと、これまでの活動 (1)

3.11 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月

6.21 復興構想会議「防災から減災」提言

5.2 第1次補正予算成立

7.21 第2次補正予算成立

8.17 宮城県震災復興計画

8.17 福島県復興ビジョン

8.11 岩手県東日本大震災津波復興計画

6.21 復興基本法成立

?.?? 第3次補正???

© 2011 Google, Map Dataより引用して掲載

1.未曾有の災害としてステレオタイプで復興を考える

2.都市計画で復興を考える

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Sustainable Innovation Co., Ltd. Junichi Ikebe42 経営情報学会 組織・人・情報とイノベーション研究部会 11月度定例研究会

Sustainable New Business Development

復旧、復興に向けた動きと、これまでの活動 (2)

3.11 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月

6.23 第一回セミナー 7.29 第二回セミナー 8.25 第三回セミナー 9.29 第四回セミナー

8.16,17 仙台、石巻訪問※生活機能の再生

9.16~17 気仙沼、大船渡訪問※MEC/MDSのコンセプト提案

9.9~11 秩父市大滝訪問※地域活性化の事例研究

2010.7 東京買い物難民支援 マイクロDS(MDS)、マイクロEC(MEC)「ゆいまーと」 (コンセプト)

2011.8.172011.8.17震災復興、生活機能の再生版震災復興、生活機能の再生版 「「ゆゆいまーと」いまーと」 (コンセプト)(コンセプト)

2011.9.212011.9.21御用聞き.Comとの出会い(EC)御用聞き.Comとの出会い(EC)

MDS:Micro Delivery Service、MEC:Micro Electronic Commerce

石巻市内、2011.8.17

個々の個々の生活、生活、事業の復興を考える事業の復興を考える

・ステレオタイプでは考えない・ステレオタイプでは考えない

・被災した地域で考える・被災した地域で考える

・具体的に課題と解決策を考える・具体的に課題と解決策を考える

10.27 第五回セミナー

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Sustainable Innovation Co., Ltd. Junichi Ikebe43 経営情報学会 組織・人・情報とイノベーション研究部会 11月度定例研究会

Sustainable New Business Development

被災地の今 (2011年8月16日~17日) 『仙台、石巻、松島』

◇仙台市内(地震被害)-深沼海岸(津波被害)・住宅(主に戸建て住宅)の瓦礫処理は終了、今後は農地の瓦礫処理を行う。市内は瓦屋根の修復が滞っている。

◇松島海岸(満潮時で海岸沿いの冠水海岸沿いの冠水)◇石巻

・集合住宅、工業設備、水産加工設備の解体を進めている。膨大な瓦礫の山に加え解体処理で新たな瓦礫がでる。・取り敢えず瓦礫置き場にしたため、仮設住宅の横に瓦礫の山仮設住宅の横に瓦礫の山がある。また、仮設住宅からスーパーまでは遠く、買い物に不自由買い物に不自由している。数合わせの仮設住宅へへの不満となっている。

・津波に遭いながらも住める住宅もあり、そこに住んでいる方々もいる。周辺の街並みや買い物に必要な商店が破壊され、職場が流され、街としての生活機能を失った街としての生活機能を失った。

・駅前市街地には、途方に暮れ喪失感の中で、呆然とベンチに座っている呆然とベンチに座っている高齢の方々が多くいた・これからも住んでいけるのか、移転するのか方針が示されないのが苦痛。今なら、どんな手でも打てる。方針が示されないのが苦痛。今なら、どんな手でも打てる。

仙台(仙台市役所、深沼海岸)-松島海岸-石巻(日和山公園、工業港、漁港)-塩釜(本塩釜、東塩釜)-仙台(仙台朝市)

© 2011 Google, Map Dataより引用して掲載

・仙台市内、海岸、石巻、松島で被災内容が違う・仙台市内、海岸、石巻、松島で被災内容が違う・復旧、復興の進み方が違う・ネックとなっていることが違う・ネックとなっていることが違う・地域社会のあり様が違う・将来像が違う・現時点では、土木・建築業者が多く入っている

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被災地の今 (2011年9月15日~17日) 『気仙沼』

◇気仙沼1.1m1mの沈下で津波に遭った地域に1ヶ月前になって入れるようになったの沈下で津波に遭った地域に1ヶ月前になって入れるようになった

・港につながる道路を急ピッチでかさ上げして、ようやく入れるようになった・満水時には未だに冠水して通れない道路がある(迂回しなければ行けない)・全ての道路のかさ上げ、復旧には2年かかる見積もりである

2.建物の撤去が進んでいない(立ち入り禁止で中にも入れない)

・撤去を急がなければ何も進まない・撤去を急がなければ何も進まない・法律を変えて中に入れるようにして欲しい・法律を変えて中に入れるようにして欲しい

3.失業手当給付の期限が切れる・今すぐ事業再開の目処が立たなければ出て行かざるを得ない・今すぐ事業再開の目処が立たなければ出て行かざるを得ない・気仙沼が灯の消えた街になる

気仙沼は漁業の街、漁業に再生がなければ気仙沼は再生できない気仙沼は漁業の街、漁業に再生がなければ気仙沼は再生できない。。石巻も漁業の街だが観光、工場もある(気仙沼とは違う)石巻も漁業の街だが観光、工場もある(気仙沼とは違う)

一関-気仙沼一関-気仙沼-大船渡-気仙沼-一関-北上北上-一関-気仙沼-一関北上-一関-気仙沼-一関-北上北上-一関

© 2011 Google, Map Dataより引用して掲載

・気仙沼と石巻で被災内容が違う・気仙沼と石巻で被災内容が違う・復旧、復興の進み方が違う・ネックとなっていることが違う・地域社会のあり様が違う・将来像が違う・復興に向けた政策が、既に、手遅れになりつつあり・復興に向けた政策が、既に、手遅れになりつつあり・失業手当給付を・失業手当給付を9090日再延長しても、今後の生活に日再延長しても、今後の生活に間に合わない(一刻を争う事態になっている)間に合わない(一刻を争う事態になっている)

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被災地の今 (2011年9月15日~17日) 『大船渡』

◇大船渡 (今回、大船渡まで行って市議会議員さんのお話し、水産加工組合の組合長のお話しも伺うことができた。・他の地域と比べて復旧が遅れている(土地の買い上げで停滞している・他の地域と比べて復旧が遅れている(土地の買い上げで停滞している)・気仙沼と同様、失業手当給付の期限が切れることが最大の問題となっている・気仙沼と同様、失業手当給付の期限が切れることが最大の問題となっている・水産業を再生したくても資金がない(企業の様々な補助金が沢山きている)・補助金も、応募者が多く、一人ひとりにわたる金額が大幅に減額されている

- 自由に使えない補助金が足枷になっている(雇用、二重給付禁止が前提)・目的や使途に制約のない資金調達の方法等のアイディアを模索している (義援金が一番助かる)・国の復旧への支援は、政府関係が来て復旧の効率と稼働率を聞き取り調査しそれに基づいて進めている・企業もコーズリレイテッドマーケティングの手法でお金を集めて補助金として提供している(額が小さくても感謝されている)

© 2011 Google, Map Dataより引用して掲載

・大船渡と気仙沼で被災内容が違う・復旧、復興の進み方が違う・復旧、復興の進み方が違う・ネックとなっていることが違う・地域社会のあり様が違う・将来像が違う・復興に向けた政策が、既に、手遅れになりつつあり・失業手当給付を90日再延長しても、今後の生活に間に合わない(一刻を争う事態になっている)

一関-気仙沼-大船渡-気仙沼一関-気仙沼-大船渡-気仙沼-一関-北上北上-一関-気仙沼-一関-北上北上-一関

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Sustainable New Business Development

復興支援したいこと (コーズ、コンセプトメーク)

◆地産地消(地域の生産と消費をつなげて、地域を元気にする)

被災地の生活機能を新しいやり方で再生したい

◆地域が主役(地域で暮らす人の色々な取組みをつなげる)

“暮らしに必要なものを買ってお届けする“人と人のつながりが作る流通サービス

◆経済効率だけでなく社会全体の利便性

マクロ市場を標的とした(大量生産/大量販売、高効率/低コスト)ではなく

マイクロに一人ひとりの暮らしに必要なだけ、一人ひとりの住まいにお届けする「一人ひとりにお届けする」の仕組みが社会を変えるそんな新たなサービスを創造します。

“お届けする“が人と街をつなぎ、地域を元気にする

基本コンセプト

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Sustainable Innovation Co., Ltd. Junichi Ikebe47 経営情報学会 組織・人・情報とイノベーション研究部会 11月度定例研究会

Sustainable New Business Development

影響度(I)、重要度(M)、優先度(P)を走りながら評価する

取り上げるテーマ こうして良くする(仮説) こうなった(結果)課題認識(仮説)

地域の魅力再生

地域の暮らし再生

地域の仕事再生

街の生活機能が失われている。仮設住宅での消費が不便である⇒街の生活機能再建を優先街の生活機能再建を優先するする

地域によって復興への進みが違う(多くは、未だ瓦礫処理)。

行政は、[復旧期(3年),再生期(4年),発展期(3年)]に区分けして取り組んでいる。⇒再生、発展期を目処に取組む再生、発展期を目処に取組む

行政が目指す自然エネル自然エネルギー導入、ギー導入、ICTICT活用のできる活用のできる人材育成、避難している方々人材育成、避難している方々の地元復帰の求人スキームの地元復帰の求人スキームを優先する。を優先する。

被災した地域の方々の生活機能の再生を主テーマとして、被災者の心のケア、事業創出、雇用創出につなげる被災した地域の方々の生活機能の再生を主テーマとして、被災者の心のケア、事業創出、雇用創出につなげる

“暮らしに必要なものを買ってお届けする“ コンセプトを展開する。被災した方々の消費消費を御用聞きの仕組みで支援を御用聞きの仕組みで支援し、孤立を防止孤立を防止する。また、被災者自身が配達に参画することで、疎外感をなくす疎外感をなくす。

具体的なICTの仕組みを導入することで、地域活動そのもの地域活動そのものににICTICTを導入し、新たな事業機を導入し、新たな事業機会を創出会を創出する。お店を失ったお店を失った方も方もMDSMDSの仕組みで事業を継の仕組みで事業を継続続できる。

MECの仕組みを一部機能として、地域外への情報発信の仕地域外への情報発信の仕組みを構築する組みを構築することで、地域の地域の魅力を磨いて発信し魅力を磨いて発信し、経済、人の往来、人的交流を活発にする。

車を流された人も多く便利である。大手コンビニ、スーパーなどが宅配を始めている。ご近所同士で誘い合って買い物に行っている。心のケアと配達を組み合わせるに至っていない。

店舗をなくした方でも、商売ができる仕組みなので良い。MECはPCが使えない方がいるので前提とはできない。こういう人には別の方法を考えて提供して欲しい。

被災地域ではない東北地方都市でも、シャッター通りの問題は深刻である。観光資源がある地域がけが多少潤っている。

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コーズからビジネスモデル、ビジネスロジックへの落とし込み

東日本大震災の復興支援を本業の中から考える

被災地の生活機能を新しいやり方で再生したい

○ビジネスモデルの構築

○ビジネスロジックの構築

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ビジネスモデル (1)

被災内容

地震被害

津波被害

原発被害

全喪失

使用可能

野菜果物類

惣菜、弁当類

豆腐、練り物

酒類

魚類、肉類

調味料類

生麺、乾麺類

卵類乳製品

お菓子類

生鮮食品等

加工食品等

漬け物類

嗜好品類ジュース類お茶、コーヒー、紅茶

受益者

戸別住宅居住者

集合住宅居住者

集会所、貸し会議室

会社(職場)

老人、介護施設

仮設住宅居住者

農林水産生産業者

工業製品生産業者

輸入業事業者

飲食店事業者

流通業者

地域生産事業者

地域工業団地

地域ネットスーパー業者

周辺地域商店街個人商店

地域農村再生、6次産業事業者

地域フェアトレード事業者

サービス提供者

住居の被害

職場の被害

隣接地域の被害

農地、漁港の被害

業務用設備の被害地域宅配事業者

地域生活支援事業者

生活弱者支援事業者

独居高齢者支援事業者

地域生活支援ボランティア団体

ケイタリング事業者

縫製事業者

修繕事業者

地域活性化事業者

地域商店街個人商店

在宅介護支援事業者

子育て支援事業者

誰が供給するか

誰が届けるか

何を届けるか

被災したもの

被災程度

1.生産業者直販

2.買い物代行

3.サービス提供

1.被災地、被災内容別の支援として2.買い物弱者への支援として3.介護者、高齢者への支援として4.独居者への支援として

食品、飲料類

衣類皮革製品日用雑貨類ペット用品

園芸用品医薬品書籍、文具類

家電製品

サービス(修繕、ケイタリング等)

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Sustainable Innovation Co., Ltd. Junichi Ikebe50 経営情報学会 組織・人・情報とイノベーション研究部会 11月度定例研究会

Sustainable New Business Development

ビジネスモデル 復興支援の実現方法 (ゆいまーと)

必要だけど買いに行けない

被災地域で暮らすご家庭・被災地域で暮らすご家庭・避難先で暮らすご家庭・避難先で暮らすご家庭・

仮設住宅で暮らすご家庭・仮設住宅で暮らすご家庭・高齢者のご家庭・

独り暮らしのご家庭・共稼ぎのご家庭・

育児子育てのご家庭・在宅介護のご家庭・

使って欲しいけど届けられない

・地域生産業者・周辺地域の商店・地域ネットスーパー業者等

代わりに買って届けたい

・地域生活支援事業者・地元シャッター通り商店・地域生活支援ボランティア等

・地元EC事業者

纏め注文御用聞き

お届け

リターナルバッグ

纏め納品

リターナルボックス

マイクロECの仕組みを提供する(品揃え、地域供給事業者の開拓)(品揃え、地域供給事業者の開拓)

マイクロDSの仕組みを提供する(購買者、利用者の開拓)(購買者、利用者の開拓)

地域ニーズの把握、まとめ買い

マーケティング情報愛顧値引き、数量値引き

MDSMDS::Micro Delivery ServiceMicro Delivery Service、、 MECMEC::Micro Electronic CommerceMicro Electronic Commerce

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Sustainable Innovation Co., Ltd. Junichi Ikebe51 経営情報学会 組織・人・情報とイノベーション研究部会 11月度定例研究会

Sustainable New Business Development

ビジネスモデル (2) サプライチェーンの構築

生産事業者、流通事業者MDS事業者

◇地域EC事業者

EC事業者

◇農林水産生産業者

工業製品生産業者

輸入業事業者

◇飲食店事業者

◇流通業者

◇地域生産事業者

地域工業団地

地域ネットスーパー事業者

周辺地域商店街個人商店

地域農村再生、6次産業事業者

地域フェアトレード事業者

◇サービス提供者

◇地域宅配事業者

◇地域生活支援事業者

◇生活弱者支援事業者

◇独居高齢者支援事業者

◇地域生活支援ボランティア団体

ケイタリング事業者

縫製事業者

修繕事業者

◇地域活性化事業者

◇地域商店街個人商店

◇在宅介護支援事業者

◇子育て支援事業者

○仮設住宅での仮店舗事業者

○店舗が流された商店主(MDS+MEC両サイド)

買い物ツアー事業者

理髪店事業者

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Sustainable Innovation Co., Ltd. Junichi Ikebe52 経営情報学会 組織・人・情報とイノベーション研究部会 11月度定例研究会

Sustainable New Business Development

生活機能再生に関する提案 ステークホルダコミュニケーション

気仙沼では、市役所(まちづくり推進課)を訪問し、そこから商工課、更には、社会福祉協会(ボランティアセンター)を紹介して貰い、MDS/MECのコンセプト提案を行った。

◎生活機能の再生状況1.仮設店舗が出来始めている2.仮設住宅の近くにバス停を設置している3.NTTモデルとして通信端末を配って注文する仕組みを試行している4.民間の移動販売が始まっている

◎生活機能再生の視点から復興支援として何ができるか(提案に対して)・一軒一軒の様子伺い程度は行っている(配送との組合せのアイディアはない)・ドアノックを色々な団体がバラバラに行って煩わしい・車が流出して買い物ができない・仮設住宅や避難所の近所仲間で車に乗り合って買い物に行っている・自分で品物を見て買い物したい・店舗を失った人達が配送をするとよい・店舗の人達にPCはいじれない・サービスとして理髪があるとよい・元々シャッター通りの問題が深刻だった・気仙沼のNPOも被災して休止状態にある

現時点では、復旧と失業手当給付など被災者の明日の生活を守ることに精一杯であり、将来像を描く余裕はない。しかし、元々あったシャッター通りの問題、被災者の心のケアも含めた根本的対策には、興味を持って聞いて頂けた。

・コンセプト提案の段階であり、具体的な提案をしていく必要がある。コンセプト提案の段階であり、具体的な提案をしていく必要がある。・一過性ではなく、地域社会の持続可能な発展につながる取り組みとなる。一過性ではなく、地域社会の持続可能な発展につながる取り組みとなる。

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Sustainable Innovation Co., Ltd. Junichi Ikebe53 経営情報学会 組織・人・情報とイノベーション研究部会 11月度定例研究会

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ビジネスロジック

1.当日のお買い得商品チェック2.戸別注文伺い(御用聞き)

・電話での注文(離れた地域)・FAXでの注文・注文箱の設置・戸別訪問(ご近所、特に、独居者向け)

9:00 12:0011:00 17:00 18:00

3.発注・EC画面より発注(入力)(一番安い商品から選択)

7.生産事業者への代金入金・EC決済画面より入力

15:00

4.入荷確認・発注内容との内容、数量確認・代引き業者については前払い

5.戸別仕分け・必要により小分け(生鮮食品の場合、衛生法の規制あり)

6.戸別配達、代金回収

[要注意事項]1.不良品、返品、注文変更への対応2.代金つけ払い者への対応3.配達時に不在者への対応4.生鮮食品の取り扱い(小分け、保存、食品衛生管理)5.在庫の要否(原則:無在庫、一時保管の可否)6.法規制(酒類、医薬品等)

・御用聞きのその場で確認して注文・御用聞きのその場で確認して注文 (ネットでリアルタイムに)(ネットでリアルタイムに) するする・夫々の地域性、被災内容、取り扱い商品、暮らしていくための問題点に応じて進め方は異なる問題点に応じて進め方は異なる・直送、MDS事業者に一括配送のどちらにするかは、夫々の事業者、商品、生活者との関係で決める。

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社会発展のシナリオ

ビジネスの創出

プロセスの改善研究、開発、調達、生産、販売組織内行動規範、倫理

製品、サービス、及び、供給と流通の全体モデル

ビジネス領域を超えた社会への影響

組織内の個への働きかけ

規範、基準規範、基準による統制による統制

サステナブルの段階的発展モデル

ウェザーニューズ 衛星プロジェクト(北海航路)

○従業員(社内規定)○雇用(ダイバーシティ)

○サプライヤ(取引規約)

○株主(レピュテーション)○顧客満足(ブランド) ○持続可能な社会の発展

○ワークライフバランス○クオリティオブライフ

調達、生産、販売過程での取り組み

製品、サービス仕様への作り込み

社会への影響の織り込み

プロセスプロセス思考段階思考段階

事業創出段階事業創出段階

社会思考段階社会思考段階

ブランドによるブランドによる意識高揚意識高揚

社会的存在への社会的存在への意識高揚意識高揚

環境配慮、CSR調達 エコ家電、電気自動車 スマートグリッドたとえば、

イネーブラとなり得るか?

経済合理性の追求

働き甲斐が動機付けとなる・理念/信用/尊敬/公正/誇り/連帯感

ゆいまーと御用聞き.com

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ご清聴ありがとうございました

連絡先連絡先 [email protected] 、 URLURL http://www.clem.co.jp/

サステナブル・イノベーションズ株式会社 池邉純一